JP3962477B2 - 頭上弁式エンジンの潤滑装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、頭上弁式エンジン、特に頭上弁式小型汎用エンジンにおける動弁機構の潤滑装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
頭上弁式エンジン(以下OHVエンジンという)においては、クランク室と動弁機構が収納される動弁機構室とを連通するブリーザ通路を設け、このブリーザ通路を利用してオイルデイッパ等によって掻き上げられてクランク室内に浮遊している飛沫潤滑油を、ピストンの下降によって生ずる呼気と共に、前記動弁機構室内に導くことによって、該動弁機構を潤滑することが行なわれている。
【0003】
かかる小型汎用エンジンにおける動弁機構の潤滑装置の従来技術として実公昭63−15530号にて提案された技術があり、その詳細を図9〜図11に示す。
これらの図において、このエンジンはシリンダを水平よりもやや上方に傾斜させた傾斜型OHVエンジンであり、クランク室101と動弁機構室102とを連通するブリーザ通路131は、シリンダバレル116とシリンダヘッド118の壁内に形成されている。
【0004】
該ブリーザ通路131の動弁機構室102の端部131aは、吸気弁151の上方位置から排気弁152の弁棒152aとロッカアーム162との当接部に向かって開口するとともに、分岐通路131bは、吸気弁151の弁棒151aのロッカアーム161との当接部に向かって開口している。
【0005】
かかるOHVエンジンは上記のように構成されているので、ピストン107の下降によって生じる呼気と共に、オイルデイッパ115によって掻き上げられてクランク室101内に浮遊する飛沫潤滑油は、上記ブリーザ通路131内に導入され、その大部分が前記ブリーザ通路131の直線状端部131aを通って排気弁152側の動弁機構即ち弁棒152aとロッカアーム162との当接部付近に吹き掛けられることにより、多量の潤滑油が供給される。また一部の潤滑油は、分岐通路131bを経て吸気弁151側の動弁機構即ち弁棒151aとロッカアーム161との当接部付近に吹き掛けられて吸気弁側の動弁機構に達することにより、少量の潤滑油が供給される。
【0006】
また、前記動弁機構室102内に入った呼気は、ブリーザバルブ108を通ることにより潤滑油が分離されてブリーザ室109に入り、ブリーザ管132を通って気化器111に戻され、潤滑油は動弁機構室102の内面に沿って下方に流れプッシュロッド122及びタペット121の周囲の隙間を通ってクランク室101内に回収される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
かかる従来のOHVエンジンにおいては、図10に示すように、吸気弁151と排気弁152とは、互いに平行に配設され、また動弁機構室102内に突出されている前記2つの動弁151、152の距離は比較的近くなっている。さらに前記クランク室101と動弁機構室102とを通過するブリーザ通路131は、シリンダバレル116と及びシリンダヘッド118の壁内の厚肉部に形成されている。
【0008】
然るに近年、かかるOHVエンジンにあっては、燃焼室上部の形状は、燃焼効率向上のため、ペントルーフ型の燃焼室が用いられるようになってきている。かかるペントルーフ型燃焼室のエンジンにおいては、吸気弁と排気弁とはシリンダバレルの軸と一定の角度と有して外側に向かって広がる構造であるため、動弁機構室内に突出する吸気弁と排気弁との先端部の間隔が大きくなり、また重量軽減のため構成部品の肉厚は薄く形成され、各部のスペースも狭くなっている。従って、かかる従来技術においては、ブリーザ通路の形成を簡単かつ部品点数を増加することなく容易になすことができず、このため、排気弁の潤滑が不足して排気弁の寿命を低下させるという問題点がある。
【0009】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、ペントルーフ型燃焼室を有する頭上弁式エンジンであっても、動弁機構室におけるブリーザ通路を部品点数を増加することなく容易に形成し、かつ動弁機構全体に充分な量の潤滑油を供給可能な頭上弁式エンジンの潤滑装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる課題を解決するため、その第1発明として、シリンダヘッドに吸気弁と排気弁とを組み込み、該シリンダヘッドの上部に前記吸気弁及び排気弁を駆動する動弁機構が収納される動弁機構室を備え、該動弁機構室から前記シリンダヘッド及びシリンダ内を貫通してクランク室に連通される第1のブリーザ通路を設けてなる頭上弁式エンジンにおいて、前記シリンダヘッドの前記動弁機構室に臨む動弁室面の前記吸気弁のばね座部近傍に前記第1のブリーザ通路の開口部を設け、該開口部と前記排気弁の周辺とを、前記シリンダヘッドの動弁室面に刻設されて一端が前記開口部に連通される溝と、該溝の他端に連通されて前記シリンダヘッドの動弁室面から上方へ立設された案内壁とシリンダヘッドの外壁との間に形成されたトンネル状通路とにより形成された第2のブリーザ通路を設け、さらに前記第2のブリーザ通路は、前記吸気弁用弁ばねのばね座及び排気弁開弁ばねのばね座の周囲に前記シリンダヘッドの動弁室面から夫々突設されたリング状リブに囲まれた空間と該リング状リブの一部を切欠いて前記溝及びトンネル状通路とを連通して形成されてなることを特徴とする頭上弁式エンジンの潤滑装置を提案する。
【0011】
また第2発明は、前記第1発明に加えて、前記シリンダヘッドの上面とヘッドカバーとの間に介装されるパッキンの一部を、前記案内壁の上部から突出させて前記第2のブリーザ通路の上部を覆うように構成したことにある。
【0013】
かかる発明によれば、クランク室内の飛沫潤滑油は第1のブリーザ通路を通って動弁機構室の開口部から吸気弁のばね座周辺に流出し、該吸気弁周辺からシリンダヘッドの動弁室面に形成された溝及び案内壁とシリンダヘッドの外壁とに囲まれたトンネル状通路からなる第2のブリーザ通路を通って排気弁の周辺に導かれる。
【0014】
従ってかかる発明によれば、吸気弁周りは勿論、熱的に厳しい条件にある排気弁周りに第2のブリーザ通路を通って充分な量の潤滑油を供給することができ、動弁機構全体の潤滑がむらなくなされる。
【0015】
また、前記第2のブリーザ通路は、シリンダヘッドの動弁室面を利用するとともにパッキンの突出部によって構成できるので、かかるブリーザ通路を設けるための格別の部品を必要としないので、部品点数の低減が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0017】
図1は本発明が適用される汎用OHVエンジンの横断面図、図2は図1のエンジンにおける動弁機構部の平面図(ヘッドカバーを除いた平面図)、図3は図2のA−A線断面図である。
本発明が適用される汎用4サイクルOHVエンジンは、図1に示すように、ペントルーフ型燃焼室30を有するシリンダヘッド8に、各1個の吸気弁14及び排気弁14aを弁の中心同士が軸対称になるように放射状に配置している。
【0018】
図1〜図3において、2はシリンダ、5はクランク軸、6はコネクチングロッド、7はピストン、8はペントルーフ型の燃焼室30を有するアルミダイキャスト製のシリンダヘッドである。9は該シリンダヘッド8の上部に取付けられたヘッドカバー、14及び14aは前記シリンダヘッド8に各1個、軸対称にかつ放射線状に配設された吸気弁及び排気弁である。
15はプッシュロッド、32はプッシュロッド室、16はタペット、18は前記吸気弁14及び排気弁14a用の弁ばね、19は該弁ばね18の付勢力を前記吸・排気弁14、14aに伝えるばね受、21は吸気弁用のロッカアーム、21’は前記ロッカアーム21と対称形状をした排気弁用のロッカアーム、22はロッカアーム軸受台、23は1対の平行なロッカアーム軸で、これらの部材14、14a、15、16、18、19、21、21’、22、23と動弁カム17により動弁機構74を構成している。
【0019】
前記ロッカアーム軸受台22は、4個のボルト25でシリンダヘッド8に取付けられるとともに、その軸方向において、前記平行な1対のロッカアーム軸23を両持ちにて固定して支えている。前記ロッカアーム軸23,23には筒状の吸気弁用のロッカアーム21と、排気弁用のロッカアーム21’とが軸対称位置に軸方向を拘束されて回転自在に支持されている。前記筒状のロッカアーム21、21’の一方の端部には、前記プッシュロッド15により押在されるアーム21b、21’bが連結され、また他方の端部には、吸・排気弁14,14aを作動させるアーム21c、21’cが連結されている。
【0020】
前記アーム21c、21‘cの先端部には動弁機構74のクリアランスを調整する調整ねじ24が螺合され、該調整ねじ24の先端には前記プッシュロッド15の球形状の先端面に受ける球面軸受(不図示)が設けられている。また、前記アーム21c、21’cの先端の前記吸・排気弁14、14aと当接する部分には、耐摩耗性材料からなる半円筒状の当て金21a,21’aが取付けられている。
前記シリンダヘッド8の前記ロッカアーム軸受台22の取付面とヘッドカバー9の取付面とは、図3のFにて示すように同一面、つまり面一となっている。
【0021】
かかるエンジンの運転時において、前記動弁機構74は、調時歯車(不図示)によりクランク軸5の回転数の1/2に減速されて回転するカム軸17aに取付けられた動弁カム17により、タペット16、プッシュロッド15、ロッカアーム21、21’を介して、予め設定されたタイミングで以って前記吸・排気弁14、14aを開閉する。
前記ロッカアーム21、21’はロッカアーム軸23に支持されて、梃子作動により揺動し、前記プッシュロッド15の往復動を吸・排気弁14、14aに伝えるが、前記弁ばね18は動弁カム17による弁開閉のストロークを正確に吸・排気弁に伝達するため、吸・排気弁14、14aが閉じる方向に強い付勢力(取付荷重)で付勢されている。
【0022】
このため、前記ロッカアーム21、21’は前記付勢力に対して充分な軸受面積を持つように比較的大径の前記ロッカアーム軸23を回転軸としている。また、エンジンの運転中はシリンダ2及びシリンダヘッド8は、温度上昇により熱膨張をするため、前記動弁機構74の連接部に無理な力が掛からないように、冷態時にエンジンにより指定されたタペットクリアランスを設定し、エンジンの組立時に、前記調整ねじ24によってクリアランスを調整している。
【0023】
図4〜図8は本発明の実施形態を示し、図4は図1〜図3に示すようなOHVエンジンの動弁機構の組立平面図(ヘッドカバーを取除いた図)、図5はシリンダヘッドの平面図、図6は図5のB−B線断面を90°回転して示した図、図7は図5のC−C線断面図、図8はばね受座板の部品図である。
尚、図4及び図5は図2に対して180°回転図示している。
【0024】
図4において、14は吸気弁、14aは排気弁、74は動弁機構である。該動弁機構74は、シリンダヘッド8の上部とヘッドカバー9とにより形成された動弁機構室92に収納された、前記ロッカアーム軸受台22、ロッカアーム軸23,23、ロッカアーム21、21’、調整ねじ24,24、弁ばね18,18、並びにプッシュロッド15、タペット16、動弁カム17等により構成されている。
【0025】
8aは前記シリンダヘッド8の外壁で、前記動弁機構室92を形成し、上面には前記ヘッドカバー9(図1参照)とパッキン93(図4に斜線で示す)を介して結合される合せ面8a1を有する(図6参照)。
8bは前記外壁8aの上面に4個穿けられたヘッドカバー9締付用のめねじ、8cは前記ロッカーアーム軸受台22の取付け用の4個のめねじ、8dは該軸受台22取付用の円柱、8eは点火プラグ31(図1参照)取付用のめねじである。
【0026】
また、93bは前記パッキン93の前記円柱8dとの干渉阻止用の円形状の切欠き、93aは該パッキン93の突出部であり、後述するブリーザ通路95を上側から覆うように穿設されている。また該突出部93aは、前記円形状の切欠き93bが前記円柱8dの外周に嵌められることによって位置決めされるとともに、前記ロッカアーム軸受台22を円柱8dに固定する際に該軸受台22の下部での抜けが阻止されるようになっている。
【0027】
図5において、8fは前記吸気弁14の弁ばね18用のばね座、8hは前記排気弁14aの弁ばね18用のばね座である。
8gは前記ばね座8fの周りに上方に突出して形成されたリング状リブで、前記吸気弁14側の弁ばね18の位置決めをなすものである。また8iは前記ばね座8hの周りに上方に突出して形成されたリング状リブで、前記排気弁14a側の弁ばね18の位置決めをなすものである。
前記吸気弁側のリング状リブ8g及び排気弁側のリング状リブ8iには、後述する角溝8m及びばね受座板76を設けるために、各2箇所の切欠き8Sが形成されている(図6参照)。
【0028】
8jは前記ロッカアーム軸受台22取付用の円柱8dに連設された衝立状の仕切壁で、前記円柱8dから吸気弁14及び排気弁14aの方向に直状に、前記リング状リブ8g及び8iに近接する部位まで延びた比較的薄肉の壁で、その高さを図6に示すように前記外壁8aの上面8a1よりも僅かに低く形成している。
【0029】
94はブリーザ通路で、シリンダヘッド8内及びシリンダ2内を上下に直管状に貫通して設けられ、クランク室101に連通されている。
そして該ブリーザ通路94の上端は、図5〜図6に示すように、吸気弁14の弁ばね18の位置決め用リング状リブ8gの外側に設けられた開口部8kに連通され、該開口部8kを介して動弁機構室92と連通している。
【0030】
8mは前記シリンダヘッド8の動弁機構室92に臨む上面即ち動弁室面に形成された角溝で、前記吸気弁14側のリング状リブ8gの一部を切欠いて(8sは切欠部)、平面が吸気弁側のばね座8fから排気弁側のばね座8hに向くようにS字状に形成されている。そして該角溝8mは、一端が前記開口部8kに連通され、他端側が図7に示すように、シリンダヘッド8の上面に中央突起部8uの手前で中央側が高くなるような適当な勾配を付して該中央突起部8uの上側空間に連通されている。
【0031】
前記角溝8mは、この実施形態のような汎用小型OHVエンジンでは3mm〜5mmの深さに形成するのが好適である。
以上により、前記開口部8kから角溝8m、及び前記仕切壁8jの底部に連なる中央突起部8u上側で、前記仕切壁8jとシリンダヘッドの外壁8aとに囲まれたトンネル状の空間を経て排気弁14a側のばね座8hに至るトンネル状のブリーザ通路95を形成する。
【0032】
図4〜図8において76は吸気弁14側のばね受座板である。
図8(a)(正面図)及び(b)(平面図)において、前記ばね受座板76はワッシャ部76a、突出部76b、及び立上り部76cより形成されている。該ワッシャ部76aは前記吸気弁14側のリング状リブ8g内に嵌合されて、吸気弁14が装着されると弁ばね18の弾力によりばね座8fに押圧され、また、該突出部76b及び立上り部76cの一部は前記リング状リブ8gの切欠き部8sから外側に突出されて、前記ブリーザ通路94の開口部8k及びS字状の角溝8mの上側を覆うようになっている。また、前記仕切壁8jの側端とシリンダヘッド8の外壁8aとの間の隙間を前記立上り部76cが覆うようになっている。
【0033】
かかる構成からなる動弁機構の潤滑装置を備えたOHVエンジンの運転時には、図1において、ピストン7が下降するとクランク室101内の容積が小さくなり、オイルデイッパ115(図参照)によって掻き上げられて該クランク室101内に浮遊している飛沫潤滑油が、図7の矢印D及び図6の矢印Eで示すようにクランク室101内の呼気と共にブリーザ通路94内を通ってシリンダヘッド8の開口部8kに達する。
【0034】
そして該飛沫は、ここでその方向を横方向に転じ、S字状の角溝8mを通って角溝8mの先端開口部から出て、衝立状の仕切壁8jとシリンダヘッド8の外壁8aとの間に形成される前記ブリーザ通路95を通って排気弁14aの方向に吹付けられる。また、前記呼気の一部は前記ばね受座板76の立上り部76cの隙間から逆流し、これに含まれた潤滑油が吸気弁14にも適当量吹き付けられ、これによって該吸気弁14の潤滑がなされる。
【0035】
以上のように、かかる実施形態においては、シリンダヘッド8の吸気弁14側の弁ばね18用のばね座8f部と排気弁14a側の弁ばね18用のばね座8hとの間に角溝8m及びトンネル状通路からなるブリーザ通路95を形成し、該ブリーザ通路95をクランク室101に連通するブリーザ通路94に開口部8kを介して接続したことにより、クランク室101内の飛沫潤滑油が動弁機構室92内の吸気弁14側から排気弁14a側へと確実に供給され、吸気弁14側は勿論、熱的に厳しい条件下にある排気弁14a側にも充分な量の潤滑油を供給することができる。
【0036】
またかかるブリーザ通路95はシリンダヘッド8の動弁機構室92に臨む上面形状及びパッキン93の形状によって構成できるので、格別な部品を必要とせず部品点数の低減がなされる。
【0037】
【発明の効果】
以上記載のごとく、本発明によれば、クランク室からの飛沫潤滑油を吸気弁用弁ばねのばね座近傍の開口部から該開口部に連通される溝及び案内壁とシリンダヘッドの外壁に囲まれたトンネル状通路からなる第2のブリーザ通路を通して排気弁近傍に導くことにより、吸気弁周りは勿論、熱的に厳しい条件下にある排気弁周りに充分な量の潤滑油を供給することができ、動弁機構全体の潤滑をむらなくなすことができる。
【0038】
また、前記ブリーザ通路は、シリンダヘッドの動弁室面を利用するとともにパッキンの突出部によって構成できるので、かかるブリーザ通路を設けるための格別な部材を必要とせず、また狭い動弁機構室内での組立性も良好となり、従って、部品点数を増加することなく低コストで以って動弁機構の完全な潤滑をなすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される汎用頭上弁式エンジンのシリンダ中心線に沿う横断面図である。
【図2】上記エンジンの動弁機構のヘッドカバーを除いた平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明の実施形態にかかる汎用頭上弁式エンジンの動弁機構の組立平面図で、ヘッドカバーを除いた図である。
【図5】上記実施形態におけるシリンダヘッドの平面図である。
【図6】図5のB−B線断面図である。
【図7】図5のC−C線断面図である。
【図8】上記実施形態におけるばね受座板を示し、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図9】従来技術に係る汎用頭上弁式エンジンのシリンダ中心線に沿う横断面図である。
【図10】上記従来技術にかかる縦断面図である。
【図11】上記従来技術における動弁機構の平面図である。
【符号の説明】
2 シリンダ
8 シリンダヘッド
8a 外壁
8d 円柱
8f、8h ばね座
8g、8i リング状リブ
8j 仕切壁
8k 開口部
8m 角溝
14 吸気弁
14a 排気弁
18 弁ばね
30 燃焼室
74 動弁機構
76 ばね受座板
92 動弁機構室
93 パッキン
93a 突出部
94 ブリーザ通路(第1)
95 ブリーザ通路(第2)

Claims (2)

  1. シリンダヘッドに吸気弁と排気弁とを組み込み、該シリンダヘッドの上部に前記吸気弁及び排気弁を駆動する動弁機構が収納される動弁機構室を備え、
    該動弁機構室から前記シリンダヘッド及びシリンダ内を貫通してクランク室に連通される第1のブリーザ通路を設けてなる頭上弁式エンジンにおいて、
    前記シリンダヘッドの前記動弁機構室に臨む動弁室面の前記吸気弁のばね座部近傍に前記第1のブリーザ通路の開口部を設け、
    該開口部と前記排気弁の周辺とを、前記シリンダヘッドの動弁室面に刻設されて一端が前記開口部に連通される溝と、
    該溝の他端に連通されて前記シリンダヘッドの動弁室面から上方へ立設された案内壁とシリンダヘッドの外壁との間に形成されたトンネル状通路とにより形成された第2のブリーザ通路を設け、さらに前記第2のブリーザ通路は、前記吸気弁用弁ばねのばね座及び排気弁開弁ばねのばね座の周囲に前記シリンダヘッドの動弁室面から夫々突設されたリング状リブに囲まれた空間と該リング状リブの一部を切欠いて前記溝及びトンネル状通路とを連通して形成されてなることを特徴とする頭上弁式エンジンの潤滑装置。
  2. 前記シリンダヘッドの上面とヘッドカバーとに間に介装されるパッキンの一部を、前記案内壁の上部から突出させて前記第2のブリーザ通路の上部を覆うように構成されてなる請求項1記載の頭上弁式エンジンの潤滑装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8240296B2 (en) 2008-10-28 2012-08-14 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Lubrication device for gas engine

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JPH11241613A (ja) 1999-09-07

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