JP2003286639A - 繊維構造体とその製造方法 - Google Patents

繊維構造体とその製造方法

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JP2003286639A JP2002086005A JP2002086005A JP2003286639A JP 2003286639 A JP2003286639 A JP 2003286639A JP 2002086005 A JP2002086005 A JP 2002086005A JP 2002086005 A JP2002086005 A JP 2002086005A JP 2003286639 A JP2003286639 A JP 2003286639A
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秀樹 左近上
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正康 石橋
Tetsuro Hirokawa
哲朗 広川
Takeshi Tanamura
武司 田那村
Koichi Hashimoto
宏一 橋本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】カットして重ね合わせるクロス材、ニット材、
ブレード材などから製造する繊維構造体の課題を克服し
て、厚物繊維基材や複雑異型断面の繊維強化基材に好適
な繊維構造体とその製造方法を提供すること。 【解決手段】所定の広がりを有する平面又は曲面領域内
で、互いに交差する少なくとも2方向に、本体繊維7を
均一テンションにて蛇行張設して所定厚に積層する。平
面又は曲面領域の周縁部における本体繊維7の折返しル
ープ部の近辺を、ステッチ糸9,13によって締め合わ
したウェブ1a,1bを複数枚重層する。重層ウェブ1
a,1bの一部領域を重層方向に共通の第1のステッチ
糸13によって締め合わせる。残余領域の複数枚のウェ
ブは折曲げ予定部分で下側部分を所定角度に開いた後、
上側部分を第2のステッチ糸9によって締め合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異型複合材料の強
化基材として好適な繊維構造体とその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】異型複合材料の強化基材とし
ては、三次元織物やカットして重ね合わせるクロス材、
ニット材、ブレード材などが知られている。クロス材、
ニット材、ブレード材は三次元織物に比べて低コストで
はあるが、一度平面材を作ってから最終形状に加工して
いくので、厚物になるほど、又は複雑な異型断面にな
るほど、カット及び積層工数が嵩むうえカットによる廃
材量が多くなって割高となる。積層した複数枚のウェ
ブの繊維配列が積層方向で正確に整合しておらず、か
つ、ウェブ相互間の隙間も完全には排除できないことか
ら、積層工程でミシンによりステッチ掛けする際に、ウ
ェブに皺や弛みが発生しやすい。一度に所定厚が得ら
れないので一体化時に基材のテンションが弛むため、繊
維を均一テンションで接合することが出来ない。所定
形状にカットしたウェブを積層するので、織物周縁部で
繊維端がほつれ不揃い状態で露出し、廃材の原因になっ
たり寸法精度が低下する。米国特許第5809805
号には均一張設下で多方向の繊維をニット又はステッチ
した基材やその製法などが述べられているが、複数層を
個々にステッチ糸で接合することは出来ず、I型、T
型、π型、キ型などの異型断面を繊維を張設したままで
最終形状まで製造することは不可能である。特許第2
591814号では糸条案内管を使った構造材を三次元
織物としているが、面内糸とフランジ部の糸とで繊維の
連続性がなく、またこのような繊維の連続性のある特許
第2685058号は繊維配列の自由度が低く、0°、
90°の配列のみで、±45°配列など第3の方向糸の
配列ができない。以上のような課題がある。
【0003】本発明は、前述した課題を克服して、厚物
繊維基材や複雑異型断面の繊維基材に好適な繊維構造体
とその製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係る繊維構造体
は、所定の広がりを有する平面又は曲面領域内で、互い
に交差する少なくとも2方向に、本体繊維を均一テンシ
ョンにて蛇行張設して所定厚に積層し、かつ、前記平面
又は曲面領域の周縁部における前記本体繊維の折返しル
ープ部付近を、前記本体繊維の積層方向に貫通蛇行した
ステッチ糸によって締め合わしたウェブを複数枚重層し
て成り、この重層ウェブの一部領域が重層方向に共通の
第1のステッチ糸によって締め合わされると共に、残余
領域の複数枚のウェブが所定角度に開かれ、この開かれ
たウェブが第2のステッチ糸によって締め合わされてい
ることを特徴とする。
【0005】ステッチされる複数層はそれぞれが均一テ
ンション下にあり、ステッチが完了するまでは張設され
たままであるから、すべての繊維が弛むことがない。こ
の均一テンション化で複数層のステッチが行われるた
め、基材として均質な強度の高いものが得られる。また
繊維から直接三次元最終形状が得られるため生産性が高
く、歩留まりの高い繊維構造体が得られる。
【0006】前記繊維構造体は、その大きさに応じて、
周縁部より内側領域で、第1及び/又は第2のステッチ
糸を積層方向に適宜貫通させて積層方向の一体性を担保
する。ステッチ糸の貫通形態としては、チェーンステッ
チ、ロックステッチ、本縫いなど、各種のステッチ組織
が採用可能である。
【0007】本発明の繊維構造体は、所定の広がりを有
する平面又は曲面領域の周縁部に沿って、第1のテンプ
レートで支持された第1のピンと、第2のテンプレート
で支持された第2のピンを交互に立設配置し、前記平面
又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも2方向
に、本体繊維を前記第1のピンに係止して蛇行張設する
ことにより所定厚に積層して第1のウェブを形成する工
程、前記第1のウェブの折曲げ予定部分の少なくとも周
縁部における前記本体繊維の折返しループ部の近辺を、
前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸に
よって接合する工程、前記第1のウェブに一部又は全部
が重なるように、かつ、蛇行張設パターンを前記第1の
ウェブの本体繊維の蛇行張設パターンと積層方向に整合
させて、本体繊維を前記第2のピンに係止して蛇行張設
することにより所定厚に積層して第2のウェブを形成す
る工程、前記第1のウェブの非折曲げ予定部分と、当該
非折曲げ予定部分と重なる第2のウェブとを、両ウェブ
の少なくとも周縁部における前記本体繊維の折返しルー
プ部の近辺を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第1
のステッチ糸によって接合して一体化する工程、前記第
1のテンプレートを第1のウェブから離間させて前記第
1のピンを前記第1のウェブから引抜いた後、前記第1
のウェブの折曲げ予定部分を前記第2のウェブから離間
する方向に折曲げる工程、前記第1のウェブの折曲げ予
定部分と対向する第2のウェブの少なくとも周縁部にお
ける前記本体繊維の折返しループ部の近辺を、前記繊維
の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によって接
合する工程、及び前記第2のテンプレートを第2のウェ
ブから離間させて前記第2のピンを前記第2のウェブか
ら引抜く工程によって製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明の典型的な一実
施形態に係るH型異型断面の繊維構造体1の断面図であ
って、この繊維構造体1は第1のウェブ1aと第2のウ
ェブ1bを合体させて構成されている。本発明はこのよ
うな典型的な実施形態の他に、図2(A)の二層T型、
同図(B)の三層変形H型のように、多様な異型断面の
繊維構造体1も含むものである。
【0009】従来、図1及び図2に示すような異型断面
の繊維構造体1は、複雑高価な製造設備により多工程で
製造される三次元織物か、カットして重ね合わせるクロ
ス材、ニット材、ブレード材などでしか実現することが
できなかったが、本発明は製造方法を工夫して簡略化し
画期的な低コスト化を実現した。
【0010】図1の繊維構造体1をその製造方法と関連
させて以下説明する。図1の繊維構造体1の製造には、
図3の治具2を使用する。この治具は、長方形の繊維構
造体を作るためのものであって、長方形領域の周縁部に
沿って櫛歯状の側縁を備えた長辺と短辺のテンプレート
3,4を備える。長短辺各テンプレート3,4は、図4
のように上下二段の独立のテンプレート3a,3b,4
a,4bで構成され、上下のテンプレートの櫛歯が交互
に露出している。下段の長短辺テンプレート3a,4a
(第1のテンプレート)と、上段の長短辺テンプレート
3b,4b(第2のテンプレート)は、それぞれ独立の
昇降機構に連結され、独立的に昇降駆動されるようにな
っている。夫々の櫛歯の先端上面には、1本のピン(第
1のテンプレートの第1のピン5と、第2のテンプレー
トの第2のピン6)が立設されている。この第1及び第
2のピン5,6は、繊維構造体1を構成する本体繊維7
を蛇行積層する際の折返し用係止部材となるものであ
る。
【0011】本体繊維7の蛇行積層は、白丸で示す第1
のピン5と黒丸で示す第2のピン6で別々に行う。すな
わち、図5に示すように白丸で示す第1のピン5だけを
使用して本体繊維7を蛇行積層させて第1のウェブ1a
を形成し、その後、図示しないが、黒丸で示す第2のピ
ン6だけを使用して本体繊維7を蛇行積層させて第2の
ウェブ1bを形成する。図5では本体繊維7の始端を例
えば第1のピン5aに係止し、この第1のピン5aから
長手方向(0°方向)に本体繊維を張設し、反対側の第
1のピン5で折返す様子を示している。このような本体
繊維7の往復蛇行張設を複数回繰返して、本体繊維7の
1本分の厚さを有する二次元配列0°面を形成する。そ
の後、当該本体繊維7を連続して引廻して、図5中A部
及びB部に示すように、例えば±45°で、二次元配列
0°面の本体繊維7と交差するようにその上層側で本体
繊維7の配列を行い、二次元配列の±45°面を形成す
る。そして、二次元配列0°面→二次元配列の+45°
面→二次元配列の−45°面の繊維配列を所定回数繰返
すことによって、所定厚の第1のウェブ1aを構成す
る。二次元配列0°面と二次元配列の±45°面の本体
繊維7は、連続させてもよいし、各面で連続しない別々
の本体繊維7としてもよい。また、本体繊維の折返しル
ープ部は図示例においてピンに掛けることとなっている
が、別途用意された櫛状のロッドを介して折返してもよ
い。なお、本体繊維は0°と±45°の3方向で蛇行張
設する他、繊維構造体1の用途に応じて、2方向で蛇行
張設してもよいし、90°方向を含み3方向以上で蛇行
張設してもよい。
【0012】本体繊維7の往復蛇行張設積層により所定
厚の第1のウェブ1aが出来たら、同ウェブ1a周縁部
を第1のピン5に差した状態で、図6のように第1のウ
ェブ1aの左右両側の折曲げ予定部分8の周縁部に、第
2のステッチ糸9のミシン掛けをする。ウェブ1aの大
きさに応じて、周縁部より内側領域でも第2のステッチ
糸9を適宜積層方向に貫通させ、第1のウェブ1aの積
層方向での一体性を確保する。
【0013】次に、図6(A)で一点鎖線にて示すよう
に、第1のウェブ1aを第1のピン5に差した状態のま
ま、第1のウェブ1aの上に第2のウェブ1bを形成す
る。この第2のウェブ1bの形成は、第2のピン1bの
みを使用して第1のウェブ1aと同様に行う。その後、
図6(B)に示すように、下側第1のウェブ1aの非折
曲げ予定部分11と、当該非折曲げ予定部分11と重な
る上側第2ウェブ1bの非折曲げ予定部分12とを、本
体繊維7の積層方向に貫通蛇行した第1のステッチ糸1
3によって接合して一体化する。
【0014】次に、第1のテンプレート3a,4aを図
6(C)のように下降させて第1のピン5を第1のウェ
ブ1aから引抜き、折曲げ予定部分8を下側に折曲げ
る。そして、この折曲げにより出来た第2のウェブ1b
との間の隙間を利用して第2のウェブ1bの両側の未ス
テッチ部分に第2のステッチ糸9のステッチ掛けを行
う。その後、第1及び第2のウェブ1a,1bの両側部
分を直角に曲げて図1のようなH型断面の繊維構造体を
形成する。
【0015】以上、本発明の一実施形態につき説明した
が、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の
変形が可能であり、例えば前記実施形態では第1のテン
プレート3a,4aと第2のテンプレート3b,4bを
使用して2層のウェブ1a,1bを形成したが、2以上
のテンプレートを使用して多層のウェブを形成すること
も可能であり、例えば図2(B)のように、より複雑で
多様な断面形状の繊維構造体を形成することも可能であ
る。また、前記実施形態では平面領域内で矩形のウェブ
を形成したが、平面内の所定巾の弧状領域に弧状のウェ
ブを形成することもできるし、また円筒面領域に筒状の
ウェブを形成することもできる。さらに、図7(A)〜
(C)のような曲面治具20,21,22を使用して該
治具上の曲面領域内で本体繊維7を蛇行張設することも
可能であり、例えば図7(B)の曲面治具21の上に本
体繊維7によりウェブを形成し、図7(D)のような異
型繊維構造体23を形成することも可能である。この異
型繊維構造体23は、例えば図8のような治具30とピ
ン付きテンプレート31,32により製造可能である。
治具30にはステッチ糸をミシン掛けできるように必要
に応じて長孔33を形成しておく。また、前記実施形態
では平面又は曲面領域の内側にピンを配設していない
が、周囲に多数のピンが所定間隔で配設され、所定の広
がりを有する平面又は曲面領域を構成する板状治具を使
用し、この治具の本体繊維張設領域内に、繊維ガイド用
ピンを設置して繊維の配列性を高めるようにしてもよ
い。また、本発明の繊維構造体1の製造方法として、前
記実施形態では2つのテンプレートを使用したが、共通
のテンプレートに第1及び第2のピンを交互に立設して
第1のウェブ1aを折り曲げる際に当該ウェブ1aの折
返しループ部を断裂させるようにしてもよい。このよう
な折返しループ部の断裂は、第1のウェブ1aの折返し
予定部分を強い力で強制的に折り曲げたり、あるいは折
返しループ部を外側から適当な工具で研削加工すること
で実現される。なお、この研削加工を容易にするために
は、第1のピン5を第2のピン6よりも若干外側配置と
しておくとよい。また、前記実施形態に関する図では一
枚のウェブの厚みを一定であるように示したが、ウェブ
の厚みは部分的又は連続的に変化させてもよく、このよ
うな厚みの変化は本体繊維の蛇行張設量の増減により簡
単に実現化可能である。また、使用繊維は有機繊維、ガ
ラス、炭素、セラミックスなどの無機繊維、あるいは金
属繊維など、あらゆる種類の繊維を使用可能である。
【0016】
【発明の効果】本発明の繊維構造体は、所定の広がりを
有する平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくと
も2方向に、本体繊維を最終形状に合わせて蛇行張設し
て所定厚に積層したから、厚物で複雑断面の繊維構造体
でも廃材量ゼロで生産性が高く容易低コストに形成可能
である。また積層した複数層のウェブの繊維配列が積層
方向で正確に整合してウェブ相互間にまったく隙間が生
じず、複数層の屈曲部についても均一テンションで張設
されたままステッチ糸にて接合されるので、ウェブに皺
や弛みが発生せず均質寸法精度が向上する。従来のクロ
ス材、ブレード材、ニット材では、複層にする工程で繊
維の直線性が失われていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る繊維構造体の断面
図。
【図2】(A)と(B)は本発明の変形実施形態に係る
繊維構造体の断面図。
【図3】本発明の繊維構造体の製造に使用する治具テン
プレートの斜視図。
【図4】治具テンプレートの部分拡大斜視図。
【図5】本体繊維の往復蛇行張設状態を示す平面図。
【図6】(A)〜(D)は本発明の繊維構造体の製造工
程を示す繊維構造体の断面図。
【図7】(A)〜(C)は本発明の変形例の繊維構造体
の製造に使用する曲面治具の斜視図、(D)は変形例の
繊維構造体の斜視図。
【図8】図7(D)の繊維構造体の製造に使用する治具
の斜視図。
【符号の説明】
1 繊維構造体 1a 第1のウェブ 1b 第2のウェブ 2 治具 3a,4a 第1のテンプレート 3b,4b 第2のテンプレート 5 第1のピン 6 第2のピン 7 本体繊維 8 折曲げ予定部分 9,13 ステッチ糸 11 非折曲げ予定部分 12 非折曲げ予定部分 13 第1のステッチ糸 20,21,22 曲面治具 23 異型繊維構造体 30 治具 31,32 テンプレート 33 長孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田那村 武司 滋賀県八日市市上乃町2−7−502 (72)発明者 橋本 宏一 滋賀県神崎郡能登川町長勝寺278−3 Fターム(参考) 4L047 BA06 CA02 CA05 CA15 CC13

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の広がりを有する平面又は曲面領域内
    で、互いに交差する少なくとも2方向に、本体繊維を蛇
    行張設して所定厚に積層し、かつ、前記平面又は曲面領
    域の周縁部における前記本体繊維の折返しループ部の近
    辺を、前記本体繊維の積層方向に貫通蛇行したステッチ
    糸によって締め合わしたウェブを複数枚重層して成り、
    この重層ウェブの一部領域が重層方向に共通の第1のス
    テッチ糸によって締め合わされると共に、残余領域の複
    数枚のウェブが所定角度に開かれ、この開かれたウェブ
    が第2のステッチ糸によって締め合わされていることを
    特徴とする繊維構造体。
  2. 【請求項2】繊維構造体の周縁部より内側領域で、第1
    及び/又は第2のステッチ糸を積層方向に貫通させたこ
    とを特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
  3. 【請求項3】本体繊維の蛇行張設量を部分的又は連続的
    に変化させることにより本体繊維の積層厚さを部分的又
    は連続的に異ならせたことを特徴とする請求項1記載の
    繊維構造体。
  4. 【請求項4】所定の広がりを有する平面領域が、所定巾
    で連続した環状領域又は弧状領域であることを特徴とす
    る請求項1記載の繊維構造体。
  5. 【請求項5】所定の広がりを有する曲面領域が、円筒面
    領域であることを特徴とする請求項1記載の繊維構造
    体。
  6. 【請求項6】ステッチ糸によってそれぞれ接合される本
    体繊維積層部が、本体繊維の折り返しループ部に沿って
    存在することを特徴とする請求項1記載の繊維構造体。
  7. 【請求項7】所定の広がりを有する平面又は曲面領域の
    周縁部に沿って、第1のテンプレートで支持された第1
    のピンと、第2のテンプレートで支持された第2のピン
    を交互に立設配置し、 前記平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも
    2方向に、本体繊維を前記第1のピンに係止して蛇行張
    設することにより所定厚に積層して第1のウェブを形成
    する工程、 前記第1のウェブの折曲げ予定部分の少なくとも周縁部
    における前記本体繊維の折返しループ部の近辺を、前記
    繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によっ
    て接合する工程、 前記第1のウェブに一部又は全部が重なるように、か
    つ、蛇行張設パターンを前記第1のウェブの本体繊維の
    蛇行張設パターンと積層方向に整合させて、本体繊維を
    前記第2のピンに係止して蛇行張設することにより所定
    厚に積層して第2のウェブを形成する工程、 前記第1のウェブの非折曲げ予定部分と、当該非折曲げ
    予定部分と重なる第2のウェブとを、両ウェブの少なく
    とも周縁部における前記本体繊維の折返しループ部の近
    辺を、前記本体繊維の積層方向に貫通蛇行した第1のス
    テッチ糸によって接合して一体化する工程、 前記第1のテンプレートを第1のウェブから離間させて
    前記第1のピンを前記第1のウェブから引抜いた後、前
    記第1のウェブの折曲げ予定部分を前記第2のウェブか
    ら離間する方向に折曲げる工程、 前記第1のウェブの折曲げ予定部分と対向する第2のウ
    ェブの少なくとも周縁部における前記本体繊維の折返し
    ループ部の近辺を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した
    第2のステッチ糸によって接合する工程、及び前記第2
    のテンプレートを第2のウェブから離間させて前記第2
    のピンを前記第2のウェブから引抜く工程を有すること
    を特徴とする繊維構造体の製造方法。
  8. 【請求項8】所定の広がりを有する平面又は曲面領域の
    周縁部に沿って、共通のテンプレートで支持された第1
    のピンと第2のピンを交互に立設配置し、 前記平面又は曲面領域内で、互いに交差する少なくとも
    2方向に、本体繊維を前記第1のピンに係止して蛇行張
    設することにより所定厚に積層して第1のウェブを形成
    する工程、 前記第1のウェブの折曲げ予定部分の少なくとも周縁部
    における前記本体繊維の折返しループ部の近辺を、前記
    繊維の積層方向に貫通蛇行した第2のステッチ糸によっ
    て接合する工程、 前記第1のウェブに一部又は全部が重なるように、か
    つ、蛇行張設パターンを前記第1のウェブの本体繊維の
    蛇行張設パターンと積層方向に整合させて、本体繊維を
    前記第2のピンに係止して蛇行張設することにより所定
    厚に積層して第2のウェブを形成する工程、 前記第1のウェブの非折曲げ予定部分と、当該非折曲げ
    予定部分と重なる第2のウェブとを、両ウェブの少なく
    とも周縁部における前記本体繊維の折返しループ部の近
    辺を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した第1のステッ
    チ糸によって接合して一体化する工程、 前記第1のウェブの折曲げ予定部分を、その周縁部の折
    返しループ部を断裂させて前記第2のウェブから離間す
    る方向に折曲げる工程、 前記第1のウェブの折曲げ予定部分と対向する第2のウ
    ェブの少なくとも周縁部における前記本体繊維の折返し
    ループ部の近辺を、前記繊維の積層方向に貫通蛇行した
    第2のステッチ糸によって接合する工程、及び前記第2
    のテンプレートを第2のウェブから離間させて前記第2
    のピンを前記第2のウェブから引抜く工程を有すること
    を特徴とする繊維構造体の製造方法。
  9. 【請求項9】所定の広がりの平面又は曲面領域を有する
    板状治具に該治具の厚さ方向に貫通した長孔を形成し、
    該治具上で蛇行張設して所定厚に積層した本体繊維を、
    前記長孔を貫通するステッチ糸で厚さ方向に締め合わせ
    ることを特徴とする請求項7記載の繊維構造体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】所定の広がりを有する平面又は曲面領域
    を構成する板状治具の本体繊維張設領域内に、繊維の配
    列性を高めるための繊維ガイド用ピンを設置したことを
    特徴とする請求項7記載の繊維構造体の製造方法。
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