JP3965096B2 - 電磁弁マニホールド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁弁を搭載したマニホールドブロックを複数連設して構成する電磁弁マニホールドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の電磁弁マニホールドは、設置メンテナンス性を向上させるため、片側から給電を一括して行う省配線タイプが主流になりつつある。近年、マニホールドブロックを高集積化するというニーズが高まっている。マニホールドに対して片側から給電するのみでは電気的接続点数が不足してくる場合があり、電磁弁マニホールドに対して両側から給電を行う事が必要になってきている。また、電磁弁マニホールドの設置場所に制約があると、通常給電する側とは反対側からのみ給電させる状況も発生する。これらの事情により、電磁弁マニホールドの両側から給電できる電磁弁マニホールドが従来から提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
図10に示すように、この電磁弁マニホールド51は、連設されるマニホールドブロック52に設けられた左右同数の複数の接続端子を、その配列方向にずらして電気的に接続している。その接続端子列のうち、左右の接続端子が電気的に接続されていないそれぞれの接続端子を、マニホールドブロックに搭載される電磁弁53に接続している。このような配線構造としたことにより、省配線ブロック54の左右位置を変更することで、左右いずれの連設端のマニホールドブロック52からでも駆動指令信号を出力することが可能で、状況に応じて左右のいずれから駆動指令信号を出力するようにすべきかを選択できるようになっている。
【0004】
この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては次のようなものがある。
【0005】
【特許文献1】
実用新案登録第251402号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
マニホールドブロック52がダブルソレノイドタイプであると、駆動指令信号の配列(以下、単に信号配列と言う)が1つのマニホールドブロック52につき2つある。そのため、ダブルソレノイドタイプのみに着目した信号配列は、左側から給電するときが1a、1b……であり、右側から給電するときが1b、1a……である。つまり、左側から給電した場合には信号配列が「a・b・a・b……」と並ぶのに対し、右側から給電した場合には「b・a・b・a……」並ぶこととなる。要するに、給電する方向の違いにより信号配列の順番が相違する。そのため、使用者が制御プログラムを組む上で、混乱を生じさせてしまう。ひいては使用における誤動作を起こさせかねない。
【0007】
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、マニホールド給電方向を変更するときに書き換えられる制御プログラムのミスや、それによる誤作動を回避することができる電磁弁マニホールドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
後記する実施形態の図面に記載されている符号を援用して本発明を説明する。
(請求項1の発明…第1実施形態に対応)
請求項1に記載の発明では、連設されるマニホールドブロック(14)の左右に複数の接続端子(A3〜A14,B1〜B12)を設けるとともに、1つのマニホールドブロック(14)に搭載される電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)の少なくとも個数値だけ配列方向にずらして左右の接続端子(A3〜A14,B1〜B12)をマニホールドブロック(14)内で電気的に接続し、左方の接続端子列(A)上で配列方向にずらして接続されていない左方の特定接続端子(A1,A2)をそのマニホールドブロック(14)に搭載される電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)に接続するとともに、該電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)を、右方の接続端子列(B)上で配列方向にずらして接続されていない右方の特定接続端子(B13,B14)にも電気的に接続した電磁弁マニホールドにおいて、前記左方の特定接続端子(A1,A2)のうち、接続端子列(A)の一端側から数えて同一番目にある特定接続端子(A1,A2)と、前記右方の特定接続端子(B13,B14)のうち、接続端子列(B)の他端側から数えて同一番目にある特定接続端子(B14,B13)とを接続したことを特徴とする電磁弁マニホールド。
【0009】
(請求項2の発明…第2実施形態に対応)
請求項2に記載の発明では、連設されるマニホールドブロック(14)の左右に複数の接続端子(A3〜A14,B1〜B12)を設けるとともに、1つのマニホールドブロック(14)に搭載される電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)の少なくとも個数値だけ配列方向にずらして左右の接続端子(A3〜A14,B1〜B12)をマニホールドブロック(14)内で電気的に接続し、左方の接続端子列(A)上で配列方向にずらして接続されていない左方の特定接続端子(A1,A2)をそのマニホールドブロック(14)に搭載される電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)に接続するとともに、該電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)を、右方の接続端子列(B)上で配列方向にずらして接続されていない右方の特定接続端子(B13,B14)にも電気的に接続した電磁弁マニホールドにおいて、前記マニホールドブロック(14)に隣接して省配線ブロック(15)を設け、この省配線ブロック(15)に左右同数の複数の給電端子(C1〜C14,D1〜D14)を設け、省配線ブロック(15)における左方の給電端子(C1〜C14)のうち、給電端子列(C)の一端側から数えて奇数番目にある給電端子(C1,C3…)と、省配線ブロック(15)における右方の給電端子(D1〜D14)のうち、給電端子列(D)の一端側から数えて偶数番目にある給電端子(D2,D4…)とをそれらの配列順に接続するとともに、省配線ブロック(15)における左方の給電端子(C1〜C14)のうち、給電端子列(C)の一端側から数えて偶数番目にある給電端子(C2,C4…)と、省配線ブロック(15)における右方の給電端子(D1〜D14)のうち、給電端子列(D)の一端側から数えて奇数番目にある給電端子(D1,D3…)とをそれらの配列順に接続したことを要旨とする電磁弁マニホールド。
【0010】
請求項1又は2に記載の発明によれば、左右いずれの連設端に省配線ブロック(15)を配置し、マニホールドブロック(14)を配列させていっても、電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)に対して出力される駆動指令信号の信号配列が不規則にならない。特に、請求項1においては、シングルソレノイドタイプのマニホールドブロックが混在した場合でも、左右同じ駆動指令信号の配列を得ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
【0012】
図1に示すように、電磁弁マニホールド10は、DINレール11上に配設された、エンドブロック12、給排気ブロック13、複数(7連)のマニホールドブロック14及び省配線ブロック15Lを備えている。各ブロック12,13,14,15Lは、DINレール11の長手方向に沿って連設されている。
【0013】
各マニホールドブロック14につき1つの流体圧機器(図示しない)がそれぞれ接続されており、各マニホールドブロック14の側面に設けられた出力ポート17,18を介して各流体圧機器に対する圧力流体の給気と排気とがなされる。各マニホールドブロック14は電気操作により2つの出力ポート17,18のうち一方が給気用となるか、他方が排気用となるかが交互に切り換えられ、流体圧機器が作動するようになっている。
【0014】
前記出力ポート17,18の切り換えは、各マニホールドブロック14にそれぞれ搭載された第1及び第2電磁弁機構19a,19bによって行われる。各第1電磁弁機構19aは第1電磁弁1a〜7aを、各第2電磁弁機構19bは第2電磁弁1b〜7bをそれぞれ1つずつ有している。つまり、それぞれのマニホールドブロック14につき、合計で2つの第1及び第2電磁弁1a〜7a,1b〜7bを有していることから、ダブルソレノイドタイプのマニホールドブロック14となっている。そして、前記省配線ブロック15Lに設けられた多極コネクタ20に接続される図示しない多極ケーブルを介して、各マニホールドブロック14の各第1及び第2電磁弁機構19a,19bに給電がなされる。
【0015】
図2,図3,図4に示すように、各マニホールドブロック14の縁部において、第1及び第2電磁弁機構19a,19bの下側に位置する箇所には、左右両側が開口された収容孔25が形成されている。この収容孔25内には、それぞれの第1及び第2電磁弁機構19a,19bに接続されている配線回路26が収容されている。配線回路26の一側縁には、いずれも雌形である左方の特定接続端子A1,A2、左方の接続端子A3〜A14、コモン端子ACOMが同一配列線上に設けられている。配線回路26の他側縁には、いずれも雄形である右方の接続端子B1〜B12、右方の特定接続端子B13,B14、コモン端子BCOMが設けられている。
【0016】
図5に示すように、左方の接続端子A3〜A14と、右方の接続端子B1〜B12とは、1つのマニホールドブロック14に設けられている第1及び第2電磁弁1a〜7a,1b〜7bの個数値「2」だけ配列方向にずらして対応接続されている。左方の接続端子A3〜A14の配列上に設けられている2つの特定接続端子A1,A2は、右方の接続端子B1〜B12と1対1で対応接続されていない。従って、本実施形態では、各電磁弁1a〜7a,1b〜7bに接続される左方の特定接続端子A1,A2が、特許請求の範囲に記載された「左方の接続端子列A上で配列方向にずらして接続されていない左方の特定接続端子」を指す。そして、一方の特定接続端子A1は、前記第1電磁弁1a〜7aに接続され、他方の特定接続端子A2は、前記第2電磁弁1b〜7bに接続されている。
【0017】
右方の接続端子B1〜B12の配列上に設けられている2つの特定接続端子B13,B14は、左方の接続端子A3〜A14と1対1で対応接続されていない。各電磁弁1a〜7a,1b〜7bに接続される右方の特定接続端子B13,B14が、特許請求の範囲に記載された「右方の接続端子列B上で配列方向にずらして接続されていない右方の特定接続端子」を指す。そして、一方の特定接続端子B14は第1電磁弁1a〜7aに接続されており、他方の特定接続端子B13は第2電磁弁1b〜7bに接続されている。各電磁弁1a〜7a,1b〜7bは、前記左右のコモン端子ACOM,BCOMを介してコモン端子CCOMに接続されている。
【0018】
各電磁弁1a〜7a,1b〜7bに接続される左方の特定接続端子A1,A2と、右方の特定接続端子B14,B13とは、前記配線回路26に形成された回路パターンを介して次のような接続関係を有している。すなわち、左方の接続端子列Aの一端側(図5の上側)から数えて1番目にあたる特定接続端子A1と、右方の接続端子列Bの他端側(図5の下側)から数えて1番目にあたる特定接続端子B14とが接続されている。左方の接続端子列Aの一端側から数えて2番目にあたる特定接続端子A2と、右方の接続端子列Bの他端側から数えて2番目にあたる特定接続端子B13とが接続されている。要するに、左方の特定接続端子A1,A2と、右方の特定接続端子B13,B14とは、それらの接続端子列A,Bの端部から数えて同一番目にあたる特定接続端子A1,B14(A2,B13)同士が接続されている。
【0019】
図5,図6に示すように、前記省配線ブロック15L,15R内には、駆動指令信号が出力される給電端子C1〜C14が設けられ、それらの給電端子C1〜C14は、前記多極コネクタ20の端子に接続されている。それらの給電端子C1〜C14は、左右いずれの連設端にあるマニホールドブロック14の接続端子A3〜A14,B1〜B12に対し接続可能となっている。連設群の左端に位置するマニホールドブロック14には、省配線ブロック15Lが連設使用される。一方、右端に位置するマニホールドブロック14に省配線ブロック15Rが連設使用される。なお、省配線ブロック15Lには、各マニホールドブロック14の左方のコモン端子ACOMに接続されるコモン端子CCOMが設けられている。省配線ブロック15Rには、各マニホールドブロック14の右方のコモン端子BCOMに接続されるコモン端子CCOMが設けられている。
【0020】
なお、左方の接続端子列Aとは、コモン端子ACOMを除いたものであって、左方の特定接続端子A1,A2と左方の接続端子A3〜A14とからなる端子群の配列をいう。又、右方の接続端子列Bとは、コモン端子BCOMを除いたものであって、右方の接続端子B1〜B12と右方の特定接続端子B13,B14とからなる端子群の配列をいう。更に、給電端子列Cは、コモン端子CCOMを除いたものであって、給電端子C1〜C14までの配列をいう。
【0021】
図6に示すように、左方の連設端にあるマニホールドブロック14に省配線ブロック15Lが連設される場合には、給電端子C1,C2に左方の特定接続端子A1,A2が接続され、C3〜C14に左方の接続端子A3〜A14が接続される。この接続状態において、給電端子列Cのn番目にある給電端子Cnから駆動指令信号出力されたとする。ここで、省配線ブロック15Lに近い順から数えたマニホールドブロック14の配列番号を1番、2番……7番とした場合において、nが奇数であるとき配列番号が「(n+1)/2」のマニホールドブロック14に設けられた第1電磁弁機構19aが駆動される。例えば、給電端子列Cの一端側(図6の上側)から数えて3番目に位置する給電端子C3から駆動指令信号が出力されると、配列番号が2番にあたるマニホールドブロック14の第1電磁弁機構19aが駆動される。
【0022】
又、nが偶数であるとき、配列番号が「n/2」のマニホールドブロック14に設けられた第2電磁弁機構19bが駆動される。例えば、給電端子列Cの一端側から数えて4番目に位置する給電端子C4から駆動指令信号が出力されると、配列番号が2番にあたるマニホールドブロック14の第2電磁弁機構19bが駆動される。
【0023】
このように、nが奇数である場合には駆動される第1電磁弁機構19a(第1電磁弁1a〜7a)が通電され、偶数である場合には駆動される第2電磁弁機構19b(第2電磁弁1b〜7b)が通電される。ここで、説明の便宜上、給電端子C1〜C14から出力される駆動指令信号の信号配列に、第1及び第2電磁弁1a〜7a,1b〜7bの符号を代用する。すると、その信号配列は、第1電磁弁1a〜7aと第2電磁弁1b〜7bとに対して交互に設定されるため、給電端子列Cの一端側の給電端子C1〜C14から順に、「1a,1b,2a,2b……」となる。つまり、信号配列は各連とも「a」を最初にして、a,b,a,b…の順で設定されることとなる。
【0024】
次いで、省配線ブロック15Rを右方の連設端にあるマニホールドブロック14に連設する場合には、給電端子C1〜C12に右方の接続端子B1〜B12が接続され、給電端子C13,C14に右方の特定接続端子B13,B14が接続される。この状態で給電端子列Cのn番目にある給電端子Cnから駆動指令信号出力されたとすると、nが奇数であるとき配列番号が「(n+1)/2」のマニホールドブロック14に設けられた第1及び第2電磁弁機構19a,19bが駆動される。又、nが偶数であるとき、配列番号が「n/2」のマニホールドブロック14に設けられた第1及び第2電磁弁機構19a,19bが駆動される。しかも、駆動指令信号の信号配列は、給電端子列Cの他端側の給電端子C14〜C1から順に、「1a,1b,2a,2b……」となる。つまり、信号配列は各連とも「a」を最初にして、「a,b,a,b…」の順で設定されることとなる。
【0025】
以上のことから、すべてのマニホールドブロック14がダブルソレノイドタイプのみである場合には、省配線ブロック15L,15Rが左側に配置される場合と、右側に配置される場合とで駆動指令信号の信号配列が相違することはない。
【0026】
電磁弁マニホールド10の仕様変更などにより、ダブルソレノイドタイプであるマニホールドブロック14のうち1つが、第1電磁弁1a〜7aのみで構成されるシングルソレノイドタイプのマニホールドブロック14に交換されたとする。ここでは、図7に示すように配列番号が2番のマニホールドブロック14がシングルソレノイドに交換されたとする。この場合において、省配線ブロック15Lが左方の連設端にあるマニホールドブロック14に連設されていれば、駆動指令信号の信号配列は、給電端子列Cの一端側から順に、「1a,1b,2a,3a,3b,4a……」となり、各連とも「a」を最初にして設定される。
【0027】
これに対して、省配線ブロック15Rが右方に配置された場合にも、駆動指令信号の信号配列は、給電端子列Cの他端側の給電端子C14〜C1から順に、「1a,1b,2a,3a,3b,4a……」となる。つまり、信号配列は各連とも「a」を最初にして設定される。以上のことから、複数あるマニホールドブロック14のうちシングルソレノイドタイプとダブルソレノイドタイプとが混在していても、信号配列は各連とも必ず「a」から始まるので不規則にならない。
【0028】
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)左方の特定接続端子A1,A2と、右方の特定接続端子B13,B14とは、それらの接続端子列A,Bの端部から数えて同一番目にあるもの同士が接続されている。このような構成としたことにより、左側の連設端にあるマニホールドブロック14に省配線ブロック15Lを連設した場合と、右側の連設端にあるマニホールドブロック14に省配線ブロック15Rを連設した場合とで、駆動指令信号の信号配列の順番がいずれも同じになる。そのため、電磁弁マニホールド10の給電方向を変更することがあっても、駆動指令信号の信号配列の理解が容易となる。よって、電磁弁マニホールド10を制御するプログラムの書き換えミスが低減され、それによる電磁弁マニホールド10の誤作動を防止することができる。
【0029】
(2)ダブルソレノイドを有するマニホールドブロック14と、シングルソレノイドを有するマニホールドブロック14とを混在させるように連設しても、駆動指令信号の信号配列は各連とも「a」を最初にして設定されるため、信号配列が不規則になるのを防止することができる。
【0030】
(第2実施形態)
第2実施形態を、前記実施形態と異なる部分を中心に説明する。
図8,図9に示すように、左方の接続端子列Aの一端側(図8の上側)から数えて1番目にあたる特定接続端子A1と、右方の接続端子列Bの他端側(図8の下側)から数えて2番目にあたる特定接続端子B13とが接続されている。又、左方の接続端子列Aの一端側から数えて2番目にあたる特定接続端子A2と、右方の接続端子列Bの他端側から数えて1番目にあたる特定接続端子B14とが接続されている。
【0031】
省配線ブロック15Rには、図示しない配線基板が設けられ、この配線基板上には雌形の給電端子C1〜C14と、それと同数なる雄形の給電端子D1〜D14が実装されている。左方の給電端子C1〜C14と、右方の給電端子D1〜D14とは、上述した図示しない配線基板の回路パターンを介して接続されている。これらの給電端子C1〜C14,D1〜D14の接続関係は次のようになっている。
【0032】
すなわち、左方の給電端子列Cの一端側(図8の上側)から数えて奇数番目にある給電端子C1,C3…と、右方の給電端子列Dの一端側から数えて偶数番目にある給電端子D2,D4…とは、それらの配列順に接続されている。左方の給電端子列Cの一端側から数えて偶数番目にある給電端子C2,C4…と、右方の給電端子列Dの一端側から数えて奇数番目にある給電端子D1,D3…とは、それらの配列順に接続されている。なお、省配線ブロック15Rには、マニホールドブロック14のコモン端子ACOM,BCOMに接続されるコモン端子CCOM,DCOMが設けられている。
【0033】
さて、図9に示すように、右方の連設端にあるマニホールドブロック14に省配線ブロック15Rが連設される場合には、左方の給電端子C1〜C12は右方の接続端子B1〜B12に接続されるとともに、残りの給電端子C13,C14は右方の特定接続端子B13,B14に接続される。この接続状態において、駆動指令信号の信号配列は、給電端子列Cの他端側の給電端子C14〜C1から順に、第1電磁弁1a〜7aと第2電磁弁1b〜7bとに対して交互に設定され、不規則にはならない。
【0034】
これに対して、図示しないが、左方の連設端にあるマニホールドブロック14に省配線ブロック15Lが連設されるとき、右方の給電端子D3〜D14は左方の接続端子A3〜A14に接続されるとともに、残りの給電端子C1,C2は左方の特定接続端子A1,A2に接続される。この接続状態においても、第1電磁弁1a〜7aと第2電磁弁1b〜7bとに出力される駆動指令信号の信号配列は、不規則にならない。
【0035】
従って、この第2実施形態においても、すべてのマニホールドブロック14がダブルソレノイドタイプのみである場合においては、省配線ブロック15Lが左側に配置される場合と、右側に配置される場合とで駆動指令信号の信号配列を同じにすることができる。
【0036】
(別の実施形態)
本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・マニホールドブロック14の連設数が給電端子C1〜C14の総数よりも大きい場合には、2つの省配線ブロック15L,15Rを、左右両方の連設端に位置するマニホールドブロック14に接続することも可能である。
【0037】
次に、特許請求の範囲に記載された技術的思想のほかに、前述した実施形態によって把握される技術的思想を以下に示す。
(1) 請求項1又は2において、前記左右の特定接続端子(A1,A2,B13,B14)は、配線回路(26)上に設けられ、前記配線回路(26)に形成された配線パターンを介して接続される電磁弁マニホールド。この構成にすれば、電磁弁マニホールドの大型化を防止できるとともに、コスト上昇を防ぐことができる。
【0038】
(2) 前記(1)において、前記配列方向にずらしてマニホールドブロック(14)内で電気的に接続される左右の接続端子(A3〜A14,B1〜B12)は、前記配線回路(26)に形成された配線パターンによって接続される電磁弁マニホールド。この構成にすれば、電磁弁マニホールドの大型化を防止できるとともに、コスト上昇を防ぐことができる。
【0039】
(3) 連設されるマニホールドブロック(14)の左右に複数の接続端子(A3〜A14,B1〜B12)を設けるとともに、1つのマニホールドブロック(14)に搭載される電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)の少なくとも個数値だけ配列方向にずらして左右の接続端子(A3〜A14,B1〜B12)をマニホールドブロック(14)内で電気的に接続し、左方の接続端子列(A)上で配列方向にずらして接続されていない左方の特定接続端子(A1,A2)をそのマニホールドブロック(14)に搭載される電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)に接続するとともに、該電磁弁(1a〜7a,1b〜7b)を、右方の接続端子列(B)上で配列方向にずらして接続されていない右方の特定接続端子(B13,B14)にも電気的に接続した電磁弁マニホールドにおいて、前記左方の特定接続端子(A1,A2)と、前記右方の特定接続端子(B13,B14)のうち、接続端子列(A,B)の端部から数えて同一番目にあたる特定接続端子(A1とB14,A2とB13)同士を接続したことを特徴とする電磁弁マニホールド。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、マニホールド給電方向を変更するときに書き換えられる制御プログラムのミスや、それによる誤作動を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態における電磁弁マニホールドの斜視図。
【図2】マニホールドブロックの連設を解放した斜視図。
【図3】マニホールドブロックに設けられる接続端子を示す斜視図。
【図4】省配線ブロックとマニホールドブロックとの接続関係を模式的に示す図。
【図5】マニホールドブロックの配線図。
【図6】給電方向を変更した場合におけるマニホールドブロックの配線図。
【図7】ダブルソレノイドとシングルソレノイドとを混在した場合におけるマニホールドブロックの配線図。
【図8】第2実施形態においてマニホールドブロックの連設を解放した状態の配線図。
【図9】マニホールドブロックを連設した状態の配線図。
【図10】従来技術における電磁弁マニホールドの配線図。
【符号の説明】
1a〜7a,1b〜7b…電磁弁、10…電磁弁マニホールド、14…マニホールドブロック、15L,15R…省配線ブロック、A3〜A14,B1〜B12…接続端子、A1,A2,B13,B14…特定接続端子、A,B…接続端子列、C1〜C14,D1〜D14…給電端子、C,D…給電端子列。
Claims (2)
- 連設されるマニホールドブロックの左右に複数の接続端子を設けるとともに、1つのマニホールドブロックに搭載される電磁弁の少なくとも個数値だけ配列方向にずらして左右の接続端子をマニホールドブロック内で電気的に接続し、左方の接続端子列上で配列方向にずらして接続されていない左方の特定接続端子をそのマニホールドブロックに搭載される電磁弁に接続するとともに、該電磁弁を、右方の接続端子列上で配列方向にずらして接続されていない右方の特定接続端子にも電気的に接続した電磁弁マニホールドにおいて、
前記左方の特定接続端子のうち、接続端子列の一端側から数えて同一番目にある特定接続端子と、前記右方の特定接続端子のうち、接続端子列の他端側から数えて同一番目にある特定接続端子とを接続したことを特徴とする電磁弁マニホールド。 - 連設されるマニホールドブロックの左右に複数の接続端子を設けるとともに、1つのマニホールドブロックに搭載される電磁弁の少なくとも個数値だけ配列方向にずらして左右の接続端子をマニホールドブロック内で電気的に接続し、各マニホールドブロック内で左右の接続端子が電気的に接続されていない左方の接続端子をそのマニホールドブロックに搭載される電磁弁に接続するとともに、該電磁弁を、各マニホールドブロック内で左右の接続端子が電気的に接続されていない右方の接続端子にも電気的に接続した電磁弁マニホールドにおいて、前記マニホールドブロックに隣接して省配線ブロックを設け、この省配線ブロックに左右同数の複数の給電端子を設け、省配線ブロックにおける左方の給電端子のうち、給電端子列の一端側から数えて奇数番目にある給電端子と、省配線ブロックにおける右方の給電端子のうち、給電端子列の一端側から数えて偶数番目にある給電端子とをそれらの配列順に接続するとともに、省配線ブロックにおける左方の給電端子のうち、給電端子列の一端側から数えて偶数番目にある給電端子と、省配線ブロックにおける右方の給電端子のうち、給電端子列の一端側から数えて奇数番目にある給電端子とをそれらの配列順に接続した電磁弁マニホールド。
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