JP3965706B2 - 空気圧縮装置 - Google Patents

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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/14Power generation using energy from the expansion of the refrigerant
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、容積形圧縮機の回転数を制御することにより吐出エア流量を制御する空気圧縮装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工場などにおいて使用する作動エア等を供給するための装置として、容積形圧縮機を備えた空気圧縮装置(低圧空気源ユニット)がある。従来この種の空気圧縮装置は、消費側の使用状況で決まる必要エア量の変化に対応するために、容積形圧縮機の駆動用モータの回転数をインバータ制御して吐出側圧力を一定に保つことで、吐出エアの流量を調節するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで容積形圧縮機は、回転数の変化にかかわらず一定の内部漏れ量(=押しのけ量−ガス量)がある。このため低風量とすべく低回転数で運転すると、吸い込み量に対する内部漏れ量の割合が増し、そのエアをケーシング内で繰り返し圧縮することとなって、機器内及び吐出エアの温度が上昇し、その許容値を越えてしまうという問題があった。すなわち温度限界点に相当する流量以下の運転領域においては、インバータによる回転数制御を行うことが出来ず、放風弁を用いて放風するか、或いはレシーバータンクの使用によるON/OFF制御で対処せざるを得なかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決すべく本発明は、容積形圧縮機をねじ型圧縮機で構成し、その容積形圧縮機を二段直列に接続すると共に低圧側圧縮機と高圧側圧縮機の間と高圧側圧縮機の吐出側に空冷式クーラーを接続し、低圧側圧縮機と高圧側圧縮機のモータの回転数をインバータで制御して高圧側圧縮機から吐出される圧縮エアの圧力が一定になるよう、かつ、必要流量となるように圧縮エアを供給する空気圧縮装置において、高圧側圧縮機の吐出側と低圧側圧縮機の吸込側とをリターン路で短絡接続すると共にそのリターン路に膨張タービンを接続し、かつ、膨張タービンの上流側のリターン路に切替弁を接続し、上記高圧側圧縮機の必要エア量が所定値以下になったとき、低圧側圧縮機内及び吐出エアの温度上昇を防止すべく、切替弁を開いて膨張タービンに圧縮エアを導入して膨張させ、そのリターンエアの温度を下げて低圧側圧縮機に供給するようにしたものである。上記膨張タービンにはファンが連結され、膨張タービンが回転されたとき上記ファンからの風を高圧側圧縮機の吐出側に接続される空冷式クーラーに送風するようにするものであることが好ましい
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0006】
図1は、本発明を適用した空気圧縮装置を示したものである。この空気圧縮装置は、二台の容積形圧縮機1,2を備えたものであって、容積形圧縮機1,2の吐出側と吸込側とを短絡して接続するリターン路3と、吐出エアの一部をリターン路3に適宜導く切替弁4と、リターン路3に設けられた冷却手段たる膨張タービン5とにより主として構成されている。
【0007】
容積形圧縮機1,2は、例えばケーシング内に雄ロータ及び雌ロータを有したねじ型圧縮機で成り、吸い込んだ空気をロータの歯みぞ内で徐々に体積変化させることで圧縮するようになっている。この圧縮機1,2は二段に直列に配置され、一段目(低圧)の圧縮機1の吐出口6と二段目(高圧)の圧縮機2の吸込口7とが連結エア管8によって接続されている。そして二段目の圧縮機2の吐出口9が吐出エア管10によって消費側Wの配管に接続されている。また各圧縮機1,2の吐出側にはそれぞれ空冷式クーラ11,12が備えられている。そして各圧縮機1,2の回転軸1a,2aには、それぞれ回転駆動源となるモータ13,14が連結されている。これらモータ13,14は、一台のインバータ15により出力回転数が制御されるようになっている。インバータ15は、吐出エア管10に設けられた圧力検出器(PIC)16に結線されてその検出信号を入力するようになっており、例えば消費側Wの必要エア量が少なくなって吐出側圧力(圧力比Pd)が上がると、その値が所定値(PO )を保つように回転数を下げて、必要エア量に相応した吐出流量Qに制御するものである。
【0008】
リターン路3は、吐出エア管10の圧力検出器16の近傍の位置から、一段目の圧縮機1の吸込口17に設けられた吸込エア管18まで、圧縮機1,2及び空冷式クーラー11,12を迂回するように延長されている。そしてこのリターン路3の途中に、切替弁4及び膨張タービン5が設けられている。切替弁4は、インバータ15により開閉制御されるようになっており、図2に示すように、圧縮機1,2の内部漏れ量に起因する温度限界点の流量Q1 の回転数、例えば最大流量QO の40%に相当する回転数になったときに、開動作するように形成されている。この開動作は、回転数に相応させて間欠的に開閉させるか、或いは開度を調整するようにしてもよい。膨張タービン5は、例えば公知の空気分離装置において空気を液化点まで冷却するために使用される半径流反動形のタービンで成り、リターン路3内を通ってきたリターンエアのエネルギーを吸収することで、その温度を外気温度よりも低くして、一段目の圧縮機1の吸込側に合流させるようになっている。また膨張タービン5の負荷としてファン19が同軸に連結されており、その回転により形成された圧気は、二段目の圧縮機2に備えられた空冷式クーラー12に供給されるようになっている。すなわちファン19から空冷式クーラー12までその圧気を導く圧気供給路20が設けられている。
【0009】
このように構成したことにより、例えば最大流量QO から40%流量Q1 までの運転領域(図2中の斜線部A)においては、消費側のエア使用量により変化する吐出側圧力を、インバータ15が圧力検出器16の出力信号で検知することで、その圧力が一定(PO )となるようにモータ13,14の回転数を増減させ、吐出流量Qをエア使用量に合致するように制御する。そして従来の温度限界点に相当する流量(Q1 )よりも少ない吐出流量Qに制御する必要が生じたときは、切替弁4を開として吐出エアの一部をリターン路3に導く。このリターンエアはそのエネルギーが膨張タービン5の圧縮仕事に変換されることにより温度が大きく下げられて、一段目の圧縮機1の吸込側に合流される。これで圧縮機1,2の入口温度が下げられ、従来の限界回転数を実質的に下げることができる。例えば従来の制御領域(Q1 )の限界流量が最大流量QO の40%であったのを、より少ない流量(Q2 )である30%程度にまで下げることができる。従って、回転数制御運転の範囲を広げることができ(図2中の斜線部B)、低風量・低速回転の運転領域において圧縮機1,2のモータ11,12を無駄に駆動させることがなくなり、モータ軸動力の軽減が達成されて、消費電力(ランニングコスト)を低減させることができる。また膨張タービン5の駆動により回転するファン19の圧気を空冷式クーラー12に供給するようにしたので、空冷式クーラー12の効率を向上させることができ、より一層のモータ軸動力の軽減等が達成される。なお必要エア量が従来温度限界点のものよりも大幅に少なくなる領域(図2中のC)では、入口温度を下げても許容限界に近づくと予想されるので、このような領域では切替弁4を大気開放側に動作して、放風により対処するものとする。また放風によらずに、消費側Wと二段目の圧縮機2との間にサージタンクを設けて、極少風量の領域では圧縮機1,2の運転を停止し、貯留した圧縮エアを供給するようにしてもよい。この場合、その運転領域(C)は狭いものであり、貯留エアの量は少なくても対処可能になるので、そのサージタンクは従来のON/OFF制御のものよりも小さくすることができ、省スペース化に貢献できる。
【0010】
なお図1では、冷却手段として膨張タービン5を示したが、リターンエアを冷却して圧縮機1,2の入口温度を低下できるものであればどのような構成のものであってもよい。また二台の容積形圧縮機1,2を備えたものを図示したが、本発明は一台のみ或いは三台以上備えたものにおいても当然適用できる。
【0011】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、回転数制御による容積形圧縮機の流量制御運転の領域を拡大させることができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気圧縮装置の実施の形態を示した配置図である。
【図2】図1の作用効果を説明するための制御領域図である。
【符号の説明】
1 一段目の圧縮機(容積形圧縮機)
2 二段目の圧縮機(容積形圧縮機)
3 リターン路
4 切替弁
5 膨張タービン(冷却手段)
11,12 空冷式クーラー
15 インバータ
19 ファン

Claims (2)

  1. 容積形圧縮機をねじ型圧縮機で構成し、その容積形圧縮機を二段直列に接続すると共に低圧側圧縮機と高圧側圧縮機の間と高圧側圧縮機の吐出側に空冷式クーラーを接続し、低圧側圧縮機と高圧側圧縮機のモータの回転数をインバータで制御して高圧側圧縮機から吐出される圧縮エアの圧力が一定になるよう、かつ、必要流量となるように圧縮エアを供給する空気圧縮装置において、高圧側圧縮機の吐出側と低圧側圧縮機の吸込側とをリターン路で短絡接続すると共にそのリターン路に膨張タービンを接続し、かつ、膨張タービンの上流側のリターン路に切替弁を接続し、上記高圧側圧縮機の必要エア量が所定値以下になったとき、低圧側圧縮機内及び吐出エアの温度上昇を防止すべく、切替弁を開いて膨張タービンに圧縮エアを導入して膨張させ、そのリターンエアの温度を下げて低圧側圧縮機に供給するようにしたことを特徴とする空気圧縮装置。
  2. 上記膨張タービンにはファンが連結され、膨張タービンが回転されたとき上記ファンからの風を高圧側圧縮機の吐出側に接続される空冷式クーラーに送風するようにした請求項1記載の空気圧縮装置。
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