JP3964785B2 - イオン移動度スペクトル分析法によりアルゴン中の窒素濃度を測定する方法 - Google Patents

イオン移動度スペクトル分析法によりアルゴン中の窒素濃度を測定する方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、イオン化移動度分光法によってアルゴン中の窒素濃度を測定する方法に関する。
【0002】
アルゴンは半導体産業において、反応性分子種を希釈する輸送気体としても、また陰極デポジションプロセス(当該分野では「スパッタリング」又は「物理気相成長」、PVD、として良く知られている)におけるプラズマ生成の支持気体としても、広く用いられる。用いられるアルゴンの純度は非常に重要であり、事実、反応物質中に、又は反応環境中にことにより存在する汚染物質は固体デバイスに取り込まれてその電気的又は磁気的性質を変化させて生産での廃品を発生させる可能性がある。
【0003】
アルゴンの精製はいくつかの特許の対象になっており、その中には例えば本出願人の名義による英国特許第2177079号明細書も含まれる。この特許明細書によれば、アルゴンは350℃と450℃の間の温度に保たれたゲッター物質(ジルコニウム、バナジウム、及び鉄をベースとする合金)の床を通過させることで精製される。この方法により、アルゴン中の不純物含有量は10億部当り1部(ppb, 109 個のアルゴン原子当り1個の不純物分子に相当)未満まで減少する。
【0004】
このような状況で、気体の純度、及びその時間的な安定性(consistency)をチェックするのが可能であることも、例えば精製装置の動作の異常、気体配管の気密性の低下、その他の原因による、不純物濃度の増加を検出するために必要である。
【0005】
この分析を実行するための特に興味深い方法がイオン化移動度スペクトル分析(ionization mobility spectroscopy)法であり、この分野では略語のIMSの方が良く知られている(同じ略語がこの方法を実行する装置にも用いられ、その場合は「イオン化移動度スペクトル分析計」を表す)。この方法に対する関心の高さは、この方法の高い感度とそれに必要な装置のサイズとコストが限られていることに由来する。適当な条件で用いることにより、気体媒質中の気体種又は蒸気相種をピコグラム(pg, すなわち、10-12グラム)という範囲の量で、又は1兆部当りの部数(ppt, サンプルの気体分子1012 個当り1個の分析される物質分子に相当する)というオーダーの濃度で、検出することが可能である。IMS装置とそれを用いた分析方法は、例えば、米国の会社PCP Inc. 名義の米国特許第5457316 号及び5955886号明細書に記載されている。
【0006】
IMS装置は本質的には、反応ゾーン、分離ゾーン、及び荷電粒子の検出器から構成される。
【0007】
反応ゾーンでは、輸送気体中の分析すべき気体又は蒸気を含むサンプルのイオン化が、普通63Niにより放出されるベータ線によって行われる。その中の主要な気体と不純物の分子の数の比のために、最初のイオン化は本質的に前者に対して行われ、いわゆる「反応物質(reagent)イオン」が形成され、次にこれらのイオンの電荷が存在する他の種に、それらの電子もしくは陽子親和性又はそれらのイオン化ポテンシャルの関数として配分される。イオン化移動度スペクトル分析技術の基礎である(かなり複雑な)電荷移動の原理の説明としては、1994年にCRC Press から出版されたG. A. Eiceman and Z. Karpas の著者“Ion Mobility Spectrometry”を参照することができる。
【0008】
反応ゾーンはグリッドによって分離ゾーンから区分されており、グリッドは適当な電位に保たれて、前者のゾーンで生成されたイオンが後者のゾーンに入るのを妨げる。グリッド電位をゼロにして分離ゾーンへのイオンの進入を許す瞬間が、分析の「時刻ゼロ」である。分離ゾーンは、イオンが反応ゾーンから検出器の方へ運ばれて行くような電界を作り出す一連の電極を含む。このゾーンは大気圧に保たれていて、したがって、イオンの移動の速度は、電界と気体媒質中のその断面とに依存する。粒子検出器の電流読取値を「時刻ゼロ」から経過した時間の関数として記録することによって、いろいろなイオンのいわゆる「飛行時間」に対応するピークが得られ、飛行時間の測定から分析の対象物質の存在へとさかのぼることが可能である。
【0009】
概念は単純であるが、この方法の適用は分析結果の解釈に多少厄介な点がある。
【0010】
クロマトグラフと同様に、分析の結果として装置は存在する種の横断時間(IMS の場合、飛行時間)を与えるが、各ピークに対応する種の化学的性質についてはそれ以上何の情報も与えない。
【0011】
各ピークをある化学種に帰属させるためには、IMSを質量分析計と結合して各イオンの化学的性質を決定することができるが、こうすると低コストと小型という上記の利点が失われる。
【0012】
あるいはまた、あとで分析しようとする物質を含むきわめて純粋な輸送気体から構成されるサンプルについて校正試験を行って、問題の分子の飛行時間を測定することが可能である。しかし、実際の条件での分析は、もっと多くの物質が同時に存在し、いろいろなイオン種が生じて、それらが互いの間の又は存在する中性分子との電荷移動という現象に結びつき、その結果分析で見られる飛行時間が、その存在を測定しようとしているものと異なる種の特性である可能性もあるので、厄介である。アルゴンの中の微量の窒素を分析するという特定の場合においては、Ar+イオン(第1のイオン化生成物)と窒素の間の電荷移動は効率がきわめて低く、これを直接行うことは本質的に不可能である。
【0013】
実際の分析で見いだされる問題を克服するために、サンプル気体に「ドーピング気体」と呼ばれる特定の物質を添加して、種々の機構により分析の対象である特定の分子の方へ測定の感度を特に高めるという効果を達成する方法が開発された。
【0014】
ドーピング気体の方法の実際の適用の例として、分析しようとする気体にケトン又はハロゲン化気体を添加することに関する米国特許第4551624号明細書、酸性気体の分析における、それぞれフェノール及び二酸化イオウの使用に関する米国特許第5032721号及び米国特許第5095206号各明細書、及び二酸化塩素の分析におけるアミンの使用に関する米国特許第5238199号明細書、をあげることができる。
【0015】
しかし、IMSの分野の具体的な文献では、アルゴン中の窒素の測定のためにドーピング気体を使用した例は何もない。E. J. Hunter et al., の論文“Detection of trace nitrogen in bulk argon using proton transfer reactions”(Journal of Vacuum Science and Technology, Section A, Vol. 16, No. 5, September-October, 1998, pp. 3127-3130)から、2〜3% までの濃度の水素の添加が、大気圧での化学的イオン化による質量分析法(関連装置と同様に略語APCI-MSで知られる方法)で行われるアルゴン中の窒素の分析の感度を高めることが知られている。この方法は、IMS法に比べて結果の解釈が本質的に単純である。そのわけは、検出器が質量分析計であって、サンプル中に存在するイオンをその質量/電荷比によって区別し、したがって測定された各信号に化学的な性質を直接帰属させるからである。さらに、この論文の内容は、後で分析しなければならない微量の気体を含むのがせいぜいの純粋な気体によるAPCI-MS装置の校正方法である。しかし、この論文の教示は、もしもそのまま適用した場合、アルゴン中の窒素のIMSによる測定を可能にせず、発明者らが述べているように、IMS分析で上記の論文に記載されている全く同じシステムを用いると、窒素の測定は定量的に信頼性がなく、最悪の場合、サンプルの中に窒素が存在していてもこの気体の分析結果はゼロになり、単純な定性分析さえも不可能になる。
【0016】
本発明の目的は、イオン化移動度スペクトル分析法によってアルゴン中の窒素濃度を測定する方法を提供することである。
【0017】
この目的は、本発明によって、
・窒素以外の不純物の全濃度が約1 ppb 以下である、分析すべきアルゴンの流れを提供する工程、
・前記アルゴンの流れに水素を、分析すべきサンプル中の水素濃度が0.005体積ppm と100 ppmの間に含まれる濃度に達するような量で添加する工程、及び
・生成された気体の混合物をIMS分析装置で分析する工程、
を含む方法によって達成される。
【0018】
言及したE. J. Hunter らの論文で報告されていることと同様に、測定の基本にある電荷移動の反応は次のようなものであると考えられる。
ArH+ + N2 → N2H+ + Ar (1)
【0019】
IMS チャンバで起こる反応の研究から、実際に存在する種は上記の報告のものより複雑であり、一般にイオンと中性分子の複雑な集合体であることが示された。例えば、本発明による方法では、(Ar)nH+、(Ar)p(N2)qH+、及び(H2O)r(Ar)sH+というタイプの種が関与しており、ここでn、p、q、r、及びsは整数である。しかし、簡単のために、以下では「単純化された」式を用いることにし、上記の種に対応する単純化された式は、それぞれ、ArH+、N2H+、(H2O)2H+ 及びH3O+である。
【0020】
以下、本発明を図面を参照して説明することにする。
【0021】
本発明者らは、アルゴン中の窒素の量の測定は、水素を添加する前にアルゴン中の窒素以外の気体又は蒸気の総量が1 ppb より低ければ、信頼できかつ再現性ある結果を伴って可能であるということを見出した。この条件は、以下で詳しく述べるように、分析を受けるアルゴンの流れを適当な精製器(又は、2つ以上の精製器を含む精製システム)を通過させることによって常に満たすことができる。別のやり方では、窒素含有量を調べようとしているアルゴンの流れを予備テストすることが可能であり、この試みのテストでアルゴンの流れが既に上記の純度の条件に合致すると判定された場合、そのような流れには直接水素が添加されて実際のIMS分析が行われ、そうでない場合、精製作業を行った後に水素が添加される。
【0022】
図1は、本発明の第1の態様の方法の工程を示す。この態様では、分析しようとするアルゴンの流れを、その最初の純度に関わりなく精製器又は精製システムを通過させて、本発明による分析に必要な純度レベルを確実に有するようにする。この第1の態様では、システムに入ってくる気体が既に十分純粋である場合、精製作業は余分になり、全体的な分析時間を増加させるが、予備的な試みの分析の必要はなくなる。精製工程から出てくるアルゴンの流れに(以下で明細に述べるように)水素を添加して、元のアルゴンの流れと同じ濃度の窒素、0.005 〜100 体積ppm (以下ではppmv)の範囲の水素を含み、残りがアルゴンである気体混合物を得るようにする。次いで、この混合物をIMS 分析装置に送る。
【0023】
図2は、本発明の別の態様の方法の工程を示す。この第2の態様の方法では、分析しようとするアルゴンの流れを、同じIMS 装置によって行われる予備分析にかけて窒素以外の不純物の全含有量を評価する。この試行分析の結果が最初のアルゴンの流れの不純物の全含有量がすでに1 ppb未満であることを示した場合、その流れは直接水素添加工程及び実際の分析へ送られる。他方、予備分析が(窒素以外の)不純物の全含有量が上記の限度よりも高いことを示した場合、その流れを精製器(又は精製システム)を通過させて気体混合物の組成が本発明の方法の要件に合致するようにする。
【0024】
図3は、本発明の方法の第2の態様を実行するためのIMS装置を概略図で示す。実際のIMS分析装置10はイオン化ゾーン11と分離ゾーン12を有し、それらはグリッド13で分けられている。ゾーン11内へ導入された気体は放射線源によって、例えば63Ni(図示せず)によって、イオン化され、こうして生成されたイオンはゾーン12に導入され、同ゾーンの壁に沿って適当に配置された電極(不図示)によって検出器14の方へ加速され、分離ゾーンにおけるイオンの動きは図面では矢印で示されている。検出器の方への移動の速度はゾーン12にアルゴンが存在するために減速され、アルゴンはイオンの動きと逆の方向に流れるか、又は静止雰囲気にあることができる(以下で詳しく述べる)。装置には検出器の側に、配管15からの純粋アルゴン導入位置があり、それは明らかに、分析がアルゴンの向流の下で行われる場合に必要になる。分析が静止アルゴン雰囲気の下で行われる場合、配管15はいずれにしても引き続く2回の分析の間に分離ゾーンをクリーニングするのを可能にするために必要になる。検出器14は装置16に接続され、検出器で発生された電気信号がそこで分析結果を示すスペクトル17に変換される。分析しようとする気体は、送給配管18によってシステムに導入される。本発明の第2の態様によれば、気体サンプルは試行分析にかけられる。この試行テストの結果、配管18によってシステムに入ってくるアルゴンが十分に純粋であると判定されたら、弁V1、V2を適当に操作して流れを配管18’に沿って導き、配管20からの水素添加を行って分析装置10へ送る。試行テストによって配管18のアルゴンが十分に純粋でないと判定されたら、弁V1、V2を適当に操作して気体サンプルを窒素以外の全ての気体又は蒸気をアルゴンから除去することができる精製ステーション19を通過させる。ステーション19は、単一の精製器であることも、もっと多くの異なる機能の一連の精製器から構成することもできる。このようにして精製された気体は配管18”に沿って送られ、配管20を通して送られた水素を添加してから、分析装置10へ送られる。本発明の方法の目的上、分析されるサンプルがアルゴン、窒素及び水素を含み、不純物を含まないことが必要なので、ガス配管15と20はそれぞれ適当に純粋な供給源から来ている必要があり、又は別の精製ステーション(図には示されていない)を含むことが必要である。さらに、金属配管15、18、18’、18”、及び20は、好ましくは純粋気体技術における通常の方法に従って作られ、一般に電解研磨された鋼パイプを用いて配管の内壁からの気体放出がきわめて限られているようなものとする。この態様では、本発明の方法はフィードバック様式に従って運転することができ、IMS装置を弁をコントロールする自動手段(図示せず)に接続して、IMS 試行テストの結果に応じて気体の流れを精製器あるいは水素添加工程のいずれかへ送るようにすることができる。弁V1とV2の代りに、気体の流れをある配管システムから所望の配管へ導く公知のどんな方式を用いてもよい。
【0025】
本発明の方法の第1の態様を実施するシステムは、図3に示されているものから、弁(又はそれと同等の手段)及び配管18’を含む派生システムを省くことで簡単に得られる。
【0026】
精製を行うときはいつも、最初の流れに存在する窒素が全て精製された流れにも残されるようにして、この気体の定量的な測定値に影響がないようにしなければならない。現在利用できる精製装置は収着すべき気体を完全に除去することができず、さらにその精製特性がその寿命の間に変化するということを指摘しておかなければならない。本発明の目的上、精製装置は、IMSで分析される気体サンプルに残留する不純物の量が1 ppb 未満であることを保証できるものでなければならない。以下において及び特許請求の範囲において、「精製された気体サンプル」又は同様な表現によって、アルゴン、窒素、及び水素以外の気体又は蒸気の全含有量がこの限度よりも低い気体サンプルを意味するものとする。好ましくは、精製されたサンプルにおける残留不純物のレベルは0.1 ppb 未満である。適当な精製装置は、例えば、室温で作動して、広範な種類の気体、特に水、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、及び水素、を収着できるが、窒素に関しては全く不活性であるニッケルをベースとする精製装置である。これらの精製装置は、一般に、きわめて多孔質の担体、例えばゼオライトやアルミナ、に分散された金属ニッケルから製作される。ニッケルをベースとする精製器の前に、入ってくる気体の一部をニッケルがより収着し易い種に変換するための触媒物質を備えた組み合わせが好ましい。例えば、約200 ℃と400 ℃の間の温度に保たれた酸化パラジウムの床を用いることが可能であり、これはメタンを二酸化炭素と水に変換することができ、それらは担持された金属ニッケルによりその後収着される。最後に、これらの収着物質の前に室温で気体を物理収着できる他の物質、例えばモレキュラーシーブ、の床を配置して水の一部を除去し、そうして主要なニッケル床の寿命を延ばすことができる。
【0027】
本発明の方法は、場合により上述のように精製された、アルゴンの流れに水素を添加することを必要とする。すでに述べたように、水素はArH+ イオンを形成する目的で添加され、このイオンは窒素分子に電荷を移してN2H+ イオンを形成することができ、そしてそれが分析で効果的に検出される種になる。アルゴン中の窒素の量についての信頼できかつ再現性のある測定値を得るためには、分析にかける気体混合物中に水素が少なくとも0.005 ppmv という量で存在しなければならないということが見出された。上記の量の上限は厳密には定められず、約100 ppmv に達することがあろう。この装置がアルゴン中の窒素の分析以外の分析にも使用される場合、多量の水素を用いるのは別の分析に移行する前に長いクリーニング時間がかかるので、水素は、分析にかける混合物におけるその濃度が約0.2 ppmv 未満、好ましくは約0.1 ppmv 、となるような量で添加することが好ましい。これらの濃度は、場合により精製工程から出てくる、アルゴンの流れに、アルゴン中に水素を含む混合物を適当な比率で混合することによって得ることができ、あるいは、ヘリウム中に水素を含む混合物を用いることが可能であり、これは、ヘリウムはIMS 分析で検出できず、したがってそれを妨害しないからである。これらの水素/アルゴン又は水素/ヘリウム混合物は、予め定められた濃度で純粋気体供給業者からボンベで商業的に入手可能である。一例として、1 ppmv の水素を含む水素/アルゴン混合物を用いて、分析しようとするアルゴンとこの水素/アルゴン混合物を9 : 1 の比で混合することにより、IMS分析に送られる気体サンプルで0.1 ppmv の水素濃度が得られる。
【0028】
明らかに、水素の添加によって混合物に不純物が導入されないということが必要である。分析しようとするアルゴンの流れと水素を含む混合物との比率が高い場合、例えば1000よりも高い場合、水素の添加によって不純物は導入されないと想定することが可能である。何故なら、水素を含む市販の混合物には不純物は一般にppm よりも低いレベルでしか存在せず、希釈度が高いときにはそのレベルは無視できるものになるからである。逆に、前記の比が1000 よりも低い場合、特にこれが500 よりも低い場合、水素を含む混合物も適当な精製装置で精製することが、特に水を除去する装置で精製することが、好ましいことがある。このためには、カルシウム、ストロンチウム及びバリウムから選ばれたアルカリ土類金属の酸化物を用いることに基づく水を化学的に収着するタイプ、又はモレキュラーシーブなど、物理的収着によるタイプ、の精製装置を使用することが可能である。
【0029】
分析しようとする混合物への水素の添加は、水素化した非蒸発性ゲッター合金(この分野ではNEG 合金として知られている)によって行うこともできる。NEG 合金は、真空を維持するために、又は不活性気体の流れ又は環境から微量の反応性気体を除去するために、当該技術分野において広く用いられている。公知のように、これらの合金は水、酸素、又は炭素酸化物などの種を不可逆的に収着する。これに対して水素の収着は可逆的であり、比較的低温で収着された気体はその後合金の温度を上げることによって放出させることができる。各NEG 合金は、任意の所定の温度で自由水素の特性平衡圧力を有する。したがって、IMSで分析しようとする混合物への水素添加を、水素を「充満」して適当な温度に維持されているNEG合金を用い、純粋なアルゴン又はヘリウムをその上に流すことによって行うことが可能である。合金とこの希ガスの流れの温度を適当に調節することによって、所望の水素濃度を有するアルゴン又はヘリウム中に水素を含む混合物を得ることが可能である。この方法は、こうして得られた混合物が確かに本発明による方法に必要な純度特性を有するという利点を提供する。NEG 合金に水素を充満させたり、この気体を平衡状態でそれから取り出したりする原理の説明(それは本発明の目的の範囲外である)に関しては、本出願人名義のヨーロッパ特許第716772号明細書を参照されたい。
【0030】
こうして得られた、アルゴン、窒素及び水素だけを含む混合物を、IMS 装置のイオン化チャンバに導入し、そしてこの方法の典型的な手順によって、すなわち、IMS装置の分離ゾーンでイオンの進行方向と逆の方向を有する、測定を妨害しない気体の流れを用いて、分析することができる。この向流の気体は、この分野では「ドリフトガス」と呼ばれ、好ましくは分析における中心的な気体(この場合、アルゴン)に対応する精製された気体の流れから成る。
【0031】
本発明の特別な事例では、分析をアルゴンのドリフトなしで操作することによって行うこともできることが見出された。この別の操作手順は、本発明の1つの目的以外の分析に適用された場合には、ドリフトガスを用いる標準的な手順に対して明らかに悪化した結果をもたらす。これに反し、本発明によるアルゴン中の窒素の分析という特定の事例では、この操作手順を用いて良好な分析結果を得ることができることが見出された。特に、標準モードでの(すなわち、ドリフトガスを用いての)操作によって、存在するいろいろなイオンに対応して検出器が読み取る信号より容易に平衡に達し、したがってより迅速な分析が可能になることが見出された。他方で、アルゴンのドリフトなしの操作によってアルゴン中の窒素含有量を分析するのは、窒素に対する感度を高めて、この方法の分析能力を増大させることが見出された。その結果、好ましい操作様式は、分析において迅速な応答が得られることが好ましいか、あるいはより低い窒素量を検出できることが好ましいか、によって決められることになる。また、最初は「迅速な」分析を(アルゴンのドリフトを用いて)実行し、そして窒素が検出されなかった場合は、ドリフトなしの方法を採って窒素が存在しないことを確認するか又は非常に少量のこの気体を検出することにより、2つの操作様式を組み合わせることも可能である。
【0032】
以下の例によって本発明をさらに説明する。以下の全てのテスト(本発明の方法を代表するテストとその方法を代表するものでない比較テストの両方)において、分析装置に入る気体混合物の流量は毎分0.5リットルに等しく保たれる。サンプルのイオン化は、放射線源63Ni によって行われる。生成されたイオンは、グリッドの電位がゼロになってイオンが分離ゾーンへ入るのが可能になるまではグリッドで中性化され、グリッド電位をゼロにする時間は各テストにおいて200 マイクロ秒(μs)である。以下の例のテストは、長さ8 cm の分離ゾーンを有するIMS 装置で行われ、全てのテストで、加速電界は128 V/cm に等しい。予備テストの結果から、これらの条件でテストにおいて存在する種の典型的な飛行時間は一般に15 ミリ秒と30 ミリ秒(ms)の間に含まれ、特にN2H+ イオンの飛行時間は約20 ms であるということが見出された。実施例の全てのテストの結果は、所定のイオンの濃度に対応する高さのピークをその飛行時間の関数として示すグラフの形で示される。ピークの強度はボルト(V)で示され、検出器が直接測定する電流(単位時間に検出器に衝突するイオンの数)のボルトへの変換は、装置の電子システムによって行われる。全てのグラフ(本体のグラフの拡大詳細図の図3aと4aを除く)で、各ピークに対応して、対応するイオンが記されている。
【0033】
例1
アルゴン中の微量の窒素(濃度がppb の範囲にある)を検出するのに本発明の方法が有効であることを評価するために6つのテストが行われる。
【0034】
第1のテストは窒素を含まないアルゴンを分析に送って行われ、それに対しテスト2から6まででは、窒素含有量が最大で15 ppb まで増加するアルゴン/窒素混合物が分析される。これらのテストはすべてIMS 装置の分離ゾーンで静止しているアルゴン雰囲気(ドリフトなしという条件)で行われる。
【0035】
全てのテスト(純粋アルゴンによるものを含む)で、サンプル気体は分析前に、第1段が250 ℃に保たれたPdO 床から構成され第2段がシリカ上で室温に保たれたニッケル金属から構成される2段階精製装置を通して精製される。精製後、気体にはアルゴン/水素混合物が、得られる混合物において水素の濃度が常に50 ppb になるような流量比で添加される。次の表は、各テストにおける窒素の入口濃度を報告する。
【0036】
【表1】
Figure 0003964785
【0037】
6つのテストの結果は、図4及び図4aにグラフで示されている。図4は、6つのテストの完全なプロットを示し、約16.5 及び18.5 ms におけるピークは、それぞれ、H3O+ 及び(H2O)2H+ 種によるものである。これら2つの種の存在は約0.7 ppbの残留濃度の水によるものであり、それは装置自体又は管の壁からの気体放出、又は精製装置による除去の不完全さから生じており、約0.7 ppb の水というこの値は、テストの条件で実際上不可避の「バックグラウンド」に相当する。N2H+ 種のピークは約20 ms という飛行時間に、ArH+イオンに対応する主要ピークのショルダー(肩)として現れる。図4のグラフの、20 ms を中心とした拡大図が図4aに示されており、N2H+ 種のピークを中心とする分析のために関連ゾーンの細部を示している。図4aの曲線の番号は表1に示されているテスト番号に対応している。認められるように、N2H+ 種のピークの強度は窒素濃度の増加で単調に増加している。図4では、N2H+ のピークの上昇に対応してArH+のピークの強度が規則的に減少している(分かり易くするために、図4の曲線には番号が付けられていないが、ArH+のピークは窒素が存在しない曲線1の場合が最大であり、それに対し最大濃度の窒素に関する曲線6が最小高さのArH+のピークに対応している)。
【0038】
例2
この例では、分離ゾーンにおいてアルゴンのドリフトが確立されるかどうかによる本発明の方法の有効性の差異が評価される。
【0039】
例1について説明したようにサンプル気体を精製して、15 ppb の窒素と25 ppb の水素を含む気体混合物を分析に送って2つのテストが行われる。テスト7では、IMS 装置の分離ゾーンでアルゴンのドリフトが確立されず、それに対しテスト8では前記のゾーンに0.25 リットル/分のアルゴンの向流が存在している。
【0040】
テストの結果は図5と5aで報告されている。この場合も、H3O+ 及び(H2O)2H+ に対応するピークがある。注目すべき結果(図5aでよりはっきりしている)は、テスト7(向流なし)ではN2H+ イオンに関連するピークの強度が、アルゴンのドリフトのあるテスト8で得られるものに関して大きくなっていることである。
【0041】
例3(比較例)
アルゴン中に10 ppbの窒素と2 ppbの水素を含む混合物についてIMS分析が行われる。最初のサンプル(アルゴン/窒素混合物プラス不純物)を例1のように精製処理にかけるが、水素濃度は本発明によって必要とされる最小量よりも低い。
【0042】
テストの結果は図6で報告され、認められるように微量の水(1 ppb未満)の存在によるピークが存在するが、約20 msという飛行時間(縦線でマークされている)にはN2H+イオンに対応するピークは現れていない。
【0043】
例4(比較例)
アルゴン中の窒素の分析に微量のCO2が及ぼす影響が評価される。単一の不純物が及ぼす影響を評価するために、アルゴン中に窒素を含む混合物を最初に例1の手順によって精製し、その後適当な濃度の水素とCO2が添加される。こうして生成された3つの異なる気体混合物が分離ゾーンでアルゴンのドリフトなしのIMS分析にかけられる。3つのテストで分析された混合物は、500 ppbの窒素、500 ppbの水素、及び下記の濃度のCO2を含むアルゴン(主要気体)から構成される。
・テスト9: 0 ppb
・テスト10: 3 ppb
・テスト11: 9 ppb
【0044】
3つのテストの結果は図7のグラフで報告される。それらの曲線にはArH+のピークは存在しないが、それは500 ppbの窒素と水素ではArH+から窒素への電荷移動が完全であるからである。テスト9(CO2の添加なし)に関する曲線はN2H+ イオンに対応する強いピークを示している。3 ppbのCO2では、これがArH+から移動する電荷を優先的に受け取る種になり(曲線10)、既にこの条件でN2H+ イオンのピークの強度は顕著に減少している。存在する窒素の約1/50の濃度である9 ppbのCO2では、N2H+ に対応するピークは消失する(曲線11)。
【0045】
例5(比較例)
アルゴン中の窒素の分析に微量のメタンが及ぼす影響が評価される。3つのテストが行われる(例4と同じ手順によって)。3つのテストにおける分析される混合物中のCH4の含有量は次の通りである。
・テスト12: 0 ppb
・テスト13: 3 ppb
・テスト14: 9 ppb
【0046】
3つのテストの結果は図8のグラフで報告される。テスト12(メタンの添加なし)に関する曲線はN2H+ イオンに対応する強いピークを示している。3 ppbのCH4(曲線13)では、ArH+による電荷移動は主としてメタンに対して有利になり(約15 msのピーク)、N2H+ イオンのピークの強度は顕著に減少している。窒素の濃度の約1/50である9 ppbのCH4(曲線14)では、N2H+ に対応するピークは実際上消失している。
【0047】
例6(比較例)
意図的に1 ppbよりも高い濃度で添加された微量の水が、アルゴン中の窒素の分析に及ぼす影響が評価される。3つのテストが行われる(例4と同じ手順によって)。3つのテストにおける分析される混合物中の意図的に添加されたH2Oの含有量は次の通りである。
・テスト15: 0 ppb
・テスト16: 2 ppb
・テスト17: 5 ppb
【0048】
3つのテストの結果は図9のグラフで報告される。テスト15に関連した曲線は意図的に添加された水なしに得られたものであるが、N2H+ イオンに対応するピークがより大きな強度を有するものである。2 ppbのH2O(曲線16)では、H3O+と(H2O)2H+イオンに対応する2つのピークが優勢になり、N2H+ のピークの強度は曲線15のそれの半分に減少している。最後に、存在する窒素の濃度に関して1/100の濃度である5 ppbのH2Oでは、N2H+ のピークは完全に消失している。
【0049】
報告した例の結果によって立証されるように、本発明による方法を用いれば、アルゴン中の微量の窒素のIMS分析を行うことが可能であり、特に、この分析方法は、アルゴン中の3 ppbの窒素を検出することができ、かつ3から15 ppbまでの濃度範囲のいろいろな窒素濃度を容易に識別することができる(図4及び4a)。さらに、IMS分析では通常はないことであるが、この場合IMS装置の分離ゾーンで純粋なアルゴンのドリフトなしで操作することによってこの方法の感度を上昇させることができる(図5及び5a)。図6は、水素添加の必要性を実証するものであり、それなしでは、本発明に従って操作することによって容易に検出できる濃度のアルゴン中の窒素を検出することは不可能である。最後に、図7〜9は、2〜3 ppbのオーダーの不純物のレベルは窒素検出におけるIMS分析の感度を劇的に低下させるに十分であり、したがって定量的な分析を実行する可能性を損なうこと、及び5 ppbの水の濃度(窒素濃度の1/100)、又は、他の不純物の場合は約10 ppb の濃度(窒素濃度の1/50)でも、IMS法によるアルゴン中の窒素の単純な定性分析を行う可能性が損なわれるということを示している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法の第1の態様の本質的な工程をフローダイヤグラムの形で示す図である。
【図2】 本発明の方法の別の態様の本質的な工程をフローダイヤグラムの形で示す図である。
【図3】 本発明による方法を実行するためのIMS装置を模式的に示す図である。
【図4〜9】 本発明の態様によって行われたアルゴン中の窒素のIMS分析の結果と比較テストの結果を示す。

Claims (6)

  1. イオン化移動度スペクトル分析法によってアルゴン中の窒素濃度を測定する方法であって、
    ・窒素以外の不純物の全濃度が約1ppb以下である、分析すべきアルゴンの流れを提供する工程、
    ・0.005体積ppmと100体積ppmの間に含まれる分析すべきサンプル中の水素濃度に達するような量で前記アルゴンの流れに水素を添加する工程、及び
    ・こうして生成された気体混合物をIMS分析装置で分析する工程、
    を含む、イオン化移動度スペクトル分析法によるアルゴン中の窒素濃度測定方法。
  2. 窒素以外の不純物の全濃度が約1ppb以下である前記アルゴンの流れを、該アルゴンの流れを1つの精製器に、又は2つ以上の精製器又は精製床から構成されるシステムに通し精製することによって提供する、請求項1に記載の方法。
  3. 窒素以外の不純物の全濃度が約1ppb以下である前記アルゴンの流れを、該アルゴンの流れの予備的IMS分析を行って前記不純物の全濃度が1ppbよりも高いかどうかを測定し、そして前記全濃度が1ppbよりも高い場合は、該アルゴンの流れを1つの精製器に、又は2つ以上の精製器又は精製床から構成されるシステムに通して精製し、一方で前記全濃度が1ppbよりも高くない場合は該アルゴンの流れへの水素添加を直接行うことによって提供する、請求項1に記載の方法。
  4. 該精製、室温に保たれたニッケル金属をベースとする精製器を用いて行、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 分析すべきサンプルにおける水素濃度が約0.1ppmである、請求項1に記載の方法。
  6. 分析工程を、IMS装置の分離ゾーンでイオンの運動の方向と反対の純粋アルゴンの流れを確立することによって行う、請求項1乃至5のいずれかに記載の方法。
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