JP3956466B2 - 排気ガス浄化システム - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、排気ガス浄化システムに関し、特に自動車等の内燃機関からエンジン始動直後の低温時に排出される排気ガス中の炭化水素(以下、「HC」と称す)、一酸化炭素(以下、「CO」と称す)及び窒素酸化物(以下、「NOx 」と称す)のうち、特に、HCを効率良く吸着することができる排気ガス浄化システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、排気ガス浄化用触媒は高温下での耐久性が十分でなく、触媒が劣化し浄化性能が著しく低下するため、エンジン始動直後の低温時に排出される排気ガス中のHC(「以下、コールドHC」と称す)の低減を目的に、ゼオライトを主成分とした吸着材によりHCを一時的に貯蔵し、三元触媒が活性化した後、該HCを吸着材より脱離させ、三元触媒で浄化する方法が検討されている。
【0003】
かかるゼオライトを主成分としたHC吸着材を用いた排気ガス浄化用触媒としては、例えば特開平7−144119号公報、特開平7−96179号公報、特開平7−88364号公報等に開示されているものがある。
また、リン酸ジルコニウムを触媒成分の担体とした排気ガス浄化用触媒としては、例えば特開平8−281116号公報等に開示されているものがある。
【0004】
特開平8−24655号公報には、自動車内燃機関の排気系の上流に三元触媒を、その下流に、ゼオライトを主成分としたHC吸着材を前段に、またその後段に三元触媒を配置した複合触媒を配置し、コールドHC吸着を除去するシステムが提案されている。
特開平7−88364号公報には、HC吸着材として、耐熱性を改良したZSM5にAgやCdを含有させたHC吸着触媒が提案されている。
特開平8−281116号公報には、リン酸ジルコニウム担体に、アルカリ金属、アルカリ土類金属及び希土類元素と更に貴金属とが担持された、酸素過剰雰囲気において窒素酸化物を浄化する排気ガス浄化用触媒が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、かかる従来のゼオライトを主成分としたHC吸着材は、各種ゼオライト構造に起因する細孔径に因って捕集可能なHC種が決定されるため、分子径の小さいHC種から分子径の大きいHC種まで、広範囲のHC種に対して充分な吸着性能を得ることができず、また、HC吸着材の耐久性が不十分なため、耐久後にはHCの脱離が速まってしまう。
そこで、各種HCに対する吸着性能の向上を図るため、細孔径の異なる2種以上のゼオライトを混合して用いたり、HC脱離の遅延化を図るため、高温ガスのバイパス法が用いられているが、材料やシステム構成が煩雑化し、しかもコストが上昇するという問題点があった。
【0006】
従って、本発明の目的は、各種分子径のコールドHCに対する吸着効率に優れ、更に吸着したHCを脱離し難いHC吸着材を含む排気ガス浄化システムを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために研究した結果、結晶構造及び細孔径の異なる炭化水素吸着材を組み合わせ、かかる細孔径分布を制御し、該炭化水素吸着材を多層構造化することによってコールドHCの吸着効率が向上でき、更に吸着したHCの脱離遅延化が図れることを見出し、本発明に到達した。
【0008】
請求項1記載の排気ガス浄化システムは、排気流れに対して上流側に三元触媒と、下流側に炭化水素吸着用触媒とを配置した排気ガス浄化システムにおいて、前記炭化水素吸着用触媒の触媒成分層中に細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を触媒1Lあたり5〜400g含有し、該炭化水素吸着材の細孔径分布が4〜9Åであって、かかる細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を該吸着材毎の多層構造体とし、上層に細孔径分布の中央値の大きい炭化水素吸着材を、順次下層に細孔径分布の中央値の小さい炭化水素吸着材を配置し、かつ、前記炭化水素吸着用触媒を、排気ガス流れに対して2個以上直列に配置することを特徴とする。
請求項2記載の排気ガス浄化システムは、請求項1記載の排気ガス浄化システムにおいて、炭化水素吸着材の使用量は、触媒1Lあたり120〜300gであることを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の排気ガス浄化システムは、請求項1又は2記載の排気ガス浄化システムにおいて、炭化水素吸着材が、ZSM12、ZSM22及びZSM34からなる群より選ばれた少なくとも2種以上の炭化水素吸着材を組み合わせることを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の排気ガス浄化システムは、請求項1〜3いずれかの項記載の排気ガス浄化システムにおいて、排気ガスが、細孔径分布の中央値の大きい炭化水素吸着材から順次細孔径分布の中央値の小さい炭化水素吸着材に接触するように炭化水素吸着材を配置することを特徴とする。
【0012】
本発明の排気ガス浄化システムは、排気ガス、特に内燃機関から排出されるエンジン始動直後の低温排気ガスを浄化するにあたり、HCの吸着効率の向上と脱離を抑制するため、触媒成分層中に細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を触媒1Lあたり5〜400g含有し、該炭化水素吸着材の細孔径分布が4Å〜9Åであって、かかる細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を該吸着材毎の多層構造体とし、上層に細孔径分布の中央値の大きい炭化水素吸着材を、順次下層に細孔径分布の中央値の小さい炭化水素吸着材を配置する。
【0013】
触媒成分層中に含有される炭化水素吸着材は、エンジン始動直後の低温排気ガス中のHC種の分子径分布に適した細孔径分布を形成してその吸着能を向上させるため、細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材が用いられる。かかる細孔径の異なる炭化水素吸着材としては、ZSM12、ZSM22、ZS34、MFI、β−ゼオライト及びUSYゼオライトからなる群より選ばれた少なくとも2種以上の炭化水素吸着材が組み合わされて用いられる。
【0014】
かかる2種以上の炭化水素吸着材は、細孔構造と細孔径分布の中央値が異なり、その細孔径分布は4Å〜9Åの範囲にあるものが好ましい。細孔径分布がかかる範囲内にあることにより、各種コールドHC種を幅広く効率良く吸着でき、更に吸着したHCの脱離遅延化を図ることができる。
【0015】
かかる炭化水素吸着材の使用量は、触媒1Lあたり5〜400gである。5g未満だと充分なHC吸着能が得られず、400gより多く使用してもHC吸着能は飽和し有効ではない。
【0016】
また、細孔径分布の中央値の小さい炭化水素吸着材の吸着能を向上させるため、触媒成分層中をエンジン始動直後の低温排気ガスが通過する際に、最初に細孔径分布の中央値の大きい炭化水素吸着材に排気ガスを接触させて分子径の大きいHCを吸着させた後、順次細孔径分布の中央値の小さい炭化水素吸着材と排気ガスとが接触するように炭化水素吸着材を多層構造に配置する。
【0017】
このように、当該細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を各炭化水素吸着材毎の多層構造とすることによっても、排気ガス中のコールドHC成分の吸着に適した複雑な細孔構造網を形成できるため、よりHC吸着能が向上し、更に、吸着したHCも放出され難く脱離の遅延化が更に図れるようになる。
【0018】
かかる炭化水素吸着材にて形成される層構造は、特に限定されないが、触媒1個あたり2層から5層が好ましい。2層未満だと充分なHC吸着能を有する多層構造が得られず、5層より多く使用しても多層構造化によるHC吸着能はさほど向上しないからである。
【0019】
更に、エンジン始動直後の低温排気ガス中のHC種に対する吸着能を向上させるため、触媒成分層中に細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を含有し、更に、該触媒成分層中の細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を2層以上の多層構造に配置した上記触媒を、数個排気ガス流れに対して直列に配置することが好ましく、直列に配置する触媒は、同種のものであっても異なるものであってもよい。
【0020】
かかる炭化水素吸着材を多層構造化した触媒の使用個数は、特に限定されないが、触媒システム1個当たり0.3Lから2.6Lの容量の触媒を、特に、2個から5個直列に配置することが好ましい。触媒容量0.3L層未満だと充分なHC吸着能が得られず、2.6Lより大きくしても単一容量によるHC吸着能は飽和しより有効ではない。また、2個未満だと充分なHC吸着能が得られず、5個より多く使用しても多段化によHC吸着能はそれ以上向上しないからである。
【0021】
【実施例】
本発明を次の実施例及び比較例により説明する。
参考例1
MFI(細孔径5.5〜6.5Å:細孔径分布の中央値5.8Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L−担体の触媒を得た(触媒A)。
【0022】
β−ゼオライト(細孔径5.5〜7.5Å:細孔径分布の中央値6.3Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Aに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量120g/L)−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒B)。
【0023】
参考例2
ZSM22(細孔径4.5〜5.0Å:細孔径分布の中央値4.7Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L−担体の触媒を得た(触媒C)。
【0024】
MFI(細孔径5.5〜6.5Å:細孔径分布の中央値5.8Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Cに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量120g/L)−担体の触媒を得た(触媒D)。
【0025】
β−ゼオライト(細孔径5.5〜7.5Å:細孔径分布の中央値6.3Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Dに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量180g/L)−担体の触媒を得た(触媒E)。
【0026】
USY(細孔径7.0〜8.0Å:細孔径分布の中央値7.6Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Eに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量240g/L)−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒F)。
【0027】
参考例3
ZSM34(細孔径分布4.2〜4.8Å:細孔径分布の中央値4.6Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L−担体の触媒を得た(触媒G)。
【0028】
MFI(細孔径5.5〜6.5Å:細孔径分布の中央値5.8Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Gに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量120g/L)−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒H)。
【0029】
ZSM12(細孔径5.8〜6.5Å:細孔径分布の中央値6.2Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Hに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量180g/L)−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒I)。
【0030】
β−ゼオライト(細孔径5.5〜7.5Å:細孔径分布の中央値6.3Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Iに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量240g/L)−担体の触媒を得た(触媒J)。
【0031】
USY(細孔径7.0〜8.0Å:細孔径分布の中央値7.6Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Jに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量300g/L)−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒K)。
【0032】
実施例1
排気流れに対して上流側に触媒Fを、下流側に触媒Kを配置して、炭化水素吸着用触媒を得た。
【0033】
実施例2
排気流れに対して上流側に触媒Bを、下流側に触媒Kを配置して、炭化水素吸着用触媒を得た。
【0034】
実施例3
排気流れに対して上流側に触媒Kを、下流側に触媒Kを配置して、炭化水素吸着用触媒を得た。
【0035】
比較例1
ZSM34(細孔径4.2〜4.8Å:細孔径分布の中央値4.6Å)1500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量300g/L−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒M)。
【0036】
比較例2
USY(細孔径7.0〜8.0Å:細孔径分布の中央値7.6Å)1500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量300g/L−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒N)。
【0037】
比較例3
USY(細孔径7.0〜8.0Å:細孔径分布の中央値7.6Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒O)。
【0038】
β−ゼオライト(細孔径5.5〜7.5Å:細孔径分布の中央値6.3Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Oに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量120g/L)−担体の触媒を得た(触媒P)。
【0039】
ZSM12(細孔径5.8〜6.5Å:細孔径分布の中央値6.2Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Pに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量60g/L(総コート量180g/L)−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒Q)。
【0040】
MFI(細孔径5.5〜6.5Å:細孔径分布の中央値5.8Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Qに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成した。コート量重量60g/L(総コート量240g/L)−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒R)。
【0041】
ZSM22(細孔径4.5〜5.0Å:細孔径分布の中央値4.7Å)500g、シリカゾル100g及び純水1000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液を上記触媒Rに付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成した。コート量重量60g/L(総コート量300g/L)−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒S)。
【0042】
比較例4
ZSM22(細孔径4.5〜5.0Å:細孔径分布の中央値4.7Å)500g、MFI(細孔径5.5〜6.5Å:細孔径分布の中央値5.8Å)500g、ZSM34(細孔径4.2〜4.8Å:細孔径分布の中央値4.6Å)500g、β−ゼオライト(細孔径5.5〜7.5Å:細孔径分布の中央値6.3Å)500g、USY(細孔径7.0〜8.0Å:細孔径分布の中央値7.6Å)500g、シリカゾル500g及び純水3000gを磁性ボールミルに投入し、混合・粉砕してスラリーを得た。このスラリー液をコージェライト質モノリス担体(1.3L、400セル)に付着させ、空気流にてセル内の余剰のスラリーを除去・乾燥し、400℃で1時間焼成して、コート量重量300g/L−担体の炭化水素吸着用触媒を得た(触媒T)。
【0043】
比較例5
排気流れに対して上流側に触媒Nを、下流側に触媒Mを配置して、炭化水素吸着用触媒を得た。
【0044】
上記参考例1〜3、実施例1〜及び比較例1〜5で得られた炭化水素吸着用触媒の仕様を図1a〜kに示す。
【0045】
試験例
前記参考例1〜3、実施例1〜及び比較例1〜5で得られた炭化水素吸着用触媒を、以下の耐久条件により耐久を行った後、図2のシステムを用いて下記評価条件で触媒活性評価を行った。図2のシステムは、参考例1〜3、実施例1〜及び比較例1〜5で得られた炭化水素吸着用触媒の上流側に1.0Lの三元触媒Pd/Rh=240g/cf−11/1を2個並列に配置し、その下流に炭化水素吸着用触媒を配置したものである。
【0046】
Figure 0003956466
【0047】
評価条件
エンジン排気量 日産自動車株式会社製 V型6気筒3.3L
燃料 無鉛ガソリン
評価モード ECE
参考例1〜3、実施例1〜及び比較例1〜5で得られた炭化水素吸着用触媒について上記評価条件下、以下の方法によりコールドHC吸着量を測定した。
【0048】
コールドHC吸着量の測定
図2の車両システムにおいて、コージェライトに活性アルミナ(300g/L)のみを担持した触媒(1:1.3L+2:1.3L)を床下に配置した時の排出HC量(0.65g/test)をベースに、ECEの0秒から約60秒(排出HC量がベースを下まわる区間)を吸着区間とし、ベースからの低減量を吸着HC量とした。
得られた結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0003956466
【0050】
【発明の効果】
請求項1記載の排気ガス浄化システムは、内燃機関から排出されるエンジン始動直後の低温排気ガス中のHC吸着能に優れ、しかも、吸着したHCの脱離を遅延化することができる。
【0051】
請求項3記載の排気ガス浄化システムは、上記効果に加えて、更に、HC吸着能に優れ、排気ガス中のHCを効率良く吸着することができる。
【0052】
請求項4記載の排気ガス浄化システムは、上記効果に加えて、分子径の小さいHC種から分子径の大きいHC種まで、各種HC種に対する吸着能を向上することができる。
【0053】
請求項記載の排気ガス浄化システムは、吸着能を向上し、低温排気ガス中に含まれるHC種のうち未捕集HC分を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の炭化水素吸着用触媒の構造仕様の一例を示す概略図である。
【図2】 図2は、本発明の排気ガス浄化システムのコールドHC吸着量を評価する評価システムの一例を示す概略図である。
【図3】 図3は本発明の排気ガス浄化システムの車両評価経過時間(SEC)とHC排出量との関係の一例を示す線図である。

Claims (4)

  1. 排気流れに対して上流側に三元触媒と、下流側に炭化水素吸着用触媒とを配置した排気ガス浄化システムにおいて、
    前記炭化水素吸着用触媒の触媒成分層中に細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を触媒1Lあたり5〜400g含有し、該炭化水素吸着材の細孔径分布が4〜9Åであって、かかる細孔径分布の中央値の異なる2種以上の炭化水素吸着材を該吸着材毎の多層構造体とし、上層に細孔径分布の中央値の大きい炭化水素吸着材を、順次下層に細孔径分布の中央値の小さい炭化水素吸着材を配置し、かつ、前記炭化水素吸着用触媒を、排気ガス流れに対して2個以上直列に配置することを特徴とする排気ガス浄化システム
  2. 請求項1記載の排気ガス浄化システムにおいて、炭化水素吸着材の使用量は、触媒1Lあたり120〜300gであることを特徴とする排気ガス浄化システム
  3. 請求項1又は2記載の排気ガス浄化システムにおいて、炭化水素吸着材は、ZSM12、ZSM22及びZSM34からなる群より選ばれた少なくとも2種以上の炭化水素吸着材が組み合わされることを特徴とする排気ガス浄化システム
  4. 請求項1〜3いずれかの項記載の排気ガス浄化システムにおいて、炭化水素吸着材は、排気ガスが、細孔径分布の中央値の大きい炭化水素吸着材から順次細孔径分布の中央値の小さい炭化水素吸着材に接触するように配置されることを特徴とする排気ガス浄化システム
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