JP3968209B2 - フォトマスク欠陥転写特性評価方法、フォトマスク欠陥修正方法及び半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置の製造などに用いるフォトマスクの形成方法に関し、とくにフォトマスクの欠陥検査に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のLSIなど半導体装置製造においては、露光に用いる波長と同等以下の解像寸法が求められてきた。そこで、この求めに応じて露光用マスク上の隣接するパターンに露光光の光路長を変える位相シフタを設け、隣接パターン間の干渉を制御することにより、解像力及び焦点深度を向上させる位相シフトマスクが開発されてきた。位相シフトマスクには幾つかの種類がある。その1つが通常用いられるフォトマスクの遮光膜に代えてレジストが感光しない程度の半透明膜を設けた180°近傍の規定値分だけ変化させる位相シフタを設けるハーフトーンマスクであり、現在このマスクの開発が進められいる。図17(a)は、基板彫り込み型レベンソンマスク、図17(b)は、ハーフトーン型位相シフトマスクの断面図である。
図17(a)に示すレベンソンマスクは、石英基板11に形成されている。石英基板11の主面には所定のパターン形状の遮光膜12が形成されている。そして、遮光膜12が形成されていない開口部13及び所定の深さに彫られた位相π部14が形成されている。さらに主面には不本意ながら様々な欠陥(例えば、白欠陥15、黒欠陥16、凸欠陥17、凹欠陥18など)が発生している。
【0003】
図17(b)に示す位相シフトマスクも石英基板21に形成されている。石英基板21の主面には所定のパターン形状のハーフトーン膜22が形成されている。そして、主面には不本意に形成された様々な欠陥(例えば、黒欠陥23、白欠陥24など)が存在している。
これらの位相シフトマスクを半導体装置の生産に適用するためにはデバイスの性能を低下させる欠陥が無いフォトマスクを供給する必要が有る。しかし、例えば、レベンソンマスクではエッチング工程でそれぞれレジスト残りや付着ゴミ、レジスト塗布時のピンホールやダストが原因となって、本来エッチングされるべき遮光膜の一部が残る黒欠陥16、位相シフタの一部が残る凸欠陥17、レジストでカバーされてエッチングされることの無い領域の一部がエッチングされてしまう白欠陥15、さらに凹欠陥18を生じてしまう。また、ハーフトーン型位相シフトマスクでも同様の黒欠陥23や白欠陥24などのシフタ欠陥を生じることがある。
従って、無欠陥マスクを供給するためには、作成した露光用マスクの欠陥検査を行って、欠陥によってウェハへの転写時にパターン寸法が所望値からどれだけ変化するかを見積り、許容値以上の寸法変化を起こす欠陥を修正するなどの手順を実施することが必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため欠陥検査によって検出されたマスク上の欠陥がウェハへの露光時にどれだけ寸法変動を引き起こすかを評価し、欠陥修正の必要性を判別するシステムが開発されてきた。従来の露光用マスク欠陥検査及び検出された欠陥の転写特性評価方法を図18に示す。図18は、従来の欠陥転写特性見積もり法の手順を説明するシステム図である。まず、露光用マスクをマスク欠陥検査装置で検査する(▲1▼)。これによりマスク上の欠陥の位置及び欠陥のおよそのサイズが得られる。その後、これらの情報に、露光光学系の開口数(NA)、コヒーレンスファクタ(σ)などを付加して光学像シミュレーションを行う(▲2▼)。このシミュレーション結果により欠陥転写特性を得る(図19(a))。図19(a)は、遮光膜欠陥がある場合であり、左がフォトマスクの平面図、中央がフォトマスクを欠陥検査装置で光学的に見た(欠陥検査像)平面図、右は、露光転写シミュレ−ションの結果であり、このフォトマスクを用いてパターニングされた半導体基板上のフォトレジストの平面図である。フォトマスクは、遮光部と開口部があり、遮光部に欠陥部が形成されている。この欠陥のあるフォトマスクを用いてフォトレジストをパターニングすると右図のように欠陥部が形成される。点線部分が実際の露光転写結果を示し、欠陥部の斜線の領域がシミュレーションによる結果を示している。この欠陥転写特性見積もり法では、欠陥部が存在することにより寸法変動が生じて露光裕度の劣化が発生する。その状態で欠陥修正の必要性を判別する(▲3▼)。図19(a)の露光転写シミュレーションの結果を見ると、シミュレーションによる欠陥部の大きさと実際の露光転写を見ると、さほど違いは認められない。
【0005】
しかし、位相シフトマスクの位相欠陥等に関しては、従来は、図18に示すように、欠陥部の位相と透過率を推定して(位相差推定値及び透過率推定値を入力して)光学像シミュレーションを行っていたので、図19(b)に示したように、転写特性のシミュレーション結果の精度が著しく低下していた。すなわち、欠陥部における点線部分に示される実際の露光転写結果と欠陥部における斜線の領域に示されるシミュレーションによる結果とは、著しく異なっている。つまり、点線で示される実際の露光結果では修正が必要(要)であっても、シミュレーションでは修正が必要ないという結果(不要)になる場合がある。
このように、従来の手法によると、位相シフトマスクの位相欠陥は、これら欠陥転写特性のシミュレーション精度の低下から、欠陥が与える寸法変動あるいは露光裕度の劣化を推定するには信頼性に乏しく、このような欠陥の修正の必要性を判別することは困難であった。これは、欠陥部の高さなどが正確に評価されないシミュレーションであることが原因にある。
本発明は、このような事情によりなされたものであり、転写特性を精度良く推測することが可能であり、ひいては欠陥を修正すべきか否かをはっきり判別できるフォトマスク欠陥転写特性評価方法、この評価方法の結果に従って行われるフォトマスク欠陥修正方法及びこの評価方法及び修正方法を用いた半導体装置の製造方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、位相シフトマスクをマスク検査装置を用いて検査し、検出した位相欠陥についてこの検査装置もしくは欠陥レビュー用測定装置を用いてサイズを測定し、さらに光学シミュレーションを用いて、位相、透過率を算出することを特徴とする。求めた値から露光波長での位相、透過率を算出した後、これらを用いた光学シミュレーションにより位相欠陥の転写特性を割り出す。
本発明において、レベンソンマスクの透明石英欠陥などに対して、欠陥検査波長に対する石英の屈折率とシフタエッジに生じた暗部のコントラストから欠陥の高さを算出して、露光波長における位相差を求めることを特徴としている。
また、本発明において、ハーフトーンマスクの位相欠陥に対しては、予め求めたハーフトーン膜の検査波長及び露光波長における屈折率(n)、消衰係数(k)を用いて、欠陥検査結果の透過率から位相欠陥の高さを算出した後、露光波長における位相差、透過率を求めることを特徴としている。
本発明により、検出された位相欠陥の検査波長での位相差、透過率を算出したことで、露光波長での位相差、透過率を見積もることができ、これを用いて欠陥転写特性を計算することにより評価精度の向上が可能となる。
【0007】
また、本発明により、異なる2種或いはそれ以上の検査波長で取得した欠陥の透過率を比較することで欠陥の高さがより高精度に測定できて、露光波長での欠陥の位相差、透過率を高精度に求められ、位相欠陥の転写特性評価の精度が向上する。
すなわち、本発明のフォトマスク欠陥転写特性評価方法は、露光用フォトマスクの欠陥検査を行う第1の工程と、前記フォトマスクの欠陥の大きさ、検査波長における透過率及び位相差を、前記第1の工程で得られた欠陥部の光学像から算出する第2の工程と、前記欠陥部の露光波長における透過率及び位相差を、前記欠陥部の検査波長における透過率及び位相差と露光波長における屈折率及び消衰係数から算出する第3の工程と、前記欠陥部の大きさ及び前記露光波長における透過率及び位相差を用い、露光転写特性を計算して欠陥修正の必要性を判別する第4の工程とを具備したことを特徴としている。露光用マスク欠陥検査により検出した欠陥の露光転写特性を見積もる際に、欠陥の寸法に加え、欠陥検査で得た欠陥部と無欠陥部の光強度差、検査波長及び露光波長での欠陥の屈折率及び消衰係数から計算された欠陥の露光波長での位相差及び透過率を用いて光学シミュレーションを行うことにより、従来の欠陥サイズのみのシミュレーションや位相と透過率の測定値を取り込んだシミュレーションに比較して、欠陥転写特性の評価精度が向上し、欠陥修正の必要性判別の精度が向上する。
【0008】
また、本発明のフォトマスク欠陥転写特性評価方法は、露光用フォトマスクの欠陥検査を行う第1の工程と、ピクセル毎の光強度を測定できる光学顕微鏡により前記フォトマスクの欠陥部の光学像測定を行う第2の工程と、前記第2の工程により欠陥の大きさを検出し、検査波長における透過率及び位相差を前記第2の工程で得られた欠陥部の光学像から算出する第3の工程と、前記欠陥部の露光波長における透過率及び位相差を、前記欠陥部の検査波長における透過率及び位相差と露光波長における屈折率及び消衰係数から算出する第4の工程と、前記欠陥部の大きさ及び前記露光波長における透過率及び位相差を用い、露光転写特性を計算して欠陥修正の必要性を判別する第5の工程とを具備したことを特徴としている。欠陥部のサイズを光学顕微鏡で高精度に測定し、これを用いて光学シミュレーションの精度を向上させたことにより検出した欠陥に対する転写特性評価精度が向上し、欠陥修正の必要性判別の精度が向上する。
【0009】
また、本発明のフォトマスク欠陥転写特性評価方法は、露光用フォトマスクの欠陥検査を行う第1の工程と、前記第1の工程と異なる波長において欠陥部の光学像測定を行う第2の工程と、前記第2の工程により欠陥の大きさを検出し、検査波長における透過率及び位相差を前記第2の工程で得られた光学像から算出する第3の工程と、前記欠陥部の露光波長における透過率及び位相差を、前記欠陥部の検査波長における透過率及び位相差と露光波長における屈折率及び消衰係数から算出する第4の工程と、前記欠陥部の大きさ及び前記露光波長における透過率及び位相差を用い、露光転写特性を計算して欠陥修正の必要性を判別する第5の工程とを具備したことを特徴としている。露光波長の異なる2種以上の波長での欠陥部の光強度差から欠陥部の位相差と透過率を算出したことにより、露光波長での位相差と透過率の計算精度が更に向上し、光学シミュレーションの精度を向上することができ、検出した欠陥に対する転写特性評価精度が向上し、欠陥修正の必要性判別の精度が向上する。
【0010】
また、本発明のフォトマスク欠陥転写評価方法は、露光用フォトマスクの欠陥検査を行う第1の工程と、2つ以上のフォーカスで前記フォトマスクの欠陥部の光学像測定を行う第2の工程と、前記第2の工程により欠陥の大きさを検出し、検査波長における透過率及び位相差を前記第2の工程で得られた光学像から算出する第3の工程と、前記欠陥部の露光波長における透過率及び位相差を、前記欠陥部の検査波長における透過率及び位相差と露光波長における屈折率及び消衰係数から算出する第4の工程と、前記欠陥の大きさ及び前記露光波長における透過率及び位相差を用い、露光転写特性を計算して欠陥修正の必要性を判別する第5の工程とを具備したことを特徴としている。フォーカス位置を変えて光学像を複数取得しこの光学像から欠陥部の位相差と透過率を算出したことで、位相差と透過率の計算精度が更に向上し、光学シミュレーションの精度を向上することができ、検出した欠陥に対する転写特性評価精度が向上し、欠陥修正の必要性判別の精度が向上する。
【0011】
本発明のフォトマスク欠陥修正方法は、上記フォトマスク欠陥転写評価方法のいずれかに記載された欠陥修正の必要性を判別する工程により前記欠陥部の修正を必要と判別した後、露光波長あるいは検査波長での欠陥の大きさ、位相差及び透過率計算値を用いて修正領域の決定及び修正の終点判別を行う工程と、前記修正領域の決定及び修正の終点判別を行う工程に基づいてフォトマスクの欠陥部を修正する工程とを具備したことを特徴としている。
本発明の半導体装置の製造方法は、フォトマスクを形成する工程と、上記フォトマスク欠陥転写評価方法のいずれかに記載のフォトマスク欠陥転写評価方法に基づいて前記フォトマスクを検査し欠陥修正の必要性を評価する工程と、半導体基板上の被処理膜の上にフォトレジストを塗布する工程と、前記フォトマスクの欠陥修正の必要性を評価する工程により評価されたフォトマスクを用いてフォトレジストを露光する工程と、前記露光処理されたフォトレジストを現像し、このフォトレジストをパターニングする工程と、前記パターニングされたフォトレジストを用いて前記被処理膜をエッチングして所定のパターンに加工する工程とを具備したことを特徴としている。前記フォトマスクの欠陥修正の必要性を評価する工程における評価結果に基づいて前記フォトマスクの欠陥部を修正する工程をさらに具備するようにしても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
まず、図1乃至図3を参照して第1の実施例を説明する。
この実施例では基板彫り込み型レベンソンマスクのラインアンドスペース(Line&Space(L/S))パターン(ウェハ上では、L/S=110/330nm)のスペース端部に生じた石英凸欠陥について転写特性評価を行った。図1は、本発明の欠陥露光転写特性評価法の手順を示した図である。始めに露光用マスクの欠陥検査を欠陥検査装置により行う(▲1▼)。これにより欠陥の検出と、検出した欠陥のマスク上の位置及び欠陥部と参照部との光強度差で表わされるサイズデータを取得し、これをメモリに記録する。検査終了後、欠陥部の光強度差データから欠陥部のサイズと検査波長における位相差及び透過率を計算する(▲2▼)。図2は、図17(a)と同じタイプの基板彫り込み型レベンソンマスクの一部の断面図(平面図のA−A′部分の断面図)及び平面図であり、その部分の光強度差のプロットを示した特性図である。石英基板60の主面には所定のパターン形状の遮光膜61が形成されている。そして、遮光膜61が形成されていない所定の深さに彫られた位相π部62が形成されている。さらに位相π部62には、位相π部62の深さより低い高さdの凸欠陥64が形成されている。この凸欠陥64は、欠陥のエッジに生じた暗部で規定される領域66を有し、この領域66のサイズは、縦横がdy、dxである。
【0013】
一方、特性図は、マスク上の凸欠陥部64を横方向に横断するA−A′線に沿う部分の光強度の変化を示すものであり、縦軸は、光強度(a.u.)を示し、横軸は、マスク上のX方向の位置(a.u.)を示している。
欠陥部の検査波長での位相差及び透過率は、光強度差データ及び屈折率と図2を用いて計算する方法と、欠陥による光強度の変化をシミュレーションした結果と実際の光強度差との比較によって求める方法などがある。
この実施例では、透過率は石英欠陥であるので100%とし、検査波長での位相差のみ、図2の欠陥エッジ部と無欠陥開口部の光強度差から、下記に示す換算式(1)を使って求める。
ここで、λinspは、検査波長、λexp は、露光波長を表わしている。I0 及びIedは、図2に示すマスクの無欠陥部及び欠陥部の光強度を表わしている。φinspは、検査波長での位相、ninspは、検査波長での屈折率、φexp は、露光波長での位相、nexp は、露光波長での屈折率を表わしている。
【0014】
この実施例に示された凸欠陥64のサイズは、縦横ともに450nmであった。また、検査波長は、365nmであって、無欠陥部の光強度に対する欠陥部エッジの光強度は、0.79であり、欠陥部の位相差76deg.であった。
次に、露光波長での欠陥部の位相差と透過率を求める(▲3▼)。このレベンソンマスクの石英基板の凸欠陥64では検査波長での位相差と屈折率及び露光波長での屈折率から上記の換算式(2)を用いて露光波長での位相差を算出した。検査波長での石英の屈折率が1.474、露光波長が248nm、その時の石英の屈折率が1.508であるので露光波長での欠陥部の位相差が120deg.であった。
次に、得られた欠陥サイズ、露光波長での位相差及び透過率、さらに実際のウェハ露光時と同じNA.σなどを取り込んだ光学シミュレーションを行い、欠陥の露光転写特性見積りを行う。この欠陥転写特性見積もりでは、欠陥部が存在することにより寸法変動が生じて露光裕度の劣化が発生する。
選ばれた露光転写特性見積りの結果から当該欠陥の修正必要性を判別した。この実施例では欠陥部と無欠陥部のライン寸法差が+/−11nm以上の欠陥について修正が必要と判別した(▲4▼)。
【0015】
図3は、この実施例の欠陥転写特性見積り法による見積り結果と実際の露光転写特性を比較した図である。図3(c)の露光転写シミュレーションの結果を見ると、シミュレーションによる欠陥部の大きさ(ΔCDsimu)と実際の露光転写による欠陥部の大きさ(ΔCDexp )を見ると、従来の方法と比較して殆ど違いは認められない。すなわち、この実施例のレベンソンマスクを露光光学系のNA.σが0.6、0.3として、実際にウェハに露光してその結果を見ると、欠陥部と無欠陥部のライン寸法差(ΔCDexp )は16nmであった。一方、光学シミュレーションによるライン寸法差(ΔCDsimu)は、およそ15nmであり、実際の欠陥転写特性と良く一致した。
このようにこの実施例では、高精度な欠陥転写特性予測が可能となったことで、検出した欠陥に対する修正の必要性判別が高精度になり、不必要な欠陥修正工程が減少し、露光用マスク作成のコストを低減することが出来る。
また、修正時に欠陥部のサイズ、位相、透過率が既知であるために、修正領域の決定、修正時の終点判別が高精度になり修正精度が著しく向上する。
【0016】
すなわち、露光用マスク欠陥検査により検出した欠陥の露光転写特性を見積もる際に、欠陥の寸法に加え、欠陥検査で得た欠陥部と無欠陥部の光強度差、検査波長及び露光波長での欠陥の屈折率及び図2から計算された欠陥の露光波長での位相差及び透過率を用いて光学シミュレーションを行ったことにより、従来の欠陥サイズのみのシミュレーションや位相と透過率の推定値を取り込んだシミュレーションに比較して、欠陥転写特性の評価精度が向上し、欠陥修正の必要性判別の精度が向上する。
【0017】
次に、図4乃至図6を参照して第2の実施例を説明する。
この実施例では、図17(b)に示すようなDUVハーフトーンマスクのラインアンドスペース(Line&Space(L/S))パターン(ウェハ上ではL/S=130/390nmである)のスペース端部に生じたハーフトーン膜の欠陥について説明する。図4は、本発明の欠陥露光転写特性評価法の手順を示したフロー図である。図5は、図17(b)と同じタイプのハーフトーンマスク及びウェハ上のパターンの一部を示す平面図及び光強度のマスク位置依存性を示す特性図である。まず、露光用マスクの欠陥検査を欠陥検査装置により行う(▲1▼)。この実施例ではKLA−Tencor社製のKLA301を用いる。この時の検査波長は、488nmであった。これにより欠陥の検出と、検出した欠陥のマスク上の位置及び欠陥部と無欠陥部との光強度差のデータを取得し、これをメモリに記録する。
【0018】
次に、光学顕微鏡で光学像を取得する(▲2▼)。この実施例では光学顕微鏡として、寸法測定装置ライカ社製LWM250UVを用いる。これによりある1つの欠陥に対して、図5に示すような光学像が得られる。この光学像から欠陥部の大きさXが求められる。次に、ここで得られた光学像プロファイル既知の光学定数、すなわち光学顕微鏡の波長に対するn1 (屈折率)、k1 (消衰係数)から露光波長(λexp )、露光波長に対するn2 (屈折率)、k2 (消衰係数)から露光波長に対する欠陥部の位相差(φexp )及び透過率(Texp )を求める(▲3▼)。このとき計算に用いた関係式を次式に示す。
この実施例では、欠陥部の寸法は縦横とも350nmであった。また、露光波長248nmに対して、位相差40deg.、透過率25%であった。
【0019】
次に、得られた欠陥サイズ、露光波長での位相差及び透過率、さらに実際のウエハ露光時と同じNA,σなどを取り込んだ光学シミュレーションを行い、欠陥の転写特性見積もりを行う。
得られた露光転写特性見積もりの結果から、この欠陥の修正が必要であると判別した(▲4▼)。この実施例では欠陥部と無欠陥部のライン寸法差が+/−13nm以上の欠陥について修正が必要である判別した。
この実施例におけるDUVハーフトーンマスクを露光光学系のNA、σが0.6、0.75で実際にウェハに露光した結果、図6に示すように欠陥部と無欠陥部のライン寸法差は15nmであった。一方、光学シミュレーションによるライン寸法差は約13nmであり、実際の欠陥転写特性と良く一致している。
この実施例のように、欠陥部の光学像を取得することにより、ハーフトーン型位相シフトマスクの欠陥や遮光膜マスクの薄膜欠陥に対して、位相差と透過率を高精度に測定することも出来る。従来の位相差と透過率の測定値を用いて光学シミュレーションした転写特性予測値よりも、位相差と透過率の推定値を用いて計算したこの実施例の露光転写特性予測値の方が高精度であった。
【0020】
すなわち、露光波長の異なる2種以上の波長での欠陥部の光強度差から欠陥部の位相差と透過率を算出したことにより、露光波長での位相差と透過率の計算精度が更に向上し、光学シミュレーションの精度を向上することが出来て、検出した欠陥に対する転写特性評価精度が向上し、欠陥修正の必要性判別の精度が向上する。
以上のように、この実施例は、マスク欠陥転写特性評価方法を用い、欠陥修正の必要性を判別する工程により欠陥部の修正を必要と判別した後、露光波長あるいは検査波長での欠陥の大きさ、位相差及び透過率計算値を用いて修正領域の決定及び修正の終点判別を行う工程と、前記修正領域の決定及び修正の終点判別を行う工程に基づいてフォトマスクの欠陥部を修正する工程とを実施し、とくに光学顕微鏡により欠陥部のサイズを高精度に測定し、これを用いて光学シミュレーションの精度を向上させることによりフォトマスクの欠陥を正確に修正することができるようになる。
【0021】
次に、図7乃至図11を参照して第3の実施例を説明する。
この実施例では、DUVハーフトーンマスクのLine&Spaceパターン(ウェハ上、L/S=130/390nm)のスペース中央部に生じたハーフトーン膜欠陥について説明する。図7は、この実施例の欠陥露光転写特性評価法の手順を示した図である。まず、露光用マスクの欠陥検査を欠陥検査装置により行う(▲1▼)。この実施例ではKLA−Tencor社製のKLA301を用いる。この時の検査波長は、488nmであった。これにより欠陥の検出と、検出した欠陥のマスク上の位置及び欠陥部と無欠陥部との光強度差のデータを取得し、これをメモリに記録する。次に波長の異なる欠陥レビュー装置で光学像を取得する(▲2▼)。この実施例では欠陥レビュー装置として、寸法測定装置Leica社製LWM250UVを用いる。この時の波長は365nmである。これにより同じ1つの欠陥に対して、2つの波長での光学像を得る。これらの光強度差及び二つの波長における屈折率(n)及び消衰係数(k)から欠陥部の位相差及び透過率を求める。
【0022】
以下、図8乃至図10を用いて詳細に説明する。図8は、露光用マスクの平面図及びこのA−A′線に沿う部分の断面図、図9は、欠陥検査装置の光強度プロファイルを説明する特性図、図10は、光学像測定装置の光強度プロファイルを説明する特性図である。この実施例では、まず欠陥部の寸法と膜厚を変数X、hとして変化させながら、欠陥検査装置の検査波長における光学像のシミュレーションを行う(▲3▼)。このシミュレーション結果と、検査装置により取得した光強度プロファイルとのフィッティングにより、二つのプロファイルを合致させるX、hの組(X1,2,3 …,h1,2,3 …)を得る。次に、このX、hの組、(X1,2,3 …,h1,2,3 …)を用いて光学像測定装置の測定波長における光学像のシミュレーションを行う。このシミュレーション結果と、光学測定装置により取得した光強度プロファイルとのフィッティングにより、二つのプロファイルを合致させるX1 、h1 の組を得る。これにより、検出した欠陥の大きさ、膜厚を正確に求めることができる。
【0023】
この実施例では、欠陥寸法は縦横とも400nm、膜厚は500nmである。次に、欠陥の大きさと膜厚、露光波長での欠陥部ハーフトーン膜の屈折率、消衰係数から露光波長における位相差と透過率を求める(▲4▼)。この実施例では露光波長248nmに対して、位相差100deg.、透過率36%であった。
次に、得られた欠陥サイズ、露光波長での位相差及び透過率、さらに実際のウェハ露光時と同じNA,σなどを取り込んだ光学シミュレーションを行い、欠陥の露光転写特性見積もりを行った。
得られた露光転写特性見積もりの結果から、当該欠陥の修正を必要と判別した(▲5▼)。この実施例では欠陥部と無欠陥部のライン寸法差が+/−13nm以上の欠陥について修正が必要と判別する。
この実施例ではDUVハ−フト−ンマスクを露光光学系のNA,σが0.6、0.75で実際にウェハに露光した結果、図11に示すように欠陥部と無欠陥部のライン寸法差は14nmであった。一方、光学シミュレーションによるライン寸法差はおよそ13nmであり、実際の欠陥転写特性と良く一致している。図11は、欠陥転写特性見積り法見積り結果と実際の露光転写特性を比較したマスク平面図、露光転写されたウェハ平面図である。
【0024】
この実施例では検査波長とレビュ−波長を変えて欠陥部の光学像を取得することにより、レベンソンマスク、ハーフトーン型位相シフトマスクの欠陥や遮光膜マスクの薄膜欠陥に対して、位相差と透過率を高精度に測定することが出来る。従来の位相差と透過率の推定値を用いて光学シミュレーションした転写特性測定値よりも、位相差と透過率の測定値を用いて計算したこの実施例の露光転写特性予測値の方が高精度である。
高精度な欠陥転写特性予測が可能となったので、検出した欠陥に対する修正の必要性判別が高精度になり、不必要な欠陥修正工程が減少し、露光用マスク作成のコストを低減することが出来る。また、修正時に欠陥部のサイズ、位相、透過率が既知であるために、修正領域の決定、修正時の終点判別が高精度になり、修正精度が向上した。
【0025】
次に、図12乃至図16を参照して第4の実施例を説明する。
この実施例では、DUVハーフトーンマスクのLine&Spaceパターン(ウェハ上、L/S=130/390nm)のスペース中央部に生じたハーフトーン膜欠陥について説明する。図12は、欠陥露光転写特性評価法の手順を示したフロー図である。まず、露光用のマスクの欠陥検査を欠陥検査装置により行う(▲1▼)。この実施例ではKLA−Tencor社製のKLASL3−UVを用いる。この時の検査波長は365nmである。これにより欠陥の検出と、検出した欠陥のマスク上の位置データを取得し、これをメモリに記録する。次に光学像測定装置で検出した欠陥部の光学像を取得する(▲2▼)。この実施例では光学像測定装置として、ライカ社製LWN250UVを用いる。この時の波長は、365nmであった。このとき、フォ−カス位置の異なる複数の光学像を取得する。この実施例ではフォ−カス位置+0.4μmと+0.2μmの2箇所での光学像プロファイルを取得する。これにより同じ1つの欠陥に対して、2つのフォ−カス位置での光学像を得る。これらの光強度差及び光学像測定装置の測定波長における屈折率及び消衰係数から欠陥部の位相差及び透過率を求める。
【0026】
以下、図13乃至図15を用いて詳細を説明する。図13は、露光用マスクの平面図及びそのA−A′断面図、図14及び図15は、フォーカス▲1▼、▲2▼の光学像測定装置の光強度プロファイルを説明する特性図である。この実施例では、まず欠陥部の寸法と膜厚を変数X、hとして変化させながら、光学像測定装置の1番目のフォ−カス位置における光学像のシミュレーションを行う(▲3▼)。このシミュレーション結果と、光学測定装置により取得した光強度プロファイルとのフィッティングにより、二つのプロファイルを合致させるX、hの組、(X1,2,3 …,h1,2,3 …)を得る。次に、このX、hの組、(X1,2,3 …,h1,2,3 …)を用いて、光学像測定装置の第2のフォ−カス位置における光学像のシミュレーションを行う。このシミュレーション結果と、光学像測定装置により取得した光強度プロファイルとのフィッティングにより、二つのプロファイルを合致させるX1 、h1 の組を得た。これで、検出した欠陥の大きさ、膜厚を正確に求めることが出来る。この実施例では、寸法は、縦横とも400nm、膜厚は、500nmであった。次に欠陥の大きさと膜厚、露光波長での欠陥部ハ−フト−ン膜の屈折率、消衰係数から露光波長における位相差と透過率を求める(▲4▼)。本実施例では露光波長248nmに対して、位相差100deg.、透過率36%であった。
【0027】
次に、得られた欠陥サイズ、露光波長での位相差及び透過率、さらに実際のウェハ露光時と同じNA,σなどを取り込んだ光学シミュレーションを行い、欠陥の露光転写特性見積もりを行う。
得られた露光転写特性見積もりの結果から、当該欠陥の修正が必要であると判別した。この実施例では欠陥部と無欠陥部のライン寸法差が+/−13nm以上の欠陥について修正が必要と判別した(▲5▼)。
この実施例のDUVハ−フト−ンマスクを露光光学系のNA,σが0.6、0.75で実際にウェハに露光した結果、図16に示すように欠陥部と無欠陥部のライン寸法差は、14nmであった。一方、光学シミュレーションによるライン寸法差はおよそ13nmであり、実際の欠陥転写特性と良く一致している。図16は、欠陥転写特性見積り法見積り結果と実際の露光転写特性を比較したマスク平面図、露光転写されたウェハ平面図である。
【0028】
この実施例のように欠陥レビュー装置のフォ−カス位置を変えて一つの欠陥部に対して複数の光学像を取得することにより、レベンソンマスク、ハーフトーン型位相シフトマスクの欠陥や遮光膜マスクの薄膜欠陥に対して、位相差と透過率を高精度に測定することが出来る。従来の位相差と透過率の推定値を用いて光学シミュレーションした転写特性予測値よりも、位相差と透過率の測定値を用いて計算した本実施例の露光転写特性予測値の方が高精度であった。
この実施例では高精度な欠陥転写特性予測が可能となったことで検出した欠陥に対する修正の必要性判別が高精度になり、不必要な欠陥修正工程が減少し、露光用マスク作成のコストを低減することが出来た。
また、修正時に欠陥部のサイズ、位相、透過率が既知であるために、修正領域の決定、修正時の終点判別が高精度になり、修正精度が向上する。
【0029】
以上のように、本発明は、高精度な欠陥転写特性予測が可能となったことで、検出した欠陥に対する修正の必要性判別が高精度になり、不必要な欠陥修正工程が減少し、露光用マスク作成のコストを低減することが出来ると共に、修正時に欠陥部のサイズ、位相、透過率が既知であることから修正領域の決定、修正時の終点判別が高精度になって修正精度が向上する。修正時の終点判別は、マスク欠陥の高さを算出することにより可能になる。例えば、図2のレベンソンマスクの位相π部62に形成された凸欠陥64の高さdは、d=d180 *φinsp/180で表わされる。d180 (=λinsp/2(ninsp−1))は、彫り込まれた位相π部62の深さを表わす。
本発明は、マスク欠陥転写特性評価方法を半導体装置の製造方法に適用することができるのみでなく、例えば、液晶の表面をパターニングする際に用いるフォトマスクにも適用することができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は、以上の構成により、転写特性を精度良く推測することが可能であり、ひいては欠陥を修正すべきか否かがはっきり判別できるようになる。従って不要な修正を省略できマスク製作のコストを下げることが出来る。また、修正すべき欠陥を修正しないまま残してしまうと、このマスクを用いて作成したデバイスの動作不良を引き起こす可能性が有るが、本発明ではこのような事態を回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の欠陥転写特性見積り法の手順を説明したフロー図。
【図2】位相欠陥の検査波長及び露光波長における位相差を計算する方法を説明するマスク断面図及び平面図、光強度のマスク位置依存性を説明する特性図。
【図3】第1の実施例の欠陥転写特性見積り法による見積り結果と実際の露光転写特性を比較したマスク平面図、欠陥検査像平面図、露光転写シミュレーション図。
【図4】第2の実施例の欠陥転写特性見積り法の手順を説明したフロー図。
【図5】第2の実施例のハーフトーンマスク及びウェハ上のパターンの一部を示す平面図及び光強度のマスク位置依存性を説明する特性図。
【図6】第2の実施例の欠陥転写特性見積り法見積り結果と実際の露光転写特性を比較したマスク平面図、露光転写されたウェハ平面図。
【図7】第3の実施例の欠陥露光転写特性評価法の手順を示したフロー図。
【図8】第3の実施例の露光用マスクの平面図及びそのA−A′断面図。
【図9】第3の実施例の欠陥検査装置の光強度プロファイルを説明する特性図。
【図10】第3の実施例の光学像測定装置の光強度プロファイルを説明する特性図。
【図11】第3の実施例の欠陥転写特性見積り法見積り結果と実際の露光転写特性を比較したマスク平面図及び露光転写されたウェハ平面図。
【図12】第4の実施例の欠陥露光転写特性評価法の手順を示したフロー図。
【図13】第4の実施例の露光用マスクの平面図及びそのA−A′断面図。
【図14】第4の実施例のフォーカス▲1▼の光学像測定装置の光強度プロファイルを説明する特性図。
【図15】第4の実施例のフォーカス▲2▼の光学像測定装置の光強度プロファイルを説明する特性図。
【図16】第4の実施例の欠陥転写特性見積り法見積り結果と実際の露光転写特性を比較したマスク平面図、露光転写されたウェハ平面図。
【図17】本発明及び従来のレベンソンマスク及びハーフトーンマスクの断面図。
【図18】従来の欠陥転写特性見積り方の手順を説明したフロー図。
【図19】従来の欠陥転写特性見積り法による見積り結果と実際の露光転写特性との差を説明するマスク平面図、欠陥検査像平面図及び露光転写シミュレーション図。
【符号の説明】
11、21、60・・・石英基板、 12、61・・・遮光膜、
13・・・開口部、 14、62・・・位相π部、
15、24・・・白欠陥、 16、23・・・黒欠陥、
17、64・・・凸欠陥、 18・・・凹欠陥、
22・・・ハーフトーン膜、
66・・・欠陥のエッジに生じた暗部で規定される領域。
Claims (7)
- 露光用フォトマスクの欠陥検査を行う第1の工程と、
前記フォトマスクの欠陥の大きさ、検査波長における透過率及び位相差を、前記第1の工程で得られた欠陥部の光学像から算出する第2の工程と、
前記欠陥部の露光波長における透過率及び位相差を、前記欠陥部の検査波長における透過率及び位相差と露光波長における屈折率及び消衰係数から算出する第3の工程と、
前記欠陥部の大きさ及び前記露光波長における透過率及び位相差を用い、露光転写特性を計算して欠陥修正の必要性を判別する第4の工程とを具備したことを特徴とするフォトマスク欠陥転写特性評価方法。 - 露光用フォトマスクの欠陥検査を行う第1の工程と、
ピクセル毎の光強度を測定できる光学顕微鏡により前記フォトマスクの欠陥部の光学像測定を行う第2の工程と、
前記第2の工程により欠陥の大きさを検出し、検査波長における透過率及び位相差を前記第2の工程で得られた欠陥部の光学像から算出する第3の工程と、
前記欠陥部の露光波長における透過率及び位相差を、前記欠陥部の検査波長における透過率及び位相差と露光波長における屈折率及び消衰係数から算出する第4の工程と、
前記欠陥部の大きさ及び前記露光波長における透過率及び位相差を用い、露光転写特性を計算して欠陥修正の必要性を判別する第5の工程とを具備したことを特徴とするフォトマスク欠陥転写特性評価方法。 - 露光用フォトマスクの欠陥検査を行う第1の工程と、
前記第1の工程と異なる波長において欠陥部の光学像測定を行う第2の工程と、
前記第2の工程により欠陥の大きさを検出し、検査波長における透過率及び位相差を前記第2の工程で得られた光学像から算出する第3の工程と、
前記欠陥部の露光波長における透過率及び位相差を、前記欠陥部の検査波長における透過率及び位相差と露光波長における屈折率及び消衰係数から算出する第4の工程と、
前記欠陥部の大きさ及び前記露光波長における透過率及び位相差を用い、露光転写特性を計算して欠陥修正の必要性を判別する第5の工程とを具備したことを特徴とするフォトマスク欠陥転写評価方法。 - 露光用フォトマスクの欠陥検査を行う第1の工程と、
2つ以上のフォーカスで前記フォトマスクの欠陥部の光学像測定を行う第2の工程と、
前記第2の工程により欠陥の大きさを検出し、検査波長における透過率及び位相差を前記第2の工程で得られた光学像から算出する第3の工程と、
前記欠陥部の露光波長における透過率及び位相差を、前記欠陥部の検査波長における透過率及び位相差と露光波長における屈折率及び消衰係数から算出する第4の工程と、
前記欠陥の大きさ及び前記露光波長における透過率及び位相差を用い、露光転写特性を計算して欠陥修正の必要性を判別する第5の工程とを具備したことを特徴とするフォトマスク欠陥転写特性評価方法。 - 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された欠陥修正の必要性を判別する工程により前記欠陥部の修正を必要と判別した後、露光波長あるいは検査波長での欠陥の大きさ、位相差及び透過率計算値を用いて修正領域の決定及び修正の終点判別を行う工程と、前記修正領域の決定及び修正の終点判別を行う工程に基づいてフォトマスクの欠陥部を修正する工程とを具備したことを特徴とするフォトマスク欠陥修正方法。
- フォトマスクを形成する工程と、
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のフォトマスク欠陥転写評価方法に基づいて前記フォトマスクを検査し欠陥修正の必要性を評価する工程と、
半導体基板上の被処理膜の上にフォトレジストを塗布する工程と、
前記フォトマスクの欠陥修正の必要性を評価する工程により評価されたフォトマスクを用いてフォトレジストを露光する工程と、
前記露光処理されたフォトレジストを現像し、このフォトレジストをパターニングする工程と、
前記パターニングされたフォトレジストを用いて前記被処理膜をエッチングして所定のパターンに加工する工程とを具備したことを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記フォトマスクの欠陥修正の必要性を評価する工程における評価結果に基づいて前記フォトマスクの欠陥部を修正する工程をさらに具備したことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
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