JP3970455B2 - スプリンクラーヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に劇場、デパート、学校、病院、工場及び倉庫等の建築物に設置されるスプリンクラー設備のスプリンクラーヘッドの改良に関するものであり、建物天井の施工前に天井裏に設けた配水管へ取り付けすることができると共に、部品点数を少なくして構造の簡素化、小形化及び製造コストの引下げを可能にした新規なスプリンクラーヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、スプリンクラー設備に用いられるスプリンクラーヘッドとしては、例えば図14乃至図16に示す構造のものが夫々知られている。
【0003】
即ち、図14に示すスプリンクラーヘッドは、枠状の本体20、デフレクター21、弁体22及びグラスバルブ23等から構成されて居り、火災の熱によってグラスバルブ23が破壊されると、弁体22が落下して本体20の噴出口20aから水が噴出されると共に、この水がデフレクター21に衝突して室内等へ放射状に散水されるようになっている。
【0004】
又、図15に示すスプリンクラーヘッドは、枠状の本体24、デフレクター25、弁体26、可溶性の保持部材27、上部支持ケース28、支持リング29及び蓋体30等から構成されて居り、火災の熱によってスプリンクラーヘッドの周囲の温度が上昇すると、リング29及び蓋体30が落下して本体24及びデフレクター25が開放状態になると共に、可溶性の保持部材27が溶けて該保持部材27及び弁体24が本体24から落下し、これにより本体24の噴出口から水が噴出されてデフレクター25により室内等へ放射状に散水されるようになっている。
【0005】
更に、図16に示すスプリンクラーヘッドは、本体31、弁体32、デフレクターガイド33、デフレクター34、可溶性のペレット(図示省略)及び装飾板35等から構成されて居り、火災の熱によって可溶性のペレットが溶けると、弁体32、デフレクターガイド33及びデフレクター34が一定距離だけ下降し、本体31の噴出口31aから水が噴出されると共に、この水がデフレクター33に衝突して室内等へ放射状に散水されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図14に示す構造のスプリンクラーヘッドに於いては、スプリンクラーヘッドを天井の施工前に天井裏に配設した配水管(図示省略)へ先に取り付けすると、枠状の本体20が邪魔になって天井板(図示省略)を後から張れないと云う問題が発生する。また、反対に、天井板を張った後で配水管にスプリンクラーヘッドを取り付けすると、配管の漏れ等をチェックし難いと云う問題が発生する。尚、天井板に大きな開口を形成すれば、スプリンクラーヘッドを配水管に先に取り付けしても、天井板を後で張ることができるが、この場合には天井板の開口が下から丸見えになり、見栄えが悪くなってデザイン的に問題となる。
【0007】
又、図15に示す構造のスプリンクラーヘッドに於いては、スプリンクラーヘッドを配水管に先に取り付けすることは可能であるが、本体24等を上部支持ケース28内に収納すると共に、上部支持ケース28の開口を蓋体30で覆う構成としている為、天井板36の開口36aを可なり大きくしなればならず、デザイン的に問題がある。然も、デフレクター25が天井面36bから十分に下方へ下がっていない為、デフレクター25から散水したときに天井板36が邪魔になって安定した散水状態が得られず、放水パターンが問題となる。
【0008】
更に、図16に示す構造のスプリンクラーヘッドに於いては、スプリンクラーヘッドを配水管に先に取り付けするタイプのものであるが、ペレットの管理が難しいうえ、コスト面でも問題がある。又、デフレクター35やフィン37が丸見えになる為、見栄えが悪くなってデザイン性にも劣ると云う問題がある。
【0009】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は天井の施工前に先きに配水管へ取り付けすることができ、然も、デザイン性に優れていると共に部品点数が少なくて構造が簡単で、比較的安価に製造できるようにしたスプリンクラーヘッドを提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述の如き課題を解決するために創作されたものであり、請求項1の発明は、天井裏等に配設した配水管に接続される筒状の上部フレーム1aと当該上部フレーム1aから下方へ延設した下部フレーム1bとから形成され、前記上部フレーム1aの下方部内周面に弁座1dを備えた突出部1eを設けると共に、下部フレーム1bの下方部内周面に複数個の係止段部1gを内方へ向けて突設して成るフレーム1と、前記上部フレーム1a内に上・下動自在に配設され、上方部に前記突出部1eへ係合することにより、下方への移動量を規制するノズル係止体2bを設けると共に、下方部に複数の放水孔2aを孔設して成るノズル2と、前記ノズル2の下端部へ気密状に固定され、その外周面に前記上部フレーム1aの弁座1dへ当座するパッキング3eを有する弁体3と、前記下部フレーム1bの係止段部1gへ係合させることにより支持され、上方部に圧力水が上方より衝突する傾斜面4fを有すると共に下端面の中央に押圧ねじ6を有し、圧力水が前記傾斜面4fへ衝突することにより回動し、前記係止段部1gとの係合が解けて下方へ落下する支持体4と、前記弁体3の下面側と支持体4との間に縦向に配設され、押圧ねじ6の押圧力により弁体3を弁座1d側へ押圧するグラスバルブ5とを発明の基本構成とするものである。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1の発明に於いてフレーム1を、上部フレーム1aと下部フレーム1bとを螺合して成るフレームとしたものである。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2の発明に於いて、下部フレーム1bを、3本のガイド体1fより成る下部フレームとしたものである。
【0013】
請求項4の発明は、請求項1の発明に於いて弁体3を、本体3aの下部外周面に下部鍔部3cを設け、該下部鍔部3c上にパッキン3eを固着して成る弁体としたものである。
【0014】
請求項5の発明は、請求項1の発明に於いて支持体4を、上部リング体4aと下部リング体4bと両者を連結する三本の連結扞4cとから形成すると共に、前記上部リング体4aの上端面に突出部4eと傾斜面4fを有する3個の駆動・係止体4dを設けた構成の支持体としたものである。
【0015】
請求項6の発明は、天井裏等に配設した配水管に接続される筒状の上部フレーム1aと当該上部フレーム1aから下方へ延設した下部フレーム1bとから形成され、前記上部フレーム1aの下方部内周面に弁座1dを備えた突出部1eを設けると共に、下部フレーム1bの下方部内周面に複数個の係止段部1gを内方へ向けて突設して成るフレーム1と,前記上部フレーム1a内に上・下動自在に配設され、上方部に前記突出部1eへ係合することにより、下方への移動量を規制するノズル係止体2bを設けると共に、下方部に複数の放水孔2aを孔設して成るノズル2と,前記ノズル2の下端部へ気密状に固定され、その外周面に前記上部フレーム1aの弁座1dへ当座するパッキング3eを有する弁体3と,前記下部フレーム1bの係止段部1gへ係合させることにより支持されると共に、下端面の中央に押圧ねじ6を有し、回動することによって前記係止段部1gとの係合が解けて下方へ落下する支持体4と,前記弁体3の下面側と支持体4との間に縦向に配設され、押圧ねじ6の押圧力により弁体3を弁座1d側へ押圧するグラスバルブ5と、グラスバルブ5を挿通せしめて配設され、一方の端部をフレーム1へ支持させると共に他方の端部を支持体4へ支持させることにより、支持体4に前記係止段部1gとの係合が解ける方向に所定の回動力を与えるコイルスプリング9とから成り、グラスバルブ5の破壊時にコイルスプリング9の回動力により支持体4を回動させて下方へ落下させるようにしたものである。
【0016】
請求項7の発明は、請求項6の発明に於いて、フレーム1を、上部フレーム1aと下部フレーム1bとを螺合して成るフレームとしたものである。
【0017】
請求項8の発明は、請求項6又は請求項7の発明に於いて、下部フレーム1bを、3本のガイド体1fより成る下部フレームとしたものである。
【0018】
請求項9の発明は、請求項6の発明に於いて、弁体3を、本体3aの下部外周面に下部鍔部3cを設け、該下部鍔部3c上にパッキン3eを固着して成る弁体としたものである。
【0019】
請求項10の発明は、請求項6の発明に於いて、支持体4を、上部リング体4aと下部リング体4bと両者を連結する三本の連結扞4cとから形成すると共に、前記上部リング体4aの上端面に突出部4eを有する3個の駆動・係止体4dを設けた構成の支持体としたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るスプリンクラーヘッドの非作動状態を示す正面図であり、図2はそのカバーユニットを取り外した状態の底面図、図3は図2のA−Aラインに沿う縦断面図、図4は、A−Aラインに沿うスプリンクラーヘッドの作動状態に於ける縦断面図である。
【0021】
図1乃至図4を参照して、当該スプリンクラーヘッドはフレーム1と、ノズル2と、弁体3と、支持体4と、グラスバルブ5と、押圧ねじ6等から形成されている。そして、火炎発生時の温度上昇によりグラスバルブ5が破壊されると、ノズル2及び弁体3が下降して開弁状態となり、圧力水がフレーム1の下方部へ流入すると共に、流入した圧力水によって支持体4が回動され、フレーム1との係合が外れる。その結果、支持体4及びカバーユニット7等がフレーム1から離れて下方へ脱落すると共に、ノズル2及び弁体3が図4の如く下方へ下降し、ノズル2の上端がフレーム1の中間部に係合支持されることになる。即ち、ノズル2の放水孔2aが丁度天井8の下方に位置することになり、当該放水孔2aから放射状に水が放出されることになる。
【0022】
前記フレーム1は、天井裏に配設した配水管(図示省略)に分岐枝管又はフレキシブル管等を介設して鉛直姿勢で接続されるものであり、配水管へ接続される筒状の上部フレーム1aと上部フレーム1aから下方へ延設した下部フレーム1bとから成る。
具体的には、上部フレーム1aは、図5乃至図7に示す如く筒状に形成されて居り、中央部が縦向きの通水路1cになっている。また、その下端部内周面には、下面側に弁座1dを設けたリング状の突出部1eが形成されている。
【0023】
一方、下部フレーム1bは、図5乃至図7に示す如く、3本のガイド体1fから形成されており、前記筒状の上部フレーム1aと一体的に形成されている。
又、当該下部フレーム1bの下端部内周面には後述する支持体4の上方部を係止するための爪状の係止段部1gが形成されている。
【0024】
尚、本実施態様に於いては、下部フレーム1bを3本足状としているが、これを4本足状としたり、或いは円筒状としてこれに空気の流通孔を設けたものとしてもよいことは勿論である。
又、本実施態様では下部フレーム1bを上部フレーム1aと一体に形成しているが、上部フレーム1aと下部フレーム1bとを別個に形成し、両者を螺着する構成としてもよい。
【0025】
前記ノズル2は図2に示す如く、フレーム1の通水路1cよりも小径の上・下両端を開放した筒体から形成されており、通水路1c内へ上・下動自在に挿入されている。又、当該ノズル2の上端縁は外方へ折り曲げられており、これによってノズル係止体2bが形成されている。
更に、ノズル2の下端部は若干内方へかしめ加工によって縮径されており、これによって弁体3がノズル2の下端部へ気密状に固定されている。
尚、前記ノズル係止体2bは後述するように、グラスバルブ5の破壊によってノズル2が下降した際に、前記フレーム1の突出部1eの上端面へ係合し、その下方への移動量を規制して、ノズル2を図4に示すような懸垂状態に保持する機能を有するものである。
また、本実施形態ではノズル2の上端縁を外方へ湾曲させることにより係止体2bを形成しているが、ノズル2の上方外側面に係止体2bを突設するようにしてもよい。
【0026】
前記ノズル2の下方部壁面には複数個の放水孔2aが設けられており、スプリンクラーヘッドの作動時にノズル2が下方へ下降して、その係止体2bがフレーム1の係止段部1gへ係合すると、各通水孔2aは天井8より下方に位置することになり、これによって、各放水孔2bから水が四方へ放射状に放出される。
【0027】
前記弁体3は、図3に示すようにほぼ帽子状に形成されており、その上方部を円筒状のノズル2の下端部内方へ挿入せしめた状態で、ノズル2の下端部をかしめ加工することにより、ノズル2へ気密状に固着されている。
より具体的には、弁体3は図8に示す如く、短円柱状の本体3aと、本体3aの下面側中央に設けたグラスバルブ保持孔3bと、本体3aの下端部外周面に設けた下部鍔部3cと、本体3aの上方部に設けたノズル2の固着用の上部鍔部3dとから形成されており、本体3aの上方部をノズル2の下方よりその内方へ挿入したあと、ノズル2の下端部をかしめ縮径することにより、ノズル2へ気密状に固着されている。
【0028】
また、弁体3の前記下部鍔部3cの上面には、図3及び図4に示す如くディスク状のパッキング3eが固着されており、当該パッキング3eを前記フレーム1の弁座1dへ下方より上方へ向けて当座させることによりフレーム1の通水路1cが閉鎖され、管路(図示省略)内の水が封止されている。
【0029】
前記グラスバルブ5は、ガラス管の内部に熱によって膨張する感熱膨張液(例えばアルコール)を封入したものであり、図3に示すように弁体3と後述する支持体4との間に介設され、スプリンクラーヘッドの周囲の温度が一定温度以上になると破壊されるようになっている。
【0030】
前記支持体4は図9乃至図12に示す如く、大径の上部リング体4aと、小径の下部リング体4bと、両リング体4a、4b間を連結する3本の連結扞4cと、上部リング体4aの上端面に形成した3個の台形状の駆動・係止体4dとから形成されている。
【0031】
より具体的には、前記駆動・係止体4dは上部リング体4aの側面より外方へ若干突出されており、各駆動・係止体4dの突出部4eの下面側が、前記フレーム1の各係止段部1gの上面へ係合することにより、支持体4はフレーム1に係合支持されている。
また、各駆動・係止体4dの上部には傾斜面4fが形成されており、図12に示す如く当該傾斜面4fへ上方から水流Wが垂直に衝突することにより、その反力Fで支持体4が矢印イ方向へ回動され、その結果フレーム1の係止段部1gとの係合が外れて、下方へ落下することになる。
【0032】
更に、前記下部リング体4bの中央にはねじ孔4gが形成されており、当該ねじ孔4gへ螺挿した押圧ねじ6により、図3に示す如く、グラスバルブ5の下端部が、適宜の押圧力を加えた状態で弁体3と支持体4の間に挾持されている。
【0033】
尚、本実施形態に於いては支持体4を図12のように3本の連結扞4cを有する構造としているが、支持体4の形態は図12のものに限定されるものではなく、4本以上の連結扞4cを有するものであってもよく、或いは筒体の外周面に空気流通孔を形成した構成の支持体であってもよいことは勿論である。
【0034】
また、本実施形態に於いては、突出部4eと傾斜面4fを設けた駆動・係止体4dを、支持体4の上部リング体4aの上端面に設けるようにしているが、支持体4をフレーム1の係止段部1gへ係合するための突出部4eを有する部材と、支持体4を回動させるための傾斜面4fを有する部材とを別々に設けるようにしてもよい。
【0035】
前記カバーユニット7は支持体4の下方部を隠蔽するためのものであり、支持体4の下部リング体4bへ着脱自在に挿着されている。当該カバーユニット7の挿着により、天井面の美感が良好に保持される。
【0036】
図13は、本発明の第2実施形態に係るスプリンクラーヘッドの非作動状態に於ける縦断面を示すものであり、第1実施形態に係るスプリンクラーヘッドの図3の場合と同様の図面である。
当該第2実施形態に於いては、図13に示すように、弁体3の下面側と支持体4の上部との間にコイルスプリング9が配置されており、当該コイルスプリング9によって、下部フレーム1bの係止段部1gへ係合させた支持体4に、前記係止段部1gとの係合が開放される方向に回動力が与えられている。
【0037】
具体的には、図13に示すように、コイルスプリング9はグラスバルブ5を挿通させた状態で配設されており、その上方部の先端部はフレーム1のガイド体1fへ、また、コイルスプリング9の下方部の先端部は、支持体4の下部リング体4b(又は連結杆4c)へ夫々係止されている。
【0038】
尚、当該コイルスプリング9の弾性力により、支持体4には、常時前記係止段部1gとの係合が開放される方向に回動力が与えられることになるが、グラスバルブ5が破壊されない場合には、押圧ねじ6の締め込みによる係止段部1gと突出部4eとの間の係止力の方が、前記コイルスプリング9による回動力よりも大きいため、支持体4は図13に示すような状態に組立て固定されている。
【0039】
また、第2実施形態で用いる支持体4は、前記第1実施形態で用いた支持体4(図12)と同一のものであってもよいが、駆動・係止体4dの傾斜面4fは必ずしも必要としない。
何故なら、火災の発生によってグラスバルブ5が破壊されると、コイルスプリング9の弾性力(回動力)によって支持体4が回動され、フレーム1の係止段部1gと支持体4の突出部4eとの係合が開放されるからである。即ち、第1実施形態の場合のように、水流によって支持体4を回動させる必要が無いからである。
【0040】
次に、本発明に係るスプリンクラーヘッドの組立て及びその作動について説明する。
スプリンクラーヘッドの組立てに際しては、先ずノズル2の下方部へ弁体3の頭部を挿入し、ノズル2の下端部外側面をかしめ加工等によって縮径させることにより、弁体3をノズル2へ気密状に固着する。
【0041】
次に、フレーム1の下方開口より、ノズル2、グラスバルブ5、支持体4を挿入し、支持体4を僅かに回動させることによりその突出部4eをフレーム1の係止段部1gへ係合させる。尚、第2実施形態(図13)の場合には、ノズル2、グラスバルブ5、コイルスプリング9、支持体4を挿入し、コイルスプリング9の弾性力による回動力に抗して支持体4を僅かに回動させ、その突出部4eをフレーム1の係合段部1gへ係合させる。
その後、押圧ねじ6を締め込み、グラスバルブ5に所定の押圧力を加えると共に、支持体4とフレーム1との係合をより堅固にする。
尚、カバーユニット7は、前述の通りスプリンクラーヘッドを天井配管等へねじ込み固定したあと、支持体4の下端部外周面へ挿着固定される。
【0042】
火災の発生によりスプリンクラーヘッドの周囲の温度が設定値以上の高温になると、グラスバルブ5の感熱膨張液の膨張によりグラスバルブ5が破壊される。その結果、水圧によりノズル2及び弁体3が下降し、パッキン3eが弁座1dから離れて開弁状態となる。通水路1cから流入した圧力水は、上部フレーム1aからフレーム1b内へ流入し、その一部は支持体4の駆動・係止体4dへ衝突する。
【0043】
即ち、第1実施形態のスプリンクラーヘッドの場合には、圧力水が駆動・係止体4dの傾斜面4fへ衝突すると、その反力でもって駆動・係止体4d(即ち支持体4)が一方向へ回動される。その結果、支持体4とフレーム1との係合が外れ、支持体4がフレーム1から脱落すると共にノズル2が下方へ下降し、図4に示す如く、ノズル2は、その上端の係止体2bがフレーム1の突出部1eへ係合した状態で保持される。
また、第2実施形態のスプリンクラーヘッドの場合には、コイルスプリング9の回動力により支持体4が回動され、その結果、支持体4とフレーム1との係合が開放される。
【0044】
尚、前記ノズル2が図4に示す如く所定位置まで下降すると、放水孔2aは天井8より下方に位置することになり、その結果、天井8によって邪魔されることなく放水孔2aから放射状の所定のパターンで放水されることになる。
【0045】
【発明の効果】
本発明のスプリンクラーヘッドに於いては、筒状のフレーム1内にノズル2、弁体3、グラスバルブ5及び支持体4の大部分を収納する構成としている為、外方へ大きく突出する部材がなく、全体を比較的コンパクトな筒状に形成することができる。その結果、天井の施工前にスプリンクラーヘッドを天井裏に配設した配水管に先に取り付けることができ、配水管やスプリンクラーヘッド等の点検等を簡単且つ容易に行えることになる。
又、本発明のスプリンクラーヘッドでは、作動時にノズル2及び弁体3がフレーム1から下方へ大きく突出するようになっている為、スプリンクラーヘッドの大部分を天井内に埋め込み状態で設置することができ、然も、全体が比較的コンパクトな筒状を呈している為、天井板の開口も小さくて済む。その結果、スプリンクラーヘッドは、極めてデザイン的に優れたものになると共に、外部からの衝撃を受け難くなり、破損事故も皆無となる。
【0046】
更に、本発明のスプリンクラーヘッドに於いては、作動時にノズルがフレームから下方へ突出し、放水孔が天井より下方に位置するようになっている為、天井面が散布の邪魔になると云うこともなく、放射パターンに悪影響を及ぼすこともない。
加えて、本発明のスプリンクラーヘッドに於いては、従前のこの種スプリンクラーヘッドに比較して構造が著しく簡素化されていると共に、部品点数も著しく少なくなっている。その結果、スプリンクラーヘッドの製造コストの大幅な削減が可能となる。
本発明は上述の通り優れた実用的効用を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るスプリンクラーヘッドの非作動状態に於ける正面図である。
【図2】図1のカバーユニットを取り外した状態の底面図である。
【図3】図2のA−Aラインに沿って断面した非作動状態に於けるスプリンクラーヘッドの縦断面である。
【図4】図2のA−Aラインに沿って断面した作動状態に於けるスプリンクラーヘッドの縦断面図である。
【図5】フレームの正面図である。
【図6】図5の底面図である。
【図7】図6のA−A視縦断面図である。
【図8】弁体の拡大断面図である。
【図9】支持体の正面図である。
【図10】支持体の平面図である。
【図11】図10のA−A視断面図である。
【図12】支持体の斜面図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係るスプリンクラーヘッドの非作動状態に於ける縦断面図である。
【図14】従来のスプリンクラーヘッドの一例を示す正面図である。
【図15】従来のスプリンクラーヘッドの他の例を示す断面図である。
【図16】従来のスプリンクラーヘッドの更に他の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…フレーム、1a…上部フレーム、1b…下部フレーム、1c…通水路、1d…弁座、1e…突出部、1f…ガイド体、1g…係止段部、2…ノズル、2a…放水孔、2b…ノズル係止体、3…弁体、3a…本体、3b…グラスバルブ保持孔、3c…下部鍔部、3d…上部鍔部、3e…パッキング、4…支持体、4a…上部リング体、4b…下部リング体、4c…連結扞、4d…駆動・係止体、4e…突出部、4f…傾斜面、4g…ねじ孔、5…グラスバルブ、6…押圧ねじ、7…カバーユニット、8…天井、9…コイルスプリング。
Claims (10)
- 天井裏等に配設した配水管に接続される筒状の上部フレーム(1a)と当該上部フレーム(1a)から下方へ延設した下部フレーム(1b)とから形成され、前記上部フレーム(1a)の下方部内周面に弁座(1d)を備えた突出部(1e)を設けると共に、下部フレーム(1b)の下方部内周面に複数個の係止段部(1g)を内方へ向けて突設して成るフレーム(1)と,前記上部フレーム(1a)内に上・下動自在に配設され、上方部に前記突出部(1e)へ係合することにより、下方への移動量を規制するノズル係止体(2b)を設けると共に、下方部に複数の放水孔(2a)を孔設して成るノズル(2)と,前記ノズル(2)の下端部へ気密状に固定され、その外周面に前記上部フレーム(1a)の弁座(1d)へ当座するパッキング(3e)を有する弁体(3)と,前記下部フレーム(1b)の係止段部(1g)へ係合させることにより支持され、上方部に圧力水が上方より衝突する傾斜面(4f)を有すると共に下端面の中央に押圧ねじ(6)を有し、圧力水が前記傾斜面(4f)へ衝突することにより回動し、前記係止段部(1g)との係合が解けて下方へ落下する支持体(4)と,前記弁体(3)の下面側と支持体(4)との間に縦向に配設され、押圧ねじ(6)の押圧力により弁体(3)を弁座(1d)側へ押圧するグラスバルブ(5)とから成るスプリンクラーヘッド。
- フレーム(1)を、上部フレーム(1a)と下部フレーム(1b)とを螺合して成るフレームとした請求項1に記載のスプリンクラーヘッド。
- 下部フレーム(1b)を、3本のガイド体(1f)より成る下部フレームとした請求項1又は請求項2に記載のスプリンクラーヘッド。
- 弁体(3)を、本体(3a)の下部外周面に下部鍔部(3c)を設け、該下部鍔部(3c)上にパッキン(3e)を固着して成る弁体とした請求項1に記載のスプリンクラーヘッド。
- 支持体(4)を、上部リング体(4a)と下部リング体(4b)と両者を連結する三本の連結扞(4c)とから形成すると共に、前記上部リング体(4a)の上端面に突出部(4e)と傾斜面(4f)を有する3個の駆動・係止体(4d)を設けた構成の支持体とした請求項1に記載のスプリンクラーヘッド。
- 天井裏等に配設した配水管に接続される筒状の上部フレーム(1a)と当該上部フレーム(1a)から下方へ延設した下部フレーム(1b)とから形成され、前記上部フレーム(1a)の下方部内周面に弁座(1d)を備えた突出部(1e)を設けると共に、下部フレーム(1b)の下方部内周面に複数個の係止段部(1g)を内方へ向けて突設して成るフレーム(1)と,前記上部フレーム(1a)内に上・下動自在に配設され、上方部に前記突出部(1e)へ係合することにより、下方への移動量を規制するノズル係止体(2b)を設けると共に、下方部に複数の放水孔(2a)を孔設して成るノズル(2)と,前記ノズル(2)の下端部へ気密状に固定され、その外周面に前記上部フレーム(1a)の弁座(1d)へ当座するパッキング(3e)を有する弁体(3)と,前記下部フレーム(1b)の係止段部(1g)へ係合させることにより支持されると共に、下端面の中央に押圧ねじ(6)を有し、回動することによって前記係止段部(1g)との係合が解けて下方へ落下する支持体(4)と,前記弁体(3)の下面側と支持体(4)との間に縦向に配設され、押圧ねじ(6)の押圧力により弁体(3)を弁座(1d)側へ押圧するグラスバルブ(5)と、グラスバルブ(5)を挿通せしめて配設され、一方の端部をフレーム(1)へ支持させると共に他方の端部を支持体(4)へ支持させることにより、支持体(4)に前記係止段部(1g)との係合が解ける方向に所定の回動力を与えるコイルスプリング(9)とから成り、グラスバルブ(5)の破壊時にコイルスプリング(9)の回動力により支持体(4)を回動させて下方へ落下させるようにしたことを特徴とするスプリンクラーヘッド。
- フレーム(1)を、上部フレーム(1a)と下部フレーム(1b)とを螺合して成るフレームとした請求項6に記載のスプリンクラーヘッド。
- 下部フレーム(1b)を、3本のガイド体(1f)より成る下部フレームとした請求項6又は請求項7に記載のスプリンクラーヘッド。
- 弁体(3)を、本体(3a)の下部外周面に下部鍔部(3c)を設け、該下部鍔部(3c)上にパッキン(3e)を固着して成る弁体とした請求項6に記載のスプリンクラーヘッド。
- 支持体(4)を、上部リング体(4a)と下部リング体(4b)と両者を連結する三本の連結扞(4c)とから形成すると共に、前記上部リング体(4a)の上端面に突出部(4e)を有する3個の駆動・係止体(4d)を設けた構成の支持体とした請求項6に記載のスプリンクラーヘッド。
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