JP3970913B1 - 口金及び食品材料製造用のデポジッター - Google Patents
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Abstract
【解決手段】生地を供給するデポジッターの生地供給部に取りつけられて、生地供給部から供給される生地を成形する口金21であって、生地供給部から供給される生地の入口側となる上流側の開口端31a及び生地の出口側となる下流側の開口端31bを有する外筒部31と、外筒部31の内周面との間に隙間をあけて外筒部31内に配される内筒部33とを備え、内筒部33は、外筒部31の下流側の開口端31bよりも上流側において外筒部31に支持され、かつ、その下流側の開口端33bが外筒部31の下流側の開口端31bに臨むように配置され、内筒部33には、その下流側の開口端33bよりも上流側に内筒部33内を通過する生地に抵抗を与える抵抗部37を設けた口金21を提供する。
【選択図】図3
Description
また、生地をカップ状に成形する方法としては、例えば、受け型の底面及び内周面に向けて生地を吐出するノズルを備えた成形機を使用するものがある。この方法では、ノズルを受け型内に挿入した状態で、ノズルから生地を吐出すると共に受け型の周方向にノズルを回転させることで、生地をカップ状に成形できるようになっている。
一方、受け型の底面及び内周面に生地を吐出するノズルを備えた成形機を使用する場合にも、ノズルを受け型に挿入した状態でノズルを回転させる回転機構を備える必要があるため、成形機の構造が極めて複雑になってしまう。しかも、平面視で円形状のカップしか成形できず、任意形状のカップを成形することができないという問題がある。
請求項1に係る発明は、食品材料の練り状の生地を供給するデポジッターの生地供給部に取りつけられて、該生地供給部から供給される前記生地を成形する口金であって、前記生地供給部から供給される前記生地の入口側となる上流側の開口端及び前記生地の出口側となる下流側の開口端を有する筒状の外筒部と、該外筒部の内周面との間に隙間をあけて前記外筒部内に配される筒状の内筒部とを備え、前記内筒部は、前記外筒部の下流側の開口端よりも上流側において前記外筒部に支持され、かつ、その下流側の開口端が前記外筒部の下流側の開口端に臨むように配置され、前記内筒部内には、その前記下流側の開口端よりも上流側に、前記内筒部内を通過する前記生地に抵抗を与える抵抗部が設けられ、前記内筒部の断面積が、前記抵抗部を除いてその上流側の開口端から下流側の開口端にわたって一定とされていることを特徴とする口金を提案している。
ここで、内筒部内を通過する生地には抵抗部によって抵抗が与えられるため、内筒部内を通過する生地の流れは外筒部と内筒部との隙間を通過する生地の流れよりも遅くなる。このため、内筒部の下流側の開口端において内筒部内から吐出される生地の量は、外筒部と内筒部との隙間から吐出される生地の量よりも少なくなり、逆に、外筒部の下流側の開口端から突出する生地の突出長さは、外筒部と内筒部との隙間から吐出されたものの方が、内筒部内から吐出されたものよりも長くなる。
このように、前記構成の口金によれば、生地を口金に通過させるだけでカップ状に成形することができる。そして、その形状も、カップの底壁部は内筒部の下流側の開口端の形状に、側壁部は外筒部と内筒部との隙間の形状に合わせた形状とされるので、生地の流れ方向から見た外筒部や内筒部の下流側の開口端の形状を任意に設定することにより、任意の形状を有するカップを成形することが可能となる。
なお、内筒部内から吐出された生地と、外筒部と内筒部との隙間から吐出された生地とは、外筒部の下流側の開口端から突出した状態において、生地自体の粘性によって一体化される。
この発明に係る口金によれば、比較的簡単な構造ながら、生地が抵抗部の網の目を通過する際に、この生地に確実に抵抗を付与することができる。
この実施形態に係るデポジッターは、タルト等のように食品材料となる練り状の生地をカップ状に成形するためのものである。図1に示すように、このデポジッター1は、トレイTを配置するための基台3と、トレイTに向けて生地を吐出するためのユニット5とから構成されている。基台3の下部には複数の車輪7,7,・・・が取りつけられており、デポジッター1を容易に移動できるようになっている。
このワイヤカッター13においては、カッター本体16を揺動させてワイヤ線17を口金21の開口端に通過させることで、口金21から突出した生地をワイヤ線17により切り落とすことができるようになっている。
生地搾り部23は、生地をホッパー19から口金21まで上方から下方に通過させる連通路25aを形成したケーシング25と、連通路25aに配置される一対のロール27,27とを備えている。ケーシング25は、ホッパー19に一体的に形成されている。複数の口金21はこのケーシング25に対して一体に着脱可能となっている。
これらホッパー19及び生地搾り部23により、生地を押し流して口金21に供給すると共に口金21からトレイTに向けて吐出させる生地供給部29が構成されている。
外筒部31は、生地供給部29から供給される生地の入口側となる上流側の開口端31a、及び、生地の出口側となる下流側の開口端31bとを有している。そして、上流側に位置する外筒部31の開口端31aは、生地の流れ方向(C方向)から見た平面視で円形状に形成されており、下流側に位置する外筒部31の開口端31bは、平面視でハート形に形成されている。また、外筒部31の下流側の開口端31bの開口面積が上流側の開口端31aの開口面積よりも小さくなるように、外筒部31の断面積は下流側に向けて漸次減少させられている。
また、内筒部33の上流側の開口端33aは、外筒部31の上流側の開口端31aよりも下流側に配置されており、外筒部31の上流側の開口端31aに向けられている。なお、この内筒部33は、その断面積が次述する抵抗部37を除いて上流側から下流側にわたって一定とされており、したがって、その上流側及び下流側の開口端33a,33bの開口面積も等しくされている。
なお、内筒部33内及び外筒部31と内筒部33との隙間に流入する生地は、抵抗部37や支持棒35において分割されるが、抵抗部37や支持棒35の形成位置から内筒部33の下流側の開口端33bまでの間において生地自体の粘性によって一体化される。
したがって、外筒部31の下流側の開口端31bから突出する生地の突出長さは、外筒部31と内筒部33との隙間から吐出されたものの方が、内筒部33内から吐出されたものよりも長くなる。なお、内筒部33内から吐出された生地と、外筒部31と内筒部33との隙間から吐出された生地とは、外筒部31の下流側の開口端31bから突出した状態において、生地自体の粘性によって一体化される。
そして、外筒部31の下流側の開口端31bから突出したカップ51は、ワイヤカッター13により前記下流側の開口端31bを切断面として口金21から切り落とされる。この際には、カッター本体16をB方向に揺動させることで、ワイヤ線17がガイド部材43の下面43aに押さえつけられながら外筒部31の下流側の開口端31bを通過し、これによってカップ51が口金21から切り落とされる。
また、生地が比較的硬い場合などに、外筒部31の下流側の開口端31bとトレイTとの距離を小さく調整すると、着地するまでの間にカップ51が反転しないため、カップ51をその開口部分が下向きとされた状態でトレイT上に着地させることができる。いずれの向きでカップ51を着地させるかは、後工程での生地の取り扱いに合わせて設定すればよい。
さらに、抵抗部37を網状に形成することで、生地が抵抗部37の網の目を通過する際には、この生地に確実に抵抗を付与することができるため、簡単な構造で内筒部33内を通過する生地の流れを遅くして、確実にカップ状の生地を成形することができる。
なお、カップ状に成形する生地としては、タルトケーキやタルトクッキー等のような洋菓子のタルトの製造に使用するものや、パン、かまぼこ等の食品材料となる練り状のもの等を用いることができ、また、製造されたカップ状の食品材料は、タルトの他にも、例えば、オードブルの受け皿となるようなものにも使用可能である。
また、内筒部33は、その下流側の開口端33bが外筒部31の下流側の開口端31bと同一平面上に位置するように配置されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも外筒部31の下流側の開口端31bに臨むように配置されていればよい。すなわち、内筒部33の下流側の開口端33bは、例えば、外筒部31の下流側の開口端31bよりも若干上流側に位置していても構わない。
また、抵抗部37は、複数本のワイヤ39及び薄板部材41によって平面視で網状に形成されるとしたが、これに限ることはなく、少なくとも内筒部33内を通過する生地に抵抗を与える構成であればよい。すなわち、抵抗部37は、複数本のワイヤ39のみ若しくは複数枚の薄板部材41のみにより網状に形成されるとしても構わないし、スリット状に形成されるとしてもよい。
21 口金
29 生地供給部
31 外筒部
31a 上流側の開口端
31b 下流側の開口端
33 内筒部
33b 下流側の開口端
37 抵抗部
Claims (3)
- 食品材料の練り状の生地を供給するデポジッターの生地供給部に取りつけられて、該生地供給部から供給される前記生地を成形する口金であって、
前記生地供給部から供給される前記生地の入口側となる上流側の開口端及び前記生地の出口側となる下流側の開口端を有する筒状の外筒部と、該外筒部の内周面との間に隙間をあけて前記外筒部内に配される筒状の内筒部とを備え、
前記内筒部は、前記外筒部の下流側の開口端よりも上流側において前記外筒部に支持され、かつ、その下流側の開口端が前記外筒部の下流側の開口端に臨むように配置され、
前記内筒部内には、その前記下流側の開口端よりも上流側に、前記内筒部内を通過する前記生地に抵抗を与える抵抗部が設けられ、
前記内筒部の断面積が、前記抵抗部を除いてその上流側の開口端から下流側の開口端にわたって一定とされていることを特徴とする口金。 - 前記抵抗部が、前記内筒部内に網状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の口金。
- 請求項1又は請求項2に記載の口金が生地供給部に取りつけられて、この生地供給部から供給される生地をカップ状に成形することを特徴とする食品材料製造用のデポジッター。
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JP2006153169A JP3970913B1 (ja) | 2006-06-01 | 2006-06-01 | 口金及び食品材料製造用のデポジッター |
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JP6166494B1 (ja) * | 2017-02-16 | 2017-07-19 | 株式会社飯田製作所 | 口金及び食品材料製造用のデポジッター及び食品製造装置 |
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