JP3956193B2 - 弾性複合糸の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性繊維と非弾性繊維を複合して撚りをかけることにより得られる弾性複合糸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、伸縮性が求められる布帛において弾性複合糸が多く用いられるようになっており、特に弾性繊維と非弾性繊維を引きそろえて撚りをかける複合撚糸は生産コストが低いことからその需要も増大している。
【0003】
しかし、弾性複合糸は、弾性繊維が複合糸の表面に露出することが多く(以下こうした現象を目ムキという)、製品の品位が低下するばかりでなく、後加工中糸切れの原因になっている。
【0004】
こうした目ムキを解消する方法として弾性繊維のドラフト又は撚り数、さらにはスピンドル回転数等の撚糸条件を適正にすることにより解決を試みられているが、満足な結果が得られていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決すること、即ち、弾性繊維と非弾性繊維に撚りをかけてなる弾性複合糸において、目ムキの少ない、品位が良好な弾性複合糸製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は下記の構成からなる。
1.固形の滑剤を0.15重量%以上含んでなる弾性繊維をドラフトし、ポリエステル/レーヨンの非弾性繊維の紡績糸と引きそろえ、その後ダブルツイスターで撚糸することを特徴とする弾性複合糸の製造方法。
2.固形の滑剤が、金属塩粒子であることを特徴とする上記第1記載の弾性複合糸の製造方法。
3.金属塩粒子が、高級脂肪酸塩粒子であることを特徴とする上記第2記載の弾性複合糸の製造方法。
4.高級脂肪酸塩粒子が、ステアリン酸マグネシウム粒子であることを特徴とする上記第3記載の弾性複合糸の製造方法。
5.固形の滑剤を弾性繊維に付与する際に固形の滑剤を油剤に分散させて弾性繊維に付与することを特徴とする上記第1〜第4のいずれかに記載の弾性複合糸の製造方法。
【0007】
本発明者らは、まず目ムキが発生する機構を調査した結果、以下のことをつきとめた。
1)非弾性繊維と弾性繊維を併せて撚りをかける撚糸工程及びその後の工程において、弾性複合糸を構成する弾性繊維とガイド等の接触部品との摩擦により、弾性繊維の張力変動が大きくなり、顕著な場合、微少であるが弾性繊維が弛む現象が見られる。このとき一定長の弾性複合糸に含まれる弾性繊維の割合が、部分的に大きくなる箇所が発生し、これにより目ムキが発生する。
2)該弾性複合糸が撚糸にあっては、弾性繊維と非弾性繊維を引きそろえて撚糸をおこなうため、上記1)記載のように弾性繊維と接触部品との摩擦が大きい場合、撚糸前に非弾性繊維と弾性繊維が分離し、分離した状態で撚りがかかり始める。これによりまず非弾性繊維に撚がかかり、その後遅れて弾性繊維と撚りがかかるため、結果として非弾性繊維に弾性繊維が被覆された形となり、目ムキが発生する。
3)上記の接糸部品で非弾性繊維と弾性繊維が分離する現象は、弾性繊維に付与された繊維油剤が非弾性繊維に吸収され、その結果、弾性繊維に付与された油剤付着量が実質的に低下し、接糸部品と弾性繊維の摩擦が高くなることに起因する。
【0008】
上記の通り、弾性繊維の油剤が非弾性繊維に吸収されることにより、弾性繊維摩擦係数 が高くなることから、非弾性繊維に吸収されにくい滑剤について鋭意検討した結果、金属塩等の室温で固形の滑剤を弾性繊維に含有又は付着させることにより、非弾性糸に吸収されることなく、弾性繊維と接糸部品との摩擦を良好に保つことができることを見いだした。
【0009】
金属塩、特に高級脂肪酸塩は一般に弾性繊維の解舒性を良好とするため、又は分繊糸しやすくするため用いられているが、上記の通り、弾性複合糸のように室温で液体の油剤成分が相手糸に吸収される系においては、滑剤として驚くべき効果を発揮することを本発明者らは発見し、本発明に至った。
【0010】
本発明で用いる固形滑剤は、ポリマー中に含有しても良いし、紡糸後付着させても良 い。また紡糸後付着させる場合は油剤中に含ませることもできる。
【0011】
本発明で用いる固形滑剤は金属塩が好ましい。
金属塩はハイドロタルサイト、硫酸バリウム等が挙げられるが、これらに限られるもの ではない。
【0012】
上記の金属塩は高級脂肪酸塩であっても良い。ここでいう高級脂肪酸塩としては炭素数10〜20の高級脂肪酸のマグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の金属塩が好ましい。
【0013】
上記高級脂肪酸塩の中でも、ステアリン酸マグネシウムが好ましい。
【0014】
本発明における弾性繊維は、極性溶媒中又は無溶媒中でポリオールとジイソシアネートを反応させ、更に極性溶媒中でジアミン又は低分子ジオールにより鎖延長反応を行うことにより、紡糸可能な溶液を調整し、これを乾式紡糸又は湿式紡糸により製造されるポリウレタン弾性繊維、又はポリオール、ジイソシアネート及び低分子ジオールを重合し、得られたポリマーを溶融紡糸することにより得られるポリウレタン弾性繊維等がある。
【0015】
【実施例】
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは ない。
【0016】
(実施例1)
ステアリン酸マグネシウム3.5重量%、10cstの粘性を有するジメチルシロキサン96.5重量%からなる油剤を、紡糸工程中で固形滑剤を含有しないポリウレタン繊維に対し9.0重量%付着させ、44dtexのポリウレタン弾性繊維を得た。
該ポリウレタン弾性繊維をドラフト3.0倍の条件で、エステル/レーヨン30/2's(黒先染め糸)2本と共に引きそろえて巻き取ることにより、合糸ボビンチーズを得た。
該合糸ボビンに引きそろえて巻かれた弾性繊維及び非弾性繊維を撚り数 570T/m、スピンドル回転数8200rpmの条件でダブルツイスター(村田製作所製)を用いて撚りをかけ、弾性複合糸を得た。結果を表1に示す。
【0017】
(実施例2)
ステアリン酸マグネシウム6.0重量%、10cstの粘性を有するジメチルシロキサン94.0重量%かならる油剤を、紡糸工程中で6.0重量%付着させ、44dtexのポリウレタン弾性繊維を得た。
上記以外は実施例1と同様の条件で弾性複合糸を得た。結果を表1に示す。
【0018】
(実施例3)
ステアリン酸マグネシウムをポリマーに対し0.18重量%含んだポリウレタン繊維に対し、紡糸工程中で10cstの粘性を有するジメチルシロキサン100.0重量%からなる油剤を、紡糸工程中で9.0%付着させ、44dtexのポリウレタン弾性繊維を得た。
上記以外は実施例1と同様の条件で弾性複合糸を得た。結果を表1に示す。
【0019】
(比較例1)
10cstの粘性を有するジメチルシロキサン100.0重量%からなる油剤を、紡糸工程中で固形滑剤を含有しないポリウレタン繊維に対し9重量%付着させ、44dtexのポリウレタン弾性繊維を得た。
上記以外は実施例1と同様の条件で弾性複合糸を得た。結果を表1に示す。
【0020】
(比較例2)
10cstの粘性を有するジメチルシロキサン100.0重量%からなる油剤を、紡糸工程中で固形滑剤を含有しないポリウレタン繊維に対し6重量%付着させ、44dtexのポリウレタン弾性繊維を得た。
上記以外は実施例1と同様の条件で弾性複合糸を得た。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
Figure 0003956193
【0022】
実施例、比較例の弾性複合糸を製造する工程で、糸切れの発生を調べ20錘あたりの件数を調査した。比較例2においては0.2件 / 錘・日の糸切れが発生し、操業性は良くなかった。
【0023】
弾性複合糸の目ムキは該弾性複合糸を板捲きにして外観を目視で判断した。実施例記載の弾性複合糸においては、複合糸の表面に見える部分がほとんどなく均一であるのに対し、比較例記載の弾性複合糸は弾性繊維の露出が多く見られ、品位の悪いものであった。
【0024】
【発明の効果】
本発明によると、目ムキの少ない、品位良好な弾性複合糸を得ることができる。

Claims (5)

  1. 固形の滑剤を0.15重量%以上含んでなる弾性繊維をドラフトし、ポリエステル / レーヨンの非弾性繊維の紡績糸と引きそろえ、その後ダブルツイスターで撚糸することを特徴とする弾性複合糸の製造方法。
  2. 固形の滑剤が、金属塩粒子であることを特徴とする請求項1記載の弾性複合糸の製造方法。
  3. 金属塩粒子が、高級脂肪酸塩粒子であることを特徴とする請求項2記載の弾性複合糸の製造方法。
  4. 高級脂肪酸塩粒子が、ステアリン酸マグネシウム粒子であることを特徴とする請求項3記載の弾性複合糸の製造方法。
  5. 固形の滑剤を弾性繊維に付与する際に固形の滑剤を油剤に分散させて弾性繊維に付与することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の弾性複合糸の製造方法。
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