JP3971114B2 - 庇化粧パネル及び庇化粧パネルの取り付け構造 - Google Patents

庇化粧パネル及び庇化粧パネルの取り付け構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、雨や日差しを防ぐために窓や玄関等の上部に構築する庇の構成部品、中でも建物壁面に沿って水平方向に長く延設する庇の化粧面を構成する庇化粧パネル及び庇化粧パネルの取り付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
この種の庇は、躯体壁面の所定高さに複数の庇支持ブラケットを適宜間隔をおいて突設し、これら庇支持ブラケット上に野地板を架け渡すなどして庇下地構造を構築し、この庇下地構造上に板金等を葺いて庇化粧面を仕上げるように施工するのが一般的であった。
【0003】
しかし、庇化粧面を被覆する板金は、塩ビ鋼板などを一つ一つ手加工していたため、生産コストが高くついたほか仕上がりにバラツキもみられた。また、施工においても、板金をきれいに葺くにはかなりの熟練した技術が必要とされ、未熟な者が施工すると庇化粧パネルの継ぎ目の部分から雨水が下地にしみ込んだり、下地寸法に誤差があると端部の納まりが悪くなるなどの課題があった。特に曲面からなる壁面に庇を円弧状にきれいに施工することは難しいことであった。
【0004】
そこで本発明は、上記課題に鑑み、建物壁面に沿って延設する庇において、安価に生産可能であり、しかも特別な技術が無くても容易かつ安定してきれいに施工することができる庇化粧パネルとその取り付け構造を提供せんとする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明は、図1に示すように、庇化粧面を複数の庇化粧パネルを並べて構成することとし、図2及び図6に示すように、各庇化粧パネルは、庇の上面を被覆する庇上面被覆部と、庇上面被覆部の前端から下折れした庇の前面を被覆する庇前面被覆部と、庇前面被覆部の下端を内側に折返してなる係合部と、庇上面被覆部の後端に起立した立上り片とを有し、庇上面被覆部の左右一側端縁に沿って溝部を設け、他側端縁に沿って前記溝部内に挿入可能な下折片を設けるとともに、前記立上り片の一側を庇上面被覆部の左右両端幅よりも長く側方へ延設した構成とした。
ただし、図は本発明の一例であって、本発明の構成が図に示された構成に限定されるものではない。
【0006】
このように庇化粧面を被覆する板金を分割して部材化することにより、各庇化粧パネルは機械生産が可能となり施工コストを抑えることができる。また、隣接する庇化粧パネルの溝部内に下折片を挿入して目地部を構成することにより、両側の庇化粧パネルの庇上面被覆部上の雨水などをこの溝部に集めて排水溝とすることができる。この際、隣接する庇化粧パネルの端縁部同士を重ねて溝部を構成することも考えられるが、この場合には端縁部同士を重ねた部分から水漏れする可能性があるのに対し、本発明のように構成すれば庇化粧パネルの目地部から水漏れする心配がない。しかも、本発明の庇化粧パネルは、下折片が溝部内で移動可能な範囲すなわちその溝幅分だけ左右に取付け位置を調整できるからたとえ庇下地構造に寸法誤差があったとしてもこの誤差を吸収することができ、特別な技術が無くても容易かつ安定してきれいに庇化粧面を仕上げることができる。
【0007】
上記構成を備えた庇化粧パネルは、例えば建物外壁に沿って外向き張出状に設けられた庇下地構造上に、隣接する庇化粧パネルの溝部内に下折片を差込みつつ配設し、必要に応じて位置調整をした上、図3(A)に示すように、庇化粧パネルの溝部における外側壁に掛止可能な掛止部と下地固着面部とを備えてなる庇化粧パネル用固定具を用いて、庇化粧パネルの溝部の外側壁に固定具の掛止部を掛止し、当該固定具の下地固着面部にビスや釘などの固着具を打ち込んで庇下地構造に固着するようにして取付けることができる。
このように庇化粧パネルを取付ければ、各庇化粧パネルの左右端側の浮き上がりを抑えることができるばかりか、図3(B)に示すように、溝部内に釘等の固着具を打ち込んだ場合にはその固定孔から漏水が発生する可能性があるのに対し、このような漏水の心配をすることがない利益を享受することができる。
なお、上記のような庇化粧パネル用固定具を用いる代わりに、上記庇化粧パネルにおける溝部の外側に下地固着面部をするようにしても同様の効果を享受することができる。
また、前記構成の庇化粧パネルは、溝部の外側壁の先端を溝部内に内折れさせ、この内折れした部分に係合するように下折片を形成することが好ましい。
【0008】
本発明の庇化粧パネルの取り付け構造は、前記構成の庇化粧パネルを複数並べて取り付けることにより庇化粧面を構成するものであり、各庇化粧パネルを、その溝部内にこれと隣接する庇化粧パネルの下折片を差し入れるとともに、隣接する庇化粧パネルの立上り片の端部同士を重ね合わせて取り付けることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の庇化粧パネルの取り付け構造は、庇下地構造の上面に固着する下地固着板面部と当該下地固着板面部の前端縁から下折れした係止片を備えてなる庇掛けを庇下地構造の軒先上面部に取り付け、前記構成の各庇化粧パネルを、その係合部を前記庇掛けの係止片に引っ掛けて庇下地構造の上面に取り付けるとともに、その溝部内にこれと隣接する庇化粧パネルの下折片を差し入れ、隣接する庇化粧パネルの立上り片の端部同士を重ね合わせて取り付けることを特徴とする。
これによれば、庇下地構造の上面軒先に下地固着板面部を重ねて庇掛けを固着した後、庇掛けの係止片に庇化粧パネルの係合部を係合させて庇化粧パネルを取り付ければ、庇化粧パネルの軒先側の浮き上がりを防止することができ、安定した状態に取り付けることができる。
【0010】
前記庇掛けとしては、庇下地構造の上面に固着する下地固着板面部と、当該下地固着板面部の前端縁から下折れした、前記庇化粧パネルの係合部と係合可能な係止片とを備え、庇化粧パネルの溝部に当たる部分に切欠部を設けてなる構成を備えて形成することができる。このように形成すれば、切欠部に庇化粧パネルの溝部を納めることができ、上記の庇掛けと干渉しないように庇化粧パネルを取り付けることができる。
【0011】
更に、曲面からなる壁面に庇を施工する場合言い換えれば円弧状に庇を形成する場合の庇掛けとして、上記庇掛けの係止片を、下地固着板面部の前端縁における左右両端を適宜巾残した中央部から下折れ形成し、かつ下地固着面部の少なくとも前端縁を壁面或いは庇下地構造の前縁等に沿ってテーパ状に形成したり、或いは下地固着板面部の前後縁に、隣接する庇掛けの端部位置を合わせる罫書部を設けることができる。このように庇掛けを形成すれば、円弧状に庇を施工する場合でも、特別な技術が無くても簡単かつきれい(均等)に施工することができる。なお、下地固着板面部の前端縁をテーパ状に形成することと、罫書部を設けることとを両方備えるように形成するのが好ましいが、いずれか一方でも構わない。
【0012】
また、本発明の庇化粧パネルの取り付け構造は、庇下地構造の軒先下面に嵌め込むことができ、庇化粧パネルの係合部に係合させ得る係止片を備えてなる庇軒下化粧カバーを用い、これを、庇化粧パネルの係合部に係止片を係合させて庇下地構造の軒先下面に嵌めこんで固定することを特徴とする。
庇下地構造の軒下部分に野地板が露出していると、外壁にモルタルを塗ったり、塗装を仕上げる際に見切りの位置が曖昧になり施工しにくいことがあるが、上記の庇軒下化粧カバーで庇下地構造の軒先下面を被覆すればこのような課題が解消されるほか、下から見てもきれいに庇を仕上げることができる。しかも、この庇軒下化粧カバーの係止片に庇化粧パネルの係合部を係合させておいて、庇化粧パネルを下方に押圧した状態で庇軒下化粧カバーを躯体側に固定すれば、庇化粧パネルの軒先側の浮き上がりを一層確実に抑えることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、実施例に基づいて本発明の実施形態について説明する。
【0014】
本実施例では、図1、図4及び図5に示すように、建物の外壁面に沿って水平方向に長く延設された庇下地構造50と、庇下地構造50の下面を被覆する庇軒下天井部材53と、庇下地構造50上に並べて配設する複数の庇化粧パネル1A、1B、1C・・・1U、1V、1Wと、各庇化粧パネル1の左右一側端部を固定するための固定具2と、各庇化粧パネル1の軒先側を固定するための庇掛け3と、庇下地構造50の軒先下面を被覆する庇軒下化粧カバー4と、庇化粧パネル1の下に敷き込む防水シート5などから庇を構築している。
【0015】
庇下地構造50は、図5に示すように、建物の外壁面を構成する壁パネル61から外向きに突出するように複数の三角状の庇支持ブラケット52を水平方向に適宜間隔をおいて取り付け、これら庇支持ブラケット52の上面に掛け渡すように庇野地板51を架設し、この庇野地板51の軒先部分は庇支持ブラケット52よりも適宜長さ突出させてある。また、庇支持ブラケット52の下面を覆うように、庇支持ブラケット52の軒先端部から壁パネル61にかけて下方に膨出状に庇軒下天井部材53を配設し、構成してある。
ただし、本発明における庇下地構造は、このような構造に限定されるものではなく、任意に構成可能である。
【0016】
庇化粧パネル1A、1B、1C・・・1U、1V、1W(まとめて庇化粧パネル1と言う。)は、塩ビ鋼板などの金属板材から形成したものであり、形状こそ多少異なるものの、いずれも、図6〜図8に示すように、庇下地構造50の上面(庇野地板51)を被覆する庇上面被覆部7を備え、この庇上面被覆部7の前端縁から下折れしてなる庇前面被覆部8を設け、この庇前面被覆部8の下端を内側すなわち躯体側に折り返してV溝状の係合部9を形成し、庇上面被覆部7から庇前面被覆部8の左右一側(図では右側)端縁に沿って溝部10を設け、この溝部10とは反対側すなわち左右他側端縁に沿って当該溝部10内に挿入可能な下折片11を設け、庇上面被覆部7の後端縁すなわち躯体側端縁には壁パネル61に沿って起立した立上り片12を立設し、庇上面被覆部7の裏面には裏打ち材13を付設して構成するものである。
立上り片12は、溝部10側の端部を、庇上面被覆部7の左右両端幅よりも長く側方へ延設させてあり、図4に示されるように、庇化粧パネル1を取り付けたときに、隣接する庇化粧パネル1の立上り片12の端部同士が重ね合わさるようになっている。
【0017】
上記庇化粧パネル1における庇上面被覆部7は、いずれの庇化粧パネル1A、1B、1C・・・1U、1V、1Wにおいても矩形状に形成してある。そして、その左右幅すなわち庇化粧パネル1を並べる方向の長さは、図1に示すように、曲面からなる壁面に設置する庇化粧パネル1、言い換えれば弧状に庇を形成する部分の庇化粧パネル1については、各庇化粧パネル1の角部が目立たないように短く設定するようにし、平坦な部分に設置する庇化粧パネル1についてはそのような心配がないから比較的長く設定して形成してある。
このようにして複数の庇化粧パネル1から庇上面を構成することにより、いずれの箇所に設置する庇化粧パネル1もその庇上面被覆部7を矩形状に形成すればよくなり、従来のように一つ一つ曲面に合わせて板金加工をする必要がなく、特別な技術が無くても正確に庇化粧面を仕上げることができる。
【0018】
固定具2は、図3(A)及び図11に示すように、庇化粧パネル1の溝部10の外側壁10aに上から嵌め込むことができる断面逆U字状の掛止部2aと、この掛止部2aを構成する一方の側壁の基端部を直角に折曲してなる下地固着面部2bとを備えている。なお、下地固着面部2b内に釘等の固着具を打ち込むための固定孔を設けることは任意である。
【0019】
庇掛け3は、図4に示すように、長尺な矩形面からなる下地固着板面部3aと、この下地固着板面部3aの前端縁から斜め下向きに折曲してなる係止片3bとを備えている。この場合も、下地固着板面部3a内に釘等の固着具を打ち込むための固定孔を設けることは任意である。
庇掛け3の長さは、図4に示すように、1枚の庇化粧パネル1の幅以上に長く設定することも、また同幅に設定することも、或いはそれよりも短く設定することもできるが、いずれの場合も、上記庇化粧パネル1の如く庇上面被覆部7から庇前面被覆部8の左右一側端縁に沿って溝部10を備えている場合には、庇化粧パネル1を取り付ける際にこの溝部10と係止片3bとがぶつかる可能性があるから、図9及び図10に示すように、係止片3b前縁(軒先側縁)の溝部10と当たる部分、すなわち庇化粧パネル1の左右端部に当たる部分に予め切欠部3cを設けておくのが好ましい。この切欠部3cは、溝部10の幅よりも適宜大きく、例えば溝部10の溝幅程度大きく形成し、後に庇化粧パネル1の取り付け位置を少なくとも溝部10の溝幅程度は調整できるように形成するのが好ましい。
【0020】
庇軒下化粧カバー4は、図4に示すように庇下地構造50の軒先下面に嵌め込むことができる長尺材であって、庇野地板51の軒先下面に当接可能な野地板当接面4aと、野地板当接面4aの後端縁から垂下し、庇軒天井部材53に当接可能な天井部材当接面4bと、野地板当接面4aの前端縁から庇掛け3の係止片3bと略同じ長さ及び同じ角度で傾斜し、庇化粧パネル1の係合部9に係合させ得る係止片4cとを備えている。
【0021】
以下、このような庇構成部品(庇化粧パネル1、固定具2、庇掛け3、庇軒下化粧カバー4及び防水シート5など)を使って庇化粧面を施工する方法、言い換えれば庇化粧パネル1を取り付ける方法について説明する。
【0022】
先ず、図9に示すように、庇下地構造50の上面を構成する庇野地板51の軒先上面部に庇掛け3の下地固着板面部3aを重ね、下地固着板面部3a内に釘等の固着具を打ち込むようにして順次複数の庇掛け3を庇下地構造50の軒先側に並べて配設する。
【0023】
次に、壁パネル61から庇掛け3の下地固着板面部3a上にかけて被覆するように防水シート5を敷設し、この上に庇化粧パネル1を取り付ける。
【0024】
庇化粧パネル1の取り付けは、図10に示すように、上記の如く庇下地構造50に固定した庇掛け3の切欠部3c内に溝部10を納めるようにして庇化粧パネル1の係合部9を庇掛け3の係止片3bに引っ掛けておいて、庇上面被覆部7の裏面すなわち裏打ち材13を防水シート5を介して庇野地板51に重ねる。そして、必要に応じて取り付け位置の調整を行った上、立上り片12内に釘等の固着具を打ち込んで立上り片12を壁パネル61に固着し、図11に示すように、庇化粧パネル1の溝部10の外側壁10aに固定具2の掛止部2aを掛止すると共に当該固定具2の下地固着面部2b内に釘等の固着具を打ち込んで庇化粧パネル1を固定する。
【0025】
上記の如く庇化粧パネル1を固定した後、これに隣接する庇化粧パネル1の係合部9を上記同様に庇掛け3の係止片3bに引っ掛けておき、図2及び図12に示すように、固定された庇化粧パネル1の溝部10内に下折片11を挿入させつつ裏打ち材13を庇野地板51に重ねる。
ここで、必要に応じて庇化粧パネル1の取り付け位置の調整を図った後、立上り片12内に釘等の固着具を打ち込んで立上り片12を壁パネル61に固着する一方、溝部10に固定具2の掛止部2aを掛止すると共に下地固着面部2b内に釘等の固着具を打ち込んで、庇化粧パネル1を固定する。
この際、立上り片12及び固定具2を固定する前であれば、下折片11が溝部10内で移動できる範囲すなわち溝部10の溝幅分だけ庇化粧パネル1の取付け位置を調整することができるから、たとえ庇下地構造50に寸法誤差があったとしてもこの誤差を吸収することができる。
【0026】
なお、庇化粧パネル1の溝部10内に隣接する庇化粧パネル1の下折片11を挿入させつつ裏打ち材13を庇野地板51に重ねると、図12に示すように、隣接する庇化粧パネル1の庇上面被覆部7が溝部10の外側壁10aを覆うことになるが、外側壁10aと庇上面被覆部7との間に隙間ができて内部に水が侵入する可能性がある。そこで、同図に示すように、この隙間をシール部材15で閉塞するのが好ましい。具体的には、その隙間を塞ぐように庇上面被覆部7の裏面にシール部材15を貼着しておけばよい。
【0027】
このようにして庇化粧パネル1を順次取り付けたら(全ての庇化粧パネル1を取り付ける途中でもかまわない。)、次に、図13に示すように、庇軒下化粧カバー4の係止片4cを庇化粧パネル1の係合部9と庇掛け3の係止片3bとの間に差し入れた後、庇軒下化粧カバー4の後側すなわち野地板当接面4a及び天井部材当接面4bを上方に押し込んで、庇掛け3の係止片3b、庇野地板51の軒先下面及び庇軒天井部材53で形成される庇の軒先に庇軒下化粧カバー4を嵌め込み、次いで、図14に示すように、庇化粧パネル1の軒先側を下方に押圧し、この状態で当該庇軒下化粧カバー4の天井部材当接面4b内に釘等の固着具を打ち込んで庇軒下化粧カバー4を固定すればよい。
【0028】
以上のように庇化粧パネル1を取り付ければ(庇を施工すれば)、図2に示すように、各庇化粧パネル1の溝部10内に隣接した庇化粧パネル1の下折片11が入り込んだ状態で複数の庇化粧パネル1を並べて庇上面を構成することができるから、溝部10を挟んだ両側の庇上面被覆部7,7上の雨水を溝部10に集めて排水溝として機能させることができる。しかも、溝部10は庇化粧パネル1の取り付け位置の調整代としても機能するから、下地寸法のばらつきや誤差を溝部10で吸収して正確かつきれいに庇化粧面を仕上げることができる。
更には、各庇化粧パネル1の躯体側を立上り片12で固定し、左右一側端を固定具2で固定し、軒先側は、庇軒下化粧カバー4で引き下げた上で庇掛け3によって固定するから、庇化粧パネル1の各端縁の浮き上がりを確実に抑えることができる。
【0029】
なお、庇化粧パネル1における溝部10及び下折片11の形状は、それぞれの機能を発揮し得る形状であれば特に限定するものではない。
例えば、溝部10は本例では上向きコ字溝状に形成しているが、V字状、U字状その他の形状であってもよいし、下折片11は、本例では、単なる垂下片に形成してあるが、溝部10内に入り込む形状であれば複雑な形状に形成することも可能である。但し、溝部10の底に付かないように形成する必要がある。
また、本例では、溝部10及び下折片11が互いに係合しないように形成してあるが、溝部10の外側壁10aの先端を溝部内に内折れさせ、この内折れした部分に係合するように下折片11を形成することにより、図15の(A)〜(F)に示すように、左右方向すなわち庇化粧パネル1を並べる方向に可動可能であり、垂直方向には互いに係合して互いの浮き上がり、特に溝部10側の浮き上がりを阻止し得るように形成したり、或いは図15(G)に示すように、左右方向にも垂直方向にも互いに係合し合うように形成することも可能である。
さらに、図16に示すように、庇化粧パネル1の溝部10の外側壁10aの上端縁を外側に折り返すなどして溝部10外側に下地固着面部16を延設することもできる。このように形成すれば、この下地固着面部16内に釘やビス等の固着具を打ち込んで固定することができるから、固定具2を用いなくても溝部10内に固定孔を設けないで庇化粧パネル1の溝部10を固定することができる。
【0030】
また、庇化粧パネル1の構成要素のうち、庇上面被覆部7、溝部10及び下折片11以外の構成要素、すなわち庇前面被覆部8、係合部9、立上り片12及び裏打ち材13は備えているのが好ましい。
【0031】
次に、図17及び図18は、曲面からなる壁面に設置する場合、言い換えれば円弧状の庇を施工するのに適した庇掛け21及びその取り付け状態を示した図である。
【0032】
庇掛け21も、上記の庇掛け3同様、下地固着板面部21aと、この下地固着板面部21aの前端縁から斜め下向きに折曲してなる係止片21bとを備えているが、この庇掛け21の場合は、下地固着板面部21aの左右幅すなわち庇化粧パネル1を並べる方向の長さを庇化粧パネル1の左右幅よりも適宜幅長く形成し、かつ係止片21bの左右幅を庇化粧パネル1の左右幅と略同様(若干短い)に形成し、下地固着板面部21aの前端縁における左右両端を適宜巾残した中央部分から係止片21bが下折れ突出するように形成してある。但し、中央部分と言っても、図18に示すように、次に取り付ける庇化粧パネル1側(図では右側)の下地固着板面部21aの前端縁をより長く残すように、言い換えれば次に取り付ける庇化粧パネル1側に下地固着板面部21aがより大きく突出するように形成してある(この突出部を案内突出部21cという。)。そして、この下地固着板面部21aの案内突出部21cの前側端縁21dを、図18に示すように、次に取り付ける庇化粧パネル1の角度に合わせてテーパ状に形成すると共に、当該案内突出部21cの前後側端縁21d、21eにおける所定の位置に、次に取り付ける庇化粧パネル1の下地固着板面部21aの角部(案内突出部21cとは反対側の突出部21fの角部)を合わせるための罫書部22、22を切り欠いてある。なお、この罫書部22の形状はコ字状でも、V字状でも、その他の形状でも構わない。
【0033】
このような庇掛け21であれば、次に取り付ける庇化粧パネル1の下地固着板面部21aの角部を既に固定した庇化粧パネル1の罫書部22、22に合わせた上で、次に取り付ける庇化粧パネル1を既に固定した庇化粧パネル1の案内突出部21cの前側端縁21dに沿うように取り付けるようにすれば、特別な技術が無くても簡単かつ正確に庇掛け21を取り付けることができる。よって庇化粧パネル1も正確に取り付けることができ、円弧状の庇をきれいに仕上げることができる。また、上記構成の庇掛け21の場合、隣接する庇掛け21、21の係止片21b、21b間に凹部23が形成され、ここに庇化粧パネル1の溝部10を納めることができるから、庇化粧パネル1と庇掛け21とが干渉することがない。
【0034】
図19及び図20は、上記庇掛け21に対応する庇軒下化粧カバー24及びその取り付け方法を示すものである。
【0035】
この庇軒下化粧カバー24は、庇化粧パネル1の左右幅よりも適宜長い野地板当接面24a及び天井部材当接面24bと、庇化粧パネル1の左右幅と略同幅の係止片24cとを備え、上記庇掛け21の凹部23と干渉しないように、左右両側部分における野地板当接面24aの中間部から係止片24c先端部にかけて矩形状に切除して形成してある(切除部25、25)。また、天井部材当接面24bの中間部には垂直方向に切り込み26を入れ、曲面に沿って容易かつきれいに取り付けることができるようにしてある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る庇の全体構造の一例を分解状態で示した斜視図である。
【図2】 庇化粧パネルにおける継目部分の構造を示した断面図である。
【図3】 同じく、庇化粧パネルにおける継目部分の構造を示した断面図であり、(A)は本発明の構造の一例であり、(B)はこれの比較例である。
【図4】 本発明の一実施例に係る庇の構成部品の一例を分解状態で示した斜視図である。
【図5】 本発明の一実施例に係る庇の構造の一例を示した端面図である。
【図6】 図4の中の庇化粧パネルを拡大して示した斜視図である。
【図7】 図6の庇化粧パネルを前後2つに切断した場合の端面図である。
【図8】 図6の庇化粧パネルを左右2つに切断した場合の端面図である。
【図9】 庇の施工における途中段階の一例を示した斜視図であり、庇下地構造上に庇掛け及び防水シートを取り付けた状態を示している。
【図10】 同じく、庇の施工における途中段階の一例を示した斜視図であり、庇化粧パネルの取付け方法を示している。
【図11】 同じく、庇の施工における途中段階の一例を示した斜視図であり、庇化粧パネル及び固定具の取付け状態を示している。
【図12】 庇化粧パネルの取付け状態の一例を示した端面図であり、特にシール部材の取り付け状態を示している。
【図13】 庇の施工における途中段階の一例を示した斜視図であり、庇軒下化粧カバーの取付け方法を示している。
【図14】 庇の施工における途中段階の一例を示した斜視図であり、庇軒下化粧カバー及び庇化粧パネルの固定方法を示している。
【図15】 (A)〜(G)のいずれも、本発明の庇化粧パネルにおける溝部及び下折片の変形例を示した端面図である。
【図16】 本発明の庇化粧パネルの変形例を示した端面図である。
【図17】 上記の庇掛けとは構成の異なる庇掛けの取り付け状態を示した上面図であり、(A)はその外観図であり、(B)は隣接庇掛け間の継ぎ目部分を拡大して示した図である。
【図18】 図17の庇掛けを示した上面図である。
【図19】 上記の庇軒下化粧カバーとは構成の異なる庇軒下化粧カバー及びその取り付け方法を示した分解斜視図である。
【図20】 図19の庇軒下化粧カバーを裏側から見た斜視図である。
【符号の説明】
1(1A、1B、1C・・・1U、1V、1W) 庇化粧パネル
2 固定具
2a 掛止部
2b 下地固着面部
3 庇掛け
3a 下地固着板面部
3b 係止片
3c 切欠部
4 庇軒下化粧カバー
4a 野地板当接面
4b 天井部材当接面
4c 係止片
5 防水シート
7 庇上面被覆部
8 庇前面被覆部
9 係合部
10 溝部
11 下折片
12 立上り片
13 裏打ち材
15 シール部材
16 下地固着面部
21 庇掛け
21a 下地固着板面部
21b 係止片
21c 案内突出部
21d 前側端縁
21e 後側端縁
21f 案内突出部21cとは反対側の突出部
22 罫書部
23 凹部
24 庇軒下化粧カバー
24a 野地板当接面
24b 天井部材当接面
24c 係止片
25 切除部
26 切り込み
50 庇下地構造
51 庇野地板
52 庇支持ブラケット
53 庇軒下天井部材
61 壁パネル

Claims (6)

  1. 庇の上面を被覆する庇上面被覆部(7)と、庇上面被覆部(7)の前端から下折れした庇の前面を被覆する庇前面被覆部(8)と、庇前面被覆部(8)の下端を内側に折返してなる係合部(9)と、庇上面被覆部(7)の後端に起立した立上り片(12)とを有し、
    庇上面被覆部(7)の左右一側端縁に沿って溝部(10)を設け、他側端縁に沿って前記溝部(10)内に挿入可能な下折片(11)を設けるとともに、
    前記立上り片(12)の一側を庇上面被覆部(7)の左右両端幅よりも長く側方へ延設してなる構成を備えた庇化粧パネル。
  2. 溝部(10)の外側に下地固着面部を延設してなる請求項1に記載の庇化粧パネル。
  3. 溝部(10)の外側壁(10a)の先端を溝部内に内折れさせ、この内折れした部分に係合するように下折片(11)を形成してなる請求項1に記載の庇化粧パネル。
  4. 請求項1に記載の庇化粧パネルを複数並べて取り付けることにより庇化粧面を構成する庇化粧パネルの取り付け構造において、
    各庇化粧パネル(1)を、その溝部(10)内にこれと隣接する庇化粧パネル(1)の下折片(11)を差し入れるとともに、隣接する庇化粧パネル(1)の立上り片(12)の端部同士を重ね合わせて取り付けることを特徴とする庇化粧パネルの取り付け構造。
  5. 請求項1に記載の庇化粧パネルを複数並べて取り付けることにより庇化粧面を構成する庇化粧パネルの取り付け構造において、
    庇下地構造(50)の上面に固着する下地固着板面部(3a、21a)と当該下地固着板面部の前端縁から下折れした係止片(3b、21b)を備えてなる庇掛け(3、21)を庇下地構造(50)の軒先上面部に取り付け、
    各庇化粧パネル(1)を、その係合部(9)を庇掛け(3、21)の係止片(3b、21b)に引っ掛けて庇下地構造(50)の上面に取り付けるとともに、その溝部(10)内にこれと隣接する庇化粧パネル(1)の下折片(11)を差し入れ、隣接する庇化粧パネル(1)の立上り片(12)の端部同士を重ね合わせて取り付けることを特徴とする庇化粧パネルの取り付け構造。
  6. 請求項1に記載の庇化粧パネルを複数並べて取り付けることにより庇化粧面を構成する庇化粧パネルの取り付け構造において、
    庇下地構造(50)の上面に固着する下地固着板面部(3a、21a)と当該下地固着板面部の前端縁から下折れした係止片(3b、21b)を備えてなる庇掛け(3、21)を庇下地構造(50)の軒先上面部に取り付け、
    各庇化粧パネル(1)を、その係合部(9)を庇掛け(3、21)の係止片(3b、21b)に引っ掛けて庇下地構造(50)の上面に取り付けるとともに、その溝部(10)内にこれと隣接する庇化粧パネル(1)の下折片(11)を差し入れ、隣接する庇化粧パネル(1)の立上り片(12)の端部同士を重ね合わせて取り付け、
    さらに、前記庇化粧パネル(1)の係合部(9)に係止片(4c、24c)を係合させて庇下地構造(50)の軒先下面に庇軒下化粧カバー(4、24)を嵌めこんで固定することを特徴とする庇化粧パネルの取り付け構造。
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