JP3970451B2 - スルホン酸塩の高純度精製方法 - Google Patents

スルホン酸塩の高純度精製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スルホン酸塩に含まれる微量不純物を容易かつ高度に除去できるスルホン酸塩の高純度精製方法、及び当該方法により精製されたスルホン酸塩をスルホン化剤として用いた多糖誘導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビニルスルホン酸塩、ハロアルカンスルホン酸塩、ハロヒドロキシアルカンスルホン酸塩等のスルホン酸塩は、化粧料、トイレタリー製品等の増粘剤として有用なスルホン化多糖類誘導体の製造において、セルロース類、スターチ類、グアーガム等の多糖類又はその誘導体にスルホン酸基を導入するためのスルホン化剤として有用である。
【0003】
このスルホン酸塩は、例えば3-クロロ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの場合、水溶液中でアルカリ触媒の存在下、亜硫酸水素ナトリウムとエピクロロヒドリンを反応させることにより容易に合成することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして合成された3-クロロ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムには、不純物として1,3-ジクロロ-2-プロパノール、エピクロロヒドリンオリゴマー等の副生物が微量含まれている。このように、同様の方法により合成されたスルホン酸塩中には、上記と類似の副生物が微量に含まれるが、これらは架橋剤として挙動し得るものである。このため、得られたスルホン酸塩を用いて多糖類又はその誘導体のスルホン化反応を行った場合、意図しない架橋化反応を伴う場合があり、目的物であるスルホン化多糖類の高分子量化を招き、膨潤性に劣るものとなってしまうという問題がある。
【0005】
そこで本発明は、スルホン酸塩から上記の微量の副生物を容易に除去して高純度のスルホン酸塩を得ることのできる精製方法、及び当該方法により精製されたスルホン酸塩をスルホン化剤として用いた多糖類誘導体の製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、3- クロロ -2- ヒドロキシプロパンスルホン酸アルカリ金属塩に含まれ、当該スルホン酸塩をスルホン化剤として用いる反応において架橋剤として挙動し得る1,3- ジクロロ -2- プロパノール及び/又はエピクロロヒドリンオリゴマーを溶媒洗浄により除去する当該スルホン酸塩の高純度精製方法を提供するものである。
【0007】
また本発明は、多糖類又はその誘導体を、(a)アルキル基又はアルケニル基を有するグリシジルエーテル、エポキシド、ハライド及びハロヒドリン、並びに飽和又は不飽和のアシル基を有するエステル、酸ハライド及びカルボン酸無水物から選ばれる疎水化剤、並びに(b)ビニルスルホン酸塩及び炭素数1〜5のヒドロキシ基が置換していてもよいハロアルカンスルホン酸塩から選ばれるスルホン化剤と反応させて、多糖類又はその誘導体の水酸基の一部又は全てが、疎水化剤(a)により導かれる疎水性置換基及びスルホン化剤(b)により導かれる親水性置換基で置換された多糖誘導体を製造する方法において、スルホン化剤として上記高純度精製方法により精製された3- クロロ -2- ヒドロキシプロパンスルホン酸アルカリ金属塩を用いる多糖誘導体の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明で精製の対象とするスルホン酸塩は、3- クロロ -2- ヒドロキシプロパンスルホン酸アルカリ金属塩である。また塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等の1族又は2族元素の塩、アンモニウム塩などが挙げられ、なかでもナトリウム塩及びカリウム塩が好ましい。
【0009】
上記スルホン酸塩中に含まれ、スルホン化反応において架橋剤として挙動し得る不純物としては、例えばスルホン酸塩が3-クロロ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸アルカリ金属塩の場合、1,3-ジクロロ-2-プロパノール及び/又はエピクロロヒドリンオリゴマーであり、本発明の高純度精製方法により、これら微量不純物を高度に除去することができる。
【0010】
本発明で使用される洗浄溶媒としては、例えば一般式R1-OH(R1は炭素数4〜16のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す)で表されるヒドロキシ化合物、一般式R2-COO-R3(R2及びR3は炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基若しくはシクロアルキル基又はフェニル基を示す)で表されるエステル化合物が挙げられる。
【0011】
上記洗浄溶媒のうちヒドロキシ化合物R1-OHにおけるR1としては、炭素数6〜12の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、直鎖アルケニル基又はシクロアルキル基、フェニル基、トリル基等が好ましい。ヒドロキシ化合物の好ましい具体例としては、オクタノール、ヘキサノール等が挙げられる。
【0012】
また上記洗浄溶媒のうちエステル化合物R2-COO-R3におけるR2及びR3としては、炭素数1〜4の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、直鎖アルケニル基等が好ましい。エステル化合物の好ましい具体例としては、酢酸エチル等が挙げられる。
【0013】
上記洗浄溶媒の使用量は、洗浄効率の観点より、重量比として洗浄溶媒/スルホン酸塩=3/1〜1/6、特に2/1〜1/3の範囲が好ましい。
【0014】
スルホン酸塩の溶媒洗浄は、例えばスルホン酸塩の水溶液に上記の比率で洗浄溶媒を加え、攪拌後、静置分層することにより行われる。スルホン酸塩水溶液の濃度は、スルホン酸塩が室温で析出せず取り扱い容易な範囲であれば特に限定されないが、10〜50重量%、特に25〜35重量%が好ましい。スルホン酸塩水溶液と洗浄溶媒との混合温度は、20〜70℃、特に40〜60℃が好ましい。
【0015】
なお、この洗浄操作を必要に応じ数回繰り返し行うことにより、より高純度のスルホン酸塩を得ることができ、通常2〜5回程度の溶媒洗浄を行うことが好ましい。
【0016】
以上のようにして精製されたスルホン酸塩を、従来公知のスルホン化多糖誘導体の製造方法、例えば特開平9-235301号公報、特開平10-292001号公報等に記載の多糖誘導体の製造方法において、スルホン化剤として使用すれば、架橋化反応を伴わずに生成物の高分子量化を抑制することができ、膨潤性に優れたスルホン化多糖誘導体を合成することができる。
【0017】
本発明の多糖誘導体の製造方法に使用される多糖類又はその誘導体としては、セルロース、グアーガム、スターチ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルグアーガム、ヒドロキシエチルスターチ、メチルセルロース、メチルグアーガム、メチルスターチ、エチルセルロース、エチルグアーガム、エチルスターチ、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルグアーガム、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルグアーガム、ヒドロキシエチルメチルスターチ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルグアーガム及びヒドロキシプロピルメチルスターチ等が挙げられ、なかでもセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。また、これらの多糖類のメチル基、エチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基等の置換基は、単一の置換基で置換されたものでもよいし、複数の置換基で置換されたものでもよく、その構成単糖残基当たりの置換度は0.1〜10、特に0.5〜5が好ましい。また、これら多糖類又はその誘導体の重量平均分子量は、1万〜1000万、特に10万〜500万の範囲のものが好ましい。
【0018】
本発明の多糖誘導体の製造方法に使用される疎水化剤(a)のアルキル基又はアルケニル基を有するグリシジルエーテル、エポキシド、ハライド及びハロヒドリンとしては、そのアルキル基又はアルケニル基が炭素数10〜40、特に12〜36の直鎖又は分岐鎖であるものが好ましく、なかでも安定性の点から、アルキルグリシジルエーテル、特に直鎖アルキルグリシジルエーテルが好ましい。また疎水化剤(a)の飽和又は不飽和のアシル基を有するエステル、酸ハライド及びカルボン酸無水物としては、そのアシル基が炭素数10〜40、特に12〜36の直鎖又は分岐鎖であるものが好ましく、なかでも安定性の点から、飽和のアシル基を有するもの、特に直鎖の飽和アシル基を有するものが好ましい。これら疎水化剤(a)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、多糖類又はその誘導体の構成単糖残基当たり、0.0001〜10当量、特に0.001〜1当量の範囲で使用するのが好ましい。
【0019】
本発明の多糖誘導体の製造方法では、スルホン化剤として、本発明の前記精製方法により得られた高純度のスルホン化剤(b)が使用される。スルホン化剤(b)は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができ、多糖類又はその誘導体の構成単糖残基当たり、0.1〜10当量、特に0.2〜5当量の範囲で使用するのが好ましい。
【0020】
疎水化反応及びスルホン化反応は、いずれを先に行ってもよく、また同時に行ってもよいが、反応性の点から、いずれかを先に行うのが好ましい。
【0021】
疎水化反応及びスルホン化反応は、アルカリの存在下で行うのが好ましい。アルカリとしては、1族又は2族元素の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩等が挙げられ、なかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等が好ましい。アルカリの使用量は、疎水化剤又はスルホン化剤に対して0.01〜100モル倍量、特に0.1〜50モル倍量が好ましい。
【0022】
反応溶媒としては、低級アルコール、例えばイソプロピルアルコール、tert-ブチルアルコール等が挙げられる。多糖類を膨潤させて反応性を高める目的で、低級アルコールに対し、0.1〜100重量部、更に好ましくは1〜50重量%の水を加えた混合溶媒を用いて反応を行ってもよい。
【0023】
反応温度は0〜200℃、特に30〜100℃の範囲が好ましい。反応終了後は、酸を用いてアルカリを中和する。酸としては、硫酸、塩酸、リン酸等の無機酸、酢酸等の有機酸を用いることができる。
【0024】
反応後、必要に応じてろ過等により分別したり、熱水、含水イソプロピルアルコール、含水アセトン等で未反応の疎水化剤及び親水化剤や中和等により副生した塩類を除去した後、乾燥して、目的の多糖誘導体を得ることができる。
【0025】
以上のようにして得られる多糖誘導体としては、疎水化剤(a)により導かれる疎水性置換基、すなわちヒドロキシ基が置換していてもよく、またオキシカルボニル基又はエーテル結合が挿入されていてもよい炭素数10〜43の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基又はアシル基による置換度が構成単糖当たり0.0001〜1.0、特に0.001〜0.5であるのが好ましく、またスルホン化剤(b)により導かれる親水性置換基、すなわちヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜5のスルホアルキル基による置換度が構成単糖当たり0.01〜2.0、特に0.02〜1.5であるのが好ましい。
【0026】
【実施例】
参考例
三日月羽根付きの攪拌棒、温度計、ジムロート冷却管及び滴下ロートを付した5リットル四つ口フラスコを窒素置換し、フラスコ内に35重量%亜硫酸水素ナトリウム水溶液2043g(6.87mol)、イオン交換水613g及び4重量%水酸化ナトリウム水溶液50gを仕込んだ。これを250rpmで攪拌しながらオイルバスで60℃まで昇温した。この水溶液に、液温を60〜70℃の範囲に保ちながら、エピクロロヒドリン623.6g(6.74mol)を滴下ロートから2時間30分かけて滴下した。滴下終了後、70℃で1時間熟成し、エピクロロヒドリンが消費されていることをガスクロマトグラフィーで確認した後、イオン交換水1096gを加えて3-クロロ-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム(CHPS)の30重量%水溶液4426gを得た。
【0027】
実施例1
参考例で得た30重量%CHPS水溶液(未洗浄品)から126gをサンプリングした後、残りの4300gにオクタノール1290g(オクタノール/CHPS=1/1)を加え、50℃で300rpmにて30分間攪拌した後、15分間静置分層し、CHPS水溶液の1回洗浄品を得た。このときオクタノール層は1338gであった。
以後、同様にしてサンプリング及び洗浄操作を繰り返し、2回洗浄品、3回洗浄品及び4回洗浄品を得た。
サンプリングした各CHPS水溶液中の1,3-ジクロロ-2-プロパノール濃度をガスクロマトグラフィーにより測定した。この結果を表1に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0003970451
【0029】
実施例2
洗浄溶媒として、オクタノールに代えてヘキサノールを同じ比率で用いる以外は実施例1と同様に洗浄操作を行い、各CHPS水溶液中の1,3-ジクロロ-2-プロパノール濃度をガスクロマトグラフィーにより測定した。この結果を表2に示す。
【0030】
【表2】
Figure 0003970451
【0031】
実施例3
洗浄溶媒として、オクタノールに代えて酢酸エチルを同じ比率で用いる以外は実施例1と同様に洗浄操作を行い、各CHPS水溶液中の1,3-ジクロロ-2-プロパノール濃度をガスクロマトグラフィーにより測定した。この結果を表2に示す。
【0032】
【表3】
Figure 0003970451
【0033】
実施例4
(1) 反応容器に、重量平均分子量約80万、ヒドロキシエチル基の置換度1.8のヒドロキシエチルセルロース(HEC-QP4400,ユニオンカーバイド社製)50g、88%イソプロピルアルコール400g及び48%水酸化ナトリウム水溶液3.5gを加えてスラリー液を調製し、窒素雰囲気下室温で30分間攪拌した。これにステアリルグリシジルエーテル5.4gを加え、80℃で8時間反応させて疎水化を行った。疎水化反応終了後、反応液を酢酸で中和し、反応生成物をろ別した。反応生成物を80%アセトン500gで2回、次いでアセトン500gで2回洗浄し、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、疎水化されたヒドロキシエチルセルロース誘導体49.4gを得た。
【0034】
(2) 反応容器に、(1)で得られた疎水化ヒドロキシエチルセルロース誘導体10.0g、イソプロピルアルコール80.0g及び48%水酸化ナトリウム水溶液0.33gを仕込んでスラリー液を調製し、窒素気流下室温で30分間攪拌した。反応液に実施例1で得られた30重量%CHPS水溶液(3回洗浄品)21.3g、48%水酸化ナトリウム水溶液2.7g及び水5.1gからなる混合液を加え、50℃で9時間スルホン化を行った。反応終了後、反応液を酢酸で中和し生成物をろ別した。生成物を80%アセトン(水20%)500gで3回、次いでアセトン500gで2回洗浄後、減圧下70℃で1昼夜乾燥し、ステアリルグリセリルエーテル基とスルホ-2-ヒドロキシプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体7.2gを得た。
【0035】
得られたヒドロキシエチルセルロース誘導体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度をNMRを用いて測定したところ0.030であり、またスルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度を元素(S原子)分析、コロイド滴定等の方法により求めたところ0.15であった。なお、「置換度」とは、構成単糖残基当たりの置換基の数を示す。
【0036】
比較例1
実施例4において、実施例1で得られた30重量%CHPS水溶液(3回洗浄品)に代えて、参考例で得られた30重量%CHPS水溶液(未洗浄品)を同じ重量で用いる以外は、同様の操作を行い、ステアリルグリセリルエーテル基とスルホ-2-ヒドロキシプロピル基で置換されたヒドロキシエチルセルロース誘導体7.2gを得た。
【0037】
得られたヒドロキシエチルセルロース誘導体のステアリルグリセリルエーテル基の置換度は0.030、スルホ-2-ヒドロキシプロピル基の置換度は0.15であった。
【0038】
試験例
実施例4及び比較例1で得られた多糖誘導体各1.0gを、それぞれ200mlのイオン交換水に攪拌溶解し、膨潤度を目視により判定した。その結果、実施例4の多糖誘導体は均一に膨潤していたのに対し、比較例1の多糖誘導体は沈降を生じていた。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、スルホン酸塩中に微量に含まれ、当該スルホン酸塩をスルホン化剤として用いた場合に架橋剤となり得る不純物を容易かつ高度に除去でき、高純度のスルホン酸塩を得ることができる。従って、この高純度スルホン酸塩を多糖類又はその誘導体のスルホン化剤として用いた場合、架橋化反応を伴わず生成物の高分子量化を抑制することができ、膨潤性に優れた多糖誘導体を合成することができる。

Claims (3)

  1. 3- クロロ -2- ヒドロキシプロパンスルホン酸アルカリ金属塩に含まれ、当該スルホン酸塩をスルホン化剤として用いる反応において架橋剤として挙動し得る1,3- ジクロロ -2- プロパノール及び/又はエピクロロヒドリンオリゴマーを溶媒洗浄により除去する当該スルホン酸塩の高純度精製方法。
  2. 洗浄溶媒として、一般式R1-OH(R1は炭素数4〜16のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基又はアリール基を示す)で表されるヒドロキシ化合物及び一般式R2-COO-R3(R2及びR3は炭素数1〜6のアルキル基、アルケニル基若しくはシクロアルキル基又はフェニル基を示す)で表されるエステル化合物から選ばれる化合物を使用するものである請求項記載のスルホン酸塩の高純度精製方法。
  3. 多糖類又はその誘導体を、(a)アルキル基又はアルケニル基を有するグリシジルエーテル、エポキシド、ハライド及びハロヒドリン、並びに飽和又は不飽和のアシル基を有するエステル、酸ハライド及びカルボン酸無水物から選ばれる疎水化剤、並びに(b)ビニルスルホン酸塩及びヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数1〜5のハロアルカンスルホン酸塩から選ばれるスルホン化剤と反応させて、多糖類又はその誘導体の水酸基の一部又は全てが、疎水化剤(a)により導かれる疎水性置換基及びスルホン化剤(b)により導かれる親水性置換基で置換された多糖誘導体を製造する方法において、スルホン化剤として請求項1又は2に記載の方法により精製された3- クロロ -2- ヒドロキシプロパンスルホン酸アルカリ金属塩を用いる多糖誘導体の製造方法。
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