JP3832875B2 - カメラシステム、カメラ、ストロボ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はストロボ装置の発光量を段階的に変化させることによって自動段階露光撮影を行うカメラシステム、カメラ、ストロボ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
撮影毎に露出条件を自動的に少しずつずらしていく自動段階露光(オートブラケッティング)撮影をできるカメラが近年になって開発され、この形式のカメラは写真技術についてかなりの知識を有したいわゆるハイアマチュアの人々やプロカメラマンに好評を以て迎えられている。
【0003】
自動段階露光を行うための露光可変方式には、現在のところ、以下の二つの方式が知られている。
【0004】
(1)第一の方式は、例えば特開平3−29930号公報に開示されているように、段階露光撮影を行う各駒毎にストロボの発光量を段階的に変化させる、いわゆる照射光量可変方式である。すなわち、該公報に開示されているように、ストロボ光を被写体に照射し、その反射光の測光値の積分量が所定のISO感度光量に達していたらストロボの発光を停止させることにより被写体輝度を調整する照明光量調整方式(調光量可変方式)である。
【0005】
(2)第二の方式は、ストロボ装置の発光量は一定に保ち、撮影光学系の絞りの開口量を変化させてフィルムに対する露光量を段階的に変化させる絞り可変方式である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の公知の2方式にはそれぞれ次のような欠点があった。
【0007】
(1)前述の第一の方式では、激しく動く被写体を撮影する場合のように、該被写体の姿勢や画角が撮影駒毎に変わると該被写体からの反射光量が変化してしまうため、撮影毎に該被写体からの反射光の測定値に基づいてストロボ発光の停止を行っていると、結果的に所定の段階露光が不可能になる。
【0008】
また、被写体が遠方にあってストロボ装置の最大発光量でも該被写体を適正に照明できない場合には、段階露光を設定しても被写体を適正に照明できない以上、段階露光も不可能になる。
【0009】
(2)前述の第二の方式では、絞りの変化によって被写体の露光条件を段階的に変化させるので、この方式の段階露光を行う場合には被写体深度や「ぼけ」等を利用する撮影技法を駆使した写真を撮影することはできなくなる。
【0010】
また、この方式の場合には、撮影開始前に被写体までの距離を測定(もしくは推定)するとともに被写体の輝度に基づいて絞りの開口量を設定した上、撮影者が該距離および絞りの値に対応した適正なストロボ発光量を設定しなければならないので撮影開始前の設定操作が煩雑であり、非常に使いにくいカメラとなる。
【0011】
【発明の目的】
本発明の目的は、上記した従来の問題を解決し、所望のオートブラケッティング撮影が可能なカメラシステムを提供しようとするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、第一回目の閃光撮影以降に複数回連続する閃光撮影を撮影ごとに露出条件をずらして行う自動段階露光撮影が可能なカメラシステムであって、前記第一回目の閃光撮影時に、ストロボ光発光時の被写体からの反射光を受光し、受光光量が所定値に達した時発光を停止させる制御手段と、閃光管からの光を受光し、発光量を検知する発光量検知手段と、前記第一回目の閃光撮影時に前記発光量検知手段にて発光量検知を行い、前記第一回目の閃光撮影の際と比較して所定露出段数ずらした発光を行わせるための発光量を設定する発光量設定手段と、前記第一回目の閃光撮影以降の連続する閃光撮影の際に、前記発光量設定手段によって設定された発光量を前記発光量検知手段にて検知した時に発光を停止させる発光制御手段と、を有することを特徴とするストロボ装置とカメラからなるカメラシステムとするものである。
【0017】
第1の発明によれば、閃光撮影に際し、被写体からの反射光量ではなく、閃光管の光を受光して得られる光量が設定された発光量に達すると発光を停止させることで、被写体の姿勢等の変化に影響されることなく所望の露出での撮影が可能となる。
【0018】
第2の発明は、前記第一回目の閃光撮影は予備発光を伴う撮影であることを特徴とする請求項1に記載のストロボ装置とカメラからなるカメラシステムとするものである。
【0020】
第3の発明は、上記第1または第2の発明で、前記発光量検知手段で検知された発光量を基準として、所定の露出段数ずらした発光を行わせるために設定される発光量がストロボ装置の最大発光量よりも大きな値である時に警告を行う警告手段が設けられていることを特徴とする。
【0022】
第4の発明は、上記第1または第2の発明で、前記発光量検知手段で検知された発光量を基準として、所定の露出段数ずらした発光量として設定される発光量がストロボ装置の最大発光量よりも大きな値である時に段階露光撮影を禁止する禁止手段が設けられていることを特徴とする。
第5の発明は、閃光管からの光を受光し発光量を検知する発光量検知手段を備えたストロボ装置と着脱可能であり、第一回目の閃光撮影以降に複数回連続する閃光撮影を撮影ごとに露出条件をずらして行う自動段階露光撮影が可能なカメラであって、前記第一回目の閃光撮影時に、ストロボ光発光時の被写体からの反射光を受光し、受光光量が所定値に達した時に前記ストロボ装置に発光を停止させる発光制御手段と、前記ストロボ装置より前記第一回目の閃光撮影時に前記発光量検知手段にて検知された発光量を受信し、前記第一回目の閃光撮影の際と比較して所定露出段数ずらした発光を行わせるための発光量を設定する発光量設定手段と、前記第一回目の閃光撮影以降の連続する閃光撮影の際に、前記ストロボ装置が前記発光量設定手段によって設定された発光量を前記発光量検知手段にて検知したときに発光を停止するように、前記発光量設定手段によって設定した発光量を前記ストロボに送信する通信手段と、を有することを特徴とするカメラとするものである。
第6の発明は、第一回目の閃光撮影以降に複数回連続する閃光撮影を撮影ごとに露出条件をずらして行う自動段階露光撮影が可能なストロボ装置であって、閃光管からの光を受光し、発光量を検知する発光量検知手段と、前記第一回目の閃光撮影時に前記発光量検知手段にて発光量検知を行い、前記第一回目の閃光撮影以降の連続する閃光撮影の際に、前記第一回目の閃光撮影時と比較して所定露出段数ずらした発光を行わせるための発光量を検知したときに発光を停止する発光制御手段と、を有することを特徴とするストロボ装置とするものである。
【0024】
【実施例】
以下に図を参照して本発明の実施例について説明する。
【0025】
<第1の実施例>
図1〜図6を参照して本発明の第1の実施例について説明する。
【0026】
先ず、図6を参照して本実施例のカメラシステムの機械的構造の概要について説明する。
【0027】
図6において、1はカメラ本体、2はカメラ本体1に着脱自在に装着されるストロボ装置、3はカメラ本体1と一体化しもしくは着脱自在に装着された撮影レンズ、4はフィルム、5はシャッター、6はペンタゴナルダハミラー、7はピント板、8はハーフミラーで構成されたメインミラー、9はサブミラー、10は集光レンズ、11はストロボ光による被写体輝度を検出するための調光用フォトダイオード、12は測光用フォトダイオード、13はファインダー接眼レンズ、14はキセノン放電管等から成る発光管、15は反射笠、16は閃光発光量測定用フォトダイオード、である。なお、これらの機械的構造は従来公知のカメラの構造と同じである。
【0028】
撮影準備状態では、主被写体からの光線は撮影レンズ3、メインミラー8、ペンタゴナルダハミラー6、接眼レンズ13を通ってカメラ使用者の眼に入る。同時にピント板7で散乱された光線の一部が測光用フォトダイオード12に入射して該ダイオードの出力により主被写体の輝度が測定される。また、一部の光線はメインミラー8を透過してサブミラー9で反射した後、集光レンズ10を透過してフォトダイオード11に入射する。
【0029】
次いで、撮影時にはメインミラー8が図6(b)のように上昇し、主被写体からの光線は撮影レンズ3を通った後にシャッター5の開口を通ってフィルム4に入射し、撮影露光が行われる。また、一部の光線はフィルム4の表面で反射した後に集光レンズ10を介して調光用フォトダイオード11に入射する。
【0030】
次に図1を参照して前記カメラ本体1とストロボ装置2とに内蔵されている電気的構成要素について説明する。
【0031】
図1において、1はカメラ本体であり、2はストロボ装置である。
【0032】
以下には先ず、カメラ本体1内の電気的構成について説明する。
【0033】
17はカメラ本体1に搭載されているマイクロコンピュータ(以下にはカメラマイコンと略記する)、18は測光用フォトダイオード12(図6)の出力に基づいて被写体の輝度を測定する測光回路、19はカメラ本体1に設けられた不図示の表示器及びファインダー内表示などの表示を制御する表示回路、20はメインミラー8を昇降させるミラー駆動回路、21は撮影レンズ3内に設けられた不図示の絞り装置を駆動する絞り駆動回路、22はシャッター5を制御するシャッター制御回路、23はフィルムの巻上げ及び巻き戻しを制御するフィルム給送制御回路、24はカメラ本体1に設けられた不図示のシャッターレリーズボタンの第一ストロークの押し下げ操作に連動してオンになるスイッチ(以下にはSW1と記載する)、25は該SW1の信号を増大するためのプルアップ抵抗、26は該シャッターレリーズボタンの第二ストロークの押し下げ操作に連動してオンとなるスイッチ(以下にはSW2と略記する)、27はSW2の信号を増大するためのプルアップ抵抗、28はストロボ装置2のプリ発光を行わせる時に操作される不図示のプリ発光ボタンの操作に連動してオンとなるスイッチ(以下にはSWPREと略記する)、11はストロボ装置2の発光時に被写体の輝度を測定するための調光用フォトダイオード、30は演算増幅器31に並列接続されていて該演算増幅器31とともに対数圧縮回路を構成しているダイオード、33は該対数圧縮回路の出力により駆動されるトランジスタ、32は該トランジスタ33の出力電流をカメラマイコン17からの信号に応じて設定するD/A変換器、34はトランジスタ33のコレクタ電流の電荷を蓄積する調光用コンデンサ、35はカメラマイコン17からの信号によってオンとなった時に該コンデンサ34を短絡することにより該コンデンサ34の蓄積電荷を放出させて該コンデンサをリセットさせるアナログスイッチ、36は該コンデンサ34の蓄積電荷による電圧(すなわちトランジスタ33のコレクタ電圧)を基準電圧源37の基準電圧と比較するコンパレータ、40は警告用表示器としてのLED(発光ダイオード)、39は該LED40に対する電流を制限する電流制限抵抗、41はシャッター5の先幕の走行が完了したことに応じてオンとなるX接点、である。
【0034】
ダイオード30と演算増幅器31とから成る対数圧縮回路はフォトダイオード11の出力電流を対数圧縮した出力を発生してトランジスタ33を駆動するようになっており、トランジスタ33のエミッタ電流はD/A変換器32により可変設定されるようになっている。
【0035】
カメラマイコン17は内部にシリアル通信回路を有するとともに、シリアルクロック出力ポートSCLK、シリアルデータ入力ポートSIN、シリアルデータ出力ポートSOUT、入力ポートCCC_IN、PSWPRE、PSW1、PSW2、出力ポートPWLED、STSP_EN、FSTART、DA_OUT、を有し、ポートSCLK及びSIN並びにSOUTはカメラ本体1とストロボ装置2との装着部に設けられた信号伝送用端子42〜44を介してストロボ装置2内のマイコン68(以下にはストロボマイコンと略記する)のポートSCLK及びSOUT並びにSINにそれぞれ接続されている。
【0036】
42はカメラマイコン17からストロボマイコン68にクロック信号を伝送するための端子、43はストロボマイコン68からカメラマイコン17へデータ伝送を行うための端子、44はカメラマイコン17からストロボマイコン68へデータ伝送を行うための端子、である。
【0037】
また、カメラ本体1とストロボ装置2との装着部には、カメラ本体1内のORゲート38の出力をストロボ装置2内の回路に伝送するための端子45、カメラマイコン17の入力ポートCCC_INにストロボ装置2内の回路の出力信号を伝送するための端子47、カメラ本体1内のX接点41の出力をストロボ装置2内の回路に伝送するための端子46、カメラ本体1とストロボ装置2とを接地するためのグランド端子48、等が設けられている。
【0038】
次に、同図を参照してストロボ装置2内の電気的構成要素について説明する。
【0039】
68はカメラマイコン17との間でシリアルデータ通信を行うとともにストロボ装置2内の回路の制御を行うストロボマイコン、49はストロボ装置2内に装填される電池、50はストロボ装置2に設けられた電源スイッチ、51は電池49の出力電圧を更に昇圧した出力を発生するDC−DCコンバータ、52は逆流防止用ダイオード、53は後述する発光管(キセノン放電管)14のための発光用電荷を蓄積するためのメインコンデンサ、54及び55は該コンデンサ53の充電電圧を検出するための電圧検出用分圧抵抗、57は該検出用分圧抵抗により検出された充電電圧を基準電圧源56の電圧と比較するコンパレータ、59は該コンパレータ57の出力により点灯される充電完了(充完)表示用のLED、58は該LED59の電流制限用抵抗、14はキセノン放電管等から成る発光管、60は該発光管14の放電を開始させるためのトリガ回路、61は該発光管14の放電を停止させるための発光停止回路、63は演算増幅器62に並列に接続されていて該演算増幅器62とともに積分回路を構成しているコンデンサ、64はストロボマイコン68の出力信号によってオンされた時に該コンデンサ63を短絡させて該積分回路をリセットさせるアナログスイッチ、16は前記したように発光管14の発光量を検出するためのフォトダイオード(演算増幅器62の入力端子に接続されている)、65は演算増幅器62とコンデンサ63とで構成される積分回路の出力をA/D変換してストロボマイコン68に入力させるA/D変換器、67はストロボマイコン68の出力信号をD/A変換するD/A変換器、66は前記積分回路の出力とD/A変換器67の出力とを比較して結果をストロボマイコン68に入力するコンパレータ、である。
【0040】
ORゲート69、ANDゲート70及び71、インバータ76から成る論理回路は、ストロボマイコン68の出力信号及びコンパレータ66の出力信号並びにカメラ本体1内のORゲート38の出力とに基づいて発光停止回路61を制御する機能を持った発光停止制御回路を構成している。
【0041】
75はワンショットパルスを出力するワンショット回路、72はORゲート、73及び74はANDゲート、77〜79はインバータであり、これらはストロボマイコン68の出力信号とカメラ本体1内のORゲート38の出力とX接点41の出力とによって制御されるとともに発光管トリガ回路61を制御するようになっている。
【0042】
ストロボマイコン68には、カメラマイコン17との間でシリアルデータ通信を行うための入出力ポートSCLK、SOUT、SINのほかに、ストロボ装置2内の回路を制御するための以下のポートが設けられている。
【0043】
すなわち、FR_STARTはアナログスイッチ64をオン/オフさせる信号を出力するポート、ADINはA/D変換器65の出力を取り入れる入力信号ポート、FRCOMPはコンパレータ66の出力信号が入力されるポート、DAF_OUTはD/A変換器67に与える信号を出力する出力ポート、MEMO_OUTはインバータ76とANDゲート70とに入力を与えるための出力ポート、PRE_OUTはインバータ79とANDゲート74とに入力信号を与えるための出力ポート、である。
【0044】
図2はストロボマイコン68の動作を示したフローチャートであり、図3はカメラマイコン17の動作を示したフローチャートである。
【0045】
以下には、先ず、図1及び図2を参照してストロボマイコン68の動作について説明する。
【0046】
電源スイッチ50が投入されると、電池49がDC−DCコンバータ51に接続されてストロボ回路に電気的エネルギーが供給されるとともにストロボマイコン68にも不図示の給電回路により電気的エネルギーが供給されて該マイコン68が図2の(100)から動作を開始する。
【0047】
(101):ポートPRE_OUT、ポートFR_START、ポートMEMO_OUTに0を出力する。
【0048】
ポートFR_STARTに0を出力するとアナログスイッチ64がオンになり、積分コンデンサ63の両端を短絡し、積分コンデンサ63に蓄積されている電荷を0にする。
【0049】
ポートPRE_OUT、ポートMEMO_OUTに0を出力することでストロボマイコン68を初期化する。この状態をストロボ装置の「通常発光モード」と称する。
【0050】
(102):送信レジスタに0をセットする。
【0051】
(103):カメラマイコン17から通信されるのを待つ。カメラマイコン17が1バイトデータ転送をしたい場合、送信レジスタに送信したいデータをストアして、カメラマイコン17内のシリアル通信回路を起動する。すると、シリアル通信回路はシリアルクロック端子42からの8クロック信号に同期して送信レジスタのデータを1ビットずつSOUT出力にデータを送り出す。この時、ストロボマイコン68内のシリアル通信回路はシリアルクロック端子42を通して伝送されるシリアルクロックに同期してシリアルデータ端子44を通してポートSINカメラマイコン17からのデータを受信レジスタに取り込む。同時にストロボマイコン68は内部の送信レジスタのデータをカメラマイコン17のシリアルクロックに同期して送り出し、カメラマイコン17はシリアルデータ端子43を通してポートSINから取り込む。このようにして、シリアル通信1回ごとに、双方の送信レジスタにある8ビットのデータがお互いの受信レジスタに転送され、お互いにデータを交換する。
【0052】
(104):カメラマイコン17から受信したデータをレジスタAに転送する。
【0053】
(105):レジスタAが00Hに等しいときは(106)に分岐。
【0054】
(106):これはストロボマイコン68の初期化のコマンド。(101)と同様にポートを初期化してストロボマイコンを「通常発光モード」に設定して(102)に戻る。
【0055】
(107):レジスタAが01Hに等しい時は(108)に分岐。
【0056】
(108):これはストロボマイコン68の最大ガイドナンバー送信要求のコマンド。最大ガイドナンバーを送信レジスタにセットする。ここでは説明のため、最大ガイドナンバーが32であるとする。ガイドナンバー32のコードは以下の表1では30Hなので、30Hを送信レジスタにセットする。
【0057】
【表1】
【0058】
(109):シリアル通信待ちをする。データがカメラマイコン17に転送されたら(102)に戻る。
【0059】
(110):レジスタAが02Hに等しい時は(111)に分岐。
【0060】
(111):これはストロボマイコン68の予備発光準備要求のコマンド。ポートFR_STARTに1を出力し、アナログスイッチ64をオフにしてコンデンサ63を積分可能状態にする。また、ポートPRE_OUTに1を出力し、ポートMEMO_OUTに0を出力してストロボマイコン68の状態を予備発光モードに切り換えた後、すぐに(102)に戻る。
【0061】
(112):レジスタAが03Hに等しい時は(113)に分岐。
【0062】
(113):これはストロボマイコン68の予備発光終了要求のコマンド。予備発光の発光量に対応するフォトダイオード16の電流が積分コンデンサ63に充電され、該コンデンサ63の電圧が演算増幅器62の出力にあらわれるのでA/D変換器65を介して取り込む。
【0063】
(114):A/D変換した電圧値をガイドナンバーに換算する。例えば予備発光でガイドナンバー16の光量だけ発光したなら28Hを与える。
【0064】
(115):ガイドナンバーをレジスタPGNRに格納する。
【0065】
(116):ポートFR_STARTに0を出力し、アナログスイッチ64をオンしてコンデンサ63に蓄積された電荷を0にする。また、PRE_OUTに0を出力し、ポートMEMO_OUTに0を出力。ストロボ装置の状態を通常発光モードに戻して(102)に戻る。
【0066】
(117):レジスタAが04Hに等しい時、(118)に分岐。
【0067】
(118):これはストロボマイコン68の予備発光ガイドナンバー送信要求のコマンド。予備発光したガイドナンバーが格納されているレジスタPGNRの値を送信レジスタにセットする。
【0068】
(119):シリアル通信待ちをする。データがカメラマイコン17に転送されたら(102)に戻る。
【0069】
(120):レジスタAが05Hに等しい時は(121)に分岐。それ以外のデータは誤送信なので(102)へ戻る。
【0070】
(121):ストロボマイコン68の設定ガイドナンバー発光準備要求コマンド。送信レジスタに0をセットする。
【0071】
(122):カメラマイコン17からのデータ送信待ちをする。データ送信があったら(123)へ。
【0072】
(123):受信したガイドナンバーを電圧値に変換。D/A変換器67に設定する。
【0073】
(124):ポートFR_STARTに1を出力し、アナログスイッチ64をオフにしてコンデンサ63を積分可能状態にする。また、PRE_OUTに0を出力するとともにポートMEMO_OUTに1を出力し、ストロボ装置の状態をガイドナンバー発光モードに切り換えて(102)に戻る。
【0074】
ストロボマイコンは以上の動作を行い、カメラマイコン17から通信されたコマンドに従って動作する。
【0075】
次に、図3のフローチャートと図1を参照してカメラマイコン17の動作を説明する。
【0076】
不図示のカメラ本体の電源スイッチが投入されることで、カメラマイコン17はリセット(200)から動作を開始する。まず、通常の閃光撮影について説明する。
【0077】
(201):ポートSTSP_ENに1を出力することにより発光スタート・ストップ信号端子45に1を出力する。ポートFSTARTに0を出力してアナログスイッチ35をオンさせる。フラグPREOKをクリアし、レジスタAFBに00Hをストアする。ポートPWLEDに0を出力して警告用LEDを消灯する。
【0078】
(202):カメラマイコン17内の送信レジスタに00Hをセット。
【0079】
(203):ストロボマイコン68とシリアル通信を1バイト行う。これによってストロボマイコンは「通常発光モード」に設定される。
【0080】
(204):ポートPSW1の状態を判別し、SW1がオンなら(206)へ、オフなら(205)へ。
【0081】
(205):ポートPSWPREの状態を判別。SWPREがオンならば(206)へ、オフならば(204)に戻る。SW1、SWPREがオフならば(204)と(205)を繰り返し実行するので、このループを回りながらカメラが操作されるまで待ち続ける。撮影者がカメラ本体1を主被写体に向けてレリーズ釦を第1ストロークまで押し込むと、SW1がオンする。SW1がオンされると(206)に制御が移る。
【0082】
(206):測光回路18を起動し、被写体の明るさを測光してEV値に変換する。
【0083】
(207):ポートCCC_INの状態がハイならば(208)へ分岐。ポートCCC_INは充完(充電完了)信号端子47を介してストロボ装置のメインコンデンサ53の充電状態を検出する。電源スイッチ50がオンされると電池49がDC/DCコンバータ51に接続され、DC/DCコンバータ51は閃光発光に必要な電圧を発生する。ダイオード52を介してDC/DCコンバータ51の電圧がメインコンデンサ53に充電される。該スイッチ50の投入当初はメインコンデンサ53に電荷が充電されていないので充完検知用分圧抵抗54及び55で分圧された電圧も充完検知用基準電圧源56の電圧より低い。従って充完検知用コンパレータ57の出力はロウレベルとなり充完表示LED59は消灯している。時間が経過するにしたがってDC/DCコンバータ51はメインコンデンサ53に充電を続け、該コンデンサ53の電圧は閃光発光に十分な電圧になる。このとき、充完検知用分圧抵抗54及び55で分圧された電圧も充完検知用基準電圧源56の電圧よりも高くなるように充完検知用分圧抵抗54及び55の抵抗値と充完検知用基準電圧源56の電圧を設定してあるので、充完検知用コンパレータ57の出力がハイに反転する。従って充完表示LED59に電流が流れ、充完表示LED59が点灯する。以下のフローチャートでは、充電が完了して充完信号端子47がハイになっている場合を先ず説明する。
【0084】
(208):EF(ストロボ撮影のための露出量決定)演算。(207)で得られた測光値から閃光撮影に適切な絞り値とシャッター秒時を演算する。例えば、シャッター秒時は、シャッターが全開する同調秒時、絞りはF4にすれば、周辺光の暗いときの閃光撮影が可能である。また、外光の明るさに従ってシャッター秒時と絞り値が変化するような閃光撮影用プログラム線図を用いることも可能である。
【0085】
(209):SWPREの状態判別。オフならば(210)へ。
【0086】
(210):(208)で演算した絞り値とシャッター秒時を表示する。
【0087】
(211):SW2の状態を判別。オフならば(204)から(210)までを繰り返し実行し、SW1オンの間は被写体の明るさを測光し、適切な絞り値とシャッター秒時を刻々と測光及び演算し、且つ表示する。ここで撮影者が露光するためにレリーズ釦をさらに押し込んでSW2をオンすると(211)から(212)に進む。
【0088】
(212):ミラー駆動回路20を駆動。ミラー8をアップさせて撮影可能状態にする。
【0089】
(213):(208)で演算された絞り値まで絞りを駆動する。
【0090】
(214):充完信号端子47の状態判別。いまメインコンデンサ53が充完している状態なので充完信号端子47はハイだから(215)へ。
【0091】
(215):閃光撮影設定サブルーチンをコールする。(閃光撮影設定サブルーチンのフローチャートは図4に示されている。)
閃光撮影設定サブルーチンがコールされると、図4の閃光撮影設定(300)に制御が移る。
【0092】
(301):フラグPREOKが(201)でクリアされているので(302)へ。
【0093】
(302):D/A変換器32のしきい値設定。D/A変換器32に不図示のISO設定部材より設定されたフィルム4のISO感度に対応したしきい値を設定する。設定値の詳しい説明は(217)で行う。
【0094】
(303):送信レジスタに00Hセットする。
【0095】
(304):1バイトシリアル通信する。ストロボマイコン68はこの通信を受け取って、ストロボ装置を通常発光モードに設定する。
【0096】
(305):FSTARTに1を出力してアナログスイッチ35をオフする。いままでアナログスイッチ35はオンであったので調光量積分用コンデンサ34は放電された状態である。従ってコンパレータ36の負入力は電源電圧と同じで基準電圧源37より高いのでコンパレータ36はロウを出力する。
【0097】
(306):リターンでメインのルーチン(図3のフローチャート)の(216)に戻る。
【0098】
(216):ポートSTSP_ENをロウに引き落とす。コンパレータ36の出力もロウなので発光スタート・ストップ信号端子45にはロウが出力される。
【0099】
(217):シャッター制御でシャッター先幕を走行させ、(218)で演算された時間だけフィルムを露光する。
【0100】
シャッター5の先幕が走行を終わると、X接点41がオンする。
【0101】
ストロボ装置内ではストロボマイコン68のポートPREOUTが(304)でロウにセットされるのでインバータ79の出力はハイ、発光スタート・ストップ信号端子45は(216)でロウになっているのでインバータ77の出力もハイとなる。また、X接点41がオンしてX同調信号端子46がロウに落ちるとインバータ78の出力がハイに切り替わり、ANDゲート73の出力がハイ、ORゲート72の出力もハイに切り替わるのでワンショット回路75は一定時間ハイを出力し、トリガー回路60を起動して閃光発光用キセノン管14の発光を開始させる。キセノン管14の発光した閃光が被写体を照明し、反射光が撮影レンズを通してフィルム面に露光されると、閃光調光用フォトダイオード11はそのフィルム面の反射光を測光し、光の強さに応じた電流を生じる。
【0102】
対数圧縮回路の演算増幅器31の出力Vopは閃光調光用フォトダイオード11に発生する光電流をIspc とすると、(1)式で表される。
【0103】
【数1】
【0104】
q:電子の電荷 k:ボルツマン定数 T:絶対温度
IS :トランジスタのコレクタ飽和電流
Vc :閃光調光用フォトダイオード11のアノード側の基準電圧
DAコンバータの出力電圧をVDAとすると、トランジスタ33に流れる電流ICEは
【0105】
【数2】
【0106】
となる。
【0107】
式(1)、(2)により
【0108】
【数3】
【0109】
になる。したがってD/A変換器32の出力が18mVのN倍だけVC より下がると充電電流は2のN乗倍になる。
【0110】
アナログスイッチ35がオフになってからt秒後のトランジスタ33のコレクタ電圧Vcol は(3)式となる。
【0111】
【数4】
【0112】
C:調光量積分用コンデンサ34の容量 VCC:電源電圧
時間の経過とともにトランジスタ33のコレクタの電圧Vcol が下がってゆき、基準電圧源37の出力電圧より低くなると、コンパレータ36の出力はロウからハイに反転する。この信号はORゲート38、発光スタート・ストップ信号端子45を通ってストロボ装置のANDゲート71に入る。ポートMEMO_OUTの出力はロウなのでインバータ76の出力はハイになっている。したがってANDゲート71の出力もハイに反転し、ORゲート69を通って発光停止回路61を駆動し、閃光発光用キセノン管14の発光を停止する。
【0113】
ここでD/A変換器32の出力をVC ボルトとし、フィルム面に0.1 lux・secの光が当たった時にコンパレータ36の出力が反転するように調光量積分用コンデンサ34の容量及び基準電圧源37の電圧を設定すると、ISO100のフィルムに対して閃光を適量だけ発光させることができる。たとえばD/A変換器32の出力をVC +19mVに設定した場合、フィルム面に0.2 lux・secの光が照射されたときに閃光の発光を停止させる。これはISO50のフィルムの適正光量に相当する。
【0114】
また、D/A変換器32の出力をVC −19mVに設定した場合はフィルム面に0.05 lux・secの光が照射されたときに閃光の発光を停止させる。これはISO200のフィルムの適正光量に相当する。
【0115】
このようにして、フィルムのISO感度に対応した閃光撮影の露光量を与えることができる。
【0116】
(208)で演算された時間だけフィルムを露光するとシャッター5の後幕を走行させ(218)へ。
【0117】
(218):ポートSTSP_EN=1で閃光発光信号をハイにする。適正光量がフィルムに照射されていれば、ORゲート38の出力はハイのまま変わらないが、被写体距離が大きいなどでストロボ装置がフル発光しても適正光量がフィルムに照射されなかったときはここでハイに切り替わる。
【0118】
ポートFSTART=0にすることにより調光量積分用コンデンサ34に蓄積されていた電荷を放電する。
【0119】
(219):給送回路23を起動しフィルム4を1駒巻き上げ、シャッター5をチャージする。
【0120】
(220):フラグPREOKのフラグをチェック。(201)で0になっているから(204)へ戻る。
【0121】
以上のようにして通常の閃光撮影を行うことができる。
【0122】
つぎに、AE撮影(ストロボ不使用の自動露出制御撮影)の場合のカメラマイコン17の動作について説明する。
【0123】
撮影者がストロボ装置2を装着しなかったり、ストロボ装置2の電源スイッチ50をオンにしなかったりすると、充完信号端子47がロウになる。
【0124】
この場合、撮影者がレリーズ釦を押し込みSW1をオンすると、(206)で測光し、(207)から(221)へ進む。
【0125】
(221):WLEDに0を出力して警告用LEDを消灯させる。AE撮影時は警告しない。
【0126】
(222):AE演算。測光調光に基づいて絞り値、シャッター秒時を演算する。
【0127】
(210):演算した絞り値、シャッター秒時を表示する。
【0128】
(211):SW2がオンしていなければ(206)から(210)を繰り返し実行し、測光及び演算並びに表示を繰り返す。SW2がオンされると(212)でミラーアップ、(213)で絞り込みを行い、(214)から(223)に進む。
【0129】
(223):ポートSTSP_EN=1。(201)で設定されているが再度1に設定する。これで、発光スタート・ストップ信号端子45はハイのままである。
【0130】
(217):シャッター駆動。(222)で演算したシャッター秒時だけフィルムを露光する。X接点41がオンになっても発光スタート・ストップ信号端子45はハイなのでANDゲート73の出力はロウのままとなり、従ってストロボ装置2は発光しない。以後、フィルムの巻き上げを行い(204)へ戻る。
【0131】
このようにして、ストロボ装置を使用しない撮影もできる。
【0132】
次に、本実施例のカメラシステムにおける重要機能である閃光ブラケット撮影の場合のカメラマイコン17の動作を説明する。
【0133】
メインコンデンサ53が充完に達しているときに撮影者が予備発光スイッチSW_PREをオンすると(205)から(206)へ進む。
【0134】
(206):測光を行い、(207)から(208)へ行きEF演算する。
【0135】
(209):SWPREがオンなので(224)に進んで予備発光サブルーチンをコールする。予熱発光サブルーチンのフローチャートは図5である。予備発光サブルーチンがコールされると、図5の(400)に制御が移る。
【0136】
(401):送信レジスタに02Hをセットする。
【0137】
(402):ストロボマイコン68に送信する。ストロボマイコン68は02Hを受信すると、ポートPRE_OUT=1、ポートMEMO_OUT=0として、ストロボマイコンは回路を予備発光に設定、ポートFR_START=1でアナログスイッチ64をオフにする。
【0138】
(403):D/A変換器32のしきい値設定。D/Aコンバータにフィルム感度のISOに相応した値をセットする。このとき、上記フィルム反射でISO100はVc に設定したが、予備発光の時にはフォトダイオード11はフィルム面反射でなくサブミラー9で反射した光を受けるのでその差分を補正する必要がある。また、予備発光時は絞りは開放状態にあり、実際の撮影では(208)で演算された絞り値に絞り込まれるので、その絞り込み段数分の差も補正する必要がある。例えば、予備発光で調光センサ11に入射する光量が実際の撮影時のフィルム面反射の4倍とすると、Vc +36mVに設定する。このようにして、予備発光で光路や絞り値が異なっても閃光はフィルム面で適正になる光量に制御される。
【0139】
(404):ポートFSTART=1にすることによりアナログスイッチ35をオフにして照射光量の積分を開始する。
【0140】
(405):ポートSTSP_EN=0を出力して発光スタート・ストップ信号端子45をロウに落とす。
【0141】
ストロボマイコンは予備発光モードになっているのでPRE_OUTが1、従って発光スタート・ストップ信号端子45がロウになるとANDゲート74がハイになり、ORゲート72を介してトリガー回路60を駆動し、閃光発光用キセノン管14を発光させる。
【0142】
発光した閃光は被写体を照明。反射光が撮影レンズ3、主ミラー8を通してサブミラー9に入射する。閃光調光用フォトダイオード11はそのサブミラーの反射光を測光し、光の強さに応じた電流を生じる。閃光が適正量発光されるとコンパレータ36がハイに反転し、発光スタート・ストップ信号端子45をハイに立ちあげるのでANDゲート71がハイ、ORゲート69もハイになり発光停止回路61を駆動し、閃光発光用キセノン管14の発光を停止させる。
【0143】
ストロボ装置2の閃光発光量測定用フォトダイオード16が閃光量に応じた電流を発生すると、発生した電流の電荷は積分コンデンサ63を充電していくので演算増幅器62の出力は積分コンデンサ63の充電電荷量に比例した値となる。例えば、このストロボ装置がガイドナンバー32でフル発光した時に演算増幅器62の出力が2Vになるように設定したとすると、ガイドナンバー16で発光した場合は演算増幅器62の出力は1V、ガイドナンバー8では0.5Vになる。
【0144】
(406):ストロボ装置が発光するに充分な時間(10ms)だけ待つ。
【0145】
(407):ポートSTSP_EN=1にして発光スタート・ストップ信号端子45をハイに戻す。
【0146】
(408):送信レジスタに03Hセット。
【0147】
(409):ストロボマイコン68とシリアル通信。ストロボマイコンはカメラマイコン17からのコマンド03Hを受けて演算増幅器62の出力をA/D変換する。コンデンサ63の電圧のA/D変換値をストロボマイコンはガイドナンバーに変換してレジスタPGNRにストアし、通常発光モードに戻る。
【0148】
(410):送信レジスタに01Hセット。
【0149】
(411):ストロボマイコン68とシリアル通信。
【0150】
(412):最大発光ガイドナンバーをストロボマイコン68から読み出してレジスタMXGNRにストア。
【0151】
(413):送信レジスタに04Hセット。
【0152】
(414):ストロボマイコン68とシリアル通信。
【0153】
(415):予備発光ガイドナンバーをストロボマイコン68から読み出してレジスタPGNRにストア。
【0154】
(416):ポートFSTART=0。コンデンサ34に蓄積された電荷を放電する。
【0155】
(417):MXGNR−PGNRを計算する。
【0156】
(418):MXGNR−PGNRが1段より小さければ、1段オーバーのブラケット露光には閃光量がたりないので(419)へ進む。
【0157】
(419):フラグPREOKに0をセットする。
【0158】
(420):WLEDに1を出力して警告用LEDを点灯させる。すなわち、予備発光したため閃光ブラケット撮影できないことを警告する。
【0159】
(421):リターンでメインフローの(210)に戻る。
【0160】
そして、これ以後にSW2をオンしてもいままで説明した通常の閃光撮影を行う。
【0161】
一方、(418)でMXGNRが1段以上大きければ1段オーバーのブラケット(段階露光)が可能なので(422)へ進む。
【0162】
(422):フラグPREOKに1をセット。予備発光が成功したことを記録するフラグである。
【0163】
(423):ポートWLEDに0を出力。警告表示は点灯しない。
【0164】
(424):リターンでメインのフローに戻る。
【0165】
以上のようにして、予備発光を行い、ストロボ装置が発光した光量をガイドナンバーで得ることができる。なお、本実施例では予備発光量を適正光量発光するように構成したが、もちろん、より少ない光量、例えば16分の1の光量で調光し、得られたガイドナンバーを16倍にして適正量を求めることも可能である。
【0166】
予備発光サブルーチンの(421)からメインルーチンの(210)に戻った場合は、(210)で表示。(211)でレリーズ釦の第2ストロークSW2を判別する。
【0167】
撮影のためSW2がオンされると(212)へ進み、(212)でミラーアップを行い、(213)で絞りを絞り込み、(214)で(215)へ分岐して閃光撮影設定サブルーチンをコールする。
【0168】
閃光撮影設定サブルーチンでは以下の動作を行う。
【0169】
(301):フラグPREOKが1なので(307)に分岐する。
【0170】
(307):送信レジスタに05Hをセット。
【0171】
(308):ストロボマイコン68とシリアル通信。ストロボマイコンは次の通信待ちに入る。
【0172】
(309):レジスタAFBの値判別。
【0173】
(201)で0に設定されているので(301)へ。
【0174】
(310):送信レジスタにPGNR−1段をセット。
【0175】
(311):ストロボマイコン68とシリアル通信。
【0176】
ストロボマイコン68に予備発光したガイドナンバーの1段低い値を送信する。ストロボマイコン68は受信したデータを電圧値に変換してD/A変換器67に設定する。つまり、予備発光でA/D変換した電圧の半分の値をD/A変換器67に出力させる。
【0177】
(312):PRE_OUT=0、ポートMEMO_OUT=1にして、ガイドナンバー発光モードにする。
【0178】
(306):リターンでメインフローの(216)に戻る。
【0179】
メインフローの(216)に戻ってからは以下の動作を行う。
【0180】
(216):ポートSTSP_ENを0にする。
【0181】
(217):シャッター駆動をする。
【0182】
シャッター先幕が走行完了すると、X接点41がオンになる。
【0183】
通常の閃光撮影と同様に発光スタート・ストップ信号端子45がロウになることで、ANDゲート73及びORゲート72がハイになり、トリガー回路60が駆動されて閃光発光用キセノン管14が発光を開始する。今回はFSTARTが0のままであるのでフィルム面の反射光によって発光スタート・ストップ信号端子45はハイにならない。そのかわり、ストロボ装置の閃光発光量測定用フォトダイオード16がキセノン管14の発光量を測光し、フォトダイオード16の発生電流の電荷が積分コンデンサ63に蓄積していく。そして、演算増幅器62の出力がコンパレート電圧出力用D/A変換器67の出力と等しくなるとコンパレータ66の出力が反転し、ANDゲート70、ORゲート69がハイになって発光停止回路61を駆動して閃光発光用キセノン管14の発光を停止させる。この結果、カメラマイコン17が(310)で設定したガイドナンバー分だけストロボ装置の発光が行われる。設定したガイドナンバーが適正値よりも1段低い値なのでフィルムは1段アンダーで露光される。
【0184】
フィルム巻き上げ後、フラグPREOKが1なので(220)から(225)に進む。
【0185】
(225):レジスタAFBの値を判定。0だから(226)へ。
【0186】
(226):レジスタAFBを1増やす。
【0187】
(227):充完信号端子47が1になるまで待つ。つまり、メインコンデンサ53が充完するまで待って(212)へ戻る。
【0188】
このようにして予備発光後のレリーズでは、自動的に連続して露光が行われる。2駒目のミラーアップ、絞り込み後は再び閃光撮影設定サブルーチンへ進む。
【0189】
今回はメインルーチンの(226)にてレジスタAFBが1になっているからサブルーチンでは(313)から(314)へ進む。
【0190】
(314):送信レジスタにレジスタPGNRの値をセットし、ガイドナンバーを予備発光と同量に設定する。
【0191】
この結果、ストロボ装置は2駒目は予備発光と同量だけ発光する。したがって、適正光量でフィルム露光される。同様に、3駒目はミラーアップ(212)、絞り込み(213)を経て(214)で(215)に分岐、閃光撮影設定サブルーチンに入り、(313)まで進み、レジスタAFBが2になってから(315)へ分岐する。
【0192】
(315):送信レジスタにPGNR+1段をセットし、ガイドナンバーを予備発光より1段多く設定する。
【0193】
従ってストロボ装置は3駒目は予備発光よりも1段大きなガイドナンバーで発光する。したがって、1段オーバーにフィルム露光される。
【0194】
(225)でレジスタAFBが2になっているので(228)へ分岐する。つまり、3駒連続の閃光ブラケット撮影が行われると(228)に分岐する。
【0195】
(228):フラグPREOK=0予備発光のフラグをクリア、レジスタAFBを00Hに設定、通常の閃光撮影モードに戻る。
【0196】
このようにして、第1の実施例においては、予備発光の発光量に基づいて撮影時のストロボ装置の光量が決定され、その後、レリーズ釦を押し込むことで三駒連続に閃光撮影される。このとき、フィルムは撮影順に1段アンダー、適正、1段オーバーに露光されることになる。こうして1段ごとの閃光ブラケット撮影を行うことができる。また、予備発光で得られた発光量に基づいて演算した1段オーバーの発光量がストロボ装置の最大発光量より大きい場合には事前に撮影者に警告を行い、閃光ブラケット撮影を禁止することができる。
【0197】
本実施例では、1段ごとのブラケットを行ったが、もちろん2分の1段、3分の1段などでも可能であり、また、その段数をユーザーが設定するようにも構成可能である。さらに、露光の順番もアンダー、適正、オーバーの順に限らず、適正、オーバー、アンダーの順あるいは適正、アンダー、オーバーなどの順で構成することも可能である。
【0198】
また、本実施例のカメラシステムでは、予備発光をレリーズ釦とは別のスイッチにて行うように構成したが、もちろんレリーズ釦の第1ストローク、あるいは第2ストロークにて発光するようにも構成可能である。
【0199】
<第2の実施例>
図7〜図11を参照して第2の実施例を説明する。以下には第1の実施例と異なる部分について説明する。
【0200】
図7は第2の実施例のカメラの回路図である。第1の実施例と同じ機能の素子には同じ番号がふってある。
【0201】
本実施例のストロボ装置の回路では、第1実施例の構成からゲート71、72、73、78が削除されるとともに新たにANDゲート80が追加される一方、ストロボマイコン68はPRE_OUTのポートが削除された構成となっている。
【0202】
また、カメラ側の回路では、第1実施例の構成から抵抗39とLED49が廃止され、演算増幅器36の出力がカメラマイコン17に入力されるように接続され、出力ポートPWLEDが削除されて新たに入力ポートCOMP_ENDが追加された構成となっている。
【0203】
まず、ストロボマイコン68の動作を図8のフローチャートに従い説明する。ストロボ装置2のスイッチ50による電源投入に応じてストロボマイコン68は図8のリセット(500)から動作を開始する。
【0204】
(501):ポートFR_START及びポートMEMO_OUTに0を出力する。ポートFR_STARTに0を出力するとアナログスイッチ64がオンになり、積分コンデンサ63の両端を短絡し、積分コンデンサ63に蓄積されている電荷は0になる。ポートMEMO_OUTに0を出力することで回路を初期化する。
【0205】
この状態をストロボ装置の「発光記憶モード」と呼ぶ。
【0206】
(502)から(509)までは第1の実施例の図2の(102)〜(109)までの動作と同じ動作であるから記載を省略する。
【0207】
(511):これはストロボマイコン68のメイン発光記憶準備要求のコマンド。ポートFR_STARTに1を出力しアナログスイッチ64をオフにしてコンデンサ63を積分可能状態にする。また、ポートMEMO_OUTに0を出力、ストロボマイコン68の状態を発光記憶モードに切り換えて(502)に戻る。
【0208】
(512):レジスタAが03Hに等しい時は(513)に進む。
【0209】
(513):これはストロボマイコン68のメイン発光記憶終了要求のコマンド。メイン発光してフォトダイオード16の発生電流により積分コンデンサ63に充電された電荷に応じた電圧が演算増幅器62の出力にあらわれるので、A/D変換器65でA/D変換して取り込む。
【0210】
(514):A/D変換した電圧値をガイドナンバーに換算する。例えば予備発光でガイドナンバー16の光量だけ発光したなら28Hを与える。
【0211】
(515):ガイドナンバーをストロボマイコン68のレジスタPGNRに格納する。
【0212】
(516):ポートFR_STARTに0を出力し、アナログスイッチ64をオンしてそれまでコンデンサ63に蓄積されていた電荷を放電する。
【0213】
また、ポートMEMO_OUTに0を出力してストロボマイコンの状態を発光記憶モードに切り換えた後、すぐに(502)に戻る。
【0214】
(517):レジスタAが04Hに等しい時は(518)に進む。
【0215】
(518):これはストロボマイコンの予備発光ガイドナンバー送信要求のコマンド。予備発光したガイドナンバーが格納されているレジスタPGNRの値を送信レジスタにセットする。
【0216】
(519):シリアル通信待ちをする。データがカメラマイコン17に転送されたら(502)に戻る。
【0217】
(520):レジスタAが05Hに等しい時は(521)に進む。それ以外のデータは誤送信なので(502)へ戻る。
【0218】
(521):ストロボマイコンの設定ガイドナンバー発光準備要求コマンド。送信レジスタに0をセットする。
【0219】
(522):カメラマイコン17からのデータ送信待ちをする。データ送信があったら(523)へ。
【0220】
(523):受信したガイドナンバーを電圧値に変換、D/A変換器67に設定する。
【0221】
(524):ポートFR_STARTに1を出力。アナログスイッチ64をオフにして積分回路を積分可能状態にする。また、ポートMEMO_OUTに1を出力してストロボマイコンの状態をガイドナンバー発光モードに切り換えた後、(502)に戻る。
【0222】
ストロボマイコンは以上の動作を行い、カメラマイコン17から通信されたコマンドに従って動作する。
【0223】
次に図9のフローチャートに従いカメラマイコン17の動作を説明する。
【0224】
不図示のカメラの電源が投入されることで、カメラマイコン17は図9のリセット(600)から動作を開始する。まず、通常の閃光撮影について説明する。
【0225】
(601):ポートSTSP_ENに1を出力し、発光スタート・ストップ信号端子45に1を出力する。また、ポートFSTARTに0を出力してアナログSW35をオンさせる。レジスタAFBに00Hをストアする。
【0226】
(602):カメラマイコン17内の送信レジスタに00Hをセット。
【0227】
(603):ストロボマイコン68とシリアル通信を1バイト行う。これによって、ストロボマイコンは発光記憶状態に設定される。
【0228】
(604):PSW1の状態の判別を繰り返し実行する。このループを回りながらカメラが操作されるまで待ち続ける。SW1がオンされると(605)に制御が移る。
【0229】
(605):測光回路18を起動し、被写体の明るさを測光してEV値に変換する。
【0230】
(606):充完信号端子47の状態判別。ポートCCC_INの状態がハイならば(607)へ分岐し、ロウならば(608)へ進む。
【0231】
(607):メインコンデンサ53が充完していればEF演算。すなわち、(607)で得られた測光値から閃光撮影に適切な絞り値とシャッター秒時を演算する。
【0232】
(608):メインコンデンサ53が充完していなければAE演算を行い、測光値から適正な絞り値、シャッター秒時を演算する。
【0233】
(609):(608)で演算した、絞り値とシャッター秒時を表示器に表示する。
【0234】
(610):レリーズ釦の第2ストロークに応じてSW2のチェック。SW2オンするまでは(604)から(610)までを繰り返し実行し、SW1オンの間は被写体の明るさを測光し、適切な絞り値、シャッター秒時を刻々と演算表示する。
【0235】
ここで撮影者がレリーズ釦をさらに押し込み、SW2をオンするとカメラマイコン17は(610)から(611)に進む。
【0236】
(611):ミラー駆動回路20を駆動し、ミラーをアップさせて撮影可能状態にする。
【0237】
(612):(607)か(608)で演算された絞り値まで絞りを絞り込む。
【0238】
(613):充完信号端子47の状態判別。メインコンデンサ53が充完していなければ(614)へ分岐する。
【0239】
(614):ポートSTSP_EN=1にする。(601)で設定されているが再度1に設定する。従って発光スタート・ストップ信号端子45(ORゲート38の出力)はハイのまま保持される。
【0240】
(615):シャッター駆動を行い、(608)で演算したシャッター秒時だけフィルムを露光する。X接点41がオンになっても発光スタート・ストップ信号端子45がハイなのでANDゲート73の出力はロウのままであり、従ってストロボ装置は発光しない。
【0241】
(616):フィルム巻き上げを行い(604)へ戻る。AE撮影は以上のように行われる。
【0242】
(613)で充完信号端子47がハイならば(617)へ進み、閃光撮影設定サブルーチンをコールする。
【0243】
閃光撮影設定サブルーチンがコールされると図10の(700)から制御が始まる。
【0244】
(701):AFBレジスタの判別。(601)で0になっているので(702)へ。
【0245】
(702):送信レジスタに02Hセットする。
【0246】
(703):ストロボマイコン68と1バイトシリアル通信する。ストロボマイコンはこの通信を受け取ってストロボマイコン68は発光記憶準備状態に入る。
【0247】
(704):D/A変換器32のしきい値設定。D/A変換器32に不図示のISO設定部材より設定されたISO感度に対応した値よりも1段オーバーの値を設定する。
【0248】
(705):FSTARTに1を出力してアナログSW35をオフする。いままでアナログSW35はオンであったので調光量積分用コンデンサ34は電荷をクリアされた状態である。従ってコンパレータ36の負入力は電源電圧と同じで基準電圧源37より高いため、コンパレータ36はロウを出力する。
【0249】
(706):リターン。メインルーチンの(618)に戻る。
【0250】
(618):ポートSTSP_ENをロウに引き落とす。コンパレータ36の出力もロウなので発光スタート・ストップ信号端子45にはロウが出力される。
【0251】
(619):シャッターを駆動してシャッター5を走行させ、(607)で演算された時間だけフィルムを露光する。シャッター5の先幕が走行を終わると、X接点41がオンする。発光スタート・ストップ信号端子45は(618)でロウになっているのでインバータ77の出力もハイ、X接点41がオンしてX同調信号端子46がロウに落ちるとインバータ78の出力がハイに切り替わり、ANDゲート80の出力がハイに切り替わるのでワンショット回路75は一定時間ハイを出力し、トリガー回路60を起動して閃光発光用キセノン管14を発光させる。発光した閃光が被写体を照明し、反射光が撮影レンズを通してフィルム面に当たる。閃光調光用フォトダイオード11にはそのフィルム面の反射光が入射し、該ダイオード11には入射光の強さに応じた電流が生じる。演算増幅器31の出力で駆動されるトランジスタ33のコレクタ電流は最初は大きいがコンデンサ34が放電されるのに伴って下がってゆき、コレクタ電圧が基準電圧源37の出力電圧より低くなると、コンパレータ36の出力はロウからハイに反転する。この信号はORゲート38、発光スタート・ストップ信号端子45を通って、ストロボ装置のANDゲート71に入る。この時、ストロボマイコン68のポートMEMO_OUTの出力はロウなのでインバータ76の出力はハイになっている。したがってANDゲート71の出力もハイに反転し、ORゲート69を通って発光停止回路61を駆動し、適正値よりも1段オーバーの露光をフィルムに与えた時点で閃光発光用キセノン管14の発光を停止する。ストロボ装置の発光量は閃光発光量測定用フォトダイオード16の発生電流を積分回路で積分することにより行われる。そして、(608)で演算された時間だけフィルムを露光するとシャッター後幕を走行させた後、(620)へ進む。
【0252】
(620):STSP_EN=1とすることによりORゲート38の出力をハイにする。適正光量がフィルムに露光されていれば、ORゲート38の出力はハイのまま変わらないが、被写体距離が大きいなどでストロボ装置がフル発光しても適正光量がフィルムに露光されないときはここでハイに切り替わる。
【0253】
(621):給送回路23を起動しフィルムを1駒巻き上げ、シャッターをチャージする。
【0254】
(622):AFBレジスタの値をチェック。(601)で00Hに設定されているので(623)へ。
【0255】
(623):AFBレジスタの値をチェック。00Hなので(624)へ。
【0256】
(624):サブルーチン発光量読み込みをコールする。
【0257】
サブルーチン発光量読み込みがコールされると、図11の(800)から実行開始する。
【0258】
(801):送信レジスタに03H設定。
【0259】
(802):ストロボマイコン68とシリアル通信。ストロボマイコンはコマンド03Hを受けて演算増幅器62の出力をA/D変換する。
【0260】
演算増幅器62はストロボ装置の発光量に比例した電圧を発生する。電圧のA/D変換値をストロボマイコンはガイドナンバーに変換してレジスタPGNRにストアした後、通常モードに戻る。
【0261】
(803):送信レジスタに01Hセット。
【0262】
(804):ストロボマイコンとシリアル通信。
【0263】
(805):最大発光ガイドナンバーをストロボマイコンから読み出してレジスタMXGNRにストア。
【0264】
(806):送信レジスタに04Hセット。
【0265】
(807):ストロボマイコンとシリアル通信。
【0266】
(808):記憶したメイン発光ガイドナンバーをストロボマイコンから読み出してレジスタPGNRにストア。
【0267】
(809):リターン。メインフローチャート(図9)の(625)へ進む。
【0268】
(625):COMP_ENDポートをチェックし、コンパレータ36の出力を調べる。もしロウのままならば、(626)へ分岐する。予め設定した1段オーバーまで発光量が達しなかったので閃光ブラケット撮影を中止する。
【0269】
(626):FSTART=0にして積分コンデンサ34に蓄積した電荷を放電し、AFBレジスタの00Hを設定して(604)に戻る。
【0270】
(625):閃光発光量が1段オーバーで露光できたなら(627)へ進む。
【0271】
(627):FSTART=0にして積分コンデンサ34の蓄積電荷を放電。
【0272】
(628):AFBを1増やす。
【0273】
(629):充完信号端子47が1になるまで待つ。つまりメインコンデンサ53が充完するまで待って(611)へ戻る。
【0274】
2駒目のミラーアップ(611)、絞り込み(612)後、(613)から(617)へ進み、(617)で図10の閃光撮影設定サブルーチンに入る。
【0275】
(701):(628)にてAFBが1になっているから(707)へ分岐。
【0276】
(707):送信レジスタに05H設定。
【0277】
(708):ストロボマイコンとシリアル通信。ストロボマイコンをガイドナンバー発光モードにする。
【0278】
(709):AFBの値をチェック。AFB=1なので(710)へ。
【0279】
(710):送信レジスタにPGNR−1段をセットし、ガイドナンバーを1段オーバー発光分の1段アンダー、つまり適正に設定する。この結果、ストロボ装置は2駒目は適正光量で発光し、フィルム露光させる。同様に3駒目はミラーアップ(611)、絞り込み(612)から(613)、(617)を経て閃光撮影設定サブルーチンへ進み、そして、(701)、(707)、(708)を経て(709)に進む。
【0280】
(709)では(628)にてAFBが2になっているから(713)へ分岐する。
【0281】
(713):送信レジスタにPGNR−2段をセットし、ガイドナンバーを1駒目より2段アンダーに設定する。つまり、3駒目は1段アンダーのガイドナンバーで発光する。したがって、1段アンダーにフィルム露光される。
【0282】
このようにして、連続3駒の撮影が終了すると、(711)、(712)を経て(706)からメインルーチンの(618)に進み、以後は(622)で(626)に分岐する。
【0283】
(626):AFBを00Hに設定し、(604)に戻る。
【0284】
このようにして、第2の実施例においては、1駒目に1段オーバーの露光を行い、1段オーバーの光ができれば以後連続して1段ずつ発光量を減少させた3駒の撮影を行う。したがって撮影に1段オーバー、適正、1段アンダーの閃光ブラケット撮影を行うことができる。また、1駒目オーバーに露光できないときには閃光ブラケット撮影を中止することで、ブラケット効果の無い撮影を防止することができる。
【0285】
実施例では、1段ごとのブラケットを行ったが、もちろん2分の1段、3分の1段などでも可能であり、また、その段数をユーザーが設定するようにも構成可能である。さらに、露光の順番をアンダー、適正、オーバーに限らず、適正、オーバー、アンダーあるいは適正、アンダー、オーバーなどの順で構成することも可能である。
【0297】
【発明の効果】
本発明によれば、閃光撮影に際し、被写体からの反射光量ではなく、閃光管の光を受光して得られる光量が設定された発光量に達すると発光を停止させることで、被写体の姿勢等の変化に影響されることなく所望の露出での撮影が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のカメラシステムの電気的構成の概略図。
【図2】図1に示したストロボ装置2に内蔵されたマイクロコンピュータ(ストロボマイコン)68の機能及び制御動作を示すフローチャート。
【図3】図1に示したカメラ本体1に内蔵されているカメラマイコン17の機能及び制御動作を示すメインフローチャート。
【図4】図3のフローチャートのステップ215の内容を示すサブルーチンのフローチャート。
【図5】図3のステップ224の内容を示すサブルーチンのフローチャート。
【図6】(a)は第1の実施例のカメラシステムの撮影前の状態における機械的構造の概略図、(b)は該カメラシステムの撮影露光時の状態における機械的構造の概略図。
【図7】本発明の第2の実施例のカメラシステムの電気的構成の概略図。
【図8】図7に示したストロボマイコン68の機能及び制御動作を示すフローチャート。
【図9】図7に示したカメラマイコン17の機能及び制御動作を示すメインルーチンのフローチャート。
【図10】図9のステップ617の内容を示すサブルーチンのフローチャート。
【図11】図9のステップ624の内容を示すサブルーチンのフローチャート。
【符号の説明】
1…カメラ本体 2…ストロボ装置
3…撮影レンズ 4…フィルム
5…シャッター 6…ペンタゴナルダハミラー
7…ピント板 8…メインミラー
9…サブミラー 10…集光レンズ
11…調光用フォトダイオード 12…測光用フォトダイオード
13…ファインダー接眼レンズ 14…発光管(キセノン管)
15…反射笠
16…発光量測定用フォトダイオード 17…カメラマイコン
18…測光回路 19…表示回路
20…ミラー駆動回路 21…絞り駆動回路
22…シャッター駆動回路 23…フィルム給送回路
24…スイッチ 25…プルアップ抵抗
26…スイッチ 27…プルアップ抵抗
28…スイッチ 29…プルアップ抵抗
30…ダイオード 31…演算増幅器
32…D/A変換器 33…トランジスタ
34…コンデンサ 35…アナログスイッチ
36…コンパレータ 37…基準電圧源
38…ORゲート 39…抵抗
40…警告表示用発光ダイオード 41…ストロボスイッチ
42〜48…端子 49…電池
50…電源スイッチ 51…DC−DCコンバータ
52…ダイオード 53…メインコンデンサ
54,55…メインコンデンサの電圧検出用分圧抵抗
56…基準電圧源 57…コンパレータ
58…抵抗 59…充電完了表示用LED
60…発光トリガ回路 61…発光停止回路
62…演算増幅器 63…コンデンサ
64…アナログスイッチ 65…A/D変換器
66…コンパレータ 67…D/A変換器
68…ストロボマイコン 69…ORゲート
70,71…ANDゲート 72…ORゲート
73,74…ANDゲート 75…ワンショット回路
76〜79…インバータ 80…ANDゲート
Claims (6)
- 第一回目の閃光撮影以降に複数回連続する閃光撮影を撮影ごとに露出条件をずらして行う自動段階露光撮影が可能なカメラシステムであって、前記第一回目の閃光撮影時に、ストロボ光発光時の被写体からの反射光を受光し、受光光量が所定値に達した時発光を停止させる制御手段と、閃光管からの光を受光し、発光量を検知する発光量検知手段と、前記第一回目の閃光撮影時に前記発光量検知手段にて発光量検知を行い、前記第一回目の閃光撮影の際と比較して所定露出段数ずらした発光を行わせるための発光量を設定する発光量設定手段と、前記第一回目の閃光撮影以降の連続する閃光撮影の際に、前記発光量設定手段によって設定された発光量を前記発光量検知手段にて検知した時に発光を停止させる発光制御手段と、を有することを特徴とするストロボ装置とカメラからなるカメラシステム。
- 前記第一回目の閃光撮影は予備発光を伴う撮影であることを特徴とする請求項1に記載のストロボ装置とカメラからなるカメラシステム。
- 前記発光量検知手段で検知された発光量を基準として、所定の露出段数ずらした発光を行わせるために設定される発光量がストロボ装置の最大発光量よりも大きな値である時に警告を行う警告手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラシステム。
- 前記発光量検知手段で検知された発光量を基準として、所定の露出段数ずらした発光量として設定される発光量がストロボ装置の最大発光量よりも大きな値である時に段階露光撮影を禁止する禁止手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカメラシステム。
- 閃光管からの光を受光し発光量を検知する発光量検知手段を備えたストロボ装置と着脱可能であり、第一回目の閃光撮影以降に複数回連続する閃光撮影を撮影ごとに露出条件をずらして行う自動段階露光撮影が可能なカメラであって、前記第一回目の閃光撮影時に、ストロボ光発光時の被写体からの反射光を受光し、受光光量が所定値に達した時に前記ストロボ装置に発光を停止させる発光制御手段と、前記ストロボ装置より前記第一回目の閃光撮影時に前記発光量検知手段にて検知された発光量を受信し、前記第一回目の閃光撮影の際と比較して所定露出段数ずらした発光を行わせるための発光量を設定する発光量設定手段と、前記第一回目の閃光撮影以降の連続する閃光撮影の際に、前記ストロボ装置が前記発光量設定手段によって設定された発光量を前記発光量検知手段にて検知したときに発光を停止するように、前記発光量設定手段によって設定した発光量を前記ストロボに送信する通信手段と、を有することを特徴とするカメラ。
- 第一回目の閃光撮影以降に複数回連続する閃光撮影を撮影ごとに露出条件をずらして行う自動段階露光撮影が可能なストロボ装置であって、閃光管からの光を受光し、発光量を検知する発光量検知手段と、前記第一回目の閃光撮影時に前記発光量検知手段にて発光量検知を行い、前記第一回目の閃光撮影以降の連続する閃光撮影の際に、前記第一回目の閃光撮影時と比較して所定露出段数ずらした発光を行わせるための発光量を検知したときに発光を停止する発光制御手段と、を有することを特徴とするストロボ装置。
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