JP3966705B2 - ガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジング - Google Patents

ガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジング Download PDF

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    • G11B33/146Reducing contamination, e.g. by dust, debris constructional details of filters

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジングに関し、特に塵埃、腐食性ガス、湿気等によるコンタミネーションを防止する必要のある密閉性容器において、内部に配置する本来の機能部品の配置スペースを大幅に低減させても、このようなコンタミネーションを非常に効率良く吸着除去することができるガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピューターのハードディスク駆動装置(以下、HDDとも称する)のような磁気記録ディスク装置は、化学的な汚染に非常に敏感である。高分子量の有機性の蒸気は、ディスク表面の非常に滑らかな表面に吸着され、ヘッドの読取り性能の低下や、ヘッドクラッシュを引き起こしたりする。他の化学的な汚染、例えばSO2が、ディスク及び磁気ヘッドの冶金、特に磁気抵抗性読み取り素子の腐食を引き起こすこともある。以前は、外界からのこのような腐食ガスの侵入を妨げるため、HDDは完全に密閉された形で作られていた。しかしながら、最近、トップカバーをステンレススチール製のプレス成型板に変更することが進んでおり、完全密閉型容器では、温度変化による体積変化のひずみが大きく、ヘッドクラッシュやケースの変形等の問題が発生するため、呼吸口を設けて、容器内の圧力調整を行う方法が一般的に採用されている。また、前記呼吸口には、外界からの微小パーティクルの侵入と腐食ガスの侵入を防ぐために、ガス吸着材とパーティクルフィルターを一体化したガス吸着フィルターが多く用いられている。これらのガス吸着フィルターは、呼吸口全体を活性炭シート等で覆い、侵入してくる有害ガスを、ガス吸着材層内部を通過させることにより除去している。
【0003】
ところで、HDDの記憶容量は近年急激に増加してきている。現在、一枚のメディア(3.5インチディスク)を搭載したHDDの記憶容量は40GBに達しており、近い将来100GBに到達することが予測されている。しかしHDDの記憶容量が増加しても、その価格は据え置かれており、HDDメーカーにとっては、如何に利益を確保するかが重要な課題となっている。一方、ノート型パソコンやPDA等のモバイルコンピューターの普及により、HDDのより小型化が進められてきている。このHDDの小型化競争は、記憶容量の増加、価格低下、各メーカーの新規市場開拓等の様々な思惑により、昨今活況を帯びてきている。昨年、IBM社が1インチディスクを備えたHDD、東芝社が1.8インチディスクを備えたHDDをそれぞれ開発し、市場に投入している。また、今まで2.5インチディスクを備えたHDDを製造していなかったHDDメーカーも、2.5インチディスクや1.8インチディスクを備えたHDDの開発を開始している。今後、多くのHDDメーカーが2.5インチ以下のディスクを備えたHDDの製造販売を手掛けることは間違いない状況である。
【0004】
このような、2.5インチ以下のディスクを備えた小型HDDでは、小さな容器に多数の部品を詰め込む必要があり、スペース確保が重要な課題となっている。小型HDDは、取扱性の良さと小型、軽量であることが特長であり、極限まで余剰スペースを排除し、コンパクトに設計されているからである。従って、各部品には、さらなる小型化が強く求められる。
【0005】
一方、これら小型HDDの用途は、ノート型パソコンやPDA等の携帯性を特徴とした用途が主である。このような用途における使用環境では、例えば、夏季に製品を持ち歩くと、高温多湿の中に曝された後、空調設備のある屋内に入ったときに、急激な温度低下により結露がHDD内で発生することが多々ある。また、工事現場や排気ガス(SOx、NOx、有機ガス)等が存在する場所等、HDDにとって大敵のパーティクルや有害ガスが多く含まれる環境で使用されることも想定される。つまり、小型HDDはデスクトップ用パソコンでは想像もつかない、過酷な環境に曝される可能性があり、コンタミネーションのコントロール(パーティクルの捕集、湿度の吸放湿による調整、有害ガスの吸着除去)が、非常に重要な機能としてクローズアップされてきている。そのため、小型HDDでは、部品に小型化が求められている一方、コンタミネーションをコントロールするガス吸着フィルターには、さらなる吸着容量の増加、有害物の迅速な除去(レスポンス性)等の性能の向上が要求されている。ところが、性能を向上させるための吸着材量の増加によるガス吸着フィルターの大型化と、HDD自体の小型化との間ではジレンマが生じているのが現状である。
【0006】
小型HDD内にはほとんど空間が無く、腐食ガス等を十分吸着除去するためのガス吸着フィルターを設置することが非常に困難となってきている。従来法によれば、ガス吸着フィルターを固定するための接着剤層、ガス吸着材層、パーティクルコンタミネーションを防止するためのフィルター層からなる最小限の構造でも、0.6mm以下の厚みを達成することは非常に難しく、さらなる薄膜化は、組み立て時のハンドリングが難しいという問題、ガス吸着材の容量低下により十分な吸着性能が得られないという問題等を引き起こしてしまう。
【0007】
また、出荷前の検査において不良品となったHDDは、回収、リワーク(修理・再組み立て)、再検査の後、出荷されるようになっている。そのため、各部品は、洗浄、清掃され再度使用されるように求められており、実際多くの部品が再利用されている。しかし、現在主に使用されているガス吸着フィルターは、粘着剤で固定されるものが主流である。リワークのためにガス吸着フィルターを剥がし取ると、ガス吸着フィルターが変形したり、一部粘着剤が被着体に残存して、ガス吸着フィルターの再利用のみならず被着体の再利用をも困難にしている。
【0008】
ガス吸着フィルターを再使用できるように設計したHDDが、IBM社より商品名“Ultrastar”として販売されている。図1に、このHDDにおけるガス吸着フィルターの取り付け構造を断面図で示す。この取り付け構造では、ガス吸着フィルター1の外形を形成するプラスチックボックス2の底部に凸部3を加工し、HDD外部よりガス吸着フィルター1をHDD容器8に形成した穴9に落とし込み、HDD外部より粘着テープ7にて固定封止するようになっている。尚、図中4は吸着材、5は通気性シート、6は呼吸口である。しかしながら、この構造は、ガス吸着フィルターの再使用のみを目的としており、性能向上や省スペース化の効果は望めない。現実に、IBM社製造の“Deskstar”に使用されているガス吸着フィルターは、図1のものに比べて、呼吸口6が設けられた切頭円錐台状部10が無いだけで、凸部3の上部に粘着剤を施し、この粘着剤をHDD内壁部に貼り付けて使用するようになっている。このように、図1のような構成では、省スペース化と吸着性能の向上の効果はほとんど得られない。
【0009】
前記したように小型のHDD内は、さらに内部スペースが小さくなってきている。HDD内では、粘着剤やプラスチック、モーター等、使用している部品から、微量ながら腐食性ガスが発生する。小型のHDD内部における部品は、3.5インチディスクを用いているHDD等と比較して小さくなっているものの、内部スペースが極端に少なくなることにより、HDD内部で発生したガス濃度は高くなる傾向にある。そのため、HDD内部の部品から発生するガスを少しでも低減することが求められている。
【0010】
この問題を解決するため、米国特許第6,214,095号明細書において、フィルター底部に非粘着性の無孔質基材層(non−adhesive、non−porous base layer)を施すことが提案されている。しかし、この技術では、粘着剤を使用しないでディスクドライブの内部にガス吸着フィルターを固定しているため、ピン又はフォルダーが必要となっている。そのため、余分なパーツが必要となりコストアップを招く他、これらの固定作業に手間がかかるという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、磁気記録ディスク装置のケースのような、密閉性容器における湿度や有害ガス等の、コンタミネーションのコントロール性能の向上と、密閉性容器のさらなる小型化との間のジレンマを解消できる、ガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジングを提供することをその課題とする。
また、本発明は、密閉性容器のケース形態の変更を要求せず、コストアップに繋がるプラスチックパーツを必要としないで、しかも従来と同等以上のガス吸着機能を有しながら、従来のガス吸着フィルターと同等以上の低圧力損失を実現できる、ガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジングを提供することを別の課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示すガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジングが提供される。
(1)密閉性容器に取り付けられるガス吸着フィルターの取り付け構造であって、該ガス吸着フィルターは、土台部の片面又は両面に吸着材が設けられ、該吸着材が通気性部材で覆われて吸着部が形成されており、且つ該通気性部材と該土台部の吸着材周辺部とが接合されて鍔部が形成されており、該ガス吸着フィルターの吸着部が該密閉性容器に形成された取り付け穴に嵌合され、且つ該ガス吸着フィルターの鍔部が該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とするガス吸着フィルターの取り付け構造。
(2)該通気性部材が、高分子多孔質フィルムであることを特徴とする前記(1)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(3)該通気性部材が、高分子多孔質フィルムと通気性支持材との積層シートであることを特徴とする前記(1)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(4)該通気性部材が、少なくとも一部が高分子多孔質フィルムからなる吸着材容器であることを特徴とする前記(1)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(5)該通気性部材が、少なくとも一部が高分子多孔質フィルムと通気性支持材の積層シートからなる吸着材容器であることを特徴とする前記(1)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(6)該高分子多孔質フィルムが、多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムであることを特徴とする前記(2)〜(5)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(7)該土台部に一個以上の呼吸口が形成されていることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(8)該鍔部が、該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(9)該土台部と該密閉性容器の外側表面がカバーシートで覆われていることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(10)該カバーシートと該密閉性容器の外側表面が接合されていることを特徴とする前記(9)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(11)該土台部の外側表面に離型層が設けられていることを特徴とする前記(9)又は(10)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(12)該カバーシートに一個以上の呼吸口が形成されていることを特徴とする前記(9)〜(11)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(13)該カバーシートが、表示ラベルであることを特徴とする前記(9)〜(12)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(14)該土台部に溝状空気流路が設けられていることを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(15)該吸着材に溝状空気流路が設けられていることを特徴とする前記(1)〜(14)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(16)該土台部の片面に吸着材が設けられた構造であって、該ガス吸着フィルターの厚みが300μm〜4mmであることを特徴とする前記(1)〜(15)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(17)該土台部の両面に吸着材が設けられた構造であって、該ガス吸着フィルターの厚みが300μm〜7mmであることを特徴とする前記(1)〜(15)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(18)密閉性容器に取り付けられるガス吸着フィルターの取り付け構造であって、該ガス吸着フィルターは、吸着材が内部に収納され、少なくとも一部が通気性シートからなる吸着材容器部からなり、該吸着材容器部の側面の一部に突起部が形成されており、該ガス吸着フィルターの突起部より下側の吸着材容器部が該密閉性容器に形成された取り付け穴に嵌合され、且つ該ガス吸着フィルターの突起部が該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とするガス吸着フィルターの取り付け構造。
(19)該通気性シートが、高分子多孔質フィルムであることを特徴とする前記(18)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(20)該通気性シートが、高分子多孔質フィルムと通気性支持材の積層シートであることを特徴とする前記(18)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(21)該高分子多孔質フィルムが、多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムであることを特徴とする前記(19)又は(20)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(22)該ガス吸着フィルターの厚みが300μm〜7mmであることを特徴とする前記(18)〜(21)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(23)前記(1)〜(22)のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造が、磁気記録ディスク装置に用いられることを特徴とするガス吸着フィルターの取り付け構造。
(24)該磁気記録ディスク装置が、ハードディスクドライブ装置であることを特徴とする前記(22)に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
(25)密閉性容器とガス吸着フィルターからなるハウジングであって、該ガス吸着フィルターは、土台部の片面又は両面に吸着材が固定され、該吸着材が通気性シートで覆われて吸着部が形成されており、且つ該通気性シートと該土台部の吸着材周辺部とが接合されて鍔部が形成されており、該ガス吸着フィルターの吸着部が該密閉性容器に形成された取り付け穴に嵌合され、且つ該ガス吸着フィルターの鍔部が該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とするガス吸着フィルター付きハウジング。
(26)密閉性容器とガス吸着フィルターからなるハウジングであって、該ガス吸着フィルターは、吸着材が内部に収納され、且つ少なくとも一部が通気性シートからなる吸着材容器部からなり、該吸着材容器部の側面の一部に突起部が形成されており、該ガス吸着フィルターの突起部より下側の吸着材容器部の部分が該密閉性容器に形成された取り付け穴に嵌合され、且つ該ガス吸着フィルターの突起部が該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とするガス吸着フィルター付きハウジング。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明による第1実施形態に係るガス吸着フィルターの取り付け構造について述べる。
図2、図3は本発明による第1実施形態で用いるガス吸着フィルター(以下、単に本ガス吸着フィルターとも称する)の構造例を模式的に示す断面図であり、図4はこのガス吸着フィルターを密閉性容器(本例ではHDD容器)に取り付けた様子を示す断面図である。これらの図において、11a、11b(以下、併せて11とも称する)はガス吸着フィルターを示し、このガス吸着フィルター11a、11bは、密閉性容器17に取り付けられるものであり、土台部12の片面に吸着材13が設けられ、この吸着材13が通気性部材14で覆われて吸着部が形成されている。図2のガス吸着フィルター11aでは、通気性部材14と土台部12の吸着材周辺部とは接合されて鍔部15が形成されている。図3のガス吸着フィルター11bでは、土台部12と吸着材容器部16が一体成形されており、吸着材容器部16の底部が通気性部材14で覆われて吸着部が形成されている。ガス吸着フィルター11の吸着部は、密閉性容器17に形成された取り付け穴18に嵌合され、図4に示すように、ガス吸着フィルター11の鍔部15は、密閉性容器17の取り付け穴18の周辺部に外側から接合されている。また、ガス吸着フィルター11は、粘着テープ19により固定されている。
【0014】
本ガス吸着フィルター11の取付対象となる密閉性容器17は、材料、部品、装置等を外界からの衝撃、ゴミやガス等のコンタミネーション等から保護する目的で設置する容器であり、完全に密閉される密閉容器と、圧力変化を緩和させるために呼吸口を設置している準密閉容器が包含される。さらに具体的には、次のようなものが挙げられるが、これらに限定されない。
(1)コンピューターに使用される記録装置のハウジング。このような記録装置としては、DVD、MO、HDD等、光を用いて情報の読み書きを行うタイプ、又磁気を用いて情報の読み書きを行うタイプ、その両方を組み合せたタイプ等がある。光を用いて情報の読み書きを行うタイプの場合、レンズ表面に空気中に浮遊しているゴミが付着したり、ガスが付着して曇ったりすると情報の読み書きに支障がでる。また、HDD等の磁気ヘッド、磁気ディスク等は、有機ガス、腐食性ガス等に非常に汚染されやすく、又ヘッドと媒体の距離が非常に近い(数μm)ため、パーティクルにも大変弱い。これらの機種に対しては、非常に高度にコンタミネーションをコントロールすることが要求される。このため、例えば、HDDのハウジング(容器)は、通常、アルミニウムのダイキャストケースとステンレススチールのカバーとが、パッキンを介してネジ止めされ、密閉されている。このような容器の場合、軽量化の目的で外壁部の厚みを薄くし、且つ強度を持たせるために容器外壁部にシボ加工を施すことが一般的に行われている。
(2)半導体のウェハを運ぶためのウェハケースや、HDD用のメディアを搬送するメディアケース。これらには、通常、ポリプロピレン樹脂やフッ素樹脂等で射出成形されたケースが使用されている。
(3)自動車の燃料供給を制御するコンピューター部分を保護するケース。
(4)液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等、湿度の影響を受けると発光素子が劣化するために、湿気の侵入を防止する目的で設置されるハウジング。
(5)薬品の変質を防ぐ容器、あるいはサプリメント等のための容器。
【0015】
密閉性容器17としては、容器外壁部表面にシボ加工等の方法により凹部を形成したものが好ましく用いられる。密閉性容器17の表面に凹部が形成されていれば、前記凹部に取り付け穴18を設けてガス吸着フィルター11を取り付けることにより、ガス吸着フィルター11の土台部12を、前記凹部に収納させることが可能で、ガス吸着フィルター11が密閉性容器17外部に突出するのを防ぐことができる。ガス吸着フィルター11が密閉性容器17外部に突出していると、密閉性容器17を各種装置等に収納する場合の占有スペースが大きくなり、又ガス吸着フィルター11の前記突出部が他の部品等と接触してガス吸着フィルター11が損傷する危険性が増大する等の問題がある。
【0016】
本ガス吸着フィルター11において、土台部12を構成する材料としては、形状を保持できる強度があり、且つ鍔部15が形成できれば特に限定されるものではないが、具体的には、ポリプロピレン、ポリエステル等のプラスチック材料、ステンレススチール、アルミニウム等の金属・合金材料、ガラス等が使用できる。また、土台部12の形態は、プレート、不織布、織布、編布、非連続気泡を持つプレート、多孔質膜、メッシュ、ネット等が用いられる。また、土台部12は、図3に示すように、吸着材容器部16と土台部12とを、プラスチック材料の射出成形又は切削加工や、金属材料のダイキャスト成形又は切削加工等の方法により、一体成形したものも好ましく用いられる。土台部12の厚みは、鍔部としての形状が保持できればよく、薄いほどガス吸着フィルター11の厚みを薄くできるため好ましいが、3mm以下、好ましくは1mm以下、より好ましくは500μm以下である。形状は、通常、略円形、略楕円形、略矩形であるが、特にこれらの形状に限定されない。
【0017】
吸着材13としては、吸着性を有する物質であれば適宜用いられるが、シリカゲル、活性炭、活性アルミナ、モレキュラーシーブ、クレー及び超吸着性繊維のいずれか1つ又はこれらの内から選択された2つ以上の組み合わせによる物理的吸着材や、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化バリウム、硫酸カルシウム、過マンガン酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、燐酸ナトリウム及び活性化された金属のいずれか1つ又はこれらの内から選択された2つ以上の組み合わせによる化学的吸着材、あるいは、これら物理的吸着材及び化学的吸着材の一方に、他方を組み合わせてなる物理化学的吸着材等が用いられるが、その中でも、物理的吸着材である活性炭とシリカゲルを、単独で又は組み合わせて用いるのが特に好ましい。活性炭は、吸着容量が大きく、吸着できるガスの種類が多い。シリカゲルは、水分を吸放湿する性能に優れているため、調湿機能が要求される場合に適している。活性炭とシリカゲルを混合又は組み合わせて使用すれば、有害ガスの吸着性能と調湿機能を兼備する吸着材を得ることができる。吸着材13は、吸着材粉末を吸着材収納スペースに充填して使用してもよいし、特開平4−323007号公報に記載されているように、吸着材粉末とポリテトラフルオロエチレン樹脂を混合成形したもの(以下、吸着材ブロックとも称する)を用いてもよい。吸着材ブロックは、シート化して用いられるので、吸着材粉末を充填するのに比べて取り扱いが簡単で、加工し易い利点がある。また、特開2000−70649号公報に記載されているように、吸着材ブロックの表裏両面に、薄い延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムを積層して構成してもよい。吸着材ブロックは、吸着材粉末を含むことで発塵を起こしやすくなっているが、吸着材ブロックの表面に薄い延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムを積層させることにより、この発塵を防ぐことができるため、ガス吸着フィルターが組み立てられるまで、吸着材ブロックの取り扱いが容易になる利点がある。その他にも、各種樹脂をマトリクスとし、吸着材をフィラーとして作製された成形体等も、本発明におけるガス吸着シートとして適宜用いることができる。
【0018】
通気性部材14としては、吸着材13の脱落を防止して保護でき、且つ吸着材13が対象とする被吸着物が透過できる部材であれば特に限定されないが、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等のプラスチックや、無機、金属等の繊維からなる不織布、織布、編布、ネット;連続気泡を持つスポンジ、発泡体;微細連続孔を有するポリプロピレン、4−メチルペンテン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等で製造された高分子多孔質フィルム;紙;イオン交換樹脂、ナイロン、ポリプロピレン等の、あるガスのみを選択的に透過させることのできる高分子膜等が挙げられる。上記の部材は2つ以上のものを組み合わせて使用してもよい。
【0019】
上記通気性部材14の各種材料のうち、好ましいものとしては高分子多孔質フィルムが挙げられ、その中でも多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムが、発塵、発ガスが少ないため好ましく使用できる。多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜は、厚み1〜1,000μm、空孔率5〜95%、孔径0.01〜15μmの範囲のものが好ましく、厚み10〜200μm、空孔率60〜90%、孔径0.1〜5μmのものがより好ましい。また、このような多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜は、延伸法、溶剤抽出法、キャスティング法等、従来公知の方法により製造することができる。延伸法によって製造される延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムは、圧力損失が低く且つ捕集効率が高いため、特に好ましく用いられる。延伸法による多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムの製造方法は、特開昭46−7284号、特開昭50−22881号、特表平03−504876号等の各公報に開示されている、従来公知の方法を用いることができる。
【0020】
また、上記通気性部材14として、高分子多孔質フィルムと通気性支持体の積層シートも好ましく使用できる。通気性支持体としては、通気性があり、且つ高分子多孔質フィルムを補強できる材料であれば特に限定されないが、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン等のプラスチックや、無機、金属等の繊維からなる不織布、織布、編布、ネット;連続気泡を持つスポンジ、発泡体等が挙げられるが、プラスチック製の不織布が、コストが安く積層加工がし易いため、特に好ましく用いられる。
【0021】
高分子多孔質フィルムと通気性支持体との積層方法は、積層によって通気性又はガス透過性を喪失しない方法であればよく、従来公知の方法が適宜用いられるが、一般には、一対の加熱ロールと加圧ロールの間で積層体を熱圧着する方法や、グラビアロールを用いて、接着剤を高分子多孔質フィルム又は通気性支持体の接着面に部分塗布した後、積層を行う方法、ホットメルト等の接着剤を高分子多孔質フィルム又は通気性支持体の接着面に、点状、粉末状又は繊維状にスプレー塗布した後、積層する方法等が好ましく用いられる。
【0022】
通気性部材14が、図3に示すように、吸着材容器部16の一部を形成しているのも好ましい形態である。吸着材容器部16は、内部に吸着材13を収容できる形状のものであれば特に限定されないが、通常は略立方体、略円柱体であり、容器の底部等、少なくとも一部が、通気性部材で形成されたものが使用できる。
【0023】
吸着材容器部の容器本体は、ポリカーボネート、ポリプロピレン、PVDF等の樹脂を射出成形又は切削加工したものや、ステンレススチール、アルミニウム等の金属・合金をプレス加工や切削等で形取ったもの等が使用できる。
【0024】
通気性部材14と吸着材容器部16との接着は、熱融着法、高周波融着法、超音波融着法、接着剤による接着法等の方法が適宜用いられる。接着剤により接着を行う場合、接着剤は特に限定されないが、エポキシ系、ウレタン系、シリコーン系等の接着剤が一般に用いられる。
【0025】
鍔部15は、密閉性容器17の取り付け穴18の周辺部に外側から接合されるもので、その形状は接合が適当になされるものであれば適宜の形状であってよいが、通常、略円形、略楕円形、略矩形等の形状とすることができる。鍔部15は自立性があり、且つある程度強度を有していることが好ましい。
【0026】
通気性部材14と土台部12の接合は、土台部材質表面に粘着剤、接着剤を施し接着することにより行うことができる。その場合、粘着剤としてはブチルゴム系粘着剤、エポキシ系粘着剤を用いることができるが、耐久性、クリーン性を考慮するとアクリル系粘着剤を用いることがより好ましい。また、接着剤としては、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤等、一般的に使用されているものを用いることができ、ホットメルトのようなものも使用可能である。また、上記接合は、ポリプロピレンやポリエステル等の熱により溶融する土台部もしくは通気性部材、吸着材容器を使用し、熱融着法、高周波融着法、超音波溶着法等を用いて行うこともできる。
【0027】
鍔部15と密閉性容器17の取り付け穴18の周辺部との接合方法は、接合部分が気密にシールできる方法であれは特に限定されないが、接着又は融着によりなされていることが気密性の信頼性という観点から好ましい。前記接合部分の気密性が保たれないと、密閉性容器外部から、パーティクルや湿気、有害ガス等の有害物が、ガス吸着フィルターを介せずに密閉性容器内部へ侵入してしまう。接着法を用いる場合、接着剤、粘着剤を使用する。この場合、密閉性容器17の取り付け穴18の周辺部に粘着剤や接着剤を塗布し、そこにガス吸着フィルター11の鍔部15をあてがい、接着する。また、逆に、鍔部15の表面に粘着剤や接着剤を塗布して接着してもよい。密閉性容器17がポリプロピレン等の樹脂から作られている場合、あるいは通気性部材14や土台部12の材質が樹脂である場合は、熱により溶融し接着する熱融着法や高周波融着法、超音波融着法又はホットメルト樹脂を流し込み接着する方法等を用いることができる。さらに、密閉性容器17の外部からガス吸着フィルター11の一部もしくは全体を覆うように粘着テープ等でカバーして接合させてもよく、パッキンやOリングのゴム等を介在させて、押え治具等で圧着して接合させてもよい。
【0028】
本ガス吸着フィルター11においては、土台部12に、一個以上の呼吸口を形成することができる。完全な密閉容器では、温度変化、気圧変化に伴い、密閉容器内の圧力が大きく変動し、この圧力変化により、密閉容器のハウジングが変形したり亀裂が入る等して破壊されたり、密閉力の弱いパッキン部より空気が流通したりする現象が起こる。このような現象が起こると、外部から空気と共にパーティクル、湿気、有害ガス等の有害物が容器内に侵入し、容器内部の部材等に悪影響を及ぼす。従って、温度や圧力が大きく変動し、上記問題を引き起こす可能性のある場合は、内部の圧力変化を緩和させるために、強制的に空気の出入り口(呼吸口)を設け、この呼吸口を本ガス吸着フィルターと一体化させる。このような構造にすれば、密閉性容器外部から呼吸口を通じて侵入する空気に含まれる有害物は、吸着フィルター部分を通過する際に、吸着フィルターで除去され、クリーンな空気のみが密閉性容器内部へ導入されることになる。
【0029】
また、本ガス吸着フィルター11においては、土台部12と密閉性容器の外側表面をカバーシートで被覆することができる。土台部12が密閉性容器の外側に露出していると、密閉性容器の設置方法や取り扱い方法によっては、ガス吸着フィルターが外部からの応力により損傷するおそれがある。例えば、HDDの場合には、HDDの交換作業を行う際に、使用者が興味本位でガス吸着フィルターを容器から引き剥がすような事故が起こり得る。カバーシートによる被覆は、このような土台部12を被覆・保護する目的と、密閉性容器17に表示ラベルを貼付する目的や、容器からの音漏れを防止する目的等とを兼ねることができる。例えば、HDD等には、その容量、性能、規格等を表示するためにラベルが貼付されている。またHDD内部からの音を外に漏らさないことを目的として、ステンレススチールのプレートに粘着テープを取り付け、HDDのカバーに貼付することも行われている。このような目的を兼備したカバーシートを利用してガス吸着フィルターを固定することも好ましい実施形態である。
【0030】
上記カバーシートには、一個以上の呼吸口を設けることができる。ガス吸着フィルターに呼吸機能を持たせた場合、全面をカバーシートでシールすると空気の流通が妨げられてしまう。そのため、カバーシートにも空気を流通させる機能が必要となる。この機能は、カバーシートに呼吸口を開けるか、又はカバーシート断面を凹形状にして溝を形成し、この溝を通して空気を流通させ、ガス吸着フィルター呼吸口と通じさせることにより付与することができる。
【0031】
カバーシートと密閉性容器17との接合は、粘着剤、接着剤による接着等により行うことができる。その場合、粘着剤としてはブチルゴム系粘着剤、エポキシ系粘着剤を用いることができるが、耐久性、クリーン性を考慮するとアクリル系粘着剤を用いることがより好ましい。また、接着剤としては、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接着剤等、一般的に使用されているものを適宜用いることができ、ホットメルトのようなものも使用可能である。また、上記接合は、ポリプロピレンやポリエステル等の熱により溶融する材料を使用し、熱融着法、高周波融着法、超音波溶着法等を用いて、融着により行うこともできる。
【0032】
また、本ガス吸着フィルター11においては、土台部12に溝状空気流路を設けることができる。ガス吸着フィルターに呼吸口を設けた場合、外部の湿度と容器内の湿度は、時間と共に平衡に達して同じ状態になる。この場合、極力外界の湿度変化に密閉性容器内の湿度が追従しないようにする方法として、拡散流路を呼吸口に形成する方法がある。例えばHDD等は、情報を読み書きするヘッドが湿度に弱いため、HDD内は極力一定に湿度が保たれることが望まれる。そこで外部の湿度が急激に増加しても、HDD内部にその湿気がすぐ侵入しないように、溝状の空気の流れる流路を形成することが好ましい。湿気は、分子運動で拡散によりHDD内部へ侵入して行くので、外部とHDD内部を結ぶこの溝状空気流路(湿気が移動する距離)が長ければ長いほど、HDD内部への湿気の侵入を遅延させることができる。
【0033】
上記空気流路の成形方法としては、土台部12を凹凸状に加工し、これにカバーシートを貼り付けて流路を形成する方法や、カバーシートの粘着剤層に凸凹の溝を形成し、これをガス吸着フィルター11の土台部12に貼付することで流路を形成する方法等が挙げられる。
【0034】
また、本ガス吸着フィルター11においては、吸着材13に溝状空気流路を設けることができる。この空気流路は、外部から侵入した腐食性ガスが吸着材と接する場合、侵入ガスと吸着材との接触面積を多くするように作用し、より確実に侵入ガスを吸着させる。また、この空気流路は、侵入ガスが流路を流れることでガス吸着フィルターを空気が通過する時の圧力損失(抵抗)を小さく抑えることができる。
【0035】
ここで、粘着剤付きカバーシートに呼吸口を設けるとともに、粘着剤層に空気流路を形成した例について図5を参照して説明する。図5(a)は、この粘着剤付きカバーシートを下方から見た図、図5(b)は、粘着剤付きカバーシートの側断面図、図5(c)は、粘着剤付きカバーシートを設けたガス吸着フィルター11を、密閉性容器17の取り付け穴18に嵌着固定した様子を示す断面図である。図中21はカバーシートで、本例ではステンレススチールの円形プレートからなる。22は呼吸口、23は粘着剤層、24は粘着剤層23に形成された空気流路である。図示のごとく、カバーシート21を構成するステンレススチールの円形プレートの中心に呼吸口22を形成し、これに空気流路24を形成した粘着剤層23を設ける。粘着剤層23の設置方法は、粘着剤を塗布してもよいし、粘着テープを貼付してもよい。そして、空気流路24の最終部に丁度合うように、土台部12に呼吸口25を設け、両呼吸口22、25が空気流路24で連通するように、ガス吸着フィルター11を密閉性容器17の取り付け穴18の付近に取付固定する。このようにすると、カバーシート21から流入する空気は、カバーシート21の呼吸口22→粘着剤層23の空気流路24→土台部12の呼吸口25の経路を通り、密閉性容器17の内部に流入することになるが、その前に吸着材13及び通気性部材14を通過し、ここでコンタミネーションを引き起こす有害ガス、湿気、パーティクル等の除去が行われる。なお、図5(a)においては空気流路24が模式的に示されているが、その形状は種々の形態のものであってよく、又、その幅、深さ等も適宜の値に設定することができる。
【0036】
ここで、上記とは別の呼吸口、空気流路の形成例を図6により述べる。図6(a)は、土台部を上方から見た図、図6(b)は、呼吸口を設けたカバーシートを上から見た図、図6(c)は、ガス吸着フィルター11の側断面図、図6(d)は、ガス吸着フィルター11を密閉性容器17の取り付け穴18に嵌着固定した様子を示す断面図である。図中31は土台部で、空気流路32が形成されている。33は呼吸口である。34はカバーシートであり、粘着剤が設けられており、又呼吸口35を有している。このカバーシート34により、ガス吸着フィルター11を密閉性容器17に取付固定する。この場合、土台部31は、図示のごとき形状となるようにポリカーボネートのような樹脂を射出成形して作製してもよいし、ポリエステルフィルム等のフィルムを打ち抜き加工し、片面に溝の形状に穴の開いたフィルムを積層する形で作製してもよい。このようにしても、図4の構成と同様に、コンタミネーションを引き起こす有害ガス、湿気、パーティクル等の除去が効果的に行われる。なお、図6(a)においても空気流路32は模式的に示されているが、その形状は種々の形態のものであってよく、又、その幅、深さ等も適宜の値に設定することができる。
【0037】
また、本ガス吸着フィルターにおいては、土台部の表面に離型層を設けることも、好ましい実施形態の一つである。前述のように、例えばHDD等は、製品検査を行った後、不良品と判定されると、回収、リワーク、再検査が行われる。この際、カバーは洗浄して再使用される。ガス吸着フィルターが洗浄に耐えられない場合には、ガス吸着フィルターは取り外される。カバーシートとガス吸着フィルターが強固に接着されて分離することができなくなった場合には、ガス吸着フィルターは廃棄される。土台部の表面に離型層を設けると、カバーシートとガス吸着フィルターがスムーズに剥離できるため、ガス吸着フィルターを廃棄する無駄を避けることができる。
【0038】
上記において離型層に用いる離型剤としては、東レダウコーニング社、信越化学工業社等が販売しているシリコーンコーティング材、例えば東レダウ社製のSR2202、SH9550等も使用できる。また、デュポン社製のフッ素系離型コーティング剤等も使用できる。また、離型処理を行なった市販のシート材料を用いることもできる。例えば、住友3M社製の離型処理剤をコーティング処理したポリエステルフィルム、4932、VCR803等が使用できる。
【0039】
次に、本発明による第2実施形態に係るガス吸着フィルターの取り付け構造について述べる。
図7は、本発明による第2実施形態で用いるガス吸着フィルター(以下、単に本ガス吸着フィルターとも称する)の構造例を模式的に示す断面図である。図7に示すように、本ガス吸着フィルター41は、少なくとも一部が通気性シート42からなる吸着材容器部43からなり、その吸着材容器部43内には吸着材44が収容される。46は呼吸口である。吸着材容器部43の側面の一部には突起部45が形成されており、これら突起部45より下側の吸着材容器部43の部分は、密閉性容器(図示せず)に形成された取り付け穴に嵌合され、且つガス吸着フィルター43の突起部45は密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に粘着テープ、接着剤等により接合される。
【0040】
本ガス吸着フィルター41の取付対象となる密閉性容器は、第1実施形態と同様の密閉容器及び準密閉容器であり、重複説明を避けるためその説明は省略する。
【0041】
本ガス吸着フィルター41において、吸着材容器部43は、例えばポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の樹脂材料を用い、射出成形や切削加工で作製するか、あるいはアルミニウムのダイキャストや、ステンレススチール等のプレス加工等で作製できる。吸着材容器部43は、その形状をしっかりと保持できるものであることが好ましい。
【0042】
吸着材容器部43の底面に設けられる通気性シート42としては、第1実施形態で用いたものと同様の通気性部材を使用することができ、その吸着材容器部43本体への接合方法も、前記通気性部材と土台部の接合方法と同様の方法を用いることができる。
【0043】
本ガス吸着フィルター41を密閉性容器に取り付ける方法としては、気密に取り付けられる方法であれば特に限定されないが、第1実施形態において述べた接着や溶融等の方法以外に、吸着材容器本体の側面の適所にオスネジを切り、このオスネジと対応する密閉性容器部の適所にメスネジを切り、吸着材フィルターを密閉性容器にねじ込んで固定する方法や、突起部45にネジ穴を形成するとともに、このネジ穴と対応する密閉性容器の適所に同じくネジ穴を形成し、ネジによる固定を行う方法等を用いることができる。
【0044】
図8は、本発明による第3実施形態で用いるガス吸着フィルター(以下、単に本ガス吸着フィルターとも称する)の構造例を模式的に示す断面図である。図8に示すように、本ガス吸着フィルター51は、粘着剤層53が両面に設けられた土台部52の両面に、吸着材56が配置され、この吸着材56が通気性部材57で覆われて、土台部52の両面に吸着部が形成されている。54は呼吸口、55は吸着材56に設けられた溝で、空気流路を形成している。
本ガス吸着フィルター51の構成材料及び製法は、第1実施形態と同様の材料、製法を用いることができるため、説明は省略する。
【0045】
図7、図8に示すような構造を採用すれば、密閉性容器内への空気の流入口近辺に、大量の吸着材を設けることが可能となり、きわめて高い吸着性能が達成できる。また、取付対象となる密閉性容器が2重である場合に、密閉性容器内部のコントロールと、密閉性容器と外側容器(カバーケース)との間の空間のガスを吸着させる場合に有利となる。
【0046】
現在、外付け記憶装置としてHDDにカバーケースを取り付けたものが、モバイル用外付け記憶装置として販売されている。これはHDDの記憶容量が格段に増加した事、手ごろな価格になった事、信頼性が非常に向上し、持ち歩いても問題が起きなくなった事が背景にある。そのため、今後はHDDがフロッピーディスクの様にモバイル用外付け記憶装置として益々活用されるようになると期待されている。一方、この外付けHDDは、様々な場所に持ち歩いて使用されるため、一般のHDDに比べて、コンタミネーションを一層厳密に防止することが要求されている。そこでHDDのカバーケースの密閉性を上げると共に、HDDとカバーケースの間にガス吸着フィルターが設置されるのが好ましい。この様な用途に対して、図7、図8に示すようなガス吸着フィルターを、HDD容器に形成した取り付け穴に取り付ければ、HDD容器内部空間と同時に、HDD容器とカバーケースとの間の空間の有害ガス等を吸着することが可能になる。このような方法によれば、HDD容器内部とHDD容器とカバーケースとの間の空間の両方に、ガス吸着フィルターを個別に設ける場合と比較して、部品点数が少なく、組立コストも低減できる。
【0047】
ガス吸着フィルターの厚みは、密閉性容器外壁部の厚みと、密閉性容器の外壁部にシボ加工等の方法により形成される凹部の深さと関連して決定するのが好ましい。例えば、HDD容器の場合、ステンレス製トップカバーで外壁部の厚みが500μm〜2mm程度、シボ加工による凹部の深さが1〜3mm程度、アルミダイキャスト製ベースで外壁部の厚みが2〜4mm程度、凹部の深さが1〜3mm程度のものがそれぞれ一般的に用いられている。
【0048】
第1実施形態によるガス吸着フィルター11の場合、ガス吸着フィルター11の厚みは、300μm〜4mm、好ましくは400μm〜2mm、より好ましくは500μm〜1mmである。前記厚みが4mm以下であれば、密閉性容器外壁部の厚みよりも薄くできるため、密閉性容器内部にガス吸着フィルター11が突出する部分がなく、密閉性容器内部でガス吸着フィルター11が占める容積を実質的にゼロとすることが可能で、本発明によるガス吸着フィルター11の取り付け構造の利点を最大限発揮することができる。前記厚みが300μm未満では、ガス吸着フィルター11の加工が難しく、十分な吸着材を充填するのも困難となる。
【0049】
第2実施形態によるガス吸着フィルター41の場合、ガス吸着フィルター41の厚みは、300μm〜7mm、好ましくは400μm〜5mm、より好ましくは500μm〜4mmである。前記厚みが7mm以下であれば、密閉性容器外壁部の厚みと凹部の深さを合わせた厚みよりも薄くできるため、密閉性容器内部又は密閉性容器外部にガス吸着フィルター41が突出する部分をなくすことができる。前記厚みが300μm未満では、ガス吸着フィルター41の加工が難しく、十分な吸着材を充填するのも困難となる。突出部45の設置位置は、密閉性容器外壁部の厚みと凹部の深さから、ガス吸着フィルター41が密閉性容器内部又は密閉性容器外部に突出しない寸法で適宜決定すればよい。前記カバーケースを取り付けたHDD容器の場合には、HDD容器とカバーケースの間の空間をガス吸着フィルター41の設置スペースとして用いることが可能であり、前記空間に収納できる範囲で前記ガス吸着フィルター41の厚みよりも厚いものを用いることも可能である。
【0050】
第3実施形態によるガス吸着フィルター51の場合、ガス吸着フィルター51の厚みは、300μm〜7mm、好ましくは400μm〜5mm、より好ましくは500μm〜4mmである。前記厚みが7mm以下であれば、密閉性容器外壁部の厚みと凹部の深さを合わせた厚みよりも薄くできるため、密閉性容器内部又は密閉性容器外部にガス吸着フィルター51が突出する部分をなくすことができる。前記厚みが300μm未満では、ガス吸着フィルター51の加工が難しく、十分な吸着材を充填するのも困難となる。前記カバーケースを取り付けたHDD容器の場合には、HDD容器とカバーケースの間の空間をガス吸着フィルター51の設置スペースとして用いることが可能であり、前記空間に収納できる範囲で前記ガス吸着フィルター51の厚みよりも厚いものを用いることも可能である。
【0051】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に詳細に説明する。
2.5インチのHDDに組み込むことを前提に、ガス吸着フィルターに許容されるHDD容器内部の空間を縦10mm、横15mm、厚み0.8mm、体積120mm3(以下許容スペース)と仮定し、前記空間に収まる最大のガス吸着フィルターを実施例、比較例で作製した。
【0052】
実施例1
厚み50μmのポリエステルフィルムの片面に離型処理を施した住友3M社製の離型ライナーVCR803に、その離型処理した面の反対側の面にアクリル系粘着剤シートATX902(住友3M社製25μm厚)を積層して、厚さ75μmの土台部を作製した。
一方、通気性部材として厚さ50μm、空孔率90%、平均孔径0.5μmの多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルム(ジャパンゴアテックス社製)を用い、土台部(粘着剤面)と通気性部材との間に、吸着材として、縦10mm、横15mm、厚み1.25mm、体積187.5m3の活性炭とポリテトラフルオロエチレン樹脂からなる吸着材ブロックを封入して、ガス吸着フィルターを作製した。尚、鍔部の寸法は1.5mmとした。吸着材ブロックの充填密度は0.5g/ccであり、重量は93.8mgであった。
該吸着材ブロックは、粉砕された粒径50μmのヤシ殻活性炭とポリテトラフルオロエチレン樹脂を、所定量の割合でドライブレンドし、押出助剤としてナフサを加えて熟成したものを、ペースト状フィルムとして押出し、それを圧延ロールで圧延してシート状に成形し、次いで成形されたシート状物を200℃で20分間乾燥して押出助剤を除去し、所定の形状にカットして得た。
上記で作製したガス吸着フィルターを、2.5インチHDDのケースに設けた縦10mm、横15mm、ケース厚み0.5mmの取り付け穴内に嵌合させ、その上をアルミ箔を基材とした粘着テープからなるカバーシート(厚さ200μm)で覆い、本発明によるガス吸着フィルターの取り付け構造を作製した。
本構成によれば、許容スペースの厚み0.8mmに加えて、ケース厚み0.5mm、合わせて1.3mmの厚みを吸着部のスペースとして活用できる。通気性部材の厚みが0.05mmであるため、吸着材ブロックの厚みは1.25mmとなる。
上記のガス吸着フィルターの取り付け構造に対して、有機ガスとして、濃度50μg/mlのトリメチルペンタン(TMP)を流速0.8ml/minで供給し、ガス吸着フィルターのTMP吸着量を測定したところ、37.5mgであった。
【0053】
比較例1
厚み50μmのポリエステルフィルムの両面に、アクリル系粘着剤シートATX902(住友3M社製25μm厚)を積層して、厚さ100μmの土台部を作製した。
通気性部材と吸着材ブロックは、実施例1と同じものを用い、実施例1と同様にガス吸着フィルターを作製した。但し、本比較例では、従来通り、HDD容器の内壁面に土台部の粘着剤層によりガス吸着フィルターを取り付ける構成とし、前記構成で許容スペースに収まるようにガス吸着フィルターの形状、サイズを決定した。その結果、吸着材ブロックのサイズは、縦7mm、横12mm、厚み0.75mm、体積63mm3となった。鍔部の寸法は1.5mmとした。吸着材ブロックの充填密度は0.5g/ccであり、重量は31.5mgであった。
上記で作製したガス吸着フィルターを、2.5インチHDDのケース内壁面に、土台部の粘着剤層により取り付け、従来法によるガス吸着フィルターの取り付け構造を作製した。
上記のガス吸着フィルターの取り付け構造に対して、実施例と同様にガス吸着フィルターのTMP吸着量を測定したところ、12.6mgであった。
【0054】
上記結果より、実施例1の本発明によるガス吸着フィルターの取り付け構造によれば、比較例1の従来法の取り付け構造と比較して、約3倍の吸着材容積を確保できたため、吸着除去できるガス量も約3倍となり、同じ許容スペースを前提にすれば、大幅に吸着性能を向上できることが確認できた。
【0055】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、上記構成を採用したので、磁気記録ディスク装置のケースのような、密閉性容器における湿度や有害ガス等のコンタミネーションのコントロール性能の向上と密閉性容器のさらなる小型化との間のジレンマを解消できるガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジングを提供することが可能となる。
また、本発明によれば、密閉性容器のケース形態の変更を要求せず、コストアップに繋がるプラスチックパーツを必要としないで、しかも従来と同等以上のガス吸着機能を有しながら、従来のガス吸着フィルターと同等以上の低圧力損失を実現できるガス吸着フィルターの取り付け構造及びガス吸着フィルター付きハウジングを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のガス吸着フィルターの取り付け構造を説明する断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に使用されるガス吸着フィルターの一例を説明するための断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に使用されるガス吸着フィルターの別例を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るガス吸着フィルターの取り付け構造を説明するための断面図である。
【図5】呼吸口及び空気流路を設けた一例を示す図である。
【図6】呼吸口及び吸気流路を設けた別例を示す図である。
【図7】本発明の第2実施形態に用いるガス吸着フィルターの構造を説明するための断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に用いるガス吸着フィルターの構造を説明するための断面図である。
【符号の説明】
11(11a、11b) ガス吸着フィルター
12 土台部
13 吸着材
14 通気性部材
15 鍔部
16 吸着材容器部
17 密閉性容器
18 取り付け穴
19 粘着テープ
21 カバーシート
22 呼吸口
23 粘着剤層
24 空気流路
25 呼吸口
31 土台部
32 空気流路
33 呼吸口
34 カバーシート
35 呼吸口
41 ガス吸着フィルター
42 通気性シート
43 吸着材容器部
44 吸着材
45 突起部
51 ガス吸着フィルター
52 土台部
53 粘着剤層
54 呼吸口
55 溝(空気流路)

Claims (26)

  1. 密閉性容器に取り付けられるガス吸着フィルターの取り付け構造であって、該ガス吸着フィルターは、土台部の片面又は両面に吸着材が設けられ、該吸着材が通気性部材で覆われて吸着部が形成されており、且つ該通気性部材と該土台部の吸着材周辺部とが接合されて鍔部が形成されており、該ガス吸着フィルターの吸着部が該密閉性容器に形成された取り付け穴に嵌合され、且つ該ガス吸着フィルターの鍔部が該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とするガス吸着フィルターの取り付け構造。
  2. 該通気性部材が、高分子多孔質フィルムであることを特徴とする請求項1に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  3. 該通気性部材が、高分子多孔質フィルムと通気性支持材との積層シートであることを特徴とする請求項1に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  4. 該通気性部材が、少なくとも一部が高分子多孔質フィルムからなる吸着材容器であることを特徴とする請求項1に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  5. 該通気性部材が、少なくとも一部が高分子多孔質フィルムと通気性支持材の積層シートからなる吸着材容器であることを特徴とする請求項1に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  6. 該高分子多孔質フィルムが、多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムであることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  7. 該土台部に一個以上の呼吸口が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  8. 該鍔部が、該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  9. 該土台部と該密閉性容器の外側表面がカバーシートで覆われていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  10. 該カバーシートと該密閉性容器の外側表面が接合されていることを特徴とする請求項9に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  11. 該土台部の外側表面に離型層が設けられていることを特徴とする請求項9又は10に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  12. 該カバーシートに一個以上の呼吸口が形成されていることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  13. 該カバーシートが、表示ラベルであることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  14. 該土台部に溝状空気流路が設けられていることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  15. 該吸着材に溝状空気流路が設けられていることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  16. 該土台部の片面に吸着材が設けられた構造であって、該ガス吸着フィルターの厚みが300μm〜4mmであることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  17. 該土台部の両面に吸着材が設けられた構造であって、該ガス吸着フィルターの厚みが300μm〜7mmであることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  18. 密閉性容器に取り付けられるガス吸着フィルターの取り付け構造であって、該ガス吸着フィルターは、吸着材が内部に収納され、少なくとも一部が通気性シートからなる吸着材容器部からなり、該吸着材容器部の側面の一部に突起部が形成されており、該ガス吸着フィルターの突起部より下側の吸着材容器部が該密閉性容器に形成された取り付け穴に嵌合され、且つ該ガス吸着フィルターの突起部が該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とするガス吸着フィルターの取り付け構造。
  19. 該通気性シートが、高分子多孔質フィルムであることを特徴とする請求項18に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  20. 該通気性シートが、高分子多孔質フィルムと通気性支持材の積層シートであることを特徴とする請求項18に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  21. 該高分子多孔質フィルムが、多孔質ポリテトラフルオロエチレンフィルムであることを特徴とする請求項19又は20に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  22. 該ガス吸着フィルターの厚みが300μm〜7mmであることを特徴とする請求項18〜21のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  23. 請求項1〜22のいずれかに記載のガス吸着フィルターの取り付け構造が、磁気記録ディスク装置に用いられることを特徴とするガス吸着フィルターの取り付け構造。
  24. 該磁気記録ディスク装置が、ハードディスクドライブ装置であることを特徴とする請求項23に記載のガス吸着フィルターの取り付け構造。
  25. 密閉性容器とガス吸着フィルターからなるハウジングであって、該ガス吸着フィルターは、土台部の片面又は両面に吸着材が固定され、該吸着材が通気性シートで覆われて吸着部が形成されており、且つ該通気性シートと該土台部の吸着材周辺部とが接合されて鍔部が形成されており、該ガス吸着フィルターの吸着部が該密閉性容器に形成された取り付け穴に嵌合され、且つ該ガス吸着フィルターの鍔部が該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とするガス吸着フィルター付きハウジング。
  26. 密閉性容器とガス吸着フィルターからなるハウジングであって、該ガス吸着フィルターは、吸着材が内部に収納され、且つ少なくとも一部が通気性シートからなる吸着材容器部からなり、該吸着材容器部の側面の一部に突起部が形成されており、該ガス吸着フィルターの突起部より下側の吸着材容器部の部分が該密閉性容器に形成された取り付け穴に嵌合され、且つ該ガス吸着フィルターの突起部が該密閉性容器外側の取り付け穴周辺部に接合されていることを特徴とするガス吸着フィルター付きハウジング。
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