JP3961370B2 - スナップファスナー取付け機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、合成樹脂製リベット体の突起をスナップ嵌合体の貫通孔に挿入し、常温下において、突起の先端部をハンマーで打撃して、拡径変形(フランジ付け)することにより、スナップ嵌合体にかしめ止めするようにしたスナップファスナー取付け機に関する。
【0002】
【従来の技術】
衣服のような2枚のシート状部材の一側より打ち込むためのリベット体と、他側から打ち込むためのリベット体と、前記2枚のシート状部材間にあって前記リベット体によりかしめ止めされ且つ相互に弾性嵌合する雄型のスナップ嵌合体と雌型のスナップ嵌合体とから構成されるスナップファスナーにおいて、前記リベット体が、例えば、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリエステル等の合成樹脂材料の射出成形品である場合、従来のスナップファスナー取付け機では、スナップ嵌合体の貫通孔に挿入した合成樹脂製リベット体の突起の先端を、ハンマーで打撃して、拡径変形(フランジ付け)した際、合成樹脂の弾性によって、拡径変形部が、ハンマーによる加圧方向と逆方向に、若干、復元するように変形して、かしめ止めが不安定になることがあった。殊に、リベット体がポリエステル製である場合、その傾向が顕著である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記の現状に鑑み、本発明は、スナップ嵌合体の貫通孔に挿入した合成樹脂製リベット体の突起の先端を、ハンマーで打撃して、拡径変形(フランジ付け)した際、拡径変形部の弾性復元を抑制して、スナップ嵌合体との安定したかしめ止め状態が得られるスナップファスナー取付け機を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明が講じた技術的手段は、次のとおりである。即ち、請求項1に記載の発明によるスナップファスナー取付け機は、ベースに対して昇降駆動される昇降部材に、合成樹脂製リベット体の突起を打撃するハンマーとスナップ嵌合体を保持する保持部材とを設け、ベースには合成樹脂製リベット体を載置する受け部材を設け、前記保持部材にスナップ嵌合体を保持させ且つ前記受け部材に合成樹脂製リベット体を載置すると共に、スナップ嵌合体と合成樹脂製リベット体の間にシート状部材を介装した状態で、昇降部材を昇降駆動することにより、シート状部材を貫通させてスナップ嵌合体の貫通孔に挿入した合成樹脂製リベット体の突起を前記ハンマーで打撃し、突起先端部を拡径変形させてスナップ嵌合体にかしめ止めするようにしたスナップファスナー取付け機であって、昇降駆動装置が、一端を固定支点とし、他端を昇降部材に枢支連結された可動支点とし、中間部を腰折れ支点とする腰折れリンクを備えたトッグル機構と、当該トッグル機構の腰折れリンクを一回ずつ往復揺動させる駆動手段とから構成され、腰折れリンクの一往復によって、前記腰折れ支点が固定支点と可動支点とを結ぶ直線を死点として、往復の二回死点超えすることにより、合成樹脂製リベット体の突起をハンマーで二度打ちするように構成したことを特徴としている。
【0005】
【0006】
請求項1に記載の発明の構成によれば、合成樹脂製リベット体の突起をハンマーで二度打ちすることによって、突起の先端部を拡径変形(フランジ付け)するので、ハンマーによる一回目の打撃により形成された拡径変形部(フランジ)が、若干量、弾性復元しても、ハンマーによる二回目の打撃により、所定の変形状態に矯正されることになり、スナップ嵌合体との安定したかしめ止め状態が得られるのである。
【0007】
ハンマーで二度打ちするための昇降駆動装置としては、請求項4に記載の発明のように、一回転で二度、昇降部材を最下端位置まで下降させるカム面を持つカムと、それに追従するカムフォロアーと、前記カムを一回転ずつ回転駆動する駆動手段とによって構成されたものであってもよいが、請求項1,2に記載の発明の通り、トッグル機構を利用して構成することが望ましい。
【0008】
即ち、請求項1に記載の発明では、昇降駆動装置が、一端を固定支点とし、他端を昇降部材に枢支連結された可動支点とし、中間部を腰折れ支点とする腰折れリンクを備えたトッグル機構と、当該トッグル機構の腰折れリンクを一回ずつ往復揺動させる駆動手段とから構成され、腰折れリンクの一往復によって、前記腰折れ支点が固定支点と可動支点とを結ぶ直線を死点として、二回、死点超えすることにより、合成樹脂製リベット体の突起をハンマーで二度打ちするように構成されている。
【0009】
この構成によれば、駆動手段の動力によってトッグル機構の腰折れリンクを一回往復揺動させることにより、腰折れリンクの腰折れ支点が固定支点と可動支点とを結ぶ直線(死点)から離れた第一位置と前記直線(死点)を超えた第二位置とにわたって往復移動し、腰折れ支点は、二回(往動時に一回、復動時に一回)死点超えすることになる。腰折れ支点が前記直線(死点)上にあるとき、換言すれば、互いに枢支連結された2本のリンクからなる腰折れリンクが直線状に変形したとき、可動支点に枢支連結された昇降部材や昇降部材に設けられたハンマーは昇降ストロークの最下端に位置することになる。
【0010】
従って、腰折れ支点が、二回、死点超えすることにより、ハンマーは、二度、最下端を通過することになり、スナップ嵌合体の貫通孔に挿入した合成樹脂製リベット体の突起がハンマーで二度打ちされ、上述した通り、拡径変形部を所定の変形状態に矯正して、安定したかしめ止めが行われるのである。
【0011】
しかも、トッグル機構本来の倍力作用により、小出力の駆動手段で大きなかしめ力(ハンマーによる押圧力)が得られるばかりでなく、合成樹脂製リベット体の突起によるシート状部材の貫通と、ハンマーの打撃による突起先端の拡径変形との双方を、各々に適したスピードで確実に行えることになる。
【0012】
即ち、昇降部材の下降によって、スナップ嵌合体でシート状部材を合成樹脂製リベット体の突起に押し付け、突起をシート状部材に刺し通して、スナップ嵌合体の貫通孔に挿入させる際、突起をシート状部材に刺し通し易くするためには、スナップ嵌合体を高速で下降させることが望ましく、下降のスピードが遅いと、突起がシート状部材に貫通し難い。一方、突起の先端を、常温下において、ハンマーで打撃し、フランジ状に塑性変形させるためには、大きな力でゆっくりと押し潰すことが望ましく、ハンマーの下降スピードが速すぎると、突起の付け根のひび割れ、折損が生じ易い。
【0013】
この点、上記の構成によれば、トッグル機構の特徴でもあるが、腰折れリンクの腰折れ
支点が前記直線(死点)から離れた位置にある程、腰折れ支点の移動に伴う可動支点の移動量が多く、腰折れ支点が前記直線(死点)に近づくにつれて腰折れ支点の移動に伴う可動支点の移動量が減少することになる。換言すれば、腰折れリンクの腰折れ支点が前記直線(死点)から遠く離れた位置から前記直線(死点)に近づくまでは、昇降部材が高速で下降し、腰折れ支点が前記直線(死点)に近づいた状態では、昇降部材がゆっくりと下降して、大きな力が発揮されることになる。
【0014】
従って、昇降部材の下降により、ハンマーと、保持部材に保持されたスナップ嵌合体とが高速で下降し、スナップ嵌合体がシート状部材を合成樹脂製リベット体の突起に押し付けて、シート状部材に突起を貫通させた後、ハンマーが低速で下降して、突起先端部を大きな力でゆっくりと打撃することになり、合成樹脂製リベット体の突起によるシート状部材の貫通と、ハンマーの打撃による突起先端の拡径変形との双方を、各々に適したスピードで確実に行えるのである。
【0015】
殊に、請求項2に記載の発明のように、昇降駆動装置が、一端を固定支点とし、他端を昇降部材に枢支連結された可動支点とし、中間部を腰折れ支点とする腰折れリンクを備えた第一トッグル機構と、一端を固定支点とし、他端を第一トッグル機構の腰折れ支点によって構成された可動支点とし、中間部を腰折れ支点とする腰折れリンクを備えた第二トッグル機構と、第二トッグル機構の腰折れリンクを一回ずつ往復揺動させる駆動手段とから構成され、第二トッグル機構の腰折れリンクの一往復によって、第一,第二トッグル機構のうち、何れか一方のみのトッグル機構の腰折れ支点が固定支点と可動支点とを結ぶ直線を死点として、二回死点超えすることにより、合成樹脂製リベット体の突起をハンマーで二度打ちするように構成したものであれば、請求項1に記載の発明による利点に加え、ダブルトッグル機構による二重の倍力作用、つまり、第一トッグル機構による倍力作用と、第二トッグル機構による倍力作用とが発揮されることにより、出力のより一層小さな駆動手段で大きなかしめ力(ハンマーによる押圧力)が得られる利点がある。
【0016】
尚、請求項1,2に記載の発明において、駆動手段として、クランク機構を用いることも可能であるが、請求項3に記載の発明のように、駆動手段として、エアシリンダーを用いることが、装置構成の簡略化を図る上で好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1〜図7は、本発明に係るスナップファスナー取付け機の一例を示す。このスナップファスナー取付け機は、ベース1に対して昇降駆動される昇降部材2に、合成樹脂製リベット体3の突起4を打撃するハンマー5と雄型のスナップ嵌合体6Aを保持する保持部材7Aとを設け、ベース1には合成樹脂製リベット体3を載置する受け部材8を設け、前記保持部材7Aにスナップ嵌合体6Aを保持させ且つ前記受け部材8に合成樹脂製リベット体3を上向きに載置すると共に、スナップ嵌合体6Aと合成樹脂製リベット体3の間にシート状部材9を介装した状態で、昇降部材2を昇降駆動することにより、シート状部材9を貫通させてスナップ嵌合体6Aの中央の貫通孔aに挿入した合成樹脂製リベット体3の突起4を前記ハンマー5で打撃し、突起先端部を拡径変形させてスナップ嵌合体6Aにかしめ止めするようにしたものであって、一回の取付け工程において、合成樹脂製リベット体3の突起4を前記ハンマー5で二度打ちする昇降駆動装置Aを設けたことを特徴としている。
【0018】
10は、前記昇降部材2を上下方向スライド自在に保持する筒状の昇降ガイドである。前記保持部材7Aは、図2に示すように、ハンマー5に対して上下方向スライド自在に構成され且つバネ11によって下方に付勢されている。また、保持部材7Aは、雄型のスナップ嵌合体6Aに対応する断面形状に形成されたものであるが、図2に示すスナップピン12を抜き取って、図7に示すように、雌型のスナップ嵌合体6Bを保持する保持部材(雌型のスナップ嵌合体6Bに対応する断面形状に形成されたもの)7Bと付け替えることができるようになっている。受け部材8は、ベース1に対して上下方向スライド自在で且つバネ13により上方に付勢されたアジャスター8aに、着脱交換可能な状態に装着されている。
【0019】
前記昇降駆動装置Aは、一端を固定支点P1とし、他端を昇降部材2に枢支連結された可動支点P2とし、中間部を腰折れ支点P3とする腰折れリンク14を備えたトッグル機構Bと、当該トッグル機構Bの腰折れリンク14を一回ずつ往復揺動させる駆動手段Cとから構成され、腰折れリンク14の一往復によって、前記腰折れ支点P3が固定支点P1と可動支点P2とを結ぶ直線Q1を死点として、往復の二回死点超えすることにより、合成樹脂製リベット体3の突起4をハンマー5で二度打ちするように構成してある。駆動手段Cとしては、図外の足踏みペダルによって流路切換えバルブを操作する復動型のエアシリンダー15が使用されており、エアシリンダー15は元端の枢支点15a周りに揺動自在に構成されている。
【0020】
上記の構成によれば、駆動手段Cの出力によってトッグル機構Bの腰折れリンク14を一回往復揺動させることにより、腰折れリンク14の腰折れ支点P3が固定支点P1と可動支点P2とを結ぶ直線(死点)Q1から遠く離れた第一位置と前記直線(死点)Q1を少しだけ超えた第二位置とにわたって往復移動し、腰折れ支点P3は、二回(往動時に一回、復動時に一回)死点超えすることになる。腰折れ支点P3が前記直線(死点)Q1上にあるとき、換言すれば、互いに枢支連結された2本のリンク14a,14bからなる腰折れリンク14が直線状に変形したとき、可動支点P2に枢支連結された昇降部材2や昇降部材2に設けられたハンマー5は昇降ストロークの最下端に位置することになる。
【0021】
従って、腰折れ支点P3が、二回、死点超えすることにより、ハンマー5は、二度、最下端を通過することになり、スナップ嵌合体6Aの貫通孔aに挿入した合成樹脂製リベット体3の突起4が、常温下において、ハンマー5で二度打ちされる。このように、合成樹脂製リベット体3の突起4をハンマー5で二度打ちすることによって、突起4の先端部を拡径変形(フランジ付け)するので、ハンマー5による一回目の打撃により形成された拡径変形部(フランジ)が、若干量、弾性復元しても、ハンマー5による二回目の打撃により、所定の変形状態に矯正されることになり、スナップ嵌合体6Aとの安定したかしめ止め状態が得られるのである。
【0022】
上記の作用を、図1〜図5に基づいて説明すると、図1に実線で示すように、腰折れリンク14の腰折れ支点P3が固定支点P1と可動支点P2とを結ぶ直線(死点)Q1から遠く離れた第一位置にあるとき、換言すれば、エアシリンダー15がストローク端まで縮小した状態にあるとき、図3に示すように、受け部材8に合成樹脂製リベット体3を上向きに載置し、保持部材7Aにスナップ嵌合体6Aを下方から嵌め込んで保持させ、両者3,6A間にシート状部材9を介在させる。
【0023】
この状態で、図外の足踏みペダルを踏み込むと、エアシリンダー15が伸長して、腰折れリンク14の腰折れ支点P3が前記直線(死点)Q1に近づき、可動支点P2が下方へ移動するので、昇降部材2が下降する。そして、昇降部材2の下降に伴い、保持部材7Aに保持されているスナップ嵌合体6Aが、図2に示すように、シート状部材9を合成樹脂製リベット体3の突起4に押し付けるので、図4に示すように、突起4がシート状部材9を貫通して、スナップ嵌合体6A中央の貫通穴aに挿入される。
【0024】
腰折れリンク14の腰折れ支点P3が直線(死点)Q1に更に接近すると、昇降部材2の下降に伴い、ハンマー5が保持部材7Aに対して下降し、スナップ嵌合体6A中央の貫通穴aから突出している突起5の先端を打撃することになり、腰折れ支点P3が直線(死点)Q1上に来たときには、ハンマー5は、昇降ストロークの最下端に位置し、図5に示すように、突起5の先端部を拡径変形させる。
【0025】
エアシリンダー15がストローク端まで伸長して、図1に仮想線で示すように、腰折れリンク14の腰折れ支点P3が直線(死点)Q1を少し超えた第二位置に来ると、可動支点P2が若干上方へ移動するので、昇降部材2が小距離上昇し、図6に示すように、ハンマー5が保持部材7Aに対して少しだけ上昇する。
【0026】
この状態で、足踏みペダルの踏込みを解除すると、エアシリンダー15に対するエアの供給流路が切り換わり、エアシリンダー15が元の状態まで縮小するので、腰折れリンク14の腰折れ支点P3が再び直線(死点)Q1を超えて、第一位置まで復帰する。このように、腰折れ支点P3が再度、直線(死点)Q1を超えるので、昇降部材2は、一旦、小距離下降した後、上昇することになり、ハンマー5は、再び、図5で示した最下端の位置を経て上昇し、保持部材7Aと共に、元の位置にまで上昇することになる。
【0027】
従って、一回の取付け工程において、合成樹脂製リベット体3の突起4がハンマー5で二度打ちされることになり、ハンマー5による一回目の打撃により形成された拡径変形部(フランジ)が、若干量、弾性復元しても、ハンマー5による二回目の打撃により、所定の変形状態に矯正されることになり、スナップ嵌合体6Aとの安定したかしめ止め状態が得られるのである。
【0028】
しかも、トッグル機構B本来の倍力作用により、小出力の駆動手段で大きなかしめ力(ハンマー5による押圧力)が得られるばかりでなく、合成樹脂製リベット体3の突起4によるシート状部材9の貫通と、ハンマー5の打撃による突起先端の拡径変形との双方を、各々に適したスピードで確実に行えることになる。
【0029】
即ち、腰折れリンク14の腰折れ支点P3が前記直線(死点)Q1から離れた位置にある程、腰折れ支点P3の移動に伴う可動支点P2の移動量が多く、腰折れ支点P3が前記直線(死点)Q1に近づくにつれて腰折れ支点P3の移動に伴う可動支点P2の移動量が減少することになる。換言すれば、腰折れリンク14の腰折れ支点P3が前記直線(死点)Q1から遠く離れた第一位置から前記直線(死点)Q1に近づくまでは、昇降部材2が高速で下降し、腰折れ支点P3が前記直線(死点)Q1に近づいた状態では、昇降部材2がゆっくりと下降して、大きな力が発揮されることになる。
【0030】
従って、昇降部材2の下降により、ハンマー5と、保持部材2に保持されたスナップ嵌合体6Aとが高速で下降し、スナップ嵌合体6Aがシート状部材9を合成樹脂製リベット体3の突起4に勢い良く押し付けて、シート状部材9に突起4を貫通させた後、ハンマー5が低速で降して、突起先端部を大きな力でゆっくりと打撃することになり、合成樹脂製リベット体3の突起4によるシート状部材9の貫通と、ハンマー5の打撃による突起先端の拡径変形との双方を、各々に適したスピードで確実に行えるのである。
【0031】
図8は、本発明に係るスナップファスナー取付け機の他の例を示す。このスナップファスナー取付け機は、昇降駆動装置Aが、一端を固定支点P1とし、他端を昇降部材2に枢支連結された可動支点P2とし、中間部を腰折れ支点P3とする腰折れリンク14を備えた第一トッグル機構B1と、一端を固定支点P4とし、他端を第一トッグル機構B1の腰折れ支点P3によって構成された可動支点P5とし、中間部を腰折れ支点P6とする腰折れリンク14を備えた第二トッグル機構B2と、第二トッグル機構B2の腰折れリンク14を一回ずつ往復揺動させる駆動手段Cとから構成され、第二トッグル機構B2の腰折れリンク14の一往復によって、第一トッグル機構B1の腰折れ支点P3が固定支点P1と可動支点P2とを結ぶ直線Q1を死点として、二回死点超えすることにより、合成樹脂製リベット体3の突起4をハンマー5で二度打ちするように構成したことを特徴としている。尚、第一トッグル機構B1の腰折れ支点P3が固定支点P1と可動支点P2とを結ぶ直線Q1(死点)を超えても、第二トッグル機構B2の腰折れ支点P6は、固定支点P4と可動支点P5とを結ぶ直線(死点)Q2を超えることがないように構成されている。その他の構成は、図1〜図7で説明した実施の形態と同じであるため、同一構成部材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0032】
図9は、本発明に係るスナップファスナー取付け機の他の例を示す。このスナップファスナー取付け機は、昇降駆動装置Aが、一端を固定支点P1とし、他端を昇降部材2に枢支連結された可動支点P2とし、中間部を腰折れ支点P3とする腰折れリンク14を備えた第一トッグル機構B1と、一端を固定支点P4とし、他端を第一トッグル機構B1の腰折れ支点P3によって構成された可動支点P5とし、中間部を腰折れ支点P6とする腰折れリンク14を備えた第二トッグル機構B2と、第二トッグル機構B2の腰折れリンク14を一回ずつ往復揺動させる駆動手段Cとから構成され、第二トッグル機構B2の腰折れリンク14の一往復によって、第二トッグル機構B2の腰折れ支点P6が固定支点P4と可動支点P5とを結ぶ直線Q2を死点として、二回死点超えすることにより、合成樹脂製リベット体3の突起4をハンマー5で二度打ちするように構成したことを特徴としている。尚、第二トッグル機構B2の腰折れ支点P6が固定支点P4と可動支点P5とを結ぶ直線Q2(死点)を超えても、第一トッグル機構B1の腰折れ支点P3は、固定支点P1と可動支点P2とを結ぶ直線(死点)Q1を超えることがないように構成されている。その他の構成は、図8と同じであるため、同一構成部材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0033】
これら図8、図9の構成によれば、ダブルトッグル機構による二重の倍力作用、つまり、第一トッグル機構B1による倍力作用と、第二トッグル機構B2による倍力作用とが発揮されることにより、出力のより小さな駆動手段(小出力のエアシリンダー15)Cで大きなかしめ力(ハンマーによる押圧力)が得られる利点がある。その他の作用、例えば、合成樹脂製リベット体3の突起4がハンマー5で二度打ちされるので、弾性復元した拡径変形部を所定の変形状態に矯正して、安定したかしめ止めが行われる、合成樹脂製リベット体3の突起4によるシート状部材9の貫通と、ハンマー5の打撃による突起先端の拡径変形との双方を、各々に適したスピードで確実に行える等の作用は、図1〜図7で説明した実施の形態と同じであるため、説明を省略する。
【0034】
図1、図8、図9で示した実施の形態においては、何れも、駆動手段Cとして図外の足踏みペダルによって流路切換えバルブを操作するようにした復動型のエアシリンダー15が使用されているが、駆動手段Cとしては、図10に示すように、図外の電動機により一回転クラッチを介して回転駆動されるクランクディスク16a、クランクピン16b、クランクピン16bと腰折れリンク14を連結するコンロッド16c等で構成されるクランク機構16であってもよい。
【0035】
また、図11に示すように、昇降駆動装置Aを、一回転で二度、昇降部材2を最下端位置まで下降させるカム面S1,S2を持つカム17と、それに追従するカムフォロアー18と、前記カム17を一回転ずつ回転駆動する駆動手段(例えば、電動機と一回転クラッチ)によって構成してもよい。図11における19は、昇降部材2を昇降ガイド10に対して上昇付勢する復帰用のバネである。
【0036】
【発明の効果】
本発明は、上述した構成よりなり、スナップ嵌合体の貫通孔に挿入した合成樹脂製リベット体の突起の先端を、ハンマーで打撃して、拡径変形(フランジ付け)した際、拡径変形部の弾性復元を抑制して、スナップ嵌合体との安定したかしめ止め状態が得られる等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るスナップファスナー取付け機の側面図である。
【図2】 要部の縦断側面図である。
【図3】 要部の拡大縦断正面図である。
【図4】 要部の拡大縦断正面図である。
【図5】 要部の拡大縦断正面図である。
【図6】 要部の拡大縦断正面図である。
【図7】 要部の拡大縦断正面図である。
【図8】 本発明に係るスナップファスナー取付け機の他の例を示す側面図である。
【図9】 本発明に係るスナップファスナー取付け機の他の例を示す側面図である。
【図10】 本発明に係るスナップファスナー取付け機の他の例を示す側面図である。
【図11】 本発明に係るスナップファスナー取付け機の他の例を示す側面図である。
【符号の説明】
A…昇降駆動装置、B…トッグル機構、B1…第一トッグル機構、B2…第二トッグル機構、Q1,Q2…直線(死点)、2…昇降部材、3…合成樹脂製リベット体、4…突起、5…ハンマー、6A,6B…スナップ嵌合体、7A,7B…保持部材、8…受け部材、14…腰折れリンク。
Claims (4)
- ベースに対して昇降駆動される昇降部材に、合成樹脂製リベット体の突起を打撃するハンマーとスナップ嵌合体を保持する保持部材とを設け、ベースには合成樹脂製リベット体を載置する受け部材を設け、前記保持部材にスナップ嵌合体を保持させ且つ前記受け部材に合成樹脂製リベット体を載置すると共に、スナップ嵌合体と合成樹脂製リベット体の間にシート状部材を介装した状態で、昇降部材を昇降駆動することにより、シート状部材を貫通させてスナップ嵌合体の貫通孔に挿入した合成樹脂製リベット体の突起を前記ハンマーで打撃し、突起先端部を拡径変形させてスナップ嵌合体にかしめ止めするようにしたスナップファスナー取付け機であって、昇降駆動装置が、一端を固定支点とし、他端を昇降部材に枢支連結された可動支点とし、中間部を腰折れ支点とする腰折れリンクを備えたトッグル機構と、当該トッグル機構の腰折れリンクを一回ずつ往復揺動させる駆動手段とから構成され、腰折れリンクの一往復によって、前記腰折れ支点が固定支点と可動支点とを結ぶ直線を死点として、往復の二回死点超えすることにより、合成樹脂製リベット体の突起をハンマーで二度打ちするように構成したことを特徴とするスナップファスナー取付け機。
- ベースに対して昇降駆動される昇降部材に、合成樹脂製リベット体の突起を打撃するハンマーとスナップ嵌合体を保持する保持部材とを設け、ベースには合成樹脂製リベット体を載置する受け部材を設け、前記保持部材にスナップ嵌合体を保持させ且つ前記受け部材に合成樹脂製リベット体を載置すると共に、スナップ嵌合体と合成樹脂製リベット体の間にシート状部材を介装した状態で、昇降部材を昇降駆動することにより、シート状部材を貫通させてスナップ嵌合体の貫通孔に挿入した合成樹脂製リベット体の突起を前記ハンマーで打撃し、突起先端部を拡径変形させてスナップ嵌合体にかしめ止めするようにしたスナップファスナー取付け機であって、昇降駆動装置が、一端を固定支点とし、他端を昇降部材に枢支連結された可動支点とし、中間部を腰折れ支点とする腰折れリンクを備えた第一トッグル機構と、一端を固定支点とし、他端を第一トッグル機構の腰折れ支点によって構成された可動支点とし、中間部を腰折れ支点とする腰折れリンクを備えた第二トッグル機構と、第二トッグル機構の腰折れリンクを一回ずつ往復揺動させる駆動手段とから構成され、第二トッグル機構の腰折れリンクの一往復によって、第一,第二トッグル機構のうち、何れか一方のみのトッグル機構の腰折れ支点が固定支点と可動支点とを結ぶ直線を死点として、二回死点超えすることにより、合成樹脂製リベット体の突起をハンマーで二度打ちするように構成したことを特徴とするスナップファスナー取付け機。
- 駆動手段がエアシリンダーである請求項1又は2に記載のスナップファスナー取付け機。
- ベースに対して昇降駆動される昇降部材に、合成樹脂製リベット体の突起を打撃するハンマーとスナップ嵌合体を保持する保持部材とを設け、ベースには合成樹脂製リベット体を載置する受け部材を設け、前記保持部材にスナップ嵌合体を保持させ且つ前記受け部材に合成樹脂製リベット体を載置すると共に、スナップ嵌合体と合成樹脂製リベット体の間にシート状部材を介装した状態で、昇降部材を昇降駆動することにより、シート状部材を貫通させてスナップ嵌合体の貫通孔に挿入した合成樹脂製リベット体の突起を前記ハンマーで打撃し、突起先端部を拡径変形させてスナップ嵌合体にかしめ止めするようにしたスナップファスナー取付け機であって、一回の取付け工程において、合成樹脂製リベット体の突起を前記ハンマーで二度打ちする昇降駆動装置が設けられ、当該昇降駆動装置が、一回転で二度、昇降部材を最下端位置まで下降させるカム面を持つカムと、それに追従するカムフォロアーと、前記カムを一回転ずつ回転駆動する駆動手段とによって構成されているスナップファスナー取付け機。
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