JP3963901B2 - 光量調節装置 - Google Patents

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本発明はビデオカメラ、スチルカメラその他の各種撮像装置に用いられるシャッタ、絞り装置などの光量調節装置に関する。
一般に電子スチルカメラやビデオカメラ等に搭載されるシャッタ装置、絞り装置等の光量調節装置は撮影光軸と一致する光軸開口を備えた基板に羽根部材を開閉自在に取付け、この羽根部材を電磁駆動装置で駆動している。そしてこの電磁駆動装置は永久磁石を備えたロータと、このロータに回転力を付与するコイルとから構成されている。最近特にこの光量調節装置はカメラ装置の小型化、軽量化が進むに伴って消費電力が小さく小型で軽量なものが要求されるに至っている。
従来かかる駆動装置は永久磁石から成るロータの外周にコイルを巻回し、そのコイルの外周をヨークで覆う構造が広く採用されているがこのような構成の装置は大型化し、特に外周にコイル、その内側に磁石ロータ、更にその内側にロータの回転軸が配置されるコア部分の外径が大きくなる問題を有している。
そこで磁石ロータを中空筒状に形成してこのロータの中心部に磁気を誘導する軟磁性材から成る内側ヨークとロータ外周部に外側ヨークをそれぞれ設け、磁石ロータと異なる位置に配置したコイルから磁力を内側ヨークと外側ヨークでロータの磁石を囲むように誘導して回転力を生起するものが例えば特許文献1及び2に提案されている。この構造の電磁駆動装置は薄板筒状の外側ヨークの内側に中空の磁石ロータを配置し、この磁石ロータの内側に棒状の内側ヨークを設ける構造のため、装置の外径を小さく小型化することが可能である。同時に磁石ロータは許容される装置外径に近い外周部で回転トルクを得る為駆動部の外径に比較しより小型で大きい回転力を生起することが出来る。また外側ヨーク、磁石ロータ、内側ヨークの順に構成される磁気回路は外側ヨークと磁石ロータとの間のギャップ及び磁石ロータと内側ヨークとの間のギャップはロータの回転を許容する最小限に小さくすることが出来るため、磁気回路全体のパーミアンスが高く消費電力を小さくすることができる。
かかる構造の光量調節装置にあっては、ロータは中空筒状の永久磁石で形成され、この磁石の中央部に軸部材を樹脂成形などで一体的に設け、その軸部材を回転自在に軸承し、一方ロータの中空軸心部に内側ヨークを外周部に外し側ヨークを互いに連結した軟磁性部材で配置している。そしてこのヨークを磁化する励磁コイルをコイル枠に巻回したコイルを内側ヨークと外側ヨークの間に配置し、ロータと内側ヨークと外側ヨークとコイル枠とを組合せて構造体を構成している。そこでこの構造体は従来特許文献2に開示されているように羽根を支持した基板に外側ヨークを固定し、この外側ヨークに一体に形成した内側ヨークにコイル枠を嵌合し、次いで内側ヨークと外側ヨークとの間にロータを回動自在に支持している。
特開2001−298936号公報 特開2002−049076号公報
上述の特許文献1及び2に開示されている装置はいずれも外側ヨークは円筒形状の外周一部に複数の軟磁性部材を櫛歯形状に配置する必要があり、特許文献2には外側ヨークを形成する軟磁性部材の1つを基板に取付けている為次の問題が生ずる。つまり、装置の組立時、或いは使用途上で基板に取付けた外側ヨークが曲がったり、取付け位置がズレるとロータは基板と外側ヨークに取付けられた内側ヨークに軸支持されている為、ロータの円滑な回転が得られず不良や故障を招く。またこのような不具合を無くす為に外側ヨークを堅牢に形成するとその加工が困難で重量も増す欠点がある。
そこで本発明は装置基板に中空円筒形状の(永久磁石から成る)ロータと、このロータの中空内側に位置する内側ヨークと外周に位置する外側ヨークとを位置ズレなく正確に取付けることが出来、装置組立時或いは装置使用途上で取付け位置がズレたり変形する恐れのない光量調整装置の提供をその課題としている。
本発明は上記課題を解決する為、光軸開口を有する基板と、上記基板の光軸開口に配置された羽根部材と、中空円筒形状の磁石から成るロータと、上記ロータの中空内に配置された内側ヨークと、上記ロータの外周面で互いに対向する少なくとも2つの磁極形成片を備えた外側ヨークと、上記内側ヨークと外側ヨークに磁界を生起する励磁コイルと、上記ロータに一体に形成され上記羽根部材と係合して駆動伝達する伝動部材とを備えた構成において、上記内側ヨークを上記ロータの中空内に適合する棒軸形状に構成し、上記外側ヨークは上記磁極形成片を中空筒形状の基端部から延出した櫛歯形状片で構成する。上記伝動部材の回動範囲内で上記永久磁石の外周には互いに対向する位置に同一極が形成されるように多極着磁し、上記外側ヨークは上記ロータの外周に互いに対向する少なくとも2つの磁極形成片を有し、上記外側ヨークと内側ヨークを励磁するコイルは、上記複数の磁極形成片に互いに同一極で、上記内側ヨークに形成する励磁極とは反対の磁極を形成するように構成する。また上記内側ヨークと上記永久磁石と上記複数の磁極形成片を有する外側ヨークとの間には内側ヨークから永久磁石を介してそれぞれの外側ヨークに連なる複数の磁気回路を形成する。上記外側ヨークの互いに対向する少なくとも2つの磁極形成片のそれぞれを上記基板に形成した取付孔に嵌合して固定し、この外側ヨークの筒状基端部に上記内側ヨークを固定し、上記ロータをこの内側ヨークと上記基板にそれぞれ回動自在に支持する。このように構成することによって光量調節用の羽根を支持した基板に外側ヨークを固定し、この外側ヨークに内側ヨークを一体的に取付け、内側ヨークと基板との間にロータを回動自在に支持することによって駆動装置を簡単に基板に組付けることが出来る。
そして前記外側ヨークを前記羽根部材を配置した基板の背面側に取付け、上記基板には上記ロータに一体形成された伝動部材を貫通するスリットを設ける。このスリットは上記伝動部材の回動角度を規制する開口に構成する。例えばロータと磁極形成片をN−S2極で構成にした場合にはスリット開口を90度より小さい範囲に設けるようにする。これによって永久磁石から成るロータは難磁性材のヨークに磁気的に吸引され、羽根部材を開位置と閉位置とに保持することが出来る。
また上記前記基板は例えばアルミニウム合金などの非磁性材料の金属板で形成する基板を非磁性材料で形成することにより、この基板に取付けた軟磁性材のヨークに励磁コイルで生起した磁界が基板に導かれることがなく、磁極形成片と基板との間を磁気的にシールドする必要がない。
更に上記内側ヨークには上記ロータの中空内に挿入する先端部に断面円形状の軸部を形成する。そして上記ロータは該軸部に嵌合する軸受凹部を形成し、この内側ヨークの軸部に上記ロータの軸受凹部を回動自在に嵌合することによって、ロータを円滑に軸受支持することが出来る。特に内側ヨークはロータ内に挿入する先端部の外周で軸受けされるから軸受け構造の為にピボット状の切欠きを形成する場合に比べ磁気回路に影響を及ぼすことがない。
また、上記基板に取付孔を上記ロータの回転軸を介して対向する2ケ所に設け、この対向する取付孔に対して略直交する位置に上記スリットを設けることによって取付孔とスリットとの位置関係は例えば基板の打抜加工、或いは基板のモールド成形などで正確に形成できる。
本発明は、永久磁石から成るロータの外周に磁界を形成する外側ヨークを少なくとも2つの櫛歯状磁極形成片で構成し、この磁極形成片でそれぞれを基板に形成した取付孔に嵌合固定したものであるから、外側ヨークは羽根部材を取付ける基板に正しい位置で確実に取付けられその位置がズレる恐れがない。
特に外側ヨークに内側ヨークを取付け、この内側ヨークと基板との間にロータを回動自在に軸受支持している為、外側ヨークとロータとの間の磁気ギャップ及びロータと内側ヨークとの間の磁気ギャップが組立時に正確な位置で形成できる。従ってロータの回転によって磁気回路が変化する恐れが少なくロータの円滑な回転が得られる。
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を詳述する。図1は本発明を光量調節用の絞り装置に採用した場合の装置全体の斜視図、図2は図1の装置の分解斜視図、図3はこれを組立てた状態の中央縦断面図である。
図示の光量調節装置は各種カメラ装置の撮像鏡筒に組込まれる光量調節部Aと、この光量調節部Aの羽根部材を開閉駆動する電磁駆動装置Bとから構成されている。光量調節部Aはカメラ装置の鏡筒に組込まれる基板23と、この基板23に組込まれた絞り羽根3とを備えている。前記基板23は樹脂のモールド成形或いはアルミニウム等の非磁性材料から成る金属板で適宜形状に形成され、撮像光軸と一致する光軸開口22を備えている。この基板23には光軸開口22と後述するヨーク取付孔7及び伝動ピンを貫通する長孔(スリット)5と絞り羽根3を案内するガイドリブ24が一体に形成してある。図示の基板23はアルミニウム合金の圧延材を打抜きなどのプレス加工で所定の外形形状に形作ると同時に光軸開口22と一対のヨーク取付孔7a,7bと長孔(スリット)5及び回動軸孔25を同時に打抜加工してある。
この絞り羽根3は光軸開口22の開口径を大小に規制する為、1枚若しくは複数枚の羽根部材で構成される。図示のものは1枚の羽根を合成樹脂フィルムの打板成形で作成し、小絞り開口2と伝動孔4と回動軸孔25とが形成されている。上記小絞り開口2は絞り羽根3が光軸開口22に位置するときはこの小絞り開口2で撮像光量が規制(小絞り状態)され、光軸開口22から退避した位置のときは撮像光量は光軸開口22の口径(全開状態)で規制される。尚、上述の絞り羽根3は図示のように1枚の羽根で構成する外、複数枚の羽根を選択的に光軸開口22に臨ませることによって大中小複数の開口径を形成するように構成しても或いは光軸開口22に複数枚の羽根を除々に開閉することによって無段階に光軸開口22を大小調節するように構成しても良い。
次に電磁駆動装置Bについて説明すると、電磁駆動装置Bは永久磁石10から成るロータ9と、このロータ9を回動自在に軸承するホルダー部材18と、ロータ9の周囲に磁界を形成するヨークと、このヨークに磁界を生起する励磁コイル14とから構成されている。ロータ9は例えばネオジウウム希土類プラスチックなどの強磁性材料で中空円筒形状に形成する。そしてこのロータ9は液晶ポリマー等の樹脂材料でホルダー部材18にインサート成形で一体に取付けられる。ホルダー部材18は前記基板23の回動軸孔25に係合する軸部18aとロータ9をインサートするフランジ部18bと、このフランジ部18bから突出する伝動ピン8とを一体に備えている。
そしてホルダー部材18は軸部18aの軸方向反対側には軸受凹部が設けられ、中空筒状のロータ9のセンター軸を中心に軸部18aと軸受凹部とで回動自在に支持される。
前記ヨークは内側ヨーク11と外側ヨーク16で構成され上記中空筒形状のロータ9の中心孔内に内側ヨーク11が配置され、ロータ9の外周側に外側ヨーク16が配置される。内側ヨーク11及び外側ヨーク16は鉄などの軟磁性材で形成され、外側ヨーク16は図2に示すように対向する一対の磁極形成片15a,15bを有している。内側ヨーク11はロータ9内の中心孔に挿入する軸形状に形成され、この内側ヨーク11と外側ヨーク16は下端部11cでカシメによって一体的に連結されている。
このように内側ヨーク11と外側ヨーク16はロータ9の永久磁石10の周囲に磁界を誘導するように鉄系材料などの軟磁性材料で形成され、またこの両者は磁気的に連結され、同時に外側ヨーク16に内側ヨーク11をカシメその他の固定手段で固定することにより内側ヨーク11を外側ヨーク16で支持して構造体としての強度を保っている。そしてこの外側ヨーク16と内側ヨーク11のいずれか一方には励磁コイル14が捲廻される。
図示のものは液晶ポリマー等の樹脂材料で形成したコイル枠13に導電線を捲廻してコイルを形成し、このコイルを外側ヨーク16の筒状部16cに嵌合して励磁コイル14が構成してある。従って励磁コイル14に通電するとこの励磁コイル14に生起した磁界は外側ヨーク16と内側ヨーク11で誘導されロータ9の永久磁石10を挟んで対向する磁極が形成されることとなる。尚、図示のコイル枠13は軸形状の内側ヨーク11に挿入され、この内側ヨーク11の図3下端部11cが外側ヨーク16にカシメによって固定されている。従ってコイル枠13は内側ヨーク11に支持された状態で外側ヨーク16に取付けられることとなる。図示11bは内側ヨーク11に形成されたコイル枠13を支持するフランジである。
そして外側ヨーク16の磁極形成片は基板23に次のように固定される。まず外側ヨーク16は磁極形成片15a,15bと、コイル枠支持部16aと、内側ヨーク固定部16bを備える。磁極形成片15a,15bはロータ9の外周に磁極を形成するように円筒形状のロータ9を挟んで対向する位置に少なくとも一対設ける。このように2つ以上で形成される磁極形成片はロータの周囲に磁極を形成するのと同時に駆動ユニット(内側ヨーク及びロータ)の外筐としてユニットを覆い強度を保持する。図示の外側ヨークは鉄などの軟磁性材で有底筒体を形成し、その底部にコイル枠13を収容するコイル枠支持部16aと内側ヨーク11を固定する内側ヨーク固定部16bを設け、周側壁に櫛歯形状の磁極形成片15a,15bを設けている。また内側ヨーク11は図2のように棒軸形状に形成し、コイル枠13は内側ヨーク11と外側ヨーク16との間に収容されるよう中空筒状に形成してある。そして内側ヨーク11の下端部11cを外側ヨーク16の内側ヨーク固定部16bに形成した孔に嵌合してカシメによって固定する。一方コイル枠13には励磁コイル14を巻回し、その後この内側ヨーク11と外側ヨーク16との間に収容している。従ってコイル枠13と内側ヨーク11とは外側ヨーク16に一体的に組付けられ、外側ヨーク16が外筐ケーシングとして覆い、励磁コイル14に生起した磁界は内側ヨーク11と外側ヨーク16に誘導されることとなる。磁極形成片15a,15bは筒形ヨークの周側壁を切欠いて、互いに対向する一対の櫛歯状片で構成されそれぞれの先端部15cには基板23に形成したヨーク取付孔7a、7bに嵌合して固定される。この固定は磁極形成片15a,15bの先端部を取付孔7a、7bに嵌合した後カシメ状態に曲げることによって簡単に行える。
そこでロータ9は基板23と上記内側ヨーク11とに回動自在に軸承される。ロータ9は前述のように中空筒状の永久磁石10で構成され、中心部に非磁性材料から成るホルダー部材18が配置され、このホルダー部材18に軸部18aが形成されている。この軸部18aは断面円形状のピン形状に形成され、基板23に形成した軸受穴21に嵌合されている。同時に軸部18aには段差20aを有する羽根支持軸20が形成され、絞り羽根3の回動軸孔25に嵌合されている。
そして絞り羽根3は段差20aと羽根支持軸20に嵌合した押えワッシャ(Eリング)1とで回動自在に支持されている。このように基板23に一端を支持されたロータ9の他端(図3下側)は内側ヨーク11に回動自在に支持される。内側ヨーク11は一端を外側ヨーク16に固定され、その他端は軸形状に形成されロータ9の中空内に挿入されているが、この内側ヨーク11にロータ9を回動自在に軸承する軸部11dが形成してある。この軸部11dは中実円柱状で、その外周面でロータ9を軸承するように形成されている。
一方ロータ9には中空円筒形状の永久磁石10の中央に一体形成したホルダー部材18に軸受凹部が設けてある。そしてこの軸部11dの外周面と軸受凹部の内周面とが互いに嵌合することによって内側ヨーク11にロータ9を回動自在に軸承するようになっている。このときホルダー部材18は液晶ポリマーなどの非磁性材料である樹脂材料で形成され、内側ヨーク11は鉄系材料の軟磁性材料で形成されている為、内側ヨーク11とロータ9の永久磁石10との間にはホルダー部材18が介在して両者間に互いに対向する磁極を形成することが可能となる。このようにホルダー部材18はこれに形成された軸受凹部の潤滑特性と摩擦特性と非磁性特性から適宜の材料を選択すれば良いが、加工が容易であることから液晶ポリマーなどの樹脂材料が好適である。
そしてホルダー部材18には軸受凹部と同時にロータ9の軸方向(スラスト方向)の移動を規制するように内側ヨーク11の端面11e(図3参照)と係合する内側ヨーク側リブ26と基板23と係合する基板側リブ27が設けてある。この内側ヨーク側リブ26と基板側リブ27とは摩擦を軽減するように環状突起をホルダー部材18に一体成形で形成してある。従ってロータ9は内側ヨーク11の端面11eと基板23との間に回動自在に支持されることとなる。
次にヨークとロータとの磁気回路について説明する。前述のロータ9は中空円筒状の永久磁石10の外周に図5に示すようにN−S4極に着磁してあり、この永久磁石10を挟んで内側ヨーク11と外側ヨーク16が対向するように配置されている。内側ヨーク11は永久磁石10の中央中空部に棒状でその外周面に磁極を形成し、外側ヨーク16は永久磁石10の外周面に互いに対向する位置で2つの磁極誘導片15a,15bが磁極を形成するように配置されている。そしてこの内側ヨーク11と外側ヨーク16とは励磁コイル14に生起した磁力を誘導して永久磁石10を挟んで磁極を形成するようになっている。
図5(a)において、励磁コイル14に一方向の電流を供給すると外側ヨーク16にはN極が、内側ヨーク11にはS極が形成され、ロータ9を図示反時計方向に回転させる。逆に図5(b)に示すように励磁コイル14に逆方向の電流を供給すると、外側ヨーク16にS極、内側ヨーク11にN極が形成されロータ9を図示時計方向に回転させる。そこで前記ロータ9にはホルダー部材18に回転を外部に伝達する伝動ピン8が一体に形成され、この伝動ピン8は基板23の長孔(スリット)5を貫通して絞り羽根3の伝動孔4に嵌合してある。従って励磁コイル14に一方向の電流を供給するとロータ9は時計方向に、逆方向の電流を供給するとロータ9は反時計方向に回転し、このロータ9の正逆方向の回転は伝動ピン8によって絞り羽根3に伝達されることとなる。そこで絞り羽根3は羽根支持軸20を中心に時計方向若しくは反時計方向に回動することとなり、絞り羽根3は図5(a)の状態で光軸開口22に位置して小絞り開口2が撮像光量(小絞り状態)となり、図5(b)の状態で光軸開口22から退避した位置に移動し、光軸開口22が撮像光量(全開状態)となる。尚、基板23に形成した長孔(スリット)5は図5に示すようにロータ9を所定角度内で正逆方向に往復回動させる運動規制領域を形成する位置に配置されている。従ってロータ9は基板23に形成した長孔(スリット)5の範囲内で所定角度揺動し、伝動ピン8が絞り羽根3を全開位置と小絞り位置との間で開閉駆動することとなる。尚図示しないが絞り羽根3は全開位置(図5(b)の状態)と小絞り位置(図5(a)の状態)とで静止させる必要があるが、励磁コイル14に微弱電流を通電して各位置に保持する方法と、クローズバネで一方向に付勢し励磁コイル14への通電で羽根の位置を規制する方法、或いは周囲に磁気的に吸着する鉄片などを設けることが知られているがその何れの方法も採用可能である。
次に本発明の作用を説明する。図4において励磁コイル14に電流を供給するとコイルに生起した磁界によって外側ヨーク16と内側ヨーク11は磁化される。このとき内側ヨーク11と外側ヨーク16は磁気的に一端が連結され、他端はロータ9を介して対峙し、外側ヨーク16がN極の場合は内側ヨーク11がS極となり、外側ヨーク16がS極の場合は内側ヨーク11はN極となる。つまり外側ヨーク16と内側ヨーク11とはカシメによって固定された一端で磁気的に連結され、棒状の内側ヨーク11先端と外側ヨーク16の磁極誘導片15a,15b先端には永久磁石10を挟んで対向する磁極(N−S極)が形成される。
そこでロータ9は図5に示すように中空円筒形状の外周に4極着磁されており、また伝動ピン8は、この分極部の1箇所に位置するように配置されている。つまり4極に着磁されたロータ9は分極位置を中心に所定角度時計方向及び反時計方向に揺動するように前記基板23の長孔(スリット)5によって回動領域が規制されている為、図5(a)の磁極誘導片15a,15bがN極、内側ヨーク11がS極の時、磁極誘導片15a,15bのN極とロータ9のS極が磁気吸引され、同時にロータ9のN極は磁気反発されるのでロータ9は反時計方向に回転する。このロータ9の回転は伝動ピン8が基板23の長孔(スリット)5に当接する位置で停止される。この位置では励磁コイル14への通電が遮断(OFF)されても磁極誘導片15a,15bに近い(近接)位置にロータ9の磁極(S極)が位置している為、ロータ9の永久磁石10が磁性体である磁極誘導片15a,15bに吸引されその位置にホールドされる。
次に励磁コイル14に逆方向の電流を供給すると図5(b)に示すように外側ヨーク16の磁極誘導片15a,15bにS極、内側ヨーク11にN極が形成される。この状態では磁極誘導片15a,15bのS極とロータ9のN極が磁気吸引され、ロータのS極は磁気反発されるのでロータ9は時計方向に回転し、伝動ピン8が基板23の長孔(スリット)5に規制され停止するまで回転する。この状態で励磁コイル14の通電が遮断されても前述と同様ロータ9のN極が磁性体である磁極誘導片15a,15bに吸引され伝動ピン8が長孔(スリット)5の端縁に係止された状態で保持される。このように外側ヨーク16をロータ9を構成する永久磁石10の外周全域に設けることなく、少なくとも1箇所、或いは対向する2箇所に配置することによって励磁コイル14への通電をOFFした際に絞り羽根3を所定位置に保持することが可能となる。
次に図6及び図7に本発明の異なる実施の形態を示す。基板23は前述のものと同様にアルミニウム合金等の非磁性材料で形成され、撮像光軸と一致する位置に光軸開口22と、ヨーク取付孔7及び伝動ピン8の運動を規制する長孔(スリット)5と羽根を案内するガイドリブ24が一体に形成してある。絞り羽根3も前述のものと同様に合成樹脂フィルム材で小絞り開口2と伝動孔4と回動軸孔25を備えている。電磁駆動装置Bは中空筒状の永久磁石10から成るロータ9と、このロータ9を保持する回転軸部材18と、ロータ9の周囲に磁界を形成する軟磁性材から成るヨークとこのヨークを着磁する励磁コイル14とから構成されている。ヨークは前述のものと同様内側ヨーク11と外側ヨーク16で構成され、内側ヨーク11は中空円筒状の永久磁石10の中空状に挿入される軸形状に形成され、外側ヨーク16は永久磁石10の外周部の一部に配置されるように櫛歯形状の磁極誘導片を備えている。そこで図示のものは内側ヨーク11を軸形状に形成し、
図6に示すようにコイル枠挿入部30と軸支部31と磁極形成部32とが備えられている。 コイル枠挿入部30にはコイル枠13が嵌合され、このコイル枠13は液晶ポリマーなどの樹脂材料で中空円筒状に形成され外周に導電線を巻回した励磁コイル14が形成されている。
軸支部31は断面円形状の軸部に形成され、後述するロータ9の軸受凹部と嵌合する。この内側ヨーク11に形成される磁極形成部32は図示のように楕円形状で断面環状の永久磁石9の内径に対し遠近異なる間隙を形成するように非円形状に形成されている。ロータ9は前述のものと同様に中空筒状の永久磁石10を液晶ポリマー等の樹脂材料のホルダー部材18にインサート成形で取付けて構成され、このホルダー部材18には軸支部31と軸受凹部が設けてある。この軸受凹部が前記内側ヨーク11の軸支部31と嵌合してロータ9の一端(図6下側)は内側ヨーク11によって回動自在に軸承されるようになっている。ホルダー部材18の軸支部31は図1のものと同様に基板23に形成した回動軸孔25に回動自在に支持されている。
そこで永久磁石10は図7に示すように周方向4極分極着磁されていると共に径方向にもN−S極が形成されるように着磁してある。このような構成によってロータ9の内周側の磁極と内側ヨーク11の楕円形状の近接部との磁気吸引によって生起する回転力方向はロータ9外周側に生起する回転力方向と同一方向となるので電磁駆動装置の駆動トルクが向上する。特に図1のものと同様に棒軸状に内側ヨーク11の基端部(図2及び図6における下側)に励磁コイルを配置し、この内側ヨークの先端部をロータに近接するように配置し、
中央部に軸受部34を設けているので、 磁極が大きく生起する内側ヨーク11の先端部とロータとの磁気吸引力が軸受構造によって影響を受けることがなく、小さな消費電力で大きな回転力を得ることが出来る。
本発明を実施した光量調節装置の全体を示す斜視図 図1の装置の組立て分解斜視図 図1の装置における駆動部(駆動装置)の中央縦断断面図 図1の装置における駆動部の磁気回路の説明図 図1の装置の動作状態の説明図であり(a)は絞り羽根が露光開口に位置する状態図、(b)は露光開口から退避した状態図である。 図3の駆動部(駆動装置)とは異なる駆動装置の中央縦断断面図 図6の装置の動作状態の説明図
符号の説明
2 小絞り開口
3 絞り羽根
4 伝動孔
5 スリット
7 ヨーク取付孔
8 伝動ピン
9 ロータ
10 永久磁石
11 内側ヨーク
13 コイル枠
14 励磁コイル
16 外側ヨーク
18 回転軸部材
20 羽根支持軸
22 光軸開口
23 基板
25 回動軸孔

Claims (5)

  1. 光軸開口を有する基板と、
    上記基板の光軸開口に配置された羽根部材と、
    中空円筒形状の磁石から成るロータと、
    上記ロータの中空内に配置された内側ヨークと、
    上記ロータの外周面で互いに対向する少なくとも2つの磁極形成片を備えた外側ヨークと、
    上記内側ヨークと外側ヨークに磁界を生起する励磁コイルと、
    上記ロータに一体に形成され上記羽根部材と係合して駆動伝達する伝動部材と、
    上記伝動部材を所定角度範囲で回動規制する上記基板に形成された長孔と、を備え、
    上記内側ヨークを上記ロータの中空内に適合する棒軸形状に構成し、
    上記外側ヨークは上記磁極形成片を中空筒形状の基端部から延出した櫛歯形状片で構成し、
    上記伝動部材の回動範囲内で上記永久磁石の外周には互いに対向する位置に同一極が形成されるように多極着磁され、
    上記外側ヨークは上記ロータの外周に互いに対向する少なくとも2つの磁極形成片を有し、
    上記外側ヨークと内側ヨークを励磁するコイルは、上記複数の磁極形成片に互いに同一極で、上記内側ヨークに形成する励磁極とは反対の磁極を形成するように構成され、
    上記内側ヨークと上記永久磁石と上記複数の磁極形成片を有する外側ヨークとの間には内側ヨークから永久磁石を介してそれぞれの外側ヨークに連なる複数の磁気回路が形成され、
    上記外側ヨークの互いに対向する少なくとも2つの磁極形成片のそれぞれを上記基板に形成した取付孔に嵌合して固定し、
    この外側ヨークの筒状基端部に上記内側ヨークを固定し、上記ロータをこの内側ヨークと上記基板にそれぞれ回動自在に支持した
    ことを特徴とする光量調節装置。
  2. 前記外側ヨークは前記羽根部材を配置した基板の背面側に取付けられ、前記基板には前記ロータに一体形成された伝動部材を貫通するスリットが設けられ、該スリットは前記伝動部材の回動角度を規制することを特徴とする請求項1記載の光量調節装置。
  3. 前記基板は非磁性材料の金属板で形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光量調節装置。
  4. 前記内側ヨークは前記ロータの中空内に挿入する先端部に断面円形状の軸部を有し、
    前記ロータは該軸部に嵌合する軸受凹部を有し、
    上記内側ヨークの軸部に上記ロータの軸受凹部を回動自在に支持したことを特徴とする請求項1記載の光量調節装置。
  5. 前記基板には、前記取付孔が前記ロータの回転軸を介して対向する2ケ所に設けられ、前記スリットがこの2つの取付孔に対して略直交する位置に設けられていることを特徴とする請求項2記載の光量調節装置。
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