JP3375051B2 - テープカセット収納ケース - Google Patents

テープカセット収納ケース

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JP3375051B2 JP33116497A JP33116497A JP3375051B2 JP 3375051 B2 JP3375051 B2 JP 3375051B2 JP 33116497 A JP33116497 A JP 33116497A JP 33116497 A JP33116497 A JP 33116497A JP 3375051 B2 JP3375051 B2 JP 3375051B2
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tape cassette
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泰文 橋本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テープカセットを
収納するケースに関し、特に、大型のビデオカセットテ
ープを上下方向の振動を抑制して収納できるテープカセ
ット収納ケースを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】一対のリールハブに磁気テープが巻回さ
れているビデオテープカセットの断面図を図7に示す。
磁気テープ1を巻回したリールハブ2は、金属製の板ば
ね3によって適度に押圧されている。板ばね3とリール
ハブ2は、耐摩耗性を有するPOM樹脂製のチップ4を
介して接している。また、板ばね3はピボット5によっ
て動作範囲を規制されている。
【0003】図8に、図7に示すようなテープカセット
を収納する従来の一般的な収納ケースの構造を示す(図
8に示した状態はテープカセットを収納しており、蓋6
を閉めた状態である)。収納ケースは蓋6、背7、本体
8が一体に成形されており、各々はヒンジ9a,9bを
介して連結されている。収納ケースはテープカセット3
1を収納したときに確実に蓋6が閉まるように、収納ケ
ースの蓋6の裏面とテープカセット31の上面との間に
隙間10が設けられている。よって、輸送時など収納ケ
ースに振動が加わると、テープカセット31が収納ケー
ス内で揺動してしまう。
【0004】テープカセット31が収納ケース内で揺動
すると、リールハブ2とカセットハーフ32が擦れてテ
ープカセット内にゴミが発生することがあり、磁気テー
プ1に悪影響を与えることがあった。特に、リールハブ
2が上下に振動すると、磁気テープ1の上側エッジが折
れたり、磁気テープ1に傷がつく等の不具合を生じるこ
とがあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の不具合を防止す
るためには、テープカセットの上下動(リールハブの上
下動も)を防げればよい。そのために、従来よりいくつ
かの方策が考えられてきたが、いずれも次のように十分
なものとは言えなかった。
【0006】(1)テープカセットを収納ケースに確実
に固定するため、収納ケースとテープカセットとの隙間
10を十分に小さく設定して、ガタがないように設定す
ると、蓋が閉まらなくなる恐れがあった。
【0007】(2)収納ケースの蓋側に蓋とは別部材の
弾力性を有する部材(例えば、ゴムやウレタンなどのク
ッション材)を貼付することで対応した場合には、弾力
性を有する部材が経時変化や衝撃等で剥がれる恐れがあ
った。また、PP(ポリプロピレン)樹脂で本体8と蓋
6を背7を介して一体に成形した収納ケースでは、接着
材による弾性材の貼付は剥がれに対し極めて弱いもので
ある。
【0008】(3)蓋6の裏面(内面)にカセットの天
面を押さえるための突起を一体に成形し、その突起でカ
セットの天面を規制する場合は、突起が大きすぎると蓋
が閉まらなくなる恐れがある。確実に蓋が閉まるように
するためには、高い寸法精度が要求されることになり、
製造効率上不利である。また、蓋に一体に成形した突起
では弾力性が無いため、収納ケースに加わった振動が直
接収納してあるテープカセットの達し、カセットハーフ
とリールハブの擦れによる発塵の恐れもあった。
【0009】本発明はかかる問題に着目してなされたも
のであり、不要なコスト上昇要因を生じることなく、ま
た、蓋が閉まりにくくなると言った不具合を生じること
なく、テープカセットの上下動の発生を確実に防止でき
るテープカセット収納ケースを提供することを目的とし
ている。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、上記課題を解決
するために本発明は、次の構成になるテープカセット収
納ケースを提供する。蓋と本体とが背部を介して一体に
成形されたテープカセット収納ケースであり、磁気テー
プが巻回される一対のリールハブを有するテープカセッ
トを収納するためのテープカセット収納ケースにおい
て、前記蓋の開放側の裏面の、前記テープカセットの
に対向する位置に、前記蓋と一体に成形した弾力性を
有する帯状のリブと、前記背部の前記蓋との境界側の裏
の、前記テープカセットの上面に対向する位置に、
記背部と一体に成形した弾力性を有する板状の幅広リブ
とを備え、前記帯状のリブと前記板状の幅広リブとによ
って 所定位置に収納されている前記テープカセットの
上面を弾性力をもって押圧固定して 前記テープカセッ
トの上下動を規制することを特徴とするテープカセット
収納ケース。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明によるテープカセット収納
ケースの一実施例の斜視図を図1に示す。図2にそのテ
ープカセット収納ケースの構造を示す。テープカセット
収納ケースは蓋6、背7、本体8が一体に成形され、各
々はヒンジ9a,9bを介して連結されている。蓋6の
開放側に近い内面(裏面)には、蓋6と一体に成形され
た薄い帯状のリブ11が、蓋6の内面12から蓋前面1
5側に傾斜するように突設されている。よって、このリ
ブ11は先端に力が加わると適度にたわむことができ
る。帯状のリブ11が設けられる位置は、収納されるテ
ープカセットの上面の外周部に対向する位置である。ま
た、背7の内面(裏面)の蓋6側に近いヒンジ9aの近
傍には、背7と一体に成形された薄い幅広の板状リブ1
3が本体8側に傾斜するように設けられている。よっ
て、このリブ13も先端に力が加わると適度にたわむこ
とができる。この収納ケースは、各々のヒンジ部分9
a,9bを直角に折り曲げることで箱状のケースにな
る。
【0012】上記した収納ケースにテープカセット31
を収納してヒンジ部分9a,9bを曲げた状態を図3か
ら図5に示す。テープカセット31は、図3に示すよう
に、ヒンジ9b側がテープカセットの磁気テープ走行側
(磁気テープ露出部側)になるように、また、テープカ
セットの上面側が蓋6に対向するように本体8に収納さ
れる。本体8から上側に突設した突起16は、テープカ
セットの逆挿入防止用の突起である。
【0013】図4に示すように、テープカセット上面の
磁気テープ走行側両端付近には、背7の部分に一体に成
形された2つの薄い板状のリブ13の先端がそれぞれ当
接しており、テープカセット上面の磁気テープ走行側両
端近傍は安定した適度な力で本体8側に押圧され固定さ
れる。
【0014】図5に示すように、テープカセット上面の
背ラベル側両端近傍には、2つの薄い帯状リブ11の先
端がそれぞれ当接しており、テープカセット上面の背ラ
ベル側両端近傍は安定した適度な力で本体8側に押圧さ
れ固定されるようになっている。
【0015】このように本収納ケースでは、リブ11と
リブ13とでテープカセット上面の外周部を押圧固定し
ているので、テープカセット上面の内周部を押圧固定す
るものよりも、より効率的かつ確実にテープカセットを
上下方向に対して固定できる。
【0016】ここで、帯状のリブ11の拡大図を図6に
示す。リブ11は蓋6の内面12から所定の高さL1の
部分で蓋前面15側に一定角度θだけ傾斜するように突
設されている。このため、テープカセット上面の蓋前面
側外周部を押さえることができるとともに、最小限のリ
ブ形状で十分な弾性力を得ることができ、テープカセッ
トを安定して押さえることができる。なお、リブの傾斜
角度θ、リブの肉厚t、リブのヒンジ部寸法L1、L2
などは収納ケース材質とテープカセットの重量と必要な
弾性力とにより適宜設定されればよい。板状のリブ13
の寸法設定も同様に設定される。
【0017】上述のように、弾性構造体であるリブ1
1,13がテープカセットの上面を規制するので、テー
プカセットの収納ケース内での上下方向のガタツキを防
止すると同時に、テープカセットに伝わる振動を吸収
し、テープカセット内でリールハブとカセットハーフと
が擦れることを軽減できる。この場合、特に、リブ11
とリブ13との弾性構造体が、テープカセットの上面の
外周部を規制するようになるので、簡単な構造で効率的
にカセットの上下動を規制することができる。
【0018】ここで、射出成形により収納ケースを成形
する場合、デザインとの兼ね合いで、樹脂射出孔を背7
の内面中央部に位置させることが多い。この時、リブ1
3成形位置を蓋6でなく背7の内面としているので、リ
ブ13成形位置は溶融樹脂の流れにくい部分であるヒン
ジ9a成形位置よりも樹脂射出孔上流側となっている。
ヒンジ9a成形部分で溶融樹脂の圧力があがるので、こ
のヒンジ9a成形部分よりも樹脂射出孔上流側であるリ
ブ13は、十分な高さでかつ幅広のものが容易に成形で
きる。リブ13に十分な高さと幅がとれることは、より
確実にテープカセット上面を押圧固定するめたに大変に
有利である。
【0019】
【発明の効果】以上の通り、本発明のテープカセット収
納ケースは、次のような効果を有する。 (イ)蓋の裏面に設けた弾性構造体である帯状のリブ
と、背の裏面に設けた弾性構造体である板状のリブと
が、テープカセットの上面を規制するので、テープカセ
ットの収納ケース内での上下方向のガタツキを防止する
と同時に、テープカセットに伝わる振動を吸収し、テー
プカセット内でリールハブとカセットハーフとが擦れる
ことを軽減できる。この場合、特に、帯状のリブと板状
のリブとの弾性構造体が、テープカセットの上面の外周
部を押圧固定するようになるので、テープカセット上面
の内周部を押圧固定するものよりも、簡単な構造で効率
的にカセットの上下動を確実に規制することができる。
【0020】(ロ)帯状のリブと板状のリブとは適度に
たわむので、寸法精度のばらつきによる蓋が閉まらない
といった不具合も発生せず、確実に蓋を閉めることがで
きる。 (ハ)帯状のリブは蓋に、また板状のリブは背にそれぞ
れ一体に成形されているので、別体で設けた押さえ部材
とは異なり、衝撃や経時変化等で脱落することもなく、
安定した状態で押圧効果が持続する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す蓋を開いた状態の斜視
図である。
【図2】一実施例の構造を示す図である。
【図3】一実施例の押圧動作を説明するための図であ
る。
【図4】一実施例の押圧動作を説明するための図であ
る。
【図5】一実施例の押圧動作を説明するための図であ
る。
【図6】一実施例の蓋側に設けたリブの構造を示す図で
ある。
【図7】ビデオテープカセットの断面図である。
【図8】従来の収納ケースを説明するための図である。
【符号の説明】
6 蓋 7 背 8 本体 9a,9b ヒンジ 11 帯状のリブ 13 板状のリブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 85/575

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蓋と本体とが背部を介して一体に成形され
    たテープカセット収納ケースであり、磁気テープが巻回
    される一対のリールハブを有するテープカセットを収納
    するためのテープカセット収納ケースにおいて、 前記蓋の開放側の裏面の、前記テープカセットの上面
    対向する位置に、前記蓋と一体に成形した弾力性を有す
    る帯状のリブと、 前記背部の前記蓋との境界側の裏面の、前記テープカセ
    ットの上面に対向する位置に、前記背部と一体に成形し
    た弾力性を有する板状の幅広リブとを備え、 前記帯状のリブと前記板状の幅広リブとによって 所定
    位置に収納されている前記テープカセットの上面を弾性
    力をもって押圧固定して 前記テープカセットの上下動
    を規制する ことを特徴とするテープカセット収納ケー
    ス。
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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3170869B2 (ja) 1992-04-28 2001-05-28 ソニー株式会社 収納ケース

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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