JP3970731B2 - 乾燥システム - Google Patents

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  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含水物の乾燥システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の乾燥システムとしては、乾燥器とヒートポンプとを組み合わせたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、上記従来の乾燥システムについて図面を参照しながら説明する。
【0004】
に示すように、従来の乾燥システムは、耐圧密閉容器状に構成された乾燥器1とヒートポンプ式チラーユニット2とを有する。乾燥器1には、被乾燥物を投入する投入口3と乾燥物を取り出す排出口4が設けられると共に乾燥を促進させるために被乾燥物を撹拌する撹拌装置5と補助加熱装置6が装備されている。
【0005】
撹拌装置5は、スクリュー7とスクリュー7を回転駆動するモーター8とからなり、スクリュー7は下方の被乾燥物を上方に持ち上げて乾燥器1側壁内周面に沿って落下させることができるように、周縁が乾燥器1の側壁内周面と若干間隔を有し、しかも上方に延びるに従ってその間隔が漸増するように形成されている。補助加熱装置6については後述する。
【0006】
また、乾燥器1は、上部から水蒸気排出通路9が取り出されると共に側壁部に水ジャケット10が設けられる。水蒸気排出通路9は、端末が大気に開放されており、中途部には廃熱回収器11と水封式真空ポンプ12が介設される。
【0007】
水ジャケット10には、第1の循環ポンプ13を介装する熱媒循環路14が接続される。従って水ジャケット10循環流動する熱媒を乾燥器1と熱交換して乾燥器1を加熱する乾燥器加熱用熱交換器を構成する。尚、熱媒は温水である。
【0008】
廃熱回収器11は、乾燥器1と水封式真空ポンプ12との間において水蒸気排出通路9に設けられ、内部に水蒸気排出通路9を蛇行状に通すと共に第2の循環ポンプ15を介装する冷媒循環路16を接続する。
【0009】
水封式真空ポンプ12は、円形ケーシングと該ケーシング内に偏心して取り付けられた羽根車とにより本体を構成して、ケーシング内に適当量の水を入れた従来周知の構造形態を有し、羽根車を回転させると水が遠心力によりケーシングと同心の円形状の水膜を作り、これにより水膜と隣接する羽根と羽根とによって密閉された空間が生じ、羽根車が回転するにしたがって空間が容積変化して、吸入、圧縮、排出を連続的に行うものである。
【0010】
一方、ヒートポンプ式チラーユニット2はフロン等の冷媒を封入した閉塞循環管路にコンプレッサー17とキャピラリーチューブ18を介装したヒートポンプ19に、その冷媒の流動方向においてコンプレッサー17とキャピラリーチューブ18の間に凝縮器20、キャピラリーチューブ18とコンプレッサー17の間に蒸発器21を備えており、熱媒循環路14が凝縮器20内を、冷媒循環路16が蒸発器21内を夫々貫通して設けられる。
【0011】
而して、斯る真空乾燥処理装置は、乾燥器1内に例えば、生ゴミ等の被乾燥物を入れて密閉し、水封式真空ポンプ12を駆動させ、乾燥器1内を水の沸点が外気温と同等になるまで減圧して、ヒートポンプ19のコンプレッサー17を駆動させると、ヒートポンプ19がキャピラリーチューブ18の部分の通過抵抗によりコンプレッサー17とキャピラリーチューブ18の間では高圧となり、冷媒の凝縮が起こって温度が上昇し、キャピラリーチューブ18とコンプレッサー17の間では低圧となって冷媒の蒸発が起こり温度が低下する。
【0012】
ヒートポンプ19で発生する冷熱をチラーユニット2の蒸発器21において冷媒循環路16を循環流動する水と熱交換して、水の熱を吸収し水を冷却すると共に、ヒートポンプ19の温熱をチラーユニット2の凝縮器20で熱媒循環路14を循環流動する温水と熱交換して温水を加熱する。
【0013】
チラーユニット2の凝縮器20で加熱された温水は、乾燥器加熱用熱交換器10へ流れて乾燥器1を加熱し、その加熱エネルギーにより乾燥器1内部の被乾燥物を温めて水分を蒸発させる。
【0014】
これにより乾燥器1内の蒸気圧力が高まり、乾燥器1内の水蒸気は水封式真空ポンプ12の作動と相俟って水蒸気排出通路9へ吸引される。
【0015】
一方、チラーユニット2の蒸発器21で冷却された冷水は、廃熱回収器11へ流れて、水蒸気排出通路9を流れる水蒸気から廃熱を回収してこれを凝縮する。
【0016】
これにより、水蒸気は、容積を小さくされ水封式真空ポンプ12を介してドレン水として排出される。従って、乾燥器1内部において蒸発が連続的に起こり被乾燥物が乾燥する。
【0017】
この装置にあっては、乾燥器1はその加熱のためにヒートポンプ19の温熱を水と熱交換して間接的に利用し、廃熱回収器11は水蒸気の廃熱回収及び凝縮のためにヒートポンプ19の冷熱を水と熱交換して間接的に利用する。即ち、乾燥器1内部で蒸発のために消費した熱エネルギーは廃熱回収器11で回収され、ヒートポンプ19で元の乾燥器1へ戻され、リサイクル利用される。
【0018】
また、乾燥の最終段階において、被乾燥物をカラッと乾燥させる必要がある場合には補助加熱装置6を使用する。
【0019】
この補助加熱装置6は遠赤外線を発生するチューブ型ガスバーナーであり、被乾燥物をカラッと乾燥させる必要がある場合以外にも冬場において運転初期の段階で冷水の温度が低すぎて運転不能になることを防ぐため一時的に使用する場合もある。
【0020】
補助加熱装置6を併用すると乾燥器1と廃熱回収器11へ送り込まれる熱エネルギーのバランスが崩れるため、ファン等からなる補助放熱器(図示せず)を熱媒循環路14に設けて余分の熱を放出するようになす。
【0021】
以上より、従来の乾燥システムを用いて生ゴミを乾燥した場合には、一般的な真空乾燥の効果として、低温乾燥により乾燥終了後に直ちに容易に回収可能である、水分の大幅減少により軽量化できる、真空時の特定種細菌の死滅により衛生的である、薬品等を使用しないため、回収したゴミは肥料や飼料として再利用も可能あると共に焼却も容易となる、蒸発され取り除かれる水分は言わば蒸留水であるので、そのまま放流しても水質汚染の心配がない等の効果がある。
【0022】
さらに、上記効果に加えて、エネルギーを大気中に放散して無駄に消費することがなく非常に経済的であり、被乾燥物から蒸発した水蒸気は廃熱回収器で凝縮して容積を小さくするので、水封式真空ポンプの排出効率が高くなり、小型小能力のポンプを用いることができ、装置全体の小型化や低価格化を図ることは勿論、電力使用などのランニングコストの低減を狙ったものである。
【0023】
【特許文献1】
特公平7−35946号公報
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の乾燥システムでは、使用初期には水蒸気排気通路9の水封式真空ポンプ12手前に凝縮水が無いことから、水封式真空ポンプ12の排気能力が低下し、所定真空に到達するのに時間がかかる。あるいは、最悪事態では、熱媒循環路14の熱媒により加熱された乾燥器1内温度にて乾燥器1内の被乾燥物の水分が蒸発するに至る蒸発圧力まで減圧せず、乾燥時間が極端に遅くなる。
【0025】
このように圧力が所定圧力まで減圧されない時は、被乾燥物の水分の蒸発温度が熱媒循環路14の熱媒の温度より高くなるため、被乾燥物の水分蒸発時の蒸発潜熱を与えることができず、熱媒循環路14の熱媒は熱量を多く奪われないままヒートポンプ19の凝縮器20にリターンする。
【0026】
これにより、凝縮器20にてヒートポンプ19内の冷媒の凝縮潜熱を奪う能力が低下しヒートポンプ19の効率が低下する。仮に、このような使用初期に能力を合わせて設計した場合は、通常時に能力不足となるのは言うまでもない。
【0027】
また、両者を満足するシステムを組んでいると仮定すると、熱媒の能力過多となる使用初期に十分に被乾燥物に熱を伝えるために乾燥器1と熱媒循環路14との熱交換面積を多くとる必要があり非常に大型化し、通常時は無駄になる。
【0028】
更に、水封式真空ポンプ12は油拡散式真空ポンプやドライ真空ポンプと比較すると高価であることに加えて、乾燥処理中は水封式ポンプ12は連続運転であることから消耗が激しく寿命が短くなる。
【0029】
また、従来例には特にヒートポンプ19内の冷媒については記載はないが、フロンを使用するのが一般的であり、この場合は凝縮器20の凝縮温度は50℃程度であり、この温度で少なくとも乾燥器1内の被乾燥物の水分を蒸発するためには、乾燥器1と熱媒循環路14との熱交換面積を大きくとり且つ乾燥器1内の圧力を約10kPa程度に減圧するか、あるいは、乾燥器1内の圧力を10kPaより更に減圧して、その減圧分に相当する水の蒸発温度と熱媒との温度差増加分だけ乾燥器1と熱媒循環路14との熱交換面積を小さくするかの対策が必要であるため、前者では乾燥器1と熱媒循環路14との熱交換面積及び熱媒循環路14と凝縮器20との熱交換面積の大型化に伴うコストアップや装置の大型化してしまうという課題があり、後者では高能力真空ポンプが必要であると共に、乾燥器1や水蒸気排出通路9等の減圧される部分は強固な耐圧構造が必要であり高価である。
【0030】
このことから、運転初期の早期減圧による乾燥処理時間の短縮化、安価な真空ポンプ利用による低イニシャルコスト化、真空ポンプの稼動時間短縮における省エネルギー化と寿命延命化やヒートポンプの効率的運転による低ランニングコスト化が求められてるという課題があった。
【0031】
本発明は、上記従来の課題に鑑み、一般的な真空乾燥による効果及び従来例における効果に加えて、低ランニングコストや低イニシャルコストで乾燥時間を短縮する乾燥システムを提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1記載の乾燥システムの発明は、被乾燥物が投入される耐圧密閉構造状の乾燥器と、前記乾燥器から蒸発した水分が溜まるように配置されたタンクと、前記乾燥器の上部と前記タンクを連通する水蒸気排出通路と、ヒートポンプと、前記水蒸気排出通路の一部または全部と前記ヒートポンプの冷熱発生側とが熱交換する廃熱回収器と、前記廃熱回収器から前記タンクの間に位置する水蒸気排出通路途中に設置された第1の弁と、前記タンク下方に位置しタンク内部と外部とを連通する排液経路途中に設置された第2の弁と、減圧手段と、前記第1の弁と前記第2の弁の間の配管もしくは前記タンクより分岐して前記減圧手段とを配管した分岐配管と、前記分岐配管の途中に設置された第3の弁と、前記乾燥器内の圧力を検知する第1の圧力センサと、前記タンク内の圧力を検知する第2の圧力センサと、前記タンク内に貯留した水の水位を検知する水位センサと、前記乾燥器に投入された被乾燥物の温度を検出する温度センサとを備え、前記ヒートポンプの温熱発生側の一部は前記乾燥器に伝熱するように配置され、前記廃熱回収器部分の前記水蒸気排出通路は下流側が常に上流側の下方に位置する構成であり、前記タンクは廃熱回収器の下方に設置された乾燥システムであって、前記ヒートポンプが停止状態で前記第1の弁と前記第3の弁が開で前記第2の弁が閉にて前記減圧手段を作動させて被乾燥物が投入された密閉状態の前記乾燥器内と前記水蒸気排出通路と前記タンク内とを前記第1の圧力センサの検知する前記乾燥器内の圧力が所定圧力未満になるまで減圧し、前記乾燥器内の減圧動作で前記第1の圧力センサの検知する前記乾燥器内の圧力が所定圧力未満になると、前記第3の弁を閉にして前記減圧手段を停止し前記ヒートポンプを動作させ、前記減圧手段が停止中で前記ヒートポンプが動作中に、前記水位センサの検知する前記タンク内に貯留した水の水位が最高水位を超えた場合もしくは前記第1の圧力センサの検知する前記乾燥器内の圧力が所定圧力を超えた場合は、前記水位センサの検知する前記タンク内に貯留した水の水位が所定水位未満になるまで前記第1の弁を閉に前記第2の弁を開にして前記タンク内に貯留した水を外部に排水し、前記タンク内の排水動作で前記水位センサの検知する前記タンク内に貯留した水の水位が所定水位未満になると、前記第2の弁を閉に前記第3の弁を開にして前記減圧手段を作動させて前記タンク内を前記第2の圧力センサの検知する前記タンク内の圧力が所定圧力未満になるまで減圧し、前記タンク内の減圧動作で前記第2の圧力センサの検知する前記タンク内の圧力が所定圧力未満になると、前記第1の弁を開に前記第3の弁を閉にして前記減圧手段を停止し、前記減圧手段が停止中で前記ヒートポンプが動作中に、前記温度センサの検知する前記被乾燥物の温度が所定温度を超えると前記ヒートポンプを停止することを特徴とするものである。
【0033】
上記構成において、使用初期は第1の弁及び第3の弁を開、第2の弁を閉の状態で減圧手段を作動させる。そして、ヒートポンプを作動させた場合の温熱側温度以下の温度にて水が蒸発する蒸発圧力以下の所定圧力まで乾燥器内圧力を減圧した後、ヒートポンプを作動させる。その後は、ヒートポンプの温熱が乾燥器に伝熱し、その熱で被乾燥物の水分が蒸発する。そして、蒸発した水蒸気は廃熱回収器にてヒートポンプの冷熱側の冷熱にて冷却凝縮する。
【0034】
本発明では、運転初期に所定圧力に減圧した後にヒートポンプを作動してヒートポンプの凝縮器の温熱源を乾燥時の水蒸気発生用熱源として利用し、冷熱源を水蒸気凝縮用熱源として利用することで所定圧力を維持する。
【0035】
これにより、使用初期及び運転初期において、乾燥器内の空気は外気温相当の低温の飽和空気または不飽和空気であるため減圧手段は油拡散真空ポンプやその他の多くの種類の真空ポンプが利用可能でありイニシャルコストが低減すると共に、早期に所定圧力に減圧できるので乾燥時間が短縮する。更に、ヒートポンプ作動時は所定圧力に減圧した後に行うので効率の良いポイントでヒートポンプを運転することが可能となり省エネルギーとなり低ランニングコストとなる。
【0036】
また、本発明は、廃熱回収器部分の水蒸気排出通路が下流側が常に上流側の下方に位置する構成であり、タンクが廃熱回収器の下方に設置されたものである。
【0037】
上記構成において、乾燥器から蒸発した水蒸気は水蒸気排出通路の廃熱回収器入口部分から冷却凝縮し、凝縮した水は未凝縮水蒸気と共に水蒸気排出通路の廃熱回収器出口側となる後流側に流れる。そして、水蒸気排出通路の廃熱回収器出口部分にて水蒸気の多くは凝縮水となりタンク落下して一時貯留される。そして、被乾燥物が乾燥して運転終了した後にタンク内に貯留された水を外部に排出する。
【0038】
本発明では、水蒸気排出通路等の減圧手段の排気経路に前回運転修了後の残水量が少なくなり、運転初期における減圧手段作動時の減圧手段への水分吸気量が減少するため、強固な耐水性を有する減圧手段を使用しなくても良く、その場合はメンテナンス期間が延長する。
【0039】
これにより、運転初期に早期に所定圧力に減圧できるので乾燥時間が短縮し、加えて、水蒸気排出通路等の減圧手段の排気経路に前回運転修了後の残水量が少なくなり、運転初期における減圧手段作動時の減圧手段への水分吸気量が減少するため、強固な耐水性を有しないポンプであってもメンテナンス期間が延長し、更なる低ランニングコストとなる。
【0040】
また、本発明は、ヒートポンプが停止状態で第1の弁と第3の弁が開で第2の弁が閉にて減圧手段を作動させて被乾燥物が投入された密閉状態の乾燥器内と水蒸気排出通路とタンク内とを第1の圧力センサの検知する乾燥器内の圧力が所定圧力(ヒートポンプを作動させた場合の温熱側温度以下の温度にて水が蒸発する蒸発圧力以下の所定圧力)未満になるまで減圧し、乾燥器内の減圧動作で第1の圧力センサの検知する乾燥器内の圧力が所定圧力未満になると、第3の弁を閉にして減圧手段を停止しヒートポンプを動作させる。減圧手段が停止中でヒートポンプが動作中に、水位センサの検知するタンク内に貯留した水の水位が最高水位を超えた場合もしくは第1の圧力センサの検知する乾燥器内の圧力が所定圧力を超えた場合は、水位センサの検知するタンク内に貯留した水の水位が所定水位未満になるまで第1の弁を閉に第2の弁を開にしてタンク内に貯留した水を外部に排水し、タンク内の排水動作で水位センサの検知するタンク内に貯留した水の水位が所定水位未満になると、第2の弁を閉に第3の弁を開にして減圧手段を作動させてタンク内を第2の圧力センサの検知するタンク内の圧力が所定圧力未満になるまで減圧し、タンク内の減圧動作で第2の圧力センサの検知するタンク内の圧力が所定圧力未満になると、第1の弁を開に第3の弁を閉にして減圧手段を停止させる。また、減圧手段が停止中でヒートポンプが動作中に、温度センサの検知する被乾燥物の温度が所定温度を超えると前記ヒートポンプを停止する。
【0041】
ートポンプの温熱により乾燥器から蒸発した水蒸気は廃熱回収器にてヒートポンプの冷熱側の冷熱にて冷却凝縮する。凝縮した水はタンクに一時貯留される。また、乾燥器内圧力上昇を抑制しながらタンク内の水を定期的に外部に排出する。
【0042】
これにより、凝縮水を定期的に外部に排水することでタンクを小型化でき、更なる低イニシャルコストとなり省スペースとなると共に、減圧手段は稼動が断続運転となるため省エネルギーとなり寿命も延命するので更なる低ランニングコストとなる。
【0043】
また、請求項記載の乾燥システムの発明は、請求項1の発明において、ヒートポンプはコンプレッサーと凝縮器と膨張機構と蒸発器とを機能的に環状に配管して内部に二酸化炭素冷媒を封入した冷却サイクルである。
【0044】
上記構成において、万が一にヒートポンプ内の冷媒が漏洩した場合、環境負荷が極めて小さいと共に、発火の危険性を低減できる。更に、近年、二酸化炭素冷媒を使用した給湯用ヒートポンプが商品化されており、温熱側温度が最高90℃となるため、本乾燥システムに適用した場合、乾燥器内圧力が従来と同真空度であれば被乾燥物の減圧下での蒸発温度と凝縮器との温度差が大きくなるので凝縮器と乾燥器との伝熱面積を小さくでき省スペースとなり、あるいは、凝縮器と被乾燥物の蒸発温度とを同温度差と設計するならば乾燥器内圧力を上昇できるので減圧手段の低能力化が可能で低イニシャルコストとなる。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の乾燥システムの実施の形態について、図1から図を用いて説明する。なお、従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0046】
(実施の形態1)
本発明による実施の形態1について、図面を参照しながら説明する。
【0047】
図1は本発明の実施の形態1における乾燥システムの概略構成図、図2は同実施の形態の乾燥システムの動作を示すフローチャートである。
【0048】
図1に示すように、本実施の形態の乾燥システムは、タンク22、第1の弁23、第2の弁24、減圧手段25、第3の弁26、ヒートポンプ19を構成する膨張機構27、乾燥器1内の圧力を検知する第1の圧力センサ28、タンク22内に水が無い場合最低部を測定可能な位置に設置されてタンク22内に貯留した水の水位を検知する水位センサ29、乾燥器1に投入された被乾燥物の温度を測定可能な位置に設置された温度センサ30、タンク22内の圧力を検知する第2の圧力センサ31を有する。また、水位検知手段29はタンク22内の貯留水が無い場合は0 mm を示す。
【0049】
そして、本実施の形態の乾燥システムは、耐圧密閉構造状の乾燥器1と、乾燥器1から蒸発した水分が溜まるように配置されたタンク22と、乾燥器1の上部とタンク22を連通する水蒸気排出通路9と、ヒートポンプ19と、水蒸気排出通路9の一部または全部とヒートポンプ19の冷熱発生側とが熱交換する廃熱回収器11と、廃熱回収器11からタンク22の間に位置する水蒸気排出通路9の途中に設置された第1の弁23と、タンク22の下方に位置しタンク22内部と外部とを連通する排液経路途中に設置された第2の弁22と、減圧手段25と、タンク22より分岐して減圧手段25とを配管した分岐配管と、この分岐配管の途中に設置された第3の弁26とを備え、ヒートポンプ19の温熱発生側の一部である凝縮器20が乾燥器1に伝熱するように配置されたものである。
【0050】
また、図1に示すように、廃熱回収器11部を含むそれより下流に位置する水蒸気排出通路9は下流側、つまり、タンク22側になるにつれて下方に位置するように設置されている。更に、タンク22は廃熱回収器11より下方に設置され、タンク22の排水経路、つまり、第2の弁24が設置されタンク22と外部を連通する配管経路はタンク22の下方に取り付けられている。つまり、廃熱回収器11部分の水蒸気排出通路9を下流側が常に上流側の下方に位置する構成とし、タンク22を廃熱回収器11の下方に設置したものである。
【0051】
また、図において、図示しないタイマーカウンタにてカウントする初期排水時間をHで、第1の圧力センサ28の出力値である乾燥器内圧力値をP1で、水位検出手段29にて検出するタンク水位をLで、減圧手段25とタンク22を配管する配管経路のタンク22の接合部高さ未満のタンク最高水位をAで、温度センサ30にて検出する被乾燥物温度をTで、第2の圧力センサ31にて検出するタンク内圧力をP2で、それぞれ、表している。
【0052】
STEP1では、減圧手段25がOFF(停止)、第1の弁23が開、第2の弁24及び第3の弁26が開、ヒートポンプ19がOFFしてる状態を図示しないタイマーカウンタにてカウントした一定時間である初期排水時間H1だけ維持する。
【0053】
STEP2では、第1の弁23及び第3の弁26が開、第2の弁24が閉、ヒートポンプ19がOFF、減圧手段25がON(作動)する状態を、乾燥器内圧力値P1が3kPa未満に減圧されるまで維持する。
【0054】
STEP3では、第1の弁23が開、第2の弁24及び第3の弁26が閉、減圧手段25がOFF、ヒートポンプ19がONの状態を、タンク水位LがAmmを越えるか、あるいは、乾燥器内圧力P1が3kPaを越えるか、あるいは、乾燥器内圧力P1が3kPa以下で且つ被乾燥物温度Tが30℃以下まで維持する。
【0055】
STEP4では、減圧手段25がOFF、第1の弁23及び第3の弁26が閉、第2の弁24が開、ヒートポンプ19がOFFの状態を、タンク水位Lが1mm未満となるまで維持する。
【0056】
STEP5では、減圧手段25がON、第1の弁23及び第2の弁24が閉、第3の弁26が開、ヒートポンプ19がOFFの状態を、タンク内圧力P2が3kPa未満に減圧するまで維持する。
【0057】
STEP6では、減圧手段25がOFF、第1の弁23及び第3の弁26が閉、第2の弁24が開、ヒートポンプ19がOFFの状態を、タンク水位Lが1mm未満になるまで維持する。
【0058】
STEP7では、減圧手段25がOFF、第1の弁23が開、第2の弁24及び第3の弁26が閉、ヒートポンプ19がOFFの状態である。
【0059】
以上のように構成された乾燥システムについて、以下にその動作を説明する。
【0060】
まず、第1の弁23が開放、第2の弁24及び第3の弁26が閉状態、減圧手段25やヒートポンプ19等の各機器が停止状態において、図示しない被乾燥物を乾燥器1の投入口3より乾燥器1に投入し、図示しない蓋を閉めて密閉する。
【0061】
そして、図示しない操作パネルの乾燥開始ボタンを押すと乾燥処理が開始されSTEP1となり、閉状態であった第2の弁24は開状態となり、第1の弁23は開状態のまま維持し、第3の弁26は閉状態から開状態となり、乾燥処理停止中に貯留した少量の水が第2の弁24を通って外部に排水される。そして、初期排水時間H経過後にSTEP2に移行して第1の弁23及び第3の弁26は開状態を維持して第2の弁24が閉となると共に減圧手段25が作動し、乾燥器1、水蒸気排出通路9、タンク22の空気を外部に排出して減圧する。
【0062】
第1の圧力センサ28により検出した乾燥器内圧力P1が3kPa未満になるとSTEP3に入り、第3の弁26を閉にし減圧手段25を停止すると共に、コンプレッサー17を駆動させてヒートポンプ19内部の冷媒をコンプレッサー17で圧縮して凝縮器20、膨張機構27、蒸発器21と流通させて一般的な蒸気圧縮式の冷却サイクルを作動する。このヒートポンプ19の作動により凝縮器20は高温となり、蒸発器21は低温となる。そして、凝縮器20は24℃を超える温度で乾燥器1内を加熱し、被乾燥物の水分は3kPaの蒸発温度24℃以上にて蒸発する。蒸発した水蒸気は水蒸気排出通路9を通って廃熱回収器11部分にてヒートポンプ19の蒸発器21の冷却により凝縮して水となる。そして、凝縮した水は下方に位置する下流側配管に流れる。廃熱回収器11の下流側に進むに従い水蒸気の割合が減少して凝縮水の割合が増加し、廃熱回収器11の出口部分の水蒸気排出通路9ではほとんどが水となって円滑にタンク22に流れて貯留され、被乾燥物の水分をタンク22へ移動させることで乾燥を行う。
【0063】
そして、タンク水位Lが最高水位Ammを越えると、減圧手段25への配管内への水の流入防止のためにSTEP4へ移行し、タンク水位LがAmm以下であっても、被乾燥物の蒸発温度が上昇して凝縮器20との温度差がとれないために伝熱量が減少して水分乾燥が阻害されるのを防止するため、つまり、被乾燥物の蒸発温度を24℃に維持して凝縮器20の熱で蒸発できるようにするために、温度差乾燥器内圧力P1が3kPaを越えるとSTEP4へ移行する。
【0064】
また、3kPa以下では水の蒸発温度は24℃以下であることから、乾燥器内圧力P1が3kPa以下で被乾燥物温度Tが30℃の条件では被乾燥物の水蒸発が終了したと判断するとSTEP6へ移行する。つまり、タンク水位LがAmm以下で且つ乾燥器内圧力P1が3kPa以下で温度センサ30の被乾燥物温度Tが30℃を越えると、STEP6へ移行する。
【0065】
そして、STEP4に移行した場合は、ヒートポンプが停止して、第1の弁23は閉状態となり、第2の弁24は開状態となり、タンク内に貯留した水が外部に排水され、タンク22内の水のほとんどが排水されると、タンク水位Lは1mm未満となりSTEP5へ移行する。このとき、排水が円滑に行われるように配管内径及び第2の弁24の口径は所定以上の大きさであることと、タンク22の最高水位は減圧手段25のタンク22との接続位置より低い位置に設定されていることは言うまでもない。尚、タンク22の排水用の配管や第2の弁24の内径を大きくとれない場合は、円滑に排水を行うため別途タンク22と外部を連通する配管とその配管途中に開閉弁を設けて、タンク22の排水時にその弁を開放しても良い。
【0066】
STEP5では、第2の弁24は閉状態となり、第3の弁26は開状態となり、減圧手段25が作動して、乾燥器1内への大気流入を防止、つまり、乾燥器内圧力P1の3kPa以下を維持するために、第1の弁23を開放する前にタンク22内を減圧し、タンク内圧力P2が3kPa以下に減圧されるとSTEP3に戻り、同様の動作を繰り返す。
【0067】
また、STEP6に移行した場合は、ヒートポンプが停止して、第1の弁23は閉状態となり、第2の弁24は開状態となり、タンク22内の水を外部に排水し、タンク水位Lが1mm未満となると排水が完了したと判断してSTEP7へ移行する。
【0068】
STEP7では、乾燥器1及び水蒸気排出通路9及びタンク22内の空気やガスと外部空気との対流が無いように外部と連通する可能性のある第2の弁24及び第3の弁26を閉し、水蒸気排出通路9の少量の残留水がタンク22に貯留するように第1の弁23は開放した状態で次回の乾燥開始まで維持し、乾燥処理の全工程を終了する。
【0069】
以上より、減圧手段25は乾燥運転初期の空気を排出するため、水分を吸引する量が従来に対して格段に減少し、従来では使用できなかった真空ポンプを使用可能にできることや、従来にて使用は可能であってもメンテナンス期間が極端に短くなるような真空ポンプのメンテナンス期間を格段に延長できる。
【0070】
よって、減圧手段25選定時に幅広い方式のものから選ぶことができるので安価なものを選定可能となる。また、メンテナンス回数が減少する。また、減圧後にヒートポンプ19を作動させるので効率の良いサイクルでヒートポンプ19が運転して省エネルギーとなる。
【0071】
このように、安価な減圧手段25を利用可能となりイニシャルコストが低減すると共に、減圧手段25のメンテナンス期間延長と効率的ヒートポンプ19の運転によりランニングコストが低減する。
【0072】
尚、被乾燥物が生ゴミ等のように悪臭を放つ可能性がある物の乾燥では、停止中は第2 の弁24を閉状態で維持するため、悪臭が外部に流出しないと共に、処理中においても乾燥時間短縮により悪臭が低減する。
【0073】
また、減圧手段25の逆流防止には第3の弁26を用いているが、第1の弁23と一体化して、必要機能を有する3方弁を用いてもよい。
【0074】
また、本発明の形態のヒートポンプ19の膨張機構27はキャピラリーや膨張弁等が利用可能であり、膨張弁を利用時は被乾燥物の量や投入時の温度が変化した場合等の凝縮器20の負荷変動に対応し易くなる。つまり、膨張弁の絞り量を変化させることで冷媒の凝縮圧力を変化させて凝縮温度を所定の温度にでき、凝縮器20の負荷変動やヒートポンプ19のサイクル変動時においても、常に被乾燥物との温度差を得るように制御が容易となり、熱交換が円滑となる。
【0075】
また、運転初期における減圧手段25の作動時の減圧手段25への水分吸気量が更に減少するため、強固な耐水性を有しないものであってもメンテナンス期間が延長し、更なる低ランニングコストとなる。
【0076】
また、減圧手段25は油拡散真空ポンプやその他の多くの種類の真空ポンプが利用可能であり低イニシャルコストとなると共に、早期に所定圧力に減圧できるので乾燥時間が短縮し、ヒートポンプ25の作動時は所定圧力に減圧した後に行うので効率の良いポイントでヒートポンプ19を運転でき省エネルギーとなり低ランニングコストとなるといった効果に加えて、凝縮水を定期的に外部に排水することでタンク22を小型化でき、更なる低イニシャルコストとなり省スペースとなると共に、減圧手段25は稼動が断続運転となるため省エネルギーとなり寿命も延命するので更なる低ランニングコストとなる。
【0077】
(実施の形態
本発明による実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態1と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0078】
は本発明の実施の形態における乾燥システムの概略構成図である。
【0079】
において、ヒートポンプ19内には二酸化炭素が冷媒として封入されている。乾燥器1と凝縮器20との熱交換面は小型化されている。
【0080】
以上のように構成された乾燥システムについて、以下にその動作を説明する。
【0081】
ヒートポンプ19の運転時は凝縮器20の二酸化炭素冷媒の入口と出口の平均温度は約70℃であり、乾燥器1内の圧力は3kPaであるため被乾燥物の水分の蒸発中は約24℃で安定するので、凝縮器20と被乾燥物温度との温度差が大きい状態で乾燥する。
【0082】
これにより、同乾燥時間であれば乾燥器1と凝縮器20との熱交換面積を小さくでき低コスト化とコンパクト化が可能であり、同熱交換面積ならば乾燥時間の短縮化が可能となる。
【0083】
なお、本実施の形態では、従来と同じ乾燥器内圧力3kPaであり、被乾燥物の水分蒸発温度が24℃であるが、例えば、熱交換面積を従来と同じにした場合、つまり、凝縮器20と乾燥器1内の温度差を従来と同じにした場合は、従来のフロン冷媒やHC冷媒を用いたときの凝縮温度は約50℃以下であり、50℃とすると従来の凝縮器20と乾燥器1内との温度差は約26℃となるのに対し、二酸化炭素冷媒のヒートポンプ19では凝縮器20の平均温度が75℃とすると乾燥器1内の被乾燥物の蒸発温度は51℃で良いことになる。
【0084】
つまり、乾燥器1内の圧力は約13kPaで良いことになり、耐圧真空構造面で簡素化できると共に減圧手段の低能力化も可能となる。更に、乾燥器1の被乾燥物から蒸発した水蒸気は廃熱回収器11に至るまでの水蒸気排出通路9が断熱されている場合、廃熱回収器11に入るときの温度は約50℃であり、従来の24℃に対して温度が高いので蒸発器21との温度差が大きくなるので、その分に相当する廃熱回収器11の蒸発器21と水蒸気排出通路9との熱交換面積を小さくできる。
【0085】
以上説明したように、減圧手段25は油拡散真空ポンプやその他の多くの種類の真空ポンプが利用可能であり低イニシャルコストとなると共に、早期に所定圧力に減圧できるので乾燥時間が短縮し、ヒートポンプ19の作動時は所定圧力に減圧した後に行うので効率の良いポイントでヒートポンプ19を運転でき省エネルギーとなり低ランニングコストとなるといった実施の形態1の効果に加えて、万が一にヒートポンプ19内の冷媒が漏洩した場合、環境負荷が極めて小さいと共に、発火の危険性を低減できる。
【0086】
また、乾燥器1内の圧力が従来と同真空度であれば、凝縮器20と乾燥器1との伝熱面積を小さくでき省スペースとなり、凝縮器20と被乾燥物の蒸発温度とを同温度差と設計するならば、低能力な減圧手段25の適用にて低イニシャルコストとなる。
【0087】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1記載の乾燥システムの発明によれば、運転初期に所定圧力に減圧した後にヒートポンプを作動してヒートポンプの凝縮器の温熱源を乾燥時の水蒸気発生用熱源として利用し、冷熱源を水蒸気凝縮用熱源として利用することで所定圧力を維持するので、減圧手段は油拡散真空ポンプやその他の多くの種類の真空ポンプが利用可能でありイニシャルコストが低減すると共に、早期に所定圧力に減圧できるので乾燥時間が短縮するという効果がある。更に、ヒートポンプ作動時は所定圧力に減圧した後に行うので効率の良いポイントでヒートポンプを運転でき省エネルギーとなり低ランニングコストとなるという効果がある。
【0088】
また、廃熱回収器部分の水蒸気排出通路は下流側が常に上流側の下方に位置する構成としたので、強固な耐水性を有する減圧手段を使用しなくても良く、強固な耐水性を有しないポンプであってもメンテナンス期間が延長し、更なる低ランニングコストとなるという効果がある。
【0089】
また、凝縮水を定期的に外部に排水することでタンクを小型化でき、また、減圧手段は稼動が断続運転となるため省エネルギーとなり寿命も延命するので更なる低ランニングコストとなるという効果がある。
【0090】
また、請求項記載の乾燥システムの発明によれば、ヒートポンプはコンプレッサーと凝縮器と膨張機構と蒸発器とを機能的に環状に配管して内部に二酸化炭素冷媒を封入した冷却サイクルであるであるので、万が一にヒートポンプ内の冷媒が漏洩した場合、環境負荷が極めて小さいと共に、発火の危険性を低減できるという効果がある。また、乾燥器内圧力が従来と同真空度であれば凝縮器と乾燥器との伝熱面積を小さくでき省スペースとなり、凝縮器と被乾燥物の蒸発温度とを同温度差と設計するならば低能力な減圧手段の適用にて低イニシャルコストとなるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1における乾燥システムの概略構成図
【図2】 同実施の形態による乾燥システムの動作を示すフローチャート
【図3】 本発明の実施の形態における乾燥システムの概略構成図
【図4】 従来の乾燥システムの概略構成図
【符号の説明】
1 乾燥器
9 水蒸気排出通路
11 廃熱回収器
17 コンプレッサー
19 ヒートポンプ
20 凝縮器
21 蒸発器
22 タンク
23 第1の弁
24 第2の弁
25 減圧手段
26 第3の弁
27 膨張機構
28 第1の圧力セン
29 水位センサ
30 温度センサ
31 第2の圧力センサ

Claims (2)

  1. 被乾燥物が投入される耐圧密閉構造状の乾燥器と、前記乾燥器から蒸発した水分が溜まるように配置されたタンクと、前記乾燥器の上部と前記タンクを連通する水蒸気排出通路と、ヒートポンプと、前記水蒸気排出通路の一部または全部と前記ヒートポンプの冷熱発生側とが熱交換する廃熱回収器と、前記廃熱回収器から前記タンクの間に位置する水蒸気排出通路途中に設置された第1の弁と、前記タンク下方に位置しタンク内部と外部とを連通する排液経路途中に設置された第2の弁と、減圧手段と、前記第1の弁と前記第2の弁の間の配管もしくは前記タンクより分岐して前記減圧手段とを配管した分岐配管と、前記分岐配管の途中に設置された第3の弁と、前記乾燥器内の圧力を検知する第1の圧力センサと、前記タンク内の圧力を検知する第2の圧力センサと、前記タンク内に貯留した水の水位を検知する水位センサと、前記乾燥器に投入された被乾燥物の温度を検出する温度センサとを備え、前記ヒートポンプの温熱発生側の一部は前記乾燥器に伝熱するように配置され、前記廃熱回収器部分の前記水蒸気排出通路は下流側が常に上流側の下方に位置する構成であり、前記タンクは廃熱回収器の下方に設置された乾燥システムであって、
    前記ヒートポンプが停止状態で前記第1の弁と前記第3の弁が開で前記第2の弁が閉にて前記減圧手段を作動させて被乾燥物が投入された密閉状態の前記乾燥器内と前記水蒸気排出通路と前記タンク内とを前記第1の圧力センサの検知する前記乾燥器内の圧力が所定圧力未満になるまで減圧し、
    前記乾燥器内の減圧動作で前記第1の圧力センサの検知する前記乾燥器内の圧力が所定圧力未満になると、前記第3の弁を閉にして前記減圧手段を停止し前記ヒートポンプを動作させ、
    前記減圧手段が停止中で前記ヒートポンプが動作中に、前記水位センサの検知する前記タンク内に貯留した水の水位が最高水位を超えた場合もしくは前記第1の圧力センサの検知する前記乾燥器内の圧力が所定圧力を超えた場合は、前記水位センサの検知する前記タンク内に貯留した水の水位が所定水位未満になるまで前記第1の弁を閉に前記第2の弁を開にして前記タンク内に貯留した水を外部に排水し、
    前記タンク内の排水動作で前記水位センサの検知する前記タンク内に貯留した水の水位が所定水位未満になると、前記第2の弁を閉に前記第3の弁を開にして前記減圧手段を作動させて前記タンク内を前記第2の圧力センサの検知する前記タンク内の圧力が所定圧力未満になるまで減圧し、
    前記タンク内の減圧動作で前記第2の圧力センサの検知する前記タンク内の圧力が所定圧力未満になると、前記第1の弁を開に前記第3の弁を閉にして前記減圧手段を停止し、
    前記減圧手段が停止中で前記ヒートポンプが動作中に、前記温度センサの検知する前記被乾燥物の温度が所定温度を超えると前記ヒートポンプを停止することを特徴とする乾燥システム。
  2. ヒートポンプはコンプレッサーと凝縮器と膨張機構と蒸発器とを機能的に環状に配管して内部に二酸化炭素冷媒を封入した冷却サイクルである請求項1記載の乾燥システム。
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