JP3962489B2 - ストロボシステムおよびストロボ装置 - Google Patents

ストロボシステムおよびストロボ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はストロボシステムに係わり、例えばカメラと、カメラに内蔵または接続されたストロボ装置をマスター送信装置とし、離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置の発光制御を行うストロボシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来プリ発光を行って、被写体反射光を測光し、その測光値をもとに本発光量を演算して、演算された発光量で本発光を行い、適正露光量得るストロボシステムは知られており、本出願人が出願した特開平10−48713号公報などがある。
【0003】
この従来例では、本発光量を求める為にストロボがプリ発光を行なった際に、メインコンデンサの電圧が低下して充電が未完了(未充完状態)となった場合でも、本発光時にはストロボの充電完了の電圧レベルを低下させる事により正しく本発光が行われるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のストロボシステムではカメラとストロボの間は通信線で接続されているので、プリ発光の時点でも本発光の時点でもカメラはストロボの充電状態を把握する事が可能であるが、ストロボ(スレーブストロボ)がカメラから離れた位置に配置されるワイヤレスストロボ撮影に於いては、このスレーブストロボの充電状態や発光状態をカメラが把握する事ができない為に以下の問題が生じる。
【0005】
スレーブストロボがカメラからのプリ発光指令を受信した時に未充完状態の場合は、スレーブストロボはプリ発光を行えないので、カメラはスレーブストロボのプリ発光による被写体反射光を測光できない為に、被写体が非常に遠い状態にあるのと同じ状態となり、本発光量がほぼフル発光状態となるべく演算される。続いてカメラからスレーブストロボに本発光指示がなされた時にスレーブストロボが充電完了して発光した場合は、スレーブストロボはカメラから指示されたほぼフル発光状態で発光する事になり、多くの場合は極端に露出オーバーな写真が出来てしまう。
【0006】
また、ガイドナンバーを上げる為に複数のスレーブストロボ使用して同時に発光させる様な場合でも、あるスレーブストロボはプリ発光時に未充完でプリ発光が行われず、本発光時に充電完了して他のストロボと共に本発光を行った場合は、プリ発光時に未充完であったスレーブストロボが発光した分だけ発光量がオーバーとなる写真が出来てしまう。
【0007】
本出願に係る発明の目的は、スレーブストロボでプリ発光を行い、プリ発光による被写体反射光を測光して本発光量を求めて適正露光量を得るストロボシステムにおいて、スレーブストロボによるプリ発光が正しく行われなかった場合に、不適切な本発光が行われる事を防止するストロボシステムを提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様によるストロボシステムは、カメラを含むマスター送信装置と、前記マスター送信装置から離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置とを有し、前記マスター送信装置からの通信により前記スレーブストロボ装置の制御を行うストロボシステムにおいて、前記マスター送信装置は、前記スレーブストロボ装置に対してプリ発光を指示するプリ発光情報および本発光量情報を少なくとも含む制御情報を送信する送信手段と、前記スレーブストロボ装置のプリ発光による被写体反射光を測光する測光手段と、前記測光手段で得られた測光値を基に前記スレーブストロボ装置の本発光量を演算する演算手段とを有し、前記スレーブストロボ装置は、閃光発光手段と、前記マスター送信装置からの制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した制御情報に応じて前記閃光発光手段発光制御する発光制御手段と、前記閃光発光手段が前記制御情報に応じたプリ発光を実行できるか否かを判別するプリ発光判別手段と、前記プリ発光判別手段によりプリ発光が実行できないと判別した場合に前記閃光発光手段を用いた本発光を禁止する発光禁止手段とを有することを特徴とする。
【0009】
上記構成によれば、スレーブストロボ装置は、マスター送信装置からの制御情報を受信してプリ発光を行際に、制御情報に応じたプリ発光が実行できるか否かを判別しこのプリ発光を実行できないと判別した場合スレーブストロボ装置の本発光を禁止することにより、不適切な本発光が行われ、不適切な写真が撮影されることを防止することができる。
【0010】
本発明の第2の態様によるストロボシステムは、カメラを含むマスター送信装置と、前記マスター送信装置から離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置とを有し、前記マスター送信装置からの通信により前記スレーブストロボ装置の制御を行うストロボシステムにおいて、前記マスター送信装置は、前記スレーブストロボ装置に対してプリ発光を指示するプリ発光情報および本発光量情報を少なくとも含む制御情報を送信する送信手段と、前記スレーブストロボ装置のプリ発光による被写体反射光を測光する測光手段と、前記測光手段で得られた測光値を基に前記スレーブストロボ装置の本発光量を演算する演算手段とを有し、前記スレーブストロボ装置は、閃光発光手段と、前記マスター送信装置からの制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した制御情報に応じて前記閃光発光手段発光制御する発光制御手段と、前記閃光発光手段が前記制御情報に応じたプリ発光を実行したか否かを判別するプリ発光判別手段と、前記プリ発光判別手段によりプリ発光が実行されなかったと判別した場合に前記閃光発光手段を用いた本発光を禁止する発光禁止手段とを有することを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、スレーブストロボ装置は、マスター送信装置からの制御情報を受信してプリ発光を行際に、制御情報に応じたプリ発光が実行できたか否かを判別しこのプリ発光が実行されなかった場合は、本発光を禁止することにより、不適切な本発光が行われ、不適切な写真が撮影されることを防止することができる。本発明の第3の態様によるストロボシステムは、前記送信手段前記カメラに装着されるマスターストロボ装置であることを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、カメラに装着されたマスターストロボ装置を用いてスレーブストロボ装置の制御が行えるので、特別な送信制御装置を用いることなくワイヤレスストロボ撮影を行うことができる。
【0013】
本発明の第4の態様によるストロボシステムは、前記送信手段前記カメラに内蔵されたマスターストロボ装置であることを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、カメラに内蔵したマスターストロボ装置を用いてスレーブストロボ装置の制御が行えるので、特別な送信制御装置を用いることなくワイヤレスストロボ撮影を行うことができる。
【0015】
本発明の第5の態様によるストロボシステムは、前記マスター送信装置からの制御情報は、光信号として前記マスターストロボ装置の閃光発光手段から出力されることを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、マスターストロボ装置の閃光発光手段を用いた光通信によりスレーブストロボ装置の制御を行うので、到達距離の長く、ノイズによるエラーの発生しにくいワイヤレスストロボ撮影を行うことができる。
【0017】
本発明の第6の態様によるストロボシステムは、前記送信手段は、前記カメラに設けられ、オートフォーカス用の補助光を出力する補助光手段であることを特徴とする。
【0018】
上記構成によれば、オートフォーカス用補助光を出力する補助光手段を用いてスレーブストロボ装置の制御を行うので、消費電力の少ないワイヤレスストロボ撮影を行うことができる。
【0019】
本発明の第7の態様によるストロボシステムは、前記プリ発光判別手段は、プリ発光のための充電が未完了の場合にプリ発光が実行できないと判別することを特徴とする。
【0020】
上記構成によれば、プリ発光が未充完の時に不適切な本発光による撮影が行われることを防ぐ効果がある。
【0021】
本発明の第8の態様によるストロボシステムは、前記プリ発光判別手段は、プリ発光の制御情報を受信できなかった場合に、プリ発光が実行できないと判別することを特徴とする。
【0022】
上記構成によれば、プリ発光の制御情報が正常に受信できない時に不適切な本発光による撮影が行われることを防ぐ効果がある。
【0023】
本発明の第9の態様によるストロボシステムはプリ発光の制御情報を受信できなかった場合とは、前記スレーブストロボ装置の受信チャンネルが前記制御情報に含まれる送信チャンネルと不一致の場合、あるいはプリ発光の制御情報エラーが含まれている場合であることを特徴とする。
【0024】
上記構成によれば、チャンネル不一致による混信、データエラー等により不適切な本発光による撮影が行われることを防ぐ効果がある。
【0025】
本発明の第10の態様によるストロボシステムは、前記プリ発光判別手段は、前記閃光発光手段によるプリ発光を受光手段が受光しない場合に、プリ発光が実行されなかったと判別することを特徴とする。
【0026】
上記構成によれば、プリ発光が正常に行われたかを判別することにより、不適切な、本発光による撮影が行われることを防ぐ効果がある。
【0027】
本発明の第11の態様によるストロボ装置は、カメラを含むマスター送信装置と、前記マスター送信装置から離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置とを有し、前記スレーブストロボ装置のプリ発光による被写体反射光を測光した測光値を基に前記スレーブストロボ装置の本発光量を演算する機能を備えた前記マスター送信装置からの通信により前記スレーブストロボ装置の制御を行うストロボシステムにおいて、前記スレーブストロボ装置として適用可能なストロボ装置であって、閃光発光手段と、前記マスター送信装置から送信され、プリ発光を指示するプリ発光情報および本発光量情報を少なくとも含む制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した制御情報に応じて前記閃光発光手段の発光を制御する発光制御手段と、前記閃光発光手段が前記制御情報に応じたプリ発光を実行できるか否かを判別するプリ発光判別手段と、前記プリ発光判別手段によりプリ発光が実行できないと判別した場合に前記閃光発光手段を用いた本発光を禁止する発光禁止手段とを有することを特徴とする。
【0028】
本発明の第12の態様によるストロボ装置は、カメラを含むマスター送信装置と、前記マスター送信装置から離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置とを有し、前記スレーブストロボ装置のプリ発光による被写体反射光を測光した測光値を基に前記スレーブストロボ装置の本発光量を演算する機能を備えた前記マスター送信装置からの通信により前記スレーブストロボ装置の制御を行うストロボシステムにおいて、前記スレーブストロボ装置として適用可能なストロボ装置であって、閃光発光手段と、前記マスター送信装置から送信され、プリ発光を指示するプリ発光情報および本発光量情報を少なくとも含む制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した制御情報に応じて前記閃光発光手段の発光を制御する発光制御手段と、前記閃光発光手段が前記制御情報に応じたプリ発光を実行したか否かを判別するプリ発光判別手段と、前記プリ発光判別手段によりプリ発光が実行されなかったと判別した場合に前記閃光発光手段を用いた本発光を禁止する発光禁止手段とを有することを特徴とする。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は本発明を1眼レフレックスカメラに適用して実施したマスター送信装置としてのストロボ制御カメラシステムの主に光学的な構成を説明した横断面図である。
【0035】
1はカメラ本体であり、この中に光学部品、メカ部品、電気回路、フィルムなどを収納し、写真撮影が行えるようになっている。2は主ミラーで、観察状態と撮影状態に応じて撮影光路へ斜設されあるいは退避される。また主ミラー2はハーフミラーとなっており、後述する焦点検出光学系に被写体からの光線の約半分を透過させている。3は撮影レンズ11の予定結像面に配置されたピント板、4はファインダー光路変更用のペンタプリズム、5はアイピースで撮影者はこの窓よりピント板3を観察することで、撮影画面を観察することが出来る。6、7は観察画面内の被写体輝度を測定する為の結像レンズと測光センサーで、結像レンズ6はペンタプリズム4内の反射光路を介してピント板3と測光センサー7を共役に関係付けている。
【0036】
8はシャッター、9は感光部材で、銀塩フィルム等より成っている。
【0037】
25はサブミラーであり被写体からの光線を下方に折り曲げて、焦点検出ユニット26の方に導いている。
【0038】
焦点検出ユニット26内には、2次結像ミラー27、2次結像レンズ28、焦点検出ラインセンサ29等からなっている。2次結像ミラー27、2次結像レンズ28により焦点検出光学系を成しており、撮影光学系の2次結像面を焦点検出ラインセンサ29上に結んでいる。焦点検出ユニット26は既知の位相差検出法により撮影画面内の被写体の焦点状態を検出し、撮影レンズの焦点調節機構を制御することにより自動焦点検出装置を実現している。
【0039】
10はカメラとレンズとのインターフェイスとなるマウント接点群であり、11はカメラ本体に装着されるレンズ鏡筒である。12〜14は撮影レンズであり、12は1群レンズで、光軸上を前後に移動することで撮影画面のピント位置を調整することが出来る。13は2群レンズで、光軸上を前後に可動することで撮影画面の変倍となり撮影レンズの焦点距離が変更される。14は3群固定レンズである。15は撮影レンズ絞りである。
【0040】
16は1群レンズ駆動モータであり、自動焦点調節動作に従って1群レンズを前後に移動させることにより自動的にピント位置を調整することが出来る。17はレンズ絞り駆動モータであり、これにより撮影レンズ絞りを所望される絞り径に駆動出来る。
【0041】
18は外付けストロボ(閃光装置)で、カメラ本体1に取り付けられ、カメラからの信号に従って発光制御を行うものである。19は発光管としてのキセノン管で、電流エネルギーを発光エネルギーに変換する。20、21は反射板とフレネルレンズであり、それぞれ発光エネルギーを効率良く被写体に向けて集光する役目である。
【0042】
22はカメラ本体1と外付けストロボ18とのインターフェースとなるストロボ接点群である。30はグラスファイバー等の光伝達手段であり、キセノン管19の発光した光をモニタする受光手段であるフォトダイオード等の第1受光手段としての受光素子31に導いており、ストロボのプリ発光及び本発光の光量を直接測光しているものである。
【0043】
32はやはりキセノン管19の発光した光をモニタする第2の受光手段としてのフォトダイオード等の受光素子である。受光素子32の出力によりキセノン管19の発光電流を制限してフラット発光の制御を行うものである。20a、20bは反射笠20と一体となったライトガイドであり、受光素子32または31にキセノン管の光を反射して導く。
【0044】
次に、図2及び図3は本実施の形態の電気回路ブロック図を示している。図1と対応する部材には同じ符号が付されている。
【0045】
カメラ側の制御手段として、カメラマイコン100は、発振器101で作られるクロックをもとに内部の動作が行われる。
【0046】
記憶手段としてのEEPROM100bは、フィルムカウンタその他の撮影情報を記憶可能である。A/D(アナログ−ディジタル変換器)100cは、焦点検出回路105、測光回路106からのアナログ信号をA/D変換し、カメラマイコン100はそのA/D変換値を信号処理することにより各種状態を設定する。
【0047】
カメラマイコン100には、焦点検出回路105、測光回路106、シャッター制御回路107、モーター制御回路108、フィルム走行検知回路109、スイッチセンス回路110、LCD駆動回路111等が接続されている。
【0048】
また、撮影レンズ内に配置されたレンズ制御回路としてのマイコン112とはマウント接点10を介して信号の伝達がなされ、外付けストロボとは、ストロボ接点群22を介してストロボ側の処理手段としてのストロボマイコン238と信号の伝達がなされる。
【0049】
焦点検出回路105はカメラマイコン100の信号に従い、公知の測距素子であるCCDラインセンサー29の蓄積制御と読み出し制御を行って、ぞれぞれの画素情報をカメラマイコン100に出力する。カメラマイコン100はこの情報をA/D変換し周知の位相差検出法による焦点検出を行う。
【0050】
カメラマイコン100は焦点検出情報により、レンズマイコン112と信号のやりとり行うことによりレンズの焦点調節を行う。
【0051】
測光回路106は被写体の輝度信号として、測光センサ7からの出力をカメラマイコン100に出力する。測光回路106は、被写体に向けてストロボ光をプリ発光していない定常状態と、プリ発光しているプリ発光状態と、双方の状態で輝度信号を出力し、カメラマイコン100は輝度信号をA/D変換し、撮影の露出の調節のための絞り値の演算とシャッタースピードの演算、及び露光時のストロボ本発光量の演算を行う。
【0052】
シャッター制御回路107は、カメラマイコン100からの信号に従って、フォーカルプレンシャッタ8を構成するシャッター先幕駆動マグネットMG−1および、シャッター後幕駆動マグネットMG−2を走行させ、露出動作を担っている。
【0053】
モータ制御回路108は、カメラマイコン100からの信号に従ってモータを制御することにより、主ミラー2のアップダウン、及びシャッターのチャージ、そしてフィルムの給送を行っている。
【0054】
フィルム走行検知回路109は、フィルム給送時にフィルムが1駒分巻き上げられたかを検知し、カメラマイコン100に信号を送る。
【0055】
SW1は不図示のレリーズ釦の第1ストロークでONし、測光、AFを開始するスイッチとなる。SW2はレリーズ釦の第2ストロークでONし、露光動作を開始するスイッチとなる。SWFELKはプリ発光を独立して行うスイッチである。スイッチSW1、SW2、SWFELK及びその他不図示のカメラの操作部材からの信号は、スイッチセンス回路110が検知し、カメラマイコン100に送っている。
【0056】
液晶表示回路111はファインダー内LCD24とモニター用LCD42の表示をカメラマイコン100からの信号に従って制御している。SWXはストロボ発光開始スイッチであり、シャッター先幕走行完了と同時にオンする。
【0057】
次にカメラマイコン100のストロボとレンズのインターフェース端子の説明を行う。
【0058】
SCKはストロボとのシリアル通信を行う為の同期クロックの出力端子、SDOはストロボとのシリアル通信の為のシリアルデータ出力端子、SDIはストロボとのシリアル通信の為のデータ入力端子、SCHGはストロボの発光可能を検出するための入力端子、LCKはレンズとのシリアル通信を行う為の同期クロックの出力端子、LDOはレンズとのシリアル通信の為のシリアルデータ出力端子、LDIはレンズとのシリアル通信の為のデータ入力端子である。
【0059】
次にレンズの構成に関して説明を行う。カメラ本体とレンズはレンズマウント接点10を介して相互に電気的に接続される。このレンズマウント接点10はレンズ内のフォーカス駆動用モータ16および、絞り駆動用モータ17の電源用接点であるL0、レンズ制御手段としてのレンズマイコン112の電源用接点であるL1、公知のシリアルデータ通信を行う為のクロック用接点L2、カメラからレンズへのデータ送信用接点L3、レンズからカメラへのデータ送信用接点L4、前記モータ用電源に対するモータ用グランド接点であるL5、前記レンズマイコン112用電源に対するグランド接点であるL6で構成されている。
【0060】
レンズマイコン112は、これらのレンズマウント接点10を介してカメラマイコン100と接続され、1群レンズ駆動モータ16及びレンズ絞りモータ17を動作させ、レンズの焦点調節と絞りを制御している。35、36は光検出器とパルス板であり、レンズマイコン112がパルス数をカウントすることにより1群レンズの位置情報を得ることが出来、レンズの焦点調節を行うことが出来る。次にストロボの構成に関して図3を用いて説明を行う。201は電源であるところの電池、202は公知のDC−DCコンバータであり、電池電圧を数100Vに昇圧する。
【0061】
203は発光エネルギーを蓄積するメインコンデンサ、204、205は抵抗であり、メインコンデンサ203の電圧を所定比に分圧する。206は発光電流を制限する為の第1のコイル、207は発光停止時にコイル206に発生する逆起電圧を吸収する為の第1のダイオード、208は発光電流を制限する為の第2のコイル、209は発光停止時にコイル208に発生する逆起電圧を吸収する為の第2のダイオードである。
【0062】
19は発光手段であると共に、スレーブストロボの制御情報の出力手段であるところのXe管、211はトリガ発生回路、212はIGBTなどの発光制御回路、213はコイル208をバイパスさせる為のスイッチング素子であるところのサイリスタであり、Xe管19を用いてワイヤレス通信を行う時にXe管19から短い光パルスを発生させる場合、および、閃光発光時の発光停止時の停止制御性を良くする際にコイル208に電流を流さない様にサイリスタ213で発光電流をバイパスさせる。
【0063】
214はサイリスタ213をターンオンさせる為にサイリスタ213の制御極であるゲートに電流を流す為の抵抗、215はサイリスタ213がオフ状態の時に該サイリスタのゲートにノイズが印加されてターンオンする事を防止するためのゲート電位安定化抵抗、216はサイリスタ213を急速にオンさせる為のコンデンサ、217はサイリスタ213がオフ状態の時に該サイリスタのゲートにノイズが印加されてターンオンする事を防止するためのノイズ吸収コンデンサ、218はサイリスタ213のゲート電流をスイッチングする為のトランジスタである。
【0064】
219、220は抵抗、221はトランジスタ218をスイッチングする為のトランジスタ、222、223は抵抗である。
【0065】
230はデータセレクタであり、Y0、Y1の2入力の組み合わせにより、D0、D1、D2を選択してYに出力する。
【0066】
231はフラット発光の発光光度制御用のコンパレータ、232は閃光発光時の発光量制御用のコンパレータ、32はフラット発光制御用の受光センサであるところのフォトダイオードであり、発光手段であるXe管19の光出力をモニタする。
【0067】
234はフォトダイオード32に流れる微少電流を増幅すると共に、光電流を電圧に変換する測光回路、31は閃光発光制御用の受光センサであるところのフォトダイオードであり、発光手段であるXe管19の光出力をモニタする。
【0068】
236はフォトダイオード31に流れる光電流を対数圧縮するとともにXe管19の発光量を圧縮積分する為の測光積分回路である。
【0069】
238はストロボ全体の動作を制御するマイコン、22はカメラ本体との通信を行う為にホットシューに設けられた接点群、240はストロボの動作状態を表示する表示手段であるところの液晶ディスプレイ、241はストロボのワイヤレス動作状態を設定するワイヤレスセレクタースイッチ、242はストロボの電源オンオフを制御する電源スイッチである。
【0070】
243はストロボの充電完了を表示するLED、244はストロボが適正光量で撮影出来た事を表示する調光表示LED、245は公知のモータ制御回路、246はカメラ本体に装着されたレンズの焦点距離に合致してXe管19および反射笠20を移動し、照射角を設定する為のモータである。
【0071】
247は液晶ディスプレイ240を照明する為のバックライト点灯スイッチ、248はストロボの発光モードを選択する為のモードスイッチ、249は発光モードに付随したパラメータ(例えばマニュアル発光時の発光量等)を選択する為のスイッチ、250は前記パラメータ設定値を増加させる為のアップスイッチ、251は前記パラメータを減少させる為のダウンスイッチ、252は手動で発光照射角を設定する為のズームスイッチ、253、254、255は発光照射角の位置を示すエンコーダ、256はカメラ側からの制御情報の受信手段であるところのフォトダイオード、257はフォトダイオード256に流れる光電流を増幅し、電圧に変換する受光回路である。
【0072】
次にマイコン238の各端子を説明する。
【0073】
CNTはDC/DCコンバータ202の充電を制御する制御出力端子、LCDSは液晶ディスプレイ240を表示点灯する為の配線群、COM1はスイッチ241のグランド電位に相当する制御出力端子、NORMはストロボの動作状態が通常撮影状態(ワイヤレスモードではない)時に選択される入力端子である。
【0074】
MASTERはストロボの動作状態がワイヤレスマスターモード、すなわちカメラホットシュー接点群22を用いてカメラに接続され、ワイヤレススレーブストロボの動作を制御する状態である時に選択される入力端子、SLAVEはストロボの動作状態がワイヤレススレーブモード、すなわちカメラから離れた位置に設置され、マスターストロボからの発光制御光信号を受光素子256で受信し、ストロボの発光を制御する状態である時に選択される入力端子である。
【0075】
次にCOM2はスイッチ242のグランド電位に相当する制御出力端子、OFFはストロボが電源オフ時に選択される入力端子、ONはストロボが電源オン時に選択される入力端子、SEはストロボが所定時間経過後に電源オフ状態になる時に選択される入力端子である。
【0076】
CLKはカメラとのシリアル通信の同期クロック入力端子、DOは同期クロックに同期して、ストロボからカメラにシリアルデータを転送する為のシリアルデータ出力端子、DIは同期クロックに同期して、カメラからストロボにシリアルデータを転送する為のシリアルデータ入力端子、PIは入力情報であるワイヤレス信号の入力端子、M0、M1はモータドライバの4種類の動作状態(CW駆動,CCW駆動,モータオフ、モータブレーキ)を制御する為の出力端子である。ZOOM0、ZOOM1、ZOOM2は前述のズーム位置を示すエンコーダ253、254、255を入力する入力端子、COM0はズームエンコーダ等のグランド電位に相当する制御出力端子、ZOOMは前述ズーム位置設定スイッチ252の入力端子、DOWNは前述発光パラメータの減少スイッチ251の入力端子、UPは前述発光パラメータの増加スイッチ250の入力端子、SEL/SETは前述のデータ選択スイッチ249の入力端子、MODEは前述の発光モード選択スイッチ248の入力端子、LIGHTは前述の照明スイッチ247の入力端子、YINはデータセレクタ230の出力状態検出の為の入力端子、INTは測光積分回路236の積分制御出力端子であり、AD0は測光積分回路236の発光量を示す積分電圧を読み込む為のA/D変換入力端子であり、DA0はコンパレータ231および232のコンパレート電圧を出力する為のD/A出力端子である。
【0077】
Y0、Y1は前述データセレクタ230の選択状態設定出力端子であり、TRIGは発光トリガ発生出力端子であり、SCR_CTRLはサイリスタ213の制御出力端子である。
【0078】
次に図4は本実施の形態によるマスター及びスレーブストロボ装置の外観図である。各スイッチおよび表示等は図1と同じ符号を付しているので、説明は省略する。なお、258は前述の情報受信手段であるフォトダイオード256の受光窓であり、この中にフォトダイオードが配置される。
【0079】
次に図5はマスターストロボMSと、1台のスレーブストロボSSを用いたワイヤレス撮影例を示す図である。
【0080】
カメラ1に接続されたマスターストロボMSは前述のワイヤレスモード選択スイッチ242がMASTERに設定されており、スレーブストロボSSは前述のワイヤレスモード選択スイッチ241がSLAVEに設定されている。
【0081】
マスターストロボMSの発光制御光は被写体に反射して受光窓258から受光されてスレーブストロボSSの発光を制御する。マスターストロボMSは、マスターストロボ自身が発光するモード(マスター発光モード)と、マスターストロボ自身はスレーブストロボの制御のみ行うモード(制御専用モード)の2通りの設定が出来る。
【0082】
<ワイヤレス通信の説明>
次に、マスターストロボからスレーブストロボに発光情報を伝達する為のワイヤレス通信に関して図6を例にして説明する。
【0083】
図6はスレーブストロボをプリ発光させる時にマスターストロボMSが発生するワイヤレス光制御信号を示す図である。
【0084】
A)は前述のカメラからストロボへのシリアル通信の為の同期クロック信号であり、
B)は前述のカメラからストロボへのデータ出力信号であり、
C)は前述のストロボからカメラへのデータ出力信号である。
【0085】
また、D)、E)はマスターストロボがXe管19をパルス的に断続発光させて発生するスレーブストロボへのワイヤレス光通信信号であり、D)はマスターストロボが制御専用モードの場合の発光信号を示しており、E)はマスターストロボがマスター発光モードの場合の発光信号を示しており、F)はスレーブストロボの発光を示している。
【0086】
同図において、カメラから前述のシリアル通信線を介してプリ発光指示が行われると、マスターストロボはD)またはE)に示すワイヤレス光通信信号を発生する。
【0087】
その1バイト目は、STARTパルスとCHパルスおよび、D7〜D0の合計10bitのデータで構成されており、STARTとCH間隔がチャネル識別信号を示し、続く所定間隔のD7〜D0が1バイトのデータを示しており、その1バイトデータはD7〜D0の光パルスの組み合わせで発光モード(プリ発光、メイン発光、マニュアル発光、マルチ発光)と、閃光またはフラット発光モードと、フラット発光時の発光時間等の情報を圧縮して構成している。このコマンドの内容に関しては後述する。
【0088】
続く2バイト目以降は、所定間隔のSTARTパルスとD7〜D0が1バイトのデータを示し、前述の発光モードに応じた発光量等のデータを示す。また、ワイヤレス光通信信号の通信データ長は、発光モードに応じて所定の長さが定義されており、図6に示したプリ発光通信では2バイトの長さを持つ。なお、1バイト目のみチャネル識別信号を重畳し、2バイト目以降は付与しないのは、通信の長さを短縮する為である。
【0089】
マスターストロボMSは、前記ワイヤレス送信をしている間はDO通信ラインをLoレベルに落としており、送信終了すると、Hiレベルに戻す。
【0090】
時刻t2にてカメラはDO通信ラインがHiレベルに戻ったのを認識して、時刻t3にてCLK信号ラインを引き下げてプリ発光開始を指示する。
【0091】
マスターストロボMSは、CLK通信ラインが立ち下がった事を検出して、制御専用モードの場合は図6の(3)に示す発光開始光パルスを発生し、マスター発光モードの場合は図6(4)に示すカメラから指示された所定時間、所定発光光度のプリ発光を行う。
【0092】
一方、スレーブストロボはマスターストロボMSからのワイヤレス光通信パルスの1バイト目、2バイト目を受信し、チャネル番号、発光モード、発光時間、発光量等の情報をデコードし、前述のマスターストロボの発光に同期して、図6の(5)に示す所定の光量、所定発光時間のプリ発光が行われる。
【0093】
次に、前述のワイヤレス通信の代表的なコマンドを図7の通信テーブルを用いて説明する。
【0094】
図7は本実施の形態におけるワイヤレス通信の代表的な通信モードを示す表である。
【0095】
1バイト目はコマンドであり、詳細に説明する為に1bit毎に表示している。また、1バイト目のD7からD0のビットは前述の図6に於けるD7からD0に相当する。
【0096】
1バイト目のD7ビットに記載してあるFSは、閃光発光とフラット発光を示すビットであり、閃光発光の時は0、フラット発光の時は1である。
【0097】
また、マルチ発光は閃光発光で行われるので0である。
【0098】
D2ビットからD0ビットは発光時間を示し、T2、T1、T0の3ビットの組み合わせで8通りの時間を表し、フラットプリ発光時はプリ発光時間を示し、本発光時は、シャッタ速度と幕速に応じたフラット発光の発光時間を示している。
【0099】
2バイト目から5バイト目までは各発光コマンドに続くデータであり、コマンドに応じた長さをもち、発光量、マルチ発光の周波数、マルチ発光回数のデータである。
【0100】
また、マルチ発光時の3バイト目から5バイト目にあるF/Cは、マルチ発光の周波数と発光回数を示すデータであり、1バイトを4bitずつに分割して、周波数と発光回数を表している。
【0101】
これらのコマンドとデータの組み合わせで、スレーブストロボの発光制御を行う。
【0102】
次に図8のフローチャートを用いて、スレーブストロボの情報受信動作を説明する。
【0103】
[ステップ01]スレーブストロボは受信手段であるフォトダイオード256にて、マスターストロボからのワイヤレス情報信号を受信すると、受光回路257を通して、信号は増幅およびフィルタリングされ、光パルスのような早い立ち上がりの信号のみがマイコン238のPI端子に入力され、内部のバッファに入る。
【0104】
[ステップ02]受信1バイト目のデータは先頭のSTARTパルスとCH.パルスの間隔がチャネルを表すので、その間隔を計測し、チャネルを識別するとともに残りのD7からD0のデータが、図7のコマンドに合致するか解析する。
[ステップ03]受信した1バイト目のコマンドが図7のコマンドテーブルに合致しない場合はコマンドエラーとしてステップ13に分岐する。
【0105】
[ステップ04]受信したコマンドに応じて、残り受信すべき受信長をセットする。
【0106】
[ステップ05]受信すべき残りデータが0の場合はデータ受信処理を終了して、ステップ07に分岐する。
【0107】
[ステップ06]残りのデータを受信する。
【0108】
[ステップ07]受信したデータが適切が判別し、不適切な場合は発光処理に進まず、ステップ13に分岐する。
【0109】
[ステップ08]マスターストロボの発光開始信号を受信すればステップ10に進み、受信しない場合はステップ09に分岐する。
【0110】
[ステップ09]所定時間発光開始信号を受信できない場合は、タイムアウトとしてステップ13に分岐する。
【0111】
[ステップ10]ステップ02で識別したチャネルがスレーブストロボのチャネルに合致しない場合は発光処理を行わずステップ13に分岐する。
【0112】
[ステップ11]受信したコマンドおよびデータに従った発光処理を行う。
【0113】
[ステップ12]発光した状態(発光形態:閃光発光、フラット発光、発光モード:自動調光、マニュアル発光、マルチ発光、発光パラメータ:発光量、発光回数、発光周波数など)を液晶表示器240に表示する。
【0114】
[ステップ13]コマンドエラー、データエラーなどの場合は発光処理を行わず、所定時間待機したのち次のデータの受信待ちとする。
【0115】
次にワイヤレス撮影時のカメラとストロボの発光動作を図9〜11のフローチャートを用いて説明する。なお、ワイヤレススレーブストロボを制御しない、ノーマルモード時の自動調光撮影に関しては本出願人が先に出願した特開平9−061909号公報等にて記載しているので省略する。
【0116】
[ステップ101]カメラの動作が開始され、測光測距開始スイッチであるSW1がオンされると、カメラ焦点検出回路105による公知の位相差検出方法による焦点検出動作を行い、レンズマイコン112にフォーカス駆動を指示し、焦点調節を行う。
【0117】
[ステップ102]カメラ測光回路106を用いて、自然光での被写体輝度値Bvを測光する。
【0118】
[ステップ103]被写体輝度、フィルム感度より適正露光量EvS(=Tv+Av)を決定するとともに、設定された露出モードに従ってシャッター速度と絞りを決定する。
【0119】
[ステップ104]レリーズ開始スイッチSW2がオンであればステップ105に進み、オフであればステップ102に戻り上記処理を繰り返す。
【0120】
[ステップ105]ストロボの発光モードに応じて、自動調光モードの場合は、ステップ106に分岐し、それ以外のモード(マニュアル発光モード、マルチ発光モード等)では、ストロボのプリ発光をカメラが測光して、本発光量を決定する必要がないので、ステップ122に分岐する。
【0121】
[ステップ106]自動調光モードの場合は、カメラはマスターストロボに対して所定の発光量、発光時間をシリアル通信線(CLK、DI、DO)を介して送信し、プリ発光を指示する。
【0122】
[ステップ107]マスターストロボはカメラからのプリ発光指示通信を受けると、スレーブストロボに対して前述の図6および図7で説明したプリ発光コマンドとプリ発光光度データを送出する。この際、レシオオフモード場合は、図7のコマンド1およびプリ発光光度データを送出し、レシオモード、すなわち制御するスレーブストロボが複数の場合は、発光させるべきスレーブストロボのグループに応じてコマンド2、3、4の何れかを選択してプリ発光光度データとともに送出する。
【0123】
[ステップ108]マスター発光モードの場合はステップ109に分岐し、制御専用モードの場合はステップ110に分岐する。
【0124】
[ステップ109]マスターストロボMSがマスター発光モードの場合は、図6(4)に示す様にマスターストロボはカメラから指示された所定のプリ発光を行う
【0125】
[ステップ110]マスターストロボMSが制御専用モードの場合は、図6(3)に示す様にマスターストロボはスレーブストロボを発光開始させる為のパルス発光を行う。
【0126】
[ステップ111]一方、スレーブストロボはプリ発光を行う前に、プリ発光条件が合致しているか確認する。すなわち充電が完了しているか、チャネルは合致しているか、ステップ107で受信したプリ発光コマンドおよびデータにエラーはないかなどのチェックを行い、1項目でも合致していなければステップ114に分岐する。
【0127】
なお、データエラーの状態とは、例えば発光光度データが期待値以外の場合、例えば上限以上か下限以下の場合では、外来ノイズが絨毯されたデータエラーと判別される訳である。
【0128】
[ステップ112]プリ発光条件に合致するとスレーブストロボはマスターストロボの発光に同期して、図6(5)に示す様にマスターストロボから指示された所定の発光時間、発光光度のプリ発光を行うとともにストロボマイコン238の中の不図示のRAMにプリ発光正常終了フラグをセットする。
【0129】
[ステップ113]スレーブストロボはプリ発光を受光素子31で受光し、測光積分回路236で積分しているので、発光終了後にその積分出力電圧をマイコン238のAD0端子よりモニタすれば、発光が行われたか否かを判別できるので、例えばトリガ回路211の出力異常等でプリ発光が発光されなかった場合はステップ114に分岐し、正常に発光した場合はステップ115に進む。
【0130】
[ステップ114]ステップ111の判別結果もしくはステップ113の判別結果によりプリ発光が行われなかった場合は前述のプリ発光正常終了フラグをリセットする。
【0131】
[ステップ115]一方、カメラはステップ112のマスターストロボまたはスレーブストロボのプリ発光に同期して、被写体からの反射光を測光センサー7で測光し、得られた被写体輝度BvFとフィルム感度SVよりプリ発光の露光量EvFを得る。
【0132】
なお、外光を排除してストロボのプリ発光だけによる被写体反射光を測光する為には、プリ発光による被写体反射光から、直前の自然光による被写体測光値を減算する事により得られる。
【0133】
[ステップ116]カメラはステップ115で求めたプリ発光の露光量がステップ103で求めた適正露光量EVSとなるべき適正本発光量(GAIN)を算出する。
【0134】
なお、このストロボの適正発光量の演算方法に関しては、特開平9―33992号公報にて詳しく述べてあるので此処では省略するが、その概略は、プリ発光による被写体反射光と適正露光量に対する差分を求めて、この差分をプリ発光に対する相対的な本発光量とする訳である。
【0135】
なお、この適正本発光量は、多灯制御の場合は、スレーブ制御回数分求められる。すなわち、グループAストロボ及びグループBストロボの2灯制御の場合は、ステップ106からステップ117を2回ループし、1回目のループではグループAストロボをプリ発光させる事により得られるグループA適正発光量(A_GAIN)を求め、2回目のループではグループBストロボをプリ発光させる事により得られるグループB適正発光量(B_GAIN)を求め、グループのストロボの3灯制御の場合は同様にループを3回繰り返し、3回目のループでグループCストロボをプリ発光させる事により得られるグループC適正発光量(C_GAIN)を求める。
【0136】
[ステップ117]ステップ116で説明した様に、必要回数のプリ発光と測光が行われるまで、ステップ106にもどり、プリ発光、測光の処理を繰り返す。
【0137】
[ステップ118]多灯モードの場合は光量比演算を行う為にステップ119に分岐し、多灯モードでない場合はステップ120に分岐する。
【0138】
[ステップ119]多灯モードで2灯モードの場合は、図12に示すA:Bの設定光量比に応じたグループAストロボとグループBストロボの発光補正量をステップ116で求めた各グループの適正本発光量(A_GAIN、B_GAIN)に加算して各グループの本発光量とする。3灯モードの場合は、さらにグループCストロボの発光補正量を適正本発光量C_GAINに加算して、各グループの本発光量を求める。
【0139】
なお、図12の表はグループAストロボとグループBストロボが所定光量比となるための各グループの光量補正量を示すテーブルであり、同図において第1列のA:B表示は、マスターストロボで設定される光量比であり、第2列はその中間値に対応している。第3列はグループAストロボの光量補正値であり、第4列はグループBストロボの光量補正値である。
【0140】
すなわち、グループAストロボとグループBストロボを同一被写体に照射して、双方の光量を加算して適正にする為には、求められた各グループストロボの適正発光量に図12の発光補正量を加算すればよい。
【0141】
[ステップ120]上記説明で求められた本発光発光量より、調光可否の判定をする。
【0142】
すなわち、プリ発光を最大発光量に対して1/nと定義して発光を行えば、スレーブスレーブストロボまたはマスターストロボの最大発光量はプリ発光のn倍である事が判る。従って、適正本発光量とストロボの最大発光量を比較し、本発光適正発光量が、最大発光量よりも所定値以上大きければ調光不可能と判断し、所定値以下の場合は調光可能と判断する。またこの判定は、多灯モードの場合は、何れか1つのグループでも本発光量が足りない場合は調光不能と判断してよい。
【0143】
[ステップ121]カメラはステップ120で判定した結果をマスターストロボに通信する。
【0144】
[ステップ122]カメラはマスターストロボMSに対して本発光情報(発光モード:FP/閃光、本発光量、FPの場合は発光時間)を通信するとともに、マスターストロボへの本発光指示が終了すると、撮影準備の為に主ミラー2、サブミラー25をアップし、撮影光路より退避させ、同時にレンズマイコン112に対して絞り駆動を指示する。
【0145】
[ステップ123]マスターストロボは受信した情報とマスターストロボで設定されている発光モード(自動調光、マニュアル発光、マルチ発光)とスレーブ制御数に基づき、図7で示されたコマンドとデータを前述のプリ発光送信と同様の方法で、スレーブストロボに通信する。例えば自動調光の場合は、スレーブ制御数に応じて、1灯制御(レシオオフ)の場合はコマンド5とデータ1バイト、2灯制御の場合はコマンド6とデータ2バイト、3灯制御の場合はコマンド7とデータ3バイトを送信する。
【0146】
一方、スレーブストロボはマスターストロボからの本発光通信を受信し、コマンド解析を行い、指示された発光モードと発光量に応じて本発光の準備を行う。[ステップ124]ミラーが光路から待避するのを待ち続け、待避完了するとステップ125に進む。
【0147】
[ステップ125]主ミラー2およびサブミラー25が撮影光路から待避すると、シャッター先幕を駆動し、露光動作を開始する。
【0148】
[ステップ126]発光形態がフラット発光の場合は先幕が走行しシャッターが開く前に発光を開始する為にステップ128に分岐し、閃光発光の場合はステップ127に分岐する。
【0149】
[ステップ127]閃光発光モードの場合はシャッター先幕駆動後、シャッター先幕が完全に開放されてX接点がオンになるのを待つ。
【0150】
[ステップ128]マスターストロボの発光モードに応じて、マスター発光モードの場合はステップ129に分岐し、制御専用モードの場合はステップ130に分岐する。
【0151】
[ステップ129]マスターストロボがマスター発光モードの場合で、自動調光モードの場合は、マスターストロボはカメラから指示された発光形態(フラット発光モードまたは閃光発光モード)と発光量で本発光を行う。自動調光モード以外の場合では、マスターストロボで設定された発光モードで本発光を行う。
【0152】
[ステップ130]マスターストロボが制御専用モードの場合は、マスターストロボはスレーブストロボを発光開始させる為の発光開始信号(Xe管19のパルス発光)を発生する。
【0153】
[ステップ131]自動調光モードの場合は、プリ発光が正常に行われなかった場合、すなわちプリ発光正常フラグがセットされていない場合は、本発光は行わずにステップ133に進む。
【0154】
なお、自動調光モード以外の時はプリ発光は行っていないのでプリ発光エラーとはならず、現在の充電状態やマスターストロボから受信したコマンドおよびデータの整合性に基づき本発光制御が行われる。
【0155】
[ステップ132]自動調光モードでプリ発光が正常に行われた場合、または自動調光モード以外ではステップ129またはステップ130のマスターストロボの発光開始に同期してステップ123で指示された発光モードと発光量等の情報で本発光を行う。
【0156】
正常に発光が行われるとスレーブストロボは、本発光に関する情報を液晶表示器240に表示する。
【0157】
なお、スレーブストロボの表示は、本発光が正常に行われた場合に表示および表示更新する事で、スレーブストロボがマスターストロボからの情報を正確に受信して発光した事の確認が出来る。
【0158】
[ステップ133]所定のシャッター開放時間経過後カメラは後幕を走行し撮影を終了する。
【0159】
[ステップ134]マスターストロボに設定されている発光モードが自動調光モードの場合は調光表示を行う為にステップ135に分岐し、それ以外(マニュアル発光モード、マルチ発光モードの場合)ではステップ136に分岐する。
【0160】
[ステップ135]自動調光モードの場合は、マスターストロボはカメラから指示されている調光可否結果を、発光終了後に調光確認LED244を所定時間点灯もしくは消灯表示する。
【0161】
[ステップ136]露光動作が終了すると、撮影光路より退避された主ミラー2、サブミラー25をダウンしモータ制御回路108とフィルム走行検知回路109によりフィルムを1駒 分巻き上げ、撮影動作を終了する。
【0162】
次にタイミングチャートを用いて前述のフローチャートの動作を詳細に説明する。
【0163】
図13は1灯モード(レシオオフ)時で本発光が閃光発光時の動作を示し、図14は本発光がフラット発光時の動作を示すタイミングチャートである。他の発光モードに関しては省略する。
【0164】
図13は閃光発光時の1灯自動調光撮影時の動作を説明するタイミングチャートであり、図14はフラット発光時の1灯自動調光撮影時の動作を説明するタイミングチャートである。
【0165】
図13、図14において、A)〜C)はカメラとストロボのシリアル通信ラインであり、図6と同じであるので説明を省略する。
【0166】
D)はカメラ本体のミラー2の動作を示しており、Loレベルがミラーダウン、Hiレベルがミラーアップを示す。
【0167】
E)はカメラ本体のシャッター8の先幕の走行状態、
F)はシャッター8の後幕の走行状態を示しており、Loレベルが走行前、Hiレベルが走行後を示す。
【0168】
G)はカメラ本体のX接点であり、Hiレベルがオープン、Loレベルがショート状態を示している。このX接点は前述のシャッター先幕が開くとショート状態となり、シャッターの後幕が走行完了するとオープン状態となる。
【0169】
H)はマスターストロボが制御専用モードに設定された場合のワイヤレス通信波形である。同様にI)はマスターストロボがマスター発光モードに設定された場合のワイヤレス通信波形およびプリ発光波形、本発光波形である。J)はスレーブストロボの発光波形である。
【0170】
なお、閃光発光とフラット発光は発光開始タイミングと発光形態が異なるのみであるので、一緒に説明する。
【0171】
[タイミングt0]カメラはマスターストロボに所定のシリアル通信を行い、ワイヤレスプリ発光を指示。
【0172】
[タイミングt1]マスターストロボMSはXe管19をパルス発光させて、図7に示したコマンド1を送信する(1)。
【0173】
[タイミングt2]マスターストロボMSは同様にして発光光度データ(2)を送信する。
【0174】
[タイミングt3]送信終了すると、マスターストロボはDO端子をHiに戻す。
【0175】
[タイミングt4]カメラはプリ発光を開始させる為にCLK端子を所定時間Loレベルに落とす。一方、マスターストロボMSはCLK端子がLoになったのを検出して、制御専用モードの場合は発光開始パルス(3)を発生し、マスター発光モードの場合はカメラから指示された所定発光時間、所定発光光度のプリ発光(4)を行う。
【0176】
一方、スレーブストロボはマスターストロボ発光に同期してマスターストロボから指示された所定発光時間所定発光光度のプリ発光(5)を行う。
【0177】
他方、カメラはマスターストロボまたは、スレーブストロボがプリ発光をしている間に被写体反射光を測光する。
【0178】
[タイミングt5]プリ発光が終了するとマスターストロボはDO端子をHiに戻す。
【0179】
[タイミングt6]カメラはマスターストロボにシリアル通信で本発光の調光可否と本発光形態(閃光発光とフラット発光)と、閃光発光の場合は本発光量、フラット発光の場合は発光強度と発光時間、を送信する。一方、カメラは撮影開始の為にミラーアップを開始する。
【0180】
[タイミングt7]マスターストロボMSはXe管19をパルス発光させて、図7に示したコマンド5を送信する(6)。
【0181】
[タイミングt8]マスターストロボMSは同様にして発光量データ(7)を送信する。
【0182】
[タイミングt9]送信終了すると、マスターストロボはDO端子をHiに戻す。
【0183】
[タイミングt10]カメラはミラーアップが終了するとシャッター先幕を走行開始すると共にCLK端子をLoレベルに落としてシャッター先幕が走行開始したことをマスターストロボに伝達する。
【0184】
一方、フラット発光モードの場合は、図14に示す様にこの時点で、制御専用モードの場合は発光開始パルス(11)を発生し、マスター発光モードの場合は、カメラから指示された所定発光時間、所定発光強度のフラット本発光(12)を発光する。
【0185】
スレーブストロボもマスターストロボMSの発光に同期してマスターストロボから指示された所定発光時間、所定発光強度のフラット本発光(13)を発光する。
【0186】
[タイミングt11]カメラは先幕が走行完了するとX接点が導通する。閃光発光モードの場合は、図13に示す様にこの時点で、制御専用モードの場合は発光開始パルス(8)を発生し、マスター発光モードの場合は、カメラから指示された所定発光量の閃光本発光(9)を発光する。
【0187】
スレーブストロボもマスターストロボMSの発光に同期してマスターストロボから指示された所定発光量の閃光本発光(10)を発光する。
【0188】
[タイミングt12]カメラは所定のシャッター秒時の終了後シャッター後幕を走行開始する。
【0189】
[タイミングt13]カメラはシャッター後幕が走行完了すると、X接点の導通が遮断され、その後フィルム巻き上げ、シャッターチャージ、ミラーダウン等の動作を行い、一連の処理を終了する。
【0190】
以上のタイミングチャートの説明の中では、スレーブストロボのプリ発光は正常に行われた仮定の元に説明を行ったが、前述のフローチャート図9〜図11で説明した様に、スレーブストロボのプリ発光が行われたかった場合は、スレーブストロボの本発光は禁止される。
【0191】
例えば、マスターストロボが前述のマスター発光モードに設定されており、マスターストロボ、スレーブストロボ共にプリ発光を行う場合で、スレーブストロボが未充完などの理由でプリ発光が行われない場合は、カメラはマスターストロボのみのプリ発光による被写体反射光を測光し、本発光量を決定し、本発光が行われるが、本発光の際にスレーブストロボが充電完了しマスターストロボと同様に発光すると、スレーブストロボが発光した分露出オーバーな写真となってしまう。
【0192】
しかし、本実施の形態では、スレーブストロボに於いてプリ発光が正常に発光しない場合に、スレーブストロボの本発光を禁止する事で適正な露出の写真を得る事が出来る。
【0193】
これは、複数のスレーブストロボがあった場合でおのおののスレーブストロボの充完タイミングは合致しないので、プリ発光ができないスレーブストロボがあった場合でも同様に適正な露出の写真を得る事が出来る。
【0194】
また、1台のスレーブストロボのみで撮影を行う場合でも、例えばワイヤレスストロボモードで連続撮影を行う時に、本実施の形態で示したプリ発光の正常発光判別を行わない場合は、連続撮影中の1コマが略フル発光状態で発光する事となり、極端に露出オーバーな写真となり、撮影者に不信感を与えるが、プリ発光の正常発光判別を行う事により、この様な不適切な写真が撮影される事を防止できる。
【0195】
次に前記説明におけるマスターストロボおよびスレーブストロボの回路的な動作を図3を基に説明する。
【0196】
<ワイヤレス通信発光動作>
マスターストロボマイコン238は、カメラからのワイヤレス通信指示を受信すると、DA0出力端子より、ワイヤレス光通信に必要な光パルスの光量に応じた所定の電圧を発生する。
【0197】
次に、Y0にLo、Y1をHiレベルに設定し、データセレクタ230のD2入力を選択する。この際Xe管19は未発光なので、センサ32に光電流は流れず、コンパレータ231の出力はLoレベルであるのでコンパレータ231の出力はHiレベルであり、発光制御回路211は導通状態となる。
【0198】
さらに、SCR_CTRL端子をHiレベルに設定しトランジスタ221、トランジスタ218をオンすると、トランジスタ218、抵抗214を通ってサイリスタ231のゲートにゲート電流が流れ、サイリスタ213はオン状態となり、TRIG端子から所定時間HI信号を出力すると、発光制御回路212は導通状態であるので、Xe管19が発光を開始する。
【0199】
この際、Xe管19に流れる電流はコンデンサ203、コイル206、サイリスタ213を通って流れる。すなわち、コイル208をサイリスタ213でバイパスする事により高速ワイヤレス通信に必要な立ち上がりの鋭い光パルスが得られる。
【0200】
発光が開始されXe管に電流が流れ、光量は徐々に増加し、発光をモニタする受光回路234の出力が所定電圧になると、コンパレータ231の出力がHiレベルからLoレベルに反転し、その出力はD2、Yを通って発光制御回路212を遮断状態にするので、発光が停止される。同時にマイコン238はYIN端子でモニタしているY出力がLoレベルになったのを検知してY1、Y0端子をLo、Loレベルに設定し、強制的に発光停止状態とする。
【0201】
以降同様にして、送信1バイト目は所定時間後にチャネル識別信号CH.発生する。このチャネル識別信号は複数のスレーブストロボSSがある場合にチャネルを選択して混信を防ぐためのものである。続いて送信データの内容に応じてD7〜D0の必要ビットを等間隔で発光する。
【0202】
通信2バイト目以降は、スタートパルスのあとに送信データの内容に応じてD7〜D0の必要ビットを等間隔で発光する。
【0203】
<プリ発光動作>
ストロボがマスターモードの場合は、マイコン238はカメラから指示された発光光度情報に応じて、DA0出力に適正発光光度となる所定の電圧を設定し、スレーブモードの場合はマスターストロボから受信した、発光光度情報に応じて、DA0出力に適正発光光度となる所定の電圧を設定する。
【0204】
次に、SCR_CTRL出力端子をLoに設定すると、トランジスタ221、および218がオフするので、サイリスタ213はオフ状態となる。同時にY1、Y0にLo、Hiを出力し、入力D1を選択する。
【0205】
このときキセノン管19はまだ発光していないので、受光素子32の光電流は流れず、コンパレータ231の反転入力端子に入力される受光回路234の出力は発生せず、コンパレータ231の出力はHiであるので、発光制御回路212は導通状態となる。
【0206】
次に、TRIG端子よりトリガ信号を出力すると、トリガ回路211は高圧を発生し、キセノン管19を励起し発光が開始される。この発光電流はコンデンサ203よりコイル206およびコイル208を通ってXe管19に流れる。
【0207】
一方、マイコン238は、トリガ発生より所定時間後、測光積分回路236に積分開始を指示し、測光積分回路236は光量積分用の受光素子31の対数圧縮された光電出力を積分開始すると同時に、所定時間をカウントする不図示のマイコン238の内部タイマーを起動させる。
【0208】
なお、トリガ発生から積分開始を遅らせているのは、トリガ発生によるノイズにより、測光積分回路が光信号以外のノイズを積分する事を防止する為であると同時に、実質的な発光はトリガ発生後10数μsecのディレイがある為である。
【0209】
プリ発光が開始されると、受光素子32の光電流が多くなり、受光回路234の出力が上昇し、コンパレータ231の非反転入力に設定されている所定のコンパレート電圧より高くなると、コンパレータ231の出力はLoに反転し、発光制御回路212はキセノン管19の発光電流を遮断し、放電ループがたたれるが、ダイオード209、コイル208により環流ループを形成し、発光電流は回路の遅れによるオーバーシュートが収まった後は、徐々に減少する。発光電流の減少に伴い、発光光度が低下するので、受光素子32の光電流は減少し、受光回路234の出力は低下し、所定のコンパレートレベル以下に低下すると、再びコンパレータ231の出力はHiに反転し、発光制御回路212が再度導通しキセノン管19の放電ループが形成され、発光電流が増加し発光光度も増加する。
【0210】
このように、DA0に設定された所定のコンパレート電圧を中心に短い周期で発光光度の増加減少を繰り返し、結果的には所望するほぼ一定の発光光度で発光を継続させるフラット発光の制御が出来る。
【0211】
発光時間タイマのカウントにより、所定のプリ発光時間が経過すると、マイコン238はY1、Y0端子をLo、Loに設定し、データセレクタ230の入力はD0、すなわちLoレベル入力が選択され、出力は強制的にLoレベルとなり、発光制御回路212はキセノン管19の放電ループを遮断し、発光終了する。発光終了時に、マイコン238は、プリ発光を積分した測光積分回路236の出力をA/D入力端子AD0から読み込み、A/D変換し、積分値、すなわちプリ発光時の発光量を本発光の発光量の基準値としてディジタル値で記憶する。
【0212】
<閃光本発光動作>
ストロボがマスターモードの場合は、マイコン238はカメラから指示された発光量情報に応じて、DA0出力に適正発光量となる所定の電圧を設定し、スレーブモードの場合はマスターストロボから受信した発光量情報に応じて、DA0出力に適正発光量となる所定の電圧を設定する。
【0213】
この所定電圧は、プリ発光終了時にAD0より読みとった積分出力に対して、相対的な発光量に相当する電圧を加減算する事により求める。
【0214】
次に、Y1、Y0にLo、Hiを出力し、入力D1を選択する。このとき測光積分回路は動作禁止状態なので、コンパレータ232の反転入力端子に入力される測光積分回路236の出力は発生せず、コンパレータ232の出力はHiであるので、発光制御回路212は導通状態となる。
【0215】
次に、TRIG端子よりトリガ信号を出力すると、トリガ回路211は高圧を発生し、キセノン管19を励起し発光が開始される。またストロボマイコン238は、トリガ印加によるトリガノイズが収まるとともに、実際の発光が開始される10数μsec後に積分開始端子INTをLoレベルに設定し、測光積分回路236はセンサ31からの出力を積分する。
【0216】
積分出力がDA0で設定された所定電圧に到達すると、コンパレータ232は反転し、データセレクタ230を介して発光制御回路212は導通を遮断され、発光は停止する。
【0217】
一方、ストロボマイコン238はYIN端子をモニタし、YIN端子が反転し発光が停止すると、Y1、Y0端子をLo、Loに設定し強制発光禁止状態に設定するとともに、積分開始端子を反転し、積分を終了し、発光処理を終了する。
<フラット本発光動作>
マスターモードの場合は、マイコン238はカメラから指示された発光量情報に応じて、DA0出力に適正発光量となる所定の電圧を設定し、スレーブモードの場合はマスターストロボから受信した、発光量情報に応じて、DA0出力に適正発光量となる所定の電圧を設定する。
【0218】
この所定電圧は、プリ発光時にAD0に設定した電圧に対して、相対的な発光光度に相当する電圧を加減算する事により求める。
【0219】
以降の処理は前述のプリ発光と同様に、所定発光光度、所定発光時間のフラット発光が行われる。
【0222】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、カメラに内蔵されたストロボ(いわゆるマスターストロボ)を用いてスレーブストロボ制御用の信号を発生する事により、カメラから離れた位置に設置されたスレーブストロボを制御するものである。
【0223】
図15は第2の実施の形態に於けるカメラの横断面を示す。図1と対応する部材には同じ符号が付されているので説明は省略する。
【0224】
同図において、118、119はフレネルレンズと反射板であり、それぞれ発光エネルギーを効率良く被写体に向けて集光する役目である。120は発光手段としてのキセノン管である。
【0225】
121は内蔵ストロボのTTL自動調光を行う為のフィルム面の反射光をモニタするための調光センサであり、122は調光センサにフィルム面の像を結像する為のレンズである。123はXe管120の発光量を直接モニタする為の受光素子である。
【0226】
図16は第2の実施の形態に於ける回路のブロック図である。図2と対応する部材には同じ符号が付されている。
【0227】
同図に於いて113はストロボの発光制御を行う為のストロボ発光回路である。この回路は図17で詳細に説明する。
【0228】
図17は、ストロボ発光制御回路113の内部を説明する回路図である。
【0229】
同図に於いて、121はストロボによるフィルム面反射光を受光してTTL調光制御を行う為の受光センサ、123はXe管120の発光を直接モニタする受光センサ、124は電源であるところの電池、125は公知のDC−DCコンバータであり、電池電圧を数100Vに昇圧する。126は発光エネルギーを蓄積するメインコンデンサ、127、128は抵抗であり、メインコンデンサ126の電圧を所定比に分圧する。
【0230】
129は発光電流を制限する為のコイル、130は発光停止時にコイル129に発生する逆起電圧を吸収するダイオード131はトリガ発生回路、132はIGBTなどの発光制御回路である。
【0231】
133はデータセレクタであり、Y0、Y1の2入力の組み合わせにより、D0、D1、D2を選択してYに出力する。134はワイヤレスパルス発光時にXe管120の発光量を調停する為のコンパレータ、135はTTL調光制御時に所定の発光量でXe管120の発光量を調停する為のコンパレータ、136は受光センサ123に流れる微少電流を増幅すると共に光電流を電圧に変換する測光回路、137は受光センサ121で受光した被写体反射光を積分する為の積分回路である。
【0232】
次に、図18は第2の実施の形態におけるワイヤレスストロボシステムを用いた撮影例を示す図であり、カメラの内蔵ストロボを用いてスレーブストロボの制御を行う例である。
【0233】
第2の実施の形態では、カメラに内蔵したストロボが第1の実施の形態と同様に、スレーブストロボを制御する為のワイヤレス光信号を発生し、カメラ本体から離した位置に配置されるスレーブストロボに制御情報を送信してワイヤレススレーブ撮影が可能になるものである。
【0234】
次に、第2実施の形態の自動調光動作におけるカメラとストロボの動作を図19、図20のフローチャートを用いて説明する。
【0235】
[ステップ201]カメラの動作が開始され、測光測距開始スイッチであるスイッチSW1がオンされると、カメラ焦点検出回路105による公知の位相差検出方法による焦点検出動作を行い、レンズマイコン112にフォーカス駆動を指示し、焦点調節を行う。
【0236】
[ステップ202]カメラの測光回路106を用いて、自然光での被写体輝度値Bvを測光する。
【0237】
[ステップ203]被写体輝度、フィルム感度より適正露光量EvS(=Tv+Av)を決定するとともに、設定された露出モードに従ってシャッター速度と絞りを決定する。
【0238】
[ステップ204]レリーズ開始スイッチSW2がオンであればステップ205に進み、オフであればステップ202に戻り上記処理を繰り返す。
【0239】
[ステップ205]カメラはスレーブストロボに対して前述の図6および図7で説明したプリ発光コマンドとプリ発光光度データを送出する。
【0240】
この際、レシオオフモード場合は、図7のコマンド1およびプリ発光光度データを送出し、レシオモード、すなわち制御するスレーブストロボが複数の場合は、発光させるべきスレーブストロボのグループに応じてコマンド2、3、4の何れかを選択してプリ発光光度データとともに送出し、スレーブストロボを発光開始させる為のパルス発光を行う。
【0241】
[ステップ206]一方、スレーブストロボはプリ発光を行う前に、プリ発光条件が合致しているか確認する。すなわち充電が完了しているか、チャネルは合致しているか、ステップ205で受信したプリ発光コマンドおよびデータにエラーはないかなどのチェックを行い、1項目でも合致していなければステップ209に分岐する。
【0242】
[ステップ207]プリ発光条件に合致するとスレーブストロボはマスターストロボの発光に同期して、図6(5)に示す様にマスターストロボから指示された所定の発光時間、発光光度のプリ発光を行うとともに、ストロボマイコン238の中の不図示のRAMにプリ発光正常終了フラグをセットする。
【0243】
[ステップ208]スレーブストロボは、プリ発光を受光素子31で受光し、測光積分回路236で積分しているので、発光終了後にその積分出力電圧をマイコン238のAD0端子よりモニタすれば、発光が行われたか否かを判別できるので、例えばトリガ回路211の出力異常等でプリ発光が発光されなかった場合は、ステップ209に分岐し、正常に発光した場合はステップ210に進む。
【0244】
[ステップ209]ステップ206の判別結果もしくはステップ208の判別結果によりプリ発光が行われなかった場合は、前述のプリ発光正常終了フラグをリセットする。
【0245】
[ステップ210]カメラはスレーブストロボのプリ発光による被写体からの反射光を測光センサー7で測光し、得られた被写体輝度BvFとフィルム感度SVよりプリ発光の露光量EvFを得る。なお、外光を排除してストロボのプリ発光だけによる被写体反射光を測光する為には、プリ発光による被写体反射光から、直前の自然光による被写体測光値を減算する事により得られる。
【0246】
[ステップ211]カメラは第1の実施の形態と同様にスレーブ制御回数分、ステップ210で求めたプリ発光の露光量がステップ203で求めた適正露光量EVSとなるべき適正本発光量(GAIN)を算出する。
【0247】
[ステップ212]必要回数のプリ発光と測光が行われるまで、ステップ205にもどりプリ発光、測光の処理を繰り返す。
【0248】
[ステップ213]多灯モードの場合は光量比演算を行う為にステップ214に分岐し、多灯モードでない場合はステップ215に分岐する。
【0249】
[ステップ214]多灯モードの場合は第1の実施の形態と同様に各グループの発光補正量を各グループの適正本発光量に加算する。
【0250】
[ステップ215]上記説明で求められた本発光発光量より、第1の実施の形態と同様に調光可否の判定をする。
【0251】
[ステップ216]カメラは第1の実施の形態と同様に図6でしめされた本発光情報のコマンドとデータをスレーブストロボに通信する。
【0252】
[ステップ217]カメラはストロボへの本発光指示とともに、撮影準備の為に主ミラー2、サブミラー25をアップし、撮影光路より退避させ、同時にレンズマイコン112に対して絞り駆動を指示する。
【0253】
一方、スレーブストロボはカメラからの本発光通信を受信し、コマンド解析を行い、指示された発光モードと発光量に応じて本発光の準備を行う。
【0254】
[ステップ218]ミラーが光路から待避するのを待ち続け、待避完了するとステップ219に進む。
【0255】
[ステップ219]主ミラー2およびサブミラー25が撮影光路から待避すると、シャッター先幕を駆動し、露光動作を開始する。
【0256】
[ステップ220]発光形態がフラット発光の場合は先幕走行しシャッターが開く前に発光を開始する為にステップ222に分岐し、閃光発光の場合はステップ221に分岐する。
【0257】
[ステップ221]閃光発光モードの場合はシャッター先幕駆動後、シャッター先幕が完全に開放されてX接点がオンになるのを待つ。
【0258】
[ステップ222]カメラはスレーブストロボを発光開始させる為のパルス発光を発生する。
【0259】
[ステップ223]プリ発光が正常に行われなかった場合、すなわちプリ発光正常フラグがセットされていない場合は本発光は行わずにステップ225に進む。
【0260】
[ステップ224]自動調光モードでプリ発光が正常に行われた場合、カメラの発光開始信号に同期してステップ216で指示された発光モードと発光量等の情報で本発光を行う。正常に発光が行われるとスレーブストロボは、本発光に関する情報を液晶表示器240に表示する。
【0261】
なお、スレーブストロボの表示は、本発光が正常に行われた場合に表示および表示更新する事で、スレーブストロボがカメラ(マスターストロボとしての内蔵ストロボ)からの情報を正確に受信して発光した事の確認が出来る。
【0262】
[ステップ225]所定のシャッター開放時間経過後カメラは後幕を走行し撮影を終了する。
【0263】
[ステップ226]ステップ215で判別した調光可否結果に基づき、発光終了後にカメラのファインダー内の不図示の調光確認LEDを所定時間点灯もしくは消灯表示する。
【0264】
[ステップ227]露光動作が終了すると、撮影光路より退避した主ミラー2、サブミラー25をダウンし、モータ制御回路108とフィルム走行検知回路109によりフィルムを1駒分巻き上げ、撮影動作を終了する。
【0265】
次にタイミングチャートを用いて前述のフローチャートの動作を詳細に説明する。
【0266】
第2の実施の形態に於けるワイヤレス通信および発光動作は、第1の実施の形態でマスターストロボが行うべき事をカメラ内蔵のストロボで行っているものであるので、図21の閃光発光時の1灯自動調光撮影時のタイミングチャートのみ代表例として説明する。
【0267】
図21は閃光発光時の1灯自動調光撮影時の動作を説明するタイミングチャートである。
【0268】
同図において、A)は前述のカメラのレリーズ開始スイッチSW2であり、B)はカメラ本体のミラー2の動作を示しており、Loレベルがミラーダウン、Hiレベルがミラーアップを示す。C)はカメラ本体のシャッター8の先幕の走行状態、D)はシャッター8の後幕の走行状態を示しており、Loレベルが走行前、Hiレベルが走行後を示す。E)はカメラ本体のX接点であり、Hiレベルがオープン、Loレベルがショート状態を示している。このX接点は前述のシャッター先幕が開くとショート状態となり、シャッターの後幕が走行完了するとオープン状態となる。F)はカメラ内蔵ストロボ発光によるワイヤレス通信波形である。G)はスレーブストロボの発光波形である。以下図21に示すタイミングチャートの説明を行う。
【0269】
[タイミングt0]カメラはレリーズ開始スイッチSW2がオンすると、ワイヤレススレーブストロボの制御動作を開始する。
【0270】
[タイミングt1]カメラはスレーブストロボをプリ発光させる為に内蔵のXe管120をパルス発光させて、図7に示したコマンド1を送信する(1)。
【0271】
[タイミングt2]同様に発光光度データ(2)を送信する。
【0272】
[タイミングt3]カメラはスレーブストロボのプリ発光を開始させる為に発光開始パルス(3)を発生する。
【0273】
一方、スレーブストロボはカメラの発光開始信号に同期してカメラから指示された所定発光時間所定発光光度のプリ発光(4)を行う。 一方、カメラはスレーブストロボがプリ発光をしている間に被写体反射光を測光し、第1の実施の形態と同様に本発光量を演算する。
【0274】
[タイミングt4]カメラは撮影開始の為にミラーアップを開始するとともに、プリ発光を測光して求めた適正本発光量をもとに、調光可否の判定をすると共に、スレーブストロボに対して本発光の指示をする為に内蔵Xe管120をパルス発光させて、図7に示したコマンド5を送信する(5)。
【0275】
[タイミングt5]カメラは同様にして発光量データ(6)を送信する。
【0276】
[タイミングt6]カメラはミラーアップが終了するとシャッター先幕を走行開始する
[タイミングt7]カメラは先幕が走行完了するとX接点が導通する。閃光発光モードの場合は、発光開始パルス(7)を発生する。
【0277】
一方、スレーブストロボはカメラの発光に同期してカメラから指示された所定発光量の閃光本発光(8)を発光する。
【0278】
[タイミングt8]カメラは所定のシャッター秒時の終了後シャッター後幕を走行開始する。
【0279】
[タイミングt9]カメラはシャッター後幕が走行完了すると、X接点の導通が遮断され、その後フィルム巻き上げ、シャッターチャージ、ミラーダウン等の動作を行い、一連の処理を終了する。
【0280】
以上のタイミングチャートの説明の中ではスレーブストロボのプリ発光は正常に行われた仮定の下に説明を行ったが、図19、図20の前述のフローチャートで説明した様に、スレーブストロボのプリ発光が行われかった場合は、スレーブストロボの本発光は禁止される。それにより第1の実施の形態で説明したのと同様にスレーブストロボに於いてプリ発光が正常に発光しない場合に、スレーブストロボの本発光を禁止する事で不適切な画像の写真となるのを防止できる。
【0283】
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態では、カメラに内蔵されたオートフォーカス用補助光である高輝度LEDを用いてスレーブストロボ制御用の信号を発生する事により、カメラから離れた位置に設置されたスレーブストロボを制御するものである。
【0284】
図22は第3の実施の形態におけるカメラの正面図である。同図において、150はオートフォーカス用補助光の投光窓である。
【0285】
図23は第3の実施の形態における補助光の光学的横断面を示す。同図において、150は補助光の投光窓、151は補助光の投光レンズ、152は補助光の投光パターンを印刷したフィルムであり、153は投光用の高輝度LEDである。
【0286】
図24は第3の実施の形態における回路のブロック図である。図2と対応する部材には同じ符号が付されている。同図に於いて、154は補助光LEDの発光制御を行う為の補助光発光回路である。
【0287】
第3の実施の形態では、第2の実施の形態の内蔵ストロボの代わりに補助光用高輝度LEDを用いるものであ、その動作は第2の実施の形態と同等であるので、説明は省略する。またその効果は第2の実施の形態と同等であるが、送信手段が高輝度LEDであるため、その到達距離が短かくなるものの、電源の消費がXe管を発光させる第2実施の形態に対して大幅に少なく、エネルギー消費の少ないワイヤレススレーブストロボ制御システムを実現できる効果がある同システムにおいても、スレーブストロボにてプリ発光が正常に発光しない場合に、スレーブストロボの本発光を禁止する事で不適切な画像の写真となるのを防止できる。
【0288】
(発明と実施の形態の対応)
以上の実施の形態に於いて、Xe管19またはカメラ内蔵ストロボのXe管120または、オートフォーカス用の補助光LED153が本発明の発光情報の送信手段に相当し、カメラの受光素子7および測光回路106が本発明のプリ発光による被写体反射光を測光する手段に相当し、カメラのマイコン100が本発明の本発光量を演算する演算手段に相当し、フォトダイオード256および受光回路257が本発明の制御情報の受信手段に相当し、Xe管19が本発明の閃光発光手段に相当し、ストロボマイコン238および発光制御回路212が本発明の閃光発光手段を制御する発光制御手段に相当し、ストロボマイコン238が本発明のプリ発光が正常に行われた事を判別する判別手段に相当し、同様にストロボマイコン238が本発明の本発光を禁止する発光禁止手段に相当する。
【0289】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば以下の効果がある。
【0290】
スレーブストロボ装置はカメラを含むマスター送信装置からの制御情報を受信してプリ発光を行おうとする場合において制御情報に応じたプリ発光を行うことができないと判別され、あるいは制御情報に応じたプリ発光行われなかったと判別された場合は、スレーブストロボ装置の本発光を禁止することにより、不適切な本発光が行われ不適切な写真が撮影される事を防止する事が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態におけるストロボ制御カメラシステムの横断面図
【図2】図1のカメラとレンズの電気的構成を示す電気回路ブロック図
【図3】図1のストロボの電気的構成を示す電気回路ブロック図
【図4】本発明の第1の実施の形態のストロボの外観図
【図5】本発明の第1実施の形態における撮影例
【図6】本発明の第1実施の形態におけるワイヤレス通信を説明するタイミングチャート
【図7】本発明の第1実施の形態におけるワイヤレス通信コマンドを説明する図
【図8】本発明の第1実施の形態におけるスレーブストロボの動作を説明するフローチャート
【図9】本発明の第1実施の形態におけるカメラとストロボの動作を説明するフローチャート
【図10】本発明の第1実施の形態におけるカメラとストロボの動作を説明するフローチャート
【図11】本発明の第1実施の形態におけるカメラとストロボの動作を説明するフローチャート
【図12】本発明の第1実施の形態における光量比設定補正量を説明する図
【図13】本発明の第1実施の形態におけるカメラとストロボの動作を説明するタイミングチャート
【図14】本発明の第1実施の形態におけるカメラとストロボの動作を説明するタイミングチャート
【図15】本発明の第2実施の形態におけるカメラシステムの横断面図
【図16】図15のカメラとレンズの電気的構成を示す電気回路ブロック図
【図17】図15のカメラのストロボ制御回路の電気的構成を示す電気回路ブロック図
【図18】本発明の第2実施の形態における撮影例
【図19】本発明の第2実施の形態におけるカメラとストロボの動作を説明するフローチャート
【図20】本発明の第2実施の形態におけるカメラとストロボの動作を説明するフローチャート
【図21】本発明の第2実施の形態におけるカメラとストロボの動作を説明するタイミングチャート
【図22】本発明の第3実施の形態におけるカメラの正面図
【図23】図22のオートフォーカス用補助光の横断面図
【図24】図22のカメラとレンズの電気的構成を示す電気回路ブロック図
【符号の説明】
19、120キセノン管
100カメラマイコン
238ストロボマイコン
212発光制御回路
256フォトダイオード
240液晶表示装置

Claims (12)

  1. カメラを含むマスター送信装置と、前記マスター送信装置から離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置とを有し、前記マスター送信装置からの通信により前記スレーブストロボ装置の制御を行うストロボシステムにおいて、
    前記マスター送信装置は、前記スレーブストロボ装置に対してプリ発光を指示するプリ発光情報および本発光量情報を少なくとも含む制御情報を送信する送信手段と、前記スレーブストロボ装置のプリ発光による被写体反射光を測光する測光手段と、前記測光手段で得られた測光値を基に前記スレーブストロボ装置の本発光量を演算する演算手段とを有し、
    前記スレーブストロボ装置は、閃光発光手段と、前記マスター送信装置からの制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した制御情報に応じて前記閃光発光手段発光制御する発光制御手段と、前記閃光発光手段が前記制御情報に応じたプリ発光を実行できるか否かを判別するプリ発光判別手段と、前記プリ発光判別手段によりプリ発光が実行できないと判別した場合に前記閃光発光手段を用いた本発光を禁止する発光禁止手段とを有することを特徴とするストロボシステム。
  2. カメラを含むマスター送信装置と、前記マスター送信装置から離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置とを有し、前記マスター送信装置からの通信により前記スレーブストロボ装置の制御を行うストロボシステムにおいて、
    前記マスター送信装置は、前記スレーブストロボ装置に対してプリ発光を指示するプリ発光情報および本発光量情報を少なくとも含む制御情報を送信する送信手段と、前記スレーブストロボ装置のプリ発光による被写体反射光を測光する測光手段と、前記測光手段で得られた測光値を基に前記スレーブストロボ装置の本発光量を演算する演算手段とを有し、
    前記スレーブストロボ装置は、閃光発光手段と、前記マスター送信装置からの制御情報を受信する受信手段と、前記受信手段で受信した制御情報に応じて前記閃光発光手段発光制御する発光制御手段と、前記閃光発光手段が前記制御情報に応じたプリ発光を実行したか否かを判別するプリ発光判別手段と、前記プリ発光判別手段によりプリ発光が実行されなかったと判別した場合に前記閃光発光手段を用いた本発光を禁止する発光禁止手段とを有することを特徴とするストロボシステム。
  3. 前記送信手段前記カメラに装着されるマスターストロボ装置であることを特徴とする請求項1または2に記載のストロボシステム。
  4. 前記送信手段前記カメラに内蔵されたマスターストロボ装置であることを特徴とする請求項1または2に記載のストロボシステム。
  5. 前記マスター送信装置からの制御情報は、光信号として前記マスターストロボ装置の閃光発光手段から出力されることを特徴とする請求項3または4に記載のストロボシステム。
  6. 前記送信手段は、前記カメラに設けられ、オートフォーカス用の補助光を出力する補助光手段であることを特徴とする請求項1または2に記載のストロボシステム。
  7. 前記プリ発光判別手段は、プリ発光のための充電が未完了の場合に、プリ発光が実行できないと判別することを特徴とする請求項1に記載のストロボシステム。
  8. 前記プリ発光判別手段は、プリ発光の制御情報を受信できなかった場合に、プリ発光が実行できないと判別することを特徴とする請求項1に記載のストロボシステム。
  9. プリ発光の制御情報を受信できなかった場合とは、前記スレーブストロボ装置の受信チャンネルが前記制御情報に含まれる送信チャンネルと不一致の場合、あるいは前記制御情報エラーが含まれる場合であることを特徴とする請求項8に記載のストロボシステム。
  10. 前記プリ発光判別手段は、前記閃光発光手段によるプリ発光を受光手段が受光しない場合に、プリ発光が実行されなかったと判別することを特徴とする請求項2に記載のストロボシステム。
  11. カメラを含むマスター送信装置と、前記マスター送信装置から離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置とを有し、前記スレーブストロボ装置のプリ発光による被写体反射光を測光した測光値を基に前記スレーブストロボ装置の本発光量を演算する機能を備えた前記マスター送信装置からの通信により前記スレーブストロボ装置の制御を行うストロボシステムにおいて、前記スレーブストロボ装置として適用可能なストロボ装置であって、
    閃光発光手段と、
    前記マスター送信装置から送信され、プリ発光を指示するプリ発光情報および本発光量情報を少なくとも含む制御情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した制御情報に応じて前記閃光発光手段の発光を制御する発光制御手段と、
    前記閃光発光手段が前記制御情報に応じたプリ発光を実行できるか否かを判別するプリ発光判別手段と、
    前記プリ発光判別手段によりプリ発光が実行できないと判別した場合に前記閃光発光手段を用いた本発光を禁止する発光禁止手段とを有することを特徴とするストロボ装置。
  12. カメラを含むマスター送信装置と、前記マスター送信装置から離れた位置に配置されたスレーブストロボ装置とを有し、前記スレーブストロボ装置のプリ発光による被写体反射光を測光した測光値を基に前記スレーブストロボ装置の本発光量を演算する機能を備えた前記マスター送信装置からの通信により前記スレーブストロボ装置の制御を行うストロボシステムにおいて、前記スレーブストロボ装置として適用可能なストロボ装置であって、
    閃光発光手段と、
    前記マスター送信装置から送信され、プリ発光を指示するプリ発光情報および本発光量情報を少なくとも含む制御情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した制御情報に応じて前記閃光発光手段の発光を制御する発光制御手段と、
    前記閃光発光手段が前記制御情報に応じたプリ発光を実行したか否かを判別するプリ発光判別手段と、
    前記プリ発光判別手段によりプリ発光が実行されなかったと判別した場合に前記閃光発光手段を用いた本発光を禁止する発光禁止手段とを有することを特徴とするストロボ装置。
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