JP3956123B2 - コネクターシール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密封装置の一種であるコネクターシールに係り、更に詳しくは、配線接続用のコネクターに装着されるコネクターシールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば図11に示すような電気配線接続用のコネクター51が知られており、このコネクター51の内部には、その内部構成部品が水やダスト等に晒されることがないように、またコネクター同士が互いに強く接続されるようにコネクターシール52が装着されている。
【0003】
このコネクターシール52としては従来、その装着作業性を考慮して、比較的低硬度のゴム材質(Hs30〜50)が使用されているが、近年の車両軽量化等に伴ってコネクター51もその軽量化が図られ、コネクターシール52の装着スペースも小さくなり、そのスペースに追随できるコネクターシール52は肉厚が薄いものになりつつある。
【0004】
肉厚の薄いコネクターシール52は、従来のゴム硬さのままでは剛性を持たないため、コネクターケース53への装着作業時にねじれたり、規定の位置まで装着するのに手間がかかったりする。コネクターシール52の剛性を増大するにはゴム硬さを増大することが考えられるが、ゴム硬さを増大するとコネクター51接続時の嵌合力が増大し、接続作業性に問題を生じることになる。
【0005】
その解決策として従来、図12に示すように外周層62と内周層63とでゴム硬さを変えた2材料一体型のコネクターシール61が開発されているが(例えば特許文献1参照)、互いに硬さを異にする2材料で一体の成形品を成形しようとすると、ゴム材質の加硫度合の差等によって、成形品が本来図13(A)であるところ同図(B)に示すようにいびつに変形し、装着性に問題を生じることがある。
【0006】
この変形発生の要因としては、成形材料のフロー(流れ性)が影響していると考えられる。すなわち上記外周層62および内周層63は共に薄肉の筒状弾性体であって、その軸方向端面部の幅の狭いところに金型の成形材料注入口が設定される。この場合、材料注入口の大きさ(口径)は外周層62および内周層63それぞれの軸方向端面部の幅を上回ることができない。したがって比較的小さな材料注入口から比較的長時間をかけて成形材料が注入されるために、長時間のうちに加硫度合にばらつきが発生し、これを原因として成形品に変形が発生することがある。また、上記外周層62および内周層63のうち後から金型で成形する方の層(2層目)は、その成形材料のフローが遅いと、型中に充満するまでに時間がかかり、完全な形になっていない状態で、先に金型で成形する方の層(1層目)と接合するため、不完全な形状で歪みが発生し、その歪みにより更に1層目を変形させ、全体的な変形が発生することがある。
【0007】
この2材料一体型コネクターシール61の変形防止策としては、ゴム材質に合った成形材料の金型への流し込み方の調整を行ない、例えば材料注入所要時間を短縮させたりすることが必要であるが、上記したようにコネクターシール61全般が薄肉化の傾向にあるため、単純な幅方向2分割形状では流し込み方の調整を行なおうにも、そのためのスペースを容易に確保することができない。
【0008】
【特許文献1】
特開2002−151194号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑みて、2材料一体型のコネクターシールにおいて、その成形時に弾性体の材質に合った成形材料の金型への流し込み方の調整を行なうことができ、もって成形品に変形が発生するのを防止することができるコネクターシールを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるコネクターシールは、筒状弾性体よりなる外周層と前記外周層とは異なる硬さの筒状弾性体よりなる内周層とを一体に成形してなる2材料一体型のコネクターシールにおいて、前記外周層および内周層のうち先に金型で成形する方の層(1層目)に、当該層の筒状本体部よりも厚み方向に幅広であるとともに成形時に前記金型の材料注入口に面する位置で成形される幅広端部を一体成形し、前記外周層および内周層のうち後から金型で成形する方の層(2層目)にも、当該層の筒状本体部よりも厚み方向に幅広であるとともに成形時に前記金型の材料注入口に面する位置で成形される幅広端部を一体成形したことを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項2によるコネクターシールは、上記した請求項1のコネクターシールにおいて、一方の層の幅広端部が周上複数に分けて設けられるとともに他方の層の筒状本体部の肉厚内にそれぞれ埋設され、他方の層の幅広端部は一方の層の端面部を全周に亙って被覆していることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項3によるコネクターシールは、上記した請求項1のコネクターシールにおいて、一方の層の幅広端部が周上複数に分けて設けられるとともに他方の層の筒状本体部の肉厚内にそれぞれ埋設され、他方の層の幅広端部も周上複数に分けて設けられるとともに一方の層の筒状本体部の肉厚内にそれぞれ埋設され、一方の層の幅広端部と他方の層の幅広端部は周上交互に設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
更にまた、本発明の請求項4によるコネクターシールは、上記した請求項1のコネクターシールにおいて、一方の層の幅広端部が当該層の筒状本体部の軸方向一端部に設けられるとともに他方の層の幅広端部が当該層の筒状本体部の軸方向他端部に設けられ、一方の層の幅広端部は他方の層の筒状本端部における幅広端部が設けられていない方の端面部を全周に亙って被覆し、他方の層の幅広端部は一方の層の筒状本端部における幅広端部が設けられていない方の端面部を全周に亙って被覆していることを特徴とするものである。
【0014】
上記構成を備えた本発明のコネクターシールにおいては、1層目の成形時、金型へ成形材料を注入するときに、この1層目の幅広端部から筒状本体部へと成形材料が流し込まれるために、幅広端部に面する金型の材料注入口の大きさを幅広端部の幅に合わせて比較的大きく設定することが可能となり、これに伴って弾性体の材質に合った成形材料の金型への流し込み方の調整を行なうことが可能となり、例えば材料注入所要時間を短縮することが可能となる(幅広端部が設けられているために、幅広端部が設けられていない場合よりも注入口の大きさを大きく設定することが可能となり、注入口が大きければ注入所要時間が短縮されるために、成形品に変形が発生しにくくなる)。また、2層目の成形時にも、金型へ成形材料を注入するときに、この2層目の幅広端部から筒状本体部へと成形材料が流し込まれるために、幅広端部に面する金型の材料注入口の大きさを幅広端部の幅に合わせて比較的大きく設定することが可能となり、これに伴って弾性体の材質に合った成形材料の金型への流し込み方の調整を行なうことが可能となり、例えば材料注入所要時間を短縮することが可能となる。
【0015】
尚、本発明を製造方法として捉えると、筒状弾性体よりなる外周層と前記外周層とは異なる硬さの筒状弾性体よりなる内周層とを一体に成形してなる2材料一体型のコネクターシールの製造方法において、前記外周層および内周層のうち先に金型で成形する方の層に、当該層の筒状本体部よりも幅広であるとともに成形時に前記金型の材料注入口に面する位置で成形される幅広端部を一体成形し、前記材料注入口の大きさはこれを前記筒状本体部の幅よりも大きく設定し、前記外周層および内周層のうち後から金型で成形する方の層にも、当該層の筒状本体部よりも幅広であるとともに成形時に前記金型の材料注入口に面する位置で成形される幅広端部を一体成形し、前記材料注入口の大きさはこれを前記筒状本体部の幅よりも大きく設定することを特徴とするコネクターシールの製造方法となる。
【0016】
また、本件出願には、以下の技術的事項が含まれる。
【0017】
すなわち、上記目的を達成するため、本件出願が提案する一のコネクターシールは以下の内容を備えている。
【0018】
変形対策として、薄肉でも生地の流し込み量が調整できるように、製品形状を以下のようにした。
【0019】
すなわち、先に加硫(成形)する側は、生地流し込み側の幅を広くし、生地流し込み部のスペースを確保する。このスペースは全周均一では次の層を加硫するときに生地流し込みを阻害するため、千鳥に配置する。次の層は、先に加硫成形した部分を全般に覆い隠すようにする。このような形状にすることにより、成形時の各層の材料に合った生地流し込みを調整することができ、製品形状の変形を防止することができる。また、ゴムシールの装着時のねじれや、嵌合時の装着力も従来の2層と同じ効果を出すことができる。2層目が1層目を覆い隠す形状ではなく、両層とも千鳥配置としても良い。また、1層目と2層目の生地流し込み場所を上下として、2層目成形時は反転させて成形させる形状としても良い。
【0020】
このような構成によれば、上記形状にすることにより、成形時の各層ごとの材料に合った生地の流し込みを調整することができ、従来の2層成形と同じように嵌合時の装着力も低く確保され、コネクターにゴムシールを装着する際にも、ねじれ等が発生せず、従来と同じ効果を発揮することができる。製品形状的には非対称となるが、非対称による組み込み方向性は考慮する必要がない。
【0021】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
【0022】
第一実施例・・・
図1は、本発明の第一実施例に係るコネクターシール1の正面を示しており、そのA−A線拡大断面が図2(A)に示されるとともにB−B線拡大断面が図2(B)に示されている。また、図3は同シール1の一部分解斜視図であってかつ図1におけるC−C部を直線状に描いたものである。
【0023】
当該実施例に係るコネクターシール1は、2材料一体型のコネクターシールであって、筒状弾性体よりなる外周層2と同じく筒状弾性体よりなる内周層3とを一体に有している。
【0024】
このうち、金型で先に成形される外周層2は、所定のゴム材料で成形されていて、所定の幅(厚み)wを備えた筒状本体部4を有しており、この筒状本体部4の外周面に環状のシール突条5が所要数(図では2本)一体成形されている。
【0025】
また、上記金型で後から成形される内周層3は、これがコネクターに先付けされる都合から外周層2よりも高硬度のゴム材料で成形されていて、所定の幅wを備えた筒状本体部6を有しており、この筒状本体部6が外周層2の筒状本体部4の内周面に一体的に接合されている。
【0026】
また、外周層2の筒状本体部4の軸方向一端部(図2における上端部)には、この筒状本体部4の幅wよりも広い幅wを備えた幅広端部7が一体成形されており、この幅広端部7は筒状本体部4の内周面から内周方向へ向けて突出する突起部8を一体に有している。突起部8の高さhは内周層3の筒状本体部6の幅wよりも小さく形成されており、突起部8の内面には、軸方向にストレートな垂直面9と、この垂直面9の一端から筒状本体部4の内周面へと至るテーパー状の傾斜面10とが設けられている。また、この幅広端部7は外周層2の周上複数に分けて設けられており、すなわちその突起部8が図1に示したように周上複数箇所(図では4箇所)に等配形成されている。
【0027】
また、内周層3の筒状本体部6の軸方向一端部(図2における上端部)にも、この筒状本体部6の幅wよりも広い幅wを備えた幅広端部11が一体成形されており、この幅広端部11は筒状本体部6の外周面から外周方向へ向けて突出する突起部12を一体に有している。突起部12の高さhは外周層2の筒状本体部4の幅wと同じに形成されており、またこの幅広端部11および突起部12は内周層3の全周に亙って設けられている。したがってこの幅広端部11は、外周層2の軸方向一端部(端面部)13をその全面に亙って被覆している。
【0028】
また、この幅広端部11の下方に位置して内周層3の筒状本体部6の外周面には、内周層3が外周層2の突起部8を囲むようにして後から金型で成形される結果として、外周層2の突起部8を収める形状の凹部14が形成されている。
【0029】
当該コネクターシール1は上記構成を有しているために、これを以下のようにして成形することが可能である。
【0030】
すなわち先ず、外周層2を金型(図示せず)を用いて成形するが、この金型において、その成形材料注入口はこれを製品キャビティ空間の内面における外周層2の幅広端部7の端面15に面する部位であって突起部8と周上位置を揃えた部位に配置するとともに、この材料注入口の大きさ(口径)を筒状本体部4の幅wよりも大きくかつ幅広端部7の幅wよりも小さいかまたは同じに設定し、この注入口から製品キャビティ空間における幅広端部7を成形する部位、更に筒状本体部4を成形する部位へと成形材料を注入して成形を行なう。このようにすると注入口の大きさが比較的大きく設定されるために、成形材料の流し込み方を調整することができ、例えば注入所要時間を短縮することができることから、外周層2の成形を円滑に行なうことが可能となる。
【0031】
また、引き続き上記金型を用いて内周層3を成形するが(金型はその構成部品の一部を取り替える)、この金型において、その成形材料注入口はこれを製品キャビティ空間の内面における内周層3の幅広端部11の端面16に面する部位に配置するとともに、この材料注入口の大きさ(口径)を筒状本体部6の幅wよりも大きくかつ幅広端部11の幅wよりも小さいかまたは同じに設定し、この注入口から製品キャビティ空間における幅広端部11を成形する部位、更に筒状本体部6を成形する部位へと成形材料を注入して成形を行なう。このようにすると外周層2の場合と同様、注入口の大きさが比較的大きく設定されるために、成形材料の流し込み方を調整することができ、例えば注入所要時間を短縮することができることから、内周層3の成形を円滑に行なうことが可能となり、よって成形品であるコネクターシール1に変形が発生するのを防止することができる。
【0032】
また、上記したように外周層2の幅広端部7は、その突起部8が内周層3の筒状本体部6の肉厚内に埋設されるが、この外周層2の幅広端部7および突起部8が比較例として図4に示すようにシール1の全周に亙って設けられると、内周層3の幅広端部11から筒状本体部6へかけての材料流路を全周に亙って狭めてしまうために、成形材料の円滑な流れを阻害する虞がある(この場合の該部材料流路の幅cは、筒状本体部6の幅wから突起部8の高さhを差し引いた大きさとなり、かなり狭いものである)。これに対して上記構成のコネクターシール1によれば、外周層2の幅広端部7および突起部8が周上複数に分けて設けられているために、この幅広端部7および突起部8が設けられていない周上部位においては、内周層3がその幅広端部11から本体部6へかけて本体部6と同じ幅wの流路を確保し、よって成形材料の円滑な流れを確保することができる。したがってこの点からも、内周層3の成形を円滑に行なうことができる。
【0033】
第二実施例・・・
図5は、本発明の第二実施例に係るコネクターシール1の正面を示しており、そのD−D線拡大断面が図6(A)に示されるとともにE−E線拡大断面が図6(B)に示されている。また、図7は同シール1の一部分解斜視図であってかつ図5におけるF−F部を直線状に描いたものである。
【0034】
当該実施例に係るコネクターシール1は、2材料一体型のコネクターシールであって、筒状弾性体よりなる外周層2と同じく筒状弾性体よりなる内周層3とを一体に有している。
【0035】
このうち、金型で先に成形される外周層2は、所定のゴム材料で成形されていて、所定の幅(厚み)wを備えた筒状本体部4を有しており、この筒状本体部4の外周面に環状のシール突条5が所要数(図では2本)一体成形されている。
【0036】
また、上記金型で後から成形される内周層3は、これがコネクターに先付けされる都合から外周層2よりも高硬度のゴム材料で成形されていて、所定の幅wを備えた筒状本体部6を有しており、この筒状本体部6が外周層2の筒状本体部4の内周面に一体的に接合されている。
【0037】
また、外周層2の筒状本体部4の軸方向一端部(図6における上端部)には、この筒状本体部4の幅wよりも広い幅wを備えた幅広端部7が一体成形されており、この幅広端部7は筒状本体部4の内周面から内周方向へ向けて突出する突起部8を一体に有している。突起部8の高さhは内周層3の筒状本体部6の幅wと同じに形成されており、突起部8の内面には、軸方向にストレートな垂直面9と、この垂直面9の一端から筒状本体部4の内周面へと至るテーパー状の傾斜面10とが設けられている。また、この幅広端部7は外周層2の周上複数に分けて設けられており、すなわちその突起部8が図5に示したように周上複数箇所(図では4箇所)に等配形成されている。
【0038】
また、内周層3の筒状本体部6の軸方向一端部(図6における上端部)にも、この筒状本体部6の幅wよりも広い幅wを備えた幅広端部11が一体成形されており、この幅広端部11は筒状本体部6の外周面から外周方向へ向けて突出する突起部12を一体に有している。突起部12の高さhは外周層2の筒状本体部4の幅wと同じに形成されており、突起部12の外面には、軸方向にストレートな垂直面17と、この垂直面17と直交する水平面18とが設けられている。また、この幅広端部11は内周層3の周上複数に分けて設けられており、すなわちその突起部12が図5に示したように周上複数箇所(図では4箇所)に等配形成されており、この突起部12と外周層2の突起部8は周上交互に配置されている。
【0039】
また、内周層3の筒状本体部6の軸方向一端部(図6における上端部)には、内周層3が外周層2の突起部8を囲むようにして後から金型で成形される結果として、外周層2の突起部8を収める形状の凹部14が幅一杯の切欠状のものとして形成されている。また、外周層2の筒状本体部4の軸方向一端部(図6における上端部)にも、内周層3の突起部12を収める形状の凹部19が幅一杯の切欠状のものとして形成されているが、こちらの凹部19は外周層2成形用の金型によって形成されている。
【0040】
当該コネクターシール1は上記構成を有しているために、これを以下のようにして成形することが可能である。
【0041】
すなわち先ず、外周層2を金型(図示せず)を用いて成形するが、この金型において、その成形材料注入口はこれを製品キャビティ空間の内面における外周層2の幅広端部7の端面15に面する部位であって突起部8と周上位置を揃えた部位に配置するとともに、この材料注入口の大きさ(口径)を筒状本体部4の幅wよりも大きくかつ幅広端部7の幅wよりも小さいかまたは同じに設定し、この注入口から製品キャビティ空間における幅広端部7を成形する部位、更に筒状本体部4を成形する部位へと成形材料を注入して成形を行なう。このようにすると注入口の大きさが比較的大きく設定されるために、成形材料の流し込み方を調整することができ、例えば注入所要時間を短縮することができることから、外周層2の成形を円滑に行なうことが可能となる。
【0042】
また、引き続き上記金型を用いて内周層3を成形するが(金型はその構成部品の一部を取り替える)、この金型において、その成形材料注入口はこれを製品キャビティ空間の内面における内周層3の幅広端部11の端面16に面する部位に配置するとともに、この材料注入口の大きさ(口径)を筒状本体部6の幅wよりも大きくかつ幅広端部11の幅wよりも小さいかまたは同じに設定し、この注入口から製品キャビティ空間における幅広端部11を成形する部位、更に筒状本体部6を成形する部位へと成形材料を注入して成形を行なう。このようにすると外周層2の場合と同様、注入口の大きさが比較的大きく設定されるために、成形材料の流し込み方を調整することができ、例えば注入所要時間を短縮することができることから、内周層3の成形を円滑に行なうことが可能となり、よって成形品であるコネクターシール1に変形が発生するのを防止することができる。
【0043】
また、外周層2の幅広端部7はその突起部8が内周層3の筒状本体部6の全幅wに亙って埋設されるが、この幅広端部7および突起部8が外周層2の周上複数に分けて設けられているために、この幅広端部7および突起部8が設けられていない周上部位においては、これらが内周層3の成形時にその成形材料の流れを阻害することがない。したがって成形材料の円滑な流れを確保することができ、よってこの点からも内周層3の成形を円滑に行なうことができる。
【0044】
第三実施例・・・
図8は、本発明の第三実施例に係るコネクターシール1の正面を示しており、そのG−G線拡大断面が図9に示されている。また、図10は同シール1の一部分解斜視図であってかつ図8におけるH−H部を直線状に描いたものである。
【0045】
当該実施例に係るコネクターシール1は、2材料一体型のコネクターシールであって、筒状弾性体よりなる外周層2と同じく筒状弾性体よりなる内周層3とを一体に有している。
【0046】
このうち、金型で先に成形される外周層2は、所定のゴム材料で成形されていて、所定の幅(厚み)wを備えた筒状本体部4を有しており、この筒状本体部4の外周面に環状のシール突条5が所要数(図では2本)一体成形されている。
【0047】
また、上記金型で後から成形される内周層3は、外周層2よりも高硬度のゴム材料で成形されていて、所定の幅wを備えた筒状本体部6を有しており、この筒状本体部6が外周層2の筒状本体部4の内周面に一体的に接合されている。
【0048】
また、外周層2の筒状本体部4の軸方向一端部(図9における下端部)には、この筒状本体部4の幅wよりも広い幅wを備えた幅広端部7が一体成形されており、この幅広端部7は筒状本体部4の内周面から内周方向へ向けて突出する突起部8を一体に有している。突起部8の高さhは内周層3の筒状本体部6の幅wと同じに形成されており、またこの幅広端部7および突起部8は外周層2の全周に亙って設けられている。したがってこの幅広端部7は、内周層3の軸方向一端部20をその全面に亙って被覆している。
【0049】
また、内周層3の筒状本体部6の軸方向他端部(図9における上端部)にも、この筒状本体部6の幅wよりも広い幅wを備えた幅広端部11が一体成形されており、この幅広端部11は筒状本体部6の外周面から外周方向へ向けて突出する突起部12を一体に有している。突起部12の高さhは外周層2の筒状本体部4の幅wと同じに形成されており、またこの幅広端部11および突起部12は内周層3の全周に亙って設けられている。したがってこの幅広端部11は、外周層2の軸方向一端部13をその全面に亙って被覆している。
【0050】
当該コネクターシール1は上記構成を有しているために、これを以下のようにして成形することが可能である。
【0051】
すなわち先ず、外周層2を金型(図示せず)を用いて成形するが、この金型において、その成形材料注入口はこれを製品キャビティ空間の内面における外周層2の幅広端部7の端面15に面する部位に配置するとともに、この材料注入口の大きさ(口径)を筒状本体部4の幅wよりも大きくかつ幅広端部7の幅wよりも小さいかまたは同じに設定し、この注入口から製品キャビティ空間における幅広端部7を成形する部位、更に筒状本体部4を成形する部位へと成形材料を注入して成形を行なう。このようにすると注入口の大きさが比較的大きく設定されるために、成形材料の流し込み方を調整することができ、例えば注入所要時間を短縮することができることから、外周層2の成形を円滑に行なうことが可能となる。
【0052】
また、引き続き上記金型を用いて内周層3を成形するが(金型はその構成部品の一部を取り替える)、この金型において、その成形材料注入口はこれを製品キャビティ空間の内面における内周層3の幅広端部11の端面16に面する部位に配置するとともに、この材料注入口の大きさ(口径)を筒状本体部6の幅wよりも大きくかつ幅広端部11の幅wよりも小さいかまたは同じに設定し、この注入口から製品キャビティ空間における幅広端部11を成形する部位、更に筒状本体部6を成形する部位へと成形材料を注入して成形を行なう。このようにすると外周層2の場合と同様、注入口の大きさが比較的大きく設定されるために、成形材料の流し込み方を調整することができ、例えば注入所要時間を短縮することができることから、内周層3の成形を円滑に行なうことが可能となり、よって成形品であるコネクターシール1に変形が発生するのを防止することができる。
【0053】
また、上記したように外周層2の幅広端部7と内周層3の幅広端部11が互いに軸方向反対側に設けられているために、金型で先に成形される外周層2の幅広端部7および突起部8は、金型で後から成形される内周層3の成形時にその成形材料の流れを阻害することが一切ない。したがって成形材料の円滑な流れを確保することができ、よってこの点からも内周層3の成形を円滑に行なうことができる。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0055】
すなわち、上記構成を備えた本発明の請求項1によるコネクターシールにおいては、上記したように1層目の成形時、金型へ成形材料を注入するときに、この1層目の幅広端部から筒状本体部へと成形材料が流し込まれるために、幅広端部に面する金型の材料注入口の大きさを幅広端部の幅に合わせて比較的大きく設定することが可能となり、これに伴って成形材料の流し込み方の調整を行なうことが可能となり、例えば材料注入所要時間を短縮することが可能となる。また、2層目の成形時にも、金型へ成形材料を注入するときに、この2層目の幅広端部から筒状本体部へと成形材料が流し込まれるために、幅広端部に面する金型の材料注入口の大きさを幅広端部の幅に合わせて比較的大きく設定することが可能となり、これに伴って成形材料の流し込み方の調整を行なうことが可能となり、例えば材料注入所要時間を短縮することが可能となる。したがって外周層および内周層それぞれの成形を円滑に行なうことが可能となるために、成形品であるコネクターシールに変形が発生するのを防止することができる。
【0056】
また、このように外周層の筒状本体部および幅広端部ならびに内周層の筒状本体部および幅広端部が立体的に組み合わされることにより、凹凸で相対的な動きを止めることができるとともに、接合面積を増大させることができるために、両層の接合力を強化し、剥がれを防止することができる。
【0057】
またこれに加えて、上記構成を備えた本発明の請求項2または3によるコネクターシールにおいては、一方の層の幅広端部が周上複数に分けて設けられ、請求項4によるコネクターシールにおいては、一方の層の幅広端部と他方の層の幅広端部が軸方向反対側に配置されているために、何れの場合も、金型で先に成形される層が後から成形される層の成形材料の流れを阻害するのを抑えることができる。したがって成形材料の円滑な流れを確保することができ、よってこの点からも成形を円滑に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るコネクターシールの正面図
【図2】(A)は図1におけるA−A線拡大断面図、(B)は図1におけるB−B線拡大断面図
【図3】同シールの構造説明図
【図4】比較例に係るシールの構造説明図
【図5】本発明の第二実施例に係るコネクターシールの正面図
【図6】(A)は図5におけるD−D線拡大断面図、(B)は図5におけるE−E線拡大断面図
【図7】同シールの構造説明図
【図8】本発明の第三実施例に係るコネクターシールの正面図
【図9】図8におけるG−G線拡大断面図
【図10】同シールの構造説明図
【図11】コネクターの一例を示す説明図
【図12】従来例に係るコネクターシールの断面図
【図13】(A)は同シールの正規形状を示す正面図、(B)は同シールの変形状態の一例を示す正面図
【符号の説明】
1 コネクターシール
2 外周層
3 内周層
4,6 筒状本体部
5 シール凸条
7,11 幅広端部
8,12 突起部
9,17 垂直面
10 傾斜面
13,20 一端部(端面部)
14,19 凹部
15,16 端面
18 水平面

Claims (4)

  1. 筒状弾性体よりなる外周層と前記外周層とは異なる硬さの筒状弾性体よりなる内周層とを一体に成形してなる2材料一体型のコネクターシールにおいて、
    前記外周層および内周層のうち先に金型で成形する方の層に、当該層の筒状本体部よりも厚み方向に幅広であるとともに成形時に前記金型の材料注入口に面する位置で成形される幅広端部を一体成形し、
    前記外周層および内周層のうち後から金型で成形する方の層にも、当該層の筒状本体部よりも厚み方向に幅広であるとともに成形時に前記金型の材料注入口に面する位置で成形される幅広端部を一体成形したことを特徴とするコネクターシール。
  2. 請求項1のコネクターシールにおいて、
    一方の層の幅広端部が周上複数に分けて設けられるとともに他方の層の筒状本体部の肉厚内にそれぞれ埋設され、他方の層の幅広端部は一方の層の端面部を全周に亙って被覆していることを特徴とするコネクターシール。
  3. 請求項1のコネクターシールにおいて、
    一方の層の幅広端部が周上複数に分けて設けられるとともに他方の層の筒状本体部の肉厚内にそれぞれ埋設され、他方の層の幅広端部も周上複数に分けて設けられるとともに一方の層の筒状本体部の肉厚内にそれぞれ埋設され、一方の層の幅広端部と他方の層の幅広端部は周上交互に設けられていることを特徴とするコネクターシール。
  4. 請求項1のコネクターシールにおいて、
    一方の層の幅広端部が当該層の筒状本体部の軸方向一端部に設けられるとともに他方の層の幅広端部が当該層の筒状本体部の軸方向他端部に設けられ、一方の層の幅広端部は他方の層の筒状本端部における幅広端部が設けられていない方の端面部を全周に亙って被覆し、他方の層の幅広端部は一方の層の筒状本端部における幅広端部が設けられていない方の端面部を全周に亙って被覆していることを特徴とするコネクターシール。
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