JP3969243B2 - 砥石随伴空気層遮断方法及び装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、砥石によりワークを研削する研削装置において、研削点にクーラントを確実に供給するために、回転する砥石に連れ回りする砥石随伴空気層を遮断する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高速で回転する砥石によりワークを研削加工する研削装置において、砥石に連れ回りする砥石随伴空気層を遮断して研削点にクーラントを確実に供給するために、クーラントの圧力を高圧にし、ノズル50からクーラントを砥石GがワークWを研削加工する研削点に高速で供給する図7に示す高圧クーラント方式、クーラントノズル51の噴出口を砥石Gの外周面に直角に対向させ、クーラントを砥石外周面に直角に噴き付ける図8に示す直角ノズル方式が行われている。
【0003】
また、エア源から供給される圧縮エアに潤滑油を滴下して霧化し圧縮エアとともにノズルから砥石の研削面に吹き付けて砥石の研削点での潤滑を行い、且つワークに掛ける冷却用のクーラントの使用量を極めて少なくしたエコロジー研削が試用されている。
【0004】
然しながら、高圧クーラント方式や、直角ノズル方式は、クーラントを砥石外周面の随伴空気層に打ち勝って目標とする部位に強制的に到達させるもので、クーラントは必然的に高圧で且つ大きな容量が必要とされる。大容量のクーラントを使用する場合、クーラントを清浄に維持するために大きなコストを必要とするばかりでなく、廃液処理等の環境保全での問題も生じる。つまり、これらの方式は、研削点やワークへの目標とする部位へのクーラントを供給する際における砥石随伴空気層による悪影響を解決するものではない。
【0005】
また、上記したエコロジー研削では、ワークに向けて供給されたクーラントは少量であるので、その流量の勢いが弱く、砥石随伴空気層の影響を直接受けやすい。この点からも砥石随伴空気層の確実な遮断が要望されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の問題を改善するため、本願出願人は、研削点の砥石回転方向上流側において砥石随伴空気層を遮断する方式を先に提案した。この提案は、高速で回転する砥石によりワークを研削加工する研削装置において、研削点より砥石回転方向の上流側位置でエアジェットを砥石の研削面に沿って一側面側から他側面側に向かって横断するように吹き付け、該エアジェットにより砥石に連れ回りする砥石随伴空気層を遮断して研削点にクーラントを確実に供給する方法である。
【0007】
砥石随伴空気層を遮断するために、エアジェットを砥石外周面を横断するように砥石外周面の側方から吹き付けると、砥石外周面に巻き付いて研削点より砥石回転方向の上流側位置まで砥石随伴空気層とともに連れ回りされてきたクーラントがエアジェットとともに砥石の側方に吹き飛ばされ、大気中にミスト状になって飛散し工場環境を悪くする不具合があった。
【0008】
本発明は、上述した課題を達成するためになされたもので、エア等の流体ジェットを砥石外周面を横断するように砥石外周面の側方から吹き付けて砥石随伴空気層を遮断する場合、随伴空気層とともに連れ回りされてきたクーラントが流体ジェットとともに大気中に飛散することを防止することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、砥石台に回転可能に支承された砥石とワーク支持装置に支持されたワークとを相対移動させて前記ワークを前記砥石により研削点及びワーク外周の少なくとも一方にクーラントを供給しながら研削加工する研削装置において、前記砥石を覆う砥石ガード内で研削点より砥石回転方向の上流側位置で流体ジェットを砥石の研削面に沿って一側面側から他側面側に向かって横断するように吹き付けて該流体ジェットにより砥石に連れ回りする砥石随伴空気層を遮断し、前記流体ジェットにより吹き飛ばされてミスト状になったクーラントを前記砥石ガードに設けた回収口から回収することである。
【0010】
請求項2に記載の発明の構成上の特徴は、砥石台に回転可能に支承された砥石とワーク支持装置に支持されたワークとを相対移動させて前記ワークを前記砥石により研削点及びワーク外周の少なくとも一方にクーラントを供給しながら研削加工する研削装置において、砥石随伴空気層を遮断するために研削点より砥石回転方向の上流側位置で流体ジェットを砥石の研削面に沿って一側面側から他側面側に向かって横断するように吹き付けるノズルを前記砥石を覆う砥石ガード内に配置し、前記流体ジェットにより吹き飛ばされてミスト状になったクーラントを前記砥石ガードに設けた回収口から回収することである。
【0011】
請求項3に記載の発明の構成上の特徴は、請求項2において、前記砥石ガードを前記研削点近傍の砥石前面部分のみを前記砥石ガード前側のスリットから微小隙間で突出させる封鎖構造としたことである。
【0012】
請求項4に記載の発明の構成上の特徴は、請求項3において、前記砥石ガードは、前記砥石台に固定されて前記砥石の砥石台側側面及び外周面を包囲するガード本体と、該ガード本体の前記砥石の他方側面側の開放部を開閉可能に閉鎖する閉鎖部材とからなり、前記閉鎖部材が前記開放部を閉鎖する状態に固定されたとき、前記ガード本体の前面部と前記閉鎖部材の前面部とが共働して前記スリットを形成するようにしたことである。
【0013】
請求項5に記載の発明の構成上の特徴は、請求項2乃至4のいずれかにおいて、前記砥石ガードに設けた回収口を吸引装置に接続したことである。
【0014】
請求項6に記載の発明の構成上の特徴は、請求項2乃至5のいずれかにおいて、前記流体ジェットノズルの配置位置より僅かに砥石回転方向の上流側位置で、前記砥石と僅かな隙間を持って対向する遮風板を設けたことである。
【0015】
【発明の作用・効果】
上記のように構成した請求項1に係る発明においては、砥石台に回転可能に支承された砥石とワーク支持装置に支持されたワークとを相対移動させてワークを砥石により研削点及びワーク外周の少なくとも一方にクーラントを供給しながら研削加工するとき、砥石ガード内の研削点より砥石回転方向の上流側位置で流体ジェットを砥石の研削面に沿って一側面側から他側面側に向かって横断するように吹き付ける。該流体ジェットにより砥石に連れ回りする砥石随伴空気層が遮断される。流体ジェットにより吹き飛ばされてミスト状になったクーラントは、砥石ガード内に保持され、砥石ガードに設けた回収口から回収される。これにより、クーラントが砥石随伴空気層に邪魔されること無く研削点に確実に供給されるとともに、砥石随伴空気層とともに連れ回りされてきたクーラントがミスト状になって流体ジェットとともに大気中に飛散することを防止できる。
【0016】
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、砥石台に回転可能に支承された砥石とワーク支持装置に支持されたワークとを相対移動させてワークを砥石により研削点にクーラントを供給しながら研削加工する研削装置において、研削点より砥石回転方向の上流側位置で流体ジェットを流体ジェットノズルから砥石の研削面に沿って一側面側から他側面側に向かって横断するように吹き付ける。該流体ジェットにより砥石に連れ回りする砥石随伴空気層が遮断される。流体ジェットにより吹き飛ばされてミスト状になったクーラントは、砥石ガード内に保持され、砥石ガードに設けた回収口から回収される。これにより、クーラントが砥石随伴空気層に邪魔されること無く研削点に確実に供給されるとともに、砥石随伴空気層とともに連れ回りされてきたクーラントがミスト状になって流体ジェットとともに大気中に飛散することがない砥石随伴空気層遮断装置を提供することができる。
【0017】
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、砥石は、研削点近傍の前面部分のみが砥石ガードの前側に形成したスリットから封鎖的に微小隙間で突出するので、流体ジェットにより吹き飛ばされてミスト状になったクーラントが砥石ガード内から漏出して大気中に飛散することがない
【0018】
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、砥石台に固定されて砥石の砥石台側側面及び外周面を包囲するガード本体の開放部を閉鎖部材により開閉可能に閉鎖する。閉鎖部材が開放部を閉鎖する状態に固定されたとき、ガード本体の前面部と閉鎖部材の前面部とが共働してスリットを形成する。これにより、砥石交換時に封鎖部材を容易に開閉することができ、砥石の着脱に邪魔になることがない、研削点近傍の砥石前面部分のみを封鎖的に微小隙間で突出させるスリットを砥石ガードに容易に形成することができる。
【0019】
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、砥石ガード内で流体ジェットにより吹き飛ばされてミスト状になったクーラントは吸引装置により吸引されて効果的に回収されるので、大気中に飛散することがない。
【0020】
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、流体ジェットノズルの配置位置より僅かに砥石回転方向の上流側位置で、砥石と僅かな隙間を持って対向する遮風板により砥石随伴空気層が先ず遮断されるので、砥石随伴空気層が、遮風板と流体ジェットにより2段階で遮断され、クーラントが砥石随伴空気層に邪魔されることなく研削点に一層確実に供給される。この場合、遮風板を砥石の両側部に張り出させるときは、砥石の両側面に連れ回りされる砥石側面随伴空気層も効果的に減少することができ、側面随伴空気層の影響を受けやすい幅の狭い砥石を用いる研削加工において有効である。
【0021】
【実施の形態】
以下本発明の第1の実施形態に係る砥石随伴空気層遮断方法及び装置を図1〜5に基づいて説明する。ベッド10上には、砥石台11が摺動可能に載置され、サーボモータ12によりボールネジ機構を介してワークWに接近離間するX軸方向に進退移動される。砥石台11には、一端に砥石Gが取り付けられた砥石軸13が回転可能に軸承されモータにより回転駆動される。砥石Gは鉄又はアルミニウム等の金属で成形された円盤状の基体の外周面に複数の砥石チップが接着されて構成されている。ベッド10上にはテーブル14が摺動可能に装架され、サーボモータ15によりボールネジ機構16を介してX軸と直角なY軸方向に移動される。テーブル14上には、ワーク支持装置17を構成する主軸台(図略)及び心押台18が取り付けられ、ワークWは主軸台と心押台18との両センタ間に挟持され回転駆動される。
【0022】
砥石台11には砥石Gを覆う砥石ガード20が固定されている。図4及び図5に明示されるように、砥石ガード20は、砥石台11に固定され、砥石Gの砥石台11側の一側面Ga及び外周研削面Gcを覆うガード本体21、及びガード本体21に後側を蝶番22により回動可能に支承された閉鎖部材23を備えている。閉鎖部材23はガード本体21の砥石Gの他側面Gb側の開放部24を閉鎖するようにガード本体21に適宜固定手段例えばレバー式クランプ機構や図示のボルト25により締め付けられ、砥石Gの交換時にはボルト25を外して開放部24を開放するように蝶番22により回動されるようになっている。ガード本体21の前面壁26には開放部24から低面に向かって矩形の切欠き27が略中央部分まで形成されている。閉鎖部材23の前面部には、該閉鎖部材23がガード本体21にボルト締めされたとき、切欠き27を開放部24から切欠き27の途中まで閉鎖し、砥石Gの前面部分Geのみを砥石ガード20から突出させるスリット28を砥石ガード20の前面に形成する閉鎖片29が突設されている。図5(b)のように、閉鎖部材23が開放部24を閉鎖する状態に固定されたとき、ガード本体21の前面部と閉鎖部材23の前面部とが協働してスリット28を形成する。
【0023】
ガード本体21の上面には、クーラント供給装置30のクーラントノズル31が取り付けられ、クーラントノズル31からは、砥石GがワークWを研削加工する研削点Pに向けてクーラントが供給される。
【0024】
図3及び図4に示すように、砥石ガード20内部には、研削点Pより砥石回転方向の上流側位置で砥石Gの一側面Gaの前端縁に向かって水平方向に開口するエアジェットノズル32が取り付けられている。該エアジェットノズル32は、例えば電磁駆動式の開閉弁33を介して工場エア等の加圧エア源34に接続され、エアジェット35を砥石Gの研削面Gcに沿って一側面側Gaから他側面側Gbに向かって横断するように吹き付け、砥石Gに連れ回りする砥石随伴空気層36を遮断する。砥石Gの径がドレッシングにより減少してもエアジェット35が砥石Gの前端縁に噴き付けられるようにエアジェットノズル32の開口断面は砥石Gの半径方向に細長く形成されている。砥石ガード20の後側上方に設けられた回収口37は集塵装置等の吸引装置38に接続されている。回収口37と吸引装置38との間には、エアジェット35に含まれる霧化したクーラントを分離する公知の例えば遠心分離式の分離装置39が接続されている。砥石ガード20の下部には、内部で水滴化して溜まったクーラントを排出する排出口40が設けられている。
【0025】
砥石ガード20内には、エアジェットノズル32の配置位置より僅かに砥石回転方向の上流側位置で、砥石Gの外周研削面Gc及び両側面Ga,Gbと僅かな隙間を持って夫々対向する遮風板41が固定されている。遮風板41には、下端から上方に向けて開口溝42が設けられ、開口溝42の両側面42a,42b及び溝奥端面42cが砥石Gの両側面Ga,Gb及び外周研削面Gcと僅かな隙間を持って対向している。遮風板40の下端は、研削点Pと略等位又はそれよりも下位まで延在させることが好ましい。
【0026】
次に、上記のように構成した第1の実施形態の作動を説明する。ワークWが主軸台と心押台18との両センタ間に挟持されて回転される。砥石台11がサーボモータ12により前進され、研削点Pにクーラントノズル31からクーラントが供給された状態で、高速回転される砥石GによりワークWが研削加工される。
【0027】
砥石ガード20内部では、エアが加圧エア源34から開状態の開閉弁33を介してエアジェットノズル32に供給され、エアジェット35が研削点Pより砥石回転方向の上流側位置で研削面Gcに側方から吹き付けられ、砥石Gの一側面側から他側面側に向かって横断するように研削面Gcに沿って噴流する。高速回転する砥石Gの研削面Gcに連れ回りする砥石随伴空気層36がエアジェット35により遮断されて研削点Pに到達しないので、クーラントノズル31から供給されるクーラントは砥石随伴空気層36に邪魔されることなく研削面Gcに密着して研削点Pに確実に供給される。
【0028】
クーラントの一部は砥石外周面に随伴して砥石ガード20内へ入り、エアジェット35により吹き飛ばされるとき、ミスト状となって砥石ガード20内で飛散する。エアジェット35により吹き飛ばされてミスト状になったクーラントの一部は、エアジェット35が上方の回収口37から排出されるまでの間に砥石ガード20内で水滴となって下部に溜り、排出口40から排出される。回収口37から吸引装置38により吸引されたエアに含まれる霧化したクーラントは、分離装置39の筒体内に接線方向から流入して渦巻き状に高速回転しながら下端部から流出するまでの間に、遠心力によりエアから分離され、漏斗状下面に穿設されたクーラント回収穴から回収される。これにより、砥石随伴空気層36とともに連れ回りされてきたクーラントがミスト状になってエアジェット35とともに大気中に飛散することがない
【0029】
砥石随伴空気層は、エアジェットノズル32の配置位置より僅かに砥石回転方向の上流側位置で、遮風板41により遮断されて流量が減少されるので、エアジェット35は流量が減少した砥石随伴空気層を確実に遮断することができ、ノズル31からのクーラントは砥石随伴空気層に邪魔されることなく研削点に確実に供給される。即ち、砥石外周研削面Gcに連れ回りする砥石随伴空気層36は、砥石外周面Gcと僅かな隙間を持って対向する遮風板41の開口溝42の溝奥端面42cにより遮断されて流量が減少され、砥石Gの両側面Ga,Gbにつれ回りする砥石随伴空気層は、砥石両側面Ga,Gbと僅かな隙間を持って対向する遮風板41の開口溝42の両側面42a,42bにより遮断されて、この砥石両側面Ga,Gbの砥石随伴空気層が外周研削面Gcに伝わる量を減少することができ、外周研削面Gcの砥石随伴空気層を効果的に遮断することができる。
【0030】
次に、圧縮エア流に潤滑油を滴下して霧化しノズルから砥石の研削面に吹き付けて砥石の研削点での潤滑を行い、且つワークWに掛ける冷却用クーラントの使用量を極めて少なくしたエコロジー研削装置に砥石随伴空気層遮断装置を組み込んだ第2の実施形態を図6に基づいて説明する。砥石ガード20に取り付けられたクーラントノズル31からワークWに、毎分0.1〜0.5リッターの少量のクーラントが冷却のためにワークWに掛けられる。砥石Gの研削点Pより砥石回転方向の上流側位置では、圧縮エアノズル46が砥石Gの外周研削面Gcに対向して開口されている。圧縮エアノズル46には、潤滑油47を滴下するノズル48が配置され、ノズル48は潤滑油47を収納するタンク49に連通されている。これにより霧化された潤滑油47は圧縮エアとともに砥石Gの研削面Gcに吹き付けられ、研削点Pで砥石Gを潤滑する。
【0031】
砥石ガード20の内部には、エアジェット35を砥石Gの研削面Gcに沿って一側面から他側面に向かって横断するように吹き付けるエアジェットノズル32が取り付けられている。この取付け位置は、霧化された潤滑油47が圧縮エアとともに研削面Gcに吹き付けられる位置より砥石回転方向の僅かに上流側位置である。砥石研削面Gcの砥石随伴空気層36は、エアジェット35により遮断されるので、霧化した潤滑油が砥石研削面Gcに効果的に付着する。また、高速回転する砥石Gの研削面Gc及び両側面Ga,Gbに連れ回りする砥石随伴空気層36がエアジェット35により遮断されて研削点Pに到達しないので、クーラントノズル31からワークWの外周に供給される少量のクーラントは砥石随伴空気層29に邪魔されることなくワークWの表面に確実に供給される。クーラントノズル31からワークWに向けて供給されたクーラントの一部は、砥石Gの外周面Gcに随伴されて砥石ガード20内に入る。従って、エアジェットノズル32の配設位置まで、砥石外周面と共に連れ回わされ、エアジェット35により砥石外周面から剥離されて吹き飛ばされる。エアジェット35により吹き飛ばされてミスト状になったクーラントの一部は、エアジェット35が上方の回収口37から排出されるまでの間に砥石ガード20内で水滴となって下部に溜り、排出口40から排出される。回収口37から吸引装置38により吸引されるエアに含まれる霧化したクーラントは、分離装置39によりエアから分離回収される。
【0032】
上記実施形態では、エアジェット35を砥石Gの研削面Gcに沿って一側面から他側面に向かって横断するように吹き付けているが、クーラントの圧力を高めてクーラントの流体ジェットを砥石Gの研削面Gcに沿って一側面から他側面に向かって横断するように吹き付けて砥石随伴空気層を遮断するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態に係る砥石随伴空気層遮断装置を備えた研削装置を示す側面図。
【図2】 砥石随伴空気層遮断装置を正面から見た図。
【図3】 図2の3−3方向から見た図。
【図4】 図1の4−4方向から見た図。
【図5】 砥石ガードを示す図。
【図6】 第2の実施形態を示す図。
【図7】 従来の高圧クーラント方式を示す図。
【図8】 従来の直角クーラント方式を示す図。
【符号の説明】
10…ベッド、11…砥石台、12,15…サーボモータ、14…テーブル、17…ワーク支持装置、20…砥石ガード、21…ガード本体、22…蝶番、23…閉鎖部材、24…開放部、25…ボルト、26…前面壁、27…切欠き、28…スリット、29閉鎖片、30…クーラント供給装置、31…クーラントノズル、32…エアジェットノズル(流体ジェットノズル)、33…開閉弁、34…加圧エア源、35…エアジェット、36…砥石随伴空気層、37…回収口、38…集塵装置(吸引装置)、39…分離装置、40…排出口、41…遮風板、42…開口溝、G…砥石、Gc…研削面、W…ワーク。
Claims (6)
- 砥石台に回転可能に支承された砥石とワーク支持装置に支持されたワークとを相対移動させて前記ワークを前記砥石により研削点及びワーク外周の少なくとも一方にクーラントを供給しながら研削加工する研削装置において、前記砥石を覆う砥石ガード内で研削点より砥石回転方向の上流側位置で流体ジェットを砥石の研削面に沿って一側面側から他側面側に向かって横断するように吹き付けて該流体ジェットにより砥石に連れ回りする砥石随伴空気層を遮断し、前記流体ジェットにより吹き飛ばされてミスト状になったクーラントを前記砥石ガードに設けた回収口から回収することを特徴とする砥石随伴空気層遮断方法。
- 砥石台に回転可能に支承された砥石とワーク支持装置に支持されたワークとを相対移動させて前記ワークを前記砥石により研削点及びワーク外周の少なくとも一方にクーラントを供給しながら研削加工する研削装置において、砥石随伴空気層を遮断するために研削点より砥石回転方向の上流側位置で流体ジェットを砥石の研削面に沿って一側面側から他側面側に向かって横断するように吹き付けるノズルを前記砥石を覆う砥石ガード内に配置し、前記流体ジェットにより吹き飛ばされてミスト状になったクーラントを前記砥石ガードに設けた回収口から回収することを特徴とする砥石随伴空気層遮断装置。
- 請求項2において、前記砥石ガードを前記研削点近傍の砥石前面部分のみを前記砥石ガード前側のスリットから微小隙間で突出させる封鎖構造としたことを特徴とする砥石随伴空気層遮断装置。
- 請求項3において、前記砥石ガードは、前記砥石台に固定されて前記砥石の砥石台側側面及び外周面を包囲するガード本体と、該ガード本体の前記砥石の他方側面側の開放部を開閉可能に閉鎖する閉鎖部材とからなり、前記閉鎖部材が前記開放部を閉鎖する状態に固定されたとき、前記ガード本体の前面部と前記閉鎖部材の前面部とが共働して前記スリットを形成するようにしたことを特徴とする砥石随伴空気層遮断装置。
- 請求項2乃至4のいずれかにおいて、前記砥石ガードに設けた回収口を吸引装置に接続したことを特徴とする砥石随伴空気層遮断装置。
- 請求項2乃至5のいずれかにおいて、前記流体ジェットノズルの配置位置より僅かに砥石回転方向の上流側位置で、前記砥石と僅かな隙間を持って対向する遮風板を設けたことを特徴とする砥石随伴空気層遮断装置。
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