JP3955454B2 - ラピフォーム及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラピリ(火山礫)とエアモルタルの特性を生かしたラピフォーム及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ラピリ(火山礫)は、軽量で保水性(吸水性)に優れ、断熱、調湿効果等を有し、環境にやさしい素材であるが、単体ではハンドリングの面から使用され難いこともあり、その特性を生かして利用されているとはいい難い。例えば、ラピリを用いたコンクリート(特許第2992577号公報参照)があるだけで、他の分野には利用されていないのが現状である。特性から考えると既設構造物表面の緑化や調湿材等に利用できれば、緑化等環境負荷の低減に貢献できる。
【0003】
都市化により緑が少なくなってきたうえ、更に、道路、駐車場等が舗装されて街から緑が消えつつある。植物がなくなると、ヒートアイランド現象の発生やCO抑制機能が作用しなくなるだけでなく、精神的な安らぎ等がなくなり、生活環境が殺伐とした雰囲気になってしまう。近年、丘陵地や山地における各種造成工事において、種子や土壌とともに吹き付けて法面を緑化する工法が行われているが、法面の緑化が困難な場所では、吹き付けコンクリート法面工法によって土が崩れないようにささえられている。また、急な斜面では土が崩れないように擁壁によってささえられ、擁壁はコンクリート製の物が多く使用されているので、この擁壁や法面の緑化が困難な場所の緑化を図りたい。
【0004】
また、特に都心部では、ビルやマンション等の建物が立ち並び、これら建物の間には道路があるだけで、街の中には建物と道路しかなく土が露出している部分がほとんどない。このため、建物の屋上等を緑化することが考えられ、この建物の屋上等に利用できるものが求められている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、このような実状に鑑みなされたものであり、その目的は、緑化等に利用できる軽量なラピフォーム及びその製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のラピフォームは、細骨材である細粒ラピリ、混練水及びセメントを含むセメントスラリと、起泡剤及び希釈水からなる気泡群とを混合してなるラピリエアモルタルの表面に、前記細粒ラピリより粒径が大きい粗粒ラピリを積層してなるものである。
【0007】
前記細粒ラピリが、粒径が2.5mm以下のラピリであると共に、前記粗粒ラピリが、粒径が3〜13mmのラピリであることが好ましい。
また、ラピフォームの空隙率が51〜80%であることが好ましい。
【0008】
また、本発明の軽量なラピフォームの製造方法は、起泡剤及び希釈水からなる起泡剤溶液を発泡させて気泡群を作り、この気泡群と細骨材である細粒ラピリ、混練水及びセメントを含むセメントスラリとを混練してラピリエアモルタルを調製し、このラピリエアモルタルの表面に、前記細粒ラピリより粒径が大きい粗粒ラピリを積層してラピフォームを製造するものである。
【0009】
前記細粒ラピリが、粒径が2.5mm以下のラピリであると共に、前記粗粒ラピリが、粒径が3〜13mmのラピリであることが好ましい。
また、ラピフォームの空隙率51〜80%であることが好ましい。
また、前記粗粒ラピリが、粗粒ラピリを保持させたラピリ保持体を内側に有する型枠を組み立て、この型枠内に、前記ラピリエアモルタルを打設し、該ラピリエアモルタルが硬化した後、型枠を解体してからラピリ保持体のみを取り除いて積層されることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明のラピフォームは、細骨材である細粒ラピリ、混練水及びセメントを含むセメントスラリと、起泡剤及び希釈水からなる気泡群とを混合してなるラピリ含有エアモルタル(本発明では、「ラピリエアモルタル」という。)の表面に、前記細粒ラピリより粒径が大きい粗粒ラピリを積層してなるラピリ二重構造のエアモルタル(本発明では、「ラピフォーム」という。)である。
【0011】
本発明におけるラピリとは、火山礫であり、火山礫であれば特に限定されず、好ましくは秋田県、群馬県、鹿児島県に産するものがよく、特に好ましくは秋田産の火山礫がよい。具体的には例えば、秋田県鹿角市十和田大湯田代岱の産出品等である。
【0012】
細粒ラピリは、セメントに用いられる細骨材であり、その粒径は特に限定されないが、好ましくは、粒径が2.5mm以下のラピリである。このように細粒ラピリを細骨材として用いることで、吸水性、透水性が確保できる多孔製のコンクリートやコンクリート二次製品が得られる。
【0013】
粗粒ラピリは、細粒ラピリより粒径が大きいラピリであり、その粒度等は特に限定されないが、好ましくは、粒径が3mm以上のラピリで、特に好ましくは粒径が3〜13mmのラピリである。この粗粒ラピリがラピリエアモルタルの表面に積層される。このように、表面に粗粒ラピリが現れることにより、ラピリだけを敷き詰めたように仮想でき、ラピリの特性をそのまま活かせることができ、芝、草等の根が張ることができる。
【0014】
本発明においてセメントスラリとは、細粒ラピリ、混練水及びセメントを含むものである。
セメントとしては、通常使用されているものであれば特に限定されないが、好ましく、例えば普通セメント等が挙げられ、具体的には例えば高炉セメントB種が挙げられる。混練水は、細粒ラピリとセメントとを混合してスラリ状にするためのもので、例えば水道水、河川水、湖池水、地下水等が挙げられる。
【0015】
細粒ラピリの含有量としては、セメント100重量部に対して50〜300重量部であることが好ましく、特に好ましくは100〜200重量部である。細粒ラピリの含有量が300重量部を超えると、貧配合となり強度発現が低下する。他方、細粒ラピリの含有量が50重量部未満では、嵩配合となり強度発現が増加するので、それぞれ好ましくない。
【0016】
セメントスラリは、細粒ラピリ、混練水及びセメントを混合してスラリ状にしたものであり、混合装置としては、セメントを製造する際に使用される混合装置を使用でき、具体的には例えばミキサー混練機等が挙げられる。
【0017】
気泡群は、起泡剤及び希釈水からなるものである。
起泡剤としては、独立気泡が構築できるものであることが好ましく、例えば、動物性タンパク質起泡剤(マールP液(麻生フオームクリート株式会社製))、合成界面活性剤系起泡剤(ジオハート2(麻生フオームクリート株式会社製))等が挙げられ、好ましくはマールP液が挙げられる。
【0018】
起泡剤の含有量としては、起泡剤の種類によって可変するので、一概には決められないが、例えば、セメント100重量部に対して、0.2〜2.0重量部であることが好ましく、特に好ましくは0.4〜1.0重量部である。起泡剤の含有量が2.0重量部を超えると、コスト高となる。他方、起泡剤の含有量が0.2重量部未満では、泡が消えたり、体積減少を起こすので、それぞれ好ましくない。
【0019】
希釈水としては、例えば水道水、河川水、湖池水、地下水等が挙げられる。
【0020】
気泡群を製造する方法としては、具体的には例えば、発泡タンクに起泡剤と希釈水とを入れて起泡剤溶液を作り、この溶液にコンプレッサー(圧縮機)からの圧縮空気を流入させて溶液中の起泡剤を発泡させて発泡筒を作成して気泡群を得るようにしてもよい。
【0021】
本発明のラピリエアモルタルは、前記成分の他に硬化時間を調製すべく安定剤(コンクリートに含有されている安定剤)等を含有してもよい。安定剤の含有量としては、ラピリエアモルタル100重量部において2〜10重量部であることが好ましい。
【0022】
ラピフォームの製造方法としては、起泡剤及び希釈水からなる起泡剤溶液を発泡させて気泡群を作り、この気泡群と細骨材である細粒ラピリ、水及びセメントを含むセメントスラリとを混練してラピリエアモルタルを調製し、このラピリエアモルタルの表面に、粗粒ラピリを積層してラピフォームを製造する方法が挙げられる。
【0023】
ラピリエアモルタルは、気泡群とセメントスラリとを混合して調製できるならばどのように作成してもよく、例えば、気泡群とセメントスラリとを混練機例えばモルタルミキサに投入して、練りがでるまで混練して混練物(ラピリエアモルタル)を作成する。
【0024】
粗粒ラピリの積層は、ラピリエアモルタルに粗粒ラピリを積層することができるならば特に限定されず、例えば、金型等の型枠内に粗粒ラピリを敷き詰めた後、この型枠内にラピリエアモルタルを所定量充填し、これを例えば2、3日放置して硬化させるようにしてもよく、これにより、板状のラピフォームが得られる。このとき、板状のラピフォームの側部に段差を設けて、複数の板状のラピフォームを組み立てる際の板状のラピフォーム間の隙間をなくすことができる。
【0025】
また、本発明のラピフォームを擁壁等に用いる場合には、一方の面に粗粒ラピリを付着(保持)したラピリ保持体の他方の面を、擁壁を作るための型枠の内側全域又は一部に付ける。この型枠内に、ラピリエアモルタルを打設し、ラピリエアモルタルが硬化した後、型枠を解体してからラピリ保持体のみを剥がして(取り除いて)、粗粒ラピリを積層するようにしてもよい。
【0026】
なお、ラピリエアモルタルは、打設後、例えば2、3日放置すれば硬化するが、このラピリエアモルタルの養生期間中は、例えばシート等で覆うようにすることが好ましい。
【0027】
本発明におけるラピリ保持体とは、粗粒ラピリを付着(保持)できるものならばどのようなものでもよく、例えば紙、両面粘着剤付紙等が挙げられる。
【0028】
ラピフォームの空隙率は、特に限定されないが、好ましくは51〜80%で、特に好ましくは60〜75%である。
本発明における空隙率は、体積と重量による方法、粉砕方法、容積方法、圧力方法、切断方法等によって求められるものである。
【0029】
具体的に求める方法として好ましいものは下記の2つである。
▲1▼ 体積と重量による方法(真比重既知)
a.体積Vを測定する。(不整形な固体では、表乾状態における空気中重量と水中重量との差からVを求めるか、比重びんその他一定容積の容器を用い、液体の体積に置換してVを求める。)
b.固体の絶乾状態の重量Wを測定する。
c.空隙率v[0/vl]は真比重をρとすれば、次式により求められる。
v=(1−W/V・ρ)×100
【0030】
▲2▼ 粉砕方法(粉末とし真の体積を測定する方法)
a. 体積Vを測定する。(不整形な固体では、表乾状態における空気中重量と水中重量との差からVを求めるか、比重びんその他一定容積の容器を用い、液体の体積に置換してVを求める。)
b.その固体を粉末となし比重びんその他により真の体積V1を求める。
c.空隙率v[0/vl]は次式により求められる。
v=(1−V1/V)×100
【0031】
このように、本発明のラピフォームは、気泡群とセメントスラリとからなるラピリエアモルタルの表面に、粗粒ラピリを積層してなるので、ラピリ本来の特性を損なうことなく、また、ハンドリング性にもよいラピリ単体に類似した表面状態を持ったものである。つまり、ラピリの特性をそのまま活かした、軽量で吸水性能(40〜70%程度)が高く、保水性能(1日蒸散が4%程度)が高いものであると共に、ラピリの表面には凹凸があり、これは草花の生育にふさわしいもので、擁壁、法面、堤防等の緑化生育基盤材として最適である。また、軽量化及び易施工性が求められていた一般鉄筋コンクリート住宅の屋根の緑化が可能となり、かつ、断熱性と緑化による光合成で省エネ効果が期待できる。例えば、平屋根、傾斜屋根、屋上、ベランダ、垂直壁等の既設構造物表面の緑化生育基盤材として利用できるものである。このように水分を保持して緑化を図れることにより、ヒートアイランド化を防止することが可能となる。
【0032】
また、ラピリエアモルタルの表面に粗粒ラピリを積層するため、積層させる粗粒ラピリの粒径を任意に変えることで、植物の緑化の重要な要素となる間隙率や保水性能を自在に変えることができるので、地域にあったものを製造することが可能となる。
【0033】
また、ラピリは、吸水率や保水率における機能が他の素材のそれよりもレベルが高く、これを例えば壁材、床材等として利用することで、より快適な空気を提供することが可能となり、既設構造物表面の調湿材としても利用することができる。
また、粗粒ラピリを表面に積層するため、自然に近い状態を確保するビオトープ水路にも利用することができる。
【0034】
母体となるラピリエアモルタルは、施工準備において、気泡を混合して作るため、取り扱う材料が少なく運搬コストが削減できる。具体的には例えば、施工後の体積が使用した材料の3〜6倍になり、また、コンクリートと比較して約1/2〜1/3の重量である。また、打設の際には、ポンプの使用により長距離(例えば約100〜500m)の圧送が可能である。また、比重が約0.6〜1.2g/cmとコンクリートの比重より軽く、軟弱地盤対策や、土圧軽減が可能である。
【0035】
したがって、本発明のラピフォームは、軽量で気泡を有するエアモルタルと軽量で吸水性、保水性に優れ多数の気泡を有するラピリ(火山礫)を組み合わせることにより、連続的な気泡の生成が可能となり、植栽の根が確実に生えることができる軽量性、経済性、施工性に優れた緑化材、断熱材、調湿材、吸音材等として利用できるものである。また、ラピリ(火山礫)の粒度配合、厚さ等を任意に変えることによって強度等を変えられるので、地球環境の負荷の低減技術である永久法面等の緑化、過去不可能と思われていた重力式擁壁の緑化、屋上緑化の施工の簡便化及び廉価化、建物内の省エネとなる冷暖房効果の増大等を図ることが可能となる。
【0036】
また、ラピフォームを型枠により板状に形成することにより、組み立て、加工が容易な板状のラピフォームが得られ、例えば残存型枠として利用することができる。残存型枠として利用する場合には、複数の板状のラピフォームを残存型枠として組み立て、この型枠内にモルタルあるいはコンクリートを打設することにより、ラピフォームがセメント硬化体を含んであるため、コンクリートと一体化したものとなり、擁壁、堤防、ビオトープ水路等の型枠として利用できるものである。
【0037】
また、型枠を用いてコンクリートを打設してなる例えば擁壁、堤防、ビオトープ水路等に本発明のラピフォームを用いる場合には、紙、粘着付紙等のラピリ保持体の一方の面に粗粒ラピリを付着(保持)させ、この例えば紙の他方の面を、擁壁を作るための型枠の内側全域又は一部に接着剤等を用いて張り付ける。この型枠内に、ラピリエアモルタルを打設し、ラピリエアモルタルが硬化した後、型枠を解体してから紙のみを剥がして(取り除いて)、粗粒ラピリを積層することが好ましい。
【0038】
具体的には例えば、既存の擁壁の表面に本発明のラピフォームを設けるには、まず、図1に示すように、粗粒ラピリ1を一方の面に付着させた紙(ラピリ保持体)2を、粗粒ラピリ1が外側となるように型枠3の内側に張り付ける。この型枠3を図2に示すように既存の擁壁4の表面から所定の距離離間した位置に組み立てる。この組み立ては、擁壁を型枠を用いて構築する際に型枠を組み立てる方法と同じ方法を用いてもよし、また、図2に示すように、既存の擁壁4の表面に組立用の孔5を複数設け、これら組立用の孔5にセパレータ6等を用いて型枠3を固定するようにしてもよい。
【0039】
型枠3を組み立てた後、型枠3と既存の擁壁4との間にラピリエアモルタル7を打設する。そして、ラピリエアモルタル7を硬化させるが、このとき、打設したラピリエアモルタル7をシート等で覆って養生させる。硬化後、型枠3を解体してから紙のみを剥がす。これにより、表面が粗粒ラピリ1を積層した擁壁が構築される。この表面に緑化種を擦り込むことにより、緑化を図れる。
【0040】
このように、粗粒ラピリ1を付着させたラピリ保持体2を型枠3の内側全域又は一部に張り付け、この型枠3を組み立て、この型枠3内にラピリエアモルタル7を打設し、ラピリエアモルタル7が硬化した後、型枠3を解体してからラピリ保持体2のみを剥がして(取り除いて)、粗粒ラピリ1を積層することで、擁壁、堤防、ビオトープ水路等を容易に構築することができる。
【0041】
すなわち、例えばラピフォームを設置場所以外で製造し、このラピフォームを設置場所(現場)で組み立てる(構築する)場合には、ラピフォームを搬送するためのトラック等の搬送手段が必要になると共に、設置場所に応じてラピフォームを加工・組み立てなければならず、構築するのに手間がかかる。これに対して、ラピリエアモルタル7を作り、粗粒ラピリ1を付着させた例えば紙2を有する型枠3内にラピリエアモルタル7を打設し、硬化後、型枠3を解体してから紙2のみを剥がすことで、設置場所(現場)に搬送するものは、ラピリエアモルタル7、粗粒ラピリ1、紙2等の小さいものであるため、搬送が容易である。また、型枠3内にラピリエアモルタル7を打設するだけで、ラピフォーム8を構築することができるので、施工が容易である。
【0042】
また、ラピリ粒子は反発弾性が小さく、摩擦抵抗が大きく、衝撃吸収性が高いので、本発明のラピフォームを歩道、公園、広場等の舗装材として利用すれば、足やひざに負担が少ないものとなり、快適環境づくりに貢献することができる。
また、土壌改良材等にも利用できるものである。
【0043】
なお、母体となるラピリエアモルタル内にさらに強度を向上するために金網等の補強材を入れるようにしてもよい。
【0044】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例によってさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
【0045】
(実施例)
表1に示す組成に従い、本発明に係るラピフォーム(実施例1〜3)を調製した。
【表1】
Figure 0003955454
【0046】
調製は、高炉セメントB種と細粒ラピリと混練水とをミキサー混練機を用いて混練してセメントスラリを作成する。
また、発泡タンクに起泡剤と希釈水とを入れて起泡剤溶液を作り、この溶液にコンプレッサー(圧縮機)からの圧縮空気を流入させて溶液中の起泡剤を発泡させて発泡筒を得て気泡群を作成する。
作成したセメントスラリと起泡群とを混練機で混練してラピリエアモルタルを調製し、このラピリエアモルタルの表面に、粗粒ラピリを積層してラピフォームを製造する。
【0047】
得られた各種のラピフォームについて下記の物性試験を行い、その結果を表1に併記した。
【0048】
(湿潤密度(生比重)の測定)
1リットルの定量容器で気泡モルタルの単位体積重量を測定した。
【0049】
(空気量の測定)
JHS A313−1992「気泡モルタル及びエアミルクの試験方法」2.空気量の測定方法に準じて次により求めた。
メスシリンダーに混合された試料200ccに取り水を200cc加えた後、十分メスシリンダーを振って静置し、メスシリンダー内の試料が、土、水及び気泡に分離したら100ccアルコールを少量ずつ加えて気泡を消し、土、水及びアルコールの全量をメスシリンダーの目盛りで読み取り、次式で空気量を計算した。
空気量={[試料(200cc)+水(200cc)+アルコール(100cc)]−消泡後の目盛り(cc)}×100(%)/試料(200cc)
【0050】
(強度試験)
気泡モルタル練り上がり直後φ5×10cmのモールドに試料を採取した。この試料を材令7日、材令28日まで恒温室(20±3℃)にて所定の材令まで養生を行う。なお、強度試験は、材令7日、材令28日で試験。各3本とした。
【0051】
表1の結果から明らかなとおり、本発明に係るラピフォームは、いずれも軽量で強度に優れたものが得られた。
【0052】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、既設構造物表面に軽量な緑化生育基盤材や調湿材が設置可能となり、環境負荷低減対策に利用できるものが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】粗粒ラピリを付着させた紙を型枠に張り付ける際の説明図である。
【図2】本発明のラピフォームを既存の擁壁に設ける方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 粗粒ラピリ
2 紙(ラピリ保持体)
3 型枠
4 既存の擁壁
5 組立用の孔
6 セパレータ
7 ラピリエアモルタル
8 ラピフォーム

Claims (7)

  1. 細骨材である細粒ラピリ、混練水及びセメントを含むセメントスラリと、起泡剤及び希釈水からなる気泡群とを混合してなるラピリエアモルタルの表面に、前記細粒ラピリより粒径が大きい粗粒ラピリを積層してなることを特徴とするラピフォーム。
  2. 前記細粒ラピリが、粒径が2.5mm以下のラピリであると共に、前記粗粒ラピリが、粒径が3〜13mmのラピリである請求項1に記載のラピフォーム。
  3. 前記請求項1又は2に記載のラピフォームが、空隙率51〜80%であることを特徴とするラピフォーム。
  4. 起泡剤及び希釈水からなる起泡剤溶液を発泡させて気泡群を作り、この気泡群と細骨材である細粒ラピリ、混練水及びセメントを含むセメントスラリとを混練してラピリエアモルタルを調製し、このラピリエアモルタルの表面に、前記細粒ラピリより粒径が大きい粗粒ラピリを積層してラピフォームを製造することを特徴とするラピフォームの製造方法。
  5. 前記細粒ラピリが、粒径が2.5mm以下のラピリであると共に、前記粗粒ラピリが、粒径が3〜13mmのラピリである請求項4に記載のラピフォームの製造方法。
  6. 前記請求項4又は5に記載のラピフォームが、空隙率51〜80%であることを特徴とするラピフォームの製造方法。
  7. 前記粗粒ラピリが、粗粒ラピリを保持させたラピリ保持体を内側に有する型枠を組み立て、この型枠内に、前記ラピリエアモルタルを打設し、該ラピリエアモルタルが硬化した後、型枠を解体してからラピリ保持体のみを取り除いて積層される請求項4乃至6のいずれか1項に記載のラピフォームの製造方法。
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