JP3970666B2 - 飲料供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,貯留容器から飲料の送出を受けてその飲料を飲用容器に注出する飲料供給装置に関する。さらに詳細には,貯留容器から送出された飲料を,冷却水の中に配置された飲料冷却管に通すことによりその場で冷却して供給するいわゆる瞬冷式の飲料供給装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から,ビール等の飲料を冷却して供給する飲料供給装置が,例えば,実用新案登録公報第2604791号(炭酸飲料用瞬冷式サーバ)等に種々提案されている。一般的にこの種の飲料供給装置では,冷却水槽中に冷却管を設けてこの冷却管内に飲料を通すようにしている。そして,冷却水槽の冷却水を冷却するための冷却ユニットを設けている。これにより,貯留容器から送出された飲料が,冷却管内を通るときに冷却水により冷却された上で飲用容器に注出されるようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,前記した従来の飲料供給装置には,冷却水が次第に増加してくるという問題点があった。このため,冷却水槽の上端付近にオーバーフローパイプを取り付け,余分な冷却水をドレンパンに導くようにしている。しかし冷却水の増加が著しいため,ドレンパンに溜まった水を相当に高い頻度で捨てる必要があった。さもないと,ドレンパンから水があふれて周囲を汚すこととなった。
【0004】
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,冷却水の増加を抑制した瞬冷式の飲料供給装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の対象となる飲料供給装置は,冷却部と機械部とを有するものである。冷却部は,冷却水を収容する水槽と,内部に飲料を通すとともに水槽内に配置されて飲料を冷却する飲料冷却管と,内部に冷媒を通すとともに水槽内に配置されて冷却水を冷却する蒸発管とを備えている。機械部は,蒸発管に冷媒を循環させる冷却ユニットと,冷却ユニットの排熱を行う凝縮ファンとを備えている。この飲料供給装置では,冷却ユニットが蒸発管に冷媒を循環させることにより,水槽内の冷却水が冷却される。この状態で,貯留容器から送出された飲料が,飲料冷却管に通される。これにより,飲料が冷却水により冷却された上で供給される。このとき冷却ユニットは発熱するが,凝縮ファンが機械部内の空気を攪拌することにより排熱される。
【0006】
このようなものにおいて本発明では,冷却部の上方を覆う部分と機械部の上方を覆う部分とを有する上蓋と,冷却部と機械部との間を仕切る仕切板と,上蓋とは別にその下方に設けられて機械部のみの上方を覆い,仕切板とともに機械部と冷却部とを遮断するカバーとを有し,仕切板の上端には,カバーと密着するトップ部が設けられていることとした。これにより,機械部から冷却部への気流が防止され,冷却水の増加が抑制されるのである。冷却水が増加する原因は,冷却部内での結露にある。すなわち,水槽など,冷却部内の種々の部材は,冷却された状態にある。このため,冷却部内の空気中の水蒸気が凝縮して水滴となり,この水滴が水槽内に流れ込むのである。このため,冷却水の増加は,ある程度は不可避である。しかしながら,凝縮ファンによる排熱風が機械部から冷却部に流れ込んでくると,冷却水が著しく増加するのである。排熱風が多くの水蒸気を含んでいるからである。そこで,上蓋とカバーとにより冷却部と機械部との間を仕切ったのが本発明である。すなわち,冷却部と機械部との間を仕切ることにより,機械部から冷却部への気流を防止し,冷却水の増加を抑制しているのである。また,上蓋を開けて冷却部のメンテナンス等をしているときであっても,機械部に水等がかかることがない。ここで,「機械部のみの上方を覆」うとは,カバーが,機械部の上方を覆うが冷却部の上方を覆わないことを意味する。
【0007】
あるいは本発明では,冷却部と機械部とにわたって装置の側面を覆うとともに,冷却部に相当する部分には通風口がなく,機械部に相当する部分には通風口が形成されている外装板を有することとした。このようにすると,凝縮ファンによる排熱風は,機械部から冷却部に流れ込んでも行き先がない。このため,機械部から冷却部への気流が抑制されるのである。また,冷却部と装置外との間での空気の入れ換えも防止される。このことも,冷却水の増加の抑制に貢献している。
【0008】
この場合にはさらに,冷却部と機械部との間を仕切る仕切板を有し,仕切板の側部には,外装板における冷却部に相当する部分と機械部に相当する部分との間の箇所を固定するサイド部が設けられていることとするとよい。このようにすることによっても,機械部から冷却部への気流が抑制されるのである。なぜなら,外装板が仕切板に固定されていないと,外装板のたわみのため,仕切板と外装板との間にどうしても隙間ができてしまう。この隙間を通しての機械部から冷却部への気流も無視できないのである。特に,貯留容器から飲料の送出を受けるホースを通すための切り欠きを有する側の外装板でこの問題が顕著である。切り欠きのために外装板の剛性が不足しがちだからである。
【0009】
あるいは,仕切板と一体であるとともに凝縮ファンを取り付けるファン取付部を有し,冷却ユニットは,凝縮ファンの下方に位置し,外装板の通風口は,ファン取付部より上方の位置に形成されていることとするのもよい。このようにすることによっても,機械部から冷却部への気流が抑制されるのである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本実施の形態は,ビール等の炭酸飲料を供給する装置として本発明を具体化したものである。
【0011】
図1の模式図に示すように,飲料供給装置1には,ビール等の飲料を貯留する飲料タンク2が,フィッティング3および飲料ホース8を介して接続されている。また,炭酸ガスボンベ5からフィッティング3を介して飲料タンク2に炭酸ガスが供給され,その圧力により飲料タンク2内の飲料が飲料ホース8内に押し出されるようになっている。また,図2の概略側断面図(図1中右方から見た図)に示すように,飲料供給装置1の本体15は,冷却水16を貯留する水槽17が設けられた冷却室14と,コンプレッサ18や凝縮ファン29が設けられた機械室19とに二分されている。冷却室14および機械室19の上面は,第1蓋部材21および第2蓋部材22により閉塞されている。第1蓋部材21は,本体15の上部の外面をなすものであり,冷却室14と機械室19との両方を覆っている。第2蓋部材22は,第1蓋部材21のすぐ下に位置するものであり,機械室19のみを覆っている。また,第1蓋部材21付近における冷却室14と機械室19との間には,仕切板13が設けられている。仕切板13の上端は,第2蓋部材22の端部と密着させられている。これにより,冷却室14と機械室19とが仕切られている。
【0012】
冷却室14およびその周辺について説明する。水槽17の内部には,コンプレッサ18とともに冷凍サイクルの一部を構成する銅製の蒸発管23が配置されている。蒸発管23は,内部に冷媒が循環されるものである。すなわち,蒸発管23の内部で冷媒が蒸発する際の気化熱により周囲の冷却水が冷却されるのである。これにより,蒸発管23の周囲に氷が形成される程度に冷却水が冷却される。蒸発管23は,螺旋状に形成されており,取付具24により固定されている。水槽17の内部にはまた,飲料ホース8から供給される飲料を内部に通す飲料冷却管26が配置されている。飲料冷却管26は,蒸発管23と同じく螺旋状に形成されているが,その螺旋の径は蒸発管23の螺旋の径より小さい。よって飲料冷却管26は,蒸発管23の螺旋の内側に位置しており,取付具27により固定されている。そして,本体15の前面には,飲料冷却管26内を通ることにより冷却された飲料を飲用容器に注出するための注出コック28が設けられている。
【0013】
また,冷却室14内の上端付近には,攪拌モータ31が配置されている。攪拌モータ31の回転軸32は,飲料冷却管26の螺旋のほぼ中心に位置し,その下端は,水槽17の深さのほぼ半分程度の高さに位置している。回転軸32の下端には,プロペラ33が装着されている。これにより,水槽17内の冷却水16に,中央部で下降する水流を起こさせるようになっている。また,プロペラ33のやや上方には,冷却ポンプ35が装着されている。冷却ポンプ35は,飲料の予備冷却のため,冷却水16の一部を飲料ホース8内のスリーブ部分に送るためのものである。このため図3の概略正面断面図に示すように,水槽17の上面付近には,飲料ホース8内の飲料チューブ43を飲料冷却管26と接続する管継手42の他,冷却ポンプ35から吐出される冷却水を通す冷却水送出管44や,飲料ホース8内の冷却水チューブ45を冷却水送出管44と接続する管継手46等が設けられている。これにより,飲料ホース8内の冷却水チューブ45に送り込まれた冷却水は,飲料ホース8のフィッティング3側の端部まで送られ,そこで折り返して飲料ホース8内のスリーブ部分を通って水槽17に戻るようになっている。また,水槽17の中には,冷却ポンプ35およびプロペラ33を覆う網部材37が配置されている。これにより,蒸発管23の周囲の氷の一部が剥離しても,その氷塊が冷却ポンプ35やプロペラ33に衝突しないようにしている。
【0014】
また,注出コック28の下方には,ドレンパン40が着脱可能に設けられている。そして,ドレンパン40の上端面には,スノコ板39が配置されている。さらに,水槽17の上縁付近からのオーバーフロー水をドレンパン40に導くオーバーフローパイプ83が設けられている。これにより,水槽17内の冷却水16が増加した場合の余分な冷却水16がドレンパン40に収容されるようになっている。ドレンパン40にはこのほか,注出コック28から注出され飲用容器から溢れた飲料も収容される。また,水槽17の底部には,メンテナンス時等に冷却水16を全部排出するための排水パイプ41が設けられている。
【0015】
機械室19について説明する。機械室19内の下部に設置されたコンプレッサ18は,蒸発管23内に冷媒を循環させるものである。すなわち,蒸発管23から気体状の冷媒を回収し,これを圧縮して液化した上で蒸発管23に戻すものである。コンプレッサ18の上方に設けられた凝縮ファン29は,機械室19内に上向きの気流を生じさせるものである。この気流により,コンプレッサ18からの排熱を促すようにしている。コンプレッサ18の発熱が無視できないからである。この気流をスムーズにするため,本体15の外装キャビネット20の側面部分には,機械室19に相当する箇所に多数の通気孔25が形成されている。なお,通気孔25は,機械室19に相当する部分にのみ形成されており,冷却室14に相当する部分には形成されていない。
【0016】
次に,飲料供給装置1の本体15の上部の外面をなす第1蓋部材21について説明する。図4の平面図および側面図に示すように,第1蓋部材21は,ほぼ長方形状の平板部21Aと,その周囲の縁辺部21Bとから構成されている。縁辺部21Bは,第1蓋部材21を本体15に装着した状態では平板部21Aに対して下向きとなる。平板部21Aと縁辺部21Bとの肩の箇所21Cには,3mm径程度のRがついている。第1蓋部材21の図4中上下方向の寸法は,飲料供給装置1の本体15の前後方向の全体の奥行きに相当する。ただし,注出コック28やドレンパン40等は除く。すなわち,第1蓋部材21は,冷却室14と機械室19との両方を覆うものである。
【0017】
次に,第1蓋部材21のすぐ下に位置する第2蓋部材22について説明する。図5の平面図に示すように,第2蓋部材22は,ほぼ長方形状の平板である。第2蓋部材22の図5中上下方向の寸法は,飲料供給装置1の本体15の前後方向における,仕切板13の上端から背面までの奥行きに相当する。すなわち,第2蓋部材22は,冷却室14を覆わず機械室19のみを覆うものである。第2蓋部材22の図5中左右方向の寸法は,第1蓋部材21の中に収まる大きさとされている。第2蓋部材22の縁辺付近の4か所には,ネジ止め用の穴22A,22Bが形成されている。そのうちの穴22A,22Aは,第2蓋部材22の図5中下端付近に位置している。
【0018】
次に,冷却室14と機械室19との間を仕切る仕切板13について説明する。図6の側面図(図1中右方から見た図)に示すように,仕切板13には,トップ部13A,仕切り部13B,第1サイド部13C,槽上部13D,槽壁部13E,ファン取付部13F,第2サイド部13G,後端部13H,の各部分が設けられている。このような形状を有する仕切板13は,薄板をプレス加工したものである。
【0019】
トップ部13Aは,第2蓋部材22と密着させられる部分である。このためトップ部13Aには,図7の平面図(図2中上方から見た図)に示すように,ネジ止め用の穴13A1,13A1が形成されている。これらは,第2蓋部材22の穴22A,22Aとともにネジ止めされる穴である。仕切り部13Bは,水槽17の上方にて,実質的に冷却室14と機械室19との仕切りをなす部分である。仕切り部13Bには,図8の背面図(図2中右方から見た図)に示すように,通し穴13B1が形成されている。通し穴13B1は,冷却室14と機械室19との間で,必要な配線コードやパイプ等の類を通すための穴である。第1サイド部13Cは,水槽17の上方にて,本体15の外装キャビネット20の側面部分と密着させられる部分である。このため第1サイド部13Cには,図6の側面図に示すように,ネジ止め用の穴13C1,13C1が形成されている。槽上部13Dは,水槽17の上面に接する部分である。槽壁部13Eは,水槽17の背面に接する部分である。ファン取付部13Fは,水槽17の背後にて,凝縮ファン29を取り付けるための部分である。このためファン取付部13Fには,図7の平面図に示すように,ファン取付穴13F1が形成されている。第2サイド部13Gは,水槽17の背後にて,本体15の外装キャビネット20の側面部分と密着させられる部分である。このため第2サイド部13Gには,図6の側面図に示すように,ネジ止め用の穴13G1が形成されている。後端部13Hは,水槽17の背後にて,本体15の外装キャビネット20の背面部分と密着させられる部分である。
【0020】
次に,本体15の外装キャビネット20について説明する。図9の側面図(図1中右方から見た図)に示すように,外装キャビネット20の側面部分の図9中右上の領域(後寄り上方)には前述のように,多数の通気孔25が形成されている。これらの通気孔25が形成されている位置は,機械室19に相当する位置である。より詳細には,仕切板13の仕切り部13Bより後方であって,かつ,ファン取付部13Fより上方の位置である。なお,冷却室14に相当する部分には通気孔は形成されていない。また,図9中左上(前寄り上方)には,上に向けて開口したU字切り欠き20Aが形成されている。U字切り欠き20Aは,飲料ホース8を通すための切り欠きである。U字切り欠き20Aの周囲には,ネジ止め用の穴20Bが形成されている。さらに,通気孔25が形成されている領域とU字切り欠き20Aが形成されている位置との間には,ネジ止め用の穴20C,20Cが形成されている。これらは,仕切板13の第1サイド部13Cの穴13C1,13C1とともにネジ止めされる穴である。さらに,通気孔25が形成されている領域の下方にも,ネジ止め用の穴20Dが形成されている。これは,仕切板13の第2サイド部13Gの穴13G1とともにネジ止めされる穴である。なお,図9は外装キャビネット20の右側面を示したものであるが,左側面も,U字切り欠き20Aおよびその周囲の穴20Bを除いて同様の構成である。
【0021】
これらの部品により構成された飲料供給装置1では,次に述べる種々の事項により,冷却室14と機械室19との間が遮断されている。すなわち,凝縮ファン29による機械室19内の気流が,冷却室14に進入しないようになっている。以下,このことを説明する。
【0022】
第1に,仕切板13の上端と第2蓋部材22の前端とが密着している点が挙げられる。すなわち,第2蓋部材22を設けるとともに,仕切板13に,第2蓋部材22の前端に密着するトップ部13Aを設けている。そして,穴22Aおよび穴13A1をネジ止めして両者を隙間なく密着させているのである。これにより,従来のものでは上蓋21の肩のRのためもあって必ず存在していた隙間G(図10参照)を排除しているのである。なお,仕切板13の通し穴13B1については,図11に示すように,グロメット84により隙間を塞いでいる。すなわち,配線コード類86を,グロメット84に通しさらにそのダイアフラム部分をピンチ紐85で束ね,そのグロメット84を通し穴13B1に取り付けているのである。なおも残る隙間はパテで塞いでいる。このために,凝縮ファン29による気流が冷却室14に進入するための通路がないのである。
【0023】
第2に,外装キャビネット20の通気孔25が,機械室19にのみ設けられ冷却室14には設けられていない点が挙げられる。このため,仮に気流が冷却室14に進入したとしても抜け場がないのである。したがって,仮に隙間があったとしても実際にはほとんど気流は冷却室14に進入しないのである。このように,隙間を排除したことおよび抜け場を塞いだことによって,従来存在した太線の矢印(図12(上から見たところ),図13(横から見たところ))のような気流を排除したのである。したがって,凝集ファン29により機械室19内を上昇した気流は,すべて,機械室19の通気孔25から機外へ出るのである。また,冷却室14に通気孔25を設けないことは,機外から冷却室14への外気の進入をも防いでいる。なお,機械室19におけるコンプレッサ18の排熱は,機械室19の通気孔25だけでも十分である。
【0024】
第3に,仕切板13の側端に外装キャビネット20の側面部分が固定されている点が挙げられる。すなわち,仕切板13に第1サイド部13Cおよび第2サイド部13Gを設けている。そして,第1サイド部13Cの穴13C1,13C1と外装キャビネット20の穴20C,20Cとをネジ止めしている。同様に,第2サイド部13Gの穴13G1と外装キャビネット20の穴20Dとをネジ止めしている。これにより,仕切板13の側端に外装キャビネット20の側面部分を固定させているのである。したがって,従来は外装キャビネット20が外側へ向けて膨らみがちであったために存在した外装キャビネット20と水槽17との間の隙間S(図14,上から見たところ)が排除されているのである(図15,上から見たところ)。このため,隙間Sを通して機械室19から冷却室14へ気流が進入してくることがないのである。特に,U字切り欠き20Aのある側,すなわち外装キャビネット20の右側面においては,左側面と比較して剛性が低く隙間Sが大きくなりがちであり問題であった。
【0025】
以上詳細に説明したように本実施の形態に係る飲料供給装置1では,第2蓋部材22を設けてその前端を仕切板13の上端と密着させている。また,仕切板13の通し穴13B1にグロメット84を設けている。これにより,機械室19と冷却室14とを完全に仕切っている。また,冷却室14には通気孔25を設けないこととしている。これにより,冷却室14の通気性を敢えて悪くしている。また,仕切板13に第1サイド部13Cおよび第2サイド部13Gを設けて,外装キャビネット20の側面をここに固定するようにしている。これらの方策により,冷却室14を気密に近い状態とし,外部との空気のやりとりがほとんど生じないようにしている。このため,機械室19内の凝縮ファン29による気流が冷却室14に進入することがほとんどない。また,機外の大気が冷却室14に進入してくることもほとんどない。
【0026】
これにより,水槽17内の冷却水16があまり増加しないという顕著な効果を奏するのである。なぜなら,冷却室14内の特に水槽17の上方に配置されている管継手42,管継手46等の各部品は,冷却された状態にある。このため,凝縮ファン29による気流や外気がどんどんここに流れ込んでくると,結露してしまうのである。その結果生じた水滴は水槽17内に流れ込んで冷却水16の一部となるのである。本実施の形態では,冷却室14を周囲から隔絶することにより,冷却水16の増加を最小限に抑えているのである。
【0027】
また,前述の各種の方策により,次のような効果もある。まず,第2蓋部材22を設けたことの効果として,機械室19が,第1蓋部材21と第2蓋部材22とにより二重に覆われていることが挙げられる。このため,飲料ホース8の交換その他のメンテナンス作業のために第1蓋部材21を取り外しているときでも,機械室19は第2蓋部材22に覆われているのである。したがって,メンテナンス作業時に,機械室19内のコンプレッサ18や凝縮ファン29に水等の液体がかかることがない。このため,故障の要因が少ない。
【0028】
次に,仕切板13の側端に外装キャビネット20の側面部分を固定したことの効果として,飲料ホース8の取付作業がしやすいことが挙げられる。なぜなら,外装キャビネット20の側面部分の変形がほとんどないからである。飲料ホース8の取付作業は,図16に示すようにして行われる。まず,図17に示すグロメット87を飲料ホース8の飲料供給装置1側の端部付近に取り付ける。そして,グロメット87の溝87Aを外装キャビネット20のU字切り欠き20Aに差し込む(図16の上段)。そして,飲料ホース8の端部の接続を行ってから,押さえ板88をグロメット87の溝87Aに沿って押し込み,外装キャビネット20の内側にはめ込む(図16の中段)。最後に穴20Bをネジ止めして押さえ板88を固定するのである(図16の下段)。ここで,外装キャビネット20の側面部分が図14に示したように変形していると,グロメット87をU字切り欠き20Aに差し込みにくいのである。本実施の形態では,外装キャビネット20の側面部分の変形がほとんどないため,グロメット87の差し込み作業が容易なのである。
【0029】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,仕切板13の側端に外装キャビネット20の側面部分との固定手段は,その後分解しないのであればネジ止めの代わりにリベット止めやスポット溶接等を用いてもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように本発明によれば,冷却水の増加を抑制した瞬冷式の飲料供給装置が提供されている。これにより,ドレンパンの水を捨てる頻度を従来のものより減少させている。また,メンテナンス時における機械部の保護や,飲料ホースの取付作業性も向上している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る飲料供給装置の概略構成を示す模式図である。
【図2】実施の形態に係る飲料供給装置の概略側断面図である。
【図3】実施の形態に係る飲料供給装置の概略正面断面図である。
【図4】実施の形態に係る飲料供給装置の第1蓋部材の平面図および側面図である。
【図5】実施の形態に係る飲料供給装置の第2蓋部材の平面図である。
【図6】実施の形態に係る飲料供給装置の仕切板の側面図である。
【図7】実施の形態に係る飲料供給装置の仕切板の平面図である。
【図8】実施の形態に係る飲料供給装置の仕切板の背面図である。
【図9】実施の形態に係る飲料供給装置の側面の外装板の平面図である。
【図10】従来の飲料供給装置における仕切板と上蓋との間の隙間を示す部分断面図である。
【図11】実施の形態に係る飲料供給装置の仕切板の通し穴が塞がれている状態を示す部分斜視図である。
【図12】従来の飲料供給装置における機械室から冷却室への気流を示す図である。
【図13】従来の飲料供給装置における機械室から冷却室への気流を示す図である。
【図14】従来の飲料供給装置における外装キャビネットと水槽との間の隙間を示す図である。
【図15】実施の形態に係る飲料供給装置において外装キャビネットと水槽とが密着している状況を示す図である。
【図16】実施の形態に係る飲料供給装置における飲料ホースの取付作業を説明する図である。
【図17】実施の形態に係る飲料供給装置における飲料ホース取付用のグロメットを示す平面図および断面図である。
【符号の説明】
13 仕切板
14 冷却室
17 水槽
18 コンプレッサ
19 機械室
20 外装キャビネット
21 第1蓋部材
22 第2蓋部材
23 蒸発管
26 飲料冷却管
29 凝縮ファン
Claims (4)
- 冷却水を収容する水槽と,内部に飲料を通すとともに前記水槽内に配置されて飲料を冷却する飲料冷却管と,内部に冷媒を通すとともに前記水槽内に配置されて冷却水を冷却する蒸発管とを備える冷却部と,
前記蒸発管に冷媒を循環させる冷却ユニットと,前記冷却ユニットの排熱を行う凝縮ファンとを備える機械部と,
前記冷却部の上方を覆う部分と前記機械部の上方を覆う部分とを有する上蓋とを有し, 貯留容器から送出された飲料を,前記飲料冷却管に通すことにより冷却して供給する飲料供給装置において,
前記冷却部と前記機械部との間を仕切る仕切板と,
前記上蓋とは別にその下方に設けられて前記機械部のみの上方を覆い,前記仕切板とともに前記機械部と前記冷却部とを遮断するカバーとを有し,
前記仕切板の上端には,前記カバーと密着するトップ部が設けられていることを特徴とする飲料供給装置。 - 冷却水を収容する水槽と,内部に飲料を通すとともに前記水槽内に配置されて飲料を冷却する飲料冷却管と,内部に冷媒を通すとともに前記水槽内に配置されて冷却水を冷却する蒸発管とを備える冷却部と,
前記蒸発管に冷媒を循環させる冷却ユニットと,前記冷却ユニットの排熱を行う凝縮ファンとを備える機械部と,
前記冷却部の上方を覆う部分と前記機械部の上方を覆う部分とを有する上蓋とを有し, 貯留容器から送出された飲料を,前記飲料冷却管に通すことにより冷却して供給する飲料供給装置において,
前記冷却部と前記機械部とにわたって装置の側面を覆うとともに,前記冷却部に相当する部分には通風口がなく,前記機械部に相当する部分には通風口が形成されている外装板を有することを特徴とする飲料供給装置。 - 請求項2に記載の飲料供給装置において,
前記冷却部と前記機械部との間を仕切る仕切板を有し,
前記仕切板の側部には,前記外装板における前記冷却部に相当する部分と前記機械部に相当する部分との間の箇所を固定するサイド部が設けられていることを特徴とする飲料供給装置。 - 請求項2に記載の飲料供給装置において,
前記仕切板と一体であるとともに前記凝縮ファンを取り付けるファン取付部を有し,
前記冷却ユニットは,前記凝縮ファンの下方に位置し,
前記外装板の通風口は,前記ファン取付部より上方の位置に形成されていることを特徴とする飲料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002114506A JP3970666B2 (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | 飲料供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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