JP4733321B2 - ガス吸着フィルター - Google Patents

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    • B01D53/02Separation of gases or vapours; Recovering vapours of volatile solvents from gases; Chemical or biological purification of waste gases, e.g. engine exhaust gases, smoke, fumes, flue gases, aerosols by adsorption, e.g. preparative gas chromatography

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧力調整が必要な準密閉容器の圧力調整に設けられた呼吸口に、この呼吸口を通じて侵入してくる化学的な汚染物質を取り除く手段を有するガス吸着フィルターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
磁気記録ディスク装置は化学的な汚染に非常に敏感である。高分子量の有機性の蒸気はディスクおよびスライダの非常に滑らかな表面に吸収され、そして流体潤滑剤の特性を変える。他の化学的な汚染、例えばSO2がディスク及びヘッドの冶金、特に磁気抵抗性読み取り素子の腐食を引き起こすこともある。以前は、外界からのこの様な腐食ガスの侵入を妨げるため磁気記録ディスク装置は完全に密閉された形で作られていた。しかしながら、トップカバーをステンレス製のプレス成形板に変更が進んでいる現在、完全密閉型では温度変化による体積変化のひずみが大きく、ヘッドクラッシュやケースの変形などの問題が発生し、呼吸口を設け圧力調整を行う様になっているのが一般である。そしてこの呼吸口には外界からの微粒子パーティクルの侵入と腐食ガスの侵入を防ぐために、ガス吸着剤とパーティクルフィルターを一体化したガス吸着呼吸フィルターが多く用いられている。これのフィルターでは、呼吸口全体を活性炭シート等で覆い侵入してくる有害ガスをガス吸着材層内部を通過させることにより除去している。
【0003】
しかし、このフィルターには空気が通過するために、ガス吸着剤は不織布形状のシートや多孔質シートなど通気抵抗の低いことが要求される。その対策として、通気抵抗を下げる為に不織布の目付けを小さくするとか多孔質度を上げるとかの工夫を行なうが、結果としてガス吸着剤の充填密度が低下し、吸着効率が低下するジレンマにおちいる。現在一般にガス吸着剤を設けていない呼吸フィルターに対して、ガス吸着材シートの圧力損失は10倍が一般的である。
【0004】
このガス吸着呼吸フィルターは、低圧力損失であることが要求される。高圧力損失の場台、装置ON/OFF時の温度変化やスピンドルモーターの高速回転に伴う磁気記録ディスク装置内の圧力変化に対し十分に緩和しうる空気の通過ができなくなってしまう。そうすると、呼吸口以外のシール性の弱い個所などから空気が侵入してしまい、汚染物質の侵入を引き起こすことになる。そのために、このガス吸着呼吸フィルターには活性カーボンシート、例えばKyonlの様な活性炭繊維の織布が広く用いられている。しかしながら、この織布の場合、当然圧力損失は低いが、その体積当たりの活性炭密度は約0.26g/ccと低い。
【0005】
ところで、現在磁気記録ディスク装置の記録容量の増加に伴い、媒体の高回転化や移動可能型パソコンの普及により使用環境が悪化しており、呼吸口の活性炭量の増加が望まれている。また、HDD(ハードディスクドライブ)の高性能化に伴う改良により、HDDの読み取りヘッドはコンタミに弱くなってきている。
高性能化、環境の整ったオフィス以外の環境での使用などにより、呼吸口から流入する腐食ガスのみならず、HDD内でモータなどから発生するガスや湿度コントロールなどを一層厳密にコントロールすることが求められてきている。その為フィルターに封入する活性炭量はできる限り増加させて行きたい要求が常にある。
しかしながら、活性炭量を増加させると、フィルターとして圧力損失が増加し、前記の様なリークの問題などが発生する。そこで、HDDメーカは常にフィルターの圧力損失の低下と活性炭量の増加のそれぞれの要求を一度に達成することの難しさにおいてジレンマを感じてきていた。
このジレンマを解消する方法として、活性炭量の増加要求と圧力損失の低下要求を一度に解決する方法が提案されている(特開2000−70649号公報)。これは、準密閉容器へ流入する空気が、流路を形成された吸着材表面に流通することにより汚染物質が除去され、抵抗の少ない流路を通過する為圧力損失を低く抑えることが可能となっている。
【0006】
ところで昨今、HDDでは、HDD内の圧力変化を素早く緩和させる、つまり呼吸フィルターの非常に低い抵抗(圧力損失)が益々要求されてきている。呼吸フィルターの緩和性能の向上は、シール材の厳しい規格をゆるめることが可能となる。つまりシール性能が低くても十分呼吸口の圧力緩和能力が高ければ、呼吸口以外で空気が流通する問題が発生しない。また、これはトップカバーを固定シールするパッキンのみならず、電源を取り入れたり情報を出し入れするコネクター部分、また、モーターなどの固定部分のシール性の規格をも緩めることを可能とする。これはより安価なシール材の使用を許容できるようになり、また組立工程をも簡易化が可能となる。結果的に、HDDトータルコストの低減に大きな貢献を果たすこととなる。
また、この改善策として、ガス吸着剤に突起を成形し、密閉容器と外界とを移動する流体の流れる空間を形成することが提案されている(特開2000−107543号公報)。これは吸着材が流体の流れの障害となり、その結果フィルタのを通過する際の圧力低下を大きくすることがあるからである。
ここで提案されている方法は、フィルターの圧力損失の低下のみを目的とし、その対策を提案している。しかし、これらの方法では2つの問題が予想される。
(1)圧力損失が小さくなると、流通する空気は早くフィルター内を通過することになる。この場合、吸着剤と流通する腐食ガスが十分接触することができず、一部吸着剤に吸着されることなく準密閉容器に流入してしまう。つまり、捕集されずに流入した腐食ガスはヘッドや媒体に付着し、最終的には機能障害に陥る可能性がある。つまり、この方法では、圧力損失は低下するが、それにおけるガス吸着性能の対策が不十分である。
(2)この方法は流通空気がフィルターの中心から流入する場合には有効である。しかし呼吸口が中心でない場合に、やはり(1)と同じように、流通空気は最短距離を通過し、充分吸着剤で浄化されることなくエンクロージャー内に流入してしまう。
これらの問題は、空気を流れる空間を形成することのみで、その流入空気の方向や流れを規制していないことにより生じる。
【0007】
一般には、圧力損失を低減させるためには、空気流路の拡大や開口部の拡大が要求される。しかし、これでは、HDDの外部から流入してくる有害ガスを十分吸収できず、圧力損失が低下するほど、ガストラップ性能は低下してしまい、やはり上記と同じような問題が懸念される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、HDDのケースの変更を要求せず、しかもコストアップに繋がるプラスチックパーツを必要としないで、しかも従来と同等以上のガス吸着機能を有しながら、より一層低圧力損失を実現できるガス吸着フィルターを提供することをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示すガス吸着フィルターが提供される。
(1)準密閉容器の圧力調整用呼吸口を覆うように該容器内に取付けられ、該呼吸口を通って該容器内に流入する有害性気体を捕捉する機能を有するガス吸着フィルターであって、該フィルターは、該呼吸口に連通する開口を有しかつ該容器内壁に取付けるための取付面を有する基材と、該基材の該取付面とは反対側のガス流路面に積層固定化されたガス吸着体とから構成され、該ガス吸着体が該基材のガス流路面と接触する側のガス接触面には、該基材の開口と連通する少なくとも1つのガス流入口、該ガス吸着体の外部と連通する少なくとも1つのガス流出口及び該ガス流入口と該ガス流出口とを連通する溝部が形成され、該溝部の溝幅が10mm以下であり、該全溝部の面積率が10〜97%であり、さらに該溝部の分布不均一度が±70%以下であることを特徴とするガス吸着フィルター。
(2)該ガス吸着体のガス接触面に形成された溝部の全体形状が、格子状である前記(1)に記載のガス吸着フィルター。
(3)該ガス流入口の数が、少なくとも3つである前記(1)又は(2)に記載のガス吸着フィルター。
(4)該ガス流出口の数が、少なくとも4つである前記(1)〜(3)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
(5)該溝部の中には、該ガス流出口の全てを連通させる溝部が存在する前記(1)〜(4)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
(6)該基材のガス流路面に対する該ガス吸着体の積層固定化が、粘着剤又は接着剤により行われている前記(1)〜(5)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
(7)該基材が、シート状である前記(1)〜(6)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
(8)該ガス吸着体が、シート状である前記(1)〜(7)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
(9)該ガス吸着体の外面が、合成樹脂多孔質シートにより包囲されている前記(1)〜(8)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
(10)該ガス吸着体が、粉末状ガス吸着剤をバインダー樹脂の存在下で成形した成形物からなる前記(1)〜(9)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
(11)該ガス吸着剤が、活性炭及び/又はシリカゲルからなる前記(10)に記載のガス吸着フィルター。
(12)該バインダー樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリビニルアルコール及びポリエチレンテレフタレートの中から選ばれた少なくとも1種である前記(10)又は(11)に記載のガス吸着フィルター。
(13)該ガス吸着体のガス接触面及び/又はその反対側の面に通気性シートが積層されている前記(1)〜(12)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
(14)該基材の開口が、通気性シートで覆われている前記(1)〜(13)のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明のガス吸着フィルターは、ガス流出入用の開口を有する基材を含む。この基材において、その一方の面は、ガス吸着フィルターを容器内壁面に取付けるための取付面を形成し、その他方の面は、ガス吸着体を積層固定化させるための支持体面を形成するとともに、ガスを接触流通させるためのガス流路面を形成する。
この基材は、シート状物からなる。このようなシート状物としては、従来公知の各種のもの、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリカーボネート等の合成樹脂のシートや、不織布、不織布にアクリル系粘着剤を含浸させたもの、金属シート(ステンレス等)、金属箔/合成樹脂シート積層体等を挙げることができる。その厚さは、特に制約されないが、通常、10〜2000μm、好ましくは25〜200μmである。基材シートの形状は、一般的には、その全体が平坦なシート状であることが好ましいが、その周端縁の一部又は全部が起立した構造のもの(箱型)であってもよく、ガス吸着体の支持固定化に適切な形状であればよい。
この基材には、ガスの流出入用の開口を穿設する。この開口は、ガス吸着フィルターを取付ける対象となる準密閉容器(以下、単に容器とも言う)の圧力調整用呼吸口と連通するもので、その呼吸口から流入したガスはこの開口を通ってガス吸着体と接触する。
この開口は1つ又は複数であることができるが、その開口の大きさは、特に制約されず、前記呼吸口に連通する寸法であればよい。その寸法は、その呼吸口の寸法の0.1〜10倍、好ましくは2〜4倍である。
【0011】
本発明のガス吸着フィルターは、この基材を介して容器内壁に取付けられる。この取付け方法は特に制約されないが、通常、粘着剤や接着剤を介して取付けられる。即ち、ガス吸着フィルターを容器内壁に取付けるには、その基材の一方の面である取付面を、粘着剤層や接着剤層を介して容器内壁面にその呼吸口を覆うようにして積層固定化すればよい。
【0012】
前記基材には、そのガス吸着フィルター取付面とは反対側のガス流路面に、ガス吸着体を積層固定化させる。この固定化方法は、特に制約されないが、通常、粘着剤や接着剤を介して固定化される。即ち、ガス吸着体をその基材のガス流路面に固定化するには、粘着剤層や接着剤層を介してガス吸着体を固定化すればよい。
前記粘着剤や接着剤としては、従来公知の各種のものを用いることができる。粘着剤としては、例えば、感圧アクリル系粘着剤や、ブチルゴム系粘着剤、ポリスチレン系粘着剤等が挙げられる。接着剤としては、例えば、エポキシ系接着剤、ホットメルト系接着剤等が挙げられる。
本発明においては、基材としては、両面粘着シートを好ましく用いることができる。また、不織布にアクリル系粘着剤を含浸させたものも、その両面が粘着性を有し、両面粘着テープを同様に、好ましく用いることができる。このような両面が粘着性を有する基材を用いることにより、その基材を容器内壁面に固定化することが容易であり、また、その基材のガス流路面に対するガス吸着体の固定化も容易である。
【0013】
本発明のガス吸着フィルターは、ガス吸着体を含む。このガス吸着体は、容器の呼吸口から容器内に流入するガスと接触し、そのガス中の有害性ガス(例えば、SOx、NOx、有機ガス、水分等)を吸着する機能を有するものである。
ガス吸着体は、ガス吸着剤を含む。ガス吸着剤としては、特に制約されず、活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、ゼオライト、各種粘土、酸化鉄、過塩素酸マグネシウム、イオン交換樹脂等の従来公知の各種のものを単独又は混合して用いることができる。ガス吸着剤の平均粒径は、通常0.01〜5000μm、好ましくは1〜500μmである。
ガス吸着体は、そのガスとの接触面が平坦面に形成された各種の形状のものであることができる。例えば、シート状やブロック状等であることができる。ブロック状のガス吸着体を用いる場合、それを支持固定化する基材としては、周端縁が起立した箱型の基材を用いるのが好ましい。
【0014】
本発明で用いるガス吸着体は、従来公知の方法に従い、粉末状ガス吸着剤をバインダー樹脂の存在下で成形することによって得ることができる。成形方法としては、押出成形法や射出成形法、カレンダー成形法等の各種の熱成形法を採用することができる。
バインダー樹脂としては、各種の熱可塑性樹脂が用いられる。このようなものには、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ(エチレンテレフタレート)等のポリエステル系樹脂の他、ポリビニルアルコール、各種ナイロン等が包含される。バインダー樹脂の割合は、ガス吸着剤100重量部当り、0.1〜100重量部、好ましくは5〜30重量部の割合である。
ガス吸着体において、その厚さは、0.1〜10mm、好ましくは0.5〜3mmである。本発明の場合、ガス吸着体は、好ましくは円形状や矩形状(四角状)であることができる。本発明で用いるガス吸着体は、多孔質構造に富むものが好ましい。このようなものは、粉末状ガス吸着剤とバインダー樹脂との溶融混練物をシート状に押出し、圧延(延伸)することによって得ることができる。
本発明で用いるガス吸着体の製造方法については、例えば、特開平4−323007号公報に詳述されている。
【0015】
本発明のガス吸着フィルターは、基材のガス流路面と接触する側の面(ガス接触面)に、ガス流入口、ガス流出口及びそれらのガス流入口とガス流出口を連通する溝部を有することを特徴とする。前記ガス流入口は、基材に穿設された開口と連通し、かつ基材に形成されたガス流出口と連通するもので、その開口から流入するガス(空気)をガス吸着体面上に形成された溝部へ導入する入口となるものである。このガス流入口は、ガス吸着体のガス接触面に形成したガス流出口と連通する溝部において、通常、その基材開口に連通する側の溝の端部開口からなる。このガス流入口の数は、1つ以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは4以上である。その上限値は、特に制約されないが、通常20程度である。前記ガス流出口は、ガス吸着体のガス接触面の周端部に形成されたもので、前記ガス流入口から流入し、ガス吸着体面上に形成された溝部を流通するガスをガス吸着体外部へ流出させる出口となるものである。流出口は、ガス吸着体のガス流路面に形成したガス流入口と連通する溝部において、通常、その外部へ連通する側の溝の端部開口からなる。このガス流出口の数は1つ以上であり、好ましくは3以上、より好ましくは4以上であり、さらに好ましくは5以上である。その上限値は、特に制約されないが、通常、30程度である。前記溝部は、前記ガス流入口とガス流出口とを連通させるもので、ガス流路を形成する。
【0016】
本発明において、ガス吸着体の底面(基材との接触面)に形成する溝部の深さは、ガス吸着体の厚さにもよるが、通常、0.01〜5mm、好ましくは0.25〜2mmであり、溝幅は、ガス吸着体のガス接触面の面積にも依存するが、通常、10mm以下であり、ガス吸着体が適用される準密閉容器が磁気記録ディスク装置のような小型容器の場合、5mm以下、好ましくは2mm以下である。その下限値は特に制約されないが、通常、0.1mm程度である。また、ガス吸着体の底面に形成する全溝部の面積率は、10〜97%、好ましくは30〜90%、より好ましくは70〜90%である。
なお、本明細書における全溝部の面積率は、以下の式により定義される。
R=A/B×100
R:全溝部の面積率(%)
A:全溝部の面積
B:ガス吸着体底面の面積
【0017】
本発明においてガス吸着体の底面に形成する溝部は、そのガス吸着体底面に均一に分布させることが好ましい。本発明の場合、ガス吸着体底面に形成する溝部の分布不均一度Dが70%以下、好ましくは50%以下、より好ましくは10%以下に規定するのがよい。
なお、前記溝部の分布不均一度Dは、ガス吸着体の底面を均等の面積Sを有する任意の4つの区分P1〜P4に分割し、各区分P1〜P4の溝部面積率R1〜R4を求めたときに、それらの溝部面積率R1〜R4のうちの任意の2つの面積率間の最も大きい差(Rn−Rm、n、m:1−4の数、但し、n≠m)と定義される。
また、各区分P1〜P4における溝部面積率R1〜R4(%)は、以下の式で表される。
1=A1/S×100
2=A2/S×100
3=A3/S×100
4=A4/S×100
前記式中、A1は区分P1における溝部の面積を示し、A2は区分P2における溝部の面積を示し、A3は区分P3における溝部の面積を示し、A4は区分P4における溝部の面積を示す。Sはガス吸着体底面を均等に4分割したときのその分割区分の面積を示す。
【0018】
ガス吸体体底面に形成する溝部の具体的形状側を示すと、以下のものを示すことができる。
(1)らせん形状の溝
この場合のらせん形状には、そのらせんが曲線からなるものの他、屈曲線又は屈折線からなるものも包含される。
このらせん形状の溝を有するガス流路には、例えば、(イ)1つのガス流入口と、1つのガス流出口と、それらのガス流入口とガス流出口との間を連通する1つのらせん形状の溝からなるガス流路、(ロ)前記(イ)のガス流路において、その1〜10の点、好ましくは2〜8の点から溝を分岐させたガス流路などが包含される。
(2)格子形状の溝
この溝は、縦方向に形成された線状の複数の溝と、横方向に形成された線状の複数の溝を有し、それらの溝が交差している溝を意味する。この場合、その線状の溝には、直線状の溝の他、曲線状の溝も包含される。
(3)放射形状の溝
この溝は、ガス流入口を起点とし、ここから放射方向に伸びた線状の溝を意味する。この場合、その線状の溝には、直線状の溝の他、曲線状の溝も包含される。この放射形状の溝において、その放射方向に伸びた各線状の溝は、それに交差する溝によって連通させることができる。
【0019】
本発明においては、ガス吸着体底面に形成するガス流出口を4つ以上とし、そして、それらの全ガス流出口を、少なくとも1つの溝部によって連通させるのが好ましい。
このような構成とすることによって、ガス吸着体による有害ガスの除去率を低下させることなく、ガスが流入口から入り、溝部を通って流出口から外部へ流出する際のガスの圧力損失を低く保持することができる。
【0020】
本発明においてガス吸着体底面に形成する溝部の形状例を図1〜図6に示す。
図1に示した溝部は、四辺形状のガス吸着体底面に、横方向に伸びた複数の線状溝部1と、縦方向に伸びた複数の線状溝部2とか交差した格子形状を有する。この場合、基材に形成した開口aは、ガス吸着体底面の中央部に位置し、容器壁の呼吸口bと連通する位置に配置されている。
図1に示されたガス流入口、ガス流出口及びそれらのガス流入口とガス流出口とを連通させる溝部からなるガス流通路において、ガス吸着体底面の周端縁部に位置し、外部に連通する各溝の開口部がガス流出口11、12を形成し、その数は18である。一方、基材の開口aに連通する位置に存在する各溝の開口がガス流入口を形成し、その数は4である。
【0021】
図2に示した溝部は、四辺形状のガス吸着体底面に、横方向に伸びた複数の線状溝部1と、縦方向に伸びた複数の線状溝部2とが交差した格子形状を有する。この場合、基材に形成した開口aは、ガス吸着体底面の周端縁近くに位置し、容器壁の呼吸口bと連通す位置に配置されている。
図2に示されたガス流入口、ガス流出口及びそれらのガス流入口とガス流出口とを連通させる溝部からなるガス流通路において、ガス吸着体底面の周端縁部に位置し、外部に連通する各溝の開口部がガス流出口11、12を形成し、その数は14である。一方、基材の開口aに連通する位置に存在する各溝の開口がガス流入口を形成し、その数は3である。
【0022】
図3に示した溝部は、円形状のガス吸着体底面に、らせん形状の溝部3を形成し、そのらせん形状の溝部3から、横方向に伸びた溝1と縦方向に伸びた溝2を分岐させた形状を有する。この場合のらせん形状は、直線状の溝部で形成されているが、曲線状の溝部であってもよい。
図3において、基材開口aに連通するガス流入口は1つであり、外部に連通するガス流出口は合計5つ(11、11、12、12、13)である。
【0023】
図4に示した溝部は、円形状のガス吸着体底面に、放射形状の溝部4を形成し、それらの溝部4を、それらの溝部4と交差する連通溝5で連通させた形状を有する。
図4において、基材開口aに連通するガス流入口の数は8つであり、外部に連通するガス流出口14は8つである。
【0024】
図5に示した溝部は、円形状のガス吸着体底面に、らせん形状の溝部3を形成し、そのらせん形状の溝部3から、横方向に伸びた溝1と縦方向に延びた溝2とを分岐させ、さらに、らせん形状の外側溝と内側溝とを連通溝6で連通させた形状を有する。
図5において、基材開口aに連通するガス流入口は1つであり、外部に連通するガス流出口11、12、15は合計15である。
【0025】
図6に示した溝部は、円形状のガス吸着体底面に、乱雑に溝部7、8、9を形成した形状を有する。
図6において、基板開口aに連通するガス流入口は、ガス吸着体底面の周縁近くに位置し、その数は3つである。外部に連通するガス流出口16は、4つである。
【0026】
ガス吸着体の底面に対する溝部の形成は、その溝部に対応する形状の突起部(凸部)を有するプレス板を用い、これをそのガス吸着体の底面に押圧すればよい。
【0027】
ガス吸着体の外面は、合成樹脂多孔質シートで包囲(被覆)することができる。これにより、外部より容器内に侵入する有害性粒子を捕捉することができる。
多孔質シートをガス吸着体の外面を包囲するように取付けるには、ガス吸着体を包囲する多孔質シートの周端縁部を基材表面に積層接着させればよい。この場合の接着法には、粘着剤や接着剤を用いる方法の他、熱融着法が包含される。
合成樹脂多孔質シートとしては、従来公知の各種のもの、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニリデン等の合成樹脂からなる多孔質シートを挙げることができる。本発明の場合、多孔質ポリテトラフルオロエチレンシートは、発塵性及び発ガス性の無い点ですぐれていることから、好ましく用いることができる。
合成樹脂多孔質シートにおいて、その厚さは1〜1000μm、好ましくは10〜100μmである。その平均細孔直径は0.005〜50μm、好ましくは0.01〜1μmであり、その空孔率は20〜99%、好ましくは70〜90%である。
【0028】
本発明で用いるガス吸着体の上面及び/又は下面(底面)には、ガス吸着体からのガス吸着剤の脱落を防止するために、通気性シートを積層させることが好ましい。ガス吸着体の上面と下面の両方に通気性シートを積層させることにより、ガス吸着体からのガス吸着剤の脱落の防止された取扱い性の良好なガス吸着体を得ることができる。
通気性シートとしては、従来公知の各種のもの、例えば、前記合成樹脂多孔質シートを用いることができる。その厚さは1〜100μm、好ましくは5〜20μmである。
ガス吸着体の上面及び/又は下面に通気性シートを積層させるには、ガス吸着体の上面及び/又は下面に通気性シートを重ね、接着又は圧着すればよい。接着の場合は、ガス吸着体へのガスの接触が円滑に行われるように、接着面積率が5〜90%、好ましくは10〜30%となるように部分接着法により行うのが好ましい。
ガス吸着体底面への溝部の形成は、その通気性シートを介して行うのが好ましい。
【0029】
本発明においては、外部から容器内への有害性粒子の侵入を防止するために、基材開口を通気性シートで被覆することができる。この場合、通気性シートとしては、従来公知の各種のもの、例えば、前記した合成樹脂多孔質シートを用いることができる。
基材開口を通気性シートで被覆するには、基材開口上に通気性シートを積層接着すればよい。
【0030】
次に、本発明のガス吸着フィルターについて図面を参照しながら詳述する。
図7は本発明のガス吸着フィルターの説明断面図を示す。
図7において、21は容器の呼吸口、22は準密閉容器の壁(蓋)、23は基材(両面粘着テープ)、24は開口(打抜き穴)、25はガス吸着体(ガス吸着シート)、26は溝部(ガス流路)を示す。Fはガス吸着フィルターを示す。
図8は、図7に示したガス吸着シートの底面(下面)の説明平面図である。
図8において、25はガス吸着シート、26は溝部を示す。
【0031】
図7に示したガス吸着フィルターは、粘着テープ23の一方の面(ガス流路面)上に、底面(ガス接触面)に溝部26を形成したガス吸着シート25を積層固定化し、そのガス吸着シート25の外面に多孔質シート27を被覆した構造のものである。この場合、そのガス吸着シート25の底面に形成した溝部は、図8に示すように格子形状を有する。
ガス吸着シート25の粘着テープ23への積層固定化は、その粘着テープ面に形成された粘着剤層で行われ、ガス吸着シート25の溝部以外の平坦面と粘着テープ23の粘着面との間で接着している。
粘着テープ23のガス流路面とは反対側の面(取付面)は、容器の蓋の内壁面22に接着され、これによって、ガス吸着シート25は容器内壁面へ配設される。
粘着テープ23の中央部は、容器の呼吸口22に連通する開口24が穿設されている。
多孔質シート27は、ガス吸着シート25から発生する粉塵や外部からの粒子等が容器内部へ侵入するのを防止するためのものである。
図7に示したガス吸着フィルターFは、容器の呼吸口21から容器内部へ流入するガス(空気)中の有害性ガスを吸着除去する機能を有する。
即ち、呼吸口21から容器内部へ入るガスは、先ず、粘着テープ23に形成した開口24内へ入り、ここから、その開口に連通する溝の開口(ガス流入口)を通って溝部26に入り、この溝部を縦横に流通してガス吸着シートの周端縁部に位置し、外部と連通する開口(ガス流出口)から外部へ流出する。
図7に示したガス吸着フィルターFにおいて、粘着テープ23に形成した開口(基板開口)に連通する溝の開口(ガス流入口)の数は12つであり、外部へ連通する溝の開口(ガス流出口)の数は20である。
吸着シート25の底面(粘着シートに接触する面)に形成した溝部は、その底面全体にわたって均一に分布されており、また、その全溝部の面積率も高いことから、ガス流入口から入って吸着シートの底面を流通し、外部へ流出する際のガスの圧力損失は低く、しかも、ガスとガス吸着シートとは十分に接触することから、ガス中に含まれる有害性ガスは、効果的に吸着シートに吸着除去される。
【0032】
本発明のガス吸着フィルターは、有害性ガスの浸入が望ましくない準密閉容器に対して適用される。この場合、準密閉容器とは、容器内外を連通させる小径の通孔(呼吸口)を有する容器を意味する。その呼吸口の大きさは、準密閉容器の大きさや用途にもよるが、一般にその面積が、0.1〜2000mm2、好ましくは1〜100mm2の範囲にあるものである。
また、前記容器とは、ガス空間を有するハウジングを意味するものである。
前記準密閉容器を有する装置には、ハードディスクドライブ(HDD)や、自動車等に搭載される電子部品カバーボックス、半導体ウエハーのキャリアボックス、光磁気ディスクドライブ、光ディスクドライブ等が包含される。
【0033】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0034】
実施例1
図7に示した構造のガス吸着フィルターを用いて、その性能評価を行った。
この実施例で用いたガス吸着フィルターの詳細は以下の通りである。
(1)基材シート23
幅15mm、厚さ0.175mm、長さ17mmの両面粘着テープ(住友シリーエム社製、製品名「DCX903」)の中央部に直径4mmの開口を形成したもの。
(2)ガス吸着シート25
平均粒径10μmの活性炭粉末100重量部と、バインダー樹脂としてのポリテトラフルオロエチレンの粉末30重量部との混合物を溶融混合し、シート状に押出し、圧延し、得られた圧延物(活性炭シート、縦:11mm、横12mm、厚さ:0.6mm、重さ:44mg)の両面に、厚さ10μmのポリテトラフルオロエチレン多孔質フィルム(平均細孔直径:5μm、空孔率:50%)を積層し、室温で圧着した。
(i)溝部の性状
前記(2)のガス吸着シートの底面に対し、表面に格子状の突起を形成したステンレスプレートからなるプレス型を圧力10kg/cm2で押圧して格子形状の溝部を形成した。
溝形状 :溝間隔が1.0mmの格子形状
溝の幅 :0.3mm
溝の深さ :0.3mm
全溝の面積率R :27%
溝部の分布不均一度D:10%以下
(3)多孔質樹脂シート27
厚さ:100μm、平均細孔直径:1.0μm、空孔率:90%の延伸多孔質ポリテトラフルオロエチレンシート。
【0035】
ガス吸着フィルターの性能評価は以下のようにして行った。
前記ガス吸着フィルターにおけるその粘着シート23の開口24から、試料ガスをフィルター内に供給するとともにガス吸着フィルターから排出される試料ガスを分析した。
この実験において、ガス吸着フィルターの圧力損失は、試料ガス供給量100ml/分の条件で、0.35Kpaであった。また、試料ガスとしては、トリメチルペンタン0.5μg/mlを含む空気を用いた。
前記のようにして、ガス吸着フィルターに対して試料ガスを0.8ml分の供給量で供給し、そのフィルターから排出されるガス中のトリメチルペンタンの濃度を測定して、トリメチルペンタン除去率を求めフィルター性能を評価した。
なお、前記トリメチルペンタン除去率W(%)は、次式で表される。
W=(A−B)/A×100(%)
A:ガス吸着フィルター通過前の試料ガス中のトリメチルペンタン濃度
B:ガス吸着フィルター通過後の試料ガス中のトリメチルペンタン濃度
前記実験において、実験開始から7分間は、トリメチルペンタン除去率Wは100%であり、7分経過後には除去率はしだいに低くなり、実験開始9分後には、除去率Wは98%に低下した。
【0036】
比較例1
実施例1において、ガス吸着シート25の底面の中央部に短辺と平行に形成する溝部を、幅:6mm、高さ:0.3mmの1つの直線形状の溝(全溝の面積率:50%、溝部の分布不均一度:最大100%)とした以外は同様にして実験を行った。
この実験において、試料ガスの圧力損失は実施例1と同じ0.35Kpaとした。この場合のトリメチルペンタン除去率は、実験開始2.5分間では100%であったが、2.5分経過後にはしだいに低くなり、実験開始5分後には97%に低下した。
【0037】
【発明の効果】
本発明のガス吸着フィルターによれば、準密閉容器(空間)に流入するガス(空気)中に含まれる有害性ガスを、低い圧力損失下で高除去率で除去することができる。しかも、本発明のガス吸着フィルターは、その寿命が長いという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガス吸着体の底面に形成する溝部の形状の1例を示す。
【図2】ガス吸着体の底面に形成する溝部の形状の他の例を示す。
【図3】ガス吸着体の底面に形成する溝部の形状のさらに他の例を示す。
【図4】ガス吸着体の底面に形成する溝部の形状のさらに他の例を示す。
【図5】ガス吸着体の底面に形成する溝部の形状のさらに他の例を示す。
【図6】ガス吸着体の底面に形成する溝部の形状のさらに他の例を示す。
【図7】本発明のガス吸着フィルターの説明断面である。
【図8】図7に示したガス吸着フィルターにおけるそのガス吸着シート底面に形成し溝部の形状を示す。
【符号の説明】
21 呼吸口
22 準密閉容器の内壁(蓋)
23 両面粘着テープ
24 開口
25 ガス吸着シート
26 溝部
27 合成樹脂多孔質シート

Claims (14)

  1. 準密閉容器の圧力調整用呼吸口を覆うように該容器内に取付けられガス吸着フィルターであって、該フィルターは、該呼吸口に連通する開口を有しかつ該容器内壁に取付けるための取付面を有する基材と、該基材の該取付面とは反対側のガス流路面に積層固定化されたガス吸着体とから構成され、該ガス吸着体が該基材のガス流路面と接触する側のガス接触面には、該基材の開口と連通する少なくとも1つのガス流入口、該ガス吸着体の外部と連通する少なくとも1つのガス流出口及び該ガス流入口と該ガス流出口とを連通する溝部が形成され、該溝部の溝幅が10mm以下であり、該全溝部の面積率が10〜97%であり、さらに該溝部の分布不均一度が70%以下であることを特徴とするガス吸着フィルター。
  2. 該ガス吸着体のガス接触面に形成された溝部の全体形状が、格子状である請求項1に記載のガス吸着フィルター。
  3. 準密閉容器の圧力調整用呼吸口を覆うように該容器内に取付けられたガス吸着フィルターであって、該フィルターは、該呼吸口に連通する開口を有しかつ該容器内壁に取付けるための取付面を有する基材と、該基材の該取付面とは反対側のガス流路面に積層固定化されたガス吸着体とから構成され、該ガス吸着体が該基材のガス流路面と接触する側のガス接触面には、該基材の開口と連通する少なくとも1つのガス流入口、該ガス吸着体の外部と連通する少なくとも1つのガス流出口及び該ガス流入口と該ガス流出口とを連通する溝部が形成され、該溝部の溝幅が10mm以下であり、該全溝部の面積率が10〜97%であり、さらに該溝部の交差又は分岐が形成されていることを特徴とするガス吸着フィルター。
  4. 該ガス流出口の数が、少なくとも4つである請求項1〜3のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
  5. 該溝部の中には、該ガス流出口の全てを連通させる溝部が存在する請求項1〜4のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
  6. 該基材のガス流路面に対する該ガス吸着体の積層固定化が、粘着剤又は接着剤により行われている請求項1〜5のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
  7. 該基材が、シート状である請求項1〜6のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
  8. 該ガス吸着体が、シート状である請求項1〜7のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
  9. 該ガス吸着体の外面が、合成樹脂多孔質シートにより包囲されている請求項1〜8のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
  10. 該ガス吸着体が、粉末状ガス吸着剤をバインダー樹脂の存在下で成形した成形物からなる請求項1〜9のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
  11. 該ガス吸着剤が、活性炭及び/又はシリカゲルからなる請求項10に記載のガス吸着フィルター。
  12. 該バインダー樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリビニルアルコール及びポリエチレンテレフタレートの中から選ばれた少なくとも1種である請求項10又は11に記載のガス吸着フィルター。
  13. 該ガス吸着体のガス接触面及び/又はその反対側の面に通気性シートが積層されている請求項1〜12のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
  14. 該基材の開口が、通気性シートで覆われている請求項1〜13のいずれかに記載のガス吸着フィルター。
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