JP7461255B2 - 圧縮機における圧縮気体冷却方法及び圧縮気体冷却装置 - Google Patents

圧縮機における圧縮気体冷却方法及び圧縮気体冷却装置 Download PDF

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Description

本発明は,圧縮機の圧縮機本体によって生成された圧縮気体の冷却方法及び前記冷却方法を実行する圧縮気体冷却装置に関し,より詳細には,前記圧縮気体を冷却する熱交換器に冷却風を導入する冷却ファンの回転速度制御に特徴を有する,圧縮機における圧縮気体の冷却方法及び圧縮気体冷却装置に関する。
圧縮機本体で被圧縮気体を圧縮して圧縮気体を生成する圧縮機では,生成した圧縮気体は圧縮熱によって高温となっており,このような高温の圧縮気体をそのまま消費側に供給すると,消費側の配管システム内で圧縮気体が冷やされることで凝集水が発生する。
そのため,圧縮機本体より吐出された圧縮気体は,消費側に供給する前に圧縮機本体の吐出口と消費側を結ぶ供給流路内に設けた熱交換器(アフタクーラ)に導入して冷却し,このアフタクーラによる冷却の際に生じた凝集水を除去して得た,乾燥した圧縮気体を消費側に導入することが行われている。
このようなアフタクーラを備えた圧縮機では,効率的に熱交換を行うために,モータ駆動型の冷却ファンを設け,この冷却ファンによって発生した冷却風をアフタクーラに常時導入する構成が採用されている。
そして,アフタクーラに対する冷却風の導入は,一般に冷却ファンを一定の回転速度で運転することにより行われ,冷却ファンの回転速度を変化させる制御は行われない。
これに対し,冷却ファンの消費電力を含めた圧縮機全体の消費電力の減少を目的として,図12に示すように,消費側に供給される圧縮気体の圧力を検知する圧力検知手段155が検出した圧力に基づいて,消費側に供給される圧縮気体の圧力が所定の無負荷運転開始圧力になると制御装置154が吸気制御弁131を操作して圧縮機本体110の吸入口(図示の例では低圧段圧縮機111の吸入口)を閉じて無負荷運転に移行すると共に,アフタクーラ151に冷却風を導入する冷却ファン152を所定の低回転速度で運転すると共に,消費側に供給される圧縮気体の圧力が所定の全負荷運転復帰圧力になると,吸気制御弁131により閉じていた圧縮機本体110の吸入口を開いて全負荷運転を開始すると共に,冷却ファン152を所定の高回転速度で運転するようにした圧縮機100も提案されている(特許文献1の請求項1,図3)。
なお,圧縮気体の冷却に関する先行技術を開示したものではないが,圧縮機には,圧縮機本体を駆動するモータの回転速度をインバータによって制御することで,消費側に供給する圧縮気体の圧力(目標圧力)の設定を変更可能としたものも存在する(特許文献2)。
特開2008-128052号公報 特開2008-151076号公報
前掲の特許文献1に記載の圧縮機100では,圧縮機本体110の無負荷運転時に冷却ファン152を所定の低回転速度で運転することで,無負荷運転時における冷却ファンの消費電力を低減することができる。
しかし,前掲の特許文献1に記載の構成では,負荷運転時と無負荷運転時とで冷却ファン152の回転速度を切り替えるのみで,冷却ファン152の回転速度を冷却対象である圧縮気体の温度や流量,圧力に応じて変化させることができるものとはなっていない。
そのため,外気温が低く,圧縮気体温度が比較的低い状態にある場合や,消費側での圧縮気体の消費量が少なく,従って,アフタクーラ151を通過する圧縮気体の流量が少ない場合等,アフタクーラ151に対する冷却風の導入量を減少しても消費側に供給する圧縮気体を適切に冷却することができる場合であっても冷却ファン152は所定の高回転速度で運転されるために,冷却ファン152の運転には依然として余剰な電力が消費されており,未だ省電力化の余地がある。
また,前述したように外気温が低く,従って圧縮気体温度も比較的低温となっている場合や,消費側における圧縮気体の消費量が少なくアフタクーラ151を通過する圧縮気体の流量が少ない状態であっても,圧縮機本体110が負荷運転を行っている場合には冷却ファン152を高回転速度で回転させて大量の冷却風をアフタクーラ151に導入することから,アフタクーラ151内で圧縮気体が過剰に冷却される「過冷却」となり,寒冷地での使用など,圧縮機100の使用環境によってはアフタクーラ151内で凝集水の凍結が生じ,また,アフタクーラ151の入口側と出口側の温度差が過大となることで熱歪みによってアフタクーラ151が破損する,所謂「ヒートショック」と呼ばれる現象が生じる等の問題が生じ得る。
そのため,冷却対象とする圧縮気体の温度や圧力,流量等を考慮して,このような「過冷却」の発生を防止しつつ,適切に圧縮気体の冷却を行う冷却方法や冷却装置が必要となる。
さらに前掲の特許文献2のように,圧縮機には圧縮機本体を駆動するモータの回転速度をインバータによって制御することにより,消費側に供給する圧縮気体の圧力(目標圧力)の設定を可変としたものもあり,このような圧縮機にあっては,圧縮気体を適切に冷却するためには圧縮気体の圧力を考慮した送風量の制御がより重要となる。
そこで本発明は,上記従来技術における欠点を解消するためになされたものであり,圧縮機本体によって生成された圧縮気体を消費側に導入する前に冷却するアフタクーラ等の熱交換器に対し冷却風を導入する冷却ファンの回転速度(熱交換器に導入する冷却風量)を適切に制御することにより,より一層の消費電力の削減や,冷却ファンで発生する風切り音などの騒音の発生の低減を図ることができるだけでなく,過冷却の発生を防止して,凝集水の凍結やヒートショックによる熱交換器の破損を防止でき,しかも,圧縮気体の圧力変化に応じて適切に圧縮気体を冷却することができる圧縮機における圧縮気体冷却方法及び圧縮気体冷却装置を提供することを目的とする。
以下に,課題を解決するための手段を,発明を実施するための形態で使用する符号と共に記載する。この符号は,特許請求の範囲の記載と,発明を実施するための形態の記載との対応を明らかにするためのものであり,言うまでもなく,本発明の技術的範囲の解釈に制限的に用いられるものではない。
上記目的を達成するために,本発明の圧縮機1における圧縮気体の冷却方法は,
圧縮気体を生成する圧縮機本体10と,前記圧縮機本体10の吸気口を開閉制御する吸気制御弁31と,前記圧縮機本体10の吐出口から消費側に至る供給流路40と,前記供給流路40に設けた逆止弁41とを備え,前記吸気制御弁31による吸気量の制御によって,前記消費側に供給される圧縮気体の圧力Pdが所定の目標圧力に近づくよう制御する容量制御型の圧縮機1において,
前記供給流路40を通過する圧縮気体を冷却する熱交換器(アフタクーラ)51と,前記熱交換器51に対し冷却風を導入する冷却ファン52とを設け,
前記逆止弁41の二次側における前記供給流路40内の圧力Pdに基づいて決定される所定の対応温度域TL-THの下限値TL及び上限値THと,前記熱交換器51の一次側かつ前記逆止弁41の一次側における前記供給流路40内の温度Tdとを比較し,
前記供給流路40内の温度Tdが,前記対応温度域TL-THの前記下限値TL未満であるとき前記冷却ファン52を所定の最低回転速度FLで運転し,
前記供給流路40内の温度Tdが,前記対応温度域TL-THの前記上限値THを超えるとき前記冷却ファン52を所定の最高回転速度FHで運転し,
前記供給流路40内の温度Tdが,前記対応温度域TL-THの範囲内であるとき,予め設定した前記供給流路40内の温度Tdと前記冷却ファン52の回転速度Fの対応関係に従い,前記最低回転速度FLと前記最高回転速度FH間において前記供給流路40内の温度Tdの上昇に従い前記冷却ファン52の回転速度を上昇させると共に,前記供給流路40内の温度Tdの下降に従い前記冷却ファン52の回転速度を下降させることを特徴とする(請求項1)。
前記供給流路40内の圧力Pdの増加に対し,前記下限値TL及び前記上限値THが増加するよう前記対応温度域TL-THを決定することが好ましい(請求項2)。
前記供給流路40内の圧力Pdが取り得る圧力の範囲を,所定の数値範囲毎(実施例2ではPd≦0.4MPaと,0.4MPa<Pd)に分割し,分割した前記数値範囲毎に前記下限値TL及び前記上限値THの増加率IRL,IRHを異なる値(実施例2ではPd≦0.4MPaのときIRL=IRH=50で,0.4MPa<PdのときIRL=IRH=100)に設定するものとしても良い(請求項3,図6参照)。
前記供給流路40内の圧力Pdが取り得る圧力の範囲の少なくとも一部の範囲(実施例3ではPd≦0.4MPaの範囲)において,前記下限値TLの増加率IRLと前記上限値THの増加率IRHを異なる値(実施例3ではIRL=50,IRH=75)に設定するものとしても良い(請求項4,図8参照)。
前記供給流路40内の圧力Pdがゲージ圧0.0MPaのときに適用される前記対応温度域TL-THの下限値TLと上限値THを,それぞれ基準下限値TL0(実施例1~3において80℃)及び基準上限値TH0(実施例1~3において90℃)とし,
下記の式1に従い,前記供給流路内の圧力Pdに,所定の前記増加率IRLを乗算して得た加算値を,前記基準下限値TL0に加算して前記供給流路内の圧力Pdに対応した前記下限値TLを求めると共に,
下記の式2に従い,前記供給流路内の圧力Pdに,所定の前記増加率IRHを乗算して得た加算値を,前記基準上限値TH0に加算して前記供給流路内の圧力Pdに対応した前記上限値THを求めることができる(請求項5)。
[式1]TL=IRL×Pd+TL0
[式2]TH=IRH×Pd+TH0
前記供給流路40内の圧力Pdが取り得る圧力の範囲を,所定の数値範囲毎(実施例4においてPd≦0.4MPa,0.4MPa<Pd<0.6MPa,0.6MPa≦Pd)に分割し,分割した前記数値範囲毎に適用される前記対応温度域TL-THを予め設定(実施例4においてPd≦0.4MPaでは100-120℃/0.4MPa<Pd<0.6MPaでは130-140℃/0.6MPa≦Pdでは150-160℃に設定)するものとしても良い(請求項6)。
前記冷却ファン52の回転速度Fは,前記最低回転速度FL,前記最高回転速度FH,前記対応温度域TL-THの前記下限値TL及び前記上限値TH,並びに前記供給流路40内の温度Tdに基づいて,下記の式3によって求めるものとしても良い(請求項7)。
[式3]F=(FH-FL)/(TH-TL)×(Td-TL)+FL
前記圧縮機本体10を,低圧段圧縮機11と,前記低圧段圧縮機11で生成された圧縮気体を更に圧縮する高圧段圧縮機12と,前記低圧段圧縮機11と前記高圧段圧縮機12間に設けられた中間熱交換器(インタークーラ)13を備えた多段式の圧縮機本体10とし,
前記供給流路40に設けた前記熱交換器(アフタクーラ)51と共に,前記中間熱交換器(インタークーラ)13に対しても前記冷却ファン52からの冷却風を導入するものとしても良い(請求項8)。
また,本発明の圧縮機における圧縮気体冷却装置50は,
圧縮気体を生成する圧縮機本体10と,前記圧縮機本体10の吸気口を開閉制御する吸気制御弁31と,前記圧縮機本体10の吐出口から消費側に至る供給流路40と,前記供給流路40に設けた逆止弁41とを備え,前記吸気制御弁31による吸気量の制御によって,前記消費側に供給される圧縮気体の圧力が所定の目標圧力に近づくよう制御する容量制御型の圧縮機において,
前記供給流路40を通過する圧縮気体を冷却する熱交換器51と,前記熱交換器51に対し冷却風を導入する冷却ファン52,前記冷却ファン52を駆動するファンモータ53,前記熱交換器51の一次側かつ前記逆止弁41の一次側における前記供給流路40内の温度Tdを検知する温度検知手段56,前記逆止弁41の二次側における前記供給流路40内の圧力Pdを検知する圧力検知手段55,及び,前記温度検知手段56が検知した前記供給流路40内の温度Tdと,前記圧力検知手段55が検知した前記供給流路40内の圧力Pdに基づいて前記ファンモータ53の回転速度を制御する制御装置54を設け,
前記制御装置54が,
前記圧力検知手段55が検知した前記供給流路40内の圧力Pdに基づいて決定した所定の対応温度域TL-THの上限値TH及び下限値TLと,前記温度検知手段56が検知した前記供給流路40内の温度Tdとを比較し,
前記供給流路40内の温度Tdが,前記対応温度域TL-THの前記下限値TL未満であるとき前記冷却ファン52を所定の最低回転速度FLで運転し,
前記供給流路40内の温度Tdが,前記対応温度域TL-THの前記上限値THを超えるとき前記冷却ファン52を所定の最高回転速度FHで運転し,
前記供給流路40内の温度Tdが,前記対応温度域TL-THの範囲内であるとき,予め設定した前記供給流路40内の温度Tdと前記冷却ファン52の回転速度Fの対応関係に従い,前記最低回転速度FLと前記最高回転速度FH間において前記供給流路40内の温度Tdの上昇に従い前記冷却ファン52の回転速度を上昇させると共に,前記供給流路40内の温度Tdの下降に従い前記冷却ファン52の回転速度を下降させる制御を行うことを特徴とする(請求項9)。
前記制御装置54は,
前記供給流路40内の圧力Pdの増加に対し,前記下限値TL及び前記上限値THを増加するよう前記対応温度域TL-THを決定するように構成することが好ましい(請求項10)。
前記制御装置54は,
前記供給流路40内の圧力Pdが取り得る圧力の範囲を所定の数値範囲毎に分割して得た前記数値範囲毎に,異なる値として設定された前記下限値TL及び前記上限値THの増加率IRL,IRHを記憶すると共に,該増加率IRL,IRHに基づいて前記対応温度域TL-THを決定するようにしても良い(請求項11)。
前記制御装置54が,
前記供給流路40内の圧力Pdが取り得る圧力の範囲の少なくとも一部の範囲において,異なる値に設定された前記下限値TLの増加率IRLと前記上限値THの増加率IRHを記憶すると共に,各増加率IRL,IRHに基づいて前記対応温度域TL-THを決定するようにしても良い(請求項12)。
前記供給流路40内の圧力Pdがゲージ圧0.0MPaのときに適用される前記対応温度域TL-THの下限値を基準下限値TL0,上限値を基準上限値TH0とし,
前記制御装置54が,
下記の式1に従い,前記供給流路40内の圧力Pdに,所定の前記増加率IRLを乗算して得た加算値を,前記基準下限値TL0に加算して前記供給流路40内の圧力Pdに対応した前記下限値TLを求めると共に,
下記の式2に従い,前記供給流路40内の圧力Pdに,所定の前記増加率IRHを乗算して得た加算値を,前記基準上限値TH0に加算して前記供給流路40内の圧力Pdに対応した前記上限値THを求めるようしても良い(請求項13)。
[式1]TL=IRL×Pd+TL0
[式2]TH=IRH×Pd+TH0
前記制御装置54が,
予め設定された,前記供給流路40内の圧力Pdが取り得る圧力の範囲を所定の数値範囲毎に分割した前記数値範囲毎に適用される前記対応温度域TL-THを記憶するものとしても良い(請求項14)。
前記制御装置54が,
前記冷却ファン52の回転速度Fを,前記最低回転速度FL,前記最高回転速度FH,前記対応温度域TL-THの前記下限値TL及び前記上限値TH,並びに前記供給流路40内の温度Tdに基づいて,下記の式3によって求めるものとしても良い(請求項15)。
[式3]F=(FH-FL)/(TH-TL)×(Td-TL)+FL
前記圧縮機本体10を,低圧段圧縮機11と,前記低圧段圧縮機11で生成された圧縮気体を更に圧縮する高圧段圧縮機12と,前記低圧段圧縮機11と前記高圧段圧縮機12間に設けられた中間熱交換器(インタークーラ)13を備えた多段式の圧縮機本体10とし,
前記冷却ファン52が,前記供給流路40に設けた前記熱交換器(アフタクーラ)51と共に前記中間熱交換器(インタークーラ)13に対しても冷却風を導入するよう構成することもできる(請求項16)。
以上で説明した本発明の構成により,本発明の圧縮機1における圧縮気体の冷却方法及び冷却装置50によれば,以下の顕著な効果を得ることができた。
前記制御装置54により,前記供給流路40内の温度Tdが前記供給流路40内の圧力Pdに基づいて下限値TL及び上限値THが決定される所定の対応温度域TL-THにあるとき,予め設定した前記供給流路40内の温度Tdと前記冷却ファン52の回転速度Fの対応関係に従い,所定の最低回転速度FLと最高回転速度FH間において前記圧縮気体温度Tdの上昇に伴い前記冷却ファン52の回転速度を上昇させると共に,前記圧縮気体温度Tdの下降に伴い前記冷却ファン52の回転速度を下降させる制御を行うように構成したことで,圧縮機本体10より吐出された圧縮気体を,その温度と圧力,並びに流量に応じて適切に冷却することができ,熱交換器51に対する冷却風の導入を効率的に行うことで,必要な冷却効果を得つつ,消費される電力を減少させることで省電力化を図ることができた。
しかも,この構成では,供給流路40内の温度Tdが低いときにはファンモータ53の回転速度を低下させて冷却ファン52により熱交換器51に導入される冷却風量を減少させることで,熱交換器51における過冷却の発生も防止することができた。
制御装置54が,前記圧力検知手段55が検知した前記供給流路40内の圧力Pdの増加に対し,前記下限値TL及び前記上限値THを増加させるよう前記対応温度域TL-THを決定するようにした構成では,供給流路40内の圧力Pdに応じた適切な風量を熱交換器51に導入することで,より一層の消費電力の低減と過冷却の発生防止を図ることができた。
すなわち,本発明の適用対象である容量制御型の圧縮機1では,消費側において圧縮気体の消費が行われている際には,圧縮気体の消費によって低下した供給流路40内の圧力を所定の目標圧力に維持するために,容量制御装置30は吸気制御弁31を開いて圧縮機本体10に圧縮気体の生成を行わせることで,消費側における消費量に対応した比較的大量の圧縮気体が熱交換器51内を通過することから,この大量の圧縮気体を冷却するために多量の冷却風を熱交換器51に対して導入する必要がある。
一方,消費側における圧縮気体の消費が減少又は停止して供給流路40内の圧力が上昇して目標圧力に近づき,又は,目標圧力に達すると,容量制御装置30は吸気制御弁31によって圧縮機本体10の吸気口を絞り,又は閉じて圧縮機本体10による圧縮気体の生成量を減少し,又は圧縮気体の生成を停止することで,熱交換器51を通過する圧縮気体量は減少し,又は,熱交換器51を通過する圧縮気体量はゼロとなることから,このような状態においても熱交換器51に多量の冷却風を導入すると,熱交換器51が過冷却となり,凝集水の凍結やヒートショックによる熱交換器51の破損が生じ得る。
また,前掲の特許文献2として紹介したように,消費側に供給する圧縮気体の圧力(目標圧力)を可変としたインバータ駆動型の圧縮機では,目標圧力の設定変更によっても圧縮機本体10を駆動するメインモータ20が定格出力を発生するよう,目標圧力の設定変更に応じてメインモータ20の回転速度を変化させることから,目標圧力を高圧に設定すると回転速度が低下して圧縮機本体が生成する圧縮気体量が減少し,また,目標圧力を低圧に設定すると回転速度が上昇して圧縮機本体10が生成する圧縮気体量が増加する。
そのため,目標圧力を高圧に設定した際の適正送風量を,目標圧力を低圧に設定した際に適用すると,圧縮気体の冷却不足が生じ得る一方,目標圧力を低圧に設定した際の適正送風量を,目標圧力を高圧に設定した際に適用すると,圧縮気体は必要以上に冷却されることとなり,余分な電力の消費等が行われることとなると共に,使用条件によっては過冷却が発生するおそれもある。
しかし,前述したように逆止弁41の二次側における供給流路40内の圧力Pdの上昇に伴い前記下限値TLと前記上限値THを増加して前記対応温度域TL-THを高温側にシフトさせることにより,供給流路40内の圧力Pdが低く多量の圧縮気体が熱交換器51内を通過している状態では,供給流路40内の温度Tdが低い状態でも熱交換器51に対し多量の冷却風を導入することができる一方,供給流路40内の圧力Pdが相対的に高く,熱交換器51を通過する圧縮気体量が少ない又はゼロである場合には,供給流路40内の温度Tdが比較的高い温度となるまで熱交換器51に対し導入する冷却風量の増加を行わないようにすることで,過冷却を防止して凝集水の凍結やヒートショックによる熱交換器51の破損等を防止できるようにしている。
前記制御装置54が,前記下限値TL及び前記上限値THの増加率IRL,IRHを,供給流路40内の圧力Pdの数値範囲毎に異なる値に設定した構成,及び/又は,供給流路40内の圧力Pdが取り得る圧力の範囲の少なくとも一部の範囲において前記下限値TLの増加率IRLと前記上限値THの増加率IRHを異なる値に設定した構成では,本発明を適用する圧縮機の特性等に応じてより適切な設定とすることができた。
なお,前記対応温度域TL-THは,制御装置54による演算によって求めるものとすることなく,供給流路40内の圧力Pdの所定の数値範囲毎に適用される対応温度域TL-THを予め設定するものとしても良く,これにより制御装置54が行う演算処理を簡略化して装置構成の簡略化等が可能である。
本発明の圧縮気体冷却装置を備えた圧縮機の説明図。 本発明の圧縮気体冷却装置を備えたインバータ駆動型圧縮機の説明図。 制御装置の動作を説明したフローチャート(実施例1~3)。 供給流路内の圧力Pdの変化に対する対応温度域TL-THの変化を示した相関図(実施例1)。 供給流路内の温度Tdの変化に対するファンモータの回転速度(インバータの出力周波数)の変化を示した相関図(実施例1)。 供給流路内の圧力Pdの変化に対する対応温度域TL-THの変化を示した相関図(実施例2)。 供給流路内の温度Tdの変化に対するファンモータの回転速度(インバータの出力周波数)の変化を示した相関図(実施例2)。 供給流路内の圧力Pdの変化に対する対応温度域TL-THの変化を示した相関図(実施例3)。 供給流路内の温度Tdの変化に対するファンモータの回転速度(インバータの出力周波数)の変化を示した相関図(実施例3)。 制御装置の動作を説明したフローチャート(実施例4)。 供給流路内の温度Tdの変化に対するファンモータの回転速度(インバータの出力周波数)の変化を示した相関図(実施例4)。 従来の圧縮機の説明図(特許文献1の図3に対応)。
以下に,添付図面を参照しながら本発明の構成につき説明する。
〔エンジン駆動型発電機の全体構成〕
図1及び図2において,符号1は,本発明の冷却装置を備えた圧縮機であり,この圧縮機1には,被圧縮気体を圧縮する圧縮機本体10と,前記圧縮機本体10の駆動源20,前記圧縮機本体10の吸気口を開閉制御する吸気制御弁31,前記圧縮機本体10の吐出口から消費側に至る供給流路40,前記供給流路に設けた逆止弁41を備え,この逆止弁41の二次側における供給流路内40の圧力Pdが所定の目標圧力に近づくよう,前記吸気制御弁31の操作によって圧縮機本体10の吸気量を制御する容量制御装置30を備えた,容量制御型の圧縮機として構成されている。
なお,図示の例では,前記圧縮機本体10の駆動源20として,電動機であるメインモータを設けた構成を示したが,この構成に代えて,圧縮機本体10の駆動源をエンジンとするものとしても良く,また,圧縮機本体10を駆動させることができるものであれば,電動機やエンジン以外の既知の各種の駆動源によって構成するものであって良い。
前述の供給流路40には,圧縮機本体より吐出された圧縮気体を消費側に供給する前に冷却する熱交換器(アフタクーラ)51と,この熱交換器51に対し冷却風を導入する冷却ファン52,前記冷却ファン52を駆動するファンモータ53,及び,前記ファンモータ53の回転速度を制御する制御装置54を備えた,本発明の圧縮気体冷却装置50が設けられている。
〔圧縮機本体〕
図1及び図2に示す圧縮機1の構成要素のうち,前述の圧縮機本体10は,被圧縮気体を圧縮して圧縮気体を生成して消費側に供給することができるものであれば既知の各種構成のものが採用可能である。
図示の実施形態にあっては,この圧縮機本体10を,低圧段圧縮機11と,この低圧段圧縮機11によって得た圧縮気体を更に圧縮する高圧段圧縮機12,及び低圧段圧縮機11と高圧段圧縮機12間に設けられた中間熱交換器(インタークーラ)13を備えた二段型のオイルフリースクリュ圧縮機によって構成している。
もっとも,圧縮機本体10の構造は,図1及び図2に示す二段式の構成に限定されず,単段構成としたものであっても良く,また,二段以上の多段に構成したものであっても良く,単段構成とした場合には,前述した中間熱交換器(インタークーラ)13はこれを省略することができ,また,二段以上の多段構成とした場合,各段の圧縮機間に中間熱交換器13を設ける構成としても良い。
また,図示の実施形態では圧縮作用空間内に冷却油の導入を必要としないオイルフリー式のスクリュ圧縮機によって圧縮機本体10を構成しているが,この構成に代えて,圧縮作用空間内に冷却油の導入を行う,油冷式のスクリュ圧縮機によって圧縮機本体10を構成する等,既知の各種構成が採用可能である。
このように圧縮機本体10を油冷式の構成とした場合には,吐出された圧縮気体より冷却油を分離するためのレシーバタンクやオイルセパレータ等を圧縮機本体の構成に含めるものとしても良い。
〔容量制御装置〕
前述した圧縮機本体10の吸気口,図示の例では圧縮機本体10を構成する低圧段圧縮機11の吸気口には,圧縮機本体10に対する被圧縮気体の吸気を制御する吸気制御弁31と,消費側に供給される圧縮気体の圧力に応じて前記吸気制御弁31の動作を制御する制御装置54を備えた容量制御装置30が設けられており,この容量制御装置30による容量制御によって消費側に所定の圧力の圧縮気体を供給することができるように構成されている。
図示の実施形態においてこの容量制御装置30は,前述の吸気制御弁31と制御装置54の他に,逆止弁41の二次側の供給流路40に設けた圧力検知手段55を備え,前記圧力検知手段55からの検知信号に基づいて制御装置54が出力した制御信号に基づいて,比例制御弁等によって構成される吸気制御弁31の動作を制御できるように構成されている。
これにより,圧力検知手段55が検知した逆止弁41二次側の供給流路40内の圧力Pdに応じ,供給流路40内の圧力Pdの低下時に吸気制御弁31を開くと共に,供給流路40内の圧力Pdが上昇して所定の目標圧力に近付き又は達すると吸気制御弁31を絞り又は閉じて圧縮機本体10の吸気量を制御することで,逆止弁41の二次側の供給流路内の圧力Pd,すなわち消費側に供給される圧縮気体の圧力が所定の目標圧力に近付くように制御する。
なお,図示の実施形態では,容量制御装置30の構成要素である制御装置54と圧力検知手段55を,本発明の圧縮気体冷却装置50の構成要素である制御装置54及び圧力検知手段55と共用することにより部品点数の減少を図っているが,容量制御装置30と圧縮気体冷却装置50は,独立した構成として設けるものとしても良い。
図2に示すように,圧縮機本体10を駆動するメインモータ20の回転速度を制御するインバータ21を備えたインバータ式の圧縮機を制御対象とする場合,前述の制御装置54には,吸気制御弁31の動作を制御させるだけでなく,インバータ21を制御して供給流路40内の圧力Pdの低下に対しメインモータ20の回転速度を増加させると共に,供給流路40内の圧力Pdの上昇に対しメインモータ20の回転速度を低下させる,圧縮機本体の回転速度制御についても行わせるようにしても良く,吸気制御と回転速度制御の併用により,消費側に供給する圧縮気体の圧力を目標圧力に近付ける前述の容量制御を行うようにしても良い。
このようにインバータ式の圧縮機を対象とする場合,前掲の特許文献2に記載の圧縮機のように,前述の目標圧力の設定を可変とするものとしても良い。
なお,容量制御装置30の構成は,図示の実施形態の構成に限定されず,既知の各種の構成のものが採用可能である。
〔圧縮気体冷却装置〕
実施例1
以上のように構成された圧縮機1には,前述の圧縮機本体10によって生成された圧縮気体を冷却する,本発明の圧縮気体冷却装置50が設けられている。
この圧縮気体冷却装置50は,前述の供給流路40に設けられた熱交換器(アフタクーラ)51と,この熱交換器(アフタクーラ)51に対し冷却風を導入する冷却ファン52,前記冷却ファン52を駆動するファンモータ53,前記熱交換器51の一次側において前記供給流路40内の温度Tdを検知する温度検知手段56,前記逆止弁41の二次側における前記供給流路40内の圧力Pdを検知する圧力検知手段55,及び前記温度検知手段56の検知信号と圧力検知手段55の検知信号に基づいて,ファンモータ53に供給する電力を制御して前記ファンモータ53の回転速度を制御する制御装置54を備える。
なお,図1及び図2に示すように,圧縮機本体10を,中間熱交換器(インタークーラ)13を備えた多段式の構成とした場合には,中間熱交換器(インタークーラ)13を供給流路40に設けた熱交換器(アフタクーラ)51と共に,共通のシェラウド60内に配置するなどして,冷却ファン52からの冷却風を,供給流路40に設けた熱交換器(アフタクーラ)51だけでなく,中間熱交換器(インタクーラ)13に対しても導入できるようにしても良い。
また,本発明の圧縮気体冷却装置50の構成要素である圧力検知手段55や制御装置54は,前述したように容量制御装置30の構成要素である圧力検知手段及び制御装置と共用する構成としても良く,また,温度検知手段56も圧縮機1に安全装置として設けられている,非常停止用の温度検知手段(異常温度検知用)のものと共用する等して部品点数の増加によるコスト増を抑制するものとしても良い。
また,図示の実施例にあっては,前述のファンモータ53を三相交流モータによって構成すると共に,ファンモータ53用のインバータ57を設け,制御装置54からの制御信号によってインバータ57よりファンモータ53に供給される電力の周波数を制御してファンモータ53の回転速度を制御できるようにしている。
しかし,ファンモータ53の回転速度制御はこの構成に限定されず,例えばファンモータ53をDCモータによって構成し,制御装置54が直流電源よりファンモータ53に供給される電流値を変化させることでファンモータ53の回転速度を変化させるようにしても良く,ファンモータ53の回転速度,従って,冷却ファン52によって熱交換器51に導入される冷却風量を変化させることができるものであれば,既知の各種構成を採用することが可能できる。
このファンモータ53の回転速度は,前述の圧力検知手段55が検知した供給流路40内の圧力Pdと前述の温度検知手段56が検知した供給流路40内の温度Tdに基づいて,制御装置54により,図3にフローチャートで示すように,以下の手順に従って行われる。
制御装置40は,温度検知手段56及び圧力検知手段55からの検知信号を受信すると(S1-1),圧力検知手段55が検知した供給流路40内の圧力Pdに基づき,検知された圧力Pdに対応したファンモータ53の回転速度制御の基準となる対応温度域TL-THを算出する(S1-2)。
圧力検知手段55が検知した供給流路40内の圧力Pdに基づく前記対応温度域TL-THの算出(S1-2)は,対応温度域TL-THの下限値TLと上限値THが,前記供給流路40内の圧力Pdの増加に対し増加するように行われる。
このような対応温度域TL-THの下限値TL及び上限値THの算出は,一例として,供給流路内の圧力Pdがゲージ圧0.0MPaのときに適用される対応温度域TL-THの下限値を基準下限値TL0,上限値を基準上限値TH0として,
下記の式1により,前記供給流路40内の圧力Pdに,予め設定した下限値TL用の増加率IRLを乗算して得た加算値を,前記基準下限値TL0に加算することにより,検知された供給流路40内の圧力Pdに対応した下限値TLを求め,また,下記の式2により,前記供給流路内の圧力Pdに,予め設定した前記上限値TH用の増加率IRHを乗算して得た加算値を,前記基準上限値TH0に加算することにより,検知された供給流路40内の圧力Pdに対応した上限値THを求めることができる。
[式1]TL=IRL×Pd+TL0
[式2]TH=IRH×Pd+TH0
本実施例では,一例として基準下限値TL0を80℃,基準上限値TH0を90℃とし,下限値TLの増加率IRLと,上限値THの増加率IRHを,いずれも同一値で,かつ,供給流路40内の圧力Pdの変化によっても変化しない一定値(一例として100)として設定している。
この例における供給流路40内の圧力Pdの変化に対する対応温度域TL-THの変化(下限値TL及び上限値THの変化)を図4に,このうち,供給流路40内の圧力Pdが0.4MPa,0.5MPa,及び0.7MPaであるときの対応温度域TL-TH(下限値TL及び上限値TH)の算出値を下記の表1に示す。
Figure 0007461255000001
このようにして,圧力検知手段55が検知した供給流路40内の圧力Pdに基づいて,この圧力Pdにおける対応温度域TL-THが算出されると,制御装置54は,求めた対応温度域TL-THと温度検知手段56が検知した供給流路40内の温度Tdを比較する(S1-3)。
この比較の結果,供給流路40内の温度Tdが,前述の対応温度域TL-THの下限値TL未満(Td<TL)であるとき前記冷却ファン52を所定の最低回転速度FLで運転する(S1-4)。
また,供給流路40内の温度Tdが,前述の対応温度域TL-THの上限値THを超えているときTH<Tdには,前記冷却ファン52を前記最高回転速度FHで運転する(S1-5)。
更に,供給流路40内の温度Tdが,前述の対応温度域TL-THの範囲内であるとき(TL≦Td≦TH),予め設定された対応関係,一例として下記の式3に示した対応関係に従い,前記供給流路40内の温度Tdに応じて前記最低回転速度FLと前記最高回転速度FH間で前記冷却ファン52の回転速度を増減させる(S1-6)。
[式3]F=(FH-FL)/(TH-TL)×(Td-TL)+FL
前掲の表1に示した対応温度域TL-THの下限値TL及び上限値THの計算結果に基づき,供給流路40内の圧力Pdがそれぞれ0.4MPa,0.5MPa,及び0.7MPaであるときの供給流路内の温度Tdの変化に対するファンモータ53の回転速度(インバータの出力周波数)の変化を図5に示す。
このように,本発明の圧縮気体冷却装置50を備えた圧縮機では,供給流路40内の温度Tdが前述の対応温度域TL-THの範囲内にあるとき,供給流路40内の温度Tdの変化に応じて熱交換器51に導入する冷却風量を変化させることで,供給流路40内の温度が低く冷却の必要性が小さいときには冷却風量を減少させることで,過冷却の発生を防止しつつ,ファンモータ53の消費電力を低減して省エネを図ることができると共に,冷却ファン52の風切り音が減少することで,作動時の静音性を得ることができる。
しかも,前述の対応温度域TL-THの下限値TLと上限値THを,図4に示すように供給流路内の圧力Pdの上昇に応じて上昇するように変化させる構成としたことで,消費側において圧縮気体の消費が行われることで供給流路40内の圧力Pdが低下し,容量制御装置30によって吸気制御弁31が開かれて圧縮機本体10が圧縮気体を生成している状態,すなわち,供給流路40に設けた熱交換器51内を大量の圧縮気体が通過している状態では,供給流路40内の温度Tdが相対的に低い状態から冷却風の導入量が増大されるように構成されていることで,熱交換器51を通過する多量の圧縮気体を好適に冷却することができる。
一方,消費側における圧縮気体の消費量が減少し,又は,圧縮気体の消費が停止して,供給流路40内の圧力が上昇し,圧縮機本体10の吸気口が閉ざされて圧縮気体の生成量が減少,又は圧縮気体の生成が停止した状態,すなわち,熱交換器51内を通過する圧縮気体量が減少し,又は熱交換器51を通過する圧縮気体量がゼロとなった状態では,供給流路40内の温度Tdが相対的に高い温度となるまで熱交換器51に対し導入する冷却風量を増量しない構成となっており,これにより熱交換器51の過冷却による破損の発生などが好適に防止されている。
また,消費側において冷凍式ドライヤ(図示せず)を設ける場合には,圧縮気体の過冷却が防止されることで供給流路40内の温度Td,すなわち冷凍式ドライヤの入口空気温度が所定の温度以上に保たれるため,冷凍式ドライヤ配管内の凍結の発生についても好適に防止できる。
実施例2
実施例1として紹介した例では,対応温度域TL-THの下限値TLの増加率IRLと上限値THの増加率IRHを同じ値で,かつ,供給流路の圧力Pdの変化によって変化しない一定値(一例として「100」)とする構成例について説明した。
これに対し,本実施例(実施例2)では,供給流路内の圧力Pdがとり得る圧力範囲を所定の数値範囲毎に分割し,分割した数値範囲毎に対応温度域TL-THの下限値TL及び上限値THの増加率IRL,IRHをそれぞれ異なる数値に設定しており,本実施例では,供給流路40内の圧力Pdの上昇に伴い,増加率IRL,IRHも上昇するように設定した。
このような構成例として,本実施例では一例として基準下限値TL0を80℃,基準上限値を90℃とし,下限値TLの増加率IRLと,上限値THの増加率IRLを,いずれも同一値とするが,供給流路内の圧力Pdが0.4MPa以下(Pd≦0.4MPa)のときの増加率IRL,IRHをいずれも「50」としたのに対し,供給流路内の圧力Pdが0.4MPaを超えたとき(Pd>0.4MPa)の増加率IRL,IRHをいずれも2倍の「100」に増加するように構成した。
この例における,供給流路40内の圧力Pdの変化に対する対応温度域TL-TH(下限値TL及び上限値TH)の変化を図6に示す。
また,このうち,供給流路内の圧力Pdが0.4MPa,0.5MPa,0.7MPaであるときの下限値TL及び上限値THを算出した結果を表2に示す。
更に,表2に示した下限値TLと上限値THの計算結果に基づく,供給流路40内の温度Tdの変化に対するファンモータ53の回転速度(インバータの出力周波数)の変化を図7に示す。
Figure 0007461255000002
本実施例では,供給流路内の圧力Pdが0.4MPa以下(Pd≦0.4MPa)と低い状態では,図4を参照して説明した実施例に比較してより低い温度から冷却風量を増大させることができるようになっており,例えば目標圧力の設定を変更可能としたインバータ駆動型の圧縮機のように,目標圧力の設定を下げて低圧の圧縮気体の生成量が増大している圧縮機等に対し適用した場合であっても,好適に冷却を行うことができる。
実施例3
以上で実施例1,実施例2として説明した構成例では,いずれも対応温度域TL-THの下限値TLの増加率IRLと上限値THの増加率IRHが同一値に設定されおり,従って,供給流路40内の圧力Pdが変化しても,対応温度域TL-THの幅,すなわち,下限値TLと上限値THの差が一定(10℃)で変化しない構成となっていた。
これに対し,本実施例(実施例3)では,基準下限値TL0を80℃,基準上限値を90℃とする点では前述の実施例1及び実施例2と同様であるが,供給流路内の圧力Pdが0.4MPa以下(Pd≦0.4MPa)のときの下限値TLの増加率IRLを「50」,上限値THの増加率IRLを「75」と異なる値に設定した。
なお,本実施例でも,供給流路内の圧力Pdが0.4MPaを超えたとき(Pd>0.4MPa)のときの下限値TLの増加率IRLと上限値THの増加率IRHをいずれも同一の「100」として設定した点は,前述した実施例1及び実施例2と同様であるが,Pd>0.4MPaの範囲においても,下限値TLの増加率IRLと上限値THの増加率IRHを異なる値に設定しても良い。
この構成例における供給流路40内の圧力Pdの変化に対する対応温度域TL-THの変化を図8に示す。
また,このうちの供給流路内の圧力Pdが0.4MPa,0.5MPa,0.7MPaであるときの下限値TL及び上限値THを算出した結果を表3に示す。
更に,表3で求めた下限値TL及び上限値THを使用して,式3に基づき求められる,供給流路内の圧力Pdが0.4MPa,0.5MPa,0.7MPaであるときの供給流路40内の温度Tdの変化に対するファンモータの回転速度(インバータの出力周波数)の変化の関係を図9に示す。
Figure 0007461255000003
このように,本実施例(実施例3)では,所定の圧力範囲毎(Pd≦0.4MPaの範囲と,Pd>0.4MPaの範囲毎)に,供給流路内の温度Tdの変化に対するファンモータの回転速度の変化の傾きを異ならせる設定とすることができ,圧縮機毎の特性に対応した冷却状態に設定することができる。
実施例4
以上で説明した実施例1~3は,いずれも圧力検知手段55が検知した供給流路40内の圧力Pdの継続的な変化に対し,対応温度域TL-THも継続的に変化するように構成した。
これに対し,本実施例(実施例4)では,供給流路内の圧力Pdが取り得る圧力範囲を所定の数値範囲毎に複数に分割し,分割した数値範囲毎に,該数値範囲の圧力Pdに対し共通して適用される対応温度域TL-THを設定する構成とした。
一例として,本実施形態では,供給流路40内の圧力Pdが取り得る圧力範囲を,Pd≦0.4MPa,0.4MPa<Pd<0.6MPa,及び0.6MPa≦Pdの3つの範囲に分割し,数値範囲毎に前述の対応温度域TL-THを下記の表4の通りに設定した。
Figure 0007461255000004
本実施例(実施例4)における制御装置54による処理手順を図10に示すフローチャートに基づいて説明する。
制御装置54が温度検知手段56及び圧力検知手段55からの検知信号を受信すると(S2-1),制御装置54は,圧力検知手段55が検知した供給流路40内の圧力Pdが,Pd≦0.4MPa,0.4MPa<Pd<0.6MPa,及び0.6MPa≦Pdのいずれの範囲にあるかを判断する(S2-2)。
そして,制御装置54は前掲の表4に従い,供給流路40内の圧力PdがPd≦0.4MPaの範囲にあると判断すると前述の対応温度域TL-THを100-120℃に設定し(S2-3),供給流路内の圧力Pdが0.4MPa<Pd<0.6MPaの範囲にあると判断すると前述の対応温度域TL-THを130-140℃に設定し(S2-4),供給流路内の圧力Pdが0.6MPa≦Pdの範囲にあると判断すると前述の対応温度域TL-THを150-160℃に設定する(S2-5)。
このようにして,圧力検知手段55が検知した供給流路40内の圧力Pdに基づいて,この圧力Pdに対応する対応温度域TL-THが決定されると,制御装置は,決定された対応温度域TL-THの下限値TL及び上限値THと温度検知手段が検知した供給流路内の温度Tdを比較する(S2-6)。
この比較の結果,供給流路内の温度Tdが,前述の対応温度域TL-THの下限値TL未満であるとき前記冷却ファン52を所定の最低回転速度FLで運転する(S2-7)。
また,供給流路40内の温度Tdが,前述の対応温度域TL-THの上限値THを超えているときには,前記冷却ファン52を前記最高回転速度FHで運転する(S2-8)。
更に,供給流路40内の温度Tdが,前述の対応温度域TL-THの範囲内であるとき,予め設定された対応関係,一例として前掲の式3に従い,前記供給流路40内の温度Tdに応じて前記最低回転速度FLと前記最高回転速度FH間で前記冷却ファンの回転速度を増減させる(S2-9)。
この例において,供給流路40内の圧力PdがPd≦0.4MPaの範囲内にあるとき,0.4MPa<Pd<0.6MPaの範囲内にあるとき,及び,0.6MPa≦Pdの範囲内にあるときのそれぞれの供給流路内の温度Tdの変化に対するファンモータの回転速度(インバータの出力周波数)の変化を図11に示す。
本実施例の構成例においても,供給流路40内の圧力Pdや供給流路40内の温度に基づいて適切に圧縮気体の冷却を行えるだけでなく,制御装置54に計算を行わせることなく対応温度域TL-THを決定することができることから,制御装置54の構成(プログラム)を容易に行うことができる。
しかも,計算式によらず,供給流路40内の圧力Pdの対応温度域TL-THを適宜設定することができるため,例えば前述した目標圧力の設定が可能なインバータ駆動式の圧縮機であって,目標圧力の設定毎に特性が変化等する圧縮機に対しても最適に圧縮気体の冷却を行うことができる。
1 圧縮機
10 圧縮機本体
11 低圧段圧縮機
12 高圧段圧縮機
13 中間熱交換器(インタークーラ)
20 駆動源(メインモータ)
21 インバータ
30 容量制御装置
31 吸気制御弁
40 供給流路
41 逆止弁
50 圧縮気体冷却装置
51 熱交換器(アフタクーラ)
52 冷却ファン
53 ファンモータ
54 制御装置
55 圧力検知手段
56 温度検知手段
57 ファンモータ用インバータ
60 シェラウド
100 圧縮機
110 圧縮機本体
131 吸気制御弁
151 熱交換器(アフタクーラ)
152 冷却ファン
154 制御装置
155 圧力検知手段
Pd 供給流路内の圧力
Td 供給流路内の温度
TL-TH 対応温度域
TL 対応温度域の下限値
TH 対応温度域の上限値
F 冷却ファンの回転速度
FL 冷却ファンの最低回転速度
FH 冷却ファンの最高回転速度
IRL 対応温度域の下限値の増加率
IRH 対応温度域の上限値の増加率
TL0 基準下限値
TH0 基準上限値

Claims (16)

  1. 圧縮気体を生成する圧縮機本体と,前記圧縮機本体の吸気口を開閉制御する吸気制御弁と,前記圧縮機本体の吐出口から消費側に至る供給流路と,前記供給流路に設けた逆止弁とを備え,前記吸気制御弁による吸気量の制御によって,前記消費側に供給される圧縮気体の圧力が所定の目標圧力に近づくよう制御する容量制御型の圧縮機において,
    前記供給流路を通過する圧縮気体を冷却する熱交換器と,前記熱交換器に対し冷却風を導入する冷却ファンとを設け,
    前記逆止弁の二次側における前記供給流路内の圧力(Pd)に基づいて決定される所定の対応温度域(TL-TH)の下限値(TL)及び上限値(TH)と,前記熱交換器の一次側かつ前記逆止弁の一次側における前記供給流路内の温度(Td)とを比較し,
    前記供給流路内の温度(Td)が,前記対応温度域の前記下限値(TL)未満であるとき前記冷却ファンを所定の最低回転速度(FL)で運転し,
    前記供給流路内の温度(Td)が,前記対応温度域(TL-TH)の前記上限値(TH)を超えるとき前記冷却ファンを所定の最高回転速度(FH)で運転し,
    前記供給流路内の温度(Td)が,前記対応温度域(TL-TH)の範囲内であるとき,予め設定した前記供給流路内の温度(Td)と前記冷却ファンの回転速度(F)の対応関係に従い,前記最低回転速度(FL)と前記最高回転速度(FH)間において前記供給流路内の温度(Td)の上昇に従い前記冷却ファンの回転速度(F)を上昇させると共に,前記供給流路内の温度(Td)の下降に従い前記冷却ファンの回転速度(F)を下降させることを特徴とする圧縮機における圧縮気体の冷却方法。
  2. 前記供給流路内の圧力(Pd)の増加に対し,前記下限値(TL)及び前記上限値(TH)が増加するよう前記対応温度域(TL-TH)を決定することを特徴とする請求項1記載の圧縮機における圧縮気体の冷却方法。
  3. 前記供給流路内の圧力(Pd)が取り得る圧力の範囲を,所定の数値範囲毎に分割し,分割した前記数値範囲毎に前記下限値(TL)及び前記上限値(TH)の増加率(IRL,IRH)を異なる値に設定することを特徴とする請求項2記載の圧縮機における圧縮気体の冷却方法。
  4. 前記供給流路内の圧力(Pd)が取り得る圧力の範囲の少なくとも一部の範囲において,前記下限値(TL)の増加率(IRL)と前記上限値(TH)の増加率(IRH)を異なる値に設定することを特徴とする請求項2又は3記載の圧縮機における圧縮気体の冷却方法。
  5. 前記供給流路内の圧力(Pd)がゲージ圧0.0MPaのときに適用される前記対応温度域(TL-TH)の下限値(TL)と上限値(TH)を,それぞれ基準下限値(TL0)及び基準上限値(TH0)とし,
    下記の式1に従い,前記供給流路内の圧力(Pd)に,前記下限値(TL)用の所定の前記増加率(IRL)を乗算して得た加算値を,前記基準下限値(TL0)に加算して前記供給流路内の圧力(Pd)に対応した前記下限値(TL)を求めると共に,
    下記の式2に従い,前記供給流路内の圧力(Pd)に,前記上限値(TH)用の所定の前記増加率(IRH)を乗算して得た加算値を,前記基準上限値(TH0)に加算して前記供給流路内の圧力(Pd)に対応した前記上限値(TH)求めることを特徴とする請求項3又は4記載の圧縮機における圧縮気体の冷却方法。
    [式1]TL=IRL×Pd+TL0
    [式2]TH=IRH×Pd+TH0
  6. 前記供給流路内の圧力(Pd)が取り得る圧力の範囲を,所定の数値範囲毎に分割し,分割した前記数値範囲毎に適用される前記対応温度域(TL-TH)を予め設定することを特徴とする請求項2記載の圧縮機における圧縮気体の冷却方法。
  7. 前記冷却ファンの回転速度(F)を,前記最低回転速度(FL),前記最高回転速度(FH),前記対応温度域(TL-TH)の前記下限値(TL)及び前記上限値(TH),並びに前記供給流路内の温度(Td)に基づいて,下記の式3によって求めることを特徴とする請求項5又は6記載の圧縮機における圧縮気体の冷却方法。
    [式3]F=(FH-FL)/(TH-TL)×(Td-TL)+FL
  8. 前記圧縮機本体を,低圧段圧縮機と,前記低圧段圧縮機で生成された圧縮気体を更に圧縮する高圧段圧縮機と,前記低圧段圧縮機と前記高圧段圧縮機間に設けられた中間熱交換器を備えた多段式の圧縮機本体とし,
    前記供給流路に設けた前記熱交換器と共に,前記中間熱交換器に対しても前記冷却ファンからの冷却風を導入することを特徴とする請求項1~7いずれか1項記載の圧縮機における圧縮気体の冷却方法。
  9. 圧縮気体を生成する圧縮機本体と,前記圧縮機本体の吸気口を開閉制御する吸気制御弁と,前記圧縮機本体の吐出口から消費側に至る供給流路と,前記供給流路に設けた逆止弁とを備え,前記吸気制御弁による吸気量の制御によって,前記消費側に供給される圧縮気体の圧力が所定の目標圧力に近づくよう制御する容量制御型の圧縮機において,
    前記供給流路を通過する圧縮気体を冷却する熱交換器と,前記熱交換器に対し冷却風を導入する冷却ファン,前記冷却ファンを駆動するファンモータ,前記熱交換器の一次側かつ前記逆止弁の一次側における前記供給流路内の温度(Td)を検知する温度検知手段,前記逆止弁の二次側における前記供給流路内の圧力(Pd)を検知する圧力検知手段,及び,前記温度検知手段が検知した前記供給流路内の温度(Td)と,前記圧力検知手段が検知した前記供給流路内の圧力(Pd)に基づいて前記ファンモータの回転速度を制御する制御装置を設け,
    前記制御装置が,
    前記圧力検知手段が検知した前記供給流路内の圧力(Pd)に基づいて決定した所定の対応温度域(TL-TH)の上限値(TH)及び下限値(TL)と,前記温度検知手段が検知した前記供給流路内の温度(Td)とを比較し,
    前記供給流路内の温度(Td)が,前記対応温度域(TL-TH)の前記下限値(TL)未満であるとき前記冷却ファンを所定の最低回転速度(FL)で運転し,
    前記供給流路内の温度(Td)が,前記対応温度域(TL-TH)の前記上限値(TH)を超えるとき前記冷却ファンを所定の最高回転速度(FH)で運転し,
    前記供給流路内の温度(Td)が,前記対応温度域(TL-TH)の範囲内であるとき,予め設定した前記供給流路内の温度(Td)と前記冷却ファンの回転速度(F)の対応関係に従い,前記最低回転速度(FL)と前記最高回転速度(FH)間において前記供給流路内の温度(Td)の上昇に従い前記冷却ファンの回転速度を上昇させると共に,前記供給流路内の温度(Td)の下降に従い前記冷却ファンの回転速度を下降させる制御を行うことを特徴とする圧縮機における圧縮気体冷却装置。
  10. 前記制御装置は,
    前記供給流路内の圧力(Pd)の増加に対し,前記下限値(TL)及び前記上限値(TH)を増加するよう前記対応温度域(TL-TH)を決定することを特徴とする請求項9記載の圧縮機における圧縮気体冷却装置。
  11. 前記制御装置は,
    前記供給流路内の圧力(Pd)が取り得る圧力の範囲を所定の数値範囲毎に分割して得た前記数値範囲毎に,異なる値として設定された前記下限値(TL)及び前記上限値(TH)の増加率(IRL,IRH)を記憶すると共に,該増加率(IRL,IRH)に基づいて前記対応温度域(TL-TH)を決定することを特徴とする請求項10記載の圧縮機における圧縮気体冷却装置。
  12. 前記制御装置が,
    前記供給流路内の圧力(Pd)が取り得る圧力の範囲の少なくとも一部の範囲において,異なる値に設定された前記下限値(TL)の増加率(IRL)と前記上限値(TH)の増加率(IRH)を記憶すると共に,前記各増加率(IRL,IRH)に基づいて前記対応温度域を決定することを特徴とする請求項10又は11記載の圧縮機における圧縮気体冷却装置。
  13. 前記供給流路内の圧力(Pd)がゲージ圧0.0MPaのときに適用される前記対応温度域(TL-TH)の下限値を基準下限値(TL0),上限値を基準上限値(TH0)とし,
    前記制御装置が,
    下記の式1に従い,前記供給流路内の圧力(Pd)に,前記下限値(TL)用の所定の前記増加率(IRL)を乗算して得た加算値を,前記基準下限値(TL0)に加算して前記供給流路内の圧力(Pd)に対応した前記下限値(TL)を求めると共に,
    下記の式2に従い,前記供給流路内の圧力(Pd)に,前記上限値(TH)用の所定の前記増加率(IRH)を乗算して得た加算値を,前記基準上限値(TH0)に加算して前記供給流路内の圧力(Pd)に対応した前記上限値(TH)を求めることを特徴とする請求項11又は12記載の圧縮機における圧縮気体冷却装置。
    [式1]TL=IRL×Pd+TL0
    [式2]TH=IRH×Pd+TH0
  14. 前記制御装置が,
    予め設定された,前記供給流路内の圧力(Pd)が取り得る圧力の範囲を所定の数値範囲毎に分割した前記数値範囲毎に適用される前記対応温度域(TL-TH)を記憶することを特徴とする請求項10記載の圧縮機における圧縮気体冷却装置。
  15. 前記制御装置が,
    前記冷却ファンの回転速度(F)を,前記最低回転速度(FL),前記最高回転速度(FH),前記対応温度域(TL-TH)の前記下限値(TL)及び前記上限値(TH),並びに前記供給流路内の温度(Td)に基づいて,下記の式3によって求めることを特徴とする請求項13又は14記載の圧縮機における圧縮気体冷却装置。
    [式3]F=(FH-FL)/(TH-TL)×(Td-TL)+FL
  16. 前記圧縮機本体を,低圧段圧縮機と,前記低圧段圧縮機で生成された圧縮気体を更に圧縮する高圧段圧縮機と,前記低圧段圧縮機と前記高圧段圧縮機間に設けられた中間熱交換器を備えた多段式の圧縮機本体とし,
    前記冷却ファンが,前記供給流路に設けた前記熱交換器と共に前記中間熱交換器に対しても冷却風を導入するよう構成したことを特徴とする請求項9~15いずれか1項記載の圧縮機における圧縮気体冷却装置。

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