JP3958780B1 - アクティブコイルアンテナ及びアクティブコイルアンテナを用いた受信機。 - Google Patents
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Abstract
【課題】 主に、電波腕時計など携帯用受信機の高感度コイルアンテナを小型化する手段を提供する。
【解決手段】 増幅器とコイルアンテナを組み合わせ、増幅器の利得を所望の値に設定することによってコイルアンテナのインダクタンスを拡大した高感度アクティブコイルアンテナを実現して解決する。
【選択図】図4
【解決手段】 増幅器とコイルアンテナを組み合わせ、増幅器の利得を所望の値に設定することによってコイルアンテナのインダクタンスを拡大した高感度アクティブコイルアンテナを実現して解決する。
【選択図】図4
Description
本発明は、利得が+1未満の増幅器とコイルアンテナを組み合わせて、小型で感度が高く且つ使用周波数が可変可能なアクティブコイルアンテナを実現する手段に関するものである。
本発明に係わるコイルとは、バー型コイル及びループ型コイルを含むものである。一般的に、バー型コイルは棒状の磁性体にコイルを巻き、コイルの直径を小さくして巻き数を多くしたものを指し、ループ型コイルは絶縁体にループ状にコイルを巻き、コイルの直径を大きくしてコイルの巻き数を少なくしたものを指している。しかし、電気的には本質的な違いは無い。
音声放送及び専門放送を含む放送周波数は、LF帯の30KHz〜300KHzにおいては、電波時計の放送周波数として日本では40KHz及び60KHz、海外ではアメリカ合衆国と英国が60KHz、ドイツでは77.5KHzがあり、その他に150KHz〜280KHzの長波放送がある。またMF帯の300KHz〜3MHzにおいてはAM放送があり、HF帯の3MHz〜30MHzにおいては短波放送があり、さらに、VHF帯の30MHz〜300MHzにおいてはFM放送がある。
バー型コイルアンテナが使用されるのは、主としてLF帯とMF帯の放送周波数で、ループ型コイルアンテナが使用されるのは、主としてHF帯の放送周波数が多い。
一般的には、コンデンサーはキャパシタンスを大きくしても寸法がそれほど大きくなることはないので問題ないが、コイルはそのインダクタンスに比例して寸法が大きくなる宿命を持っている。その為に製品設計上問題になることが多かった。
従来、バー型コイルとコンデンサーより構成されるアンテナを実現する場合、なるべく透磁率の高いバー型磁性体を選ぶことによりコイルの小型化を図っていた。磁性体の透磁率を高くするには閉磁路の形状にすれば可能であるが、閉磁路であるが故に、自由空間電磁界とのインターフェイス回路であるアンテナとしては不適当であった。
従って、バー型の磁性体では大きな透磁率を求めるには限界があり、それ故にバー型コイルの小型化にも限界が生じていた。
ループ型コイルアンテナにしても、必要なインダクタンスを得る為に、そのコイルの直径が余りにも大きくなるか、巻き数も多くなる場合があった。
本発明が解決しようとする課題は、特に従来のコイルとコンデンサーで構成されるバー型及びループ型コイルアンテナが持つこれらの問題を根本的に改善する手段を提供するものである。
前述したように、バー型コイル及びループ型コイルは、電気的には本質的な違いは無いので、以下においては統一してコイルアンテナと総称する。
前記請求項1記載の発明は、コイルとコンデンサーより成るコイルアンテナにおいて、利得が+1未満の増幅器とコイルを組み合わせることによってそのインダクタンスを拡大し、小型、高感度、且つ低い受信周波数に容易に共振可能なアクティブコイルアンテナを実現する手段を提供するものである。コンデンサーとは、コイルが持つ対接地容量も含むものとする。
前記請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明によるアクティブコイルアンテナにおいて、増幅器の利得を+1未満の範囲で変化させることによってアンテナ共振周波数を可変する手段を提供するものである。
前記請求項3記載の発明は、前記請求項1記載の発明によるアクティブコイルアンテナにおいて、コンデンサーのキャパシタンスを変化させることによってアンテナ共振周波数を可変する手段を提供するものである。
前記請求項4記載の発明は、前記請求項1、2又は3記載の発明によるアクティブコイルアンテナを使って電波時計等の高感度受信機を実現する手段を提供するものである。
図1は、従来のバー型コイルとコンデンサーで構成されるバー型コイルアンテナを示す図で、1はインダクタンスがLのコイル、2はキャパシタンスがCのコンデンサー、3は抵抗値がRの損失抵抗、4は利得Gが+1未満の増幅器である。
図2は、従来のループ型コイルとコンデンサーで構成されるループ型コイルアンテナを示す図で、1はインダクタンスがLのコイル、2はキャパシタンスがCのコンデンサー、3は抵抗値がRの損失抵抗、4は利得Gが+1未満の増幅器である。
図3は、従来のコイルアンテナの等価回路図で、1はインダクタンスがLのコイル、2はキャパシタンスがCのコンデンサー、3は抵抗値がRの損失抵抗、4は利得Gが+1未満の増幅器で、5はコイルに誘起した電流値がiの電流源である。
従来のコイルアンテナを長波放送などの低い周波数の受信機に使用するには、その使用周波数が低い為に、コイルの巻き数を出来るだけ多くすることによって実現せざるを得なく、その結果、コイルアンテナは大型にならざるを得なかった。共振周波数を低くする為にはコンデンサーのキャパシタンスを大きくしても可能であるが、アンテナとしての感度が悪くなると同時に、共振周波数近傍の帯域幅が極めて狭くなり周波数変動に弱いという弱点を生じていた。
本発明では、アンテナコイルを小型にしながら、前述の両立しない問題点を根本的に解決する手段を提供するものである。
図4は、請求項1記載の発明によるバー型コイルとコンデンサーで構成されるバー型コイルアンテナを示す図で、1はインダクタンスが(1−G)・Lのコイル、2はキャパシタンスがCのコンデンサー、3は抵抗値がRの損失抵抗、4は利得Gが+1未満の増幅器である。4の増幅器については、その入力インピーダンスがコンデンサーのインピーダンスと比べて十分に大きくない場合は、抵抗がコンデンサーと並列に接続された状態と等価になり、また出力インピーダンスがコイルのインピーダンスに比べて十分に小さくない場合は、コイルと直列に抵抗が接続された状態と等価になる。その結果、共振回路の損失が大きくなる。
図5は、請求項1記載の発明によるループ型コイルとコンデンサーで構成されるループ型コイルアンテナを示す図で、1はインダクタンスが(1−G)・Lのコイル、2はキャパシタンスがCのコンデンサー、3は抵抗値がRの損失抵抗、4は利得Gが+1未満の増幅器である。
図6は、請求項1記載の発明によるコイルアンテナの等価回路図で、1はインダクタンスが(1−G)・Lのコイル、2はキャパシタンスがCのコンデンサー、3は抵抗値がRの損失抵抗、4は利得Gが+1未満の増幅器で、5はコイルに誘起した電流値がiの電流源である。
請求項1記載の発明によるアクティブコイルアンテナは、コイルが極めて小型であるにも係わらず等価回路は従来のパッシブコイルアンテナと全く同じになることを図と数式で説明する。
図7は従来のコイルアンテナを説明する図で、1はインダクタンスがLのコイル、2はキャパシタンスがCのコンデンサー、3は抵抗値がRの損失抵抗、4はコイルに誘起した電圧源、5はコイルに鎖交する磁束である。図7において、コイルに誘起する電圧は、
である。従って、共振回路に発生する電圧は、
となる。式2に式1を代入すると、
となる。これは図8に示す回路と等価である。
である。従って、共振回路に発生する電圧は、
となる。式2に式1を代入すると、
となる。これは図8に示す回路と等価である。
図9は請求項1記載の発明によるアクティブコイルアンテナを説明する図で、1はインダクタンスが(1−G)・Lのコイル、2はキャパシタンスがCのコンデンサー、3は抵抗値がRの損失抵抗、4は利得がGの増幅器、5はコイルに誘起した電圧源、6はコイルに鎖交する磁束である。図9において、コイルに誘起する電圧は、
である。コイルが小さくなる分、コイルに誘起する電圧も比例して小さくなる。
である。コイルが小さくなる分、コイルに誘起する電圧も比例して小さくなる。
しかし、増幅器を介した電圧源が直列に入るので図9は等価的に図10と同じになる。図10はインダクタンスが
のコイルに
のアンテナ誘起電圧が生じたことと等価であることを意味しているから、共振回路に発生する電圧は、
となる。式7に式4を代入すると、
となる。これを展開すると、
となって
となり、式3と全く同じになる。
のコイルに
のアンテナ誘起電圧が生じたことと等価であることを意味しているから、共振回路に発生する電圧は、
となる。式7に式4を代入すると、
となる。これを展開すると、
となって
となり、式3と全く同じになる。
即ち、図9に示すアクティブコイルアンテナは、図7に示す従来のパッシブコイルアンテナと全く同じになることが証明された。これは非常に注目すべきことで、アクティブコイルアンテナは小型のコイルでも、大型のコイルを使うパッシブコイルアンテナと同じ周波数に共振し、同じアンテナ感度を持っているということである。
例えば、増幅器の利得を0.9990とすれば、コイルのインダクタンスは
でよいことを意味している。即ち、イメージ的に表現すれば、図11に示すパッシブコイルアンテナと図12に示すアクティブコイルアンテナは、共振周波数もアンテナ感度も全く同じ性能のコイルアンテナということになり、小型で高感度のコイルアンテナを必要とする電波腕時計などにとっては非常に価値のある発明である。図11と図12におけるインダクタンスL、キャパシタンスC及び抵抗値Rはそれぞれ同じ値である。
でよいことを意味している。即ち、イメージ的に表現すれば、図11に示すパッシブコイルアンテナと図12に示すアクティブコイルアンテナは、共振周波数もアンテナ感度も全く同じ性能のコイルアンテナということになり、小型で高感度のコイルアンテナを必要とする電波腕時計などにとっては非常に価値のある発明である。図11と図12におけるインダクタンスL、キャパシタンスC及び抵抗値Rはそれぞれ同じ値である。
本発明は、利得Gの増幅器とコイルを組み合わせ、利得Gを限りなく+1に近く設定すればコイルのインダクタンスを無限に小さくすることが出来ることを示している。ここで利得Gが+1未満の増幅器として帰還係数が1の負帰還増幅器を用いた場合について説明する。図13において増幅器の開放利得をAとすると
(νi−v0)A=ν0 (式12)
Aνi=(1+A)ν0 (式13)
となる。従って式5及び式14より
となる。これは、増幅器の利得Gの設定によりコイルのインダクタンスを小さくすることが出来るが増幅器の開放利得によって制限を受けることを示している。即ち増幅器の開放利得が10の6乗であれば、コイルのインダクタンスを百万分の1まで小さくすることが出来るがそれ以下は不可能ということである。
(νi−v0)A=ν0 (式12)
Aνi=(1+A)ν0 (式13)
となる。従って式5及び式14より
となる。これは、増幅器の利得Gの設定によりコイルのインダクタンスを小さくすることが出来るが増幅器の開放利得によって制限を受けることを示している。即ち増幅器の開放利得が10の6乗であれば、コイルのインダクタンスを百万分の1まで小さくすることが出来るがそれ以下は不可能ということである。
アクティブコイルアンテナは帰還回路を形成している。帰還回路は帰還路の位相、振幅特性が不適切であれば不安定になる。しかし、本発明のアクティブコイルアンテナは安定な帰還回路であることをナイキストの判定法で証明する。図14は帰還路を示した図で、1はインダクタンスがLのコイル、2はキャパシタンスがCの同調容量、3は抵抗値がRの損失抵抗、4は利得がGの増幅器である。
式14から、負帰還増幅器の開放利得Aが無限に大きくなるに従って増幅器の利得Gは無限に+1に近づくが、+1以上には決してならない。従って、このナイキスト軌跡は点(1,j0)の極めて近い内側を通過し点(1,j0)を内側には含まない。故に、帰還係数が1の負帰還増幅器を用いた場合、ナイキストの判定法からこの帰還ループは安定であると言える。
次にアンテナ出力の信号対雑音比を説明する。アンテナに誘起する起電力が全く同じでも信号対雑音比が悪くては意味がない。本発明のアクティブコイルアンテナはその点でもパッシブコイルアンテナと同じであることを説明する。
図16は、図3のパッシブコイルアンテナの等価回路図に増幅器及び抵抗から発生する等価入力雑音源を追加した図である。また図17は、図6のアクティブコイルアンテナの等価回路図に増幅器及び抵抗から発生する等価入力雑音源を追加した図である。いずれの場合においても、信号対雑音比S/Nは
で表され、全く同じである。ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Bは雑音帯域幅、νnとinは増幅器の等価入力雑音電圧及び電流である。
で表され、全く同じである。ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、Bは雑音帯域幅、νnとinは増幅器の等価入力雑音電圧及び電流である。
一般に共振回路を設計する時には、設計上の要件によってインダクタンスとキャパシタンスを決めるが、同じ共振周波数でも、その配分によって帯域幅が変わる。帯域幅BWとインダクタンスとキャパシタンスの配分関係を説明する。式10を展開すると
となる。ここで
ある。
となる。ここで
ある。
まず、共振器に損失抵抗が全く無いとするとQは無限大であるから、
となる。この式は、同じ(ω/ω0)に対してLが小さければν0が小さくなることを示しているから帯域幅が狭い特性になる。一方Lが大きければその逆になることを示しているから帯域幅が広い特性になる。即ち、帯域幅はインダクタンスLに比例している。
となる。この式は、同じ(ω/ω0)に対してLが小さければν0が小さくなることを示しているから帯域幅が狭い特性になる。一方Lが大きければその逆になることを示しているから帯域幅が広い特性になる。即ち、帯域幅はインダクタンスLに比例している。
実際には損失抵抗が存在するのでQが有限な値になる。−3dB幅をBW(−3dB)とすれば、
となる。従って、インダクタンスを大きくし、キャパシタンスを小さくして共振させると図18のように帯域幅が広くなり、インダクタンスを小さくし、キャパシタンスを大きくして共振させると図19のように帯域幅は狭くなる。
となる。従って、インダクタンスを大きくし、キャパシタンスを小さくして共振させると図18のように帯域幅が広くなり、インダクタンスを小さくし、キャパシタンスを大きくして共振させると図19のように帯域幅は狭くなる。
以上から、インダクタンスを出来るだけ大きくし、キャパシタンスを必要最小限の値にして共振回路を構成すれば、共振周波数の帯域が広くなり、周波数変動に対して安定したアンテナ回路になると言える。また、インダクタンスを大きくした方がコイルに誘起するアンテナ起電力が大きくなってアンテナ感度の点でも好ましい。
例えば、同調用コンデンサーが100pFで損失抵抗が100KΩとすれば、式27から−3dB幅は16KHzとなって周波数変動を心配する必要はない。ところが、パッシブコイルアンテナのようにインダクタンスを大きく出来ない場合は、コンデンサーを大きくする必要があり、例えば10,000pFとすると、帯域幅は0.16KHzになり、温度補償などをする必要が出てくる。本発明のアクティブコイルアンテナは小さいコイルでも等価的に大きなインダクタンスを得られるから帯域幅を十分広く出来る利点がある。
共振周波数を変える方法は、等価インダクタンスを変える方法とキャパシタンスを変える方法と二種類ある。どちらが賢い選択か説明する。
式1はアンテナコイルに誘起する電圧はインダクタンスに比例することを示している。また、アクティブコイルアンテナではコイルそのものは固定で、増幅器の利得を変えることによって等価的にインダクタンスを変えるわけであるが、式6に示すように、等価インダクタンスに誘起する電圧は利得Gに比例する。
式27は、インダクタンスを固定して共振周波数を変えると、周波数の2乗に比例して帯域幅が変化することを示している。即ち、60KHzから40KHzに共振周波数を変えるのに、インダクタンスを固定し、コンデンサーで可変すると帯域幅が2.25分1に狭くなる。また式27は、固定したキャパシタンスと損失抵抗によって決まり、可変するインダクタンスに依存しないことを示している。
以上を整理すると、インダクタンスを固定し、コンデンサーのキャパシタンスを変えて周波数を60KHzから40KHzに変えると、帯域幅は半分以下になり、アンテナ感度も悪化するが、一方、キャパシタンスを固定し、増幅器の利得を変えることによってインダクタンスを変化させ、周波数を60KHzから40KHzに変えると、帯域幅は変わらずアンテナ感度も悪化しない。従って、キャパシタンスを固定し、等価インダクタンスを可変して周波数を変えるほうが賢い選択となる。
アクティブコイルアンテナは、増幅器の利得を限りなく+1に近づけることによって、小さいコイルのインダクタンスを限りなく大きくすることが出来る。従って、製品設計上の自由度が増し、小型で携帯に便利な受信機の実現を可能にすることが出来る。
アクティブコイルアンテナは小型のコイルを使用してもアンテナ感度は全く同じで、増幅器の利得を+1未満の範囲で可変することによっても、コンデンサーのキャパシタンスを可変することによっても受信周波数を容易に可変出来るものである。
また、本発明のアクティブコイルアンテナは、非常に大きな等価インダクタンスで共振回路を構成するので帯域幅が広く、今まで困難であった温度や周辺の電磁環境の変化による周波数変動の問題を根本的に解決出来る。
さらに、小さなコイルで等価的に大きなインダクタンスを得ることができるので、電波時計用受信機ユニットの標準化が可能で、安価な電波時計の量産が可能になる。
図20は請求項1記載の発明によるアクティブコイルアンテナの実施例である。1はアンテナコイル、2はコンデンサー、3は利得が+1未満の増幅器である。増幅器は4倍のVBE電源で実現できる。増幅器入力段のバイアスは増幅器出力段からコイルを介して供給されるのでバイアス抵抗が不要になり、アンテナ共振回路の感度を高くすることができる。また増幅器の利得は抵抗値rとR1によって決まる。
図21は請求項2記載の発明によるアクティブコイルアンテナの実施例で、図20のアクティブコイルアンテナに増幅器の利得を変えるスイッチ4を追加し、スイッチを切り替えることによって等価的にインダクタンスを可変して共振周波数を可変する方法を示した図である。
仮に、アンテナ共振回路の共振周波数を40KHzとし、コンデンサーのキャパシタンスを100pFとすればインダクタンスは約160mH必要になる。これをアクティブコイルアンテナで実現しようとして増幅器の利得Gを0.9990にすればインダクタンスは1000分の1の160μHで済むことになる。
また、アンテナ共振回路の共振周波数を60KHzとし、コンデンサーのキャパシタンスは固定して100pFとすれば、インダクタンスは約70mH必要になる。これを同じ160μHで実現しようとすれば、増幅器の利得Gを0.9977に変えればよい。その時の抵抗値R2は、
であるから4.33KΩとなる。
であるから4.33KΩとなる。
よって、周波数制御信号によって抵抗を切り替えることで両方の受信周波数に対応できるアクティブコイルアンテナが160μHという小さなインダクタンスで実現できることになる。
図22は請求項3記載の発明によるアクティブコイルアンテナの実施例で、図20のアクティブコイルアンテナにコンデンサーを切り替えるスイッチ4を追加し、共振周波数を可変する方法を示した図である。しかし前述のように、帯域幅を狭くすることとアンテナ感度の悪化をもたらすので、特別な設計要因がある場合に限り採用すべきである。
図23は、請求項4記載の発明による電波時計用受信機の実施例である。1は本発明によるアクティブバー型コイルアンテナ、2はRFアンプ、3はRFミキサー、4は局部信号発生器、5はBPF、6は水晶フィルター、7はIFアンプ、8は検波器、9はA/Dコンバーター、10はマイクロコンピューター、11はPLLシンセサイザーである。5のBPFは広帯域に不要波を除去し、6の水晶フィルターは狭帯域に不要波を除去する。10のマイクロコンピューターからは、受信した信号に基づいて、アクセサリードライブ信号を出し、秒、分、時、日、月表示用のモーターを駆動する。
またループ型コイルアンテナにおいても、従来図2に示すように、かなりの巻き数が必要な場合でも、本発明によるアクティブループ型コイルアンテナにすれば、図5に示すように、ループの巻き数が一回巻きで同じ性能を持つループ型アクティブコイルアンテナが実現できる。
実施例で述べたように、非常に小さなコイルでLF帯の非常に低い周波数の電波時計のアンテナが実現できることは、電波時計の設計上の自由度が増し、女性用の小さい電波腕時計が容易に実現できる。
また、携帯用のAMラジオのバーアンテナに利用すれば、感度は同じで、従来よりも小型化されたラジオが実現できる。また、携帯電話に小型のラジオを内蔵するなど複合商品の幅を広げることが出来る。
Claims (4)
- 利得が+1未満で、入力インピーダンスが十分に大きく、出力インピーダンスが十分に小さい増幅器の入力端にコイルアンテナの一端を接続し、出力端にはコイルアンテナの他の一端を接続し、さらに増幅器の入力端にコンデンサーの一端を接続し、コンデンサーの他の一端は接地してアンテナ共振回路を構成したことを特徴とするアクティブコイルアンテナ。
- 利得が+1未満で、入力インピーダンスが十分に大きく、出力インピーダンスが十分に小さい増幅器の入力端にコイルアンテナの一端を接続し、出力端にはコイルアンテナの他の一端を接続し、さらに増幅器の入力端にコンデンサーの一端を接続し、コンデンサーの他の一端は接地してアンテナ共振回路を構成し、増幅器の利得を+1未満の範囲で可変することにより、かかるアンテナ共振回路の共振周波数を可変可能としたことを特徴とするアクティブコイルアンテナ。
- 利得が+1未満で、入力インピーダンスが十分に大きく、出力インピーダンスが十分に小さい増幅器の入力端にコイルアンテナの一端を接続し、出力端にはコイルアンテナの他の一端を接続し、さらに増幅器の入力端にコンデンサーの一端を接続し、コンデンサーの他の一端は接地してアンテナ共振回路を構成し、コンデンサーのキャパシタンスを可変することにより、かかるアンテナ共振回路の共振周波数を可変可能としたことを特徴とするアクティブコイルアンテナ。
- 前記請求項1、2又は3記載の発明によるアクティブコイルアンテナを使用した受信機。
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