JP3968706B2 - 染毛料組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、染毛料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
染毛剤としては、タール系色素等の酸性染料を用いた酸性染毛料が知られる。この種の染毛剤に於いては、毛髪を膨潤させ染着力を向上させる目的で、ベンジルアルコールやエタノール等の有機溶剤が配合されることがある。
【0003】
しかしながら、有機溶剤を配合した場合、毛髪を傷めるとともに、毛髪の臭気が悪化する原因になるといった問題があった。
【0004】
更に、従来の酸性染毛料に於いては、シャンプー後の色落ちや皮膚への染み込みといった問題点があった。
【0005】
そこで、特開2000−128750号公報には、毛髪にダメージを与えず且つ染着力および堅牢性に優れることを目的として、塩基性染料、ニトロ系染料及びカチオン界面活性剤から成り、有機溶剤を使用しない染毛剤組成物が提案されている。
【0006】
しかしながら上記染毛剤組成物に於いては、染着力は或る程度、改善されているものの、未だ満足できるものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、毛髪にダメージを与えず、優れた堅牢性を有し、且つ染着力が大幅に向上され、更には極めて優れたコンディショニング効果(毛髪の柔軟性、手櫛の通り易さ、しっとり感)をも備えた、優れた染毛料組成物を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明者等が鋭意検討した結果、塩基性染料、ニトロ系染料及びカチオン界面活性剤を含有する染毛料組成物に於いて、硬化油及びエステル類を更に配合すれば、優れた功を奏することを見出し、本発明を成すに到った。
【0009】
即ち、本発明は、硬化油0.1〜10重量%、エステル類0.1〜10重量%、塩基性染料0.0001〜3重量%、ニトロ系染料0.0001〜3重量%、及びカチオン界面活性剤0.5〜7重量%を含有し、エステル類がC1〜C50の直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然脂肪酸又はC8〜C22の多塩基酸と、C1〜C9若しくはC12〜C22直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然脂肪族アルコール又はC1〜C6の多価アルコールとから成るものである染毛料組成物を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の染毛料組成物においては、硬化油及びエステル類を含有することを特徴とする。本発明者等は、硬化油とエステル類とを含有させることにより、染着力が飛躍的に向上するのみならず、同時に極めて優れたコンディショニング効果をも発現することを見出したものである。
【0011】
本発明の染毛料組成物に含有される硬化油としては、例えば動・植物油の水素添加物等が挙げられる。具体的には、硬化油としては、水添コメヌカ油、水添ヒマシ油、水添ヤシ油、水添植物油、水添パーム油、水添パーム核油、水添ダイズ油、水添ナタネ種子油、水添綿実油、水添牛脂、水添魚油等が挙げられ、これらの何れか一種若しくは二種以上の混合物を含有し得る。二種以上の混合物としては、例えば水添パーム核油と水添ナタネ種子油との混合物等が挙げられる。好ましくは硬化油としては、水添コメヌカ油及び/又は水添パーム油等である。
【0012】
本発明の染毛料組成物に含有されるエステル類は、下記の酸とアルコールとから成るエステル類である。酸としては、C1〜C50の直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然脂肪酸、又はC8〜C22の多塩基酸(二塩基酸等)である
【0013】
上記アルコールとしては、C1〜C9若しくはC12〜C22直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然脂肪族アルコール、又はC1〜C6の多価アルコール(グリコール類等の二価アルコール、グリセリン類等の三価アルコール、エリスリトール類等の四価アルコール等)である
【0014】
上記の酸及びアルコールは、更に置換基(ヒドロキシ基、C8〜C22アルキル基等)を有していてもよい。エステル体としては、モノエステルでもポリエステル(ジー、トリー若しくはテトラーエステル等)でもよく、更にパーエステルでも部分エステル(ハーフエステル等)でもよい。
【0015】
具体的には、エステル類としては、リノール酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸2−ヘキシルデシル、ステアリン酸ステアリル、イソステアリン酸イソセチル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸2−ヘキシルデシル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、2−エチルヘキサン酸2−ヘキシルデシルヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル等が挙げられ、これらの何れか一種若しくは二種以上の混合物を含有し得る。好ましくはエステル体としては、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル等である。
【0016】
本発明の染毛料組成物においては、染料として塩基性染料を含有する。従来、染料としては酸性染料が使用されてきた。しかし、酸性染料はアニオン性の染料である為に、カチオン系界面活性剤と併用すると不溶性の塩を形成してしまう。そのため、カチオン系界面活性剤との併用が不可能であった。しかし、本発明に用いる塩基性染料はカチオン性であることから、カチオン系界面活性剤と併用が可能となった。カチオン系界面活性剤と硬化油とエステル類とを併用できることとなった結果、従来の酸性染毛料では得られなかった、しっとり感、柔軟性及び櫛通りの良さ等が極めて優れた染毛料を得ることができることを本発明者等は見出した。更に、塩基性染料とニトロ系染料とを併用することにより、強い染着力及び堅牢性を得ることができることを本発明者等は見出した。
【0017】
本発明の染毛料組成物に含有される塩基性染料としては、例えばベーシック ブルー7(C.I.42595)、ベーシック ブルー26(C.I.44045)、ベーシック ブルー99(C.I.56059)、ベーシック ブラウン16(C.I.12250)、ベーシック ブラウン17(C.I.12251)、ベーシック グリーン4(C.I.42000)、ベーシック オレンジ1(C.I.11320)、ベーシック オレンジ2(C.I.11270)、ベーシック レッド22(C.I.11055)、ベーシック レッド76(C.I.12245)、ベーシック バイオレット1(C.I.42535)、ベーシック バイオレット1(C.I.42535)、ベーシック バイオレット4(C.I.42600)、ベーシック バイオレット14(C.I.42510)、ベーシック イエロー28(C.I.48054)、ベーシック イエロー57(C.I.12719)等が挙げられ、これらの何れか一種若しくは二種以上の混合物を含有し得る。塩基性染料としては、好ましくはベーシック ブルー99、ベーシック ブラウン16、ベーシック ブラウン17、ベーシック レッド22、ベーシック レッド76、ベーシック イエロー28、ベーシック イエロー57等であり、より好ましくはベーシック ブルー99、ベーシック ブラウン16、ベーシック ブラウン17、ベーシック レッド76、ベーシック イエロー57等である。尚、二種以上の混合物としては、例えば後述の実施例及び比較例にて例示した組み合わせのものの他に、[ベーシック ブルー99+ベーシック レッド76+ベーシック ブラウン16+ベーシック ブラウン17]、「ベーシック ブルー99+ベーシック ブラウン17」、[ベーシック ブルー99+ベーシック レッド76]、[ベーシック ブルー99+ベーシック レッド76+ベーシック イエロー57]等が挙げられる。
【0018】
本発明の染毛料組成物に含有されるニトロ系染料としては、例えば1−アミノ−2−メチル−6−ニトロベンゼン、1−アミノ−2−ニトロ−4−メチルアミノベンゼン、4−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−3−ニトロ−メチルベンゼン、1−ビス(β−ヒドロキシエチル)アミノ−3−ニトロ−4−アミノベンゼン、1−アミノ−2−(β−ヒドロキシエチル)アミノ−5−ニトロベンゼン、1−ヒドロキシ−3−ニトロ−4−(3−ヒドロキシプロピルアミノ)ベンゼン、N,N’−ジメチル−N−ヒドロキシエチル−3−ニトロパラフェニレンジアミン、1−アミノ−3−メチル−4−(β−ヒドロキシエチル)アミノ−6−ニトロベンゼン、N−メチル−2−ニトロパラフェニレンジアミン、3−メチルアミノ−4−(β−ヒドロキシエチル)アミノ−6−ニトロベンゼン、2−アミノ−3−ニトロフェノール、2−アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニトロフェノール、4−アミノ−3−ニトロフェノール、2−アミノ−6−クロロ−4−ニトロフェノール、4−ヒドロキシプロピルアミノ−3−ニトロフェノール、3−ニトロパラヒドロキシエチルアミノフェノール、2−ニトロパラフェニレンジアミン、4−ニトロオルトフェニレンジアミン、6−ニトロパラトルイジン、ヒドロキシエチル−2−ニトロパラトルイジン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−ニトロパラフェニレンジアミン、2−クロロ−5−ニトロ−N−ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、2−ニトロ−5−グリセリルメチルアニリン、3−メチルアミノ−4−ニトロフェノキシエタノール、N−エチル−3−ニトロPABA、ピクラミン酸、2−ヒドロキシエチルピクラミン酸、4−ニトロフェニルアミノエチルウレア、HCブルーNo.2、HCブルーNo.8、HCオレンジNo.1、HCオレンジNo.2、HCレッドNo.1、HCレッドNo.3、HCレッドNo.7、HCレッドNo.8、HCレッドNo.10、HCレッドNo.11、HCレッドNo.13、HCレッドNo.16、HCイエローNo.2、HCイエローNo.4、HCイエローNo.5、HCイエローNo.6、HCイエローNo.7、HCイエローNo.9、HCイエローNo.12等が挙げられ、これらの何れか一種若しくは二種以上の混合物を含有し得る。ニトロ系染料としては、好ましくはHCオレンジNo.1、HCブルーNo.2、HCレッドNo.1、HCレッドNo.3、HCイエローNo.2、HCイエローNo.4、HCイエローNo.5等であり、より好ましくはHCブルーNo.2、HCオレンジNo.1、HCレッドNo.1、HCレッドNo.3、HCイエローNo.2、HCイエローNo.4等である。尚、二種以上の混合物としては、例えば後述の実施例及び比較例にて例示した組み合わせのものの他に、[HCイエローNo.2+HCブルーNo.2]、[HCレッドNo.3+HCイエローNo.5+HCブルーNo.2]、[HCレッドNo.3+HCイエローNo.2]等が挙げられる。
【0019】
本発明の染毛料組成物においては、カチオン界面活性剤を含有する。カチオン界面活性剤は、油剤成分の均一乳化及び上述したしっとり感、柔軟性、手櫛の通り易さ等の向上を目的に加えられる。
【0020】
本発明の染毛料組成物に含有されるカチオン界面活性剤としては、次式、
【0021】
【化1】
Figure 0003968706
【0022】
[式中、R〜Rは、それぞれ独立に同一でも異なってもよく、長鎖アルキル基、長鎖アルケニル基、天然脂肪族基、短鎖アルキル基若しくは短鎖アルケニル基を表し、Xはハロゲン原子を表す。但し、R〜Rの内、少なくとも一は長鎖アルキル基、長鎖アルケニル基若しくは天然脂肪族基である。]にて表されるものが挙げられる。
【0023】
上記長鎖アルキル基若しくは長鎖アルケニル基としては、C10〜C30アルキル基若しくはアルケニル基が挙げられる。天然脂肪族基としては、ココイル基、牛脂残基、パーム油残基、トール油残基等が挙げられる。短鎖アルキル基若しくは短鎖アルケニル基としては、C1〜C10アルキル基若しくはアルケニル基が挙げられる。
【0024】
具体的にはカチオン界面活性剤としては、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、これらの何れか一種若しくは二種以上の混合物を含有し得る。二種以上の混合物としては、例えば後述の実施例及び比較例にて例示した組み合わせのもの等が挙げられる。好ましくはカチオン界面活性剤としては、塩化セチルトリメチルアンモニウム及び/又は塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等である。
【0025】
更に、本発明の染毛料組成物に於いては、本発明効果を損なわない範囲で、他の染料、高級アルコール、ノニオン界面活性剤、多価アルコール、pH調整剤、高級脂肪酸、シリコーン、保湿剤、高分子、酸化防止剤、防腐剤(パラベン類等)、香料等の一種若しくは二種以上の添加剤を、目的に応じ適時、任意に配合しても良い。好ましくは、添加剤としては多価アルコール、pH調整剤、防腐剤等である。尚、二種以上の添加剤としては、例えば後述の実施例及び比較例にて例示した組み合わせのもの等が挙げられる。
【0026】
添加剤に於いて、上記「他の染料」としては、前記塩基性染料及びニトロ系染料以外の染料、例えばアジン染料、アクリジン染料、オキサジン染料、トリフェニルメタン染料、キノリン染料、ザンゼン染料、インジゴイド染料、スチルベン染料、ネアゾール染料、更に天然染料等が挙げられる。
【0027】
添加剤に於いて、高級アルコールとしては、C12〜C22合成若しくは天然アルコール等が挙げられる。具体的には、高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール等が挙げられる。これらのうち、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコールが染毛料の粘度付けの点から好ましい。
【0028】
添加剤に於いて、ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル、天然脂肪酸のポリオキシアルキレン誘導体、高級脂肪酸グリセリル等が挙げられる。上記「アルキレン」としてはC2〜C5のもの(エチレン若しくはプロピレン等)、上記「アルキル」若しくは「アルケニル」としてはそれぞれC6〜C30アルキル若しくはアルケニル等、上記「天然脂肪酸」としてはラノリン脂肪酸等、上記「高級脂肪酸」としてはC12〜C18の直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然脂肪酸等が挙げられる。
【0029】
具体的には、ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ミリスチン酸グリセリル、パルミチン酸グリセリル、ステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル等が挙げられる。これらのうち、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリルが乳化力の点から好ましい。
【0030】
添加剤に於いて、多価アルコールとしては、2〜6価のものが挙げられる。具体的には、多価アルコールとしては、二価アルコール(例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール等のグリコール類等)、三価アルコール(例えばグリセリンそのもの等のグリセリン類等)、四価アルコール(例えばペンタエリスリトール等のエリスリトール類等)が挙げられる。
【0031】
添加剤に於いて、pH調整剤としては、リン酸水素二ナトリウム等が挙げられる。
【0032】
本発明の染毛料組成物の組成に於いて、硬化油及びエステル類はそれぞれ、全組成物中に0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%配合する。硬化油又はエステル類の含有量が、0.1重量%未満だと大きな染着力及びコンディショニング効果が得られない場合があり、逆に10重量%を超過すると乳化物が得られない、或いはべたつきが強い場合がある。
【0033】
本発明の染毛料組成物の組成に於いて、塩基性染料及びニトロ系染料はそれぞれ全組成物中に0.0001〜3重量%好ましくは0.001〜2重量%、最も好ましくは0.003〜1重量%含有される。塩基性染料又はニトロ系染料の含有量が、0.0001重量%未満だと十分な染着力及び堅牢性が得られない場合があり、逆に3重量%を超過すると染料が析出する、或いは所望の色調が得られない場合がある。
【0034】
本発明の染毛料組成物の組成に於いて、カチオン界面活性剤は、全組成物中に、0.5〜7重量%、好ましくは1〜5重量%配合する。カチオン界面活性剤の含有量が、0.5重量%未満だと十分な乳化力等が得られない場合があり、逆に7重量%を超過すると染色力が低下する、或いは毛髪を処理した場合べたつく虞がある。
【0035】
本発明の染毛料組成物に於いて、pH値としては、例えば5.5〜8.5、特に6〜8が好ましい。pH値が、5.5未満だとニトロ系染料のカチオン性が毛髪に移行しにくく毛髪への染着が低下する場合があり、逆に8.5を超過するとニトロ系染料のカチオン性が弱まり染毛されにくくなる場合がある。
【0036】
本発明の染毛料組成物の調製法は特に限定されず、例えば各配合成分を必要に応じ加熱下、一度に若しくは順次加え、均一混合して調製される。各配合成分の添加順序は特に限定されない。
【0037】
別法としては、予め基剤を調製しておき、その後必要成分を添加し、均一混合して本発明の染毛料組成物調製してよい。そのような基剤としては、例えば硬化油、エステル類及びカチオン界面活性剤を含有する組成物が挙げられる。硬化油、エステル類及びカチオン界面活性剤としては、前記本発明の染毛料組成物において例示したものが挙げられる。
【0038】
基剤の組成に於いて、硬化油は0.1〜10重量%、エステル類は0.5〜5重量%、カチオン界面活性剤は0.5〜7重量%であってよい。
【0039】
基剤には更に添加剤として、高級アルコール、ノニオン界面活性剤、pH調整剤、多価アルコール、防腐剤等を加えてよい。高級アルコール、ノニオン界面活性剤、pH調整剤、多価アルコール、防腐剤等としては、前記本発明の染毛料組成物に於いて添加剤として例示したものが挙げられる。
【0040】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
(染毛料組成物の調製)
実施例1,2及び4、比較例1〜4
配合成分1〜14を溶解温度85℃以下にて均一溶解させ、基剤を調製した。一方、配合成分15〜24及び26を80℃以上にて均一溶解させ、これに上記基剤を注ぎ乳化させた。次いで、この乳化物を50℃以下にまで冷却した後、配合成分25を加えpHを7.0に調整し、最後に精製水を加えて全量を100kgとして、染毛料組成物(実施例1,2及び4、比較例1〜4)を調製した。表1に、染毛料組成物の配合組成を示す。
【0041】
(評価試験)
得られた各染毛料組成物について、毛髪のダメージ度、堅牢性、染着力及びコンディショニング効果について以下に示す評価試験にて評価した。
【0042】
即ち、毛束約1gに、それぞれの染毛料組成物を約1g塗布した。そして、40℃にて10分間放置後、通常のシャンプー剤にて洗浄し、乾燥後に、毛髪のダメージ度、染着力およびコンディショニング効果の評価を行った。その後、上記にて使用した同様のシャンプー剤にて洗浄・乾燥の工程を5回繰り返した後、堅牢性の評価を行った。表1に、評価結果を示す。
【0043】
【表1】
Figure 0003968706
【0044】
表中、◎は「極めて優れる」、○は「優れる」、△は「普通」、×は「劣る」をそれぞれ示す。
【0045】
表1の結果から明らかなように、本発明の染毛料組成物(実施例1,2及び4)は、毛髪へのダメージが殆ど無く且つ極め優れた堅牢性、染着力及びコンディショニング効果を有することが判る。
【0046】
更に表1の結果から、硬化油及びエステル類を共に含有する染毛料組成物(実施例1,2及び4)、硬化油又はエステル類の何れか一方を欠く染毛料組成物(比較例2、3)、硬化油及びエステル類の両方共に欠く染毛料組成物(比較例1)の順に、染着力及びコンディショニング効果が徐々に低下していることが判る。
【0047】
特に、硬化油及びエステル類の両方共に欠く染毛料組成物(比較例1)では、コンディショニング効果は殆ど認められない。
【0048】
更に、カチオン界面活性剤を含有しない場合(比較例4)、十分なコンディショニング効果が得られず、染着力も著しく低下することが判る。
【0049】
【発明の効果】
本発明の染毛料組成物は、毛髪にダメージを与えず、優れた堅牢性を有し、且つ染着力が大幅に向上しており、更には極めて優れたコンディショニング効果を有する。

Claims (1)

  1. 硬化油0.1〜10重量%、エステル類0.1〜10重量%、塩基性染料0.0001〜3重量%、ニトロ系染料0.0001〜3重量%、及びカチオン界面活性剤0.5〜7重量%を含有し、エステル類がC1〜C50の直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然脂肪酸又はC8〜C22の多塩基酸と、C1〜C9若しくはC12〜C22直鎖状若しくは分岐鎖状の飽和若しくは不飽和の合成若しくは天然脂肪族アルコール又はC1〜C6の多価アルコールとから成るものである染毛料組成物。
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