JP3970119B2 - インクジェット記録ヘッドおよび該インクジェット記録ヘッドを用いた記録装置 - Google Patents

インクジェット記録ヘッドおよび該インクジェット記録ヘッドを用いた記録装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インク等の記録液を吐出口から吐出して液滴を形成して被記録媒体に記録を行うインクジェット記録ヘッドおよび該インクジェット記録ヘッドを用いた記録装置に関し、特に、記録液としてインクを用いたインクジェット記録ヘッドおよび該インクジェット記録ヘッドを用いたインクジェット記録装置に関するものである。なお、本発明の記録ヘッドは、一般的なプリント装置のほか、複写機、通信システムを有するファクシミリ、プリント部を有するワードプロセッサ等の装置、さらには、各種処理装置と複合的に組み合わされた産業用記録装置に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録装置は、いわゆるノンインパクト記録方式の記録装置であり、高速な記録と様々な記録媒体に対して記録することが可能であって、記録における騒音が殆ど生じないと言った特徴を持つ。このようなことから、インクジェット記録装置は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、ワードプロセッサ等の記録機構を担う装置として、広く採用されている。
【0003】
このようなインクジェット記録装置に搭載される記録ヘッドにおける代表的なインク吐出方式としては、ピエゾ素子などの電気機械変換体を用いたもの、レーザーなどの電磁波を照射して発熱させ、この発熱による作用でインク滴を吐出させるもの、あるいは発熱抵抗体を有する電気熱変換素子によってインクを加熱し、膜沸騰の作用によりインク滴を吐出させるものなどが知られている。
【0004】
このうち、電気熱変換素子を用いたインクジェット記録ヘッドは、電気熱変換素子を記録液室内に設け、この電気熱変換素子に記録信号となる電気パルスを供給して発熱させることによりインクに熱エネルギーを与え、そのときの記録液の相変化により生じる記録液の発泡時(沸騰時)の気泡圧力を利用して、微小な吐出口から微小なインク滴を吐出させて、記録媒体に対し記録を行うものであり、一般に、インク滴を吐出するためのインクジェット記録ノズルと、このノズルにインクを供給する供給系とを有している。
【0005】
このようなインクジェット記録ヘッドにおいては、電気熱変換素子が発熱して記録液室内が高温にさらされる。従って、この高温により変性しないようなインクを選択するとともに、電気回路素子等が熱により損傷しないように保護するため、基板上の各種素子を保護膜で覆うことが望まれる。また、加熱発泡した気泡が消泡する際に、水撃作用により金属表面に腐食が生じるおそれがあるため、これを防ぐための保護膜(耐キャビテーション膜)を設けることが好ましい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来のインクジェット記録ヘッドにおいては、基板上に電気熱変換素子や電気回路素子を搭載し、その上に耐熱性を付与するための保護膜を形成し、さらにその上に全面的に耐キャビテーション膜を形成した状態で、その上に吐出口形成部材が形成されている。この吐出口形成部材には、各電気熱変換素子に対応して流路を区画する流路壁と、この流路から外部に連通する吐出口とが設けられている。この構成によって、電気熱変換素子や電気回路素子を保護するという効果が発揮されるが、また次のような問題が生じている。
【0007】
第1に、耐キャビテーション膜として一般的に用いられるタンタル(Ta)膜と、合成樹脂からなる吐出口形成部材との相性の問題から、接着性が悪いという問題がある。基板と吐出口形成部材との接着性が悪いと、流路からの液漏れや吐出口位置ずれなどを生じ、所望の記録が行えない場合がある。
【0008】
第2に、耐キャビテーション膜の下に形成された保護膜と電気熱変換素子および電気回路素子との絶縁を確認するための検査パッドが必要となり、この検査パッドにより基板サイズが大きくなってしまうという問題がある。
【0009】
上記2つの問題を解決するために、特開2002−79672号公報には、記録素子の上方を覆う耐キャビテーション膜としての第1の金属膜と、電気回路素子の上方を覆う耐キャビテーション膜としての第2の金属膜とを設け、第1の金属膜と第2の金属膜とを互いに対向する1対の櫛歯状に形成した記録ヘッドが開示されている。この記録ヘッドによれば、基板に占める耐キャビテーション膜の割合が少なくなることで基板と吐出口形成部材との接着性を向上させることができる。さらに、上記の第1および第2の金属膜の各々に検査パッドを設けることで、基板サイズを大型化することなく保護膜の欠陥を検査することができる。
【0010】
しかしながら、上記の特許公報に開示された記録ヘッドにおいては、第1および第2の金属膜の各々に検査用電極パッドが設けられているため、その分基板サイズが大きくなってしまう。したがって、基板サイズの小型化を図るためには検査パッドの配置をさらに最適化する必要がある。
【0011】
そこで本発明の目的は、基板と吐出口形成部材との接着性を向上させることができるとともに、検査パッドの配置をさらに最適化することにより基板サイズをさらに小型化することができる記録ヘッドおよび該記録ヘッドを用いた記録装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の一態様のインクジェット記録ヘッドは、
四角形状の基板面を備える基板と、
記録液を吐出するための複数の吐出口と、
前記基板面の一辺に沿うとともに前記吐出口に対向しつつ列状に配置され、前記吐出口から記録液を吐出するためのエネルギーを発生する複数の記録素子と、
前記記録素子の列に沿って列状に配置され、前記記録素子を駆動するための複数の電気回路素子と、
前記記録素子の列の上方を覆う導電性の記録素子保護部と、
前記電気回路素子の列の上方を覆う導電性の電気回路素子保護部と、
前記記録素子保護部と前記電気回路素子保護部とを電気的に導通して連結する連結部と、
前記連結部に電気的に導通して設けられた電極パッドと、
を有し、
前記記録素子の配列方向と交差する前記基板面の辺と、前記記録素子保護部と前記電気回路素子保護部とが配置された領域と、の間の領域を前記基板面の前記辺に沿って延在させた領域に、前記電極パッドを配したことを特徴とするものである。
また、前記記録素子は、前記基板面の前記一辺に沿って延在して当該基板面に設けられたインク供給口の長手方向の両側に、列状に設けられていてもよい。
また、前記電気回路素子は、前記インク供給口に関して前記記録素子の列の外側に、列状に設けられていてもよい。
また、前記記録素子保護部は、前記インク供給口の周囲に設けられていてもよい。
また、前記インク供給口の前記長手方向に沿って千鳥状に配置される前記記録素子に対して、当該記録素子を覆う前記記録素子保護部は、前記インク供給口の前記長手方向に沿って、幅が一定の前記千鳥状の帯として延在してもよい。
また、前記電気回路素子保護部は、前記記録素子保護部の周囲に設けられていてもよい。
また、前記記録素子保護部と前記電気回路素子保護部とは、耐キャビテーション膜であってもよい。
上記目的を達成するために本発明の他の態様のインクジェット記録ヘッドは、
四角形状の基板面を備える基板と、
記録液を吐出するための複数の吐出口と、
前記基板面の一辺に沿って延在して当該基板面に設けられた開口であって、前記吐出口へ記録液を供給する第1のインク供給口と、
前記第1のインク供給口の長手方向の両側に前記吐出口に対向しつつ列状に配置され、前記吐出口から記録液を吐出するためのエネルギーを発生する複数の第1の記録素子と、
前記第1のインク供給口に関して前記第1の記録素子の列の外側に列状に配置され、前記第1の記録素子を駆動するための複数の第1の電気回路素子と、
前記第1の記録素子の列の上方を覆う導電性の第1の記録素子保護部と、
前記第1の電気回路素子の列の上方を覆う導電性の第1の電気回路素子保護部と、
前記第1の記録素子保護部と前記第1の電気回路保護部とを電気的に導通して連結する第1の連結部と、
前記基板面の前記一辺に沿って延在して当該基板面に設けられた開口であって、前記吐出口へ記録液を供給する第2のインク供給口と、
前記第2のインク供給口の長手方向の両側に前記吐出口に対向しつつ列状に配置され、前記吐出口から記録液を吐出するためのエネルギーを発生する複数の第2の記録素子と、
前記第2のインク供給口に関して前記第2の記録素子の列の外側に列状に配置され、前記第2の記録素子を駆動するための複数の第2の電気回路素子と、
前記第2の記録素子の列の上方を覆う導電性の第2の記録素子保護部と、
前記第2の電気回路素子の列の上方を覆う導電性の第2の電気回路素子保護部と、
前記第2の記録素子保護部と前記第2の電気回路素子保護部とを電気的に導通して連結する第2の連結部と、
前記第1の連結部と前記第2の連結部とに電気的に導通して設けられた電極パッドと、
を有し、
前記第1の記録素子の配列方向と交差する前記基板面の辺と、前記第1の記録素子保護部、前記第1の電気回路素子保護部、前記第2の記録素子保護部及び前記第2の電気回路素子保護部が配置された領域と、の間の領域を前記基板面の前記辺に沿って延在させた領域に、前記電極パッドを配したことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0018】
図1〜図6は、本発明が実施もしくは適用される好適なヘッドカートリッジ、記録ヘッド、インクタンクのそれぞれの構成およびそれぞれの関係を説明する図である。以下、これらの図面を参照して各構成要素の説明を行う。
【0019】
本実施形態の記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)H1001は、図1(a)および(b)の斜視図に示すように、記録ヘッドカートリッジH1000を構成する一構成要素となっている。この記録ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、記録ヘッドH1001に着脱自在に設けられたインクタンクH1900(H1901,H1902,H1903,H1904)とから構成されている。記録ヘッドH1001は、インクタンクH1900から供給されるインク(記録液)を、記録情報に応じて吐出口から吐出する。
【0020】
この記録ヘッドカートリッジH1000は、インクジェット記録装置本体に載置されているキャリッジ(不図示)の位置決め手段および電気的接点によって固定支持されるとともに、キャリッジに対して着脱可能となっている。インクタンクH1901はブラックのインク用、インクタンクH1902はシアンのインク用、インクタンクH1903はマゼンタのインク用、インクタンクH1904はイエローのインク用である。このようにインクタンクH1901〜H1904のそれぞれが記録ヘッドH1001に対してシールゴムH1800(図3参照)側に着脱自在であり、それぞれのインクタンクが交換可能となっていることにより、インクジェット記録装置における印刷のランニングコストが低減される。
【0021】
次に、記録ヘッドH1001を構成しているそれぞれの構成要素について、順を追ってさらに詳しく説明する。
(1)記録ヘッド
記録ヘッドH1001は、電気信号に応じて膜沸騰をインクに対して生じさせるための熱エネルギーを生成する電気熱変換素子(記録素子)を用いて記録を行うバブルジェット方式のサイドシュータ型の記録ヘッドである。
【0022】
記録ヘッドH1001は、図2の分解斜視図に示すように、記録素子ユニットH1002と、インク供給ユニット(記録液供給手段)H1003と、タンクホルダーH2000とから構成されている。
【0023】
記録素子ユニットH1002は、図3の分解斜視図に示すように、第1の記録素子基板H1100と、第2の記録素子基板H1101と、第1のプレート(第1の支持部材)H1200と、電気配線テープ(可撓性の配線基板)H1300と、電気コンタクト基板H2200と、第2のプレート(第2の支持部材)H1400とから構成されている。また、インク供給ユニットH1003は、インク供給部材H1500と、流路形成部材H1600と、ジョイントゴムH2300と、フィルターH1700と、シールゴムH1800とから構成されている。
(1−1)記録素子ユニット
第1の記録素子基板H1100は、図4の分解斜視図に示すように、厚さ0.5〜1mmのSi基板H1110の片面に、インクを吐出するための複数の電気熱変換素子(記録素子)H1103と、各電気熱変換素子H1103に電力を供給するAl等の電気配線(不図示)とが、成膜技術により形成されている。そして、この電気熱変換素子H1103に対応する複数のインク流路と複数の吐出口H1107とがフォトリソグラフィ技術により形成されるとともに、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口H1102が反対側の面(裏面)に開口するように形成されている。
【0024】
また、図3の分解斜視図に示すように、第1の記録素子基板H1100は、第1のプレートH1200に接着され固定されており、ここにインク供給口H1102が形成されている。さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着され固定されており、この第2のプレートH1400を介して、電気配線テープH1300が第1の記録素子基板H1100に対して電気的に接続されるように保持されている。この電気配線テープH1300は、第1の記録素子基板H1100にインクを吐出するための電気信号を印加するものであり、第1の記録素子基板H1100に対応する電気配線と、この電気配線部に位置しインクジェット記録装置本体からの電気信号を受け取る外部信号入力端子H1301とを有している。この外部信号入力端子H1301は、インク供給部材H1500の背面側に位置決めされ固定されている。
【0025】
インク供給口H1102は、Siの結晶方位を利用した異方性エッチングやサンドブラストなどの方法で形成されている。すなわち、Si基板H1110が、ウエハー面方向に<100>、厚さ方向に<111>の結晶方位を持つ場合、アルカリ系(KOH,TMAH,ヒドラジン等)による異方性エッチングで、約54.7度の角度でエッチングを進行させ得る。これにより所望の深さにエッチングを行い、長溝状の貫通口からなるインク供給口H1102を形成する。
【0026】
また、第1の記録素子基板H1100は、図4の分解斜視図に示すように、インク供給口H1102を挟んで両側に電気熱変換素子H1103がそれぞれ1列ずつ千鳥状に配列されている。電気熱変換素子H1103と、電気熱変換素子H1103に電力を供給するAl等の電気配線は、成膜技術により形成されている。さらに、上記電気配線に電力を供給するための電極H1104が電気熱変換素子H1103と垂直に外周に沿って配列されており、電極H1104にはAu等のバンプH1105が熱超音波圧着法で形成されている。そして、Si基板H1110上には、電気熱変換素子H1103に対応したインク流路を形成するためのインク流路壁H1106と吐出口H1107を有する吐出口形成部材が樹脂材料でフォトリソグラフィ技術により形成され、吐出口群H1108が形成されている。電気熱変換素子H1103に対向して吐出口H1107が設けられているため、インク供給口H1102から供給されたインクは電気熱変換素子H1103の発熱作用により発生した気泡により吐出口H1107から吐出される。
【0027】
第2の記録素子基板H1101は、図5の分解斜視図に示すように、3色のインクを吐出させるための記録素子基板であり、3個のインク供給口H1102が並列して形成されており、それぞれのインク供給口H1102を挟んだ両側に電気熱変換素子H1103と吐出口H1107が形成されている。第1の記録素子基板H1100と同様にSi基板H1110にインク供給口H1102や電気熱変換素子H1103、電気配線、電極H1104などが形成されており、その上に樹脂材料でフォトリソグラフィ技術によりインク流路や吐出口H1107を有する吐出口形成部材が形成されている。そして、第1の記録素子基板H1100と同様に電気配線に電力を供給するための電極H1104にはAu等のバンプH1105が形成されている。
【0028】
次に第1のプレートH1200は、例えば、厚さ0.5〜10mmのアルミナ(Al23)材料で形成されている。なお、第1のプレートH1200の材料は、アルミナに限られることなく、第1の記録素子基板H1100の材料の線膨張率と同等の線膨張率を有し、かつ、第1の記録素子基板H1100材料の熱伝導率と同等もしくは同等以上の熱伝導率を有する材料で作られてもよい。第1のプレートH1200の材料は、例えば、シリコン(Si)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア、窒化珪素(Si34)、炭化珪素(SiC)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)のうちいずれであってもよい。また、第1のプレートH1200には、第1の記録素子基板H1100にブラックのインクを供給するためのインク連通口H1201と、第2の記録素子基板H1101にシアン、マゼンタ、イエローのインクを供給するためのインク連通口H1201とが形成されており、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101のインク供給口H1102が第1のプレートH1200のインク連通口H1201にそれぞれ対応し、かつ、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101はそれぞれ第1のプレートH1200に対して位置精度良く接着固定されている。この接着に用いられる第1の接着剤は、低粘度で硬化温度が低く、短時間で硬化し、硬化後比較的高い硬度を有し、かつ、耐インク性のあるものが望ましい。その第1の接着剤は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした熱硬化接着剤であり、図10に示すように第1の接着層H1202の厚みは50μm以下が望ましい。
【0029】
電気配線テープH1300は、第1の記録素子基板H1100と第2の記録素子基板H1101に対してインクを吐出するための電気信号を印加するものである。この電気配線テープH1300は、図9に示すように、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101をそれぞれ組み込むためのデバイスホール(開口部)H1,H2と、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101のそれぞれの電極H1104に対応する電極リードH1302と、この電気配線テープH1300の端部に位置しインクジェット記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301を有する電気コンタクト基板H2200と電気的接続を行うための電極端子部とを有しており、この電極端子部と電極リードH1302とは連続した銅箔の配線パターンでつながっている。この電気配線テープH1300は、例えば、配線が2層構造をなし表層がレジストフィルムによって覆われているフレキシブル配線基板からなる。この場合、外部信号入力端子H1301の裏面側(外面側)には、補強板が接着され、平面性向上が図られている。補強板としては、例えば0.5〜2mmのガラスエポキシ、アルミニウム等の耐熱性を有する材料が使用される。
【0030】
電気配線テープH1300と第1の記録素子基板H1100と第2の記録素子基板H1101とは、それぞれ電気的に接続されており、接続方法は、例えば、記録素子基板の電極H1104上のバンプH1105と、電気配線テープH1300の電極リードH1302とが、熱超音波圧着法により電気接合される。
【0031】
第2のプレートH1400は、例えば、厚さ0.5〜1mmの一枚の板状部材であり、例えばアルミナ(Al23)等のセラミックや、Al、SUSなどの金属材料で形成されている。ただし、第2のプレートH1400の材料は、これらに限定されるものではなく、各記録素子基板H1100,H1101および第1のプレートH1200と同等の線膨張率を有し、かつ、それらの熱伝導率と同等以上の熱伝導率を有する材料であってもよい。
【0032】
そして、第2のプレートH1400は、第1のプレートH1200に接着固定された第1の記録素子基板H1100と第2の記録素子基板H1101の外形寸法よりも大きな開口部をそれぞれ有する形状である。また、図10を参照すると、第2のプレートH1400は、第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101と電気配線テープH1300とを平面的に電気接続できるように、第1のプレートH1200に第2の接着層H1203により接着されており、電気配線テープH1300の裏面が第3の接着層H1306により接着固定されている。
【0033】
第1の記録素子基板H1100および第2の記録素子基板H1101と電気配線テープH1300の電気接続部分は、第1の封止剤(不図示)および第2の封止剤(不図示)により封止され、電気接続部分をインクによる腐食や外的衝撃から保護している。第1の封止剤は、主に電気配線テープの電極リードH1302と記録素子基板のバンプH1105との接続部の裏面側と記録素子基板の外周部分を封止し、第2の封止剤は、上記接続部の表側を封止している。
【0034】
さらに電気配線テープH1300の端部には、インクジェット記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301を有する電気コンタクト基板H2200が、異方性導電フィルム等を用いて熱圧着され電気的に接続されている。
【0035】
そして電気配線テープH1300は、第2のプレートH1400に接着されると同時に、第1のプレートH1200および第2のプレートH1400の一側面に沿って折り曲げられ、第1のプレートH1200の側面に第3の接着層H1306により接着される。第2の接着層H1203を形成する第2の接着剤は、粘度が低く、接触面に薄い第2の接着層H1203を形成し得るとともに、耐インク性を有するものが好ましい。また、第3の接着層H1306は、例えば、エポキシ樹脂を主成分とした厚さ100μm以下の熱硬化接着剤層である。
(1−2)インク供給ユニット(記録液供給手段)
インク供給部材H1500は、例えば、樹脂成形により形成されている。該樹脂材料には、形状的剛性を向上させるためにガラスフィラーを5〜40%混入した樹脂材料を使用することが望ましい。
【0036】
図3および図6に示すように、インクタンクH1900を着脱自在に保持するインク供給部材H1500は、インクタンクH1900から記録素子ユニットH1002にインクを導くためのインク供給ユニットH1003の一構成部品であり、流路形成部材H1600が超音波溶着されて、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に至るインク流路H1501が形成されている。また、インクタンクH1900と係合するジョイント部H1520には、外部からのゴミの進入を防ぐためのフィルターH1700が溶着により接合されており、さらに、ジョイント部H1520からのインクの蒸発を防止するために、シールゴムH1800が装着されている。
【0037】
また、インク供給部材H1500は、着脱自在のインクタンクH1900を保持する機能も有しており、インクタンクH1900の第2の爪H1910を係合する第1の穴H1503を有している。
【0038】
また、インク供給部材H1500は、記録ヘッドカートリッジH1000をインクジェット記録装置本体のキャリッジの装着位置に案内するための装着ガイドH1601と、記録ヘッドカートリッジH1000をヘッドセットレバーによりキャリッジに装着固定するための係合部と、キャリッジの所定の装着位置に位置決めするためのX方向(キャリッジスキャン方向)の突き当て部H1509と、Y方向(記録媒体搬送方向)の突き当て部H1510と、Z方向(インク吐出方向)の突き当て部H1511とを備えている。また、記録素子ユニットH1002の電気コンタクト基板H2200を位置決め固定する端子固定部H1512を有し、端子固定部H1512およびその周囲には複数のリブが設けられ、端子固定部H1512を有する面の剛性を高めている。
(1−3)記録ヘッドユニットとインク供給ユニットの結合
図2および図3に示したように、記録ヘッドH1001は、記録素子ユニットH1002をインク供給ユニットH1003に結合しさらにタンクホルダーH2000と結合することにより完成する。結合は以下のように行われる。
【0039】
記録素子ユニットH1002のインク連通口(第1のプレートH1200のインク連通口H1201)とインク供給ユニットH1003のインク連通口(流路形成部材H1600のインク連通口H1602)とを、インクがリークしないように連通させるため、ジョイントゴムH2300を介してそれぞれの部材を圧着するようビスH2400で固定する。この際同時に、記録素子ユニットH1002はインク供給ユニットのX方向、Y方向、Z方向の基準位置に対して正確に位置決めされ固定される。
【0040】
そして記録素子ユニットH1002の電気コンタクト基板H2200はインク供給部材H1500の一側面に、端子位置決めピンH1516(4ヶ所)と端子位置決め穴H1310(4ヶ所)により位置決めされ、固定される。固定方法としては、例えば、インク供給部材H1500に設けられた端子位置決めピンH1516をかしめることにより固定されるが、その他の固定手段を用いて固定しても良い。その完成図を図7に示す。
【0041】
さらにインク供給部材H1500の結合穴および結合部をタンクホルダーH2000に嵌合させ結合することにより、記録ヘッドH1001が完成する。すなわち、インク供給部材H1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、およびシールゴムH1800から構成されるインク供給ユニットH1003と、記録素子基板H1100,H1101、第1のプレートH1200、配線基板H1300、および第2のプレートH1400から構成される記録素子ユニットH1002と、タンクホルダーH2000とを接着等で結合することにより、記録ヘッドH1001が構成されている。その完成図を図8に示す。
(2)記録ヘッドカートリッジ
先述の図1(a)および(b)は、記録ヘッドカートリッジH1000を構成する記録ヘッドH1001とインクタンクH1901〜H1904の装着を説明する図であり、インクタンクH1901〜H1904の内部には、対応する色のインクが収納されている。また、図6に示すようにそれぞれのインクタンクには、インクタンク内のインクを記録ヘッドH1001に供給するためのインク連通口H1907が形成されている。例えばインクタンク1901Hが記録ヘッドH1001に装着されると、インクタンクH1901のインク連通口H1907が記録ヘッドH1001のジョイント部H1520に設けられたフィルターH1700と圧接され、インクタンクH1901内のブラックインクがインク連通口H1907から記録ヘッドH1001のインク流路H1501を介して第1のプレートH1200を通り第1の記録素子基板H1100に供給される。
【0042】
そして、電気熱変換素子H1103と吐出口H1107のある発泡室にインクが供給され、そのインクが電気熱変換素子H1103に与えられる熱エネルギーによって被記録媒体である記録用紙に向けて吐出される。
【0043】
[実施例1]
以下に、本発明の実施例1について図9〜図18を参照して説明する。
【0044】
図9は記録素子ユニットH1002の要部分解模式断面図、また、図10は記録素子ユニットH1002の要部模式断面図である。
【0045】
図9に示すように、電気配線テープH1300は、ボンディング部周辺が3層構造になっており、表側にポリイミドのベースフィルムH1300a、中間に銅箔H1300b、裏側にソルダーレジストH1300cという構成である。この電気配線テープH1300には、第1の記録素子基板H1100が挿入されるデバイスホール(開口部)H1と、第2の記録素子基板H1101が挿入されるデバイスホール(開口部)H2とが設けられ、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101の各々のバンプH1005と接続される電極リード(インナーリード)H1302が金メッキされて露出している。
【0046】
以下、本実施例の記録素子ユニットH1002の製造方法を図9および図10を参照して工程順に説明する。
【0047】
まず、第2のプレートH1400を第1のプレートH1200に、第2の接着層H1203により接着する。次に、第1のプレートH1200に第1、第2の記録素子基板H1100,H1101を接着するための第1の接着層H1202を塗布形成した後、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101を、記録液を吐出するための複数の電気熱変換素子H1103またはそれぞれの吐出口H1107の配線面方向の相対位置関係を合わせて押圧固定する。
【0048】
その後、電気配線テープH1300の裏面を接着固定するための第3の接着層H1306を第2のプレートH1400に塗布形成した後、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101の電極H1104と電気配線テープH1300の電極リードH1302との位置合わせをした後、押圧固定する。この後、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101の各々の電極1104上のバンプH1105と、電気配線テープH1300の電極リードH1302とを、1箇所ずつ熱超音波圧着法により電気接合する。
【0049】
さらに、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101の各々の電極H1104上のバンプH1105と、電気配線テープH1300の電極リードH1302との接合部を樹脂により封止して、インク等でショートしないようにしている。
【0050】
図11は、図3に示されている第1,2のプレートH1200,H1400、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101、電気配線テープH1300を拡大した分解図および断面図を示している。図9〜図11を参照して本実施例の構成をより詳細に説明する。
【0051】
本実施例において、第1のプレートH1200および第2のプレートH1400はアルミナ製であり、電気配線テープ(フレキシブルプリント基板)H1300は、上述の通り、ベースフィルム、銅箔配線、ソルダーレジストの3層構造であり、デバイスホールH1,H2が設けられ、金メッキされた電極リードH1302が露出している。
【0052】
本実施例の第2のプレートH1400は、単一の板状の部材であり、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101が挿入されるための穴が2ヶ所設けられており、第1のプレートH1200に接着されて固定されている。また、電気配線テープH1300は、第1、第2の記録素子基板H1100,H1101を露出するために形成されたデバイスホールH1,H2を除く領域の全面が、第3の接着層H1306により第2のプレートH1400に接着されている。
【0053】
本実施例では、ブラックヘッドと、カラーヘッドの両方を同一の配線基板上に組付けて一体化しているので、互いのヘッドのインクの着弾位置の修正が不要である。
【0054】
本実施例では、上述した構成の記録ヘッドH1001において、第1の記録素子基板H1100を用いてブラックインクを吐出させ、第2の記録素子基板H1101を用いて、シアン、マゼンタ、イエローの3色のカラーインクを吐出させる。
【0055】
また、第1の記録素子基板H1100のノズル構成は、片側300dpiでインク供給口H1102の両側に吐出口H1107が千鳥状に配置され、各吐出口H1107に対向する位置に600dpiの電気熱変換素子(記録素子)H1103が設けられている。第2の記録素子基板H1101は、1つの基板にインク供給口H1102が3つ設けられ、シアン、マゼンタ、イエローの吐出口H1107が、片側600dpiで千鳥状に配置され、各吐出口H1107に対向する位置に1200dpiの電気熱変換素子(記録素子)H1103が設けられている。本実施例の記録ヘッドH1001では、ブラック用とカラー用の2つの記録素子基板H1100,H1101を非常に高精度に配置するため、1枚の第1のプレートH1200上に2つの記録素子基板H1100,H1101を搭載している。また、インクジェット記録装置本体からの電源やデータ等の供給を行うための電気コンタクト基板H2200や電気配線テープH1300を、2つの記録素子基板H1100,H1101で共用するようにして、部品点数削減および低コスト化を図っている。
【0056】
本実施例の記録ヘッドH1001は、インクジェット記録装置本体のキャリッジに装着され、キャリッジに設けられた電気接点と、記録ヘッドH1001に設けられた電気コンタクト基板H2200とが、電気的に接続される。
【0057】
ここで、本発明の主たる特徴である2つの記録素子基板H1100,H1101の詳細な構成について説明する。
【0058】
まず、第1の記録素子基板H1100の構成を、図12を参照して説明する。
【0059】
図12に示すように、第1の記録素子基板H1100は、Si基板H1110上に、電気熱変換素子H1103と、層間膜H1125(図13参照)を介して形成されているトランジスタ(電気回路素子)H1121と、これらを接続する配線H1120やシフトレジスタH1122やデコーダH1123や電極H1104等が配設されている。そして、図13に示すように、全面にSiO2等からなる保護膜H1124が形成されている。さらに、Taからなる導電性の第1の耐キャビテーション膜(記録素子保護部)H1126が電気熱変換素子H1103の上方にあたる位置に、やはりTaからなる導電性の第2の耐キャビテーション膜(電気回路素子保護部)H1127がトランジスタH1121の上方にあたる位置に、それぞれ図14に示すようにロ字形状をなすように形成されている。その上方に合成樹脂層が設けられ、フォトリソグラフィ法により吐出口H1107および流路H1130が形成され、かつトランジスタH1121の上方において切欠部H1128が形成されて、吐出口形成部材H1129が構成されている。電気熱変換素子H1103の上方は、インクが収容される流路H1130部分となり、また特に高温となるおそれがあるため、キャビテーションによる損傷を防ぐ必要がある。また、トランジスタH1121は耐インク性を有する必要があるとともに特に熱の影響から保護する必要がある。そのために、この両部分を覆う2つの耐キャビテーション膜H1126,H1127がそれぞれ形成されている。また、第2の耐キャビテーション膜H1127のロ字形状の内側に、第1の耐キャビテーション膜H1126と第2の耐キャビテーション膜H1127とを電気的に連結する耐キャビテーション膜配線H1140が設けられ、第2の耐キャビテーション膜H1127のロ字形状の外側に検査用電極パッドH1131が設けられている。この検査用電極パッドH1131は、基板H1110と吐出口形成部材H1129との接着性に影響しないようにするため、図14に示すように、吐出口H1107から離れた領域に配置するのが好ましい。
【0060】
この構成によれば、耐キャビテーション膜H1126,H1127によって、電気熱変換素子H1103やトランジスタH1121の形成部分において、キャビテーションによる損傷や熱の影響を防ぐことができるとともに、トランジスタ形成部分に十分な耐インク性を持たせることができる。
【0061】
また、Si基板H1110内に耐キャビテーション膜H1126,H1127が占める割合が減少するため、図13に示すように、合成樹脂からなる吐出口形成部材H1129は、主に基板H1110上の保護膜H1124に接着されることになる。そのため、吐出口形成部材H1129は、耐キャビテーション膜H1126,H1127のTa上に接着されるのと違って接着性が良好でインク漏れや位置ずれ等のおそれがなく、精度よく形成される。
【0062】
このように、本実施例によれば、第1の記録素子基板H1110上の各部品(電気熱変換素子H1103および電気回路素子H1121)等を保護しつつ、吐出口H1107および流路H1130の位置を精度よく保つことができる。
【0063】
また、本実施例によれば、第1の耐キャビテーション膜H11を図15に示すように配置することにより、基板H1110内に第1の耐キャビテーション膜H1126が占める割合をさらに減少させることができる。
【0064】
従来の記録ヘッドでは、図16に示すように、各電気熱変換素子H1103の位置が前後にdだけずれている場合にも、第1の耐キャビテーション膜H1126がインク供給口H1102に対して平行に設けられている。そのため、第1の耐キャビテーション膜H1126は、電気熱変換素子H1103以外の部分を覆う面積が大きくなり、その分基板H1110内に第1の耐キャビテーション膜H1126が占める割合が多くなっている。
【0065】
これに対して、本実施例では、図15に示すように、各電気熱変換素子H1103の位置が前後にdだけずれている場合、第1の耐キャビテーション膜H1126も幅wを保ちながら位置dだけずらして配置する。これにより、第1の耐キャビテーション膜H1126は、図16に示した従来例と比較して、電気熱変換素子H1103以外の部分を覆う面積が小さくなるため、基板H1110内に第1の耐キャビテーション膜H1126が占める割合が減少する。
【0066】
なお、図15および図16は、各電気熱変換素子H1103および耐キャビテーション膜H1126の位置関係を模式的に示すものであり、説明の便宜のために実際のサイズ関係を正しく表したものではない。
【0067】
また、本実施例によれば、耐キャビテーション膜H1127に1つだけ設けられた検査用電極パッドH1131を利用して、耐キャビテーション膜H1126,H1127の下の保護膜H1124が欠陥なく形成されているかどうかを検査することができる。その手法としては、検査用電極パッドH1131に検査用プローブ(図示せず)を当接させ、基板内の電気熱変換素子H1103やトランジスタH1121等の回路を動作させる全ての端子とのショートを検出する手法を採っている。
【0068】
保護膜H1124が欠陥なく形成されている場合、耐キャビテーション膜H1126,H1127のTaと基板内回路とは、保護膜H1124により絶縁されている。この場合、図示しない駆動回路から所定の電力が供給されると、電気熱変換素子H1103には適切な電圧が印加され、インクを吐出するために所望の発熱が得られる。
【0069】
これに対し、保護膜H1124に欠陥が存在する場合、その欠陥部分を介して、耐キャビテーション膜H1126,H1127のTaと基板内回路とが短絡する。そのため、検査用電極パッドH1131に検査用プローブを当接させて両プローブ間の電流を測定すると、その電流値は、前記した欠陥がない場合の電流値とは大きく異なり、測定者に異常が検知される。このように、保護膜H1124に欠陥が存在する場合、図示しない駆動回路から所定の電力が供給されても、基板内回路から耐キャビテーション膜H1126,H1127に短絡するため、電気熱変換素子H1103には適切な電圧が印加されず、インクを吐出するための所望の発熱が得られない。
【0070】
このように、本実施例によれば、耐キャビテーション膜H1126,H1127に対して検査用電極パッドH1131を1つだけ設けるだけで、保護膜H1124の欠陥の有無を判定することができるため、特開2002−79672号公報に開示された記録ヘッドのように、耐キャビテーション膜H1126,H1127の各々に検査用電極パッドH1131を設ける構成と比較して、基板サイズをさらに小型化することができる。
【0071】
次に、本実施例の記録ヘッドH1001の製造方法の一部を簡単に説明する。
【0072】
図17に示すように、Si基板H1110に、電気熱変換素子H1103と、トランジスタ(電気回路素子)H1121と、各種配線H1120等が形成された状態で、SiO2等の保護膜H1124が形成され、さらにその上に部分的にTaからなる第1および第2の耐キャビテーション膜H1126,H1127が形成されている。そして、後に流路H1130および切欠部H1128となる部分にレジストである型材H1133を形成する。その上に、吐出口形成部材H1129の材料である合成樹脂を一面に塗布する。なお、切欠部H1128となる部分に型材H1133を形成するのは、流路H1130となる部分の型材H1133のコーナー部分で吐出口形成部材H1129の合成樹脂の厚さが薄くなり、吐出口形成部材H1129が変形することを防止するためである。その後、溶解などにより型材H1133を除去して流路H1130および切欠部H1128を形成し、さらに、吐出口H1107と切欠部H1128の端部を開口することによって、吐出口形成部材H1129を完成させる。
【0073】
以上、単一の供給口H1102とその両側の1対の吐出口列とを有する第1の記録素子基板H1100について説明したが、図18に第2の記録素子基板H1101について示す。
【0074】
本実施例では、第2の記録素子基板H1101は、3つの供給口H1102とその両側に1列ずつ合計6列の吐出口列とを有している。そこで、第1の記録素子基板H1100の場合は、ロ字形状の1対の耐キャビテーション膜H1126,H1127が形成されているが、第2の記録素子基板H1101の場合は、ロ字形状の耐キャビテーション膜H1126,H1127が3対形成されている。そして、第1の耐キャビテーション膜H1126が電気熱変換素子H1103の上方を覆い、第2の耐キャビテーション膜H1127がトランジスタ(電気回路素子)H1121の上方を覆っている。3対の耐キャビテーション膜H1126,H1127の連結と検査用電極パッドH1131の配置に関しては、基板H1110と吐出口形成部材H1129との接着性の観点と、検査用電極パッドH1131のスペースの観点から最適な配置が必要である。すなわち、1対の耐キャビテーション膜H1126,H1127は、第1の記録素子基板H1100と同様に、第2の耐キャビテーション膜H1127のロ字形状の内側で耐キャビテーション膜配線H1140により電気的に連結されており、さらに互いに隣接する第2の耐キャビテーション膜H1127間は耐キャビテーション膜配線H1141により電気的に連結されている。検査用電極パッドH1131は、第1の記録素子基板H1100と同様に、中央の第2の耐キャビテーション膜H1127に1つだけ設けられている。この検査用電極パッドH1131は、基板H1110と吐出口形成部材H1129との接着性に影響しないようにするため、図18に示すように、吐出口H1107から離れた領域に配置するのが好ましい。また、検査用電極パッドH1131は、3つの第2の耐キャビテーション膜H1127のいずれか1つに設ければ良い。
【0075】
このように、本実施例によれば、第2の記録素子基板H1101の場合にも、耐キャビテーション膜H1126,H1127に対して検査用電極パッドH1131を1つだけ設けるだけで、保護膜H1124の欠陥の有無を判定することができるため、基板サイズをさらに小型化することができる。
【0076】
[実施例2]
以下に、本発明の実施例2について図19を参照して説明する。なお、本実施例は、第2の記録素子基板H1100の構成のみが実施例1とは異なるものであり、その他の構成は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
【0077】
図19は、本発明の実施例2における第2の記録素子基板H1101を示す図である。なお、同図において、図18と同位置の構成については、同一の符号を付与し説明を省略する。
【0078】
本実施例では、第2の記録素子基板H1101の互いに隣接する第2の耐キャビテーション膜H1127間は、第2の耐キャビテーション膜配線H1141(連結配線)により電気的に連結されている。そして、第2の耐キャビテーション膜配線H1141の各々から引き出された配線に検査用電極パッドH1131(図19では2個)が設けられている。この検査用電極パッドH1131は、基板H1110と吐出口形成部材H1129との接着性に影響しないようにするため、図19に示すように、吐出口H1107から離れた領域に配置するのが好ましい。
【0079】
第2の耐キャビテーション膜配線H1141から引き出された配線は、基板H1110と吐出口形成部材H1129との接着性を弱める要素が無視できるほど少ないと考えられる。そのため、この引き出し配線に設けた検査用電極パッドH1131が基板H1110と吐出口形成部材H1129との接着性に影響を与えず、かつ基板サイズが大きくならない領域であれば、検出感度を優先するために検査用電極パッドH1131の数を増やすことも可能である。
(3)インクジェット記録装置
最後に、上述したようなカートリッジタイプの記録ヘッドH1001を搭載可能な記録装置について説明する。図20は、本発明の記録ヘッドを搭載可能な記録装置の一例を示す説明図である。
【0080】
図20に示す記録装置においては、図1に示した記録ヘッドカートリッジH1000がキャリッジ102に位置決めして交換可能に搭載されており、キャリッジ102には、記録ヘッドカートリッジH1000上の外部信号入力端子を介して各吐出部に駆動信号等を伝達するための電気接続部が設けられている。
【0081】
キャリッジ102は、主走査方向に延在して装置本体に設置されたガイドシャフト103に沿って往復移動可能に案内支持されている。そして、キャリッジ102は主走査モータ104によりモータプーリ105、従動プーリ106およびタイミングベルト107等の駆動機構を介して駆動されるとともにその位置および移動が制御される。また、ホームポジションセンサ130がキャリッジ102に設けられている。これにより遮蔽板136の位置をキャリッジ102上のホームポジションセンサ130が通過した際に位置を知ることが可能となる。
【0082】
印刷用紙やプラスチック薄板等の記録媒体108は給紙モータ135からギアを介してピックアップローラ131を回転させることによりオートシートフィーダ(ASF)132から一枚ずつ分離給紙される。更に搬送ローラ109の回転により、記録ヘッドカートリッジH1000の吐出口面と対向する位置(プリント部)を通って搬送(副走査)される。搬送ローラ109はLFモータ134の回転によりギアを介して行われる。その際、給紙されたかどうかの判定と給紙時の頭出し位置の確定は、ペーパエンドセンサ133を記録媒体108が通過した時点で行われる。さらに、記録媒体108の後端が実際にどこに有り、実際の後端から現在の記録位置を最終的に割り出すためにもペーパエンドセンサ133は使用されている。
【0083】
なお、記録媒体108は、プリント部において平坦なプリント面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この場合、キャリッジ102に搭載された記録ヘッドカートリッジH1000は、それらの吐出口面がキャリッジ102から下方へ突出して前記2組の搬送ローラ対の間で記録媒体108と平行になるように保持されている。
【0084】
記録ヘッドカートリッジH1000は、各吐出部における吐出口の並び方向が上述したキャリッジ102の走査方向に対して交差する方向になるようにキャリッジ102に搭載され、これらの吐出口列から液体を吐出して記録を行う。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、小型化した基板において、基板と吐出口形成部材との接着性を向上しつつ、十分な耐インク性および耐キャビテーション性を有し、基板内回路の破損を防止できる保護膜の欠陥の有無を容易に検査することができ、高信頼性と小型化を両立した記録ヘッドおよび該記録ヘッドを用いた記録装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録ヘッドを用いた記録ヘッドカートリッジの構成を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)の分解斜視図である。
【図2】図1に示した記録ヘッドの構成を示す分解斜視図である。
【図3】図2に示した記録ヘッドをさらに細かく分解した分解斜視図である。
【図4】図3に示した第1の記録素子基板の構成を示す一部切りかき説明斜視図である。
【図5】図3に示した第2の記録素子基板の構成を示す一部切りかき説明斜視図である。
【図6】図1に示した記録ヘッドカートリッジの要部断面図である。
【図7】図2および図3に示した記録素子ユニットとインク供給ユニットを組み立てたものを示す斜視図である。
【図8】図1に示した記録ヘッドの底面側を示す斜視図である。
【図9】本発明の実施例1における記録素子ユニットの要部分解模式断面図である。
【図10】本発明の実施例1における記録素子ユニットの要部拡大断面図である。
【図11】本発明の実施例1における記録素子ユニットの要部拡大分解斜視図である。
【図12】本発明の実施例1における第1の記録素子基板を模式的に示す平面図である。
【図13】本発明の実施例1における第1の記録素子基板を模式的に示す断面図である。
【図14】本発明の実施例1における第1の記録素子基板上に耐キャビテーション膜を形成した状態を模式的に示す平面図である。
【図15】本発明の実施例1における第1の記録素子基板上の電気熱変換素子および耐キャビテーション膜の位置関係を模式的に示す平面図である。
【図16】従来の記録素子基板上の電気熱変換素子および耐キャビテーション膜の位置関係を模式的に示す平面図である。
【図17】本発明の実施例1における第1の記録素子基板の製造方法の一部を示す断面図である。
【図18】本発明の実施例1における第2の記録素子基板上に耐キャビテーション膜を形成した状態を模式的に示す平面図である。
【図19】本発明の実施例2における第2の記録素子基板上に耐キャビテーション膜を形成した状態を模式的に示す平面図である。
【図20】本発明の記録ヘッドを搭載可能な記録装置の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
H1000 記録ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド(インクジェット記録ヘッド)
H1002 記録素子ユニット
H1003 インク供給ユニット
H1100 第1の記録素子基板
H1101 第2の記録素子基板
H1102 インク供給口
H1103 電気熱変換素子(記録素子)
H1104 電極
H1105 バンプ
H1106 インク流路壁
H1107 吐出口
H1108 吐出口群
H1110 Si基板
H1120 配線
H1121 トランジスタ(電気回路素子)
H1122 シフトレジスタ
H1123 デコーダ
H1124 保護膜
H1125 層間膜
H1126 第1の耐キャビテーション膜
H1127 第2の耐キャビテーション膜
H1128 切欠部
H1129 吐出口形成部材
H1130 流路
H1131 検査用電極パッド
H1133 型材
H1140 第1の耐キャビテーション膜配線
H1141 第2の耐キャビテーション膜配線
H1200 第1のプレート(第1の支持部材)
H1201 インク連通口
H1202 第1の接着層
H1203 第2の接着層
H1300 電気配線テープ(可撓性の配線基板)
H1301 外部信号入力端子
H1302 電極リード
H1306 第3の接着層
H1310 端子位置決め穴
H1400 第2のプレート
H1500 インク供給部材
H1501 インク流路
H1503 第1の穴
H1509 X突き当て部
H1510 Y突き当て部
H1511 Z突き当て部
H1512 端子固定部
H1516 端子位置決めピン
H1520 ジョイント部
H1600 流路形成部材
H1601 装着ガイド
H1602 インク連通口
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクタンク
H1901 ブラックインクタンク
H1902 シアンインクタンク
H1903 マゼンタインクタンク
H1904 イエローインクタンク
H1907 インク連通口
H1910 第2の爪
H2000 タンクホルダー
H2300 ジョイントゴム
H2400 ビス
H1,H2 デバイスホール

Claims (9)

  1. 四角形状の基板面を備える基板と、
    記録液を吐出するための複数の吐出口と、
    前記基板面の一辺に沿うとともに前記吐出口に対向しつつ列状に配置され、前記吐出口から記録液を吐出するためのエネルギーを発生する複数の記録素子と、
    前記記録素子の列に沿って列状に配置され、前記記録素子を駆動するための複数の電気回路素子と、
    前記記録素子の列の上方を覆う導電性の記録素子保護部と、
    前記電気回路素子の列の上方を覆う導電性の電気回路素子保護部と、
    前記記録素子保護部と前記電気回路素子保護部とを電気的に導通して連結する連結部と、
    前記連結部に電気的に導通して設けられた電極パッドと、
    を有し、
    前記記録素子の配列方向と交差する前記基板面の辺と、前記記録素子保護部と前記電気回路素子保護部とが配置された領域と、の間の領域を前記基板面の前記辺に沿って延在させた領域に、前記電極パッドを配したことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記記録素子は、前記基板面の前記一辺に沿って延在して当該基板面に設けられたインク供給口の長手方向の両側に、列状に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記電気回路素子は、前記インク供給口に関して前記記録素子の列の外側に、列状に設けられていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記記録素子保護部は、前記インク供給口の周囲に設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記インク供給口の前記長手方向に沿って千鳥状に配置される前記記録素子に対して、当該記録素子を覆う前記記録素子保護部は、前記インク供給口の前記長手方向に沿って、幅が一定の前記千鳥状の帯として延在することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  6. 前記電気回路素子保護部は、前記記録素子保護部の周囲に設けられていることを特徴とする請求項4又は5に記載のインクジェット記録ヘッド。
  7. 前記記録素子保護部と前記電気回路素子保護部とは、耐キャビテーション膜であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッド。
  8. 四角形状の基板面を備える基板と、
    記録液を吐出するための複数の吐出口と、
    前記基板面の一辺に沿って延在して当該基板面に設けられた開口であって、前記吐出口へ記録液を供給する第1のインク供給口と、
    前記第1のインク供給口の長手方向の両側に前記吐出口に対向しつつ列状に配置され、前記吐出口から記録液を吐出するためのエネルギーを発生する複数の第1の記録素子と、
    前記第1のインク供給口に関して前記第1の記録素子の列の外側に列状に配置され、前記第1の記録素子を駆動するための複数の第1の電気回路素子と、
    前記第1の記録素子の列の上方を覆う導電性の第1の記録素子保護部と、
    前記第1の電気回路素子の列の上方を覆う導電性の第1の電気回路素子保護部と、
    前記第1の記録素子保護部と前記第1の電気回路保護部とを電気的に導通して連結する第1の連結部と、
    前記基板面の前記一辺に沿って延在して当該基板面に設けられた開口であって、前記吐出口へ記録液を供給する第2のインク供給口と、
    前記第2のインク供給口の長手方向の両側に前記吐出口に対向しつつ列状に配置され、前記吐出口から記録液を吐出するためのエネルギーを発生する複数の第2の記録素子と、
    前記第2のインク供給口に関して前記第2の記録素子の列の外側に列状に配置され、前 記第2の記録素子を駆動するための複数の第2の電気回路素子と、
    前記第2の記録素子の列の上方を覆う導電性の第2の記録素子保護部と、
    前記第2の電気回路素子の列の上方を覆う導電性の第2の電気回路素子保護部と、
    前記第2の記録素子保護部と前記第2の電気回路素子保護部とを電気的に導通して連結する第2の連結部と、
    前記第1の連結部と前記第2の連結部とに電気的に導通して設けられた電極パッドと、
    を有し、
    前記第1の記録素子の配列方向と交差する前記基板面の辺と、前記第1の記録素子保護部、前記第1の電気回路素子保護部、前記第2の記録素子保護部及び前記第2の電気回路素子保護部が配置された領域と、の間の領域を前記基板面の前記辺に沿って延在させた領域に、前記電極パッドを配したことを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のインクジェット記録ヘッドと、前記記録液を前記インクジェット記録ヘッドへ供給するタンクとを有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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