JP3962277B2 - フォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

フォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、大陸間長距離伝送などに用いられるフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法に係り、特に、母材長が長いフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の光ファイバは、屈折率の高いコアと、コアよりも僅かに屈折率が低いクラッドとの2層構造であり、そのベース素材として石英を用いている。コアは、クラッドよりも僅かに屈折率を高くするために、石英にゲルマニウム等の添加物を加えた組成となっている。
【0003】
従来の光ファイバにおいては、光ファイバのコアの屈折率がクラッドの屈折率よりも高いため、この屈折率差によって、光ファイバに入射した光がコア内に閉じこめられて光ファイバ中を伝搬することができる。伝搬する光の単一モード条件を満足するために、コアの直径は5〜10μm程度に形成される。
【0004】
ところが、近年の光増幅技術や波長多重(WDM)技術の発展により、光ファイバへ入射させる光のパワーが大きくなってきており、その結果、種々の非線形効果現象が生じ易くなっている。例えば、非線形効果現象の一つである自己位相変調現象が生じると、光ファイバ中のパルス信号波形が歪み、伝送容量が制限される。また、同じく非線形効果現象の一つであるブリュリアン散乱現象も生じ易くなっており、この現象が生じると光ファイバに対する光入射パワーが飽和する。つまり、これらの非線形効果現象が生じると、光ファイバ中を伝搬する光信号の伝送特性の劣化を招くことになる。
【0005】
また、現状の光ファイバの伝送損失は、伝送損失が最も小さいもので0.16dB/km程度であるが、大陸間長距離伝送等で用いる光ファイバにおいては、より一層の低損失化が望まれている。伝送損失の主要因としては、光が伝搬するコアやコア近傍のクラッド部の組成密度揺らぎによるレイリー散乱損失が挙げられる。
【0006】
そこで、近年、低伝送損失の光ファイバとして、フォトニッククリスタル光ファイバ(Photonic Crystal Fiber(以下、PCFと示す))が注目を集めている。このPCFとは、クラッド部にフォトニック結晶構造を有する光ファイバである。フォトニック結晶構造とは、屈折率の周期構造のことであり、具体的には蜂の巣のようなハニカム構造の空間をクラッド部に設けることで、光のエネルギー禁制帯であるフォトニックバンドギャップ(Photonic Band Gap(以下、PBGと示す))が発生する。PBG構造を導波原理とするPCFとして、例えば、KnightらのPCFがある(Knight etc.,Science282,1476,(1998)参照)。
【0007】
ところが、このPCFにおいて光を伝搬させるには、精度良くPBG構造を形成する必要があるため、僅かながらでも構造的な揺らぎがあると、光の伝播条件を維持できなくなってしまい、いわゆる構造不正損失が生じてしまう。
【0008】
そこで、完全なPBG構造を有したPCFではないものの、構造不正損失を防ぐために、ガラス組成の違いにより比屈折率差を持たせた従来の光ファイバにおいて、クラッドにおけるコア近傍に長軸方向の貫通孔を形成してクラッドの実効的な屈折率を下げ、コア/クラッド間の比屈折率差を大きくすることで、従来の光ファイバでは得られなかった特性を得ている。例えば、通常のシングルモードファイバの構造を有する光ファイバの、コアの周りのクラッド部に、長手方向全長に亘って4つの空孔を形成してなる空孔付加型ホーリーファイバ(Holey Fiber)では、コア/クラッド間の実効的な比屈折率差を拡大することで、0.8μm帯にゼロ分散とシングルモード動作が得られる(長谷川 etc.,OFC2001PD5-1参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題 】
このようなPCFは、VAD法などで作製した石英ガラス母材の中央部近傍に長軸方向の貫通孔を形成したものをPCF母材として用いることで得られる。
【0010】
ところで、φ5μmの貫通孔を有するφ125μmのPCFを得るためのPCF母材は、PCF母材の外径が50mmの場合、貫通孔の径が2mmとなる。このφ2mmの貫通孔をドリルを用いて形成する場合、ドリル長があまり長くなるとドリルにたわみが生じるため、貫通孔に要求される加工精度を満足できなくなる。よって、加工精度を満足できるドリル長は、最大でも200mm未満となってしまう。このため、PCF母材の両端面から、中心軸を合わせて貫通孔を形成したとしても、貫通孔の長さは最大でも400mm未満である。ここで、PCF母材の外径が200mmの場合、貫通孔の径は8mmとなるが、φ8mmの貫通孔を形成可能なドリルの最大長は、φ2mmの貫通孔を形成可能なドリルの最大長よりもやや長くなるものの、ドリルのたわみは本質的に避けれらないことから、それ程大きな差異はない。
【0011】
つまり、PCF母材の最大長は、貫通孔形成のために用いるドリルの長さによって制約を受けるため、全長が400mmを超えるような長尺のPCF母材を製造することは困難であった。
【0012】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、長尺で、かつ、PBG構造の精度が高いフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係るフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法は、SiO2で構成されるコアの周りにクラッド部を有し、かつ、クラッド部のコア近傍にフォトニック結晶構造を有するフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法において、SiO2で構成される円板部材の中央部近傍に少なくとも1つの貫通孔を形成し、その円板部材を複数枚積層して積層体を形成すると共に、各円板部材の貫通孔を連通させ、その積層体に焼結処理を施して各円板部材を一体に形成するもの、また、SiO2で構成される円板部材の中央部近傍に少なくとも1つの貫通孔を形成し、その貫通孔に円板部材と同じ材料で構成したガイド管を嵌合挿通し、そのガイド管に貫通孔の位置を合わせて円板部材を複数枚積層して積層体を形成し、その積層体に焼結処理を施して各円板部材及びガイド管を一体に形成するものである。
【0014】
以上の製造方法によれば、長尺で、かつ、PBG構造の精度が高いフォトニッククリスタル光ファイバ母材を容易に得ることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0021】
SiO2母材の斜視外観図を図1に、円板部材の斜視外観図を図2に、円板部材を固定治具で固定した状態を示す断面図を図3に、第1の実施の形態に係る製造方法により得られたフォトニッククリスタル光ファイバ母材の斜視外観図を図4に示す。
【0022】
第1の実施の形態に係るPCF母材の製造方法は、先ず、図1に示すように、VAD法などで製造したSiO2母材11を所定の厚さにスライスし、1つのSiO2母材11から複数枚(図1中では5枚)の円板部材21を作製する。その後、図2に示すように、各円板部材21の中央部23の周りに、少なくとも1つ(図2中では、同心円上に、かつ、等間隔に4つ)の貫通孔25を形成する。
【0023】
次に、図3に示すように、円盤状の底部材32a,蓋部材32c及び円筒状の側壁部材32bからなる固定治具32を用意し、複数枚(図3中では10枚)の円板部材21を側壁部材32b内に配置・積層させて積層体31を作製する。この時、円板部材21の配置・積層枚数は、SiO2母材11から円板部材21を切り出す枚数よりも多くすることは言うまでもない。また、各円板部材21の貫通孔25が連通すべく、各円板部材21の貫通孔25の位置を合わせて配置・積層する。
【0024】
その後、固定治具32ごと積層体31を加熱炉内に配置すると共に、所定の温度、時間の焼結処理を施し、各円板部材21を一体に形成する。これによって、図4に示すように、SiO2で構成されるコア43の周りにクラッド部44を有し、かつ、クラッド部44におけるコア43の周りに4つの貫通孔45からなるフォトニック結晶構造を有する第1の実施の形態のPCF母材41が得られる。ここで、得られたPCF母材41において、各貫通孔45に軸ズレや変形があった場合、各貫通孔45の内面に、適宜、研削加工を施してもよい。
【0025】
このPCF母材41をプレフォームとし、PCF母材41に対して所定の張力を付与した状態で線引き加工を施すことで、コアの周りのクラッド部に長手方向全長に亘る4つの貫通路を有するPCFが得られる。この時、PCFの貫通路の径が所望の径となるように、PCF母材41における各貫通孔45内の圧力を調整して最適化を図り、その後、線引き加工を行う。
【0026】
円板部材21の軸方向厚さは特に限定するものではないが、20〜100mmが好ましく、特に50mm前後が好ましい。
【0027】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0028】
本実施の形態の製造方法によれば、中央部23の周りに少なくとも1つの貫通孔25を有した円板部材21を複数枚積層して積層体31を形成すると共に、各円板部材21の貫通孔25を連通させ、その積層体31に焼結処理を施して各円板部材21が一体に形成されたPCF母材41を製造しているため、得られるPCF母材41の長さの調整は、円板部材21の積層枚数を増減するだけで自在に調整可能であり、その調整が容易である。すなわち、従来のPCF母材のように、貫通孔形成のために用いるドリルの長さによって母材長さが制限されるということはなく、長尺のPCF母材41の形成が容易である。
【0029】
また、円板部材21の軸方向厚さは最大でも約100mmであるため、円板部材21に貫通孔25を形成する形成手段として、ドリルの他に、より高精度な加工が可能な研削装置を用いることができる。
【0030】
さらに、外径が大きなPCF母材41を製造する場合、その貫通孔45の径も大きく形成する必要がある。このため、PCF母材41の製造に用いる円板部材21の外径及びその貫通孔25の径も大きく形成する必要がある。しかし、円板部材21の軸方向厚さは最大でも約100mmであるため、径の大きな貫通孔25であっても高精度に、かつ、容易に形成することができる。よって、外径が大きなPCF母材41を製造する場合であっても、加工精度の高い貫通孔45を形成することができる。
【0031】
また、各貫通孔45の加工精度が高く、かつ、長尺のPCF母材41を容易に得ることができるため、このPCF母材41を用いてPCFを製造すれば、従来のPCF母材を用いてPCFを製造する場合と比較して、一工程で得られるPCFの長さが著しく長くなり、その結果、PCFの製造コストの低減を図ることができる。
【0032】
次に、本発明の他の実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0033】
円板部材とガイド管との関係を示す斜視外観図を図5に、第2の実施の形態に係る製造方法により得られたフォトニッククリスタル光ファイバ母材の斜視外観図を図6に示す。尚、図1〜図3と同様の部材には同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0034】
第2の実施の形態に係るPCF母材の製造方法は、先ず、前実施の形態の製造方法と同様にして、貫通孔25を有する円板部材21を作製する。
【0035】
次に、図3に示すように、円盤状の底部材32a,蓋部材32c及び円筒状の側壁部材32bからなる固定治具32を用意し、複数枚(図3中では10枚)の円板部材21を側壁部材32b内に配置・積層させて積層体31を作製する。この時、円板部材21の配置・積層枚数は、SiO2母材11から円板部材21を切り出す枚数よりも多くすることは言うまでもない。また、各円板部材21の貫通孔25が連通すべく、図5に示すように、ある円板部材21の各貫通孔25に、円板部材21と同じ材料で構成したガイド管51をそれぞれ嵌合挿通し、その後、ある円板部材21に固定された各ガイド管51の位置に各貫通孔25の位置を合わせて、残りの円板部材21を、順次、配置・積層する。
【0036】
その後、固定治具32ごと積層体31を加熱炉内に配置すると共に、所定の温度、時間の焼結処理を施し、各円板部材21及び各ガイド管51を一体に形成する。これによって、図6に示すように、SiO2で構成されるコア63の周りにクラッド部64を有し、かつ、クラッド部64におけるコア63の周りに4つの貫通孔65からなるフォトニック結晶構造を有する第2の実施の形態のPCF母材61が得られる。ここで、得られたPCF母材61において、各ガイド管51の内周面が、各貫通孔65の周面を形成している。
【0037】
このPCF母材61をプレフォームとし、PCF母材61に対して所定の張力を付与した状態で線引き加工を施すことで、コアの周りのクラッド部に長手方向全長に亘る4つの貫通路を有するPCFが得られる。この時、PCFの貫通路の径が所望の径となるように、PCF母材61における各貫通孔65内の圧力を調整して最適化を図り、その後、線引き加工を行う。
【0038】
ここで、円板部材21とガイド管51との組み合わせとしては、円板部材21がフッ素をドープしたSiO2、ガイド管51が純SiO2などが挙げられる。SiO2にフッ素をドープする等の方法により、円板部材21の融点を純SiO2の融点よりも低くすることができ、その結果、ガイド管51の融点が円板部材21の融点よりも高くなる。
【0039】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0040】
本実施の形態の製造方法においては、ガイド管51の融点を円板部材21の融点よりも高くしているため、積層体31に焼結処理を施す際、各円板部材21に収縮が生じたとしても、ガイド管51には収縮は生じない。つまり、焼結処理の際、各円板部材21の収縮により、各貫通孔25の周面とガイド管51の外周面とが強固に一体化するが、各ガイド管51の大部分は未溶融であるため、各ガイド管51に変形が生じることはない。よって、本実施の形態の製造方法によれば、得られたPCF母材61において、各貫通孔65に軸ズレや変形が生じることはなく、その結果、各貫通孔65の内面に研削加工を施すことなく、加工精度が高い貫通孔65を有したPCF母材61(高精度のPBG構造を有したPCF母材61)を得ることができる。
【0041】
また、本実施の形態の製造方法においても、前実施の形態の製造方法と同様の作用効果が得られることは勿論のことである。
【0042】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0043】
【実施例】
(実施例1)
直径50mmの全合成SiO2母材をVAD法により複数本作製する。各SiO2母材をガラスカッターを用いて厚さ約50mmにスライスし、円板部材を作製する。各円板部材の両端面に端面加工を施した後、各円板部材の中央部の周りに、径2.0mmの貫通孔を、同心円上に、かつ、等間隔に4つ形成する。
【0044】
次に、固定治具を用いて、10枚の円板部材を配置・積層して積層体を作製する(図3参照)。
【0045】
その後、積層体が互いに離れないように固定治具で固定し、その状態で固定治具ごと電気炉内に配置し、1500℃×6時間の焼結処理を施して、各円板部材を一体に形成する。この一体形成物における各貫通孔の内面に研削加工を施して、外径が50mm、貫通孔径が2.0mm、全長が500mmのPCF母材(図4参照)を作製する。
【0046】
このPCF母材に対し、約0.49N(5×10-2kgf)の張力で、線引速度100m/minの線引き加工を施すことで、コアの周りのクラッド部に長手方向全長に亘る4つの貫通路を有し、全長が約70km、外径が125μm、貫通路の径が5μmのPCFが得られる。
【0047】
得られたPCFについて特性評価を行った結果、ゼロ分散波長は810nm、カットオフ波長は780nm、伝送損失は、波長800nmで1.5dB/km、波長1550nmで1.0dB/kmであり、良好な伝送特性(低伝送損失)が得られた。
【0048】
(実施例2)
実施例1と同様に、VAD法による全合成過程でフッ素をドープしたフッ素ソープSiO2で作製した各円板部材の両端面に端面加工を施した後、各円板部材の中央部の周りに、径4.0mmの貫通孔を、同心円上に、かつ、等間隔に4つ形成する。
【0049】
次に、固定治具を用いて、10枚の円板部材を配置・積層して積層体を作製する(図3参照)。ここで、円板部材を配置・積層する際、円板部材の各貫通孔に、全合成種SiO2からなり、外径が3.8〜3.9mm、内径が2.0mmのガイド管をそれぞれ嵌合挿通し、各円板部材間で貫通孔の位置を合わせる。
【0050】
その後、積層体が互いに離れないように固定治具で固定し、その状態で固定治具ごと電気炉内に配置し、1600℃×6時間の焼結処理を施して、各円板部材を一体に形成する。これによって、外径が50mm、貫通孔径が2.0mm、全長が500mmのPCF母材(図6参照)を作製する。
【0051】
実施例2のPCF母材について貫通孔を評価した結果、各円板部材を一体に形成しただけで、すなわち各貫通孔の内面に研削加工を施さなくても、実施例1のPCF母材における貫通孔と同等の精度が得られた。
【0052】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
(1) 長尺で、かつ、PBG構造の精度が高いフォトニッククリスタル光ファイバ母材を容易に得ることができる。
(2) (1)のフォトニッククリスタル光ファイバ母材を用いることで、低伝送損失で、かつ、安価なフォトニッククリスタル光ファイバを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 SiO2母材の斜視外観図である。
【図2】 円板部材の斜視外観図である。
【図3】 円板部材を固定治具で固定した状態を示す断面図である。
【図4】 第1の実施の形態に係る製造方法により得られたフォトニッククリスタル光ファイバ母材の斜視外観図である。
【図5】 円板部材とガイド管との関係を示す斜視外観図である。
【図6】 第2の実施の形態に係る製造方法により得られたフォトニッククリスタル光ファイバ母材の斜視外観図である。
【符号の説明】
21 円板部材
25 貫通孔
31 積層体
41,61 PCF母材(フォトニッククリスタル光ファイバ母材)
43,63 コア
44,64 クラッド部
45,65 貫通孔(フォトニック結晶構造)
51 ガイド管

Claims (2)

  1. SiO2で構成されるコアの周りにクラッド部を有し、かつ、クラッド部のコア近傍にフォトニック結晶構造を有するフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法において、SiO2で構成される円板部材の中央部近傍に少なくとも1つの貫通孔を形成し、その円板部材を複数枚積層して積層体を形成すると共に、各円板部材の貫通孔を連通させ、その積層体に焼結処理を施して各円板部材を一体に形成することを特徴とするフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法。
  2. SiO2で構成されるコアの周りにクラッド部を有し、かつ、クラッド部のコア近傍にフォトニック結晶構造を有するフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法において、SiO2で構成される円板部材の中央部近傍に少なくとも1つの貫通孔を形成し、その貫通孔に円板部材と同じ材料で構成したガイド管を嵌合挿通し、そのガイド管に貫通孔の位置を合わせて円板部材を複数枚積層して積層体を形成し、その積層体に焼結処理を施して各円板部材及びガイド管を一体に形成することを特徴とするフォトニッククリスタル光ファイバ母材の製造方法。
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