JP7313682B2 - 光学特性の評価方法 - Google Patents

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特許法第30条第2項適用 ふく射勉強会、令和1年8月17日
本発明は、光学特性の評価方法に関する。
光に対して自然界の物質にはない振る舞いをする人工物質としてメタマテリアルが知られている。物質の光学特性は、材料固有の特性と表面状態によって決定される。例えば、物質の表面に微小な単位構造を周期配列すると、物質は特異的な光学特性を示す。単位構造の幾何学的な大きさを設計すると、物質の光学特性を制御できる。メタマテリアルは、例えば、波長選択性を有する部材等に適用でき(例えば、特許文献1)、太陽電池等への適用が期待されている。
特開2010-027831号公報
メタマテリアルの特異的な光学特性は、微小な単位構造の周期配列によって実現される。単位構造に欠陥が生じると、所望の光学特性が得られない場合がある。そのため、メタマテリアルを適切かつ効率的に評価できる方法が求められている。
例えば、特許文献1は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いてメタマテリアルの表面状態を観測し、赤外線吸収スペクトルによりメタマテリアルの光学特性を評価している。赤外線吸収スペクトルは、フーリエ変換赤外分光光度計(FT-IR)を用いて測定できる。
SEMは、微小な領域の構造を観測するための装置であり、大面積の評価に適していない。またFT-IRは、移動鏡を移動させながら赤外光を干渉させるため、大面積を素早く評価する測定方法として適していない。そのため、例えば、量産ラインにSEMやFT-IRを組み込み、大面積の測定対象の評価を行うことは現実的ではない。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、安価で、評価にかかる時間を短縮できる光学特性の評価方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を提供する。
(1)第1の態様にかかる光学特性の評価方法は、周期構造体に光を入射し、回折像を得る第1工程と、前記回折像に位相の情報を加え、前記周期構造体の表面形状を再構築した再構築像を得る第2工程と、前記再構築像における欠陥を抽出し、前記再構築像における前記欠陥の割合を求める第3工程と、前記欠陥の割合から前記再構築像における有効領域の割合を算出し、前記有効領域の割合から前記周期構造体の光学特性を予想する第4工程と、を有し、前記第1工程は、前記周期構造体で反射した光の回折パターンを投影面に投影する工程と、前記投影面の垂線方向に対して所定の仰角の位置に配置した検出器で、前記投影面に投影された投影像を検出する工程と、前記投影像を前記検出器が配置された仰角に基づき補正し、前記回折像を得る工程と、を有する。
(2)第2の態様にかかる光学特性の評価方法は、周期構造体に光を入射し、回折像を得る第1工程と、前記回折像に位相の情報を加え、前記周期構造体の表面形状を再構築した再構築像を得る第2工程と、前記再構築像における欠陥を抽出し、前記再構築像における前記欠陥の割合を求める第3工程と、前記欠陥の割合から前記再構築像における有効領域の割合を算出し、前記有効領域の割合から前記周期構造体の光学特性を予想する第4工程と、を有し、前記第3工程は、前記再構築像における単位構造の長さ、周囲長及び面積から前記欠陥を判別する工程と、前記欠陥と判断された前記単位構造の数を、前記欠陥がない理想状態における前記単位構造の数で割り、前記欠陥の割合を求める工程と、を有する。
)上記態様にかかる光学特性の評価方法の前記第2工程において、前記回折像から実像への逆フーリエ変換と前記実像から前記回折像へのフーリエ変換とを、回折波の位相を変えながら複数回繰り返し、前記位相の情報を最適化してもよい。
上記態様にかかる光学特性の評価方法によれば、安価で、評価にかかる時間を短縮できる。
第1実施形態に係る光学特性の評価方法における第1工程を説明するための模式図である。 第1実施形態に係る光学特性の評価方法で評価される周期構造体の平面図である。 第1実施形態に係る光学特性の評価方法における第2工程を説明するための模式図である。 周期構造体の平面図と、周期構造体の回折像と、回折像からの再構築像の一例である。 周期構造体の平面図と、周期構造体の回折像と、回折像からの再構築像の一例である。 実施例1の周期構造体の表面像と、実施例1の周期構造体の再構築像である。 実施例1の周期構造体の光学特性の評価結果である。 実施例2の周期構造体の表面像と、実施例1の周期構造体の再構築像である。 実施例2の周期構造体の光学特性の評価結果である。
以下、本実施形態について、図を適宜参照しながら詳細に説明する。以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などは実際とは異なっていることがある。以下の説明において例示される材料、寸法等は一例であって、本発明はそれらに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
第1実施形態に係る光学特性の評価方法は、第1工程と第2工程と第3工程と第4工程とを有する。第1工程は、周期構造体に光を入射し、回折像を得る工程である。第2工程は、回折像に位相の情報を加え、周期構造体の形状を再構築した再構築像を得る工程である。第3工程は、再構築像における欠陥を抽出し、再構築像における欠陥の割合を求める工程である。第4工程は、欠陥の割合から再構築像における有効領域の割合を算出し、有効領域の割合から周期構造体の光学特性を予想する工程である。以下、それぞれの工程について詳述する。
「第1工程」
図1は、第1実施形態に係る光学特性の評価方法における第1工程を説明するための模式図である。図1に示す評価装置100は、光源20とスクリーン30と検出器40とを有し、周期構造体10の回折像を得る装置である。光源20から周期構造体10へ向かう方向をy方向、y方向と直交する面の一方向をx方向、x方向及びy方向と直交する方向をz方向とする。
図2は、第1実施形態に係る光学特性の評価方法で評価される周期構造体10の平面図である。図2は、周期構造体10のy方向からの平面図である。周期構造体10は、メタマテリアルの一態様である。周期構造体10は、複数の単位構造11を有し、単位構造11が周期的に配列している。図2において単位構造11は、x方向及びz方向に行列状に配列している。単位構造11は、例えば、周期構造体10の表面から窪む穴である。単位構造11の1辺のサイズは、例えば、100nm以上100μm以下である。図2では、単位構造11の平面視形状を四角形の場合を例示したが、単位構造11の形状は問わない。
光源20は、例えば、可視光又は赤外光を周期構造体10に照射する。光源20は、例えば、連続波を発振するCWレーザーである。光源20から周期構造体10に照射する光L1の波長は、周期構造体10の周期構造のサイズに合わせて設定でき、例えば、532nmである。光源20から発振する光L1のスポット径は、例えば、1mm以上10mm以下である。
スクリーン30は、x方向及びz方向に広がる。スクリーン30には開口32があり、開口32を通って光L1は周期構造体10に照射される。スクリーン30は、投影面の一例である。
検出器40は、例えば、カメラ等の撮像素子である。検出器40は、光L1の入射方向に対して周期構造体10より後方で、y方向から仰角θ傾いた位置にある。仰角θは、例えば、15°である。
第1工程では、周期構造体10の回折像を得る。まず、光源20から光L1を周期構造体10に照射する。光L1は、スクリーン30の開口32を通って、周期構造体10の表面に入射する。光L1は、周期構造体10の表面で反射する。反射した回折光L2は、スクリーン30に投影される。スクリーン30に投影された投影像は、周期構造体10の表面の周期構造に応じた回折パターンを示す。
次いで、スクリーン30に投影された投影像を、検出器40で検知する。検出器40は、スクリーン30から反射する光L3を検知し、投影像の強度分布を撮像する。検出器40は、スクリーン30の垂線方向(y方向)に対して仰角θ傾いた位置にあるため、検出器40で検知される像は、スクリーン30に投影された実際の投影像に対して歪んでいる。検出器40で検知される像を仰角θに基づいて画像補正することで、回折像は中心に対して対称な回折パターンとなる。この補正後の回折パターンが、周期構造体10の回折像である。
「第2工程」
次いで、第2工程では、第1工程で得られた回折像に位相の情報を加え、周期構造体10の形状を再構築した再構築像を得る。回折像には、回折光L2の強度の情報は残るが位相の情報は残らない。回折像から周期構造体10の表面形状を再構築するために、回折像に位相の情報を加える。
まず回折像の生データから周期構造体10の表面形状以外の原因に伴う外乱を除去する。外乱は、例えば、スクリーン30の開口32による光L1の散乱や、光源20及び検出器40のガウシアンノイズである。外乱は、暗視野のバックグラウンドを差し引くことで、除去できる。ガウシアンノイズは、ガウシアンフィルターを用いることで除去できる。
次いで、回折像に位相の情報を加える。図3は、第1実施形態に係る光学特性の評価方法の第2工程を説明するための模式図である。回折像に与える位相の情報は、回折像G’から実像gk’への逆フーリエ変換と実像gから回折像Gへのフーリエ変換とを、回折像G’に与える回折波の位相を変えながら複数回繰り返し、最適化することが好ましい。
まず上述のように、第1工程で得られた回折像G’は、位相の情報を有さない。そこで、回折像G’にランダムな位相を加え、逆フーリエ変換を行う。逆フーリエ変換を行うと実像gk’が得られる。次いで、実像gk’に実空間における拘束条件を課すことで、実像gk’が実像gに補正される。実空間における拘束条件は、例えば、試料が存在するであろうと推定される領域外では電子密度がゼロであることや、物理的に電子密度が負にならないということである。次いで、実像gをフーリエ変換し、回折像Gが得られる。回折像Gに虚数空間における拘束条件を課すことで、回折像Gが回折像G’に補正される。
第1工程で得られた回折像G’と、ランダムな位相を与え計算によって求められる回折像G’とは、ランダムに与えられた位相が正しいほど一致する。上記のフーリエ変換と逆フーリエ変換とを与える位相を変えながら複数回行い、第1工程で得られた回折像G’とランダムな位相を与え計算によって求められる回折像G’とのずれを小さくしていくことで、位相が最適化される。フーリエ変換と逆フーリエ変換との繰り返しは、例えば1500回以上行う。位相の最適化は、機械学習により効率化してもよい。
図4及び図5は、周期構造体10の平面図と、周期構造体10の回折像と、回折像からの再構築像50の一例である。図4は、欠陥の無い理想的な周期構造体10の結果であり、図5は、付着物12により汚染された欠陥を有する周期構造体10の結果である。図4(a)及び図5(a)は、周期構造体10のSEM像である。図4(b)及び図5(b)は、周期構造体10の回折像である。図4(c)及び図5(c)は、周期構造体10の再構築像50である。
図4(b)及び図5(b)は、いずれも回折スポットSpが規則的に配列した回折パターンを示す。図4(b)に示す回折像と図5(b)に示す回折像とを比較すると、図5(b)に示す回折像は、図4(b)に示す回折像と比較して回折スポットSpの周囲に光が散乱している。付着物12により回折パターンが乱れたためと考えられる。
図4(c)及び図5(c)は、これらの回折パターンを基に、周期構造体10を再構築した再構築像50である。図4(c)の再構築像50は、単位構造51が周期的に配列しており、図4(a)で示す周期構造体10の表面形状を適切に再構築している。これに対し、図5(c)の再構築像50は、単位構造51が周期的に配列しているが、欠陥52,53,54がある。図5(a)で示す周期構造体10は欠陥を有しており、図5(c)に示す再構築像は、周期構造体10の表面形状を適切に再構築している。なお、SEMを撮影するピンポイントの回折パターンを得ることは難しく、図5(a)の平面図と図5(c)の再構築像50とは完全一致はしていない。
上述のように、第1工程及び第2工程を行うことで、欠陥を有さない場合も欠陥を有する場合も、周期構造体10の表面形状を回折像から再構築することができた。
「第3工程」
第3工程では、再構築像50における欠陥52,53,54を抽出し、再構築像50における欠陥52,53,54の割合を求める。
欠陥52は、隣接する単位構造51が接続されたものである。欠陥53は、単位構造51のサイズが所定のサイズより小さいものである。欠陥54は、単位構造51が変形したものである。欠陥52,53,54は、再構築像50を所定の閾値で画像処理することで、欠陥の無い理想的な単位構造51と区別される。画像処理は、理想的には単位構造51に対応する部分(図4(c)及び図5(c)における黒色部分)の面積、周囲長、長さの各パラメータに閾値を設け、閾値の範囲内に入らないものを欠陥52,53,54と判定する。
例えば、再構築像50の単位構造51に対応する部分の長さの閾値を、実際の周期構造体10の単位構造11の1辺の1/2倍以上2倍以下と設定する。欠陥52は1辺の長さが2倍以上となる可能性が高く、欠陥52を区別できる。また欠陥53は1辺の長さが1/2倍以下となる可能性が高く、欠陥53を区別できる。
また例えば、再構築像50の単位構造51に対応する部分の周囲長の閾値を、実際の周期構造体10の単位構造11の周囲長の1/2倍以上2倍以下と設定する。欠陥52,54は、周囲長が2倍以上となる可能性が高く、欠陥52,54を区別できる。また欠陥53は周囲長が1/2倍以下となる可能性が高く、欠陥53を区別できる。
また例えば、再構築像50の単位構造51に対応する部分の面積の閾値を、実際の周期構造体10の単位構造11の面積の1/2倍以上2倍以下と設定する。欠陥52,54は、面積が2倍以上となる可能性が高く、欠陥52,54を区別できる。また欠陥53は面積が1/2倍以下となる可能性が高く、欠陥53を区別できる。
上記の手順を経ることで、理想的な単位構造51と欠陥52,53,54とを区別できる。そして、欠陥52,53,54と判断された単位構造の数を、欠陥がない理想状態における単位構造51の数で割り、欠陥52,53,54の割合を求める。
ここで、欠陥52は、n個(nは整数)の単位構造が接続された欠陥であり、欠陥の数は一つである。しかしながら、本来であればn個の単位構造である部分であり、n個の単位構造のそれぞれが欠陥として判定されたとして、欠陥52と判断された単位構造の数はn個とする。また「欠陥がない理想状態における単位構造51の数」とは、周期構造体10の全面に欠陥がない場合に抽出される単位構造51の数であり、例えば図5(c)における欠陥がない部分の単位構造51の数ではない。
「第4工程」
第4工程は、欠陥の割合に基づき、周期構造体10の光学特性を予想する。まず、1-「欠陥の割合」を行い、周期構造体10の有効領域の割合を算出する。周期構造体10の有効領域は欠陥がなく、理想的な光学特性を示すと仮定される。したがって、欠陥がない理想状態の周期構造体の光学特性と有効領域の割合との積を行うだけで、周期構造体10の光学特性が予想できる。
上述のように、第1実施形態に係る光学特性の評価方法は、第1工程で回折像を測定し、その後の第2工程から第4工程はコンピュータ等を用いた計算を行うことで、周期構造体10の光学特性を予想している。そのため、第1実施形態に係る光学特性の評価方法は、測定系として回折像を得るための簡便な評価装置100を準備するだけでよく、安価である。また、第1実施形態に係る光学特性の評価方法は、光学特性を評価するために要する時間を短縮でき、量産等にも適用可能である。
(実施例1)
まず図1に示す評価装置100を準備した。光源20は、波長が532nmで出力9.62mWのTTL変調のCWレーザーを用いた。レーザーのスポット径は、略1mmとした。また検出器40は、y方向に対して仰角15°の位置に配置した。検出器40の露光は0.2秒とした。
実施例1の周期構造体は、Si基板に反応性エッチング(RIE)により周期的なマイクロキャビティを形成し、その上にPtをスパッタリングでコーティングしたものとした。周期構造体の隣接する単位構造のピッチは2.6μm、開口の一辺は1.6μm、開口の深さは5μmとした。そして、周期構造体の表面を汚染し、欠陥を設けた。図6(a)は、実施例1の周期構造体の表面のSEM像である。
次いで、周期構造体を評価装置100に設置し、回折像を得た。そして回折像から周期構造体の再構築像を作製した。図6(b)は、実施例1の周期構造体の再構築像である。
次いで、再構築像の単位構造の長さ、周囲長及び面積の閾値を設定し、画像処理を行い、再構築像における欠陥の割合を求めた。長さの閾値は、実際の周期構造体の単位構造の1辺の1/2倍以上2倍以下と設定した。周囲長の閾値は、実際の周期構造体の単位構造の周囲長の1/2倍以上2倍以下と設定した。面積の閾値は、実際の周期構造体の単位構造の面積の1/2倍以上2倍以下と設定した。図6(b)では、欠陥として判定された部分を白色で図示している。実施例1の再構築像における欠陥の割合は、25.7%であった。再構築像の欠陥の割合は、実際の周期構造体における欠陥の割合と近い値を示した。
次いで、欠陥の割合から有効領域の割合を算出した。有効領域の割合は、74.9%であった。図7は、実施例1の周期構造体の光学特性の評価結果である。図7において「Designed」は欠陥の無い理想状態の光学特性であり、「Measured」は実際の周期構造体の光学特性をFT-IRで測定した実測値であり、「Calculation」は上記の有効領域の割合から算出した値であり、「Damage」は欠陥部分の光学特性を換算したものである。欠陥部分の光学特性は、基板のPtの光学特性から光学的な特性の変調が生じないものとして扱った。
図7に示すように、「Measured」と「Calculation」とは非常に近い値を示しており、本実施形態に係る光学特性の評価方法が機能していることが分かる。
(実施例2)
実施例2は、測定する周期構造体を変えたこと以外は、実施例1と同じとした。
実施例2の周期構造体は、Si基板に反応性エッチング(RIE)により周期的なマイクロキャビティを形成し、その上にPtをスパッタリングでコーティングしたものとした。周期構造体の隣接する単位構造のピッチは2.7μm、開口の一辺は2.1μm、開口の深さは5μmとした。そして、周期構造体の一部に開口が設けられていない領域があった。図8(a)は、実施例2の周期構造体の表面のSEM像である。
次いで、周期構造体を評価装置100に設置し、回折像を得た。そして回折像から周期構造体の再構築像を作製した。図8(b)は、実施例2の周期構造体の再構築像である。図8(b)では、欠陥として判定された部分を白色で図示している。
実施例2の再構築像における欠陥の割合は、6.6%であった。再構築像の欠陥の割合は、実際の周期構造体における欠陥の割合と近い値を示した。有効領域の割合は、93.4%であった。
図9は、実施例2の周期構造体の光学特性の評価結果である。図9において「Designed」は欠陥の無い理想状態の光学特性であり、「Measured」は実際の周期構造体の光学特性をFT-IRで測定した実測値であり、「Calculation」は上記の有効領域の割合から算出した値であり、「Damage」は欠陥部分の光学特性である。
図9に示すように、「Measured」と「Calculation」とは非常に近い値を示しており、本実施形態に係る光学特性の評価方法が機能していることが分かる。
10 周期構造体
11、51 単位構造
12 付着物
20 光源
30 スクリーン
32 開口
40 検出器
50 再構築像
52、53、54 欠陥
100 評価装置
L1、L3 光
L2 回折光
Sp 回折スポット

Claims (4)

  1. 周期構造体に光を入射し、回折像を得る第1工程と、
    前記回折像に位相の情報を加え、前記周期構造体の表面形状を再構築した再構築像を得る第2工程と、
    前記再構築像における欠陥を抽出し、前記再構築像における前記欠陥の割合を求める第3工程と、
    前記欠陥の割合から前記再構築像における有効領域の割合を算出し、前記有効領域の割合から前記周期構造体の光学特性を予想する第4工程と、を有し、
    前記第1工程は、
    前記周期構造体で反射した光の回折パターンを投影面に投影する工程と、
    前記投影面の垂線方向に対して所定の仰角の位置に配置した検出器で、前記投影面に投影された投影像を検出する工程と、
    前記投影像を前記検出器が配置された仰角に基づき補正し、前記回折像を得る工程と、
    を有する、光学特性の評価方法。
  2. 周期構造体に光を入射し、回折像を得る第1工程と、
    前記回折像に位相の情報を加え、前記周期構造体の表面形状を再構築した再構築像を得る第2工程と、
    前記再構築像における欠陥を抽出し、前記再構築像における前記欠陥の割合を求める第3工程と、
    前記欠陥の割合から前記再構築像における有効領域の割合を算出し、前記有効領域の割合から前記周期構造体の光学特性を予想する第4工程と、を有し、
    前記第3工程は、
    前記再構築像における単位構造の長さ、周囲長及び面積から前記欠陥を判別する工程と、
    前記欠陥と判断された前記単位構造の数を、前記欠陥がない理想状態における前記単位構造の数で割り、前記欠陥の割合を求める工程と、
    を有する、光学特性の評価方法。
  3. 前記第2工程において、前記回折像から実像への逆フーリエ変換と前記実像から前記回折像へのフーリエ変換とを、回折波の位相を変えながら複数回繰り返し、前記位相の情報を最適化する、請求項1に記載の光学特性の評価方法。
  4. 前記第2工程において、前記回折像から実像への逆フーリエ変換と前記実像から前記回折像へのフーリエ変換とを、回折波の位相を変えながら複数回繰り返し、前記位相の情報を最適化する、請求項に記載の光学特性の評価方法。
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