JP3953347B2 - 繊維構造体とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、異型複合材料の強化基材として好適な繊維構造体とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
異型複合材料の強化基材としては、三次元織物やカットして重ね合わせるクロス材、ニット材、ブレード材などが知られている。クロス材、ニット材、ブレード材は三次元織物に比べて低コストではあるが、一度平面材を作ってから最終形状に加工していくので、(1)厚物になるほど、又は複雑な異型断面になるほど、カット及び積層工数が嵩むうえカットによる廃材量が多くなって割高となる。(2)積層した複数枚のウェブの繊維配列が積層方向で正確に整合しておらず、かつ、ウェブ相互間の隙間も完全には排除できないことから、積層工程でミシンによりステッチ掛けする際に、ウェブに皺や弛みが発生しやすい。(3)一度に所定厚が得られないので一体化時に基材のテンションが弛むため、繊維を均一テンションで接合することが出来ない。(4)所定形状にカットしたウェブを積層するので、織物周縁部で繊維端がほつれ不揃い状態で露出し、廃材の原因になったり寸法精度が低下する。(5)米国特許第5809805号には均一張設下で多方向の繊維をニット又はステッチした基材やその製法などが述べられているが、複数層を個々にステッチ糸で接合することは出来ず、I型、T型、π型、キ型などの異型断面を繊維を張設したままで最終形状まで製造することは不可能である。(6)特許第2591814号では糸条案内管を使った構造材を三次元織物としているが、面内糸とフランジ部の糸とで繊維の連続性がなく、またこのような繊維の連続性のある特許第2685058号は繊維配列の自由度が低く、0°、90°の配列のみで、±45°配列など第3の方向糸の配列ができない。以上のような課題がある。
【0003】
本発明は、前述した課題を克服して、厚物繊維基材や複雑異型断面の繊維基材に好適な繊維構造体とその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る繊維構造体は、所定の広がりを有する平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも2方向に、本体繊維を蛇行張設して所定厚に積層して形成したウェブを複数枚重層して成り、この重層ウェブの一部領域が、当該一部領域の周縁部を重層方向に貫通蛇行した共通の第1のステッチ糸によって締め合わされると共に、残余領域の複数枚のウェブが所定角度に開かれ、この開かれたウェブが、前記残余領域の周縁部を積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって締め合わされていることを特徴とする。
【0005】
ステッチされる複数層はそれぞれが均一テンション下にあり、ステッチが完了するまでは張設されたままであるから、すべての繊維が弛むことがない。この均一テンション化で複数層のステッチが行われるため、基材として均質な強度の高いものが得られる。また繊維から直接三次元最終形状が得られるため生産性が高く、歩留まりの高い繊維構造体が得られる。
【0006】
前記繊維構造体は、その大きさに応じて、周縁部より内側領域で、第1及び/又は第2のステッチ糸を積層方向に適宜貫通させて積層方向の一体性を担保する。ステッチ糸の貫通形態としては、チェーンステッチ、ロックステッチ、本縫いなど、各種のステッチ組織が採用可能である。
【0007】
本発明の繊維構造体は、所定の広がりを有する平面又は曲面領域の周縁部に沿って、第1のテンプレートで支持された第1のピンと、第2のテンプレートで支持された第2のピンを交互に立設配置し、前記平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも2方向に、本体繊維を前記第1のピンに係止して蛇行張設することにより所定厚に積層して第1のウェブを形成する工程、前記第1のウェブの折曲げ予定部分の周縁部を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって接合する工程、前記第1のウェブに一部又は全部が重なるように、かつ、蛇行張設パターンを前記第1のウェブの本体繊維の蛇行張設パターンと積層方向に整合させて、本体繊維を前記第2のピンに係止して蛇行張設することにより所定厚に積層して第2のウェブを形成する工程、前記第1のウェブの非折曲げ予定部分と、当該非折曲げ予定部分と重なる第2のウェブとを、両ウェブの周縁部を、前記本体繊維の積層方向に貫通蛇行した第1のステッチ糸によって接合して一体化する工程、前記第1のテンプレートを第1のウェブから離間させて前記第1のピンを前記第1のウェブから引抜いた後、前記第1のウェブの折曲げ予定部分を前記第2のウェブから離間する方向に折曲げる工程、前記第1のウェブの折曲げ予定部分と対向する第2のウェブの周縁部を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって接合する工程、及び前記第2のテンプレートを第2のウェブから離間させて前記第2のピンを前記第2のウェブから引抜く工程によって製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1は本発明の典型的な一実施形態に係るH型異型断面の繊維構造体1の断面図であって、この繊維構造体1は第1のウェブ1aと第2のウェブ1bを合体させて構成されている。本発明はこのような典型的な実施形態の他に、図2(A)の二層T型、同図(B)の三層変形H型のように、多様な異型断面の繊維構造体1も含むものである。
【0009】
従来、図1及び図2に示すような異型断面の繊維構造体1は、複雑高価な製造設備により多工程で製造される三次元織物か、カットして重ね合わせるクロス材、ニット材、ブレード材などでしか実現することができなかったが、本発明は製造方法を工夫して簡略化し画期的な低コスト化を実現した。
【0010】
図1の繊維構造体1をその製造方法と関連させて以下説明する。図1の繊維構造体1の製造には、図3の治具2を使用する。この治具は、長方形の繊維構造体を作るためのものであって、長方形領域の周縁部に沿って櫛歯状の側縁を備えた長辺と短辺のテンプレート3,4を備える。長短辺各テンプレート3,4は、図4のように上下二段の独立のテンプレート3a,3b,4a,4bで構成され、上下のテンプレートの櫛歯が交互に露出している。下段の長短辺テンプレート3a,4a(第1のテンプレート)と、上段の長短辺テンプレート3b,4b(第2のテンプレート)は、それぞれ独立の昇降機構に連結され、独立的に昇降駆動されるようになっている。夫々の櫛歯の先端上面には、1本のピン(第1のテンプレートの第1のピン5と、第2のテンプレートの第2のピン6)が立設されている。この第1及び第2のピン5,6は、繊維構造体1を構成する本体繊維7を蛇行積層する際の折返し用係止部材となるものである。
【0011】
本体繊維7の蛇行積層は、白丸で示す第1のピン5と黒丸で示す第2のピン6で別々に行う。すなわち、図5に示すように白丸で示す第1のピン5だけを使用して本体繊維7を蛇行積層させて第1のウェブ1aを形成し、その後、図示しないが、黒丸で示す第2のピン6だけを使用して本体繊維7を蛇行積層させて第2のウェブ1bを形成する。図5では本体繊維7の始端を例えば第1のピン5aに係止し、この第1のピン5aから長手方向(0°方向)に本体繊維を張設し、反対側の第1のピン5で折返す様子を示している。このような本体繊維7の往復蛇行張設を複数回繰返して、本体繊維7の1本分の厚さを有する二次元配列0°面を形成する。その後、当該本体繊維7を連続して引廻して、図5中A部及びB部に示すように、例えば±45°で、二次元配列0°面の本体繊維7と交差するようにその上層側で本体繊維7の配列を行い、二次元配列の±45°面を形成する。そして、二次元配列0°面→二次元配列の+45°面→二次元配列の−45°面の繊維配列を所定回数繰返すことによって、所定厚の第1のウェブ1aを構成する。二次元配列0°面と二次元配列の±45°面の本体繊維7は、連続させてもよいし、各面で連続しない別々の本体繊維7としてもよい。また、本体繊維の折返しループ部は図示例においてピンに掛けることとなっているが、別途用意された櫛状のロッドを介して折返してもよい。なお、本体繊維は0°と±45°の3方向で蛇行張設する他、繊維構造体1の用途に応じて、2方向で蛇行張設してもよいし、90°方向を含み3方向以上で蛇行張設してもよい。
【0012】
本体繊維7の往復蛇行張設積層により所定厚の第1のウェブ1aが出来たら、同ウェブ1a周縁部を第1のピン5に差した状態で、図6のように第1のウェブ1aの左右両側の折曲げ予定部分8の周縁部に、第2のステッチ糸9のミシン掛けをする。ウェブ1aの大きさに応じて、周縁部より内側領域でも第2のステッチ糸9を適宜積層方向に貫通させ、第1のウェブ1aの積層方向での一体性を確保する。
【0013】
次に、図6(A)で一点鎖線にて示すように、第1のウェブ1aを第1のピン5に差した状態のまま、第1のウェブ1aの上に第2のウェブ1bを形成する。この第2のウェブ1bの形成は、第2のピン1bのみを使用して第1のウェブ1aと同様に行う。その後、図6(B)に示すように、下側第1のウェブ1aの非折曲げ予定部分11と、当該非折曲げ予定部分11と重なる上側第2ウェブ1bの非折曲げ予定部分12とを、本体繊維7の積層方向に貫通蛇行した第1のステッチ糸13によって接合して一体化する。
【0014】
次に、第1のテンプレート3a,4aを図6(C)のように下降させて第1のピン5を第1のウェブ1aから引抜き、折曲げ予定部分8を下側に折曲げる。そして、この折曲げにより出来た第2のウェブ1bとの間の隙間を利用して第2のウェブ1bの両側の未ステッチ部分に第2のステッチ糸9のステッチ掛けを行う。その後、第1及び第2のウェブ1a,1bの両側部分を直角に曲げて図1のようなH型断面の繊維構造体を形成する。
【0015】
以上、本発明の一実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であり、例えば前記実施形態では第1のテンプレート3a,4aと第2のテンプレート3b,4bを使用して2層のウェブ1a,1bを形成したが、2以上のテンプレートを使用して多層のウェブを形成することも可能であり、例えば図2(B)のように、より複雑で多様な断面形状の繊維構造体を形成することも可能である。また、前記実施形態では平面領域内で矩形のウェブを形成したが、平面内の所定巾の弧状領域に弧状のウェブを形成することもできるし、また円筒面領域に筒状のウェブを形成することもできる。さらに、図7(A)〜(C)のような曲面治具20,21,22を使用して該治具上の曲面領域内で本体繊維7を蛇行張設することも可能であり、例えば図7(B)の曲面治具21の上に本体繊維7によりウェブを形成し、図7(D)のような異型繊維構造体23を形成することも可能である。この異型繊維構造体23は、例えば図8のような治具30とピン付きテンプレート31,32により製造可能である。治具30にはステッチ糸をミシン掛けできるように必要に応じて長孔33を形成しておく。また、前記実施形態では平面又は曲面領域の内側にピンを配設していないが、周囲に多数のピンが所定間隔で配設され、所定の広がりを有する平面又は曲面領域を構成する板状治具を使用し、この治具の本体繊維張設領域内に、繊維ガイド用ピンを設置して繊維の配列性を高めるようにしてもよい。また、本発明の繊維構造体1の製造方法として、前記実施形態では2つのテンプレートを使用したが、共通のテンプレートに第1及び第2のピンを交互に立設して第1のウェブ1aを折り曲げる際に当該ウェブ1aの折返しループ部を断裂させるようにしてもよい。このような折返しループ部の断裂は、第1のウェブ1aの折返し予定部分を強い力で強制的に折り曲げたり、あるいは折返しループ部を外側から適当な工具で研削加工することで実現される。なお、この研削加工を容易にするためには、第1のピン5を第2のピン6よりも若干外側配置としておくとよい。また、前記実施形態に関する図では一枚のウェブの厚みを一定であるように示したが、ウェブの厚みは部分的又は連続的に変化させてもよく、このような厚みの変化は本体繊維の蛇行張設量の増減により簡単に実現化可能である。また、使用繊維は有機繊維、ガラス、炭素、セラミックスなどの無機繊維、あるいは金属繊維など、あらゆる種類の繊維を使用可能である。
【0016】
【発明の効果】
本発明の繊維構造体は、所定の広がりを有する平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも2方向に、本体繊維を最終形状に合わせて蛇行張設して所定厚に積層したから、厚物で複雑断面の繊維構造体でも廃材量ゼロで生産性が高く容易低コストに形成可能である。また積層した複数層のウェブの繊維配列が積層方向で正確に整合してウェブ相互間にまったく隙間が生じず、複数層の屈曲部についても均一テンションで張設されたままステッチ糸にて接合されるので、ウェブに皺や弛みが発生せず均質寸法精度が向上する。従来のクロス材、ブレード材、ニット材では、複層にする工程で繊維の直線性が失われていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る繊維構造体の断面図。
【図2】(A)と(B)は本発明の変形実施形態に係る繊維構造体の断面図。
【図3】本発明の繊維構造体の製造に使用する治具テンプレートの斜視図。
【図4】治具テンプレートの部分拡大斜視図。
【図5】本体繊維の往復蛇行張設状態を示す平面図。
【図6】(A)〜(D)は本発明の繊維構造体の製造工程を示す繊維構造体の断面図。
【図7】(A)〜(C)は本発明の変形例の繊維構造体の製造に使用する曲面治具の斜視図、(D)は変形例の繊維構造体の斜視図。
【図8】図7(D)の繊維構造体の製造に使用する治具の斜視図。
【符号の説明】
1 繊維構造体
1a 第1のウェブ
1b 第2のウェブ
2 治具
3a,4a 第1のテンプレート
3b,4b 第2のテンプレート
5 第1のピン
6 第2のピン
7 本体繊維
8 折曲げ予定部分
9,13 ステッチ糸
11 非折曲げ予定部分
12 非折曲げ予定部分
13 第1のステッチ糸
20,21,22 曲面治具
23 異型繊維構造体
30 治具
31,32 テンプレート
33 長孔
Claims (10)
- 所定の広がりを有する平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも2方向に、本体繊維を蛇行張設して所定厚に積層して形成したウェブを複数枚重層して成り、この重層ウェブの一部領域が、当該一部領域の周縁部を重層方向に貫通蛇行した共通の第1のステッチ糸によって締め合わされると共に、残余領域の複数枚のウェブが所定角度に開かれ、この開かれたウェブが、前記残余領域の周縁部を積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって締め合わされていることを特徴とする繊維構造体。
- 繊維構造体の周縁部より内側領域で、第1及び/又は第2のステッチ糸を積層方向に貫通させたことを特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
- 本体繊維の蛇行張設量を部分的又は連続的に変化させることにより本体繊維の積層厚さを部分的又は連続的に異ならせたことを特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
- 所定の広がりを有する平面領域が、所定巾で連続した環状領域又は弧状領域であることを特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
- 所定の広がりを有する曲面領域が、円筒面領域であることを特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
- ステッチ糸によってそれぞれ接合される本体繊維積層部が、本体繊維の折り返しループ部に沿って存在することを特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
- 所定の広がりを有する平面又は曲面領域の周縁部に沿って、第1のテンプレートで支持された第1のピンと、第2のテンプレートで支持された第2のピンを交互に立設配置し、
前記平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも2方向に、本体繊維を前記第1のピンに係止して蛇行張設することにより所定厚に積層して第1のウェブを形成する工程、
前記第1のウェブの折曲げ予定部分の周縁部を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって接合する工程、
前記第1のウェブに一部又は全部が重なるように、かつ、蛇行張設パターンを前記第1のウェブの本体繊維の蛇行張設パターンと積層方向に整合させて、本体繊維を前記第2のピンに係止して蛇行張設することにより所定厚に積層して第2のウェブを形成する工程、
前記第1のウェブの非折曲げ予定部分と、当該非折曲げ予定部分と重なる第2のウェブとを、両ウェブの周縁部を、前記本体繊維の積層方向に貫通蛇行した第1のステッチ糸によって接合して一体化する工程、
前記第1のテンプレートを第1のウェブから離間させて前記第1のピンを前記第1のウェブから引抜いた後、前記第1のウェブの折曲げ予定部分を前記第2のウェブから離間する方向に折曲げる工程、
前記第1のウェブの折曲げ予定部分と対向する第2のウェブの周縁部を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって接合する工程、及び
前記第2のテンプレートを第2のウェブから離間させて前記第2のピンを前記第2のウェブから引抜く工程を有することを特徴とする繊維構造体の製造方法。 - 所定の広がりを有する平面又は曲面領域の周縁部に沿って、共通のテンプレートで支持された第1のピンと第2のピンを交互に立設配置し、
前記平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも2方向に、本体繊維を前記第1のピンに係止して蛇行張設することにより所定厚に積層して第1のウェブを形成する工程、
前記第1のウェブの折曲げ予定部分の周縁部を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって接合する工程、
前記第1のウェブに一部又は全部が重なるように、かつ、蛇行張設パターンを前記第1のウェブの本体繊維の蛇行張設パターンと積層方向に整合させて、本体繊維を前記第2のピンに係止して蛇行張設することにより所定厚に積層して第2のウェブを形成する工程、
前記第1のウェブの非折曲げ予定部分と、当該非折曲げ予定部分と重なる第2のウェブとを、両ウェブの周縁部を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第1のステッチ糸によって接合して一体化する工程、
前記第1のウェブの折曲げ予定部分を、その周縁部の折返しループ部を断裂させて前記第2のウェブから離間する方向に折曲げる工程、
前記第1のウェブの折曲げ予定部分と対向する第2のウェブの周縁部を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって接合する工程、及び
前記共通のテンプレートを第2のウェブから離間させて前記第2のピンを前記第2のウェブから引抜く工程を有することを特徴とする繊維構造体の製造方法。 - 所定の広がりの平面又は曲面領域を有する板状治具に該治具の厚さ方向に貫通した長孔を形成し、該治具上で蛇行張設して所定厚に積層した本体繊維を、前記長孔を貫通するステッチ糸で厚さ方向に締め合わせることを特徴とする請求項7記載の繊維構造体の製造方法。
- 所定の広がりを有する平面又は曲面領域を構成する板状治具の本体繊維張設領域内に、繊維の配列性を高めるための繊維ガイド用ピンを設置したことを特徴とする請求項7記載の繊維構造体の製造方法。
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