JP3956601B2 - 買い物支援サーバ及び買い物支援方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば勤めに出ている人に帰りに買い物をするよう家族から頼んだりする場合など、買い物の依頼を支援するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、勤めに出ている人に家族から帰りに買い物をするように依頼する場合、従来一般に行われていたのは、電話を掛けるという方法である。また、近年のインターネット環境の普及に伴い、電子メールを利用することも可能になっている。特に、携帯電話やPHSなどで電子メールを利用できる環境が整っており、このような個人的なコミュニケーションが益々容易になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
買い物依頼を受けた人が実際に帰宅途中などに買い物をしようとしたときに、その店に必要な商品がない場合がありうる。また、帰宅途中の多数の商店がある場合、どの店に行けば目的の商品が手にはいるのか、あるいはどの店にいけばその商品を最も安く買えるのか、などが分からないことが一般的である。このようなことが買い物依頼を受けた人に事前に分かれば、買い物がしやすくなり便利である。
【0004】
また、電話や電子メール等で買い物依頼をするというやり方では、被依頼者がそれを帰宅時まで覚えていなければならないという不便さがあった。携帯電話の電子メールの場合、メールを保存しておいて帰宅途中で見直すことが可能だが、そのようなメールの存在すら忘れてしまうことも考えられ、そうなるとお手上げである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、買い物依頼を受けた被依頼者に対し、その買い物に関する有用な情報を提供できるシステムを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明は、被依頼者に対して買い物依頼を忘れないように通知できるシステムを提供することを目的とする。
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る買い物支援サーバは、店舗における安売りや新商品発売などの時期限定情報を保持した時期情報データベースと、各被依頼者の携帯端末の通知先アドレスと嗜好情報とを登録した被依頼者データベースと、依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付ける依頼受付システムと、受け付けた買い物依頼に対する付加価値情報を作成する付加価値情報作成システムであって、前記買い物依頼に対応する前記被依頼者の嗜好情報を前記被依頼者データベースから求め、求めた嗜好情報に適合した時期限定情報を前記時期情報データベースから抽出して前記付加価値情報を作成する付加価値情報作成システムと、前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求める被依頼者アドレス取得手段と、前記付加価値情報作成システムが作成した付加価値情報を前記買い物依頼と共に、前記被依頼者アドレス取得手段が求めた通知先アドレスを用いて前記被依頼者の携帯端末に送信する通知管理システムとを備える。
【0008】
付加価値情報としては、例えば、買い物依頼に指示された商品の在庫状況や価格などが挙げられる。
【0009】
好適な態様では、当該買い物支援サーバがサポートする店舗の近傍に被依頼者が接近したか否かを判定し、接近したと判定したときに買い物支援サーバからその被依頼者に対してアラームメッセージ、又は買い物依頼を送る。この態様によれば、目的の店舗に接近したときに被依頼者の注意を喚起することができる。
【0010】
また、本発明に係るサーバは、依頼者から被依頼者への買い物依頼の支援を行う買い物支援サーバであって、案内対象の各店舗の位置情報を登録した店舗データベースと、各店舗における各商品の在庫状況を登録した商品データベースと、被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースと、依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付ける依頼受付システムと、依頼受付システムで受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを被依頼者データベースから取得し、当該ルート近傍の店舗群を前記店舗データベースから検索し、検索された店舗群のうち、前記買い物依頼に指定された商品をすべて在庫している店舗を前記商品データベースに基づき求め、求めた店舗を示す情報を含む付加価値情報を作成する付加価値情報作成システムと、前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求める被依頼者アドレス取得手段と、前記付加価値情報作成システムが作成した付加価値情報を前記買い物依頼と共に、前記被依頼者アドレス取得手段が求めた通知先アドレスを用いて前記被依頼者の携帯端末に送信する通知管理システムと、を備える。
また、本発明に係るサーバは、依頼者から被依頼者への買い物依頼の支援を行う買い物支援サーバであって、案内対象の各店舗の位置情報を登録した店舗データベースと、各店舗における各商品の価格を登録した商品データベースと、被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースと、依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付ける依頼受付システムと、依頼受付システムで受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを被依頼者データベースから取得し、当該ルート近傍の店舗群を前記店舗データベースから検索し、検索された店舗群のうち、前記買い物依頼に指定された各商品が最も安い店舗をそれぞれ前記商品データベースに基づき求め、求めた店舗を示す情報を含む付加価値情報を作成する付加価値情報作成システムと、前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求める被依頼者アドレス取得手段と、前記付加価値情報作成システムが作成した付加価値情報を前記買い物依頼と共に、前記被依頼者アドレス取得手段が求めた通知先アドレスを用いて前記被依頼者の携帯端末に送信する通知管理システムと、を備える。
【0011】
これらの構成によれば、被依頼者の通常移動ルート近傍の店舗の情報から付加価値情報が生成できるので、被依頼者の買い物作業に役立つ付加価値情報を提供することができる。
【0012】
また、本発明は、依頼者から被依頼者への買い物依頼の支援を行う買い物支援サーバであって、案内対象の店舗の位置情報を登録した店舗データベースと、被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースと、依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付ける依頼受付システムと、前記買い物依頼に係る被依頼者の現在位置を取得する位置取得システムと、依頼受付システムで受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを被依頼者データベースから取得し、当該ルート近傍にある店舗群を前記店舗データベースから検索し、所定の条件に基づきそれら店舗群の中から買い物依頼の処理に適した推奨店を特定するシステムと、 前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求める被依頼者アドレス取得手段と、前記位置取得システムで求めた被依頼者の現在位置に基づき、被依頼者が前記推奨店に接近したと判断した場合に、前記被依頼者アドレス取得手段が求めた通知先アドレスを用いて当該被依頼者の携帯端末に当該買い物依頼に関する情報を送信する通知管理システムと、を備える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
【0014】
[実施形態1]
図1は、本発明に係る買い物依頼サービスの全体システムを示す概略図である。本実施形態のシステムは、買い物支援サーバ10を核として構成される。買い物支援サーバ10は、顧客からその家族や知人などへ買い物の依頼を支援するための処理を行うサーバである。以下、買い物を依頼する人を依頼者、その依頼先となる家族や知人などを被依頼者と呼ぶ。
【0015】
買い物支援サーバ10は、WWW(World Wide Web)上に、依頼者からの買い物依頼を受け付けるためのウェブページを公開する。依頼者は、自分のパーソナルコンピュータ(依頼者コンピュータ12)のブラウザから依頼内容を入力し、買い物支援サーバ10に登録する。依頼者が入力すべき依頼内容は、例えば、買い物を頼む相手(すなわち被依頼者)の連絡先(例えば電子メールアドレス)や、買ってきてもらう商品の指定などである。なお、以下では、依頼者コンピュータ12がパーソナルコンピュータである場合を例にとって説明するが、当業者に明らかなように、同様の処理内容は依頼者コンピュータ12として携帯電話、PDAその他の携帯端末を用いる場合も実現可能である。
【0016】
買い物支援サーバ10は、依頼者から受け付けた買い物依頼に対して付加価値情報を付加し、被依頼者に通知する。付加価値情報は、例えば、依頼対象の商品が買える(在庫している)店や、それら依頼商品の合計価格、被依頼者の通勤(又は通学などの)ルート上で最も安くその対象商品を売っている店、などの情報である。
【0017】
本実施形態では、1つの買い物支援サーバ10で複数の店舗をカバーする。例えば、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の本部が、その系列店群をカバーするように買い物支援サーバ10を設置するなどの運用が考えられる。また、買い物依頼の支援サービスを行う企業がこの買い物支援サーバ10を用意し、このサービスに参加する店舗を募るという方式も可能である。いずれにしても、このサービスに参加する各店舗には店舗サーバ14が設置され、この店舗サーバ14から当該店舗の取扱商品の情報(例えば各商品の価格や在庫の有無など)が買い物支援サーバ10に逐次提供される。店舗サーバ14は、例えば、従来のPOS(ポイント・オブ・セールス)システムをベースに構築できる。この場合、POSシステムが管理している商品価格や在庫の情報を、買い物支援サーバ10に送信することになる。コンビニエンスストア・チェーンなど、各店舗の在庫その他の情報を一括管理するシステムを有する企業の場合は、そのシステムの情報を、買い物支援サーバ10の処理に利用することができる。
【0018】
買い物支援サーバ10は、各店舗サーバ14から得られた各店舗の情報をもとに、買い物依頼に対する付加価値情報を作成し、これを被依頼者に提供する。
【0019】
被依頼者は、携帯電話機16を有している。この携帯電話機16は、携帯電話会社などが提供する携帯電話電子メールサービスシステムに対応しており、電子メールを受信することができる。買い物支援サーバ10は、依頼者から受け付けた買い物依頼内容と付加価値情報を含んだ電子メールを作成し、被依頼者宛に送信する。この電子メールは、携帯電話電子メールサービスシステム(図示省略)及び中継局18を介して、被依頼者の携帯電話機16に伝達される。被依頼者は、この電子メールを携帯電話機16の表示画面で閲覧することにより、依頼者からの買い物依頼の内容や、それに関する付加価値情報を得ることができる。なお、携帯電話機16は、携帯電話に限らず、PHSなど他のタイプの移動体電話であってもよい。
【0020】
以上説明した買い物支援サーバ10、依頼者コンピュータ12、店舗サーバ14、及び携帯電話機16は、IP接続又はダイアルアップ接続等でインターネット19に接続されている。
【0021】
図2は、買い物支援サーバ10の機能モジュール構成を示すブロック図である。図2に示すように、買い物支援サーバ10は、依頼管理システム50、ウェブサーバ60、メールサーバ68、店舗情報管理システム70、及び位置取得システム72を備えている。
【0022】
ウェブサーバ60は、ユーザ(依頼者、被依頼者など)のブラウザからのリクエストに応じてウェブページのデータを提供するサーバである。ウェブサーバ60は、CGI(Common Gateway Interface)などを利用して、依頼者からの入力データを取得し、その入力に応じた処理を実行する機能を備える。提供するウェブページの情報は、ウェブページ記憶部62に保持されている。
【0023】
ウェブページ記憶部62には、少なくとも依頼受付ページ64及び情報提供ページ66が保持される。依頼受付ページ64は、依頼者から買い物依頼を受け受けるためのウェブページ群であり、依頼のための必要事項の入力欄などを含み、その入力欄への入力結果がCGI技術などによりウェブサーバ60に送信されるように構成されている。情報提供ページ66は、被依頼者に対して買い物依頼に関する各種詳細情報を提供するためのウェブページであり、これは依頼内容等に応じて動的に生成される。本実施形態では、被依頼者に対する買い物依頼の通知は基本的に電子メールを用いて行うが、例えば店舗の地図など更に詳細な情報を情報提供ページ66として被依頼者に提供する。したがって、携帯電話機16がウェブページ閲覧機能を有していれば、被依頼者は必要に応じて買い物支援サーバ10から詳細情報を得ることができる。なお、これらウェブページは、予め作成されているものもあれば、ウェブサーバ60におけるCGIスクリプト等の実行により動的に生成されるものもある。
【0024】
メールサーバ68は、依頼管理システム50からの指示に応じて、被依頼者に対して電子メールを送信する。
【0025】
依頼管理システム50は、買い物支援サーバ10の中心となるシステムであり、依頼受付機能52、付加価値情報作成機能54及び通知管理機能56を備えている。依頼受付機能52は、依頼者からの買い物依頼を受け付ける処理を行う機能モジュールであり、依頼受付ページ64に対する依頼者の入力内容をウェブサーバ60から取得し、それを依頼管理DB(データベース)40に登録する。付加価値情報作成機能54は、依頼者から受け付けた買い物依頼に対する付加価値情報を作成する機能モジュールである。付加価値情報は、依頼管理DB40に蓄積された買い物依頼の内容(依頼管理情報)や、顧客DB20に蓄積された当該依頼者や被依頼者の情報、店舗DB30に蓄積された各店舗やその取扱商品の情報に基づいて作成される。通知管理機能56は、ユーザに対する各種情報の通知処理を管理する機能モジュールである。本実施形態では、被依頼者に対し、買い物依頼に付加価値情報を付加して通知するサービスに加え、買い物ができる店舗に近づいたときに被依頼者にアラーム通知を送信するサービス、依頼した買い物を被依頼者が遂行ときに依頼者にその旨を通知するサービスなどを提供する。通知管理機能56は、これら各種通知サービスのスケジューリングや実行を管理する。通知管理機能56は、それら各種通知内容を作成し、この通知内容を含んだ電子メールをメールサーバ68に作成させ、送信させる。
【0026】
顧客DB20は、顧客に関する各種管理情報を蓄積するデータベースである。本実施形態では、顧客を依頼者と被依頼者とに便宜上分類し、依頼者ごと、被依頼者ごとにそれぞれ情報を管理している。この顧客DB20で管理する顧客情報の一例を、図3及び図4に示す。
【0027】
図3は、依頼者の管理情報200の一例を示す。依頼者管理情報200は、依頼者ID201、名前202、連絡先アドレス203と、被依頼者ID204群を含んでいる。依頼者ID201は、依頼者に一意に付与した識別情報であり、名前202はその依頼者の氏名やニックネーム等である。連絡先アドレス203は、当該依頼者の電子メールアドレスなどの連絡先情報であり、被依頼者が買い物を完了した場合の完了通知などを当該依頼者宛に送信する際に用いる。被依頼者ID204は、当該依頼者が買い物を依頼する可能性のある家族や知人などに付与された被依頼者IDである。この被依頼者ID204から、図4に示す被依頼者管理情報210を検索することができる。
【0028】
図4は、被依頼者管理情報210の一例を示す。被依頼者管理情報210は、被依頼者ID204、名前211、通知先アドレス212、通勤又は通学ルート情報213、通知条件214、及び嗜好情報215を含む。被依頼者ID204は、当該被依頼者に一意に付与されたIDであり、名前211はその被依頼者の氏名等である。通知先アドレス212は、その被依頼者に買い物依頼を通知する際に用いられるアドレス情報であり、例えば携帯電話機16の電子メールアドレスが登録される。通勤(通学)ルート情報213は、当該被依頼者が通勤や通学の際に用いるルート(経路)を示す情報である。なお、このルート情報は、被依頼者が日常的によく通るルートを登録すればよく、通勤又は通学というのはそのような日常的な移動ルートの代表例として例示しているものである。通知条件214は、被依頼者に対して買い物依頼を通知することが可能な場合を特定する条件の情報である。例えば、勤務中などに携帯電話機16に電子メールの着信通知が来るのを被依頼者が嫌う場合などには、勤務時間の時間帯を通知不可の時間帯として通知条件214に設定する。通知管理機能56は、この通知条件214に従って、被依頼者への買い物依頼の通知メール等の送信を制御する。嗜好情報215は、当該被依頼者の趣味や好みの商品(例えば定期購読している雑誌)などの情報である。嗜好情報215は、被依頼者自身や依頼者が登録するようにすることもできるし、被依頼者の購入履歴を分析して自動生成することもできる。もちろんその両方を採用してもよい。この嗜好情報215は、被依頼者の嗜好に応じた商品やキャンペーンなどの情報を付加価値情報として生成する際に利用される。
【0029】
以上、顧客DB20における顧客(依頼者、被依頼者)の管理情報の例を説明した。以上の例では、依頼者ごと、被依頼者ごとにそれぞれ管理情報を登録し、管理したが、この他にも、例えば家族などグループごとに管理情報を登録するようにすることも可能である。この場合、グループごとに、そこに属する各構成員のユーザIDを管理すると共に、グループの各構成員ごとに、そのユーザIDに対応づけて、図4の被依頼者管理情報210と同様の情報を登録すればよい。この場合、グループのある構成員から買い物依頼があった場合、他の構成員が被依頼者の候補となる。
【0030】
店舗DB30は、本実施形態のシステムに参加している各店舗の情報を蓄積したDBである。このDB30には、各店舗の基本的な情報を示す店舗情報300(図5参照)と、各店舗での各商品の商品情報310(図6参照)が蓄積されている。
【0031】
図5に示すように、店舗情報300は、店舗ID301、店舗名302、所在位置情報303、営業時間情報304を含む。店舗ID301は、当該店舗に付与された一意な識別情報である。店舗名302は、当該店舗の名称であり、顧客等の店舗識別などの目的で利用される。所在位置情報303は、当該店舗の所在位置を示す情報である。この所在位置情報303は、被依頼者の通勤(通学)ルート情報213と組み合わせることにより、被依頼者が通勤(通学)の際に近くを通る店舗を特定するために用いられる。ルート情報213や所在位置情報303には、例えば、車載ナビゲーションシステムなどで利用されているルート情報や位置情報の表現形式を利用できる。営業時間情報304は、当該店舗の開店時刻、閉店時刻、定休日その他の休業日の情報である。営業時間や休業日が同じ系列店のみを管理する買い物依頼サーバ10の場合、営業時間情報304は特に必要ない。
【0032】
商品情報310は、各店舗の各取扱商品ごとに登録されている。商品情報310は、図6に示すように、店舗ID311、商品ID312、商品名313、価格314、在庫状況315、入荷予定316、及び商品カテゴリ317の情報を含んでいる。店舗ID311は、当該商品を取り扱っている店舗の店舗IDである。商品ID312は、当該商品に一意に付与された識別情報であり、商品名313はその商品の名前である。同一商品は、本システムに参加する全店舗で、同一商品は同一の商品ID、同一の商品名で管理する。価格314は、当該商品の当該店舗での販売価格を示す情報である。在庫状況315は、当該商品が当該店舗に現在在庫しているか否かを示す情報である。入荷予定316は、当該商品が次にいつ入荷するか、その予定日や予定時刻を示す情報である。
【0033】
このような商品情報310の各項目の情報は、既存のPOSシステムなどでも管理されているものなので、それを流用することもできる。別の見方をすれば、この買い物支援サーバ10をPOSシステムと統合した形で構築することも可能である。
【0034】
また、店舗DB30には、各店舗における安売りの情報や商品新発売の情報などを登録してもよい。安売り情報や新発売情報は、付加価値情報の1つとして買い物依頼の通知メールに組み込むことができる。図7は安売り情報320の一例である。安売り情報320は、各店舗ごと、各安売り商品ごとに登録される。店舗ID321は、当該商品を安売りする店舗の店舗IDである。商品名322は当該安売り商品の名称と、商品カテゴリ323は当該商品の属するカテゴリを示す。安売り情報320には、この他に、当該商品の安売り価格324、平常価格325、安売り期間326などの項目も含まれる。例えばこの安売り情報320を用いれば、被依頼者の嗜好情報215(図4参照)に示された嗜好内容に適合した商品の安売り情報を、付加価値情報として被依頼者に通知することができる。例えば、嗜好情報215に、被依頼者がスナック菓子を好むと登録されていれば、商品カテゴリ323がスナック菓子となっている商品の安売り価格や安売り店、安売り期間などの情報を被依頼者に提供できる。新商品情報も、この安売り情報と同様の構成を用いることができる。新商品情報の場合、安売り価格324や安売り期間326の代わりに、発売日などの項目が設ければよい。そして、例えば被依頼者の嗜好情報215に適合した商品カテゴリの新商品があれば、その情報を付加価値情報に加えて被依頼者に通知する。以上、被依頼者の嗜好を考慮する例を示したが、これは買い物依頼を果たそうとして来店する被依頼者の購買意欲を刺激して、更なる販売に繋げることを意図したものである。もちろん、依頼者についても同様に嗜好情報を登録し、それを考慮した安売りや新発売の情報を付加価値情報として提供することも可能である。
【0035】
依頼管理DB40は、依頼受付機能52が受け付けた個々の依頼の管理情報を保持する。図8に例示するように、依頼管理情報400は、当該依頼の依頼者の依頼者ID401、その依頼者が指名した被依頼者の被依頼者ID402、その依頼者が指定した買い物対象の商品の商品ID403、及びその依頼者から被依頼者に対するメッセージ404を含む。通知管理機能56や付加価値情報作成機能54は、被依頼者等への通知や付加価値情報の作成の際、この依頼管理情報400を参照する。
【0036】
再び図2に戻り、店舗情報管理システム70は、各店舗の店舗サーバ14(図1参照)と通信し、店舗DB30の蓄積情報の更新を行う手段である。
【0037】
また、顧客位置取得システム72は、被依頼者の所在位置情報を取得する手段である。本実施形態の買い物支援サーバ10は、買い物依頼を忘れないように、被依頼者が目的の店舗に近づいたときにアラーム通知を送るサービスを提供する。位置取得システム72は、このサービスのために被依頼者の現在位置の情報を取得する。被依頼者の現在位置の情報は、例えば携帯電話(又はPHS)のセルラーシステムにより、ある程度の精度で求めることができる。例えば、携帯電話では、複数の基地局の各々での受信電界強度から携帯電話の位置をある程度絞り込む方式があり、これが利用できる。また、PHSの場合、セル自体がある程度小さいので、受信基地局により被依頼者の現在位置をかなりの程度まで特定できる。位置取得システム72は、このような方法で携帯電話会社等が求めた被依頼者(携帯電話)の位置情報を取得する。通知管理機能56は、この位置情報から、被依頼者が目的の店舗の近くまで来たと判断した場合に、アラーム通知を被依頼者の携帯電話機16に送信する。
【0038】
以上、本実施形態の買い物支援サーバ10の構成について説明した。次に、図9〜図11を参照して、買い物依頼の入力方式の一例を説明する。
【0039】
図9〜図11は、ウェブサーバ60が提供する依頼受付ページ64の例を示す図である。これらウェブページは、CGI技術やJavaスクリプトなどを用いることにより、ユーザ(依頼者)からの入力内容をウェブサーバ側に取得できるように構成される。
【0040】
まず図9に示すウェブページは、買い物依頼受付用のトップページ100である。ユーザは、買い物依頼をしようとするときは、依頼者コンピュータ12のブラウザを用いてウェブサーバ60ににアクセスし、そのトップページ100を取得する。そして、ユーザID欄102に自分のユーザID(すなわち依頼者ID)を、パスワード欄104にログインパスワードをそれそれ入力し、OKボタン106をクリックすると、それらユーザID及びパスワードがウェブサーバ60に送られる。これらが正しいものである場合、ウェブサーバ60は、依頼者のログインを許可し、図10に示す商品選択ページ110をブラウザに送信する。
【0041】
なお、ユーザIDやパスワードは、ユーザ登録により付与される。依頼者は、このシステムのサービスを利用しようとする場合、トップページ100から新規ユーザ登録ページへのリンク108をクリックすればよい。これにより、ユーザ登録ページが依頼者コンピュータ12のブラウザに提供される。このユーザ登録ページ上で、当該ユーザの名前や連絡先アドレスなどの個人情報やログインパスワード、当該ユーザが被依頼者として想定している家族や知人の名前、(買い物依頼の)通知先アドレス、通勤(通学)ルート、通知条件などの情報を入力する。依頼管理システム50は、この入力情報に基づき、図3や図4に示したような顧客情報を生成して顧客DB20に登録する。
【0042】
さて、ログインした依頼者は、商品選択ページ110にて、依頼する商品を選択する。図10の例では、「日用雑貨」や「食料品」などの商品分類ごとに、商品一覧111を表示したページが提供される。商品一覧111には、各商品ごとに、その名称や価格、コメントが表示され、更にその商品の選択/非選択を指示するためのラジオボタン112が設けられている。依頼者は、被依頼者に買ってきてほしい商品のラジオボタン112をマウス等でクリックして選択する。また、キーワード検索などの検索機能も提供されており、依頼者が検索条件入力欄113にキーワード等の検索条件を入力して検索ボタン114をクリックすると、その条件を満足する商品の一覧が、図10と同様に表示され、選択が可能となる。依頼者が所望の商品又は商品群の選択を終えて登録ボタン115をクリックすると、その選択結果がブラウザからウェブサーバ60に送信される。
【0043】
依頼者の商品選択結果を受信したウェブサーバ60は、図11に示すようなリクエスト登録ページ120を生成して、ブラウザに送信する。このページには、商品選択ページ110で依頼者が選択した商品を一覧表示する選択商品欄121と、被依頼者を入力する被依頼者入力欄123、被依頼者に対するメッセージを入力するメッセージ入力欄124が含まれる。選択商品欄121の表示で、足りない商品や余計な商品があると分かった場合、依頼者はやり直しボタン122をクリックすることにより、商品選択ページ110に戻って選択内容を修正することができる。
【0044】
被依頼者入力欄123では、ボタン123aをクリックすることにより、当該依頼者が登録している被依頼者の候補を示した選択メニューが表示され、依頼者はその中から所望の人の表示をダブルクリックするなどで、その人を被依頼者として選択することができる。このような機能を実現するため、ウェブサーバ60では、リクエスト登録ページ120を作成するに当たり、顧客DB20にアクセスして当該依頼者の依頼者管理情報(図3)を取得し、そこに登録された各被依頼者ID204に対応する被依頼者管理情報(図4)にアクセスして、それら各被依頼者候補の名前211及び/又は通知先アドレス212を取得する。そして、それら各被依頼者候補の名前/通知先アドレスを、リクエスト登録ページ120のHTMLソースにおいて、被依頼者入力欄123の選択メニューに組み込む。これにより、依頼者がブラウザで被依頼者入力欄123の選択メニューから所望の被依頼者候補を選択すると、その人の名前又は通知先アドレスがブラウザに記憶され、被依頼者入力欄123に表示されることになる。被依頼者は複数選ぶことも可能である。
【0045】
メッセージ入力欄124には、依頼者が自由にメッセージのテキストを入力できる。
【0046】
依頼者が登録ボタン125をクリックすると、(1)被依頼者入力欄123に表示された被依頼者の名前又は通知先アドレス、(2)メッセージ入力欄124の入力内容、がウェブサーバ60に送信される。依頼者及び商品の選択結果は、リクエスト登録ページ120を生成する時点でウェブサーバ60に伝達済みである。ウェブサーバ60は、被依頼者の情報やメッセージを依頼者から取得すると、それらを依頼者情報及び商品選択結果の情報と共に依頼管理システム50に伝える。
【0047】
依頼管理システム50は、ウェブサーバ60から取得したこれらの情報から、依頼管理情報400(図8参照)を生成して依頼管理DB40に登録する。
【0048】
次に、図12を参照して、依頼管理システム50の処理手順を説明する。ここでは、ユーザ登録処理などの手順の説明は省略し、買い物依頼に関する処理手順を示す。
【0049】
まず、依頼管理システム50は、各店舗における商品の在庫状況や価格などの情報について、更新があったかどうかを判定する(S10)。それら各店舗や取扱商品に関する情報については、店舗情報管理システム70が各店舗サーバ14と連絡をとっている。それら情報に更新があると、店舗情報管理システム70はその交信の内容を依頼管理システム50に伝える。ここでは、各店舗の情報に更新があった場合の説明は後回しにして、まずS10で更新がないと判定された場合について説明する。
【0050】
この場合、次に依頼者から買い物依頼が到来しているかどうかを判定する(S12)。この判定は、依頼管理システム50が、依頼受付ページ64(例えば図9〜図11参照)に対する依頼者の入力結果をウェブサーバ60から受け取った場合、Yes(肯定)となる。S12にて、買い物依頼が到来していないと判定された場合は、S10に戻って、各店舗の情報更新や買い物依頼の到来を待ち続ける。
【0051】
S12にて買い物依頼が到来したと判定されると、依頼受付機能52は、それら情報から依頼管理情報400を生成し、依頼管理DB40に登録する(S14)。登録が終わると、付加価値情報作成機能54が、顧客DB20、店舗DB30及び依頼管理DB40にアクセスし(S16)、それらDBから必要情報を取得して(S18)、付加価値情報を作成する(S20)。本実施形態では、被依頼者の通勤(通学)ルート上又はその近傍の店舗群の情報から、買い物依頼に関連する付加価値情報を作成する。例えば、そのルート近傍の店舗群のうちで、依頼された商品群がすべて揃っている店舗や、それら各商品の最安値の店舗などの情報である。
【0052】
このような付加価値情報を作成するため、付加価値情報作成機能54は、依頼管理情報400の被依頼者ID402に対応する被依頼者管理情報210を顧客DB20から取得し、当該被依頼者の通勤(通学)ルート情報213を取得する。そして、店舗DB30の各店舗の所在位置情報303に基づき、そのルート上又はルート近傍にある店舗を求める。そして、求めた各店舗の店舗情報300やそれら各店舗の各取扱商品の商品情報310、安売り情報320、新商品情報などを取得し、依頼管理情報400に登録された依頼対象の各商品ID403に基づき、各種付加価値情報を作成する。
【0053】
図13に、本実施形態で作成する付加価値情報500の一例を示す。この付加価値情報500は、手軽派推奨店情報501、節約派推奨ルート情報502、嗜好商品案内情報503、及び情報提供ページ(ホームページ)のURL504を含む。
【0054】
手軽派推奨店情報501は、被依頼者の通勤(通学)ルート近傍の店舗のうちで、依頼者が依頼した商品のすべてを在庫しており、且つそれら商品の合計価格が最も安い店舗の情報である。この推奨店情報501には、その推奨店舗の店舗名や住所、その店舗におけるそれら商品の合計価格の情報が含まれる。被依頼者は、この推奨店舗に行くことにより、依頼の商品群を、最も手間を掛けずに、しかもできるだけ安く購入することができる。また、推奨店情報501には合計価格の情報が含まれているので、被依頼者は所持金が十分かを確認し、足りない場合は銀行等に立ち寄ってから帰宅するなどの処置をとることができる。
【0055】
また推奨店情報501に、その推奨店舗の位置を示す地図情報などを含めれば、より利便性が増す。もっとも、被依頼者の歩きなれた通勤ルートの話なので地図がなくとも店舗の場所が分かる場合も多く、また地図情報はデータ量が大きくなる場合が多い。したがって、現実的には、推奨店舗の地図情報はウェブページにより被依頼者に提供するようにし、付加価値情報にはその地図ページのリンクを組み込むようにすることが好適であろう。
【0056】
節約派推奨ルート情報502は、被依頼者の通勤(通学)ルート近傍の店舗のうち、依頼者が依頼した各商品が最も安く買える店舗を列挙したものである。この情報502では、それら各商品とその商品の最安値店舗の情報(例えば店名、住所、当該商品の価格など)とが、その通勤(通学)ルートを帰宅方向に辿る順に列挙される。例えば、依頼商品が商品a及びbで、ルート上での商品aの最安店がA店、商品bの最安店がB店であり、通勤ルート上ではA店の方がB店よりも依頼者宅に近いとすれば、「(商品b,B店,○○円),(商品a,A店,××円)」といった形式の情報となる。この推奨ルート情報502に列挙された順に各店舗を訪れ、その店舗に対応する商品を購入していくことで、依頼の商品群を最も安く入手することができる。また、この推奨ルート情報502に、当該推奨ルートに従って購入した場合の商品群の合計価格を含めておけば、被依頼者は手軽派推奨店情報501の合計価格と比較してどの程度安くなるかを知ることができる。
【0057】
なお、推奨店情報501や推奨ルート情報502などの作成に当たっては、各店舗の営業時間情報304が考慮され、定休日や営業時間外の店舗は除かれる。
【0058】
嗜好商品案内情報503は、被依頼者の嗜好(依頼者の嗜好情報が登録されている場合は、依頼者の嗜好も)に適合した商品の安売りや新発売などを宣伝する情報である。付加価値情報作成機能54は、被依頼者の通勤(通学)ルート213近傍の店舗の安売り情報320(図7参照)や新発売情報から、被依頼者(及び依頼者)の嗜好情報215に適合する商品の情報を抽出し、それらを嗜好商品案内情報503にまとめる。嗜好情報215には、例えば定期購読雑誌のように個別の商品を特定したものもあれば、「スナック菓子」などといった具合に大まかな商品カテゴリを指定したものもある。いずれにしても、その商品又は商品カテゴリに適合するものを抽出すればよい。
【0059】
このような嗜好商品案内情報503を付加価値情報500に組み込むことにより、被依頼者は自分がよく買っている雑誌の入荷や、好きな食べ物などの安売り情報や新製品の情報を知ることができる。このような情報提供により、商品の販売機会を効果的に増大させることができる。
【0060】
情報提供ページは、付加価値情報500を補完するために買い物支援サーバ10が提供するウェブページ群である。付加価値情報500自体は、依頼者からの買い物依頼の内容とともに、電子メールに組み込んで被依頼者に送るので、付加価値情報500は、有効性の高い情報のみに絞ってデータ量を低減している。特に本実施形態では、被依頼者が携帯電話機16などのモバイル端末で電子メールを受け取ることを想定しているので、電子メールのサイズが小さいに越したことはない。そして、より詳細な情報や雑多な情報は、必要に応じて被依頼者が情報提供ページにアクセスして取り出すようにしている。情報提供ページで提供される情報には、例えば通勤ルート上の店舗のうち依頼商品を全部在庫している店舗のリストや、そのルート上の各店舗の依頼商品在庫状況や、それら各店舗(被依頼者の嗜好に限らない一般的な)安売り情報(お買い得情報)などが考えられる。これら情報提供ページの各ページは、例えば、付加価値情報を作成処理の際に予め作成し、ウェブページ記憶部62に登録しておく(情報提供ページ66)。付加価値情報500における、情報提供ページのURL504の項目には、このページへのURLが組み込まれる。
【0061】
再び図12を参照して、依頼管理システム50の処理手順の説明に戻る。S20で上記の付加価値情報500が作成されると、通知管理機能54は、その付加価値情報500を含んだ買い物依頼通知を作成し(S22)、その依頼通知を被依頼者宛に送信する(S24)。
【0062】
買い物依頼通知510は、図14に示すように、依頼者情報511(依頼者の名前201など)、買い物リスト512、依頼者からのメッセージ513に、付加価値情報500を加えて構成されている。買い物リスト512は、依頼者が依頼受付ページ64にて入力した依頼商品のリストであり、メッセージ513は同じく受け付けページ64で依頼者が入力した被依頼者宛のメッセージである。この依頼通知510は、例えば電子メールの本文に組み込んだ形で、被依頼者宛に送信される。
【0063】
このようにして被依頼者宛に依頼通知510の送信が完了すると、処理はS10に戻る。
【0064】
以上説明した手順では、依頼者から依頼があると、すぐに付加価値情報500を作成し、それを含んだ買い物依頼通知510を被依頼者宛に送信している。ところが、商品の在庫状況や価格は時々刻々変化することもめずらしいことではなく、その様な場合せっかく被依頼者に送った付加価値情報が、実際に被依頼者が買い物しようとする時点では既に古くなってしまっている場合も考えられる。本実施形態では、その様な自体を防ぐため、各店舗の商品情報等に変更があった場合には、その変更により影響を受ける買い物依頼に関して、改めて付加価値情報を作成し、それを被依頼者に通知するようにしている。このため、S10で各店舗の商品情報等に変更があるか否かを検査し、変更があれば、依頼管理DB40に登録した各買い物依頼に、その変更に関係のある買い物依頼があるかどうかを検査する(S26)。例えば、価格が変更された商品を依頼商品として含んでいる買い物依頼があれば、それが抽出される。変更に関係のある買い物依頼がなければ、処置の必要はなく、S10に戻ればよい。一方、変更に関係のある買い物依頼があれば、それら各依頼の依頼管理情報を依頼管理DB40から読み出し(S28)、更に顧客DB20や最新情報を反映した店舗DB30にアクセスして(S16)付加価値情報を作成し直し(S20)、その付加価値情報を買い物依頼通知を被依頼者に送信する(S24)。このDB更新に伴う買い物依頼通知の再送処理は、例えば依頼から所定時間(例えば12時間など)が経過するか、被依頼者が買い物を完了したことを確認するまで繰り返される。被依頼者の買い物完了は、例えば被依頼者又は依頼者が買い物支援サーバ10に完了通知を送信することで確認できる。この完了通知は、電子メール又はサーバ10の提供するウェブページを介して送信することができる。
【0065】
次に、図15〜図19を参照して、買い物支援サーバ10から被依頼者に対して提供される情報の例を説明する。これら各図は、携帯電話機16の表示画面に表示された電子メール又はウェブページの表示例を示している。
【0066】
まず図15は、S22(図12参照)で買い物支援サーバ10から送られてきた依頼通知510の表示例600である。この表示には、依頼者の名前601、依頼された商品のリスト(買い物リスト)602、依頼者のメッセージ603、手軽派推奨店の説明604、及び節約派推奨ルートの説明606などが含まれている。依頼通知のメールには、この他に嗜好商品案内情報は情報提供ページのURLなどが含まれているが(図14参照)、これらは画面をスクロールすることによって見ることができる。推奨店の説明604には、推奨店の地図を表示したウェブページへのリンク605が組み込まれており、被依頼者がこのリンクを選択すると、携帯電話機16のブラウザはウェブサーバ60にアクセスし、その地図ページを取得して表示する。
【0067】
図16は、情報提供ページ66のトップページ610の例を示している。このページ610には、各種詳細情報のページへのリンクが表示されている。例えば、ユーザが1番目の全商品在庫店リストのリンクを選択すると、図17に示すように、通勤(通学)ルート近傍の店舗のうち、買い物リストの全商品を在庫している店舗のリストを表示したページ612が表示される。
【0068】
このページ612には、それら各店舗ごとに、店舗名や依頼商品の合計価格、店舗の住所、その店舗周辺の地図へのリンクなどが表示される。図17の表示例では、各店舗の情報が合計価格の低い順に配列表示されている。被依頼者は、このページ612を参照するにより、例えば、価格以外の条件も考慮して最も都合のよい店舗を探すことができる。
【0069】
図18は、通勤(通学)ルート近傍の各店舗の現在状況のリストのページ614の例を示している。トップページ610で上から2番目のリンクが選択されると、このページがブラウザに提供される。この各店状況のページ614には、ルート近傍の各店舗の情報が、例えば帰宅方向の順に配列表示されている。各店舗の情報には、店舗名、店舗周辺の地図へのリンク(及び/又は住所表示)、各依頼商品の現在の価格及び在庫の有無、入荷予定日(及び/又は予定時刻)などが含まれる。
【0070】
この例では、情報提供ページ66としてこの他に、各依頼商品ごとの状況(例えば当該商品がどの店でいくらで売られているかなど)のリストのページや、お買い得情報のページ、地図情報のページ、アラーム申込みのページなどが設けられている。
【0071】
アラーム申込みのページは、本実施形態のシステムの提供サービスの一つであるアラームサービスの申込みのためのウェブページである。アラームサービスは、被依頼者が買い物依頼を忘れて帰宅してしまうことがないよう、被依頼者が目的の店舗に接近した際などに、アラーム通知のメールを送信するというサービスである。この申込みページの例を図19に示す。
【0072】
図19に示したアラーム申込みページ616には、アラーム通知の対象のリストが表示され、選択可能となっている。被依頼者は、付加価値情報500に表示された手軽派推奨店で買い物をすると決めた場合は、このページ616のリストの1番目の項目を選択すればよい。この場合、依頼管理システム50の通知管理機能56は、被依頼者がその推奨店の近傍に来たときにアラーム通知メールを送信する。被依頼者がリストの2番目の節約派推奨ルートを選択した場合は、通知管理機能56は、その推奨ルートの最初の店舗に被依頼者が接近したときに、アラーム通知を被依頼者宛に送信する。また、推奨店以外の店舗で買い物すると決めた場合は、被依頼者は、リストの3番目の項目を選択する。すると、この選択結果を受信したウェブサーバ60が、当該被依頼者の通勤(通学)ルート上の店舗のリストを含んだページを携帯電話機16のブラウザに送信し、被依頼者はそのリストの中から自分が選んだ店舗を選択する。これにより、その店舗がアラーム対象として依頼管理システム50に登録される。
【0073】
次に、依頼管理システム50におけるこのアラーム通知処理の手順を、図20を参照して説明する。依頼管理システム50は、被依頼者からアラーム通知の申込みを待ち(S30)、申込みがあれば、その申込みの内容を、対応する依頼管理情報400などに設定する(S32)。この場合、アラーム通知の申込みがあった旨と、アラーム通知の判断基準となる店舗のIDなどを登録すればよい。このようにアラーム通知の設定がなされると、依頼管理システム50は、位置取得システム72から当該被依頼者の現在位置の情報を随時取得し、その位置と対象店舗の位置との比較により、被依頼者が対象店舗に接近したかどうかを判定する(S34)。そして、接近したと判定した場合に、被依頼者宛にアラーム通知を送信する(S36)。この通知により、被依頼者は買い物の依頼があったことを思い出すことができる。
【0074】
以上の例では、携帯電話システムを用いて被依頼者の現在位置を検出したが、この方式ではどうしても位置検出の精度に限界がある。したがって、被依頼者が対象店舗を通り過ぎる前に確実にアラームを通知しようとすると、接近したか否かの判定の基準をかなり大きめにとっておく必要がある。これに対し、被依頼者の現在位置の検出をもっとよい精度で行うことができれば、もっとよいタイミングでアラーム通知を送信することが可能となる。このための方法としては、例えばGPS(Grobal Positioning System)を利用する方法が考えられる。この方法では、携帯電話機16にGPS受信機を内蔵し、この受信機で得た位置情報を定期的に買い物支援サーバ10に通知するようにする。この代わりに、アラームの対象店舗の位置情報(緯度、経度など)を買い物支援サーバ10から携帯電話機16に提供し、携帯電話機16側で、GPSで得た自分の現在位置と対象店舗の位置とを比較して、アラームを報知することも可能である。なお、携帯電話機(端末)側のセルラー通信機能とGPS受信機能の構成回路の一部又は全部を共用化することも好適である。以上、GPSを例にとったが、これ以外にも、携帯端末の自機位置検出には、GLONASSその他の衛星航法システムや地上送信局を利用した航法システムなどからの情報を利用することも可能である。
【0075】
また、更に別の方法として、Bluetoothなどの近距離無線通信技術の利用も考えられる。この方法では、携帯電話機16にBluetooth通信手段を設けると共に、店舗にBluetooth搭載機器を設置し、被依頼者が店舗側のBluetooth機器の通信範囲内に入ると、その機器から携帯電話機16側にアラーム通知を送信する。この場合、買い物支援サーバ10は、アラーム通知の申込みがあると、そのアラームの対象となる店舗の店舗サーバ14に対し、該当する被依頼者に対してアラーム通知を行うように指示する。ここで、アラーム対象の店舗に設けられたBluetooth搭載機器から、被依頼者のID情報等を含んだアラーム通知を(被依頼者の携帯電話機から応答があるか、タイムアップするまで)定期的に出力させるようにしてもよい。この場合、被依頼者がその店舗に近づくと、携帯電話機がその通知を受信し、そのアラーム通知に含まれるID情報が自分のものである場合には、所定のアラーム出力を行い、店舗側の機器に応答を返す。このように、近距離無線通信手段を利用すれば、被依頼者の対象店舗への接近を、携帯電話システムを介さずに検出できるので、アラームサービスのためのランニングコストを低減できる。なお、以上では、アラーム通知サービスを行う側の無線通信機器を店舗内又はその近傍に設けるとして説明したが、これは必須のことではなく、例えば駅や街頭などに無線通信機器を設けてもよい。この場合、例えばアラーム通知対象店舗の近所の駅や街頭の無線通信機器から、被依頼者の携帯電話機宛てにアラーム通知等を送信するなどすればよい。なお、この構成では、携帯電話機には、セルラー通信用の通信機能とBluetooth等の無線LAN用の通信機能が必要であるが、これら各通信機能を実現するための回路系の一部又は全部を共用化(例えばアンテナの共用など)することも可能である。
【0076】
また、以上では、アラーム通知は被依頼者の申込みによって行ったが、依頼者側からアラーム通知を申し込めるようにすることもできるし、アラーム通知を標準サービスとすることもできる。
【0077】
以上説明した実施形態では、買い物依頼があった場合、それをすぐに被依頼者に通知していた。これに対し、勤務時間中などを避けて依頼通知を行うようにすることも可能である。この場合、依頼管理システム50は、図12の手順のS16〜S24の処理を行う前に、被依頼者の通知条件214(図4参照)を調べ、その通知条件が満足されないとそれらS16〜S24の処理に進まないようにすればよい。そして、被依頼者に未通知の買い物依頼に関しては、定期的に通知条件が満足されたかどうかを調べ、満足された時点で買い物依頼の通知を行うようにする。
【0078】
以上説明したように、本実施形態によれば、買い物支援サーバ10により、買い物依頼の被依頼者に対して、その買い物依頼の遂行に有用な付加価値情報を提供することができる。また、本実施形態では、複数の参加店舗のうち、被依頼者の通勤(通学)ルート近傍の店舗から、買い物の候補店を推薦できるので、被依頼者の買い物が容易になる。
【0079】
[実施形態2]
次に本発明の第2実施形態を説明する。上記第1の実施形態では、被依頼者の通勤(通学)ルート近傍の店舗を抽出して、それら店舗群の情報から付加価値情報を作成した。これに対し、利用店舗を依頼者が決めている場合もありうる。この第2実施形態では、このような場合に、依頼者に利用店舗を指定してもらうことにより、処理を大幅に簡略化する。この実施形態の基本的なシステム構成は、図1、図2に示した第1実施形態のものと同様でよい。
【0080】
この場合、買い物依頼の入力では、被依頼者、利用店舗、及び依頼対象の商品群を、依頼者に入力してもらう。依頼管理DB40には、図8に示した依頼管理情報の項目に加え、依頼者が指定した利用店舗の店舗IDを登録する。利用店舗の指定は、依頼受付ページ64に選択可能な店舗を表示した選択メニューを組み込むようにすれば、依頼者の入力が容易になる。
【0081】
買い物支援サーバ10は、その利用店舗に関する情報から、その依頼に対する付加価値情報を作成する。この場合、図21に示すように、付加価値情報520として、、各依頼商品の価格及び在庫状況(在庫の有無や入荷予定など)の譲歩521、全依頼商品の合計価格522の情報などを提供できる。また、依頼者が指定した利用店舗に在庫がない商品がある場合は、その商品を在庫する店舗やその価格などの情報523も提供できる。この場合、利用店舗に近い店舗や、被依頼者の通勤(通学)ルート上の店舗を紹介するなどの処理も可能である。また、被依頼者や依頼者の嗜好情報に基づき、指定された利用店舗の情報からそれら嗜好に適合した安売り商品や新発売商品、新入荷商品をピックアップし、それを嗜好商品案内情報524として提供することもできる。また、更に詳細な情報や他の店舗などの情報などを提供する情報提供ページへのURL525を組み込むことも可能である。
【0082】
また、本実施形態では、依頼者に利用店舗を指定してもらうので、通勤(通学)ルートによる買い物先店舗の絞込は原理的には行わなくてもよい。したがって、この方式を採用した場合は、被依頼者の通勤(通学)ルートの情報をデータベースに登録する必要は原理的にはない。
【0083】
また、本実施形態を極端に簡略化した方式として、買い物支援サーバ10に依頼者や被依頼者の情報を一切事前登録せず、買い物依頼の申込みの際に、最低限の情報のみを依頼者に入力してもらう方式も考えられる。この場合、依頼者には、買い物依頼する商品のリスト、利用店舗、依頼者の名前、被依頼者の電子メールアドレスを最低限入力してもらえばよい。これだけの情報があれば、そのリストの商品の利用店舗での価格や在庫などの情報を付加価値情報として被依頼者に提供することができる。
【0084】
[実施形態3]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。上記第1実施形態では、依頼者から買い物依頼を受け付けると、基本的にすぐに、その依頼を付加価値情報と共に被依頼者に通知し、その後各店舗の在庫等の状況が変化したときには、その変化を反映した情報を被依頼者に通知した。これに対し、この第3実施形態では、買い物依頼に適した特定の店舗(例えば依頼商品群が最も安く揃う店舗)の近傍に被依頼者が来たときに初めて、買い物支援サーバ10から被依頼者に買い物依頼を通知する。この実施形態の基本的なシステム構成は、図1、図2に示した第1実施形態のものと同様でよい。
【0085】
図22は、この実施形態における依頼管理システム50の処理手順を示すフローチャートである。この手順では、依頼管理システム50は依頼者からの買い物依頼の到来を待ち(S40)、買い物依頼を受け付けるとその依頼内容を依頼管理DB40に登録する(S42)。そして、その依頼内容と被依頼者の通勤(通学)ルート、及び店舗DB30に保持された各店舗の情報に基づき、その依頼を遂行するのに最適な店舗を特定する(S44)。最適店舗の判定基準にはいろいろなものが考えられるが、一例としては、被依頼者の通勤(通学)ルート近傍にある店舗のうちで、依頼商品を全部在庫し、かつそれら商品の価格の合計が最も安い店舗を最適店舗とするなどの基準がある。そして、位置取得システム72にてその被依頼者の現在位置を随時求め、その最適店舗に被依頼者が所定範囲まで接近したかどうかを判定する(S46)。そして、被依頼者が最適店舗に接近したと判定された場合に、初めてその被依頼者に対して買い物依頼の内容を記した電子メールを送信する(S48)。なお、各店舗の在庫や商品価格の情報の更新に応じて、最適店舗の判定を随時やり直すようにすることも好適である。
【0086】
図23は、このとき被依頼者に送信する電子メールの内容の一例を示している。このメール内容例には、依頼者の名前を示す情報601や、依頼商品のリスト602、依頼者からのメッセージ603、及び最適店舗の案内607が含まれる。
【0087】
この実施形態によれば、被依頼者が最適店舗に接近したときに、買い物依頼の電子メールが被依頼者の携帯電話機16に送信されるので、被依頼者が買い物依頼を忘れてしまう可能性を減らすことができる。また、第1実施形態では各店舗の在庫等の変更に応じて被依頼者宛に何度も買い物依頼の通知が送られる可能性があったが、本実施形態では最新の情報が1回通知されるだけなので、被依頼者のメール閲覧の負担を軽減できる。
【0088】
なお、この実施形態にある程度関連する従来技術として、特開平10−30703号公報「移動状況把握システム及び移動状況把握方法」がある。この公報には、監視対象の移動体の現在位置をモニタし、その移動体が予め設定した監視条件を満足する場所に至ると、その旨を監視依頼者の電話、FAX、ページャなどに通知する技術が開示されている。この従来技術では、依頼者が監視条件(例えば「どの店舗の近くに来たら通知するか」など)を予め明示的に設定する必要がある。
【0089】
これに対し、本実施形態では、依頼者が欲しい商品を指定するだけでよく、位置やランドマークなどの条件を明示的に設定する必要はない。具体的な接近検知対象(すなわち「最適店舗」)は、依頼管理システム50が、その依頼商品の情報と、各店舗の在庫や価格の情報、被依頼者の通勤(通学)ルートの情報などに基づき、自動的に判定する。したがって、本実施形態では、依頼者の作業負担を軽減することができる。
【0090】
[実施形態4]
次に、本発明の第4実施形態を説明する。第1実施形態では、依頼者が複数の被依頼者に対して同一の買い物依頼を行うことも想定していた。この場合、被依頼者のうちの一人が依頼された買い物を済ませてしまった場合、他の被依頼者にそのことを通知するようにできれば、買い物が重複して行われることを防止することができる。この第4実施形態では、このような通知を自動化したシステムを提案する。
【0091】
本実施形態のシステムの基本的な構成は、図1及び図2に示した第1実施形態と同様でよい。異なるのは、依頼管理システム50が、被依頼者による依頼遂行を検知し、それに応じて他の被依頼者に通知を行う手段を備える点である。この実施形態では、依頼管理情報(図8)に複数の被依頼者が登録されることになる。
【0092】
被依頼者の依頼遂行の完了を検知する方法の例としては、その被依頼者又は依頼者から買い物支援サーバ10に完了通知を送ってもらう方法がある。これには例えば、被依頼者の閲覧する情報提供ページ66などに、買い物が完了した場合にクリックしてもらうリンクを設ければよい。このリンクがクリックされると、買い物支援サーバ10は、当該依頼に係る買い物が完了したことを知ることができる。また、被依頼者に送る買い物依頼及び付加価値情報の通知メールに、同様のリンクを組み込むことも好適である。これらウェブページや電子メールに、他にも依頼されている人がいることを記すことも好適である。
【0093】
また、別の方法として、被依頼者がクレジットカードやデビットカードその他身元が分かる決済手段を用いて買い物の支払をした場合に、そのカード番号等から被依頼者を特定する方法も考えられる。この方法では、依頼管理システム50は、その被依頼者に係る依頼管理情報を依頼管理DB40から取り出し、更にその時に被依頼者が購入した商品をPOSシステムなどから取得して依頼の商品が購入されたかどうかを判定する。そして、依頼商品が購入されたと判定された場合に、依頼管理システム50は、依頼に係る買い物の遂行が完了したと判定する。
【0094】
本実施形態の処理手順を図24に示す。この手順では、まず依頼管理システム50は、依頼に係る買い物が完了したかどうかを、上に例示した手法等で判定する(S50)。そして、完了したと判定した場合、依頼管理DB40にアクセスし(S52)、当該依頼の管理情報に登録されている他の被依頼者を特定する(S54)。そして、特定した各被依頼者宛に、依頼に係る買い物が他の人により完了したことを示す通知を、電子メールなどで送信する(S56)。
【0095】
この図24の手順は、第1実施形態のように、買い物依頼受付後すぐにその依頼内容を被依頼者に通知する方式の場合の例である。これに対し、第3実施形態のように、被依頼者が店舗の近傍に来て初めて依頼の通知を行う方式では、被依頼者の誰かが最初に買い物を行った時点では、他の被依頼者に通知を送ってない場合が多いと考えられる。従って、このようなケースでは、依頼管理システム50は、S50で依頼に係る買い物の完了を検知すると、その依頼を既に通知した被依頼者に対してのみ完了通知を送るようにし、依頼をまだ通知していない被依頼者については以降その依頼の通知を行わないようにすればよい。
【0096】
以上、本発明の好適な実施形態について説明した。以上説明した各実施形態は、いずれも複数の店舗に対して1つの買い物支援サーバ10を設けるシステムであったが、本発明はこのようなシステム構成に限られるものではない。本発明は、1つの店舗が提供する買い物依頼サービスのためのシステムにも当然適用可能である。
【0097】
1店舗のみのシステムの場合、第1実施形態の買い物支援サーバ10を、当該店舗向けに用意すればよい。ただし、このシステムの場合店舗DB30や店舗情報管理システム70は不要であり、その代わりに当該店舗の在庫管理システム(POSシステムなど)から商品情報を取得するシステムを設ける。依頼管理システム50は、当該店舗の商品情報に基づき、依頼商品の在庫の有無や価格などを求めて、付加価値情報を作成する。
【0098】
1店舗の場合のシステムの場合、依頼商品の在庫の有無や入荷予定、それら個々の商品の価格やその合計、被依頼者や依頼者の嗜好に適合した安売り商品や新商品などの情報などの付加価値情報を、被依頼者に提供することができる。
【0099】
また、1店舗のシステムの場合、第2実施形態と同様、被依頼者の通勤(通学)ルートの情報を登録しておく必要はない。被依頼者へのアラームその他の通知は、被依頼者の現在位置が当該店舗から見て所定の範囲内であると判定されたときに行えばよい。
【0100】
また、1店舗のみのシステムの場合、買い物依頼等の情報のプリントアウトサービスを容易に提供することができるというメリットもある。プリントアウトサービスのためには、買い物支援サーバ10に接続されたプリンタを設けるとともに、被依頼者に提供する買い物依頼の通知メールや、情報提供ページ66などに、プリントアウトの指示のための入力欄やリンクを設け、それら入力欄又はリンクを用いて被依頼者がプリントアウトを指示すると、その指示がHTTPなどにより買い物支援サーバ10に送信されるようにする。この指示を受けた買い物支援サーバ10は、その指示対象の文書をプリンタに送って紙に印刷する。これにより、被依頼者は、買い物リストや各種付加価値情報を大きい紙に印刷して見ることができ、利便性が増す。
【0101】
なお、第1実施形態のように複数の店舗が参加するシステムの場合でも、買い物リストその他の情報を、買い物支援サーバ10から店舗サーバを介するなどして、店舗備え付けのプリンタに送って印刷出力させることも可能である。
【0102】
また、以上の例では、被依頼者が、電子メール受信やウェブブラウザ機能を持つ携帯電話機やPHSを携帯する場合を例にとった。しかしながら、被依頼者が携帯電話などに接続可能なPDAやモバイルPCを持っているのであれば、携帯電話機やPHS機に電子メール受信機能がなくても、被依頼者は、本発明の1つの特徴である付加価値情報を含んだ買い物依頼の通知メールをそのモバイル端末で受信して読むことができる。ただし、この場合は、携帯電話電子メールサービスのように電子メールの着信が携帯電話機に自動通知されることはないので、目的店舗に接近したときのアラーム通知の実現は困難である。
【0103】
また、以上の各実施形態のシステムは、依頼者と被依頼者が同一人であっても支障なく動作し、そのような場合でも備忘録のような活用ができて便利である。
【0104】
また、以上の各実施形態では、ウェブページを用いて買い物依頼を受け付けたが、電話やFAXなどで依頼者からの買い物依頼を受け付け、その依頼内容を人手で依頼管理DB40に登録することも可能である。このような構成でも、付加価値情報の作成とその通知は依頼管理システム50にて自動的に実行できる。また、FAXによる申込みの場合、定型のフォームを用意し、依頼者がそのフォームに希望商品や被依頼者などを記入するようにすれば、光学読取やOCR技術を用いて依頼内容を自動登録することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の全体システムを概略的に示す図である。
【図2】 買い物支援サーバの概略構成を例示した機能ブロック図である。
【図3】 依頼者管理情報の一例を示す図である。
【図4】 被依頼者管理情報の一例を示す図である。
【図5】 店舗情報の一例を示す図である。
【図6】 商品情報の一例を示す図である。
【図7】 安売り情報の一例を示す図である。
【図8】 依頼管理情報の一例を示す図である。
【図9】 依頼受付ページのトップページの一例を示す図である。
【図10】 商品選択ページの一例を示す図である。
【図11】 リクエスト登録ページの一例を示す図である。
【図12】 依頼管理システムの処理手順を示すフローチャートである。
【図13】 第1実施形態で提供する付加価値情報の一例を示す図である。
【図14】 第1実施形態で被依頼者に送信する買い物依頼通知のコンテンツの例を示す図である。
【図15】 被依頼者の携帯電話機の画面に表示された買い物依頼通知メールの例を示す図である。
【図16】 情報提供ページのトップページの一例を示す図である。
【図17】 情報提供ページで提供されるコンテンツの例を示す図である。
【図18】 情報提供ページで提供されるコンテンツの例を示す図である。
【図19】 情報提供ページで提供されるコンテンツの例を示す図である。
【図20】 依頼管理システムにおけるアラーム通知のための処理を示すフローチャートである。
【図21】 第2実施形態のシステムが提供する付加価値情報の一例を示す図である。
【図22】 第3実施形態における依頼管理システムの処理手順を示すフローチャートである。
【図23】 第3実施形態で被依頼者に提供される、買い物依頼の通知のための電子メールの例を示す図である。
【図24】 第4実施形態の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 買い物支援サーバ、12 依頼者コンピュータ、14 店舗サーバ、16 携帯電話機、18 中継局、19 インターネット、20 顧客DB(データベース)、30 店舗DB、40 依頼管理DB、50 依頼管理システム、52 依頼受付機能、54 付加価値情報作成機能、56 通知管理機能、60ウェブサーバ、62 ウェブページ記憶部、64 依頼受付ページ、66 情報提供ページ、68 メールサーバ、70 店舗情報管理システム、72 位置取得システム。
Claims (12)
- 店舗における安売りや新商品発売などの時期限定情報を保持した時期情報データベースと、
各被依頼者の携帯端末の通知先アドレスと嗜好情報とを登録した被依頼者データベースと、
依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付ける依頼受付システムと、
受け付けた買い物依頼に対する付加価値情報を作成する付加価値情報作成システムであって、前記買い物依頼に対応する前記被依頼者の嗜好情報を前記被依頼者データベースから求め、求めた嗜好情報に適合した時期限定情報を前記時期情報データベースから抽出して前記付加価値情報を作成する付加価値情報作成システムと、
前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求める被依頼者アドレス取得手段と、
前記付加価値情報作成システムが作成した付加価値情報を前記買い物依頼と共に、前記被依頼者アドレス取得手段が求めた通知先アドレスを用いて前記被依頼者の携帯端末に送信する通知管理システムと、
を備える買い物支援サーバ。 - 各商品の店舗における価格の情報を登録した商品データベースを更に備え、
前記付加価値情報作成システムは、前記買い物依頼に指定された商品の店舗における価格を前記商品データベースから求め、当該価格の情報を更に含んだ前記付加価値情報を生成すると共に、前記被依頼者に前記付加価値情報を送信した後、前記買い物依頼に指定された商品の価格が前記商品データベースにおいて変更された場合、変更後の商品の価格の情報から付加価値情報を再生成して前記被依頼者宛に再度送信することを特徴とする請求項1記載のサーバ。 - 当該買い物支援サーバがサポートする店舗の位置情報を記憶した店舗データベースと、
前記買い物依頼に係る被依頼者の現在位置を取得する位置取得システムと、
前記位置取得システムで求めた被依頼者の現在位置と前記店舗データベースに記憶された前記店舗の位置情報とに基づき、前記店舗の近傍に前記被依頼者が接近したことを検出する接近検出手段と、
を更に備え、
前記通知管理システムは、前記接近検出手段で前記被依頼者の接近を検出したときに、前記被依頼者の携帯端末に対して前記買い物依頼及び付加価値情報を送信する請求項1記載のサーバ。 - 依頼者から被依頼者への買い物依頼の支援を行う買い物支援サーバであって、
案内対象の各店舗の位置情報を登録した店舗データベースと、
各店舗における各商品の在庫状況を登録した商品データベースと、
被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースと、
依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付ける依頼受付システムと、
依頼受付システムで受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを被依頼者データベースから取得し、当該ルート近傍の店舗群を前記店舗データベースから検索し、検索された店舗群のうち、前記買い物依頼に指定された商品をすべて在庫している店舗を前記商品データベースに基づき求め、求めた店舗を示す情報を含む付加価値情報を作成する付加価値情報作成システムと、
前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求める被依頼者アドレス取得手段と、
前記付加価値情報作成システムが作成した付加価値情報を前記買い物依頼と共に、前記被依頼者アドレス取得手段が求めた通知先アドレスを用いて前記被依頼者の携帯端末に送 信する通知管理システムと、
を備える買い物支援サーバ。 - 依頼者から被依頼者への買い物依頼の支援を行う買い物支援サーバであって、
案内対象の各店舗の位置情報を登録した店舗データベースと、
各店舗における各商品の価格を登録した商品データベースと、
被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースと、
依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付ける依頼受付システムと、
依頼受付システムで受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを被依頼者データベースから取得し、当該ルート近傍の店舗群を前記店舗データベースから検索し、検索された店舗群のうち、前記買い物依頼に指定された各商品が最も安い店舗をそれぞれ前記商品データベースに基づき求め、求めた店舗を示す情報を含む付加価値情報を作成する付加価値情報作成システムと、
前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求める被依頼者アドレス取得手段と、
前記付加価値情報作成システムが作成した付加価値情報を前記買い物依頼と共に、前記被依頼者アドレス取得手段が求めた通知先アドレスを用いて前記被依頼者の携帯端末に送信する通知管理システムと、
を備える買い物支援サーバ。 - 依頼者から被依頼者への買い物依頼の支援を行う買い物支援サーバであって、
案内対象の店舗の位置情報を登録した店舗データベースと、
被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースと、
依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付ける依頼受付システムと、
前記買い物依頼に係る被依頼者の現在位置を取得する位置取得システムと、
依頼受付システムで受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを被依頼者データベースから取得し、当該ルート近傍にある店舗群を前記店舗データベースから検索し、所定の条件に基づきそれら店舗群の中から買い物依頼の処理に適した推奨店を特定するシステムと、
前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求める被依頼者アドレス取得手段と、
前記位置取得システムで求めた被依頼者の現在位置に基づき、被依頼者が前記推奨店に接近したと判断した場合に、前記被依頼者アドレス取得手段が求めた通知先アドレスを用いて当該被依頼者の携帯端末に当該買い物依頼に関する情報を送信する通知管理システムと、
を備える買い物支援サーバ。 - 依頼者から被依頼者への買い物依頼を支援する方法であって、
前記買い物支援サーバが、依頼者からオンラインで被依頼者宛の買い物依頼を受け付け、
前記買い物支援サーバが、依頼者から受け付けた前記買い物依頼に対応する前記被依頼者の嗜好情報を、各被依頼者の携帯端末の通知先アドレスと嗜好情報とを登録した被依頼者データベースから求め、
前記買い物支援サーバが、求めた嗜好情報に適合した時期限定情報を、店舗における安売りや新商品発売などの時期限定情報を保持した時期情報データベースから抽出して前記付加価値情報を作成し、
前記買い物支援サーバが、前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求め、
前記買い物支援サーバが、求めた通知先アドレスを用いて前記買い物依頼と付加価値情 報とを前記被依頼者宛に送信する、
買い物支援方法。 - 前記買い物支援サーバが、
更に、受け付けた依頼に係る前記被依頼者の現在位置を位置取得システムにより求め、
前記買い物支援サーバがサポートする店舗の位置を店舗データベースから求め、求めた店舗の位置と前記位置取得システムから求めた前記被依頼者の現在位置とに基づき、当該店舗からみて所定の範囲まで前記被依頼者が接近したか否かを判定し、
前記被依頼者が前記店舗に接近したと判定した場合に、前記被依頼者データベースに基づき求めた通知先アドレスを用いて、前記買い物依頼及び付加価値情報を前記被依頼者に送信する、
ことを特徴とする請求項7記載の方法。 - 前記付加価値情報を作成するステップでは、前記買い物依頼に指定された商品の店舗における価格を、各商品の店舗における価格の情報を登録した商品データベースから求め、当該価格の情報を更に含んだ前記付加価値情報を生成し、
前記方法は、更に、
前記買い物サーバが、前記被依頼者に前記付加価値情報を送信した後、前記買い物依頼に指定された商品の価格が前記商品データベースにおいて変更された場合、変更後の商品の価格の情報から付加価値情報を再生成して前記被依頼者宛に再度送信するステップ、
を含むことを特徴とする請求項7記載の方法。 - 買い物支援サーバが、依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付け、
前記買い物支援サーバが、受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを、被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースから取得し、
前記買い物支援サーバが、取得した通常移動ルート近傍の店舗群を、案内対象の各店舗の位置情報を登録した店舗データベースから検索し、
前記買い物支援サーバが、検索された店舗群のうち、前記買い物依頼に指定された商品をすべて在庫している店舗を、各店舗における各商品の在庫状況を登録した商品データベースに基づき求め、求めた店舗を示す情報を含む付加価値情報を作成し、
前記買い物支援サーバが、前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求め、
前記買い物支援サーバが、作成した付加価値情報を前記買い物依頼と共に、求めた通知先アドレスを用いて前記被依頼者に送信する、
買い物支援方法。 - 買い物支援サーバが、依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付け、
前記買い物支援サーバが、受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを、被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースから取得し、
前記買い物支援サーバが、取得した通常移動ルート近傍の店舗群を、案内対象の各店舗の位置情報を登録した店舗データベースから検索し、
前記買い物支援サーバが、検索された店舗群のうち、前記買い物依頼に指定された各商品が最も安い店舗を、各店舗における各商品の価格を登録した商品データベースに基づきそれぞれ求め、求めた店舗を示す情報を含む付加価値情報を作成し、
前記買い物支援サーバが、前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求め、
前記買い物支援サーバが、作成した付加価値情報を前記買い物依頼と共に、求めた通知先アドレスを用いて前記被依頼者に送信する、
買い物支援方法。 - 案内対象の店舗の位置情報を登録した店舗データベースと、被依頼 者の通常移動ルートを登録した被依頼者データベースとを用意し、
依頼者から、被依頼者への買い物依頼をオンラインで受け付け、
受け付けた買い物依頼に係る被依頼者の通常移動ルートを、被依頼者の通常移動ルートと携帯端末の通知先アドレスとを登録した被依頼者データベースから取得し、
当該ルート近傍にある店舗群を、案内対象の店舗の位置情報を登録した店舗データベースから検索し、
所定の条件に基づきそれら前記ルート近傍の店舗群の中から買い物依頼の処理に適した推奨店を特定し、
前記買い物依頼に指定された被依頼者の携帯端末の通知先アドレスを前記被依頼者データベースに基づき求め、
前記買い物依頼に係る被依頼者の現在位置の情報を位置取得システムから取得し、
取得した前記被依頼者の現在位置に基づき、前記被依頼者が前記推奨店から所定範囲内に接近したか否かを判定し、
接近したと判定した場合に、求めた通知先アドレスを用いて当該被依頼者に対して前記買い物依頼に関する情報を送信する、
買い物支援方法。
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