JP3965664B2 - テープカセット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばVTR(ビデオデッキ)等に使用される画像・音声記録用のビデオテープ(磁気テープ)を中から引き出して使用可能に収納したテープカセットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テープカセットとしては、例えば図1に示すようなものがある。同図に示すテープカセットは、カセットケースの上半分を形成する箱形の上ハーフケース10、カセットケースの下半分を形成する箱形の下ハーフケース12、これらの上ハーフケース10と下ハーフケース12とを組み合わせたカセットケース内に回転自在に装着される一対のテープリール14a,14b等を具備している。そして、一対のテープリール14a,14bの各々には、画像・音声記録用の磁気テープ16の両端部の各々が軸芯に係止されると共に、その磁気テープ16が軸芯周りに巻き付けられている。
【0003】
一対のテープリール14a,14bの一方のテープリール14aが駆動されて一方向に回転するときは、この一方のテープリール14aに磁気テープ16が巻き取られてその巻付量が増大し、他方のテープリール14bへの巻付量が減少する。また、他方のテープリール14bが駆動されて他方向に回転するときは、この他方のテープリール14bに磁気テープ16が巻き取られてその巻付量が増大し、一方のテープリール14aへの巻付量が減少するようになっている。
【0004】
カセットケースの前面部、すなわちカセットケースをビデオデッキの挿入口に挿入するときの上ハーフケース10の先端部(図中右下側部)には、両端部が上ハーフケース10の前面両端部に軸支されたガードパネル18が、カセットケースの前面部を開閉可能に設けられている。
【0005】
このガードパネル18は、カセットケースがビデオデッキの外側に吐出されてくるときは、カセットケースの前面部を閉鎖して磁気テープ16を保護すると共に、カセットケースがビデオデッキ内にローディングされたときは磁気テープ16を使用可能に引き出すために、カセットケースの前面部を開放するようになっている。
【0006】
また、上ハーフケース10の内側とテープリール14a,14bの上ハーフケース10側中心部との間には、短尺帯状で長さ方向途中に折曲がった反力作用部20c(図2参照)を有するリールスプリング20が介装されている。このリールスプリング20には、バネ鋼板等により形成された板バネが用いられている。
【0007】
リールスプリング20の長さ中央部には複数の孔20aが開口していて(図2参照)、この複数の孔20aが上ハーフケース10の内側のリブ10a(図12参照)上に形成されたボス部10bに嵌合されて、そのボス部10bを超音波や熱を用いてカシメることにより、リールスプリング20は上ハーフケース10のリブ10a上に取り付けられている(図13参照)。
【0008】
このようにリールスプリング20の両端部20bとカシメ部(孔20aの周部)は互いに離れた位置にあるので、両端部20bと反力作用部20cによるテープリール14a,14bの弾性押圧力を一定にすることができる。
【0009】
このようなリールスプリング20を有するテープカセットを組立てたときに、リールスプリング20の両端部がテープリール14a,14bの中心部に当接して、リールスプリング20の弾性力によりテープリール14a,14bを軸方向に押圧することにより、テープリール14a,14b自体の軸方向の移動を抑制してその回転を安定化させることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のテープカセットにおいては、テープカセットの組立て途中では図14(a)に示すように、リールスプリング20の両端部20bがまだテープリール14a,14bに接触する前においては、上ハーフケース10の上面は平面性を保っている。
【0011】
そして、テープカセットの組立て完了により、リールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触して弾性力により押圧しているときは、リールスプリング20が反力作用部20cの折れ曲がった部分のみで上ハーフケース10のリブ10aの表面に接触しているため、リールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bを弾性力により押圧することによる弾性反力が、リールスプリング20の反力作用部20cに集中して作用する。
【0012】
この弾性反力によりリールスプリング20の反力作用部20cは、図中上方に押圧されることにより、図14(b)に示すように、上ハーフケース10の内側面が反力作用部20cにより突き上げられ、上ハーフケース10の上面は盛り上がるように変形部Aを生じる。
【0013】
このため、リールスプリング20の反力作用部20cの高さ位置が図中上方に逃げる(テープリール14a,14bから遠ざかる)ことにより、リールスプリング20の両端部20bによるテープリール14a,14bの弾性押圧力が所期の値より小さくなるので、テープリール14a,14bを安定して回転させることが難しくなる。
【0014】
また上ハーフケース10の上面が変形部Aを生じるので、カセットケースの外観体裁が悪化すると共に、通常上ハーフケース10の上面に設けられているラベルエリアも変形することになって、そのラベルエリアにラベルが貼り難くなる等の問題があった。
【0015】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みて、リールスプリングの反力作用部における弾性反力による上ハーフケースの変形を防止することができると共に、リールスプリングによるテープリールの押圧力が所期の値より小さくなってテープリールの回転が不安定となることを防止することができるテープカセットを提供することを課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明によるテープカセットは、カセットケースの上半分を形成する上ハーフケースと、カセットケースの下半分を形成する下ハーフケースと、前記カセットケース内に回転自在に装着された一対のテープリールと、前記上ハーフケースと前記テープリールとの間に取り付けられ両端部がテープリールの中心部を弾性力により押圧しながら接触し長さ方向途中の弾性反力が作用する反力作用部が上ハーフケースの内側に接触してテープリールの回転を安定させるリールスプリングと、を備えたテープカセットにおいて、前記上ハーフケースの内側には、前記リールスプリングの反力作用部における弾性反力を受けて分散させる肉厚凸部が設けられており、前記肉厚凸部は、前記リールスプリングの両端部が前記テープリールの中心部を弾性力により押圧したときに、前記リールスプリングの中央固定部と前記反力作用部との間の長さ部分が弾性変形を伴って圧着するような形状を有する構成としたものである。
【0017】
このような構成のテープカセットによれば、上ハーフケースの内側面に、リールスプリングの反力作用部における弾性反力を受けて分散させる肉厚凸部を設けたため、リールスプリングの両端部がテープリールの中心部を弾性力により押圧したときには、リールスプリングの反力作用部における弾性反力を肉厚凸部が受けて分散させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて具体的に説明する。
図1ないし図3は、本発明によるテープカセットの第1の実施の形態を説明するために参照する図である。
【0019】
図1に示すように、テープカセットは、カセットケースの上半分を形成する箱形の上ハーフケース10、カセットケースの下半分を形成する箱形の下ハーフケース12、これらの上ハーフケース10と下ハーフケース12とを組み合わせたカセットケース内に回転自在に装着される一対のテープリール14a,14b等を具備している。そして、一対のテープリール14a,14bの各々には、画像・音声記録用の磁気テープ16の両端部の各々が軸芯に係止されると共に、その磁気テープ16が軸芯周りに巻き付けられている。
【0020】
一対のテープリール14a,14bの一方のテープリール14aが駆動されて一方向に回転するときは、この一方のテープリール14aに磁気テープ16が巻き取られてその巻付量が増大し、他方のテープリール14bへの巻付量が減少する。また、他方のテープリール14bが駆動されて他方向に回転するときは、この他方のテープリール14bに磁気テープ16が巻き取られてその巻付量が増大し、一方のテープリール14aへの巻付量が減少するようになっている。
【0021】
カセットケースの前面部、すなわちカセットケースをビデオデッキの挿入口に挿入するときの上ハーフケース10の先端部(図中右下側部)には、両端部が上ハーフケース10の前面両端部に軸支されたガードパネル18が、カセットケースの前面部を開閉可能に設けられている。
【0022】
このガードパネル18は、カセットケースがビデオデッキの外側に吐出されてくるときは、カセットケースの前面部を閉鎖して磁気テープ16を保護すると共に、カセットケースがビデオデッキ内にローディングされたときは磁気テープ16を使用可能に引き出すために、カセットケースの前面部を開放するようになっている。
【0023】
また、上ハーフケース10の内側とテープリール14a,14bの上ハーフケース10側中心部との間には、短尺帯状で長さ方向途中に折曲がった反力作用部20c(図2参照)を有するリールスプリング20が介装されている。このリールスプリング20には、バネ鋼板等により形成された板バネが用いられている。このためリールスプリング20は、周囲の環境に対して寸法の経時変化が少なく、テープリール14a,14bの高速回転によっても削れない摩耗性に優れ、摩擦係数の変動が小さいという利点を有している。
【0024】
リールスプリング20の長さ中央部には複数の孔20aが開口していて(図2参照)、この複数の孔20aが上ハーフケース10の内側のリブ10a(図12参照)上に形成されたボス部10bに嵌合されて、そのボス部10bを超音波や熱を用いてカシメることにより、リールスプリング20は上ハーフケース10のリブ10a上に取り付けられている(図13参照)。
【0025】
このようにリールスプリング20の両端部20bとカシメ部(孔20aの周部)は互いに離れた位置にあるので、両端部20bと反力作用部20cによるテープリール14a,14bの弾性押圧力を一定にすることができる。
【0026】
このようなリールスプリング20を有するテープカセットを組立てたときに、リールスプリング20の両端部がテープリール14a,14bの中心部に当接して、リールスプリング20の弾性力によりテープリール14a,14bを軸方向に押圧することにより、テープリール14a,14b自体の軸方向の移動を抑制してその回転を安定化させることができる。
【0027】
この第1の実施の形態においては、上ハーフケース10の内側にリールスプリング20の幅と同じ、或いは少し広めの幅で、図3(a)に示すような下方に弧状に突出した肉厚凸部10kを、リールスプリング20に対向する部分の上ハーフケース10の下面に設けたものである。
【0028】
このような第1の実施の形態によれば、リールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bの中央部を弾性力により押圧するときの弾性反力が反力作用部20cに作用したときに、図3(b)に示すように、リールスプリング20の反力作用部20cより内側(図中左側)の長さ部分が肉厚凸部10kの弧状の面上に弾性変形しながら押圧するよう接触するため、反力作用部20cにおける弾性反力を肉厚凸部10kが受けて分散させることができると共に、肉厚凸部10kが上ハーフケース10を補強することができる。
【0029】
このため、リールスプリング20の長さ方向途中の反力作用部20cにおける弾性反力による、上ハーフケース10の変形を防止することができると共に、テープリール14a,14bの押圧力が所期の値より小さくなってテープリールの回転が不安定となることを防止することができる。
【0030】
また、上ハーフケース10の変形によりその外観体裁が悪化するのを防止することができると共に、上ハーフケース10の上面のラベルエリアにラベルが貼り難くなるのを防止することができる。
【0031】
図4は、本発明の第2の実施の形態を説明するために参照する図である。
この第2の実施の形態においては、上ハーフケース10の内側にリールスプリング20の幅と同じ、或いは少し広めの幅で、図4(a)に示すような下方に台形状に突出した肉厚凸部10pを、リールスプリング20に対向する部分の上ハーフケース10の下面に設けたものである。
【0032】
このような第2の実施の形態によれば、リールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bの中央部を弾性力により押圧するときの弾性反力が反力作用部20cに作用したときに、図4(b)に示すように、リールスプリング20の凹形状部分20dが肉厚凸部10pの表面に押圧しながら接触すると共に、その接触完了後にリールスプリング20の反力作用部20cが回動するよう撓んでから上ハーフケース10の内側面に接触するよう動作することにより、反力作用部20cにおける弾性反力を肉厚凸部10kが受けて分散させることができると共に、肉厚凸部10pが上ハーフケース10を補強することができる。
【0033】
このため、リールスプリング20の長さ方向途中の反力作用部20cにおける弾性反力による、上ハーフケース10の変形を防止することができると共に、テープリール14a,14bの押圧力が所期の値より小さくなってテープリールの回転が不安定となることを防止することができる。
【0034】
図5,図6は、本発明の第3の実施の形態を説明するために参照する図である。
この第3の実施の形態においては、上ハーフケース10の内側にリールスプリング20の幅と同じ、或いは少し広めの幅で、図5(a)に示すような下方に、両端が切り取られた弧状に突出すると共に、図6に示すような凸字形状の断面を有した肉厚凸部25を、リールスプリング20に対向する部分の上ハーフケース10の下面に設けたものである。そして、リールスプリング20には図5(c)に示すように、長方形の孔20eが形成されている。
【0035】
このような第3の実施の形態によれば、リールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bの中央部を弾性力により押圧するときの弾性反力が反力作用部20cに作用したときに、図5(b)に示すように、リールスプリング20の反力作用部20cより内側(図中左側)の部分で孔20eの両側の部分が、図6に示すように、肉厚凸部25の高い高さ部分25aの両側の低い高さ部分25bの弧状面の上に押圧しながら接触すると共に、肉厚凸部25の高い高さ部分25aはリールスプリング20の孔20eに嵌合してその頂部を突出させる。
【0036】
このようにして、リールスプリング20の反力作用部20cにおける弾性反力を肉厚凸部25の低い高さ部分25bが受けて分散させることができると共に、高い高さ部分25aが上ハーフケース10を補強することができるので、リールスプリング20の反力作用部20cにおける弾性反力による、上ハーフケース10の変形を防止することができると共に、テープリール14a,14bの押圧力が所期の値より小さくなってテープリールの回転が不安定となることを防止することができる。また、リールスプリング20の幅を大きくすることにより、孔20eをあけてもリールスプリング20の弾性力への影響を少なくすることができる。
【0037】
図7,図8は、本発明の第4の実施の形態を説明するために参照する図である。この第4の実施の形態においては、上ハーフケース10の内側にリールスプリング20の幅と同じ、或いは少し広めの幅で、図7(a)に示すような下方に弧状に突出すると共に、図8に示すような凸字形状の断面を有した肉厚凸部26を、リールスプリング20に対向する部分の上ハーフケース10の下面に設けたものである。そして、リールスプリング20には図7(b)に示すように、前記第3の実施の形態と同様の長方形の孔20eが形成されている。
【0038】
このような第4の実施の形態によれば、リールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bの中央部を弾性力により押圧するときの弾性反力が反力作用部20cに作用したときに、図7(a)に示すように、リールスプリング20の反力作用部20cより内側(図中左側)で孔20eの両側の部分が、図8に示すように、肉厚凸部26の高い高さ部分26aの両側の低い高さ部分26bの弧状面の上に押圧しながら接触すると共に、リールスプリング20の孔20eの両端の縁部を形成する肉厚部分が高い高さ部分26aの両端部の上に押圧しながら接触し、肉厚凸部26の高い高さ部分26aはリールスプリング20の孔20eに嵌合してその頂部を突出させる。
【0039】
このようにして、リールスプリング20の反力作用部20cにおける弾性反力を、肉厚凸部26の低い高さ部分26bの全長及び高い高さ部分26aの両端部が受けて分散させることができると共に、高い高さ部分26aが上ハーフケース10を補強することができる。
【0040】
このため、リールスプリング20の反力作用部20cにおける弾性反力による、上ハーフケース10の変形を防止することができると共に、テープリール14a,14bの押圧力が所期の値より小さくなってテープリールの回転が不安定となることを防止することができる。また、リールスプリング20の幅を大きくすることにより、孔20eをあけてもリールスプリング20の弾性力への影響を少なくすることができる。
【0041】
図9ないし図11は、本発明の第5の実施の形態を説明するために参照する図である。
図9に示すように、上ハーフケース10のリブ10cの左右外側端部における、リールスプリング20の反力作用部20cが接触する位置には、円形でリブ10cより高く突出した中心凸部10d(肉厚凸部)が形成されている。また、平坦なリブ10cの上には、上述の第1の実施の形態において説明した肉厚凸部10kが形成されている。
【0042】
そして図9及び図11に示すように、中心凸部10dから放射方向に伸びる放射リブ(肉厚凸部)10e〜10hと、これらの放射リブ10e〜10hの外方端部が連結する補強枠を構成する枠状リブ(肉厚凸部)10i及び10jが、上ハーフケース10の内側に形成されている。放射リブ10e〜10hのうちの少なくとも1本、例えば図11中の放射リブ10hの図中上端部には、上ハーフケース10の射出成形時の合成樹脂の流れをよくするために射出ゲート28が接続されるようになっている。
【0043】
このような構成の上ハーフケース10を用いたテープカセットによれば、上述の第1の実施の形態で説明した作用効果に加えて、上ハーフケース10の内側面にリールスプリング20の反力作用部20cにおける弾性反力を受けて分散させる肉厚凸部10d〜10jを設けたため、リールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bの中心部を弾性力により押圧したときには、リールスプリング20の反力作用部20cにおける弾性反力を肉厚凸部10dが受けて、肉厚凸部10e〜10jにより分散させることができる。またそれらの肉厚凸部10d〜10jを設けることにより、上ハーフケース10を補強することができる。
【0044】
このため、リールスプリング20の長さ方向途中の反力作用部20cにおける弾性反力による上ハーフケース10の変形を防止することができると共に、テープリール14a,14bの押圧力が所期の値より小さくなってテープリールの回転が不安定となることを防止することができる。
【0045】
なお、この第5の実施の形態においては、中心凸部10d及び放射リブ10e〜10hと共に、枠状リブ10i,10jを設けた場合について説明したが、リールスプリング20の反力作用部20cにおける弾性反力に十分耐えてその弾性反力を効果的に分散させることができれば、枠状リブ10i,10jは必ずしも設ける必要はない。また、リールスプリング20の反力作用部20cにおける弾性反力に十分耐えてその弾性反力を効果的に分散させることができれば、放射リブ10e〜10hのうちの何本かを省略することもできる。
【0046】
また、この第5の実施の形態においては、肉厚凸部10kに代えて、前記第2ないし第4の実施の形態に係る肉厚凸部10p,25,26のいずれかを用いてもよい。
【0047】
また本発明は、VTR用のテープカセットに限定する必要はなく、オーディオ用その他どのような用途のテープカセットにも適用することができる。
【0048】
以上、本発明の実施の形態について具体的に述べてきたが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて、その他にも各種の変更が可能なものである。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のテープカセットによれば、上ハーフケースの内側面に、リールスプリングの反力作用部における弾性反力を受けて分散させる肉厚凸部を設けたため、リールスプリングの両端部がテープリールの中心部を弾性力により押圧したときには、リールスプリングの反力作用部における弾性反力を肉厚凸部が受けて分散させることができる。
【0050】
このため、リールスプリングの反力作用部における弾性反力による上ハーフケースの変形を防止することができると共に、リールスプリングによるテープリールの押圧力が所期の値より小さくなってテープリールの回転が不安定となることを防止することができる。
【0051】
また、上ハーフケースの変形によりカセットケースの外観体裁が悪化するのを防止することができると共に、上ハーフケースの上面のラベルエリアにラベルが貼り難くなるのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 テープカセットの分解斜視図である。
【図2】 リールスプリング20を示すその平面図である。
【図3】 本発明によるテープカセットの第1の実施の形態に係る上ハーフケース10の肉厚凸部10kの断面図であり、図3(a)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触する前の状態を示す断面図、図3(b)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触した後の状態を示す断面図である。
【図4】 本発明によるテープカセットの第2の実施の形態に係る上ハーフケース10の肉厚凸部10pの断面図であり、図4(a)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触する前の状態を示す断面図、図4(b)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触した後の状態を示す断面図である。
【図5】 本発明によるテープカセットの第3の実施の形態に係る上ハーフケース10の肉厚凸部25を示す図であり、図5(a)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触する前の状態を示す断面図、図5(b)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触した後の状態を示す断面図、図5(c)は図5(b)における状態のリールスプリング20及び肉厚凸部25の下面図である。
【図6】 図5(b)におけるリールスプリング20及び肉厚凸部25の[6]−[6]線断面図である。
【図7】 本発明によるテープカセットの第4の実施の形態に係る上ハーフケース10の肉厚凸部26を示す図であり、図7(a)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触した後の状態を示す断面図、図7(b)は図7(a)における状態のリールスプリング20及び肉厚凸部26の下面図である。
【図8】 図7(a)におけるリールスプリング20及び肉厚凸部26の[8]−[8]線断面図である。
【図9】 本発明によるテープカセットの第5の実施の形態に係る上ハーフケース10の下面図である。
【図10】 図9における上ハーフケース10にリールスプリング20を取り付けた状態を示す下面図である。
【図11】 図10における上ハーフケース10の下面斜視図である。
【図12】 従来の上ハーフケース10を示すその下面図である。
【図13】 図12における従来の上ハーフケース10にリールスプリング20を取り付けた状態を示す下面図である。
【図14】 従来の上ハーフケース10のリブ10a上のリールスプリング20を示す断面図であり、図14(a)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触する前の状態を示す断面図、図14(b)はリールスプリング20の両端部20bがテープリール14a,14bに接触した後の状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10…上ハーフケース、10a…リブ、10b…ボス部、10c…リブ、10d…中心凸部、10e〜10h…放射リブ、10i,10j…枠状リブ、10k,10p…肉厚凸部、12…下ハーフケース、14a,14b…テープリール、16…磁気テープ、18…ガードパネル、20…リールスプリング、20a…孔、20b…両端部、20c…反力作用部、20d…凹形状部分、20e…孔、25,26…肉厚凸部、25a,26a…高い高さ部分、25b,26b…低い高さ部分、28…射出ゲート
Claims (2)
- カセットケースの上半分を形成する上ハーフケースと、
カセットケースの下半分を形成する下ハーフケースと、
前記カセットケース内に回転自在に装着された一対のテープリールと、
前記上ハーフケースと前記テープリールとの間に取り付けられ両端部がテープリールの中心部を弾性力により押圧しながら接触し長さ方向途中の弾性反力が作用する反力作用部が上ハーフケースの内側に接触してテープリールの回転を安定させるリールスプリングと、
を備えたテープカセットにおいて、
前記上ハーフケースの内側には、前記リールスプリングの反力作用部における弾性反力を受けて分散させる肉厚凸部が設けられており、
前記肉厚凸部は、前記リールスプリングの両端部が前記テープリールの中心部を弾性力により押圧したときに、前記リールスプリングの中央固定部と前記反力作用部との間の長さ部分が弾性変形を伴って圧着するような形状を有している
ことを特徴とするテープカセット。 - 前記肉厚凸部として更に、前記反力作用部が当接する中心凸部と、この中心凸部から放射方向に伸びる複数のリブとが、前記上ハーフケースの内側に形成された
ことを特徴とする請求項1に記載のテープカセット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18101498A JP3965664B2 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | テープカセット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18101498A JP3965664B2 (ja) | 1998-06-26 | 1998-06-26 | テープカセット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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