JP3958422B2 - 固体電解質型燃料電池 - Google Patents
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Description
【発明の技術分野】
本発明は、固体電解質型燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
固体電解質型燃料電池(SOFC)は、平板型と円筒型とに大別される( エネルギー総合工学13−2,1990年) 。SOFCの単電池の起電力は、開回路において約1V、電流密度も精々数100mA/cm2 程度であるため、実際の使用に際しては、大きな発電面積を有する単電池を、容易に直列、並列に接続できるようにすることが重要である。この観点から、単電池とそのスタック( 集合電池) の構造を検討しなければならない。
【0003】
固体電解質型燃料電池では、電極またはインターコネクタを基体として強度を付与し、基体以外の構成要素(固体電解質、他方の電極)は、電池の抵抗を小さくするために、基体上に薄膜として形成することが、一般的に行われている。例えば、いわゆるウエスティングハウスタイプの固体電解質型燃料電池では、円筒型の空気極を基体とし、この上に固体電解質膜、燃料極膜を形成している。また、本出願人も、空気極とインターコネクタとからなる積層焼結体を、空気極/インターコネクタ基体とし、この上に固体電解質膜、燃料電極膜を形成した構造の平板形状の単電池について開示した(特開平5−166518号公報)。
【0004】
一方、こうした単電池を複数個積み重ね、いわゆるスタック構造を形成する方法も幾つか提案されている(例えば、特開平7−226220号公報)。このスタック構造においては、直方体形状の単電池のスタックを形成する。このスタックにおいては、各単電池が直列接続されている。この後、このスタックの最上端部と最下端部とにそれぞれ集電板を接触させ、スタックと集電板とを金属製の外殻中に収容し、固定する。この際には、外殻の内側に断熱材層を設ける。そして、単電池に設けられている酸化ガス通路に酸化ガスを供給し、同時に、断熱層の内側に燃料ガスを流し、燃料ガスを各単電池の外側にある燃料極に対して接触させ、各単電池において発電を実施する。直列接続されている複数の単電池の電力を、一対の集電板から取り出す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のスタック構造においては、容器の中を流れる燃料が、容器の内壁面に露出する断熱材の気孔等の微細な隙間の中に進入し、断熱材中に滞留し、次いで発電に寄与しないままに容器の外に排気されていた。また、燃料ガスとして水素を使用した場合、発電によって、燃料極側に水が発生し、発生した水分が断熱材の気孔等の隙間の中に進入し、滞留するという問題があった、この結果、燃料ガスにおける水−酸素−水素の化学平衡によって、燃料ガス中の酸素分圧が上昇し、電圧の低下を引き起こす。
【0006】
本発明の課題は、少なくとも空気極、燃料極および固体電解質を備えており、発電に必要な一方の発電用ガスを流すための一方のガス通路が設けられている単電池のスタック構造において、ガスや発電の副産物が容器中に滞留することを防止でき、発電効率を向上させ得るような新しいスタック構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、固体電解質型燃料電池の単電池であって、少なくとも空気極、燃料極および固体電解質を備えており、一方の発電用ガスを流すための一方のガス通路が単電池に設けられている固体電解質型燃料電池であって、単電池を収容する容器を備えており、この容器が少なくとも単電池の燃料極側に電気的に接続されている一方の集電板、単電池の空気極側に電気的に接続されている他方の集電板および一方の集電板と他方の集電板とを絶縁するための絶縁部材からなり、容器と単電池との間に他方の発電用ガスを流すための他方のガス通路が設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明者は、単電池の燃料極側に接続されている一方の集電板、単電池の空気極側に接続されている他方の集電板とによって容器を基本的に構成し、この容器の中に単電池のスタックを収容し、単電池と容器との間の空間にガスを流すことを想到した。この際、一方の集電板と他方の集電板とを絶縁するための絶縁部材を設ける構造を採用した。このように、単電池のスタックを直接収容する容器それ自体を、単電池から電力を集める集電板によって構成することによって、きわめてコンパクトで単純な構成を採用しつつ、ガスや発電の副産物、例えば水分や窒素が容器中に滞留することを防止できる。この結果、特に発電装置を長時間稼働させても発電効率の低下が見られなくなった。
【0009】
【発明の実施形態】
本発明において、一方の発電用ガスとして酸化ガスを使用した場合には、他方の発電用ガスとして燃料ガスを使用し、他方の発電用ガスとして酸化ガスを使用した場合には、一方の発電用ガスとして燃料ガスを使用する。
【0010】
一方の集電板および他方の集電板の各材質は、他方の発電用ガスに対して発電装置の稼働温度で安定な材質でなければならない。酸化ガスに対して安定な材質としては、インコネル、ニクロムなどのニッケル基合金、ステンレスなどの鉄基合金があり、燃料ガスに対して安定な材質としては、ニッケルおよびニッケル基合金がある。
【0011】
また、単電池のスタックを収容している発電領域に対して断熱材が露出していると、発電領域中に温度勾配が発生した場合にも、断熱材はこの温度勾配の解消に寄与しない。この結果、特に発電装置を長時間作動させると、発電領域中の温度勾配が固定し、スタックの全体の電圧が低下する傾向があった。しかし、本発明において、容器を構成する各集電板の材質として、ニッケル、ニッケル基合金、鉄基合金などを使用すると、発電領域中の温度勾配が一層生じにくくなる。
【0012】
一方の集電板と他方の集電板とを絶縁する絶縁部材は、気密性と耐熱性とを有することが特に好ましい。絶縁部材の材質としては、具体的には、マイカ、アルミナ、ジルコニア、スピネルが好ましい。
【0013】
本発明においては、容器の外側に断熱材層を設けることができる。こうした断熱材層は、多孔性の耐熱セラミックスによって形成することが好ましい。また、断熱材層の外側に、好ましくは金属製の外殻を設けることができる。
【0014】
単電池の形態は特に限定されないが、一方のガス通路が一つの単電池に複数設けられているものが好ましく、更に一方のガス通路が酸化ガス通路であることが好ましい。
【0015】
特には、気密質の電子伝導体からなるセパレータに対して空気極板が接合されており、セパレータと空気極板とによって酸化ガス通路が形成されており、緻密質の固体電解質膜が空気極板上に形成されており、固体電解質膜の上に燃料電極膜が形成されており、緻密質の固体電解質膜の末端とセパレータとが互いに接触しており、これによって、単電池の外部に対して酸化ガス通路の気密性が保持されているものが好ましい。
【0016】
空気極の材質は、ランタンを含有するペロブスカイト型複合酸化物であることが好ましく、ランタンマンガナイト又はランタンコバルタイトであることが更に好ましく、ランタンマンガナイトが一層好ましい。ランタンマンガナイトは、ストロンチウム、カルシウム、クロム、コバルト、鉄、ニッケル、アルミニウム等をドープしたものであってよい。空気極の気孔率は、20〜35%とすることが好ましい。
【0017】
燃料極の材質は、ニッケル、酸化ニッケル、パラジウム、白金、更には、ニッケル─ジルコニア、酸化ニッケル─ジルコニア、パラジウム−ジルコニア、白金─ジルコニア、ニッケル−セリア、酸化ニッケル−セリア、パラジウム−セリア、白金−セリアの各サーメットが好ましい。
【0018】
固体電解質膜の材質としては、イットリア安定化ジルコニア又はイットリア部分安定化ジルコニアが好ましいが、他の材料も使用できる。
【0019】
セパレータは、酸化ガスと燃料ガスとに対して曝されるので、耐酸化性と耐還元性とを備えていなければならない。従って、セパレータの材質は、ランタンを含有するペロブスカイト型複合酸化物であることが好ましく、ランタンクロマイトであることが更に好ましい。ランタンクロマイトには、前記の金属をドープすることもできる。
【0020】
固体電解質型燃料電池を起動させると、昇温に伴う集電板とセルとの熱膨張差のため、集電板とセルとの接触面でずれを生じ、あるいは、接触面が離れ、接触抵抗が増大するという傾向がある。また、固体電解質型燃料電池を高温で長時間作動させると、隣り合う単電池を接続しているニッケルフェルト等の通気性の導電材が収縮し、単電池と導電材との接触電気抵抗が上昇する傾向がある。そこで、本発明において更に、一方の集電板と他方の集電板との間に絶縁部材を挟み、一方の集電板と他方の集電板とに対して絶縁部材の方へと向かって押圧力を加えるための加圧部を備えることが好ましい。これによって、高温時に所定の圧力をもって加圧することができ、昇温に伴う集電板とセルとの間の接触電気抵抗の増大を防止できる。また、スタックを構成する互いに直列接続された各単電池を互いに対して所定の圧力をもって加圧することができ、長時間作動に伴う隣り合う単電池間の接触電気抵抗の増大を防止できる。
【0021】
また、本発明は、単電池を容器中に複数個収容し、各単電池を容器中で互いに略平行に配置し、各単電池にそれぞれ一方のガス通路を複数個設け、一方のガス通路がそれぞれ単電池の端面に開口している場合に、特に有用である。ただし、この場合には、各単電池の内部の各ガス通路に一方の発電用ガスを供給するためのマニホールドの形態が問題になる。
【0022】
各単電池の各ガス通路内にそれぞれ別個にガス供給管を差し込むことが考えられる。この場合には、スタックを形成し、スタックを容器中に収容した後に、各単電池の各一方のガス通路にそれぞれ対応する各ガス供給管を準備し、各ガス供給管をそれぞれ所定位置に設置し、各ガス供給管の先端を各ガス通路に対して挿入する作業が必要になる。しかし、各単電池には、通常は3個以上の一方のガス通路が形成されており、かつ隣り合うガス通路の間隔も極めて狭い。従って、前述のような作業を遂行することは困難であり、高コストである。
【0023】
一方、特開平7−226220号公報の開示によれば、スタックを容器中に収容した後に、例えば酸化ガス用の平板形状のマニホールドをスタックの横に配置し、一つのマニホールドから多数の単電池の各ガス通路に対して同時に一方の発電用ガスを供給している。この場合には、マニホールドとスタックとの間にガスケットを配置し、ガスケットをスタックに対してシール材によって接合する。これによって、マニホールドとスタックとの間の気密性を確保する。
【0024】
しかし、この方法では、スタックが平板形状のマニホールドに対してシール材を介して接着され、固定されている。これは、スタックを構成する各単電池も、それぞれ、ガスケットおよびマニホールドに対してシール材によってリジッドに固定されていることを意味している。この結果、次の問題が生ずることを見いだした。
【0025】
即ち、スタックには通常は10−50個程度の平板形状の単電池が含まれている。ところが、長時間運転を続けていると、スタックの各部分における温度勾配が大きくなる傾向があった。例えば、スタックの最上段や最下段の単電池は比較的にガスの温度が低く、発電効率が低くなり易い。しかし、スタックの中央にある単電池、特にその単電池の中央付近の酸化ガス通路においては、温度が上昇し易い。このため、スタックを構成する各単電池の膨張、収縮の度合いが異なってくるために、スタックとマニホールドとの間のシール材およびスタックに応力が加わり、シール材や一部の単電池の破損を招く可能性がある。
【0026】
これに対して、本発明の好適形態では、各単電池に対してそれぞれ一方の発電用ガスを供給するためのガス供給管と、このガス供給管を各単電池の端部に対して気密に取りつけるための各マニホールドとを備え、各ガス供給管から各単電池の複数の一方のガス通路に対してマニホールドを介して一方の発電用ガスを供給することができる。この実施形態によれば、各マニホールドは、それぞれ、対応する単電池に対して気密に固定されているのであって、各単電池は相対的に固定されていない。
【0027】
従って、スタックを構成する各単電池の膨張、収縮の度合いが異なってきた場合にも、各単電池は互いに相対的に位置移動でき、各単電池の微小な位置移動に合わせて各ガス供給管も向きを変え、回動し、各単電池の相対的な位置移動を吸収する余地がある。これらの実施形態について、図1〜3を参照しつつ、更に詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態で使用する単電池1の横断面図である。図2は、図1の単電池を例えば3個直列接続してなるスタック36を用いたスタック構造8を示す横断面図であり、図3は、図2のスタック構造8の縦断面図である。
【0029】
単電池1(1A、1B、1C)の支持体2は、空気極板3とセパレータ4とからなっている。セパレータ4の平面形状は長方形である。セパレータ4の平板状本体の横断面方向の縁部に、一対の細長い側壁4aが形成されている。各側壁4aは、共に四角柱形状であり、セパレータ4の長手方向の一端から他端へと向って延びている。
【0030】
一対の側壁4aの間に、四角柱形状の隔壁4bが、例えば3列設けられている。各隔壁4bは、セパレータ4の長手方向の一端から他端へと向って互いに平行に延びている。側壁4a、隔壁4bの間に、互いに平行な溝が、例えば計四列形成されている。
【0031】
空気極板3の平面形状は、セパレータ4の平面形状と同様である。空気極板3の平板状本体の横断面方向の縁部に、一対の細長い側壁3aが形成されており、一対の側壁3aの間に、四角柱形状の隔壁3bが、例えば3列設けられている。側壁3a、隔壁3bの間に、互いに平行な溝が、例えば計四列形成されている。セパレータ4の各側壁4aが、空気極3の各側壁3aに対して接合されており、セパレータ4の各隔壁4bが、空気極板3の各隔壁3bに対して接合されている。この結果、空気極板3とセパレータ4との間に、例えば4列の酸化ガス通路5が形成されている。
【0032】
固体電解質膜6は、空気極3の主面3c、側面3dを被覆しており、更に、セパレータ4の幅方向側面4dの上部を被覆している。酸化ガス通路5と空気極3の側面3dとは、いずれも気密質であるセパレータ4および固体電解質膜6によって包囲されている。固体電解質膜6上に、燃料極膜7が形成されている。
【0033】
図1に示すような各単電池を積み重ね、直列接続することによって、図2、図3に示すようなスタック36を構成する。スタック36においては、例えば3個の単電池1A、1B、1Cが積み重ねられている。各単電池1A、1Bの各セパレータ4の各主面4cが、それぞれ下側の各単電池1B、1Cの各燃料極膜7に対して、それぞれ通気性の導電材17を介して接続されている。通気性の導電材としては、ニッケルフェルトなどの金属繊維、ニッケルスポンジなどの金属多孔体が好ましい。
【0034】
一方の集電板12Aと他方の集電板12Bとを組み合わせ、容器32を作製する。この際には、各集電板12Aと12Bとの間にスタック36を挟んでから、容器32を組み立てる。
【0035】
本実施形態では、各集電板12A、12Bは、平板部12a、側板部12b、12dおよび突出部12cを備えている。集電板12Aの突出部12cと集電板12Bの突出部12cとを、図2に示すように位置合わせし、各突出部の間に絶縁部材13を挟む。そして、例えばボルト33およびナット34からなる加圧部材によって各集電板12A、12Bの各突出部12cを締結し、ボルトの締結力を調節することによって、矢印Aのように圧力を加える。これによって、容器32の突出部14を構成する。
【0036】
この結果、容器32の内側の発電領域38に、直列接続された単電池のスタック36が収容され、固定される。この状態で、各単電池には、単電池が積み重ねられた方向Aに向かって、所定の圧力が加わっている。このスタックの単電池1Aは、通気性の導電材16を通して集電板12Aに対して接続されており、単電池1Cは導電材16を通して集電板12Bに対して接続されている。集電板12A、12Bの外側に断熱材層11A、11Bが設けられており、各断熱材層の外側に外殻10A、10Bが設けられている。本実施形態では、各ボルト33は、各外殻および各断熱材層を貫通している。
【0037】
次に、図3を参照しつつ、このスタック構造8の動作について述べる。図3において左側から順に、発電室の燃焼領域30、発電領域15、予熱室19、酸化ガス室24が設けられている。図2に示すスタックは、図3における発電領域38の状態を示している。酸化ガス室24と予熱室19とは気密質隔壁20によって区分されており、予熱室19と発電室との間も気密質隔壁41によって区分されている。
【0038】
各単電池に対応して、各酸化ガス供給管18が設けられており、各供給管18の右端は酸化ガス室24内に開口しており、各供給管18は隔壁20、予熱室19、隔壁41を貫通し、それぞれマニホールド17によって各単電池の端部1aに取りつけられている。41a、20aはそれぞれ各隔壁の貫通孔である。
【0039】
酸化ガスは、外殻10A、10Bの外部から、供給口26を介して矢印Bのように酸化ガス室24に供給され、各供給管18中に入り、各供給管の内側空間18aを矢印Cのように流れ、各供給管の先端開口から矢印Dのように燃焼領域30に放出され、ここで燃料ガスと反応する。また、燃料ガスは、外殻の外部から矢印Eのように発電室内に供給され、各単電池の間、および単電池と容器との隙間15を矢印Fのように流れ、燃焼領域30へと流入する。
【0040】
燃焼領域30では、減損した燃料ガスが、減損した酸化ガスと反応し、燃焼する。この燃焼排ガスは、排ガス管25を通って矢印G、Hのように流れ、予熱室19内に供給され、予熱室19から排出口27を通して矢印Iのように排出される。この燃焼排ガスの廃熱によって、矢印Cのように各供給管18の内側空間18aを流れる酸化ガスを予熱できる。
【0041】
各供給管18の供給側の末端には、供給管18を単電池の方へと付勢するための構造が設けられている。即ち、各供給管18の右側の供給側末端には、隔壁20に可動性シール装置40が設置されており、各供給管18が気密質隔壁20に対して垂直な方向に、隔壁20と各供給管18との間の気密性を維持しつつ移動可能なようになっている。可動性シール装置40は、Oリング22と、各Oリング22を所定の圧力で押圧している押圧部材21とを備えている。また、各供給管18の末端面には所定の付勢部材23が取りつけられており、各供給管18を、対応する各単電池の方へと向かって一定圧力で付勢するようになっている。
【0042】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、少なくとも空気極、燃料極および固体電解質を備えており、発電に必要な一方の発電用ガスを流すための一方のガス通路が設けられている単電池のスタック構造において、ガスや発電の副産物が容器中に滞留することを防止でき、発電効率を向上させ得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態で使用できる単電池1を示す横断面図である。
【図2】図1の単電池を積み重ねて得られたスタック36を容器内に収容したスタック構造8を示す横断面図である。
【図3】図2のスタック構造8を概略的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1、1A、1B、1C 単電池,2 単電池の支持体,3 空気極板,4 セパレータ,5 酸化ガス通路,6 固体電解質膜,7 燃料極膜,8 スタック構造,10A、10B 外殻,11A、11B 断熱材層,12A一方の集電板,12B 他方の集電板,13 絶縁部材,14 容器の突出部,15 燃料ガス通路,16、17 通気性の導電材,30 燃焼領域,32 容器,36 スタック,38 発電室の発電領域,40 可動性シール装置,B、C、D 酸化ガスの流れ,E、F 燃料ガスの流れ,G、H、I 燃焼排ガスの流れ
Claims (5)
- 少なくとも空気極、燃料極および固体電解質を備えており、一方の発電用ガスを流すための一方のガス通路が設けられている単電池を有する固体電解質型燃料電池であって、
前記単電池を収容する容器を備えており、この容器が少なくとも前記単電池の前記燃料極側に電気的に接続されている一方の集電板、前記単電池の前記空気極側に電気的に接続されている他方の集電板および前記一方の集電板と前記他方の集電板とを絶縁するための絶縁部材からなり、前記容器と前記単電池との間に他方の発電用ガスを流すための他方のガス通路が設けられていることを特徴とする、固体電解質型燃料電池。 - 前記容器の外側に断熱材層が設けられていることを特徴とする、請求項1記載の固体電解質型燃料電池。
- 前記断熱材層の外側に外殻が設けられていることを特徴とする、請求項2記載の固体電解質型燃料電池。
- 前記一方の集電板と前記他方の集電板との間に前記絶縁部材が挟まれており、前記一方の集電板と前記他方の集電板とに対して前記絶縁部材の方へと向かって押圧力を加えるための加圧部を備えていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの請求項に記載の固体電解質型燃料電池。
- 前記単電池が前記容器中に複数個収容されており、前記の各単電池が前記容器中で互いに略平行に配置されており、前記各単電池にそれぞれ前記一方のガス通路が複数個設けられており、前記一方のガス通路がそれぞれ前記単電池の端部に開口しており、前記各単電池に対して、それぞれ一方の発電用ガスを供給するためのガス供給管と、このガス供給管を前記各単電池の前記端面に対して気密に取りつけるためのマニホールドとを備えており、前記各ガス供給管から前記各単電池の複数の前記一方のガス通路に対して前記各マニホールドを介して前記一方の発電用ガスを供給することを特徴とする、請求項4記載の固体電解質型燃料電池。
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