JP3961667B2 - 連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法 - Google Patents

連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法、より詳細には多数本の簾織り有機繊維ディップコードの長尺反の中にコード終端相互の連結部を有するコードが少なくとも1本は含まれる連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法に関し、特に、2本の互いに異なるコード終端相互の連結生産性に優れ、連結部の太さが従来より一層細く非連結部と略同じ直径に収まり、かつ連結部の引張強さが高い高品質のディップコード反を得ることができ、適用分野としてとりわけ空気入りタイヤやコンベヤベルトの補強部材に好適な、連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンベヤベルトや空気入りタイヤなどの補強材として用いる有機繊維コードは2束以上の有機繊維のマルチフィラメント束に下撚と上撚とを施して、いわゆる2本撚又は3本撚コードである。この種の処理前有機繊維コードを製造する際に、有機繊維コードの長さはまちまちになるのは止むを得ないところであり、また極めて長尺の有機繊維コードを必要とするときもあり、よって有機繊維コードを互いに連結する作業乃至操作は不可避である。
【0003】
手作業で有機繊維コードを連結するための一般的手段は電動ミシンによる縫い合わせ連結である。この電動ミシンによる縫い合わせ連結は、図5に示すように互いに異なる2本のコードA、Bの端末部Ae、Be相互を単純に合わせた状態でミシン掛けするので相当に注意深く作業を行ってもどうしても結節部C両端に縫い合わせができない終端糸が出る。
【0004】
この終端糸はわざわざ鋏などにより切り落とす必要があり、その際に本来のコードA、B部分を傷つけたり、一部のフィラメントを切断するなどの不具合が生じる。また簾織りコード反の製造中に結節部Cの終端糸が隣接する他のコードやドロッパーピン、ヘルドワイヤなどに引っ掛かり、これらが簾織りコード反製造装置の一旦停止又はコード切れをもたらす不具合が発生する。また電動ミシン自体が大きくスペースに限りがある工場内の移動に困難を伴い、電動ミシンへの給電コードが邪魔になるなど、その他の不便も派生する。
【0005】
上述した手作業の他にノッターと呼ばれる装置によるコード連結方法もあるが、この方法によると連結時間が、例えば1本の連結コードを完成させるのに約5分を要し、非効率的であるばかりかノッター連結後に撚戻し作業を必要とし、この作業には熟練による勘と要領とによるところが多く、結局現在では実情に則しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたコード相互間の連結の不具合を解決することを目的とし、特表平6−505222号公報では、一方の2本以上のマルチフィラメント線材の組立体(2本撚乃至3本撚コード)の末端を撚戻して2本以上のマルチフィラメント線材を分離し、他方の2本以上のマルチフィラメント線材の組立体も上記同様に線材を分離し、分離した線材を一方の組立体と他方の組立体とで対とし、この対を互いに並置させ、各組立体内では2か所以上の並置位置を互いにコード軸線方向にずらし、この2か所以上の並置位置を互いに独立させた連結区域とし、この各連結区域内の2本以上の線材部分のフィラメントを空気混合して2本以上の組立体(コード)を連結する方法を開示している。
【0007】
この連結方法によれば、電動ミシンやノッター装置などを使用せずに済むので連結時間の短縮が可能となり、しかも結節部に終端糸は生じるうれいはなく、しかも各組立体内における分離線材の連結対をコード軸線方向に互いにずらして連結部分を分散させるので結節部の膨らみを小さくできる利点を有するのは確かである。
【0008】
しかしその一方で、上記の公報が開示する連結方法は2本以上の撚合わせコードをわざわざ別個にマルチフィラメント線材として分離すること、この分離が元に戻らないように分離を保持する必要があること、各線材毎に撚戻しを実施する必要があること、そして連結作業が完了の後に各線材毎に撚操作を実施する必要があることなどから、手間が掛かり、1本の連結コードを完成させるのに2〜3分の時間を要するので、コード連結の作業性は改善の余地がある。そのためにはコード1本の連結のみに捕らわれることなく、簾織り有機繊維ディップコードとしてコード連結を取り上げることに着目すべきである。
【0009】
従ってこの発明は、2本以上の有機繊維フィラメント束を撚合わせたコードの初期連結と簾織り有機繊維ディップコードとしての仕上げ最終連結とを前提とし、初期連結では2本の処理前コード端末部相互を短時間で確実に連結し、仕上げ最終連結では品質上優れた簾織り有機繊維ディップコードとして空気入りタイヤやコンベヤベルトなどの物品に有利に適用可能な、連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の請求項1に記載した発明は、底部に設けた加圧気体の噴出口と噴出気体を受ける周囲壁及び蓋とを有する筐体内に、2束以上の有機繊維のマルチフィラメント束に下撚と上撚とを施した2本の処理前コードの、それらの上下撚の撚戻しを施した端末部分を上記噴出口位置又は噴出口近傍位置にて互いに交差させて端末部分の終端も含め収容した後、噴出口を介して上記筐体内に加圧気体をジェット流気体として噴出させ、噴出するジェット気体と筐体とにより互いに交差する2本のコード終端部分のマルチフィラメントを解撚し、併せてマルチフィラメントを相互に絡まり合わせて初期連結を完了させ、1本の連続するコードとし、
初期連結を完了した連続コードを含む多数本のコードを簾織りコード反とし、該簾織りコード反をディップ液に通した後、所定張力下でディップ済み簾織りコード反に有機繊維フィラメントの融点より10〜30℃低い高温度で熱処理を施して連結部の太さを減少させて最終連結を完了させることを特徴とする、連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法である。
【0011】
請求項1に記載した発明を実施するに際し、好適には請求項2に記載した発明のように、筐体を挟む両側位置にてコード終端を含む2本の未処理コードそれぞれをクランプして筐体内における2本のコードの交差を保持し、かつ筐体内又は筐体の近接外位置で2本のコードの終端寄りコード部分を切り離した後に上記初期連結を施し、また請求項3に記載した発明のように、上記加圧気体が8〜11kgf/cm2 の範囲内の圧搾空気であるのが有利である。
【0012】
また請求項1〜3に記載した発明の全体を通じ、請求項4に記載した発明のように、コードの初期連結における連結長さが5〜15mmの範囲内であること、そして請求項5に記載した発明のように、マルチフィラメント束がナイロン繊維束、ポリエステル繊維束、レーヨン繊維束及びケブラー繊維束から選ばれる一の繊維束であることがこの発明に適合する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態の一例を図1〜図4に基づき説明する。
図1は、この発明によるコード連結を実施するための連結装置の概要を説明する平面図であり、
図2は、図1に示すII−II線に沿うコード連結筐体の概略断面図であり
図3は、処理前コードの連結部の説明図であり、
図4は、簾織りコード反から簾織りディップコード完了反までの処理装置の概要を説明する側面図である。
【0014】
まず先に2本の未処理コードの連結方法について説明する。
図1において、連結装置1は基台2の上に、合計4基のクランプ装置3−1A、3−1B、3−1C、3−1Dと、図2に側面を示すコード連結筐体4(図1では外側輪郭線と後述の凹部のみ示す)と、コード連結筐体4を挟む両側で筐体4に近接して位置する一対のカッタ5A、5Bとを備える。
【0015】
図示の各クランプ装置3−1A、3−1B、3−1C、3−1Dはそれぞれ圧縮コイルばねを有する側のクランプ具と、このクランプ具の押圧力を受ける側のクランプ具とで構成し、人手でクランプ動作を行う簡単な装置である。各クランプ装置3−1A、3−1B、3−1C、3−1Dを解放状態で保持するときは圧縮コイルばねを有するクランプ具を図示省略の止め具に掛けて圧縮状態とする。この他に図示を省略したが小型の複動シリンダを用いるクランプ装置であっても良く、この場合は半自動でクランプ動作及びクランプ解放動作を行うことができる。
【0016】
コード連結筐体(以下筐体と略記する)4は、図2に示すように、後述する2本のコード8A、8Bを完全に収容するに十分なスペースをもつ凹部4bを本体4a側に備え、この本体4aにヒンジ連結(図示省略)し、図2に示す両端矢印の方向に開閉自在な蓋4cを有し、かつ連結装置1の基台2に設けた貫通穴2hと連通し、凹部4aの底部に開口する加圧気体の導入穴6を備える。導入穴6の断面形状は円形、楕円形、長円形のいずれも可とする。以下、2本のコード8A、8Bの端末部分8Ae、8Beの連結方法を説明する。
【0017】
連結装置1に連結対象の2本の処理前コード8A、8Bの端末部分8Ae、8Beを供給する。ここに処理前コード8A、8Bとは、有機繊維の所定デニールのマルチフィラメント原糸、例えば840D、1000D、1260D、1890Dの原糸に下撚を施した束を2束以上合わせて上撚を施した、例えば840D/2、1000D/2、1260D/2、1890D/2の有機繊維コードである。この処理前コードとは後述するディップ液処理以前の、いわゆる生コード状態を指し、以下生コードという。マルチフィラメント原糸は6ナイロン繊維原糸、66ナイロン繊維原糸、ポリエステル繊維原糸、レーヨン繊維原糸及びケブラー繊維原糸などである。
【0018】
まず連結装置1に対し2本の生コード8A、8Bを供給するに当り、生コード8Aの端末部分8Aeは撚戻し装置9Aの凹部9Acを介し解放状態のクランプ装置3−1Aと筐体4の凹部4aとを経てクランプ装置3−1Bにて端末をクランプし、生コード8Bの端末部分8Beは撚戻し装置9Bの凹部9Bcを介し解放状態のクランプ装置3−1Cと筐体4の凹部4aとを経てクランプ装置3−1Dにて端末をクランプする。
【0019】
この状態で二つのコードの端末部分8Aeと端末部分8Beとは筐体4の凹部4a内にて互いに極く小さな交差角度αで交差する偏平X字状をなし、その交差位置は筐体4の凹部4aの底部に開口する加圧気体の導入穴6位置乃至その近傍とする。この交差により後述するコードの端末部分8Ae、8Beの余分部分の同時切り離しが実施でき、連結時間短縮に寄与する。コード端末部分8Ae、8Beの交差角度αは15〜45°の範囲内が適合する。上記のクランプ終了後に生コード8A、8Bそれぞれには図1に示すような矢印方向の初期張力Tを作用させる。このとき筐体4の蓋4cは開状態としておくのは勿論である。
【0020】
次に上記のコード端末部分8Ae、8Be交差状態の下で撚戻し装置9A、9Bを矢印方向(撚戻し方向)へ回転させ、コード端末部分8Ae、8Beの下撚上撚に撚戻しを施す。撚戻し装置9A、9Bの撚戻し操作は人手でも良いが、電動回転手段により所定回数だけ撚戻し装置9A、9Bを回転させるのがより有効かつ有利である。このとき筐体4の蓋4cは開状態又は閉状態のいずれでもよい。
【0021】
所定回数だけの撚戻しが終了した後、開状態となっているコード端末部分8Aeのクランプ装置3−1A及びコード端末部分8Beのクランプ装置3−1Cを動作させてコード端末部分8Ae、8Beそれぞれの両端を強固にクランプし、この状態でカッタ5A、5Bを矢印の方向へ手動乃至移動手段により移動させ、カッタ5Aとクランプ装置3−1Bとの間の余分な端末部分と、カッタ5Bとクランプ装置3−1Dとの間の余分な端末部分とを切り離す。クランプ装置3−1A、3−1Cの動作に伴い初期張力Tを上回る張力Taが作用しているコード端末部分8Ae、8Beそれぞれの切断端は筐体4の凹部4c内部に収容される。
【0022】
ここで筐体4の蓋4cを閉じた状態で、連結装置1の基台2に設けた貫通穴2hと、筐体4の凹部4aの底部に開口する導入穴6とを介して加圧気体、例えば圧搾空気を筐体4の凹部4aにジェット流気体として噴出させる。圧搾空気は8〜11kgf/cm2 の範囲内の圧力を有するのが適合する。またジェット流気体の噴出時間は8〜16秒の範囲内が良い。
【0023】
このとき筐体4の凹部4aはその底及び壁面と蓋4cとにより半閉鎖状態を呈し、僅かにコード端末部分8Ae、8Beの入口、出口の一部が筐体外部に解放されているに過ぎないので、まずジェット流気体は筐体4の凹部4a、すなわち筐体4内部に収容しているコード端末部分8Ae、8Beのマルチフィラメント束をそれぞれの切断端も含めて解撚し、かつ半閉鎖状態を呈する凹部4aの各表面に衝突したジェット流気体は高速乱流に変容するので、ほぼ同時に高速乱流によりコード端末部分8Ae、8Beのマルチフィラメントは相互に絡み合い、結局コード端末部分8Ae、8Beは互いに強固に連結する。この連結長さは実際上凹部4aの長さ(図1の左右方向)でほぼ決まり、5〜15mmの範囲内の連結長さが実用上適合する。
【0024】
以上述べたところから明らかなように、生コード8A、8Bの端末部分8Ae、8Beの連結に関し、端末部分8Ae、8Beを連結装置1にセットする時間、所定回数だけ撚戻す時間、カッタ5A、5Bによる余分部分の切断時間、加圧気体による解撚・相互絡み合い時間を要するのみであるから、生コード8A、8Bの相互連結にはそれほどの時間を要することはなく、先に掲げた生コードについてコード種とは無関係に略30秒程度の時間で済み、2本のコード相互の連結生産性は従来の方法による生産性に比し極めて優れている。生コード8A、8Bの相互連結部8Cの例を図3に示す。
【0025】
図3に示す連結部8Cには電動ミシンの例に見られる結節部の終端糸に相当するばらけ状態を呈するフィラメント部分が一切見られず、また慣例に従う製造方法に従い連結部8Cを有するコードを含めて簾織り生コード反を製造して連結部8Cの太さが製造上の阻害要因となるか否かを多数回にわたり調べたところ不具合は全く見出せなかった。さらに連結部8Cの引張強さを確かめたところ非連結部コード以上の引張強さを有していることを確認している。
【0026】
最後に上記連結部8Cを有する生コードを含む簾織り有機繊維ディップコード反の製造方法について説明する。
図4に示す簾織り有機繊維コード反の処理装置10において、連結部8Cを有する生コードを含む簾織り有機繊維コード反11の長尺物を巻き取った大巻原反12から矢印方向へ送り出した簾織り有機繊維コード11は、各種ロール(丸で示す)の案内の下でディップ処理装置13が備えるディップ液槽13aのディップ液13b中に浸してディップ処理を施した後、乾燥処理(ドライ)ゾーン14、緊張熱処理(ヒートストレッチ)ゾーン15及び緊張緩和熱処理(ヒートリラックス)ゾーン16の中を順次通過し、その後に冷却されて完成簾織り有機繊維ディップコード反17となり、それを巻き取って大巻仕上り反18となる。
【0027】
ディップ処理装置13が備えるディップ液は先に掲げた各種有機繊維コードとゴムとの接着を確保し得るに最適な配合になる既知のレゾルシン−ホルムアルデヒド縮合体/ゴム・ラテックス混合液(RF/L)などである。ディップ処理装置13の直前位置から大巻仕上り反18の直前位置までの間はプルロール19a、19b、19c、19d、19eにより各処理前後で簾織り有機繊維コード11反及び完成簾織り有機繊維ディップコード反17直前の簾織り有機繊維ディップコード反に所定の張力を付加させる。
【0028】
ドライゾーン14では名が示すように簾織り有機繊維コード反11に付着したディップ液を乾燥させことが目的であるため所定張力(コード材質、デニール数で異なり一般に1500〜4500gf/ 本)の付加の下で比較的高温で処理することに止める。
【0029】
ヒートストレッチゾーン15及びヒートリラックスゾーン16の双方では適度な張力(gf/ 本)作用下で、簾織り有機繊維コード11反にその各有機繊維コードの各有機繊維フィラメントの融点より10〜30℃低い、望ましくは10〜25℃低い、より望ましくは10〜20℃低い高温度で熱処理を施すものとする。この適度な張力下における上記高温度熱処理により連結部8Ct(図示省略)は、生コード8A、8Bの連結部8Cの引張強さの約1.2〜1.3倍の引張強さを有し、かつ生コード8A、8B連結部8Cの直径が非連結部生コード8A、8Bの直径の約1.3〜1.6倍であったものが、上記高温度熱処理後の連結部8Ctは非連結部生コード8A、8Bの直径と略等しくなるまで減少する。
【0030】
一方上記高温度熱処理後の非連結部コード8At、Btの引張強さ及び直径に対して連結部8Ctは、約0.9〜1.1倍の引張強さと、約0.9〜1.1倍に収まる直径とを有する。上記も含めこれら連結部8Ctにおける直径減少効果と引張強さ増加の効果が得られることを後述する実施例に基づき確かめている。
【0031】
上述した効果は、生コード8A、8Bにおいて優れた連結部8Cを得ることができ、かつ上記高温度熱処理により有機繊維フィラメントは融解しないが融解直前の粘着性によりフィラメント相互があたかも溶着したかのような状態を示す結果に他ならない。
【0032】
以下実施例としてコードの材質及びデニール数毎の加熱温度(℃)、コード1本当りの付加張力(gf/ 本)及び熱処理時間(秒)を表1に示す。表1に記載したコード材質の6Nは6ナイロン、66Nは66ナイロン、PEはポリエステルである。なお6ナイロンフィラメントの融点は220℃、66ナイロンフィラメントの融点は250℃、そしてポリエステルフィラメントの融点は260℃である。ちなみに表1への記載は省略したレーヨンコードのフィラメントの融点は260〜280℃である。
【0033】
【表1】
Figure 0003961667
【0034】
表1に示すヒートストレッチゾーン15及びヒートリラックスゾーン16に記載した温度、張力及び処理時間の下で処理を施した大巻仕上り反18からサンプリングしたコード8At、8Btの連結部8Ctについて測定した引張強さ及び直径が先に述べた結果である。これから明らかなように連結部8Ctを有する大巻仕上り反18は、連結部8Ctの直径がそれほど増加していないのでコード打込数(コード配列方向と直角方向に測った単位幅当りのコード本数)を十分に大きくすることができ、かつ連結部8Ctは十分な強度を有するので、空気入りタイヤ又はベルトコンベヤの補強材として十分な品質を有する。
【0035】
【発明の効果】
この発明の請求項1〜5に記載した発明によれば、処理前の有機繊維コードを短時間で確実に連結することができ、しかも連結部を有するコードは製織時に何ら不具合をもたらすことなく他の多数本の有機繊維コードと共に簾織り有機繊維コード反とすることができ、この簾織り有機繊維コード反にディップ処理と引き続く所定張力下高温度処理とを施したときのコード連結部はコード本体とほぼ同じ直径及び引張強さ特性とを有し、その結果高い生産性と高品質とを兼ね備える、連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態例のコード連結用連結装置の概要平面図である。
【図2】図1に示すII−II線に沿うコード連結筐体の概略断面図である。
【図3】ディップ処理前コードの連結部の説明図である。
【図4】簾織りディップコード反の処理装置の概要を説明する側面図である。
【図5】従来のミシン連結コードの連結部説明図である。
【符号の説明】
1 連結装置
2 基台
2h 貫通穴
3−1A、3−1B、3−1C、3−1D クランプ装置
4 筐体
4a 本体
4b 凹部
4c 蓋
5A、5B カッタ
6 導入穴
8A、8B 生有機繊維コード
8Ae、8Be 生コード端末部分
9A、9B 撚戻し装置
10 簾織り有機繊維コード反処理装置
11 簾織り有機繊維コード反
12 大巻原反
13 ディップ処理装置
13a ディップ液槽
13b ディップ液
14 ドライゾーン
15 ヒートストレッチゾーン
16 ヒートリラックスゾーン
17 完成簾織り有機繊維ディップコード反
18 大巻仕上り反
19a、19b、19c、19d、19e プルロール

Claims (5)

  1. 底部に設けた加圧気体の噴出口と噴出気体を受ける周囲壁及び蓋とを有する筐体内に、2束以上の有機繊維のマルチフィラメント束に下撚と上撚とを施した2本の処理前コードの、それらの上下撚の撚戻しを施した端末部分を上記噴出口位置又は噴出口近傍位置にて互いに交差させて端末部分の終端も含め収容した後、噴出口を介して上記筐体内に加圧気体をジェット流気体として噴出させ、噴出するジェット気体と筐体とにより互いに交差する2本のコード終端部分のマルチフィラメントを解撚し、併せてマルチフィラメントを相互に絡まり合わせて初期連結を完了させ、1本の連続するコードとし、
    初期連結を完了した連続コードを含む多数本のコードを簾織りコード反とし、該簾織りコード反をディップ液に通した後、所定張力下でディップ済み簾織りコード反に有機繊維フィラメントの融点より10〜30℃低い高温度で熱処理を施して連結部の太さを減少させて最終連結を完了させることを特徴とする、連結部を有する有機繊維ディップコードの製造方法。
  2. 筐体を挟む両側位置にてコード終端を含む2本の未処理コードそれぞれをクランプして筐体内における2本のコードの交差を保持し、かつ筐体内又は筐体の近接外位置で2本のコードの終端寄りコード部分を切り離した後に上記初期連結を施す請求項1に記載した製造方法。
  3. 上記加圧気体が8〜11kgf/cm2 の範囲内の圧搾空気である請求項1に記載した製造方法。
  4. コードの初期連結における連結長さが5〜15mmの範囲内である請求項1〜3に記載した製造方法。
  5. マルチフィラメント束がナイロン繊維束、ポリエステル繊維束、レーヨン繊維束及びケブラー繊維束から選ばれる一の繊維束である請求項1〜4に記載した製造方法。
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