JP2003247191A - 抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材及び抄紙用プレスフェルト - Google Patents

抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材及び抄紙用プレスフェルト

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Abstract

(57)【要約】 【解決すべき課題】 掛け入れ作業を良好に行うことの
できるループ形状の保持された抄紙用プレスフェルト用
有端状ベース部材を提供する。 【解決手段】 両表面を形成する各層に配されたMD方
向の連続するMD糸材および該各層を連結するようMD
糸材に織り込まれたCD方向のCD糸材とからなり、該
連続するMD糸材により、両端部に芯線嵌入ループ部分
が形成された抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材
であって、CD糸材中の端部端縁にベース部材における
CD糸材とは異なる織りパターンにより織り込まれた調
整糸を設け、両端部近傍のMD方向糸材を外側方向及び
/又はCD方向にずれないように付勢することにより、
前記芯線嵌入ループの形状を保持することを特徴とす
る、前記抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙機のプレスパ
ートに使用されるフェルトに関し、特にシームループを
有する抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より製紙工程のプレスパートにおい
ては、ニードルフェルトと一対のプレスロールにより湿
紙の搾水作業を行なっている。このニードルフェルトと
しては、図1に示されるシームループを有する有端状の
ものが知られている。すなわち、フェルトFは有端状に
構成されており、それぞれの端部に複数のループLが形
成されている。フェルトFは、例えば、図2に示すよう
に織布によるベース部材Bと、2層のバット層Wとによ
り構成されている。バット層Wは、ベース部材B上に積
層されたウェブ繊維をニードルパンチにて絡合一体化す
ることにより構成される。ベース部材Bは、MD方向の
糸材と、CD方向の糸材を織製することにより構成され
る。そして、MD方向の糸材により、ループLが構成さ
れる。
【0003】使用に際しては、有端状のフェルトFを抄
紙機械に掛け入れ、両端部を突合せ、一方の端部のルー
プ間に他方の端部のループを嵌合するようにして、両端
部のループ同士を噛み合わせる。この噛み合せ作業の際
に、直接ループ同士を正面から付き合わせるのではな
く、図2(A)のように両端部を山状に付き合せた後、
ループ同士を噛み合わせる。従って、一方のループ間に
他方のループを嵌着させる場合、他方のループは、その
下側から上側へと一方のループ間へ嵌め込まれることと
なる。なお、噛み合せ作業においては、専用の治具が使
用されるが、その詳細については省略する。
【0004】噛み合せ作業が終了すると、図2(B)に
示す如く、連続するループLの孔部により、トンネルが
形成され、トンネル状のループ孔部群に芯線Sを挿通さ
せる。そして、山状に付き合わされた端部を平面状とす
ることにより、無端状の製紙用プレスフェルトFが形成
される。このようなフェルトFは、所謂シームループ付
フェルトと呼ばれ、掛け入れ作業が非常に楽であるた
め、近年増加の傾向にある(特開昭59−112091
号公報)。
【0005】有端状のフェルトFは、CD方向に幅を有
し、MD方向に長さを有する両表面を有し、フェルトF
が有端状から無端状にされた場合、両表面は、外周面と
内周面を構成する。この場合、外周面は湿紙と接触する
面となり、内周面はプレスロールと接触する面となる。
すなわち、本発明において、フェルトFを構成する部品
に関して「表面」という表現を用いる場合があるが、
「表面」とは、「部品」が無端状とされた状態を想定し
た場合、湿紙およびプレスロールと接触する両方の面、
即ち、外周面および内周面を意味する。そして、本発明
において、「内側」とは、表面からフェルトの内側を見
た場合の向きを意味するものであり、外周面、内周面の
いずれからの向きも含むものであり、また、「外側」と
は、フェルトの内側から両表面を見た場合の2つの向き
を意味するものである。
【0006】次に、ベース部材Bの構造及び製造方法を
図3〜図6に基づき説明する。図3は、ベース部材Bの
一方の端部を示す概略図である。図3において、ベース
部材Bは、CD方向の糸材1とMD方向の糸材2とによ
り構成されている。この場合、1/3経二重織の組織で
あり、図4は、1/2経二重織の組織である。なお、当
然ではあるが、組織はこれらに限られず、任意の形態を
選択することができる。
【0007】MD糸材2は、端部にて折り返すことによ
り、上下一対の構成をなす。すなわち、この場合、並列
するMD糸材2同士は層を構成し、それぞれの層におけ
る糸材表面が連続することにより、ベース部材Bの両表
面が形成される。CD糸材1は、MD糸材2の両表面を
連結すべく、任意の配置形態によりCD方向に配置され
る。ここで、MD糸材2の折り返し部分における、最端
部のCD糸材1よりも突出した部分が、ループLを形成
する。
【0008】次に、図5及び図6に基づき、ベース部材
Bの製造方法を説明する。図5は、袋織織機にて製造す
る場合の概略図である。なお、袋織織機は周知の構造で
あるためここでは図示しない。この場合、CD糸材1が
ヘッドルにより上下する整経糸として、MD糸材2がシ
ャトルの移動により配置される打ち込み糸としてそれぞ
れ選択される。そして、最端部の整経糸として、CD糸
材よりも太い繊維である芯線Sが配置される。
【0009】ここで、周知の袋織織機の概略動作を説明
する。まず、ヘッドルにより選択された整経糸が移動
し、移動した整経糸と、移動しない整経糸との間に形成
された空間に、打ち込み糸を内蔵したシャトルが走行
し、空間に打ち込み糸が配置される。そして、シャトル
の移動後、ヘッドルが駆動されることにより、打ち込み
糸が整経糸間に挟持される。その後、リード(筬)に
て、整経糸へ打ち込み糸を押し込む。この作業の連続に
より、織布が形成される。
【0010】ここで、図6は、シャトルの走行順を示す
概略図である。すなわち、前述の如く、シャトルは織機
の端部間を往復走行することにより、打ち込み糸を配置
するものである。ここにおいて、まずシャトルが方向
に走行する。ここで、シャトルが走行される側における
最端部の整経糸としては、芯線Sが配置されている。よ
って、シャトルはSを通過し、織機端部に到達するもの
であるが、この場合、芯線Sの上側をシャトルが通過す
るように、芯線Sはヘッドルにより移動する。
【0011】次に、シャトルはSにおいて折り返し、逆
向きの方向に走行する。この場合、シャトルが芯線S
の下側を通過するように、芯線Sは走行する。そしてシ
ャトルは、方向へ芯線Sの上側に打ち込み糸を配置す
べく走行し、さらに、方向へ芯線Sの下側に打ち込み
糸を配置すべく走行する。この際、整経糸は、方向及
びの打ち込み糸を挟持するグループと、方向及び
の打ち込み糸を挟持するグループとして、選択的にヘッ
ドルにより移動される。 以下、フェルトにおける所望
のCD方向幅を形成するまで、これら一連の動作が繰り
返される。そして、所望のCD幅形成後、織機上からベ
ース部材を取り外し、芯線Sを引き抜くことにより、両
端部にループLを有する有端状のベース部材Bが完成さ
れる。
【0012】すなわち、図3および図4において、並列
的に記述されたMD糸材2は、連続する打ち込み糸をス
パイラル状に配置することにより、構成される。そし
て、方向及び方向の打ち込み糸と、方向と方向
の打ち込み糸とにより、ベース部材Bにおける内周面お
よび外周面のそれぞれの表面が形成される。
【0013】しかし、上記従来のループLにおいては、
掛け入れ作業の際、芯線Sを挿通するのに困難を生ずる
場合があった。ここで、図7から図10に基づき、第一
の従来例を説明する。図7は、ベース部材B端部におけ
るCD方向断面図であり、組織の概略を示している。図
は、べース部材Bの一方の端部において、ループLを切
断した状態の正面図である。MD糸群21A〜24B
は、ループLの根本断面を示すが、切断していない状態
であれば、MD糸材21Aと21B、22Aと22B、
23Aと23B、そして24Aと24Bとがそれぞれ連
続しており、これによってループLが構成されている。
【0014】図7により、ベース部材Bの組織を説明す
ると、該組織は1/3経二重織であり、CD方向糸材1
として、1/3織の全てのパターンを示すため、符号1
1〜14の4本が記載されている。なお、ベース部材B
の端部において、CD糸材11が最端部に配置されてお
り、ベース部材Bの奥側に向かって、CD糸材12、1
3、14の順で配置されている。
【0015】図3に示すように、ループLは、CD糸材
11よりも端部側に位置する一対のMD方向糸により形
成される。MD糸材2は、CD糸材1にその表面を抑え
られることにより固定されているものであり、従って、
ループLの形状は、主にCD糸材1に依存する。ここ
で、図8に示される概略図により、CD糸材11及び1
2が及ぼす、MD糸群に対する影響を説明する。なお、
MD糸材中に記載された矢印は、CD糸材11及び12
により付勢されたベクトルを示すものである。すなわ
ち、MD糸材21A及び23Bにおいては、CD糸材1
1と12により挟持されている。つまりMD糸材21A
及び23Bは、CD糸材12により斜め表面側に付勢さ
れるものの、CD糸材11により内側方向に付勢されて
いる状態である。この場合、CD糸材11と12とが隣
接しており、互いのベクトルを打ち消しあうため、MD
糸材21A及び23Bは、その表面をCD糸材11に抑
えられた位置にて、ベース部材Bに配置されることとな
る。
【0016】MD糸材22A及び24Bにおいても、C
D糸材11と12により挟持されている。これらMD糸
材22A及び24Bは、CD糸材12による内側への付
勢後、表面側からの付勢からは開放されるものの、CD
糸材11により斜め表面方向に付勢される。この付勢ベ
クトルは、CD糸材11と12とが近接しているため、
ほぼ打ち消しあう。よって、MD糸材22A及び24B
はその端部において、CD糸材12に抑えられた位置に
て、ベース部材Bに配置されることとなる。
【0017】ここで、MD糸材21B、22B、23
A、24Aの外側は、最端部の糸材であるCD糸材11
及びそれに隣接するCD糸材12の位置からは開放され
ている。すなわち、MD糸材22B及び24Aは、CD
糸材13により内側方向へ付勢されるものの、その後、
CD糸材11により斜め外側方向に付勢され、開放され
る構成となっている。同様に、MD糸材21B及び23
Aは、CD糸材14により内側へ付勢されるものの、そ
の後、CD糸材12により斜め外側方向に付勢され、開
放される。従って、図9に示すように、これらMD糸材
23A及び24Aは、21A及び22Aよりも、またM
D糸材21B及び22Bは、23B及び24Bよりも、
それぞれ外側の位置にてベース部材Bに配置されること
となる。
【0018】前述した如く、上下一対のMD糸材はルー
プLを構成するものである。従って、図10に示す如
く、MD糸材21Aと21Bにより構成されるループL
2と、MD糸材23Aと23Bにより構成されるループ
L1とでは、上下方向に位置ずれをおこしてしまう結果
となる。
【0019】また、図11〜図14に基づき、第二の従
来例を説明する。なお、図11は、図7にて説明したベ
ース部材Bとは異なるCD糸材の配置形態を示した1/
3経二重織織布の断面図である。この場合、図12にて
示したように、MD糸材21A、23BはCD糸材11
により、そしてMD糸材21Bと23AはCD糸材12
により、それぞれ内側方向に付勢される。一方、MD糸
材22A、24A、22B、24BはCD糸材12及び
11により、外側方向に付勢される。
【0020】その結果、MD糸材の実際の配置位置は、
図13の如くとなる。そして、MD糸材21Aと21B
とにより構成されるループL1と、MD糸材22Aと2
1Bとにより構成されるループL2とは、図14に示す
ように、孔の大きさが異なってしまうこととなる。
【0021】図15から図19に基づき、第三の従来例
を説明する。図15は、図7および図11で説明したベ
ース部材Bとは異なるCD糸材の織組織である1/2経
二重織の断面図である。
【0022】MD糸材21A、24A、23Bは、CD
糸材11によりその表面及び側面が付勢されている。こ
こで、例えばMD糸材21Aに係る負荷ベクトルを、図
17により説明する。即ち、MD糸材21Aには、CD
糸材11により発生する負荷ベクトルにより、結果とし
て、CD方向(図では右方向)かつ内側方向(図では下
方向)の負荷ベクトルが発生する。
【0023】これと同様の原理にて、図16に示すよう
にループL根本部分を構成する全てのMD糸材2に対
し、CD糸材1による上記負荷ベクトルがそれぞれ発生
する。即ち、ループL根本部分のMD糸材2は、結果と
して図18のようなCD方向にずれが生じる配置形態と
なる。なお、上記の如くMD糸材には、「CD方向と内
側方向」の負荷ベクトルが発生するが、実際において
は、MD糸材がCD糸材の傾斜部分に当接する等の要因
により、この場合は、「CD方向の負荷ベクトル」が顕
著となる。従って、実際のループLは図19の如く、C
D方向にねじれた形状となる。
【0024】つまり、第一の従来例〜第三の従来例に示
したように従来のループにおいては、ベース部材B全体
に対する、ループの根本位置が一定していない構造とな
っていた。従って、抄紙用プレスフェルトの両端部に構
成されたループ同士を噛み合わせるのが困難であり、ル
ープ群が形成する孔部に芯線Sを挿通する作業が、スム
ーズに行なうことができなかった。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、上記の問題点を解決し、掛け入れ作業を良好に行う
ことのできるループ形状の保持された抄紙用プレスフェ
ルト用有端状ベース部材を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を重ねる中で、有端状ベース部材に
おいて、CD糸材中の端部端縁に両端部近傍のMD方向
糸材を所定の位置に保持する調整糸をさらに設けること
で、上記課題を解決することを見出し、さらに研究を進
めた結果本発明を完成するに至った。
【0027】すなわち、本発明は、両表面を形成する各
層に配されたMD方向の連続するMD糸材および該各層
を連結するようMD糸材に織り込まれたCD方向のCD
糸材とからなり、該連続するMD糸材により、両端部に
芯線嵌入ループ部分が形成された抄紙用プレスフェルト
用有端状ベース部材であって、CD糸材中の端部端縁に
ベース部材におけるCD糸材とは異なる織りパターンに
より織り込まれた調整糸を設け、両端部近傍のMD方向
糸材を外側方向及び/又はCD方向にずれないように付
勢することにより、前記芯線嵌入ループの形状を保持す
ることを特徴とする、前記抄紙用プレスフェルト用有端
状ベース部材に関する。
【0028】また、本発明は、調整糸が、CD糸材中の
最端部に配置される第1のCD糸材と、該第1のCD糸
材に隣接する第2のCD糸材とにより内側方向へ付勢さ
れないMD方向糸材を、内側方向へ付勢すべく配された
ものであることを特徴とする、前記抄紙用プレスフェル
ト用有端状ベース部材に関する。さらに、本発明は、調
整糸が、両端部近傍のMD糸材のCD糸材によるCD方
向への負荷ベクトルを打ち消すことを特徴とする、前記
抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材に関する。
【0029】また、本発明は、調整糸が、MD糸材の各
層に独立して配されることを特徴とする、前記抄紙用プ
レスフェルト用有端状ベース部材に関する。さらに、本
発明は、各層に独立して配される調整糸の糸の太さがそ
れぞれ異なることを特徴とする、前記抄紙用プレスフェ
ルト用有端状ベース部材に関する。また、本発明は、調
整糸が、MD糸材の各層のいずれかに配されることを特
徴とする、前記抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部
材に関する。さらに、本発明は、調整糸が、MD糸材の
各層を連結すべく配されることを特徴とする、前記抄紙
用プレスフェルト用有端状ベース部材に関する。
【0030】また、本発明は、調整糸が、CD糸材より
も細い繊維であることを特徴とする、前記抄紙用プレス
フェルト用有端状ベース部材に関する。さらに、本発明
は、調整糸が、屈曲した場合に扁平化される繊維である
ことを特徴とする、前記抄紙用プレスフェルト用有端状
ベース部材に関する。また、本発明は、前記抄紙用プレ
スフェルト用有端状ベース部材を含むことを特徴とす
る、抄紙用プレスフェルトに関する。
【0031】本発明の抄紙用プレスフェルト用有端状ベ
ース部材は、ループ部近傍におけるMD方向糸材が、外
側方向、CD方向のいずれにもずれることなく、所定の
位置に安定して位置するものであり、ループの形状が保
持されているため、掛け入れ作業を良好に行うことがで
きる。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の抄紙用プレスフェルト用
有端状ベース部材は、CD糸材中の端部端縁にベース部
材におけるCD糸材とは異なる織りパターンにより織り
込まれた調整糸が、両端部近傍のMD方向糸材を外側方
向及び/又はCD方向にずれないように付勢するもので
ある。従って、両端部近傍のMD方向糸材を外側方向及
び/又はCD方向にずれないように付勢するのであれ
ば、調整糸は、いずれの織りパターンで織ってもよい。
【0033】特に、MD方向糸材を外側方向にずれない
よう付勢したい場合は、CD糸材中の最端部に配置され
る第1のCD糸材と、該第1のCD糸材に隣接する第2
のCD糸材とにより内側方向へ付勢されないMD方向糸
材を、内側方向へ付勢すべく調整糸を配するのが好まし
い。この場合における本発明の実施の態様を図20〜図
31に基づき具体例を用いて説明するが、具体例であっ
て、これらに限定されない。第一の実施の態様を図20
〜図24に基づき説明する。なお、この第一の実施の態
様は、図7〜図10にて説明した1/3経二重織織布の
欠点を解消するものである。
【0034】図において、3は調整糸であり、CD方向
に配置されている。具体的には、調整糸3は、ベース部
材Bを構成する最端部のCD糸材11の、さらに端部側
に配置される。すなわち、調整糸3は、ループLの根本
部分に配置される。そして、調整糸3は、ループLの根
本部分において、ベース部材Bを構成する最端部の第1
のCD糸材11及びそれに隣接する第2のCD糸材12
により内側方向に付勢されないMD糸材(以下、「浮揚
MD糸材」と記す)を、内側方向に付勢するような形態
にて配置されるものである。
【0035】例えば、図21に示したように、一方の表
面を構成するMD糸材層21A、22A、23A、24
Aにおいて、調整糸3は、CD糸材11及び12により
内側へ付勢されるMD糸材21A、22Aの下側を通過
し、浮揚MD糸材23A、24Aの上側を通過するよう
に配置すればよい。これにより、浮揚MD糸材23A、
24Aは内側へ付勢され、浮揚MD糸材23AはCD糸
材12の側面に、浮揚MD糸材24Aは、それぞれCD
糸材11の側面に当接され、係止される。これにより、
MD糸材21A、22A、23A、24Aにより構成さ
れるMD糸群層は、MD方向における配置位置が概略一
定とされる。
【0036】同様にして、他方のMD糸材21B、22
B、23B、24Bにより構成される層にも調整糸3を
配置する。この場合も、上記と同様に、浮揚MD糸材を
調整糸により内側方向へ付勢させる。図21において調
整糸3は、浮揚MD糸材のみを、内側へ付勢すべく配置
したものであるが、調整糸3は、浮揚MD糸材を内側へ
付勢するという目的を達することができれば、いずれの
配置形態であってもよい。すなわち、調整糸3は、CD
糸材11もしくはCD糸材12により内側へ付勢されて
いるMD糸材および浮揚MD糸材の両方を内側方向へ付
勢させるように配置してもよい。
【0037】この例を図22に基づき説明する。この例
においては、浮揚MD糸材23A及び24Aと、CD糸
材12により内側に付勢されているMD糸材22Aと
が、調整糸3により内側へ付勢されている。この場合に
おいても、ループLの根本部分を安定した位置にさせる
ことが可能である。なお、この場合、MD糸材22A
は、CD糸材12にその表面が付勢された後、CD糸材
11の側面に係止した状態であるため、最端に位置する
CD糸材11により内側へ付勢されているMD糸材21
Aよりも、CD糸材12により内側へ付勢されているM
D糸材22Aを、調整糸3により内側に付勢させた方が
好ましい。従って、この状況で調整糸3により内側に付
勢されても、CD糸材11の側面に係止する位置状況に
変化はないのである。もちろん、CD糸材11により内
側に付勢された糸材を、調整糸3により内側へ付勢させ
ることも可能である。
【0038】また、上記図21及び図22においては、
調整糸3が、各表面層においてCD方向に配列された単
一の糸材により構成されている例を説明した。しかし、
本発明において、調整糸3は複数の糸材を用いて、外側
方向およびCD方向のずれを調整するように構成されて
も良い。例えば、図23に示すように、ベース部材B端
部において、一方の浮揚MD糸材23Aを第一の調整糸
3により、他方の浮揚MD糸材24Aを第二の調整糸3
によりそれぞれ内側へ付勢させても良い。つまり、調整
糸3を複数本用いた場合であっても、複数の浮揚MD糸
材をそれぞれ内側へ付勢すれば、ループLの根本位置を
安定させることが可能となるのである。
【0039】なお、上記図21〜23においては、ベー
ス部材Bの表面を構成するそれぞれのMD糸材層に、調
整糸をそれぞれ独立して配置する例を記載したが、例え
ば、CD糸材1及びMD糸材2の素材や太さ等の要因に
より、ループLの根本ずれがそれほど顕著でない場合
は、いずれの表面のMD糸材層にのみ、調整糸3を配置
することもできる。
【0040】また、上記図21〜23においては、ベー
ス部材Bの両表面のMD糸材各層にそれぞれ独立して、
調整糸3が配置されている。しかし、図24に示すよう
に、両表面のMD糸材各層を連結するように、調整糸3
を配置することもできる。この場合、調整糸3は、浮揚
MD糸材23A、24A、21B、22Bをそれぞれ内
側に付勢すべく、単一の糸材にて構成されている。
【0041】次に、第二の実施の態様を図25〜図27
に基づき説明する。なお、この第一の実施の態様は、図
11〜図14にて説明した1/3経二重織織布の欠点を
解消する具体例である。この場合であっても、調整糸3
は、第一の実施の態様と同様に、主に外側方向にずれた
浮揚MD糸材を内側へ付勢するものである。
【0042】例えば、図26のようにベース部材Bの両
表面のMD糸材各層に独立して、調整糸3を配置する構
成を採用することができる。また、図27のように調整
糸3を、浮揚MD糸材以外のMD糸材をも含んで内側に
付勢する構成も採用することができる。
【0043】次に、ループ部近傍のMD糸材のCD方向
へのずれを主に解消する調整糸について説明する。この
場合、調整糸は、両端部近傍のMD糸材のCD糸材によ
るCD方向への負荷ベクトルを打ち消すよう配するのが
好ましい。第三の実施の態様を図28〜図30に基づき
説明する。調整糸3は、ループLの根本部分において、
MD糸材により付勢された、CD糸材のCD方向の負荷
ベクトルを打ち消すべく配置されるものである。
【0044】図29に基づき説明すると、図29は、図
17にて説明した箇所に対応し、MD糸材21Aに対し
調整糸3が付勢する負荷ベクトルを示す。すなわち、調
整糸3は、MD糸材21Aに対し、CD方向と内側方向
の負荷ベクトルを付勢する。つまり、調整糸3は、CD
方向の負荷ベクトルにおいて、CD糸材21が付勢する
方向とは逆方向に付勢するものである。
【0045】この調整糸3による負荷ベクトルは、全て
のMD糸材に対して付勢される。従って、結果としてシ
ームループLは、図30に示すように安定した配置形態
となる。よって、シームループをかみ合わせる際、スム
ーズに作業を行うことができる。
【0046】調整糸3をベース部材Bに配置するに際し
ては、袋織織機にて製造する場合の整経糸として、調整
糸3を選択する。この場合、他のCD糸材1を駆動する
ヘッドルとは異なる、独立して駆動されるヘッドルを設
けることにより、調整糸をベース部材に他のCD糸材1
とは異なる織りパターンで織り込むことが可能となる。
【0047】なお、調整糸3としては、いずれの素材・
構成の糸材を選択することができるが、CD糸材1より
も細い糸材を使用することが好ましい。CD糸材1より
も細い糸材を使用した場合は、MD糸材の表面を付勢す
るCD糸材の表面位置よりも、高い位置に調整糸3が表
れることがなく、湿紙に対する転写や振動問題が生じな
いため、好ましい。同様に、調整糸3としては、例えば
細い繊維の無撚集合体であるトウが、屈曲部分にて扁平
化するため、好ましい。
【0048】また、MD糸材各層に独立してそれぞれ調
整糸3を設ける場合、両MD糸材層における調整糸3の
太さを異なったものを用いることもできる。例えば、フ
ェルト両端部のループL同士の突合せは、図2(A)に
示したように、有端状フェルトを山状に付き合わせて行
なうものである。この場合、例えば山頂側のループL根
本部分に配置される調整糸3として太い糸材を選択し、
反対側のループL根本部分に配置される調整糸3として
細い糸材を選択すると、最初のループ同士の噛み合せ作
業をより容易に行なうことができる。すなわち、噛み合
せ作業は、一方のループL、L間の山頂側から、他方の
ループの下側を嵌着することにより行われるため、ルー
プLの下側に細い調整糸を選択した場合には、嵌着作業
をよりスムーズに行なうことができるため好ましい。
【0049】本発明によれば、調整糸3をCD糸材中に
付加的な糸として用いることにより、ループLの根本位
置を所定の位置に安定して保持することで、図31に示
される側面図のように、ループ形状が保持されるため、
ループの噛み合わせ作業、芯線Sの挿通作業が容易とな
る。
【0050】
【実施例】以下、本発明の有端状ベース部材を用いた抄
紙用プレスフェルトについて、実施例を用いて詳しく説
明するが、これらは本発明を何ら限定するものではな
い。表1に示すMD糸材、CD糸材、バット層、調整糸
を用いて実施例A−1、A−2、Bおよび比較例A、B
の抄紙用プレスフェルトを作成した。
【0051】
【表1】
【0052】[実施例A−1]実施例A−1として、M
D糸材の外側方向へのずれに対し付勢する調整糸を、図
32示すようにMD糸材の各層に独立して有する抄紙用
プレスフェルトを作成した。 [実施例A−2]実施例A−2として、CD糸材の織り
パターンは実施例A−1と同様であるが、外側方向への
MD糸材のずれに対し付勢する調整糸を図33に示すよ
うにMD糸材の各層を連結するように有する抄紙用プレ
スフェルトを作成した。 [比較例A]比較例Aとして、CD糸材の織りパターン
は実施例A−1と同様であるが、図34に示すように調
整糸を有さない抄紙用プレスフェルトを作成した。
【0053】[実施例B]実施例Bとして、MD糸材の
外側方向へのずれに対し付勢する調整糸を、図35に示
すようにMD糸材の各層に独立して有する抄紙用プレス
フェルトを作成した。 [比較例B]比較例Bとして、CD糸材の織りパターン
は実施例Bと同様であるが、図36に示すように調整糸
を有さない抄紙用プレスフェルトを作成した。
【0054】表2に示すMD糸材、CD糸材、バット
層、調整糸を用いて実施例C、比較例Cの抄紙用プレス
フェルトを作成した。
【表2】
【0055】[実施例C]実施例Cとして、MD糸材の
CD方向へのずれに対し付勢する調整糸を図37に示す
ように有する抄紙用プレスフェルトを作成した。 [比較例C]比較例Cとして、CD糸材の織りパターン
は実施例Cと同様であるが、図38に示すように調整糸
を有さない抄紙用プレスフェルトを作成した。
【0056】以下、実施例A−1、A−2、Bおよび比
較例A、Bの外側方向へのループのずれを測定した結果
を表3に示す。なお、ループのずれは最も外側方向にず
れたMD糸材の頭同士と所定の位置に存在するMD糸材
の頭同士の差(図34及び図36参照)を測定したもの
である。
【表3】
【0057】以下、実施例Cおよび比較例Cについて、
ループ傾斜を測定したところ、実施例Cの抄紙用プレス
フェルトは、87°であり、比較例Cの抄紙用プレスフ
ェルトは、76°であった。ループ傾斜は、MD糸材の
CD方向へのずれを表すが、ループを形成する各種のM
D糸材の中心を結ぶ線と両表面とのなす角(図37及び
図38参照)を測定したものである。いずれにおいて
も、本発明の抄紙用プレスフェルトは、調整糸をCD糸
材中の端部に付加的な糸として用いることにより、ルー
プLの根本位置を所定の位置に保持することが確認され
た。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、ループの形状が保持さ
れ安定するため、作業者の掛け入れ作業が非常に良好と
なる抄紙用プレスフェルトを提供することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有端状抄紙用プレスフェルトの概略図
【図2】 (A)及び(B)は、有端状抄紙用プレスフ
ェルトの噛み合わせ作業を示す図
【図3】 有端状抄紙用プレスフェルトのベース部材の
端部を示す概略図
【図4】 有端状抄紙用プレスフェルトのベース部材の
端部を示す概略図
【図5】 ベース部材の製造方法を示す概略図
【図6】 ベース部材の製織の際のシャトルの走行順を
示す概略図
【図7】 第一の従来例のベース部材の端部におけるC
D方向断面図
【図8】 第一の従来例のベース部材の端部におけるC
D方向断面図
【図9】 第一の従来例のベース部材の端部におけるC
D方向断面図
【図10】 第一の従来例のベース部材の端部における
MD方向断面図
【図11】 第二の従来例のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図12】 第二の従来例のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図13】 第二の従来例のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図14】 第二の従来例のベース部材の端部における
MD方向断面図
【図15】 第三の従来例のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図16】 第三の従来例のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図17】 第三の従来例のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図18】 第三の従来例のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図19】 第三の従来例のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図20】 本発明の第一の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図21】 本発明の第一の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図22】 本発明の第一の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図23】 本発明の第一の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図24】 本発明の第一の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図25】 本発明の第二の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図26】 本発明の第二の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図27】 本発明の第二の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図28】 本発明の第三の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図29】 本発明の第三の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図30】 本発明の第三の実施態様品の端部における
CD方向断面図
【図31】 本発明のベース部材のループ部の側面図
【図32】 実施例A−1のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図33】 実施例A−2のベース部材の端部における
CD方向断面図
【図34】 比較例Aのベース部材の端部におけるCD
方向断面図
【図35】 実施例Bのベース部材の端部におけるCD
方向断面図
【図36】 比較例Bのベース部材の端部におけるCD
方向断面図
【図37】 実施例Cのベース部材の端部におけるCD
方向断面図
【図38】 比較例Cのベース部材の端部におけるCD
方向断面図
【符号の説明】
F フェルト B ベース部材 L ループ W バット層 S 芯線 1 CD方向糸材 2 MD方向糸材 3 調整糸 11〜14 CD方向糸材 21A〜24B MD方向糸材 d ループのずれ θ ループ傾斜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両表面を形成する各層に配されたMD方
    向の連続するMD糸材および該各層を連結するようMD
    糸材に織り込まれたCD方向のCD糸材とからなり、該
    連続するMD糸材により、両端部に芯線嵌入ループ部分
    が形成された抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材
    であって、CD糸材中の端部端縁にベース部材における
    CD糸材とは異なる織りパターンにより織り込まれた調
    整糸を設け、両端部近傍のMD方向糸材を外側方向及び
    /又はCD方向にずれないように付勢することにより、
    前記芯線嵌入ループの形状を保持することを特徴とす
    る、前記抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材。
  2. 【請求項2】 調整糸が、CD糸材中の最端部に配置さ
    れる第1のCD糸材と、該第1のCD糸材に隣接する第
    2のCD糸材とにより内側方向へ付勢されないMD方向
    糸材を、内側方向へ付勢すべく配されたものであること
    を特徴とする、請求項1に記載の抄紙用プレスフェルト
    用有端状ベース部材。
  3. 【請求項3】 調整糸が、両端部近傍のMD糸材のCD
    糸材によるCD方向への負荷ベクトルを打ち消すことを
    特徴とする、請求項1に記載の抄紙用プレスフェルト用
    有端状ベース部材。
  4. 【請求項4】 調整糸が、MD糸材の各層に独立して配
    されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の抄紙
    用プレスフェルト用有端状ベース部材。
  5. 【請求項5】 各層に独立して配される調整糸の糸の太
    さがそれぞれ異なることを特徴とする、請求項4に記載
    の抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材。
  6. 【請求項6】 調整糸が、MD糸材の各層のいずれかに
    配されることを特徴とする、請求項4に記載の抄紙用プ
    レスフェルト用有端状ベース部材。
  7. 【請求項7】 調整糸が、MD糸材の各層を連結すべく
    配されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに
    記載の抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材。
  8. 【請求項8】 調整糸が、CD糸材よりも細い繊維であ
    ることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の
    抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材。
  9. 【請求項9】 調整糸が、屈曲した場合に扁平化される
    繊維であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか
    に記載の抄紙用プレスフェルト用有端状ベース部材。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9に記載の抄紙用プレスフ
    ェルト用有端状ベース部材を含むことを特徴とする、抄
    紙用プレスフェルト。
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