JP3970689B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)トランジスタ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
MISFETを微細化したときに生じる問題として、ホットキャリア効果とパンチスルー現象とが知られている。
【0003】
ホットキャリア効果は、ドレイン領域近傍のピンチオフ領域に生じる高電界によって加速されたチャネルホットエレクトロンがシリコン基板−ゲート酸化膜表面の障壁を越えてゲート酸化膜中に入り込み、あるいは、衝突電離によりさらに多くのエレクトロンを発生させる現象である。ゲート酸化膜中に入り込んだエレクトロンは、閾値電圧の変動、相互コンダクタンスの低下その他の特性劣化を引き起こし、衝突電離により発生したエレクトロンは基板電流となって、ドレイン領域のブレークダウン電圧を低下させたり、あるいは、CMOSFETの場合には、ラッチアップのトリガ電流となったりする。
【0004】
ホットキャリア効果の対策としては、ドレイン領域とチャネル領域との間に高電界の緩和を目的とした低不純物濃度のn-型半導体領域を形成するLDD(Lightly Doped Drain)構造が周知である。
【0005】
LDD構造のMISFETを形成するには、通常、ゲート電極をマスクにして基板に不純物をイオン注入することによりn-型半導体領域を形成し、次いで、ゲート電極の側壁に絶縁膜でサイドウォールスペーサーを形成した後、ゲート電極とこのサイドウォールスペーサーとをマスクにして基板に不純物をイオン注入することにより、n+型半導体領域(ソース領域及びドレイン領域)を形成する方法が用いられている。
【0006】
パンチスルー現象は、MISFETの微細化に伴ってドレイン領域の空乏層がソース領域に接近するようになると、ソース領域の近傍の電位障壁の高さが低下し、チャネルが形成されていなくても、ソース領域とドレイン領域との間に電流が流れてしまう現象であり、ドレイン領域の耐圧低下やリーク電流の増大などの問題を引き起こす。
【0007】
このパンチスルー現象の対策の一つとして、pポケットと呼ばれる拡散層構造が提案されている。これは、ソース及びドレイン領域の下方にp型半導体領域(pチャネル型MISFETの場合はn型半導体領域)を形成し、これにより、ソース及びドレイン領域の空乏層の広がりを抑えるものである。
【0008】
今日の半導体集積回路は、微細化の要求により、プロセスの低温化が求められている一方、半導体製造コストの削減のために、プロセス工程数の削減も求められている。
【0009】
従来も、工程数の削減の観点から、フォトリソグラフィーを用いずに、リンを全面に注入し、NMOSトランジスタのLDD領域とPMOSトランジスタのポケット(パンチスルーストッパー)領域を同時に形成する方法が用いられてきた。
【0010】
しかしながら、従来のように高温で熱処理を行う場合、例えば、SD注入の後に、摂氏850度で約10分の熱処理を行うプロセスにおいては、拡散しやすいSDボロンが、全面注入したLDDリンよりも深い位置まで拡散するため、容易にPウェル給電拡散層領域とPウェルとが電気的に接合し、問題にはならなかった。
【0011】
従来のCMOSトランジスタの構造を図17に示す。
【0012】
このCMOSトランジスタは、PMOSトランジスタ形成領域AとNウェル給電拡散層領域BとPウェル給電拡散層領域CとNMOSトランジスタ形成領域Dの4つの領域を画定している。
【0013】
具体的には、図17に示したCMOSトランジスタは、PMOSトランジスタ形成領域A及びNMOSトランジスタ形成領域Dにおいて、シリコン基板の表面に形成されたゲート酸化膜412と、ゲート酸化膜412上に形成されたゲートポリシリコン408と、ゲートポリシリコン408上に形成されたゲートWSi膜409と、ゲートポリシリコン408及びゲートWSi膜409の側壁に形成されたLDDサイドウォール414と、シリコン基板に形成されたPウェル301及びNウェル302と、シリコン基板の表面に形成された素子分離膜303と、PMOSトランジスタ形成領域A及びPウェル給電拡散層領域Cにおいて、ゲート酸化膜412の両側において、シリコン基板の表面に形成されたボロン注入領域306と、Nウェル給電拡散層領域B及びNMOSトランジスタ形成領域Dにおいて、ゲート酸化膜412の両側において、シリコン基板の表面に形成されたヒ素注入領域307と、ボロン注入領域306及びヒ素注入領域307を囲んで形成されたリンを含むLDD領域305と、NMOSトランジスタ形成領域Dにおいて、LDD領域305を囲んで形成されたポケットボロン領域304と、を備えている。
【0014】
図17のPウェル給電拡散層領域Cにおける破線C1−C2に沿った縦方向の不純物プロファイルを図18及び図19に示す。図18はSDボロンを注入した直後の不純物プロファイルであり、図19は、SDボロンの注入の後に摂氏850度で10分間の熱処理を加えた後の不純物プロファイルである。
【0015】
図18からわかるように、従来のCMOSトランジスタにおいても、SDボロンを注入した直後においては、シリコン基板表面のSDボロンによって形成されるP型領域と、Pウェルボロンによって形成されるP型領域との間に、LDDリンで形成されるN型領域が存在している。
【0016】
しかしながら、図19に示すように、その後の熱処理によって、SDボロンが熱拡散によって広がり、LDDリンにより形成されるN型領域がうち消されている。
【0017】
図20は、図19における総P型不純物量(Pウェルボロン及びSDボロン)から総N型不純物量(LDDリン)を差し引いた不純物量を示す。この図20から、シリコン基板の表面から深い領域までP型領域でつながっていることがわかる。
【0018】
このように、従来のCMOSトランジスタにおいては、熱処理によりSDボロンが大きく拡散したため、Pウェル給電拡散層領域CのPウェル給電拡散層領域とPウェル101とが電気的に接合し、Pウェル101への電圧供給に障害はなく、問題にはならなかった。
【0019】
しかしながら、現在用いられている低温化プロセス、すなわち、SDボロン注入後の熱処理が摂氏約900度で約10秒間だけ行われるような低温化プロセスにおいては、SDボロンがポケットリンよりも深い位置に拡散することはない。
【0020】
図21は、SDボロン注入の後に摂氏900度で約10秒間のRTA処理を加えた後の不純物プロファイルを示す。図22は、図21の総P型不純物量(Pウェルボロン及びSDボロン)から総N型不純物量(LDDリン)を差し引いた不純物量を示す。
【0021】
図22から明らかであるように、シリコン基板の表面の近傍に存在するP型領域P1と、P型領域P1よりも深いP型領域P2との間に、N型領域が存在していることがわかる。すなわち、SDボロン注入の後に摂氏900度で約10秒間のRTA処理を加えたトランジスタはP/N/Pの構造になっている。
【0022】
このような構造では、Pウェル給電拡散層領域CとPウェル101とは電気的には接続しておらず、結果的に、外部からPウェル101への給電ができなくなり、回路動作が不安定になり、ラッチアップなどの異常原因になる。
【0023】
このようなPウェル給電拡散層領域CとPウェル101との間の電気的非接続を回避するもっとも簡単な方法は、別途、フォトリソグラフィーを行い、レジストをPウェル給電拡散層領域Cのみ開口させ、そのレジストをマスクとしてボロンを注入し、Pウェル給電拡散層領域CとPウェル101との間に存在するN型領域をP型へ打ち返せばよい。
【0024】
しかしながら、この方法は、プロセス工程数が増大し、製造コストが増加してしまう。
【0025】
また、特開平9−213809号公報は、上述のホットキャリア効果とパンチスルー現象とを防止することができるトランジスタの製造方法として斜めイオン注入法を用いた製造方法を提案している。
【0026】
以下、同公報に記載されているトランジスタの製造方法を説明する。
【0027】
図23は、本製造方法により製造されるCMOSゲートアレイの基本セルの平面図であり、図24は図23に示した基本セルの断面図である。
【0028】
p−型単結晶シリコンからなる半導体基板601の主面の基本セルが配置される領域には、p型ウェル602とn型ウェル603とが隣接して設けられている。p型ウェル602には、基本セルの一部を構成するnチャネル型MISFETのゲート電極604Aが形成され、n型ウェル603には、基本セルの他の一部を構成するpチャネル型MISFETのゲート電極604Bが形成されている。
【0029】
nチャネル型MISFET形成領域の近傍には、p型ウェル602に所定の固定電位を印加するためのp型ウェル給電部606が設けられている。また、pチャネル型MISFET形成領域の近傍には、n型ウェル603に所定の固定電位を印加するためのn型ウェル給電部607が設けられている。nチャネル型MISFET形成領域、p型ウェル給電部606、pチャネル型MISFET形成及びn型ウェル給電部607は酸化シリコンからなるフィールド酸化膜608により相互に分離されている。
【0030】
次いで、基本セルを構成するnチャネル型MISFET及びpチャネル型MISFETのそれぞれをLDD構造及びポケット構造にする方法を説明する。
【0031】
先ず、図25及び図26に示すように、n型ウェル603のpチャネル型MISFET形成領域及びn型ウェル給電部607の表面をフォトレジスト620で覆い、斜めイオン注入法により、p型ウェル602にn型不純物(P)とp型不純物(B)を順次打ち込むことにより、ゲート電極604Aの両側のp型ウェル602にn−型半導体領域609A及びp型半導体領域(ポケット)610Aを形成する。この際、p型ウェル給電部606のp型ウェル602にもn型不純物とp型不純物とが打ち込まれ、n−型半導体領域609B及びp型半導体領域(ポケット)610Bとが形成される。
【0032】
フォトレジスト620を除去した後、図27及び図28に示すように、p型ウェル602のnチャネル型MISFET形成領域及びp型ウェル給電部606の表面をフォトレジスト621で覆い、n型ウェル603にp型不純物(BF2)とn型不純物(P)とを順次打ち込むことにより、ゲート電極604Bの両側のn型ウェル603にp−型半導体領域611A及びn型半導体領域(ポケット)612Aを形成する。この際、n型ウェル給電部607のn型ウェル603にもp型不純物とn型不純物とが打ち込まれ、p−型半導体領域611B及びn型半導体領域(ポケット)612Bとが形成される。
【0033】
次いで、フォトレジスト621を除去した後、図29及び図30に示すように、ゲート電極604A及びゲート電極604Bの側壁に酸化シリコンからなるサイドウォールスペーサー615を形成し、さらに、pチャネル型MISFET形成領域のn型ウェル603、p型ウェル給電部606のp型ウェル602のそれぞれの表面をフォトレジスト622で覆い、nチャネル型MISFET形成領域のp型ウェル602及びn型ウェル給電部607のn型ウェル603にn型不純物(As)を打ち込み、n+型半導体領域(nチャネル型MISFETのソース及びドレイン領域)613A及びn+型半導体領域(ウェル給電部半導体領域)613Bを形成する。
【0034】
次いで、フォトレジスト622を除去した後、図31及び図32に示すように、nチャネル型MISFET形成領域のp型ウェル602、n型ウェル給電部607のn型ウェル603のそれぞれの表面をフォトレジスト623で覆い、pチャネル型MISFET形成領域のn型ウェル603及びp型ウェル給電部606のp型ウェル602にp型不純物(BF2)を打ち込み、p+型半導体領域(pチャネル型MISFETのソース及びドレイン領域)614A及びp+型半導体領域(ウェル給電部半導体領域)614Bを形成する。
【0035】
以上の工程により、基本セルを構成するnチャネル型MISFET及びpチャネル型MISFETのそれぞれがLDD構造及びポケット構造になる。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図17乃至図22に示したCMOSトランジスタ及び図23乃至図32に示したトランジスタの製造方法の何れにおいても、Pウェル給電拡散層領域とPウェルとの間の電気的接続を確保するためのポケットボロンの注入、すなわち、NMOSトランジスタに対するポケットボロンの注入のために余分な工程を実施しなければならないという問題点があった。
【0037】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、工程数を増加させることなく、Pウェル給電拡散層領域とPウェルとの間の電気的接続を確保することが可能な半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0038】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、Nウエル内に形成されるPMOSトランジスタ形成領域およびNウエル給電拡散層領域と、Pウエル内に形成されるNMOSトランジスタ形成領域およびPウエル給電拡散層領域と、を備える半導体装置の製造方法において、半導体基板の主面に、素子分離領域を形成し、前記NウエルおよびPウエルを形成する第1の工程と、前記Nウエルの素子形成領域に前記PMOSトランジスタのゲート電極を形成し、前記Pウエルの素子形成領域に前記NMOSトランジスタのゲート電極を形成する第2の工程と、N型不純物を全面にイオン注入し、前記NMOSトランジスタではLDD領域となり、前記PMOSトランジスタではポケット領域となる領域を同時に形成する第3の工程と、前記NMOSトランジスタ形成領域および前記Pウエル給電拡散層領域以外の領域を第1のレジストパターンで覆った後、前記NMOSトランジスタ形成領域および前記Pウエル給電拡散層領域にポケットボロンをイオン注入し、前記NMOSトランジスタ形成領域では短チャネル効果を抑制するポケットボロン領域となり、前記Pウエル給電拡散層領域では前記第3の工程で注入された前記N型不純物を打ち消すポケットボロン領域となる領域を同時に形成する第4の工程と、前記第1のレジストパターンを除去した後、前記各々のゲート電極にシリコン窒化膜から成るサイドウオールを形成する第5の工程と、前記PMOSトランジスタ形成領域および前記Pウエル給電拡散層領域以外の領域を第2のレジストパターンで覆った後、前記PMOSトランジスタ形成領域および前記Pウエル給電拡散層領域にボロンをイオン注入し、前記PMOSトランジスタ形成領域ではソースドレイン領域となり、前記Pウエル給電拡散層領域では表面に形成されるPウエル給電拡散層となる領域を同時に形成する第6の工程と、前記第2のレジストパターンを除去し、前記NMOSトランジスタ形成領域および前記Nウエル給電拡散層領域以外の領域を第3のレジストパターンで覆った後、前記NMOSトランジスタ形成領域および前記Nウエル給電拡散層領域にヒ素をイオン注入し、前記NMOSトランジスタ形成領域ではソースドレイン領域となり、前記Nウエル給電拡散層領域では表面に形成されるNウエル給電拡散層となる領域を同時に形成する第7の工程と、前記第3のレジストパターンを除去した後、熱処理して注入不純物を活性化する第8の工程と、をこの順に行い、前記Pウエル給電拡散層領域では、基板表面に形成される前記Pウエル給電拡散層が前記ポケットボロン領域を介して前記Pウエルと電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
【0040】
本発明においては、本来、別の目的の下に、すなわち、短チャネル抑制のために実施される工程であるNMOSトランジスタに対するポケットボロン注入をPウェル給電拡散層領域に対しても同時に行う。これによって、余分なプロセス工程を追加する必要がなく、Pウェル給電拡散層領域とPウェルとの間に存在するN型領域をP型へ打ち返すことが可能になる。その結果として、低熱処理プロセスであっても少ない工程数でPウェル給電拡散層領域とPウェルとの間の電気的導通性を維持することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の断面図である。本実施形態に係る半導体装置はCMOSトランジスタ100として形成されている。
【0042】
本実施形態に係るCMOSトランジスタ100は、PMOSトランジスタ形成領域AとNウェル給電拡散層領域BとPウェル給電拡散層領域CとNMOSトランジスタ形成領域Dの4つの領域を画定している。
【0043】
Nウェル給電拡散層領域B及びPウェル給電拡散層領域Cは、Nウェル及びPウェル電位を安定させるために、外部電源から特定の電圧を給電するための領域である。
【0044】
図1に示すように、CMOSトランジスタ100は、PMOSトランジスタ形成領域A及びNMOSトランジスタ形成領域Dにおいて、シリコン基板の表面に形成されたゲート酸化膜112と、ゲート酸化膜112上に形成されたゲートポリシリコン108と、ゲートポリシリコン108上に形成されたゲートWSi膜109と、ゲートポリシリコン108及びゲートWSi膜109の側壁に形成されたLDDサイドウォール114と、Pウェル給電拡散層領域C及びNMOSトランジスタ形成領域Dにおいてシリコン基板に形成されたPウェル101と、PMOSトランジスタ形成領域A及びNウェル給電拡散層領域Bにおいてシリコン基板に形成されたNウェル102と、シリコン基板の表面に形成されたフィールド酸化膜103と、PMOSトランジスタ形成領域Aのゲート酸化膜112の両側において及びPウェル給電拡散層領域Cにおいて、シリコン基板の表面に形成されたボロン注入領域106と、Nウェル給電拡散層領域Bにおいて及びNMOSトランジスタ形成領域Dのゲート酸化膜412の両側において、シリコン基板の表面に形成されたヒ素注入領域107と、ボロン注入領域106及びヒ素注入領域107を囲んで形成されたリン注入LDD領域105と、Pウェル給電拡散層領域C及びNMOSトランジスタ形成領域Dにおいて、LDD領域105を囲んで形成されたポケットボロン領域104と、シリコン基板上に形成された層間絶縁膜110と、層間絶縁膜110を貫通してボロン注入領域106及びヒ素注入領域107に到達するように形成されたコンタクトプラグ113と、層間絶縁膜110上にコンタクトプラグ113に接して配置されている配線層111と、を備えている。
【0045】
図1に示したPウェル給電拡散層領域Cにおける縦方向、すなわち、Pウェル給電拡散層領域Cの基板表面から深さ方向の不純物プロファイルを図2に示す。
【0046】
次いで、以下に、本実施形態に係るCMOSトランジスタ100の製造方法の一例を説明する。
【0047】
先ず、図3に示すように、深さ250nmのフィールド酸化膜103によって素子分離が施されたシリコン基板に対してイオン注入を行い、Nウェル102及びPウェル101を形成する。
【0048】
イオン注入の条件の一例として、Nウェル102に対しては、1E13cm2のリンの700keVにおける注入及び1E13cm2のリンの300keVにおける注入の2回注入、Pウェル101に対しては、1E13cm2のボロンの300keVにおける注入及び1E13cm2のボロンの100keVにおける注入の2回注入が挙げられる。
【0049】
これらのイオン注入の後に、イオンの活性化のために摂氏900度において約10分間の窒素処理を行う。場合によっては、所望のしきい値電圧を得るために、PMOSトランジスタ形成領域AとNMOSトランジスタ形成領域Dのそれぞれに、約10keVでボロンを追加的にイオン注入することも可能である。
【0050】
次いで、図4に示すように、熱酸化により、シリコン基板の表面に約5.0nmのゲート酸化膜112を形成した後、リンを約2E20cm-3ドープしたゲートポリシリコン膜108をLP−CVD法により100nm堆積し、さらに、LP−CVD法によりゲートWSi膜109を100nm堆積する。この後、ゲートポリシリコン膜108とゲートWSi膜109との積層膜をフォトリソグラフィー工程及びエッチング工程によりゲート電極にパターニングする。このゲート電極は、例えば、長さ0.20μmを有する。
【0051】
これにより、図4に示すように、PMOSトランジスタ形成領域AにPMOSトランジスタのゲート電極、NMOSトランジスタ形成領域DにNMOSトランジスタのゲート電極が形成される。
【0052】
次いで、フォトリソグラフィーを行わずに、シリコン基板の全領域に対してリン注入を行う。注入条件の一例として、25keV、2E13cm2が挙げられる。
【0053】
このリン注入により、図5に示すように、NMOSトランジスタ形成領域DにはLDD領域105が形成される。このLDD領域105はNMOSトランジスタのホットキャリア耐性の向上に効果がある。同時に、このリン注入により、PMOSトランジスタ形成領域Aにはポケット(パンチスルーストッパー)領域105が形成される。このLDD領域105はPMOSランジスタの短チャネル効果抑制に効果がある。
【0054】
このリン注入はシリコン基板の全領域に対して行われたので、図5に示すように、Nウェル給電拡散層領域B及びPウェル給電拡散層領域Cにおいても、シリコン基板の表面にリン注入領域105が形成される。
【0055】
次いで、フォトリソグラフィーを用いて、Pウェル給電拡散層領域C及びNMOSトランジスタ形成領域Dのみが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、ポケットボロンを注入する。注入条件の例としては、20keV、2E13cm2が挙げられる。
【0056】
このポケットボロンの注入により、図6に示すように、Pウェル給電拡散層領域C及びNMOSトランジスタ形成領域Dにはポケットボロン領域104が形成される。このポケットボロン領域104は短チャネル効果を抑制する効果がある。
【0057】
後に詳しく述べるが、従来、このポケットボロンの注入は、NMOSトランジスタ形成領域Dにのみ注入されていたが、本実施形態においては、Pウェル給電拡散層領域Cにも注入する。これにより後述する効果が発生する。
【0058】
次いで、シリコン基板の全面に厚さ50nmの窒化膜をLP−CVD法により堆積する。この窒化膜に対して異方性ドライエッチングを行い、図7に示すように、アイランド状のゲートポリシリコン膜108とゲートWSi膜109との積層膜の側壁にLDDサイドウォール114を形成する。
【0059】
次いで、フォトリソグラフィーを用いて、PMOSトランジスタ形成領域A及びPウェル給電拡散層領域Cのみが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、SDボロンを注入する。注入条件の例としては、25keV、3E15cm3が挙げられる。
【0060】
SDボロンの注入により、図8に示すように、PMOSトランジスタ形成領域AにおいてPMOSトランジスタのソース・ドレイン領域106が形成され、また、Pウェル給電拡散層領域CにおいてPウェル給電拡散層106が形成される。
【0061】
次いで、フォトリソグラフィーを用いて、Nウェル給電拡散層領域B及びNMOSトランジスタ形成領域Dのみが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、SDヒ素を注入する。注入条件の例としては、30keV、3E15cm3が挙げられる。
【0062】
SDヒ素の注入により、図9に示すように、NMOSトランジスタ形成領域DにおいてNMOSトランジスタのソース・ドレイン領域107が形成され、また、Nウェル給電拡散層領域BにおいてNウェル給電拡散層107が形成される。
【0063】
この後、摂氏900度の温度で10秒間のRTA処理を行い、ポケットボロン領域104中のポケットボロン、LDD領域105中のリン、ソース・ドレイン領域106及びPウェル給電拡散層106中のボロン、ソース・ドレイン領域107及びNウェル給電拡散層107中のヒ素のイオン活性化を行う。
【0064】
次いで、図1に示すように、全面に層間絶縁膜110を形成し、ソース・ドレイン領域106、Pウェル給電拡散層106、ソース・ドレイン領域107及びNウェル給電拡散層107に到達するコンタクトホールを層間絶縁膜110中に形成する。
【0065】
その後、各コンタクトホールを銅その他の金属で充填し、コンタクトプラグ113を形成する。
【0066】
さらに、層間絶縁膜110上にコンタクトプラグ113に接して配線層111を形成する。
【0067】
これにより、図1に示した集積回路が完成する。
【0068】
なお、本実施形態における各構成要素の構成材料、成膜方法及び各種の数値は上記のものに限定されるものではない。
【0069】
本実施形態に係る半導体装置によれば、特別の工程を追加することなく、Pウェル給電拡散層領域CをPウェル101と電気的に接合させることができる。
【0070】
図9におけるPウェル給電拡散層領域Cの破線C1−C2方向の不純物プロファイルを図2に示す。図2は、各イオン注入(Pウェルボロン、LDDリン、ポケットボロン、SDボロン)工程により注入された不純物の熱処理後の最終的なプロファイルである。
【0071】
図10は図2から導いたグラフであり、P型不純物総量(Pウェルボロン、ポケットボロン、SDボロン)からN型不純物総量(LDDリン)を差し引いたものである。図10からわかるように、P型領域が連続しており、Pウェル給電拡散層領域CとPウェル101とが電気的に接合されていることがわかる。これによって、外部から、Pウェル給電拡散層領域Cを介して、安定した電位をPウェル101に供給することができ、本集積回路の安定動作を維持することができる。
【0072】
上記の第一の実施形態に係る半導体装置は1種類のPMOSトランジスタと1種類のNMOSトランジスタを有するものとして説明したが、実際の使用時には、メモリ部とロジック部との間、あるいは、外部電源入力部と内部降圧部との間などでは異なったソース・ドレイン構造のMOSトランジスタを用いることも多い。そこで、以下に、本発明の第二の実施形態として、1種類のPMOSトランジスタと2種類のNMOSトランジスタとを有する半導体装置を説明する。
【0073】
本実施形態に係る半導体装置は、図11に示すように、NMOSトランジスタ形成領域Dは、高電圧NMOS部DAと低電圧NMOS部DBとからなるものとする。例えば、PMOSトランジスタ形成領域AのPMOSトランジスタ及び低電圧NMOS部DBの低電圧NMOSトランジスタは0.20μmのゲート電極長を有しており、高電圧NMOS部DAの高電圧NMOSトランジスタは0.40μmのゲート電極長を有している。
【0074】
先ず、上述の第一の実施形態において図3乃至図5を用いて説明した各工程と同様の工程を実施する。これにより、図5に示すような断面構造を有する中間品が形成される
次いで、フォトリソグラフィーを用いて、Pウェル給電拡散層領域C及び低電圧NMOS部DBが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、ポケットボロン及びヒ素を注入する。これにより、図11に示すように、低電圧NMOS部DBの低電圧NMOSトランジスタにはポケットボロン注入領域104とLDDヒ素領域120とが形成される。
【0075】
ポケットボロン注入条件の例としては、20keV、2E13cm-2が挙げられる。また、ヒ素注入条件の例としては、20keV、1E14cm-2が挙げられる。
【0076】
高電圧NMOS部DAの高電圧NMOSトランジスタは、ホットキャリア耐性の低下を防止するため、チャネルとドレイン領域との間の境界における電界を緩くする必要があり、このため、ポケットボロンは注入しないことが望ましい。一方、低電圧NMOS部DBの低電圧NMOSトランジスタは、短チャネル効果を抑制するために、ポケットボロンを注入することが必要である。
【0077】
LDDヒ素領域120を形成するためのヒ素注入は、低電圧NMOS部DBの低電圧NMOSトランジスタのLDD領域を低抵抗化するために行うものである。
【0078】
この後、上述の第一の実施形態において図7乃至図9を用いて説明した各工程と同様の工程を実施する。これにより、図12に示すような断面構造を有する半導体装置が形成される
上述の第一の実施形態の場合と同様に、本実施形態における各構成要素の構成材料、成膜方法及び各種の数値は上記のものに限定されるものではない。
【0079】
図12のPウェル給電拡散層領域Cにおける破線C1−C2方向の不純物プロファイルを図13に示す。また、図14に、図13のP型不純物総量(Pウェルボロン、ポケットボロン、SDボロン)からN型不純物総量(LDDリン、LDDAs)を差し引いた不純物量を示す。
【0080】
図14からわかるように、P型領域が連続しており、Pウェル給電拡散層領域CとPウェル101とが電気的に接合されていることがわかる。
【0081】
第二の実施形態が前述した第一の実施形態と異なる点は、Pウェル給電拡散層領域Cに対してP型の不純物であるポケットボロン注入と同時に、N型の不純物であるヒ素を注入し、ポケットボロン注入領域104とLDDヒ素領域120とを形成している点である。本実施形態のように、N型の不純物が注入されても、同時に注入されたP型の不純物がその機能を発揮することにより、Pウェル給電拡散層領域CとPウェル101とを電気的に接合することができる。 これによって、第一の実施形態と同様に、外部から、Pウェル給電拡散層領域Cを通じて、安定した電位をPウェル101に供給することができ、回路の安定動作を維持することができる。
【0082】
図15及び図16は、本発明の第三の実施形態に係る半導体装置の断面図である。以下、図15及び図16を参照して、本発明の第三の実施形態に係る半導体装置を説明する。本実施形態に係る半導体装置はDRAMの集積回路に関するものである。
【0083】
本実施形態に係る半導体装置はCMOSトランジスタ300として形成されており、1種類のPMOSトランジスタと2種類のNMOSトランジスタとを有している。
【0084】
本実施形態に係るCMOSトランジスタ300は、PMOSトランジスタ形成領域AとNウェル給電拡散層領域BとPウェル給電拡散層領域CとNMOSトランジスタ形成領域Dの4つの領域を画定しており、NMOSトランジスタ形成領域Dは、周辺トランジスタ形成領域DCとセルトランジスタ形成領域DDとからなるものとする。
【0085】
例えば、PMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタのゲート長は0.20μm、セルトランジスタのゲート長は0.12μmである。
【0086】
先ず、第一の実施形態において図3乃至図5を用いて説明した各工程と同様の工程を実施する。これにより、図5に示すような断面構造を有する中間品が形成される
次いで、フォトリソグラフィーを用いて、Pウェル給電拡散層領域C及び周辺トランジスタ形成領域DCが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、ポケットボロン及びヒ素を注入する。
【0087】
これにより、図15に示すように、周辺トランジスタ形成領域DCにおけるNMOSトランジスタには、ポケットボロン注入領域104とLDDヒ素領域120とが形成される。
【0088】
ポケットボロンの注入条件の例としては、20keV、2E13cm-2が挙げられる。また、ヒ素注入条件の例としては、20keV、1E14cm-2が挙げられる。
【0089】
セルトランジスタ形成領域DDに形成されるトランジスタは、DRAMのホールド特性の観点から、ドレイン拡散からの接合リークを低減することが重要である。このために、チャネル又はウェルとドレイン領域との間の境界における電界を緩くする必要があり、ポケットボロンは注入しないことが望ましい。
【0090】
また、注入欠陥によるリークの増大を防ぐために、LDDヒ素も注入しないことが望ましい。
【0091】
一方、周辺トランジスタ形成領域DCに形成されるNMOSトランジスタは、セルトランジスタ形成領域DDに形成されるセルトランジスタと比較して、接合リークを低減させる重要性が低いため、短チャネル効果の抑制及びLDD領域の低抵抗化のために、ポケットボロン及びLDDヒ素を注入することが望ましい。
【0092】
この後、第一の実施形態において図7乃至図9を用いて説明した各工程と同様の工程を実施する。これにより、図16に示すような断面構造を有する半導体装置が形成される。
【0093】
ただし、セルトランジスタ形成領域DDはDRAMのホールド特性を重視して、サイドウォール膜のエッチバックを行わない。またSDヒ素の注入も行わない。これらは、エッチングや、注入によるダメージを回避するためである。
【0094】
この後、図示はしていないが、ビット線の形成、容量の形成、配線層の形成の工程を経て、本実施形態に係るDRAMの集積回路が完成する。
【0095】
【発明の効果】
本発明によれば、本来、別の目的のために、すなわち、短チャネル抑制のために実施される工程であるNMOSトランジスタに対するポケットボロン注入をPウェル給電拡散層領域に対しても同時に行う。これによって、余分なプロセス工程を追加する必要がなく、Pウェル給電拡散層領域とPウェルとの間に存在するN型領域をP型へ打ち返すことが可能になる。その結果として、低熱処理プロセスであっても、工程数を増加させることなく、Pウェル給電拡散層領域とPウェルとの間の電気的導通性を維持することができる。
【0096】
また、本発明は、上述の特開平9−213809号公報に記載されたトランジスタの製造方法と比較しても、次のような優位性を有している。
【0097】
同公報に記載されたトランジスタの製造方法においては、次の工程を実施することにより、各給電部とウェルとを電気的に接続している。
(1)フォトリソグラフィーにより、NMOSトランジスタ形成領域とPウェル給電拡散層領域とが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、P型不純物及びN型不純物を深い方から順にイオン注入し、ポケット領域及びLDD領域を形成する。
(2)フォトリソグラフィーにより、PMOSトランジスタ形成領域とNウェル給電拡散層領域とが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、N型不純物及びP型不純物を深い方から順にイオン注入し、ポケット領域及びLDD領域を形成する。
(3)N+領域とNウェル給電拡散層領域とが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、N型SD不純物をP型LDD領域よりも深く注入する。
(4)P+領域とPウェル給電拡散層領域とが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、P型SD不純物をN型LDD領域よりも深く注入する。
【0098】
これに対して、本発明において、次の工程を実施することにより、各給電部とウェルとを電気的に接続している。
(1)全面にN型不純物を注入する。これにより、PMOSトランジスタ形成領域におけるポケット領域と、NMOSトランジスタ形成領域におけるLDD領域とが形成される。
(2)フォトリソグラフィーにより、NMOSトランジスタ形成領域とPウェル給電拡散層領域とが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、P型不純物を注入し、(1)の工程においてPウェル給電拡散層領域に注入したN型不純物を打ち消す。
(3)N+領域とNウェル給電拡散層領域とが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、N型SD不純物を注入する。
(4)P+領域とPウェル給電拡散層領域とが開口しているレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、P型SD不純物を注入する。
【0099】
本発明においては、特開平9−213809号公報に記載されたトランジスタの製造方法とは異なり、(1)の工程において、フォトリソグラフィーを用いる必要がない。これは、PMOSトランジスタにおいてはホットキャリアの問題がNMOSトランジスタと比較して極めて少ないという特徴を生かしたものである。すなわち、PMOSトランジスタに対しては、ポケットボロンの注入のみ行い、リンのLDD領域への注入は行わない。このため、本発明によれば、同公報記載の製造方法と比較して、少ない工程数かつ低いコストで同等の機能を有するトランジスタを製造することが可能である。
【0100】
また、Pウェル給電拡散層領域に注入されたN型不純物はポケット領域へのP型不純物の注入により打ち返しているので、P型SD不純物の注入の際に、N型LDD領域よりも深く注入するという制約はなくなる。
【0101】
また、第二の実施形態において述べたように、NMOSトランジスタが二つの領域に分割されている場合であっても、先ず、N型不純物を全面に注入し、次に、フォトリソグラフィーを用いて、Pウェル給電拡散層領域とNMOS低電圧部にのみP型不純物を注入することにより、工程数を増加させることなく、Pウェル給電拡散層領域とPウェルとの間の電気的導通性を維持しつつ、2種類以上のNMOSトランジスタを形成することができる。
【0102】
このように、2種類以上のNMOSトランジスタを有する集積回路(例えば、DRAM)の製造に際しても、本発明は上記公報記載の製造方法と比較して、工程数及びコストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図2】図1に示した半導体装置の不純物プロファイルである。
【図3】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図4】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図5】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図6】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図7】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図8】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図9】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図10】本発明の第一の実施形態に係る半導体装置の不純物プロファイルである。
【図11】本発明の第二の実施形態に係る半導体装置の製造方法の各工程を示す断面図である。
【図12】本発明の第二の実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図13】本発明の第二の実施形態に係る半導体装置の不純物プロファイルである。
【図14】本発明の第二の実施形態に係る半導体装置の不純物プロファイルである。
【図15】本発明の第三の実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図16】本発明の第三の実施形態に係る半導体装置の断面図である。
【図17】従来の半導体装置の断面図である。
【図18】従来の半導体装置の不純物プロファイルである。
【図19】従来の半導体装置の不純物プロファイルである。
【図20】従来の半導体装置の不純物プロファイルである。
【図21】従来の半導体装置の不純物プロファイルである。
【図22】従来の半導体装置の不純物プロファイルである。
【図23】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における平面図である。
【図24】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における断面図である。
【図25】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における平面図である。
【図26】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における断面図である。
【図27】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における平面図である。
【図28】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における断面図である。
【図29】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における平面図である。
【図30】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における断面図である。
【図31】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における平面図である。
【図32】従来の他の半導体装置の製造方法の各工程における断面図である。
【符号の説明】
100 第一の実施形態に係るCMOSトランジスタ
101 Pウェル
102 Nウェル
103 フィールド酸化膜
104 ポケットボロン領域
105 LDD領域
106 ボロン注入領域
107 ヒ素注入領域
108 ゲートポリシリコン
109 ゲートWSi膜
110 層間絶縁膜
111 配線層
112 ゲート酸化膜
113 コンタクトプラグ
114 LDDサイドウォール
120 LDDヒ素領域
300 第三の実施形態に係るCMOSトランジスタ

Claims (1)

  1. Nウエル内に形成されるPMOSトランジスタ形成領域およびNウエル給電拡散層領域と、Pウエル内に形成されるNMOSトランジスタ形成領域およびPウエル給電拡散層領域と、を備える半導体装置の製造方法において、
    半導体基板の主面に、素子分離領域を形成し、前記NウエルおよびPウエルを形成する第1の工程と、
    前記Nウエルの素子形成領域に前記PMOSトランジスタのゲート電極を形成し、前記Pウエルの素子形成領域に前記NMOSトランジスタのゲート電極を形成する第2の工程と、
    N型不純物を全面にイオン注入し、前記NMOSトランジスタではLDD領域となり、前記PMOSトランジスタではポケット領域となる領域を同時に形成する第3の工程と、
    前記NMOSトランジスタ形成領域および前記Pウエル給電拡散層領域以外の領域を第1のレジストパターンで覆った後、前記NMOSトランジスタ形成領域および前記Pウエル給電拡散層領域にポケットボロンをイオン注入し、前記NMOSトランジスタ形成領域では短チャネル効果を抑制するポケットボロン領域となり、前記Pウエル給電拡散層領域では前記第3の工程で注入された前記N型不純物を打ち消すポケットボロン領域となる領域を同時に形成する第4の工程と、
    前記第1のレジストパターンを除去した後、前記各々のゲート電極にシリコン窒化膜から成るサイドウオールを形成する第5の工程と、
    前記PMOSトランジスタ形成領域および前記Pウエル給電拡散層領域以外の領域を第2のレジストパターンで覆った後、前記PMOSトランジスタ形成領域および前記Pウエル給電拡散層領域にボロンをイオン注入し、前記PMOSトランジスタ形成領域ではソースドレイン領域となり、前記Pウエル給電拡散層領域では表面に形成されるPウエル給電拡散層となる領域を同時に形成する第6の工程と、
    前記第2のレジストパターンを除去し、前記NMOSトランジスタ形成領域および前記Nウエル給電拡散層領域以外の領域を第3のレジストパターンで覆った後、前記NMOSトランジスタ形成領域および前記Nウエル給電拡散層領域にヒ素をイオン注入し、前記NMOSトランジスタ形成領域ではソースドレイン領域となり、前記Nウエル給電拡散層領域では表面に形成されるNウエル給電拡散層となる領域を同時に形成する第7の工程と、
    前記第3のレジストパターンを除去した後、熱処理して注入不純物を活性化する第8の工程と、
    をこの順に行い、
    前記Pウエル給電拡散層領域では、基板表面に形成される前記Pウエル給電拡散層が前記ポケットボロン領域を介して前記Pウエルと電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置の製造方法
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