JP2016035539A - 位置測定方法、位置ずれマップの作成方法および検査システム - Google Patents

位置測定方法、位置ずれマップの作成方法および検査システム Download PDF

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Abstract

【課題】パターンの位置を正確に把握することのできる位置測定方法、位置ずれマップの作成方法および検査システムを提供する。【解決手段】マスクは、複数の被検査パターンと、被検査パターンが設けられた領域およびこの領域の周囲に設けられた複数の位置測定用パターンとを有する。位置測定用パターンは、マスクへ実質的に転写されないように透過光の強度が調整されている。マスクをテーブル上に載置し、テーブルの位置座標を測定しながら位置測定用パターンの光学画像を取得し、位置測定用パターンの位置座標を求めて、被検査パターンの位置補正用データを作成する。次に、テーブルの位置座標を測定しながら、被検査パターンの光学画像と位置測定用パターンの光学画像を取得し、各パターンの位置座標を取得する。位置補正用データを用いて、被検査パターンの位置座標を補正する。【選択図】図1

Description

本発明は、位置測定方法、位置ずれマップの作成方法および検査システムに関する。
半導体素子の製造には多大なコストがかかる。そのため、製造工程における歩留まりの向上は欠かせないものとなっている。
半導体素子の製造工程では、ステッパまたはスキャナと呼ばれる縮小投影露光装置によって、回路パターンが形成された原画パターン(マスクまたはレチクルを指す。以下では、マスクと総称する。)がウェハ上に露光転写される。ここで、半導体素子の歩留まりを低下させる大きな要因として、マスクパターンの欠陥が挙げられる。
近年、大規模集積回路(Large Scale Integration;LSI)の高集積化および大容量化に伴い、半導体素子に要求される回路寸法は狭小化の一途を辿っている。例えば、最近の代表的なロジックデバイスでは、数十nmの線幅のパターン形成が要求される状況となってきている。
こうしたパターン寸法の微細化に伴って、マスクパターンの欠陥も微細化している。また、マスクの寸法精度を高めることで、プロセス諸条件の変動を吸収しようとしてきたこともあり、マスク検査においては、極めて小さなパターンの欠陥であっても検出することが必要となっている。例えば、パターンの位置ずれ量や線幅などは、重要な欠陥判定項目であるが、最近では、マスク全面でのパターンの線幅寸法や位置ずれ量の変動も考慮して欠陥判定を行うことが求められており、微少な変動量を正確に把握して検査を行うことが必要となっている。尚、マスク上における微細な欠陥を検出できる検査装置としては、例えば、特許文献1に開示されているものがある。
特許第4236825号公報 特許第3824542号公報
また、マスクにおけるパターンの位置ずれ量を正確に把握して位置ずれマップを作成し、マスクの製造工程にフィードバックすることも重要である。従来は、CD−SEMなどの専用の位置測定装置によりパターンの周囲に配置されたマークの位置座標を測定し、この測定値を基にパターンの位置ずれ量を予測していた。しかし、位置測定装置で測定される個所はマスク上で限定的であるうえにその数も少ないため、マスク全面におけるパターンの位置座標を正確に求めて、高精度な位置ずれマップを作成することは困難であった。
一方、検査に用いるために撮像された画像を利用して、パターンの位置ずれ分布を取得する方法もある。この方法では、マスクパターンの画像を基に、設計パターンから作成された手本となる画像を参照してパターンの位置座標を把握する。特許文献2には、パターンの線幅のずれ量を求める手法が開示されている。この方法では、光学画像によりパターンの両エッジを検出してエッジペア間の距離を測定し、参照画像における対応するパターンのエッジペア間の距離との差を演算することで、線幅のずれ量を求める。しかし、こうした作業はマスクの検査工程で行われるので、マスクに対して検査光が長時間照射されることによるマスクの熱膨張や、検査装置内部での気流の変動、あるいは、検査装置の各種熱源に起因した測長システムの測定誤差等によって、測定値に変動を生じるおそれがある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明の目的は、検査対象となるパターンの位置を正確に把握することのできる位置測定方法および検査システムを提供することにある。
また、本発明の目的は、検査対象となるパターンの位置に関する正確な位置ずれマップを作成する方法を提供することにある。
本発明の他の目的および利点は、以下の記載から明らかとなるであろう。
本発明の第1の態様は、被写体へ転写される複数の第1のパターンと、該複数の第1のパターンが設けられた領域および該領域の周囲に設けられ且つ被写体には転写されない複数の第2のパターンとを有するマスクを準備する工程と、
前記マスクをX軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブル上に載置し、前記テーブルの位置座標を測定しながら前記複数の第2のパターンの光学画像を取得して、前記第2のパターンの位置座標を測定する工程と、
前記第2のパターンの光学画像と、該光学画像に対応する前記第2のパターンの設計データから作成された参照画像との位置ずれ量を算出して、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成する工程と、
前記複数の第1のパターンの欠陥検査工程時に、前記テーブルの位置座標を測定しながら、前記複数の第1のパターンの光学画像と前記複数の第2のパターンの光学画像を取得し、
該テーブルの位置座標と該複数の第1のパターンの光学画像と該複数の第2のパターンの光学画像とから、該複数の第1のパターンの位置座標と該複数の第2のパターンの位置座標を求めて、
該複数の第1のパターンの位置座標と該複数の第2のパターンの位置座標について、それぞれ、対応するパターンの設計データから作成された参照画像との位置ずれ量を取得し、
該複数の第2のパターンの位置ずれ量と、前記位置補正用データによる前記複数の第2のパターンの位置ずれ量との差分を求めて、前記複数の第1のパターンの位置ずれ量に該差分を加減して該位置ずれ量を補正し、
前記補正された位置ずれ量を用いて前記複数の第1のパターンの位置座標を補正し、該補正位置を前記第1のパターンの位置とする工程とを有することを特徴とする位置測定方法に関する。
本発明の第2の態様は、被写体へ転写される複数の第1のパターンと、該複数の第1のパターンが設けられた領域および該領域の周囲に設けられ且つ被写体には転写されない複数の第2のパターンとを有するマスクを準備する工程と、
前記マスクをX軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブル上に載置し、前記テーブルの位置座標を測定しながら前記複数の第2のパターンの光学画像を取得して、前記複数の第2のパターンの位置座標を測定して得られた測定値に基づいて、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成する工程と、
前記複数の第1のパターンの欠陥検査工程時に、前記テーブルの位置座標を測定しながら、前記複数の第1のパターンの光学画像と前記複数の第2のパターンの光学画像を取得し、
該テーブルの位置座標と該複数の第1のパターンの光学画像と該複数の第2のパターンの光学画像とから、該複数の第1のパターンの位置座標および該複数の第2のパターンの位置座標を取得し、
該複数の第2のパターンの位置座標と、前記位置補正用データによる前記複数の第2のパターンの位置座標とのずれから、前記複数の第1のパターンの位置座標のずれを求めて前記複数の第1のパターンの位置座標を補正し、得られた補正位置を前記第1のパターンの位置とする工程とを有することを特徴とする位置測定方法に関する。
本発明の第3の態様は、被写体へ転写される複数の第1のパターンと、該複数の第1のパターンが設けられた領域および該領域の周囲に設けられ且つ被写体には転写されない複数の第2のパターンとを有するマスクを準備する工程と、
前記マスクをX軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブル上に載置し、前記テーブルの位置座標を測定しながら前記複数の第2のパターンの光学画像を取得して、前記第2のパターンの位置座標を測定する工程と、
前記第2のパターンの光学画像と、該光学画像に対応する前記第2のパターンの設計データから作成された参照画像との位置ずれ量を算出して、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成する工程と、
前記複数の第1のパターンの欠陥検査工程時に、前記テーブルの位置座標を測定しながら、前記複数の第1のパターンの光学画像と前記複数の第2のパターンの光学画像を取得し、
該テーブルの位置座標と該複数の第1のパターンの光学画像と該複数の第2のパターンの光学画像とから、該複数の第1のパターンの位置座標および該複数の第2のパターンの位置座標を取得して、これらのパターンの設計座標との位置ずれ量を前記マスク上の位置座標と対応させた前記位置ずれ量のマップを作成する工程と、
前記複数の第2のパターンについて、前記位置ずれ量のマップによる位置ずれ量と、前記位置補正用データによる位置ずれ量との差分を求めて、前記複数の第1のパターンの位置ずれ量に加減することにより、前記位置ずれ量のマップを補正する工程とを有することを特徴とする位置ずれマップの作成方法に関する。
本発明の第4の態様は、X軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブルと、
前記テーブルの位置座標を測定する位置測定部と、
前記テーブルの上に載置された被検査試料の光学画像を取得する光学画像取得部と、
前記被検査試料に設けられたパターンの設計データから前記光学画像に対応する参照画像を作成する参照画像作成部と、
前記被検査試料の複数の第1のパターンの光学画像と、該第1のパターンの光学画像とともに取得され、前記複数の第1のパターンが設けられた領域および該領域の周囲に設けられた複数の第2のパターンの光学画像と、これらの光学画像の取得の際に測定された前記テーブルの位置座標とから、前記複数の第1のパターンの位置座標および前記複数の第2のパターンの位置座標を取得して、これらのパターンの設計座標との位置ずれ量を前記被検査試料上の位置座標と対応させた前記位置ずれ量のマップを作成するマップ作成部と、
前記複数の第1のパターンとは異なる工程で取得した前記複数の第2のパターンの光学画像と、該光学画像に対応する前記第2のパターンの設計データから作成された参照画像との位置ずれ量を算出して、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成する位置補正用データ作成部と、
前記マップ作成部の一部または前記マップ作成部とは異なるものであって、前記複数の第2のパターンについて、前記位置ずれ量のマップによる位置ずれ量と、前記位置補正用データによる位置ずれ量との差分を求めて、前記複数の第1のパターンの位置ずれ量に加減することにより前記位置ずれ量のマップを補正するマップ補正部と、
前記第1のパターンの光学画像と参照画像を比較して、これらの差分値が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する比較部とを有することを特徴とする検査システムに関する。
本発明の第1の態様によれば、検査対象となる第1のパターンの位置を正確に把握することのできる位置測定方法が提供される。
本発明の第2の態様によれば、検査対象となる第1のパターンの位置を正確に把握することのできる位置測定方法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、検査対象となる第1のパターンの位置を正確に把握することのできる位置ずれマップの作成方法が提供される。
本発明の第4の態様によれば、検査対象となる第1のパターンの位置を正確に把握することのできる検査システムが提供される。
本実施の形態による位置ずれマップの作成方法のフローチャートである。 本実施の形態におけるマスクの平面模式図である。 図2の一部拡大図である。 図3のA−A’線に沿う断面図である。 位置測定用パターンの一例である。 位置測定用パターンの他の例である。 位置測定用パターンの他の例である。 本実施の形態における検査システムの概略構成図である。 図8の検査システムにおけるデータの流れを示す図である。 光学画像の取得手順を説明する図である。 本実施の形態における位置ずれマップの一例である。 本実施の形態による位置ずれマップの作成方法のフローチャートの別の例である。
本実施の形態において検査対象となるマスクには、欠陥の有無が調べられる複数の図形パターンからなる被検査パターン(第1のパターン)が形成されている。ここで、検査によって被検査パターンの欠陥を検出する際には、まず、被検査パターンの正確な位置座標を把握することが重要である。また、被検査パターンの位置ずれ量を正確に把握して位置ずれマップを作成し、その製造工程にフィードバックすることも重要である。尚、位置ずれマップとは、被検査パターンの位置座標と設計位置座標との間の位置ずれの量の分布をマップ化して記述したものである。正確な位置ずれ量を求めるには、被検査パターンの位置座標を正確に把握したうえで設計位置座標からのずれ量を求める必要がある。
そこで、被検査パターンの位置座標を正確に把握することを目的として、本実施の形態では、マスクの被検査パターンが形成されている領域とその周辺の被検査パターンが形成されない領域に、複数の位置測定用パターン(第2のパターン)が形成されている。
被検査パターンとしては、例えば、ウェハに転写される回路パターンなどが挙げられる。また、被検査パターンには、ウェハには転写されないパターンであって、回路パターンの解像度を向上させる目的で回路パターンに隣接して設けられる補助パターンも含まれる。尚、本実施の形態では、被検査パターンが転写される対象物としてウェハを例にとるが、対象物はウェハに限られるものではなく、例えば、ガラス基板などであってもよい。
位置測定用パターンは、実質的にウェハに転写されないパターンであって、マスク上の位置を測定する目的で設けられるパターンである。ここで、「実質的に転写されないパターン」とは、ウェハに転写されないパターン、または、ウェハに転写されたとしても半導体素子の性能に影響を与えないパターンを言う。
位置測定用パターンは、任意の形状とすることができるが、ラインパターンとすることが好ましく、一方向に延びるラインパターンと、これと異なる方向に延びるラインパターンとが組み合わされた形状とすることがより好ましい。ラインパターンのエッジ位置を検出することで、位置測定用パターンの位置を把握することができ、また、異なる方向に延びるラインパターンについてもエッジ位置を検出することで、検出精度を向上させることができる。例えば、位置測定用パターンとして、図5に示すような十字形状のパターン147を挙げることができる。この場合、X方向とY方向の各エッジ位置の検出が可能である。
図2は、マスク101の平面模式図である。また、図3は、図2の一部拡大図である。ウェハに露光転写される被検査パターン(図2では省略されているが、図3では符号144で示される。)は、一般に基板の中央側に設けられる。本実施の形態では、被検査パターン144が設けられる領域をパターン形成領域145と称す。
図4は、図3のA−A’線に沿う断面図である。図4に示すように、マスク101は、基板141と、基板141の一方の主面に設けられた第1の膜142と、第1の膜142の周縁部に設けられた第2の膜143とを有する。基板141は、石英ガラスなどの透光性の高い材料から構成される。第1の膜142は、基板141よりも透過率の低い材料から形成されるハーフトーン膜とすることができる。例えば、フッ化クロム系(CrF)、モリブデンシリサイド系(MoSiON,MoSiO)、タングステンシリサイド系(WSiO)、ジルコニウムシリサイド系(ZrSiO)などの材料から形成され、深紫外光の透過率が数%程度とされたものとすることができる。第2の膜143は、基板141の周縁領域において第1の膜142を覆うようにして設けられる。第2の膜143は、例えば、クロム(Cr)などから形成された膜とすることができる。
被検査パターン144は、第1の膜142に設けられる。図4に示されるように、被検査パターン144は、第1の膜142を選択的に除去することで形成された開口部である。
位置測定用パターン147も第1の膜142に設けられる。しかし、被検査パターン144が、第1の膜142のパターン形成領域145に限定されるのに対して、位置測定用パターン147は、基板の周縁領域、より詳しくは、図4で第2の膜143が設けられる領域を除いて、第1の膜142の全面に形成される。つまり、位置測定用パターン147は、パターン形成領域145にも形成される。
上述した通り、被検査パターン144は、ウェハへの転写を目的として設けられたパターンである。尚、被検査パターン144には、それ自体はウェハへ転写されないが、微細なパターンのウェハへの転写を補助する目的で意図的に設けられたパターンも含まれる。これに対し、位置測定用パターン147は、マスク101上での所定位置を把握するために用いられるパターンであって、ウェハへの転写は必要とされない。しかし、位置測定用パターン147も、第1の膜142を選択的に除去して形成されるので、被検査パターン144を透過する光は、位置測定用パターン147も透過することになる。そこで、位置測定用パターンがウェハへ実質的に転写されないようにするため、位置測定用パターン147を透過する光の強度が弱くなるようその寸法は所定値より小さく設計される。
例えば、図2〜図5に示すように、位置測定用パターン147が、互いに直交するラインパターンからなる十字形状である場合、被検査パターン144をウェハへ転写する際の露光光の波長を193nmとすると、十字形状を構成するラインパターンの幅方向の寸法が160nm未満であり、第1の膜142が(上述したような)基板141よりも透過率の低いハーフトーン膜であれば、位置測定用パターン147はウェハへ実質的に転写されない。
また、位置測定用パターンの形状と、この位置測定用パターンを照明する光の形状とから、ウェハに転写される位置測定用パターンのコントラストを予測し、明部に対応するパターン位置に暗部を設け、暗部に対応するパターン位置に開口部を設けるのも効果的である。ここで、所定の階調値に対して、これより大きい階調値を示す部分が明部であり、これ以下の階調値を示す部分が暗部である。この方法によれば、光学上の干渉効果によって、ウェハ上における転写パターンのコントラストが低下するので、位置測定用パターンがウェハへ実質的に転写されないようにすることができる。
例えば、位置測定用パターンが図5に示すような十字形状であると、転写パターンの中央付近が明るくなる。そこで、図6に示すように、中央付近が暗部となったパターン150とすると、ウェハ上における転写パターンのコントラストが低くなるようにすることができる。また、図7に示すように、矩形の開口部が枠状に配置され、その内部が暗部となったパターン151としてもよい。この場合にも、同様の効果が得られる。
次に、マスクに設けられた被検査パターンの位置測定方法を説明する。図1は、本実施の形態による位置ずれマップの作成方法のフローチャートである。
まず、図1のS1に示すように、検査システムを用いて位置測定用パターンの位置(X方向とY方向の位置座標)を測定する。そこで、最初に、本実施の形態における検査システムについて説明する。この検査システムは、被検査パターンの欠陥を検出する検査機能と、被検査パターンの設計値からの位置ずれ量のマップを作成する位置ずれマップ作成機能とを有する。
図8に検査システムの概略構成図を示す。また、図9に、図8の検査システムにおけるデータの流れを示す。尚、これらの図では、本実施の形態で必要な構成部を記載しているが、検査に必要な他の公知の構成部が含まれていてもよい。また、本明細書において、「〜部」または「〜回路」と記載したものは、コンピュータで動作可能なプログラムにより構成することができるが、ソフトウェアとなるプログラムだけではなく、ハードウェアとソフトウェアとの組合せやファームウェアとの組合せによって実施されるものであってもよい。プログラムにより構成される場合、プログラムは、磁気ディスク装置等の記憶部に記録される。
図8に示すように、検査システム100は、光学画像取得部を構成する構成部Aと、構成部Aで取得された光学画像を用いて検査に必要な処理や位置ずれマップの作成等を行う構成部Bとを有する。
構成部Aは、光源103と、水平方向(X方向、Y方向)および回転方向(θ方向)に移動可能なXYθテーブル102と、光源103a,103bと、透過照明系を構成する光学系170aと、反射照明系を構成する光学系170bと、拡大光学系104と、フォトダイオードアレイ105と、センサ回路106と、レーザ測長システム122と、オートローダ130とを有する。フォトダイオードアレイ105には、センサ(図示せず)が配置されている。このセンサの例としては、TDI(Time Delay Integration)センサなどが挙げられる。
レーザ測長システム122は、位置測定部を構成し、XYθテーブル102の位置を測定するものである。図示は省略するが、例えば、レーザヘッドからのレーザ光をXYθテーブル102に固定されたステージミラーに入反射させて、XYθテーブル102の位置を測定する。
構成部Aでは、検査対象となるマスク101の光学画像データ204が取得される。光学画像データ204は、マスク101の設計パターンデータに含まれる図形データに基づく図形が描画されたマスクの画像データである。これは、例えば8ビットの符号なしデータであって各画素の明るさの階調を表現するものである。
構成部Bでは、検査システム100の全体の制御を司る制御計算機110が、データ伝送路となるバス120を介して、位置回路107、展開回路111、参照画像作成部を構成する参照回路112、比較部を構成する比較回路108、位置補正用データ作成部を構成する位置補正用データ作成回路125、マップ作成部を構成するマップ作成回路126、位置ずれ量取得部を構成する位置ずれ量取得回路127、オートローダ制御回路113、テーブル制御回路114、記憶部の一例となる磁気ディスク装置109、磁気テープ装置115、フレキシブルディスク装置116、CRT117、パターンモニタ118およびプリンタ119に接続されている。XYθテーブル102は、テーブル制御回路114によって制御されたX軸モータ、Y軸モータおよびθ軸モータによって駆動される。これらの駆動機構には、例えば、エアスライダと、リニアモータやステップモータなどとを組み合わせて用いることができる。
制御計算機110は、テーブル制御回路114を制御して、XYθテーブル102を駆動する。XYθテーブル102の位置座標(x,y)は、上記のレーザ測長システム122により測定されて位置回路107に送られる。
また、制御計算機110は、オートローダ制御回路113を制御して、オートローダ130を駆動する。オートローダ130は、マスク101を自動的に搬送し、検査終了後には自動的にマスク101を搬出する。
図1のS1は、具体的には次のようにして行われる。
まず、マスク101をXYθテーブル102の上に載置する。次に、位置測定用パターンの光学画像を取得しながら、レーザ測長システム122によって、この光学画像に対応するXYθテーブル102の位置座標(x,y)を測定する。これにより、位置測定用パターンの位置座標(x,y)が求められる。
位置測定用パターンの光学画像は、次のようにして取得される。
位置測定用パターンには、前述の通り、透過光による照明によって被検査パターンとともに位置測定用パターンがウェハなどへ実質的に転写されるのを防ぐための工夫が施されている。このため、透過光による照明では、位置測定に必要な位置測定用パターンの鮮明な光学画像が得られない。そこで、図8において、XYθテーブル102の下方に配置された光源103bからの光を反射照明系170bを介してマスク101に照射し、その反射光を拡大光学系104を介してフォトダイオードアレイ105に入射させる。
フォトダイオードアレイ105に入射した光は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。これにより、位置測定用パターンの光学画像データ204が得られる。
図10は、マスク101に形成された位置測定用パターンの光学画像の取得手順を説明する図である。尚、位置測定用パターンが配置された領域の一部は、被検査パターンが配置された領域と重なっているので、被検査パターンの光学画像も位置測定用パターンの光学画像と同じようにして取得される。
図10において、マスク101は、図8のXYθテーブル102の上に載置されているものとする。
位置測定用パターンは、被検査パターンが形成されているパターン形成領域と、このパターン形成領域の周辺に設けられている。そして、被検査パターンと位置測定用パターンが設けられた領域は、図10に示すように、短冊状の複数のストライプ20,20,20,20,・・・によって仮想的に分割されている。各ストライプは、例えば、幅が数百μmであって、長さがマスク101のX方向またはY方向の全長に対応する100mm程度の領域とすることができる。
位置測定用パターンの光学画像は、ストライプ毎に取得される。すなわち、図10で位置測定用パターンの光学画像が取得される際には、各ストライプ20,20,20,20,・・・が連続的に走査されるように、XYθテーブル102の動作が制御される。例えば、XYθテーブル102が図10の−X方向に移動しながら、位置測定用パターンの光学画像が取得される。そして、図8のフォトダイオードアレイ105に、図10に示されるような走査幅Wの光学画像が連続的に入力される。
上記例を詳しく説明すると、まず、第1のストライプ20における光学画像を取得する。次いで、第2のストライプ20における光学画像を取得する。このとき、XYθテーブル102が−Y方向にステップ移動した後、第1のストライプ20における光学画像の取得時の方向(−X方向)とは逆方向(X方向)に移動しながら光学画像を取得して、走査幅Wの光学画像がフォトダイオードアレイ105に連続的に入力される。第3のストライプ20における光学画像を取得する場合には、XYθテーブル102が−Y方向にステップ移動した後、第2のストライプ20における光学画像を取得する方向(X方向)とは逆方向、すなわち、第1のストライプ20における光学画像を取得した方向(−X方向)に、XYθテーブル102が移動する。尚、図10の矢印は、光学画像が取得される方向と順序を示しており、斜線部分は、光学画像の取得が済んだ領域を表している。
本実施の形態の具体例を挙げる。光源103として波長199nmのパルスレーザを用いてマスク101に光を照射する。XYθテーブル102を連続して移動させながら、マスク101で反射した光をフォトダイオードアレイ105に入射させて、位置測定用パターンの光学画像を得る。このとき、レーザ測長システム122によって、XYθテーブル102の位置を測定する。光学画像の取得手順は、図10を用いて説明した通りであり、ストライプ毎に光学画像が取得されていく。XYθテーブル102の移動速度は、例えば、10mm/秒とすることができる。
図8および図9において、位置測定用パターンの光学画像データ204は、センサ回路106から位置補正用データ作成回路125へ送られる。また、レーザ測長システム122で測定されたXYθテーブル102の位置座標の測定値は、位置回路107へ送られた後、制御計算機110によって読み出されて、位置補正用データ作成回路125へ送られる。
位置補正用データ作成回路125では、まず、センサ回路106からの光学画像データ204と、位置回路107からのXYθテーブル102の位置座標の測定値とを基に、位置測定用パターンの位置座標が取得される。
例えば、位置測定用パターンが十字形状のパターンである場合、光学画像データ204から、X方向に延びたラインのエッジと、Y方向に延びたラインのエッジを検出する。検出された各エッジの位置座標は、レーザ測長システム122によって測定されたXYθテーブル102の位置座標から分かる。
次に、位置補正用データ作成回路125では、位置補正用データ209が作成される。この工程は、図1のS2に対応する。
検査工程では、マスクに対して検査光が長時間照射されることでマスクが熱膨張を起こしたり、検査システムの内部で気流が変動したり、さらには、検査システムを構成する各種熱源によって検査システムの内部で温度変化を生じたりする。すると、測長システムによって測定されたXYθテーブル102の位置座標の測定値が変動し、その結果、被検査パターンの位置座標も変動することになる。また、位置座標と設計座標との差分である位置ずれ量も変動する。本実施の形態では、こうした被検査パターンの位置座標や位置ずれ量を補正するのに位置補正用データ209を用いる。
位置補正用データ作成回路125は、位置測定用パターンの位置座標の測定値から、被検査パターンの位置補正用データ209を作成する。位置補正用データ209は、位置測定用パターンの位置座標の測定値と、位置測定用パターンの設計座標とのずれ量を算出し、図10のストライプ毎にX軸方向またはY軸方向の位置に対してプロットしたマップとすることができる。尚、ずれ量は、位置ずれの大きさと方向を示すベクトル量とする。位置補正用データ209は、位置測定用パターンの位置座標と設計座標とのずれ量の真値、つまり、検査システム内部の温度変化によって生じる測定誤差が最小限となるずれ量を示すものである。この位置補正用データ209を用いて、被検査パターンの位置座標と設計座標とのずれ量の真値を求めることができる。
尚、マスク101に設けられる位置測定用パターンの数は、通常は数十個(例えば30個)程度であるので、位置補正用データ209は、位置測定用パターンの位置座標の測定値や、上記のずれ量を補間して作成される。補間の方法としては、例えば、線形補間、多項式を用いた補間およびスプライン補間などの公知の方法が挙げられる。補間により、被検査パターンの近傍に配置された位置測定用パターンの位置座標や位置ずれ量が分かるので、被検査パターンの位置座標の補正精度を向上させることができる。
ところで、一般に、レーザ測長システムでは、レーザ光の光路における空気のゆらぎによって温度差や密度差を生じると、屈折率が変化して測定誤差を生じることがある。このため、位置測定用パターンの位置座標の測定を複数回行って、空気ゆらぎの影響を平均化させることが好ましい。図8の検査システム100では、レーザ測長システム122によって、XYθテーブル102の位置座標を測定しながら、位置測定用パターンの光学画像を取得する工程を複数回繰り返して行い、この光学画像に対応するXYθテーブル102のX座標の平均値とY座標の平均値を求める。得られた平均座標を位置測定用パターンの位置座標として、位置補正用データを作成することが好ましい。尚、レーザ測長システム122で測定されたXYθテーブル102の位置座標の測定値は、位置回路107へ送られた後、制御計算機110によって読み出されて、位置補正用データ作成回路125へ送られるので、平均座標は、位置補正用データ作成回路125および制御計算機110のいずれで算出されてもよい。
以上のようにして位置補正用データ209を作成した後は、位置測定用パターンを含むマスクに形成された被検査パターンの欠陥検査工程が行われる。まず、被検査パターンの光学画像と位置測定用パターンの光学画像が取得され、これらの光学画像を用いて被検査パターンの位置座標が決定される。そして、この位置座標を基に、被検査パターンの設計位置からの位置ずれ量が求められる。
まず、被検査パターンと位置測定用パターンの光学画像が取得される。この工程は、図1のS3に対応する。検査システム100では、被検査パターンの検査に使用される光学画像と、S3における光学画像とは共通している。つまり、マスク101の検査工程で取得された光学画像を用いて、被検査パターンの位置座標が求められる。
被検査パターンの光学画像の取得手順は、図10を用いて説明したのと同様であり、被検査パターンとともに位置測定用パターンの光学画像も取得される。ここで、被検査パターンの光学画像は、透過光および反射光のいずれによっても取得可能であり、被検査パターンの検査では、反射光による光学画像がしばしば用いられるが、位置測定用パターンの光学画像も併せて取得する点からは、反射光によって光学画像を取得するのがよい。
上述したように、フォトダイオードアレイ105に入射した光は、フォトダイオードアレイ105によって光電変換され、さらにセンサ回路106によってA/D(アナログデジタル)変換される。センサ回路106からの光学画像データ204は、位置ずれ量取得回路127へ送られる。ここで、光学画像データ204には、位置測定用パターンのデータと被検査パターンのデータが含まれる。
また、上記の光学画像データ204の取得とともに、レーザ測長システム122で光学画像データ204に対応するXYθテーブル102の位置座標が測定される。測定値は、位置回路107へ送られた後、制御計算機110によって読み出されて位置ずれ量取得回路127へ送られる。
位置ずれ量取得回路127では、検査中に取得された光学画像データ204とXYθテーブル102の位置座標の測定値とから、被検査パターンの位置座標と位置測定用パターンの位置座標とが求められる。この工程は、図1のS4に対応する。具体的には、次の通りである。まず、ストライプ単位で取得された光学画像データは、ブロック(またはフレーム)と称される小領域に分割される。そして、光学画像の所定領域と、この所定領域に対応する設計データから作成された参照画像とを比較し、パターンマッチングによってこれらの画像の差分値の絶対値、または、差分の二乗和が最小となる位置にXYθテーブル102を平行移動させる。このときの平行移動量と、そのブロックに記録されたレーザ測長システム122のデータとから被検査パターンの位置座標が決定される。
次に、S4で求めた被検査パターンの位置座標と位置測定用パターンの位置座標について、設計座標からの位置ずれ量を求める(S5)。ここで、光学画像と参照画像との差分値の絶対値、または、差分の二乗和が最小となる値が、被検査パターンや位置測定用パターンの位置ずれ量である。
次に、S5で得られた位置ずれ量の分布を示すマップ(位置ずれマップ)を作成する(S6)。具体的には、位置ずれ量取得回路127からの位置ずれ量データと、位置補正用データ作成回路125からの位置補正用データ209と、位置回路107からの制御計算機110によって読み出されたXYθテーブル102の位置座標とが、それぞれマップ作成回路126へ送られる。そして、マップ作成回路126において、位置ずれ量取得回路127から送られた位置ずれ量をマスク101上の位置座標、すなわち、X軸方向またはY軸方向の位置と対応させてプロットすることにより、位置ずれマップ210が作成される。尚、単に被検査パターンの正確な位置座標を得ることを目的とする場合は、S6を行う必要がないので、S7に進み、S5で求めた位置ずれ量の補正を行う。
例えば、被検査パターンの全体を、所定領域とその近傍にありこの所定領域と同じ大きさの複数の領域とからなる複数の単位領域に分割する。次いで、単位領域毎に、被検査パターンの光学画像の所定領域とこの所定領域に対応する参照画像との差分の絶対値または差分の二乗和が最小となる値を求める。また、所定領域の近傍にありこの所定領域と同じ大きさの複数の領域についても領域毎に光学画像とこの光学画像に対応する参照画像との差分の絶対値または該差分の二乗和が最小となる値を求める。次に、これらの値の平均値を取得し、この平均値を単位領域毎の位置ずれ量としてマップを作成する。尚、図9の位置ずれ量取得回路127において、位置ずれ量データ208を平均化したものが、ここで説明した平均値に対応する。
次に、S2で求めた位置補正用データを用いて、S5で求めた位置ずれ量を補正する(S7)。詳しくは、S6で作成した位置ずれマップを構成する被検査パターンの位置ずれ量を補正する。尚、被検査パターンの位置座標の測定が目的である場合は、S6における位置ずれマップの作成を行わないので、S5で求めた位置ずれ量をそのまま補正する。
S7における補正は、例えば、次のようにして行われる。まず、各位置測定用パターンについて、位置ずれマップの測定値と位置補正用データ209との差分を求めて、位置測定用パターンの位置ずれ量の真値を求める。そして、この真値を位置ずれマップの測定値における被検査パターンの位置ずれ量に加減し、被検査パターンの位置ずれ量を補正することで、被検査パターンの位置ずれ量の真値が得られる。
次に、被検査パターンの位置ずれ量の真値を用いて、位置ずれマップにおける位置ずれ量の測定値を補正する(S8)。これにより、正確な位置ずれ量を反映した位置ずれマップ(図9の符号211)を得ることができる。この位置ずれマップ211は、被検査パターンの位置座標と設計座標との正確な位置ずれ量をマップ化したものであり、マスク101の製造工程にフィードバックされてフォトリソグラフィの条件調整などに利用される。
一方、被検査パターンの位置座標の測定が目的であり、S6における位置ずれマップの作成を行わない場合には、上記の差分を被検査パターンの位置座標の測定値から求めた位置ずれ量に加減して位置ずれ量を補正する(S7)。これにより、被検査パターンの正確な位置ずれ量、すなわち、被検査パターンの位置座標と設計座標との位置ずれ量の真値が分かるので、この位置ずれ量の真値を用いて被検査パターンの位置座標の測定値を補正する(S8)。これにより、被検査パターンの正確な位置座標が得られる。
尚、被検査パターンの位置ずれ量に適用される差分は、この被検査パターンのできるだけ近くに配置された位置測定用パターンから求められる差分とすることが好ましい。既に述べたように、マスク101に設けられる位置測定用パターンの数には限りがあるので、位置測定用パターンの位置座標の測定値から求められるずれ量の値を補間することで、被検査パターンの近傍における位置測定用パターンの差分を推測して被検査パターンに適用することができる。
尚、図9では、マップ作成回路126において位置ずれマップを補正したが、マップ作成回路126とは別にマップ補正回路を設けて位置ずれマップを補正してもよい。その場合、マップ補正回路へは、マップ作成回路から位置ずれマップが送られ、位置補正用データ作成回路から位置補正用データが送られる。そして、マップ補正回路において、位置ずれマップが補正される。尚、マップ補正回路は、マップ補正部の一例である。
本実施の形態では、被検査パターンの位置座標を補正し、この補正した位置座標と設計座標との差分から位置ずれ量を求めて、位置ずれマップを作成してもよい。図12を用いて詳しく説明する。
図12において、S11〜S14までの各工程は、図1のS1〜S4と同様である。すなわち、S11において、マスクをX軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブル上に載置し、テーブルの位置座標を測定しながら位置測定用パターンの光学画像を取得して、複数の位置測定用パターンの位置座標を測定する。そして、S12において、S11で得られた測定値をXY座標平面にプロットし、さらにこの測定値を補間して位置補正用データを作成する。次に、被検査パターンの検査工程において、テーブルの位置座標を測定しながら、被検査パターンの光学画像と位置測定用パターンの光学画像を取得する(S13)。そして、テーブルの位置座標と被検査パターンの光学画像と位置測定用パターンの光学画像とから、被検査パターンの位置座標と位置測定用パターンの位置座標を取得する(S14)。マスク上における被検査パターンと位置測定用パターンとの設計位置関係は予め分かっているので、位置補正用データと、この位置関係とから、S15において、(S14で得た)被検査パターンの位置を補正する。すなわち、位置測定用パターンの位置座標の測定値と、位置補正用データによる位置測定用パターンの位置座標とのずれから、上記の位置関係を基に被検査パターンのずれを求めて、被検査パターンの位置座標の測定値を補正する。このとき、個々の被検査パターンの補正は、それぞれの近傍にある位置測定用パターンの位置であって、位置補正用データ209から求められる位置を参照して補正される。
図12において、S11〜S15の工程によって、被検査パターンの位置座標の測定値を補正して、被検査パターンの正確な位置を求めることができる。次いで、S16において、この補正した位置座標と設計座標との差分から、被検査パターンの位置ずれ量を求める。そして、この位置ずれ量をマスク上の位置座標と対応させてプロットして、位置ずれマップを作成する(S17)。
図11の実線は、被検査パターンと位置測定用パターンの位置ずれマップの測定値である。また、破線は、位置補正用データである。いずれも、XY平面上でY座標を特定したときのX座標と位置ずれ量との関係を示すものであり、さらに、各点は、位置測定用パターンの位置ずれ量を表している。
既に述べたように、実線の位置ずれマップを構成する位置測定用パターンの位置ずれ量は、位置測定用パターンの光学画像を用いて求められる。同様に、破線の位置補正用データを構成する位置測定用パターンの位置ずれ量も、位置測定用パターンの光学画像を用いて求められる。したがって、X座標が同じであれば、同一の位置測定用パターンであるから、原理上は同じ位置座標となるはずであり、位置ずれ量も同じとなるはずである。しかしながら、検査工程で得られる測長システムによる測定結果は変動するため、検査前に得られた測定結果との間に相違を生じ、図11の実線と破線のようになる。かかる測定結果の変動は、被検査パターンの位置についても同様である。
すなわち、検査工程前に位置測定用パターンの位置座標を測定して位置補正用データ209を作成し、検査工程で測定した位置測定用パターンの位置ずれ量と比較すると、この位置ずれ量が測定誤差による変動量を含んだものであり、正しい位置ずれ量とは言えないことが分かる。つまり、図11の実線は見かけ上の位置ずれマップであり、この位置ずれマップを位置補正用データ209で補正することによって、正確な位置ずれマップが得られる。具体的には、図9に示すように、位置補正用データ作成回路125からマップ作成回路126へ位置補正用データ209が送られ、この位置補正用データ209を基に、図11の実線の位置ずれマップが補正される。図11の点線は、こうして得られた位置ずれマップの補正値である。
ここで、被検査パターンについて正確な位置座標を得るには、正確な位置補正用データ209を作成することが必要となる。そして、そのためには、位置測定用パターンの数を増やして、位置補正用データ209を構成する測定点をできるだけ多くすることが重要である。本実施の形態では、図2に示すように、位置測定用パターン147がパターン形成領域145にも形成される。つまり、パターン形成領域145を除いて設けられる場合と比べて、位置測定用パターン147の総数を増やすことができる。このとき、位置測定用パターン147の寸法を所定値より小さくして、位置測定用パターン147を透過する光の強度を抑制することで、位置測定用パターン147がウェハなどへ実質的に転写されるのを回避することができる。また、パターンの形状と、このパターンを照明する光の形状とから、ウェハに転写される転写パターンのコントラストを予測し、明部に対応するパターン位置に暗部を設け、暗部に対応するパターン位置に開口部を設けて、転写パターンのコントラストが低下するようにしても同様に回避できる。
ところで、被検査パターンや位置測定用パターンの設計位置座標は、これらのパターンの設計データから作成された参照画像から分かる。参照画像は、検査対象となるパターンの設計データから、図8の検査システム100内で次のようにして作成される。
図9に示すように、設計者(ユーザ)が作成したCADデータ201は、OASISなどの階層化されたフォーマットの設計中間データ202に変換される。設計中間データ202では、レイヤ(層)毎に製作される各マスク101に形成されるパターンデータ(設計パターンデータ)が格納される。
パターンデータは、図8の検査システム100の磁気ディスク装置109に記憶されている。パターンデータに含まれる図形は、長方形や三角形を基本図形としたものである。磁気ディスク装置109には、図形の基準位置における座標(x,y)の他、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報であって、各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納される。
設計中間データ202は、電子ビーム描画装置で読み込み可能なフォーマットのフォーマットデータ203に変換される。これにより、検査システム100は、電子ビーム描画装置の描画データをそのまま読み込むことができる。
展開回路111は、磁気ディスク装置109から制御計算機110を通してパターンデータを読み出す。次いで、展開回路111は、読み出したパターンデータを2値ないしは多値のイメージデータ(設計画像データ)に変換する。具体的には、展開回路111は、描画データを図形毎のデータにまで展開し、その図形データの図形形状を示す図形コード、図形寸法などを解釈する。そして、所定の量子化寸法のグリッドを単位とするマス目内に配置されるパターンとして、パターンデータを2値ないしは多値のイメージデータに展開する。さらに、センサ画素に相当する領域(マス目)毎に設計パターンにおける図形が占める占有率が演算され、各画素内の図形占有率が画素値となる。
展開回路111で変換されたイメージデータは、参照回路112に送られる。
参照回路112は、図形のイメージデータであるパターンデータに適切なフィルタ処理を施して参照画像データ206を生成する。尚、フィルタ処理を施す理由は、次の通りである。
マスク101に形成されたパターンは、その製造工程でコーナーの丸まりや線幅の仕上がり寸法などが加減されており、設計パターンと厳密には一致しない。また、図8のセンサ回路106から得られた光学画像は、拡大光学系104の解像特性やフォトダイオードアレイ105のアパーチャ効果などによってぼやけた状態、言い換えれば、空間的なローパスフィルタが作用した状態にある。そこで、検査に先だって検査対象となるマスクを観察し、その製造プロセスや検査システムの光学系による変化を模擬したフィルタ係数を学習して、パターンデータに2次元のデジタルフィルタをかける。このようにして、参照画像に対して光学画像に似せる処理を行う。
フィルタ係数の学習は、製造工程で決められた基準となるマスクのパターンを用いて行ってもよく、また、検査対象となるマスク(本実施の形態ではマスク101)のパターンの一部を用いて行ってもよい。後者であれば、学習に用いられた領域のパターン線幅やコーナーの丸まりの仕上がり具合を踏まえたフィルタ係数が取得され、マスク全体の欠陥判定基準に反映されることになる。
尚、検査対象となるマスク101を使用してフィルタ係数の学習を行う場合、製造ロットのばらつきや、検査システムのコンディション変動といった影響を排除したフィルタ係数の学習ができるという利点がある。しかし、マスク101の面内で寸法変動があると、学習に用いた個所に対しては最適なフィルタ係数になるが、他の領域に対しては必ずしも最適な係数とはならないため、疑似欠陥を生じる原因になり得る。そこで、面内での寸法変動の影響を受け難いマスク101の中央付近で学習することが好ましい。あるいは、マスク101の面内の複数の個所で学習を行い、得られた複数のフィルタ係数の平均値を用いてもよい。
次に、マスク101の検査方法を説明する。
図8の構成部Aで取得されたマスク101の光学画像データ204は、図9に示すように、センサ回路106から比較回路108へ送られる。また、比較回路108へは、参照回路112から参照画像データ206も送られる。さらに、位置回路107から出力されたXYθテーブル102上でのマスク101の位置を示すデータも比較回路108へ送られる。
比較回路108では、光学画像データ204と、この光学画像データ204に対応する設計データに基づく参照画像データ206とが比較される。そして、これらの差分値が所定の閾値を超えると、比較回路108は、被検査パターンに欠陥があると判定する。以下に、ダイ−トゥ−データベース(Die to Datebase)比較方式による検査の具体例を述べる。
ダイ−トゥ−データベース比較方式では、参照画像データは、光学画像データに対する欠陥検査の基準として用いられる。この場合、透過照明系によって被検査パターンの光学画像を取得した場合には、透過画像データ同士での比較となる。透過画像データは、図8において、光源103aからの光を、照明光学系170aを介してマスク101に照射し、マスク101の下方に配置された拡大光学系104を介して、フォトダイオードアレイ105に入射させることで取得される。一方、反射照明系を用いた構成であれば、反射画像データ同士での比較となる。さらに、透過と反射を組み合わせて透過画像と反射画像を取得した場合には、透過画像データ同士、反射画像データ同士を比較する。こうした比較によって、被検査パターンの形状欠陥などが検出される。具体的な比較方法は次の通りである。
図9の設計中間データ202のパターンデータに含まれる図形は、長方形や三角形を基本図形としたものである。磁気ディスク装置109には、図形の基準位置における座標(x,y)、辺の長さ、長方形や三角形等の図形種を区別する識別子となる図形コードといった情報であって、各パターン図形の形、大きさ、位置等を定義した図形データが格納される。また、クラスタ(またはセル)を用いて階層化されたデータは、ストライプに配置されるが、ストライプは、適当なサイズに分割されてサブストライプとなる。そして、光学画像から切り出されたサブストライプと、光学画像に対応する参照画像から切り出されたサブストライプとが、比較回路108内の比較ユニットに投入される。
比較回路108に投入されたサブストライプは、さらに検査フレームと称される矩形の小領域に分割される。そして、比較ユニットにおいてフレーム単位で比較されて欠陥が検出される。比較回路108には、複数の検査フレームが同時に並列して処理されるよう、数十個の比較ユニットが装備されている。各比較ユニットは、1つの検査フレームの処理が終わり次第、未処理のフレーム画像を取り込む。これにより、多数の検査フレームが順次処理されていく。
比較ユニットでの処理は、具体的には次のようにして行われる。まず、光学画像と、参照画像とを位置合わせする。このとき、パターンのエッジ位置や、輝度のピークの位置が揃うように、画素単位で平行シフトさせる他、近隣の画素の輝度値を比例配分するなどして、画素未満の合わせ込みも行う。位置合わせを終えた後は、光学画像と参照画像との画素毎のレベル差を評価したり、パターンエッジ方向の画素の微分値同士を比較したりするなどして、適切な比較アルゴリズムにしたがって欠陥を検出していく。具体的には、透過画像データ同士、反射画像データ同士または透過画像データと反射画像データを組み合わせた比較判定アルゴリズムが用いられる。比較の結果、両者の差異が欠陥判定閾値を超えた場合には、その個所が欠陥と判定される。本実施の形態によれば、光学画像の正確な位置が得られるので、参照画像と正確な位置合わせをすることができ、それによって正確な欠陥判定を行うことができる。
図9に示すように、比較回路108での参照画像データ206との比較の結果、被検査パターンに欠陥が検出されれば、その結果はマスク検査結果205に保存される。具体的には、制御計算機110によって、欠陥の座標や、欠陥判定の根拠となった光学画像などが、マスク検査結果205として磁気ディスク装置109に保存される。
その後、マスク検査結果205は、検査システム100の外部装置であるレビュー装置500に送られる(図9)。尚、レビュー装置は、検査システム100の一部であってもよい。
レビューは、オペレータによって、検出された欠陥が実用上問題となるものであるかどうかを判断する動作である。オペレータは、例えば、欠陥判定の根拠となった基準画像と、欠陥が含まれる光学画像とを見比べて、修正の必要な欠陥であるか否かを判断する。そして、レビュー工程を経て判別された欠陥情報も、図8の磁気ディスク装置109に保存される。レビュー装置で1つでも修正すべき欠陥が確認されると、マスク101は、欠陥情報リスト207とともに、検査システム100の外部装置である修正装置600に送られる(図9)。修正方法は、欠陥のタイプが凸系の欠陥か凹系の欠陥かによって異なるので、欠陥情報リスト207には、凹凸の区別を含む欠陥の種別と欠陥の座標が添付される。
以上述べたように、パターンの同じ位置を同じ方法によって測定しても、測定した時間によって測定値に違いが生じる。本実施の形態の位置測定方法によれば、マスクに位置測定用パターンを設け、検査前に測定した複数の位置測定用パターンの位置座標から位置補正用データを作成する。そして、検査工程で得られた被検査パターンの位置座標をこの位置補正用データを用いて補正するので、被検査パターンの位置を正確に把握することができる。
また、特に、本実施の形態では、位置測定用パターンをマスク上で被検査パターンが形成される領域にも設けるので、位置測定用パターンの総数を多くして、正確な位置補正用データを作成することができる。この際、位置測定用パターンがウェハなどへ実質的に転写されるのは、位置測定用パターンの寸法を所定値より小さくして、位置測定用パターンを透過する光の強度を抑制することで回避可能である。また、パターンの形状と、このパターンを照明する光の形状とから、ウェハに転写される転写パターンのコントラストを予測し、明部に対応するパターン位置に暗部を設け、暗部に対応するパターン位置に開口部を設けて、転写パターンのコントラストが低下するようにしても同様に回避できる。
さらに、本実施の形態の位置測定方法により被検査パターンの位置を正確に把握することで、正確な位置ずれマップを作成することができるようになる。すなわち、被検査パターンの位置座標の測定値が変動することを考慮せずに位置ずれマップを作成すると、フォトリソグラフィ工程へのフィードバックが不適当なものとなるが、被検査パターンの位置座標または位置ずれ量の測定値を位置補正用データで補正したうえで評価することで、正確なフィードバックが可能となるので、マスクの製造歩留まりを向上させることができる。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することができる。例えば、上記実施の形態では、位置測定用パターンを実質的にウェハに転写されないパターンとしたが、ウェハへの転写が問題とならない場合であればこれに限られない。
また、上記実施の形態では、ダイ−トゥ−データベース(Die to Database)比較方式による検査を述べたが、これに限られるものではない。例えば、ダイ−トゥ−ダイ(Die to Die)比較方式や、セル(Cell)比較方式であってもよく、また、ナノインプリントリソグラフィ(Nanoimprint Lithography;NIL)におけるテンプレートの検査のように、1つの画像内で注目する画素とその周辺の画素とを比較する方式であってもよい。
また、上記実施の形態では、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要としない部分についての記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができることは言うまでもない。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更し得る全ての位置測定方法、位置ずれマップの作成方法および検査システムは、本発明の範囲に包含される。
20 ストライプ
100 検査システム
101 マスク
102 XYθテーブル
103 光源
104 拡大光学系
105 フォトダイオードアレイ
106 センサ回路
107 位置回路
108 比較回路
109 磁気ディスク装置
110 制御計算機
111 展開回路
112 参照回路
113 オートローダ制御回路
114 テーブル制御回路
115 磁気テープ装置
116 フレキシブルディスク装置
117 CRT
118 パターンモニタ
119 プリンタ
120 バス
122 レーザ測長システム
125 位置補正用データ作成回路
126 マップ作成回路
127 位置ずれ量取得回路
130 オートローダ
141 基板
142 第1の膜
143 第2の膜
144 被検査パターン
145 パターン形成領域
147 位置測定用パターン
150,151 パターン
170 照明光学系
201 CADデータ
202 設計中間データ
203 フォーマットデータ
204 光学画像データ
205 マスク検査結果
206 参照画像データ
207 欠陥情報リスト
208 位置ずれ量データ
209 位置補正用データ
210 位置ずれマップ
211 補正された位置ずれマップ
500 レビュー装置
600 修正装置

Claims (9)

  1. 被写体へ転写される複数の第1のパターンと、該複数の第1のパターンが設けられた領域および該領域の周囲に設けられ且つ被写体には転写されない複数の第2のパターンとを有するマスクを準備する工程と、
    前記マスクをX軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブル上に載置し、前記テーブルの位置座標を測定しながら前記複数の第2のパターンの光学画像を取得して、前記第2のパターンの位置座標を測定する工程と、
    前記第2のパターンの光学画像と、該光学画像に対応する前記第2のパターンの設計データから作成された参照画像との位置ずれ量を算出して、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成する工程と、
    前記複数の第1のパターンの欠陥検査工程時に、前記テーブルの位置座標を測定しながら、前記複数の第1のパターンの光学画像と前記複数の第2のパターンの光学画像を取得し、
    該テーブルの位置座標と該複数の第1のパターンの光学画像と該複数の第2のパターンの光学画像とから、該複数の第1のパターンの位置座標と該複数の第2のパターンの位置座標を求めて、
    該複数の第1のパターンの位置座標と該複数の第2のパターンの位置座標について、それぞれ、対応するパターンの設計データから作成された参照画像との位置ずれ量を取得し、
    該複数の第2のパターンの位置ずれ量と、前記位置補正用データによる前記複数の第2のパターンの位置ずれ量との差分を求めて、前記複数の第1のパターンの位置ずれ量に該差分を加減して該位置ずれ量を補正し、
    前記補正された位置ずれ量を用いて前記複数の第1のパターンの位置座標を補正し、該補正位置を前記第1のパターンの位置とする工程とを有することを特徴とする位置測定方法。
  2. 被写体へ転写される複数の第1のパターンと、該複数の第1のパターンが設けられた領域および該領域の周囲に設けられ且つ被写体には転写されない複数の第2のパターンとを有するマスクを準備する工程と、
    前記マスクをX軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブル上に載置し、前記テーブルの位置座標を測定しながら前記複数の第2のパターンの光学画像を取得して、前記複数の第2のパターンの位置座標を測定して得られた測定値に基づいて、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成する工程と、
    前記複数の第1のパターンの欠陥検査工程時に、前記テーブルの位置座標を測定しながら、前記複数の第1のパターンの光学画像と前記複数の第2のパターンの光学画像を取得し、
    該テーブルの位置座標と該複数の第1のパターンの光学画像と該複数の第2のパターンの光学画像とから、該複数の第1のパターンの位置座標および該複数の第2のパターンの位置座標を取得し、
    該複数の第2のパターンの位置座標と、前記位置補正用データによる前記複数の第2のパターンの位置座標とのずれから、前記複数の第1のパターンの位置座標のずれを求めて前記複数の第1のパターンの位置座標を補正し、得られた補正位置を前記第1のパターンの位置とする工程とを有することを特徴とする位置測定方法。
  3. 前記複数の第1のパターンは、透過光によって前記被転写体へ転写される図形パターンであって、
    前記複数の第2のパターンは、前記被転写体へ実質的に転写されないように前記透過光の強度が調整されている位置測定用パターンであることを特徴とする請求項1または2に記載の位置測定方法。
  4. 前記マスクは、基板と、前記基板の一方の主面に設けられて前記基板よりも透過率の低い膜とを有し、
    前記複数の第2のパターンは、それぞれ、前記膜に形成されて互いに直交するラインパターンからなる十字形状であって、前記ラインパターンの幅方向の寸法はいずれも60nm未満であり、
    反射光によって前記複数の第2のパターンの光学画像を取得することを特徴とする請求項3に記載の位置測定方法。
  5. 前記マスクは、基板と、前記基板の一方の主面に設けられて前記基板よりも透過率の低い膜とを有し、
    前記第2のパターンの形状と、前記第2のパターンを照明する光の形状とから、前記被転写体へ転写される転写パターンのコントラストを予測し、予測される明部に対応する位置に暗部を設け、予測される暗部に対応する位置に開口部を設けて構成された第2のパターンを前記膜に複数形成し、
    反射光によって前記複数の第2のパターンの光学画像を取得することを特徴とする請求項3に記載の位置測定方法。
  6. 前記テーブルの位置座標を測定しながら前記複数の第2のパターンの光学画像を取得する工程を複数回繰り返して行い、該テーブルのX座標の平均値とY座標の平均値を求め、得られた平均座標と該複数の第2のパターンの光学画像とから、前記第2のパターンの位置座標を取得して、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の位置測定方法。
  7. 被写体へ転写される複数の第1のパターンと、該複数の第1のパターンが設けられた領域および該領域の周囲に設けられ且つ被写体には転写されない複数の第2のパターンとを有するマスクを準備する工程と、
    前記マスクをX軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブル上に載置し、前記テーブルの位置座標を測定しながら前記複数の第2のパターンの光学画像を取得して、前記第2のパターンの位置座標を測定する工程と、
    前記第2のパターンの光学画像と、該光学画像に対応する前記第2のパターンの設計データから作成された参照画像との位置ずれ量を算出して、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成する工程と、
    前記複数の第1のパターンの欠陥検査工程時に、前記テーブルの位置座標を測定しながら、前記複数の第1のパターンの光学画像と前記複数の第2のパターンの光学画像を取得し、
    該テーブルの位置座標と該複数の第1のパターンの光学画像と該複数の第2のパターンの光学画像とから、該複数の第1のパターンの位置座標および該複数の第2のパターンの位置座標を取得して、これらのパターンの設計座標との位置ずれ量を前記マスク上の位置座標と対応させた前記位置ずれ量のマップを作成する工程と、
    前記複数の第2のパターンについて、前記位置ずれ量のマップによる位置ずれ量と、前記位置補正用データによる位置ずれ量との差分を求めて、前記複数の第1のパターンの位置ずれ量に加減することにより、前記位置ずれ量のマップを補正する工程とを有することを特徴とする位置ずれマップの作成方法。
  8. 前記複数の第1のパターンは、透過光によって前記被転写体へ転写される図形パターンであって、
    前記複数の第2のパターンは、前記被転写体へ実質的に転写されないように前記透過光の強度が調整されている位置測定用パターンであることを特徴とする請求項7に記載の位置ずれマップの作成方法。
  9. X軸方向およびY軸方向に移動可能なテーブルと、
    前記テーブルの位置座標を測定する位置測定部と、
    前記テーブルの上に載置された被検査試料の光学画像を取得する光学画像取得部と、
    前記被検査試料に設けられたパターンの設計データから前記光学画像に対応する参照画像を作成する参照画像作成部と、
    前記被検査試料の複数の第1のパターンの光学画像と、該第1のパターンの光学画像とともに取得され、前記複数の第1のパターンが設けられた領域および該領域の周囲に設けられた複数の第2のパターンの光学画像と、これらの光学画像の取得の際に測定された前記テーブルの位置座標とから、前記複数の第1のパターンの位置座標および前記複数の第2のパターンの位置座標を取得して、これらのパターンの設計座標との位置ずれ量を前記被検査試料上の位置座標と対応させた前記位置ずれ量のマップを作成するマップ作成部と、
    前記複数の第1のパターンとは異なる工程で取得した前記複数の第2のパターンの光学画像と、該光学画像に対応する前記第2のパターンの設計データから作成された参照画像との位置ずれ量を算出して、前記複数の第1のパターンの位置補正用データを作成する位置補正用データ作成部と、
    前記マップ作成部の一部または前記マップ作成部とは異なるものであって、前記複数の第2のパターンについて、前記位置ずれ量のマップによる位置ずれ量と、前記位置補正用データによる位置ずれ量との差分を求めて、前記複数の第1のパターンの位置ずれ量に加減することにより前記位置ずれ量のマップを補正するマップ補正部と、
    前記第1のパターンの光学画像と参照画像を比較して、これらの差分値が所定の閾値を超える場合に欠陥と判定する比較部とを有することを特徴とする検査システム。
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