JP3952832B2 - パレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置 - Google Patents

パレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のマシニングセンタ等をもって構成されたパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置に関し、特にインデペンデント型の機械加工ラインにおいて各加工ステージ間のワークの搬送と各加工ステージでのワークの搬出入とを単一のパレット移載装置をもってパレットごと行うようにしたワーク搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数種類のワークの混流生産を目的としたインデペンデント型の機械加工ラインにおいては、例えば加工対象となるワークを予めパレットに固定した上で搬送することを前提として、マシニングセンタ等を母体として構成された各加工スージにワーク搬入用のローダ(ローディング装置)と同じくワーク搬出用のアンローダ(アンローディング装置)とをそれぞれ付帯させるとともに、各加工ステージ同士をステージ間搬送装置として機能することになる例えばワーク搬送用の蓄積型コンベヤで結合したものが主流を占めている。なお、ワークが固定されることになるパレットはワークの種別毎に専用化されてはいても、各パレットの外形形状や位置決め基準部は予め共通化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来の機械加工ラインでは、各加工ステージにワーク搬出入用のローダやアンローダを個別に付帯させなければならないことから、搬送設備が複雑且つ大型化し、占有スペースの増大や設備費の高騰を招くこととなって好ましくない。
【0004】
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、とりわけ簡素な構造でありながら所期の目的を達成できるようにしたパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置を提供するものである。
【0005】
請求項1に記載の発明は、予めパレットに固定されたワークを加工対象としてそのワークに機械加工を施す複数の加工ステージを備えたパレット搬送式機械加工ラインに設けられて、各加工ステージ間でのワークの搬送と各加工ステージでのワークの搬出入を走行式のパレット移載装置によりパレットごと行うようにしたワーク搬送装置であることを前提としている。そして、パレット移載装置は、特定の加工ステージに搬入すべきワークとして前加工ステージでの加工済みワークをパレットごと仮置きする搬入ワーク待機エリアと、特定の加工ステージにワークを搬入するのに先立ってその特定の加工ステージから搬出された加工済みワークをパレットごと仮置きする搬出ワーク待機エリアと、上下方向および水平方向の直交2軸の動作自由度を有しているとともにそれぞれの方向において多段階に位置決め停止可能であって、且つワークをパレットごと支えた上で上記各多段階位置に移動させることが可能なローダと、を備えていて、上記ローダは、特定の加工ステージにワークを搬入するのに先立ってその特定の加工ステージでの加工済みワークをパレットごとワーク固定治具から搬出高さ位置をもって取り出して搬出ワーク待機エリアに仮置きする一方、それに続いて搬入ワーク待機エリアに仮置きされているワークをパレットごと支持した上でその特定の加工ステージのワーク固定治具に搬出高さ位置とは異なる搬入高さ位置をもって搬入するようになっていて、さらにその搬入をもって空いた搬入ワーク待機エリアに対して搬出ワーク待機エリアに仮置きしたワークをパレットごと移し替えるようになっていることを特徴とする。
【0006】
ここでは、例えば内燃機関用のシリンダブロックやシリンダヘッドの混流生産ラインを想定しており、加工ステージ以外にワークの洗浄ステージや寸法計測ステージ等が含まれていてもよい。また、各加工ステージには請求項9に記載のように例えばマシニングセンタを設けてあるものとする。
【0007】
したがって、この請求項1に記載の発明では、搬入ワーク待機エリアと搬出ワーク待機エリアとが設定されていることを前提として、各加工ステージでのワークの搬出と搬入とが共通且つ単一のローダによって全て行われることになる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1の記載を前提として、ローダは、特定の加工ステージへのワーク搬入作業を終えた後に次の加工ステージでのワーク搬入作業に備えて、搬出ワーク待機エリアに仮置きされている加工済みワークをパレットごと搬入ワーク待機エリアに移載する機能を有していることを特徴とする。
【0009】
したがって、この請求項2に記載の発明では、ローダにより前側の加工ステージから搬出された加工済みワークは必ず一旦は搬出ワーク待機エリアに仮置きされ、逆にローダによる後側の加工ステージへのワークの搬入は必ず搬入ワーク待機エリアで待機しているワークを対象として行われる。こうすることにより、ローダの動作自由度が必要最小限の直交2軸であっても所期の目的を十分に達成できることになる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2の記載を前提として、ローダが搬入ワーク待機エリアに仮置きされているワークをパレットごと支持した上で特定の加工ステージのワーク固定治具に搬入する際には、搬出ワーク待機エリアに仮置きされている加工済みワークの下側空間を通して行われるようになっていることを特徴とする。
【0011】
すなわち、この請求項3に記載の発明では、先に述べたように加工済みワークの搬出と加工対象となるワークの搬入とを共通のローダにて行うことを前提としながらも、ワーク同士が干渉することがないように考慮されていることになる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項3の記載を前提として、搬入ワーク待機エリアにはワークをパレットごと仮置きする可動式のワーク支持部材が設けられていて、そのワーク支持部材上のワークを加工ステージ側に搬入する際には、ワーク支持部材上のワークをパレットごとローダにてリフトアップさせた上でそのまま搬入ワーク待機エリアの下方に取り出すことが可能となっていることを特徴とする。
【0013】
したがって、この請求項4に記載の発明では、搬入ワーク待機エリアから加工ステージにワークを搬入するに際し、その搬入ワーク待機エリアのワーク支持部材が可動式であるためにワーク支持部材とワークとの干渉が回避されて、先の場合と同様にローダの動作自由度が必要最小限の直交2軸であっても所期の目的を十分に達成できることになる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4の記載を前提として、ローダはワークが固定されたパレットを載置する移載プレートを備えていて、パレットと移載プレートとの相対位置決めは固定式のロケートピンとロケート穴との相互嵌合によってなされるようになっていることを特徴とする。
【0015】
したがって、この請求項5に記載の発明では、パレットと移載プレートとの相対位置決めが固定式のロケートピンとロケート穴との相互嵌合により自律的になされることによって、その相対位置決めのためにアクチュエータ等を一切必要としないことになる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、請求項5の記載を前提として、搬出ワーク待機エリアにはワークをパレットごと仮置きする固定式のワーク支持部材が設けられていて、このワーク支持部材はパレットの外形状を基準にそのパレットに位置決めするようになっていることを特徴とする。
【0017】
したがってこの請求項6に記載の発明では、搬出ワーク待機エリアのワーク支持部材とパレットとの相対位置決めがパレットそのものの外形状を基準になされることから、上記と同様にその相対位置決めのためにアクチュエータ等を一切必要としないことになる。
【0018】
請求項7に記載の発明は、請求項4の記載を前提として、パレット移載装置をはさんでその両側に前加工ステージと後加工ステージが互いに対向するように設定されていて、そのステージ対向間隙内の中央の搬入ワーク待機エリアをはさんでその両側に前加工ステージ側の搬出ワーク待機エリアと後加工ステージ側の搬出ワーク待機エリアがそれぞれ設定されているとともに、ローダは前加工ステージでのワークの搬出入作業と後加工ステージでのワークの搬出入作業とをともに司っていて、前加工ステージ側の搬出ワーク待機エリアにある加工済みワークがパレットごと搬入ワーク待機エリアに移載されることで、そのワークが後加工ステージでの加工対象ワークとなるように設定されていることを特徴とする。
【0019】
したがって、この請求項7に記載の発明では、互いに対向配置された二つの加工ステージのうちの一方が前加工ステージで他方が後加工ステージの関係にあるとき、その前加工ステージでのワークの搬出入作業と後加工ステージでのワークの搬出入作業とを含むワーク搬送作業の全てが定位置にあるパレット移載装置によって行われることになる。
【0020】
請求項8に記載の発明は、請求項7の記載を前提として、互いに対向するように設定された前加工ステージと後加工ステージとを一つのステージ群とする複数のステージ群が並設されていて、特定のステージ群における前加工ステージは、その前段の加工ステージ群における後加工ステージを前加工ステージとするように設定されているとともに、各ステージ群における加工ステージ同士の対向間隙内を、搬送台車を母体とするパレット移載装置が走行移動可能となっていることを特徴とする。
【0021】
したがって、この請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の二つの加工ステージの関係を一つのステージ群として複数のステージ群が並設されている場合に、パレット移載装置が走行移動することで請求項7に記載の発明と同様の動作が隣接する二つのステージ群の間でも全く同様にして行われることになる。
【0022】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、特定の加工ステージにおける加工済みワークの搬出と加工対象ワークの搬入とが単一のローダをもって行われることから、従来のようにローダとアンローダとを併用する必要がなくなり、設備の簡素化と小型化が可能となって、占有スペースの縮小化と設備費の低減に寄与することができるようになる。
【0023】
特に請求項2に記載の発明によれば、ローダが、各加工ステージでのワーク搬出入機能に加えて、搬出ワーク待機エリアのワークを搬入ワーク待機エリアに移載する機能を有しているため、請求項1に記載の発明と同様の効果に加えて、ローダが必要最小限の直交2軸の動作自由度を有しているだけでありながらも所期の目的を達成することができ、ローダのより一層の簡素化とローダ制御の簡素化を達成できる利点がある。
【0024】
請求項3に記載の発明によれば、ローダが搬入ワーク待機エリアのワークを加工ステージに搬入する際には、搬出ワーク待機エリアにある加工済みワークの下側空間を通して行われるようにしたため、請求項2に記載の発明と同様の効果に加えて、ワーク同士の干渉を回避しつつローダの必要最小限の動きで所期の目的を達成することができ、設備の簡素化と小型化に一層貢献できるようになる。
【0025】
請求項4に記載の発明によれば、搬入ワーク待機エリアのワーク支持部材を可動式としたことにより、そのワーク支持部材上のワークを一旦リフトアップさせれば、ワーク支持部材の退避動作を待ってそのままワークを下方に取り出すことが可能であるから、上記と同様にローダの必要最小限の動きで所期の目的を達成することができるとともに、設備の簡素化と小型化に一層貢献できるようになる。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、ローダのうちワークが固定されたパレットを直接支持することになる移載プレートとそのパレットとの相対位置決めを固定式のロケートピンとロケート穴との相互嵌合をもって行うようにしたので、請求項4に記載の発明と同様の効果に加えて、例えばアクチュエータ駆動のクランパー等は一切不要となり、設備の簡素化と小型化に貢献できるようになる。
【0027】
請求項6に記載の発明によれば、搬出ワーク待機エリアの固定式のワーク支持部材に対してワークが固定されたパレットの外形形状を基準にそのパレットを位置決めするようにしたため、上記と同様にアクチュエータ駆動のクランパーやガイド機構が一切不要となって、設備の簡素化と小型化に貢献できるようになる。
【0028】
請求項7に記載の発明によれば、パレット移載装置をはさんで対向配置された二つの加工ステージのうち一方を前加工ステージとするとともに他方を後加工ステージとし、各加工ステージでのワークの搬出入と両ステージ間のワークの搬送とをすべて単一のローダにて行うようにしたため、設備の簡素化と小型化が可能となって、占有スペースの縮小化と設備費の低減に一層寄与することができる。
【0029】
請求項8に記載の発明によれば、請求項7に記載の二つの加工ステージの関係を一つのステージ群として複数のステージ群が並設されている場合に、パレット移載装置が走行移動することで請求項7に記載の発明と同様の動作が隣接する二つのステージ群の間でも全く同様にして行われることから、加工ステージ数が増加したとしても設備のより一層の簡素化と小型化を図れる効果がある。
【0030】
【発明の実施の形態】
図1,2は本発明のワーク搬送装置が適用されるパレット搬送式機械加工ラインの概略構成を示す平面説明図および側面説明図であって、仕様が相違する複数種類の内燃機関用シリンダヘッド(以下、これをワークという)をそれぞれに予めパレットに固定した上でそのパレットごと順次搬送しながらワークに機械加工を施す場合の例を示している。
【0031】
図1に示すように、付帯作業セルS100と洗浄ステージS9のほか、それぞれにマシニングセンタ4を母体もしくは基幹設備として構成された加工ステージS1,S2‥‥S8を互いに二つづつ対向配置して一つのステージ群N1,N2‥‥とし、これらのステージ群N1,N2‥‥を直列4列にわたり配置して、全体として4ステージ群N1〜N4で合計8ステージの加工ステージS1〜S8を設定してある。そして、付帯作業セルS100から最終のステージ群N4にわたり左右一対の走行用レール1,1を敷設して、その走行用レール1,1上を自走可能な搬送台車2を配置するとともに、搬送台車2には後述するようにパレット移載装置3を搭載して、各ステージ群N1〜N4での加工ステージS1,S2‥‥S8同士の対向間隙内をその搬送台車2が走行するように設定してある。
【0032】
ここでは、最初の加工ステージS1での加工を終えた加工済みワークWを次の加工ステージS2での加工対象ワークとして別のさらなる加工を施すとともに、その次の加工ステージS3では前加工ステージS2の加工済みワークWを加工対象ワークとして同様にさらなる別の加工を施すように予め設定されていて、これらの関係は基本的に全ての加工ステージS1〜S8について同様に設定されている。したがって、最初の加工ステージS1から最終の加工ステージS8に向かうにしたがって順次必要な機械加工が施されて、ワークWとしての加工完成度が高められることになる。
【0033】
各加工ステージS1〜S8の母体となるマシニングセンタ4は、図2に示すように主軸5付きのコラム6や公知のツールマガジン7および自動工具交換機構等のほか、図3,4に示すように鉛直軸心を回転中心とする割り出し機構(インデックス機構)と水平軸心を回転中心とするチルト機構とが内蔵されたワーク固定治具8を備えており、そのワーク固定治具8のワークテーブル9上に予めワークWが固定されたパレット10が位置決めクランプされることになる。
【0034】
付帯作業セルS100は、図1のほか図5にも示すように、パレット10に対する未加工ワークWおよび加工済みワークWの脱着を行うクランプ,アンクランプステージS11と、パレット10に固定されたワークWをパレット10ごとパレット移載装置3に搬入するローディングステージS12と、逆にパレット移載装置3から加工済みワークWをパレット10ごと搬出するアンローディングステージS13と、搬出されたワークWの抜き取り検査を行う検査ステージS14とに細分化されているほか、加工対象となるワークWの種別ごとに複数の種類のパレット10,10‥‥がストレージされたパレットストッカー11が用意されている。
【0035】
図6〜9はワークWが固定されるパレット10の一例を示し、中抜き枠状で且つ長方形のパレット本体12の上面にはワークWの着座基準部となる複数のシートパッド13のほか同じく位置決め基準部となる複数のロケートピン14が設けられており、シートパッド13の一部にはワークWをパレット本体12に堅固に圧締固定するための固定ボルト15が予め装着されている。また、パレット本体12の裏面にはパレット10を図3,4に示したワーク固定治具8に位置決めする際の基準部となる複数の位置決めブッシュ16が設けられているほか、同様にパレット10をパレット移載装置3に位置決めする際の基準部すなわちロケート穴として機能することになる別の搬送用ブッシュ17が設けられている。
【0036】
ここで、ワークWの着座基準部となるシートパッド13の位置や位置決め基準部となるロケートピン14の位置等はワークWの種別に応じて微妙に異なっているために、パレット10はワークWの種別ごとに専用化されているものであるが、パレット本体12の外形形状のほかワーク固定治具8に対する位置決め基準部となる位置決めブッシュ16の位置やパレット移載装置3に対する位置決め基準部となる搬送用ブッシュ17の位置は予め共通化されている。
【0037】
したがって、図1,5の付帯作業セルS100では、最初にクランプ,アンクランプステージS11にワークWの種別に応じたパレット10を用意し、フリーローラコンベヤ18にて搬送されてくるワークWを作業者Mがパレット10上に位置決め,クランプする。これによって、パレット10とワークWは不離一体の関係となり、各加工ステージS1〜S8での加工や洗浄ステージS9での洗浄作業等を全て終えるまではパレット10からワークWが取り外されることはない。
【0038】
ワークWが固定されたパレット10はコンベヤ19によってローディングステージS12まで自動搬送されて、所定位置で停止する。この後、パレット10は後述するパレット移載装置3側のローダ20にてパレット移載装置3側に引き込まれて位置決めされ、そのパレット移載装置3が搬送台車2とともに走行することにより各加工ステージS1〜S8へと搬送される。
【0039】
図10〜12にはパレット移載装置3の詳細を示す。パレット移載装置3は、搬送台車2を母体としてこの搬送台車2上に直交2軸の動作自由度をもつローダ20と、その上方のワーク待機エリアとして機能することになる三つのワークレスト21,22,23とを制御盤24とともに搭載したもので、搬送台車2は走行用レール1,1側に付設されたラック25に噛み合うドライブピニオン26と、そのドライブピニオン26を回転駆動する駆動モータ27を有している。そして、駆動モータ27にてドライブピニオン26を回転駆動させることで搬送台車2が走行用レール1,1に沿って走行することになる。
【0040】
ローダ20は、コラム28に昇降可能に支持された片持ち式のリフタテーブル29と、このリフタテーブル29に搭載されるとともに水平方向に伸縮可能に構成された伸縮アーム30とを主要素として構成されていて、これによりローダ20は上下,左右の直交2軸の動作自由度を有していることになる。コラム28には駆動モータ31を駆動源とするボールねじ32が鉛直姿勢にて配置されており、ボールねじ32のスクリューシャフト33に螺合するナット部材34がリフタテーブル29に連結されている。したがって、駆動モータ31の起動によりスクリューシャフト33を回転駆動させることでリフタテーブル29が昇降動作することになる。
【0041】
一方、伸縮アーム30はほぼ同じ長さで且つ互いに平行な複数のスライドキャリア35,35‥をスライド可能に重ね合わせたもので、最上段のスライドキャリア35には一対のプーリ36,37間に巻き掛けられたドライブワイヤ38が設けられているとともに移載プレート39が搭載されていて、移載プレート39はドライブワイヤ38に連結されている。ドライブワイヤ38は図示しないモータにて正逆転方向に周回駆動されるようになっており、ドライブワイヤ38の周回移動に応じて移載プレート39が最上段のスライドキャリア35上をスライドするようになっている。なお、移載プレート39には先に述べたパレット10側の搬送用ブッシュ17と嵌合してその位置決めを司るロケートピン40が設けられている。
【0042】
また、リフタテーブル29には伸縮アーム30の駆動源である駆動モータ41が配置されており、この駆動モータ41の起動により伸縮アーム30を構成している複数のスライドキャリア35,35‥がその下段側のものから順にスライド動作して、伸縮アーム30全体のスライドストロークとしてスライドキャリア35単体の長さの数倍のストロークが得られるようになっている。すなわち、伸縮アーム30そのものの伸縮自由度と移載プレート39のスライド自由度とにより移載プレート39を水平方向の任意の位置に位置決め停止させることができ、本実施の形態では図11に示すように互いに対向配置した左側の加工ステージ(マシニングセンタ)S1,S3,S5,S7のワーク固定治具8の中心を治具センターC1とし、右側の加工ステージS2,S4,S6,S8のワーク固定治具8の中心を治具センターC2としたとき、水平方向では一方の治具センターC1から他方の治具センターC2までの間で移載プレート39を移動させることができるようになっている。
【0043】
ローダ20の上方には、ワーク待機エリアとして機能することになる合計三つのワークレスト21〜23が架台42を介して並設されている。中央部のセンターワークレスト21は、後述するように加工ステージS1〜S8のいずれかに対しローダ20にてワークWを搬入しようとする場合にその搬入直前のワークWを仮置きする搬入ワーク待機エリアとして機能する一方、その両隣りのサイドワークレスト22,23は、加工ステージS1〜S8のいずれかへのローダ20によるワークWの搬入に先立ってその加工ステージS1〜S8での加工を終えた加工済みワークWを仮置きする搬出ワーク待機エリアとして機能するものである。
【0044】
センターワークレスト21は、図13〜15に示すようにワーク支持部材としてのスライド可能な左右一対のサポートプレート43を架台42上で所定距離隔てて対向配置したもので、各サポートプレート43の先端部には、ワークWが固定されたパレット10を案内しながらそのパレット10を直接位置決め支持することになる受け板44が固定されている。また、各サポートプレート43はベースプレート45に案内支持されているとともに、それぞれにアクチュエータであるエアシリンダ46のピストンロッドに連結されていることから、各サポートプレート43はエアシリンダ46の伸縮作動に応じて互いに接近離間する方向に図15のストロークSだけスライド動作するようになっている。すなわち、図13,15に実線で示すサポートプレート43の位置を仮置きされたパレット10を位置決め支持すべき位置とすると、各サポートプレート43はその位置からストロークSだけ後退動作することが可能となっていて、後述するようにパレット移載装置3の移載プレート39にてそのセンターワークレスト21上のパレット10を一旦押し上げた上で各サポートプレート43を後退させることにより、そのサポートプレート43,43同士の対向間隙を通してパレット10を下方に移動させることが可能となっている。
【0045】
一方、センターワークレスト21の両側のサイドワークレスト22,23は共に同構造のものであって、図13,14および図16に示すようにワーク支持部材としての固定式の左右一対のサポートプレート47を架台42上で対向配置したもので、各サポートプレート47の先端部には同様にしてワークWが固定されたパレット10を案内しながらそのパレット10を直接位置決め支持することになる受け板48が固定されている。
【0046】
ここで、図1および図11に示すように、ローダ20の停止位置すなわち移載プレート39の位置決め停止位置は、水平方向では搬送原点位置C0とその両側のサイドワークレスト22,23に一致したワークレスト位置C11,C12、および左右の加工ステージS1,S3,S5,S7とS2,S4,S6,S8におけるワーク固定治具8の治具センター位置C1,C2の合計5位置に予め設定されている。同様にして、上下方向については、各加工ステージS1〜S8のワーク固定治具8まで加工済みワークWが固定されたパレット10を取りにゆく時の搬送原点位置P1と、そのパレット10を取り出してサイドワークレスト22または23に移載する時に搬出高さ位置P3、および逆にワークWをパレット10ごと加工ステージS1〜S8側へ搬入する時の搬入高さ位置P2の3位置に予め設定されている。
【0047】
次に、このように構成されたワーク搬送装置の一連の動きを説明する。ここでは、パレット10に固定されたワークWの流れに着目した概略を最初に説明し、パレット移載装置3の動き等の詳細を後から説明するものとする。
【0048】
図1および図5に示したように、ローディングステージS12にワークWが固定されたパレット10が搬送されてくると、図10,11に示したパレット移載装置3のローダ20が作動して、ローディングステージS12で待機しているワークWをパレット10ごと移載プレート39にてすくい上げるようにしてこれを支持した上で、パレット移載装置3内の搬送センター位置C0まで引き込むことになる。この時、移載プレート39とパレット10との相対位置決めは図7,8に示すパレット10側の搬送用ブッシュ17と移載プレート39側のロケートピン40との相互嵌合によってなされることになる(図3参照)。さらに、ローディングステージS12にて搬入したワークWをローダ20の上下方向の自由度を使ってセンターワークレスト21に移載して仮置きする。
【0049】
こうしてワークWがパレット移載装置3に移載されると、パレット移載装置3は搬送台車2ごと図1のステージ群N1の位置まで走行し、加工ステージS1と加工ステージS2との対向間隙内で停止する。パレット移載装置3が停止すると、ローダ20の直交2軸の動作自由度を使って、加工ステージS1での加工済みワークWの搬出と、それに続く新たなワークWの搬入とを行う。加工ステージS1でのワークWの搬出入が終わってもパレット移載装置3はなおもその位置にとどまり、加工ステージS1側での動きと左右対称の動きをもって反対側の加工ステージS2での加工済みワークWの搬出とそれに続く新たなワークWの搬入とを行う。なお、この各加工ステージS2から搬出された加工済みのワークWは次の加工ステージS3での加工対象ワークとなるとともに、加工ステージS2に搬入されることになるワークWはその前の加工ステージS1から加工済みワークWとして搬出されたワークである。
【0050】
加工ステージS2でのワークWの搬出入が終わると、パレット移載装置3は次のステージ群N2である加工ステージS3と加工ステージS4との対向間隙内まで走行して停止する。そして、その前のステージ群N1での動きと全く同様の動きをもって、加工ステージS3でのワークWの搬出入とそれに対向する加工ステージS4でのワークWの搬出入を行う。
【0051】
このようなパレット移載装置3の動きを繰り返しながらステージ群N4の最終加工ステージすなわち加工ステージS8でのワークWの搬出入が終わると、パレット移載装置3は洗浄ステージS9まで戻って停止し、加工ステージS1〜S8での動きと同様の動きをもってワークWの搬出入を行う。これにより、パレット移載装置3には各加工ステージS1〜S8での加工のほか洗浄ステージS9での洗浄作業を終えた一つのワークWが搭載されていることになる。そして、洗浄ステージS9での作業を終えると、パレット移載装置3は図1に示すアンローディングステージS13まで走行して停止し、そのワークWをアンローディングステージS13に排出することになる。
【0052】
すなわち、図17に示すようにパレット移載装置3がアンローディングステージS13に停止すると、ローダ20は加工済みのワークWをパレット10ごとコンベヤ51上に払い出す。払い出されたワークWはコンベヤ51によってシフト動作(トラバース動作)された後に別のコンベヤ52によってクランプ,アンクランプステージS11まで自動搬送されて、さらにクランプ,アンクランプステージS11のコンベヤ53によって作業者Mの直前位置まで送られる。そして、この時点で初めて作業者Mによってパレット10から加工済みのワークWが取り外されて、ワークWのみがフリーローラコンベヤ54によって次工程へと搬送されることになる。
【0053】
次に、上記のような一連の流れの中でのパレット移載装置3等の詳細な動きについて、図18〜21の動作線図を参照しながら例えばステージ群N2の加工ステージS4での作業を例にとって説明する。なお、図18〜21の丸印はワークが在席している位置を示している。
【0054】
図1,2のほか図11および図18の(A)に示すように、ステージ群N2での加工ステージS3と加工ステージS4との対向間隙内にパレット移載装置3が位置決め停止した状態では、ローダ20は上下方向の搬送原点位置P1にあるとともに水平方向の搬送センター位置C0にあって、その位置で待機している。また、センターワークレスト21にはその前の加工ステージS3での加工を終えたワークWがパレット10ごと仮置きされていて、その両側のサイドワークレスト22,23は空載状態となっている。
【0055】
パレット移載装置3に起動指令が与えられると、ローダ20の伸縮アーム30が搬送原点位置P1のままで加工ステージS4内のワーク固定治具8の治具センター位置C2まで伸長動作した上で、その位置から搬出高さ位置P3まで上昇動作する。これにより、伸縮アーム30上の移載プレート39が搬出高さ位置P3まで上昇動作する過程で、ワーク固定治具8上のワークWすなわち加工ステージS4での加工を終えた加工済みワークWをすくい上げるようにしてパレット10ごと移載プレート39側に移載する(図3参照)。続いて、ローダ20は加工済みワークWを支持したままで図18の(B)に示すように右側のワークレスト23の位置C12まで移動した上で、搬送原点位置P1まで下降する。この下降過程でそれまで移載プレート39上に支持されていた加工済みワークWはパレット10ごとワークレスト23に移載されてそのワークレスト23に仮置きされる。これをもってローダ20の移載プレート39は空載状態となる。
【0056】
図19の(A)に示すように、右側のワークレスト23の位置C12にて搬送原点位置P1まで下降したローダ20は一旦搬送センター位置C0まで戻り、さらにその位置から搬出高さ位置P3まで上昇動作する。これにより、ローダ20の移載プレート39はそれまでセンターワークレスト21にて待機していたワーク(その前の加工ステージS3での加工済みワーク)Wをパレット10ごとすくい上げるようにしてこれを支持することになり、センターワークレスト21は空載状態となる。センターワークレスト21が空載状態になると、そのセンターワークレスト21の一対のサポートプレート43が図15のストロークSだけ後退し、これを待って図19の(B)に示すようにローダ20が搬入高さ位置P2まで下降動作する。
【0057】
すなわち、センターワークレスト21の一対のサポートプレート43を一時的に後退動作させることで、それまでそのサポートプレート43にて支えられていたワークWが同じ空間を通ってローダ20の移載プレート39とともに下方の搬入高さ位置P2まで下降する。なお、ワークWがセンターワークレスト21の領域を通過してしまえばセンターワークレスト21の各サポートプレート43は直ちに元の状態に復帰する。
【0058】
この後、図20の(A)に示すようにローダ20の伸縮アーム30が再び加工ステージS4内のワーク固定治具8の治具センター位置C2まで伸長動作した上で、その位置から搬送原点位置P1まで下降動作する。これにより、伸縮アーム30上の移載プレート39が搬送原点位置P1まで下降動作する過程で、移載プレート39に支持されているワークWすなわち加工ステージS3での加工を終えた加工済みワークWが加工ステージS4での加工対象ワークWとしてワーク固定治具8上に移載される。なお、ローダ20の伸縮アーム30が搬送センター位置C0から加工ステージS4内のワーク固定治具8の治具センター位置C2まで伸長動作する際には、移載プレート39上に載置されているワークWがその上方の右側のサイドワークレスト23に仮置きされて待機しているワーク(加工ステージS4での加工済みワーク)Wの下側をスムーズ通過することになり、これによってワークW,W同士の干渉が回避される。
【0059】
ワークWがワーク固定治具8に移載されると、図20の(B)に示すようにローダ20は搬送原点位置P1のまま治具センター位置C2から右側のワークレスト23の位置C12まで移動した上で、その位置から搬出高さ位置P3まで上昇動作する。この過程でそれまでワークレスト23にて仮置き待機していたワーク(加工ステージS4での加工済みワーク)Wがパレット10ごとローダ20の移載プレート39上に移載される。なお、加工ステージS4のワーク固定治具8では、図3に示すようにワークWがワークテーブル9に移載されるとパレット10をクランプ部位として図4,6および図9に示すように例えば首振り旋回式のクランパー60にてクランプした後にマシニングセンタ4による所定の機械加工に移行する。
【0060】
さらに、ローダ20は図21に示すようにその搬出高さ位置P3のまま搬送センター位置C0まで移動した上で、搬出高さ位置P3から搬送原点位置P1まで下降動作する。この下降過程でローダ20の移載プレート39上のワークWがセンターワークレスト21に移載され、空載状態となったローダ20すなわちそのローダ20の移載プレート39は搬送センター位置C0で且つ搬送原点位置P1まで戻って待機する。
【0061】
このように、加工ステージS4へのワークWの搬入作業を終えたローダ20が搬送原点位置P1に復帰する過程で、それまでワークレスト23で待機していたワーク(加工ステージS4での加工済みワーク)Wを搬出ワーク待機位置であるセンターワークレスト21に移載することで、そのワークWは次の加工ステージS5での加工対象ワークとしての搬出準備ができたことになる。
【0062】
このようなパレット移載装置3の動きは、加工ステージS2,S6,S8でのワークWの搬出入時においても基本的に同様であって、また残りの加工ステージS1,S3,S5,S7および洗浄ステージS8でのワークWの搬出入の際にも左右対称の動きとなるだけで基本的には上記と同様にして行われる。
【0063】
以上のように本実施の形態によれば、直交2軸の動作自由度をもつローダ20のほかセンターワークレスト21および左右のサイドワークレスト22,23とを備えたパレット移載装置3を走行移動させることによって、多ステージの機械加工ラインでのワークWの搬送と各加工ステージS1〜S8でのワークWの搬出入作業とを効率的に行えるようになり、しかも単一のローダ20がローダ本来の機能はもちろんアンローダとしての機能をも併せ持つことから、従来の方式と比べてコンパクトで且つ簡素な設備構成とすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のワーク搬送装置が適用される機械加工ラインの一例を示す平面説明図。
【図2】図1の側面説明図。
【図3】図2の加工ステージ(マシニングセンタ)におけるワーク固定治具の拡大説明図。
【図4】図3の側面説明図。
【図5】図1の要部作動説明図。
【図6】加工対象ワークが固定されるパレットの平面図。
【図7】図1の断面垂直説明図。
【図8】図7の下面図。
【図9】図6の左側面図。
【図10】図2のパレット移載装置の構成説明図。
【図11】図10の右側面説明図。
【図12】図10の平面説明図。
【図13】図12におけるセンターワークレストおよびサイドワークレストの拡大説明図。
【図14】図13の左側面説明図。
【図15】図13のA−A線に沿う断面図。
【図16】図13のB−B線に沿う断面図。
【図17】図1の要部作動説明図。
【図18】(A),(B)ともに図11に示したパレット移載装置の動きを示す作動線図。
【図19】(A),(B)ともに図11に示したパレット移載装置の動きを示す作動線図。
【図20】(A),(B)ともに図11に示したパレット移載装置の動きを示す作動線図。
【図21】図11に示したパレット移載装置の動きを示す作動線図。
【符号の説明】
2…搬送台車
3…パレット移載装置
4…マシニングセンタ
8…ワーク固定治具
10…パレット
17…搬送用ブッシュ(ロケート穴)
20…ローダ
21…センターワークレスト(搬入ワーク待機エリア)
22,23…サイドワークレスト(搬出ワーク待機エリア)
40…ロケートピン
43…サポートプレート(ワーク支持部材)
47…サポートプレート(ワーク支持部材)
29…リフタテーブル
30…伸縮アーム
39…移載プレート
N1〜N4…ステージ群
S1〜S8…加工ステージ
S100…付帯作業セル
W…ワーク

Claims (9)

  1. 予めパレットに固定されたワークを加工対象としてそのワークに機械加工を施す複数の加工ステージを備えたパレット搬送式機械加工ラインに設けられて、各加工ステージ間でのワークの搬送と各加工ステージでのワークの搬出入を走行式のパレット移載装置によりパレットごと行うようにしたワーク搬送装置であって、
    パレット移載装置は、
    特定の加工ステージに搬入すべきワークとして前加工ステージでの加工済みワークをパレットごと仮置きする搬入ワーク待機エリアと、
    特定の加工ステージにワークを搬入するのに先立ってその特定の加工ステージから搬出された加工済みワークをパレットごと仮置きする搬出ワーク待機エリアと、
    上下方向および水平方向の直交2軸の動作自由度を有しているとともにそれぞれの方向において多段階に位置決め停止可能であって、且つワークをパレットごと支えた上で上記各多段階位置に移動させることが可能なローダと、
    を備えていて、
    上記ローダは、特定の加工ステージにワークを搬入するのに先立ってその特定の加工ステージでの加工済みワークをパレットごとワーク固定治具から搬出高さ位置をもって取り出して搬出ワーク待機エリアに仮置きする一方、それに続いて搬入ワーク待機エリアに仮置きされているワークをパレットごと支持した上でその特定の加工ステージのワーク固定治具に搬出高さ位置とは異なる搬入高さ位置をもって搬入するようになっていて、さらにその搬入をもって空いた搬入ワーク待機エリアに対して搬出ワーク待機エリアに仮置きしたワークをパレットごと移し替えるようになっていることを特徴とするパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
  2. ローダは、特定の加工ステージへのワーク搬入作業を終えた後に次の加工ステージでのワーク搬入作業に備えて、搬出ワーク待機エリアに仮置きされている加工済みワークをパレットごと搬入ワーク待機エリアに移載する機能を有していることを特徴とする請求項1に記載のパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
  3. ローダが搬入ワーク待機エリアに仮置きされているワークをパレットごと支持した上で特定の加工ステージのワーク固定治具に搬入する際には、搬出ワーク待機エリアに仮置きされている加工済みワークの下側空間を通して行われるようになっていることを特徴とする請求項2に記載のパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
  4. 搬入ワーク待機エリアにはワークをパレットごと仮置きする可動式のワーク支持部材が設けられていて、そのワーク支持部材上のワークを加工ステージ側に搬入する際には、ワーク支持部材上のワークをパレットごとローダにてリフトアップさせた上でそのまま搬入ワーク待機エリアの下方に取り出すことが可能となっていることを特徴とする請求項3に記載のパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
  5. ローダはワークが固定されたパレットを載置する移載プレートを備えていて、パレットと移載プレートとの相対位置決めは固定式のロケートピンとロケート穴との相互嵌合によってなされるようになっていることを特徴とする請求項4に記載のパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
  6. 搬出ワーク待機エリアにはワークをパレットごと仮置きする固定式のワーク支持部材が設けられていて、このワーク支持部材はパレットの外形状を基準にそのパレットに位置決めするようになっていることを特徴とする請求項5に記載のパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
  7. パレット移載装置をはさんでその両側に前加工ステージと後加工ステージが互いに対向するように設定されていて、
    そのステージ対向間隙内の中央の搬入ワーク待機エリアをはさんでその両側に前加工ステージ側の搬出ワーク待機エリアと後加工ステージ側の搬出ワーク待機エリアがそれぞれ設定されているとともに、
    ローダは前加工ステージでのワークの搬出入作業と後加工ステージでのワークの搬出入作業とをともに司っていて、
    前加工ステージ側の搬出ワーク待機エリアにある加工済みワークがパレットごと搬入ワーク待機エリアに移載されることで、そのワークが後加工ステージでの加工対象ワークとなるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載のパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
  8. 互いに対向するように設定された前加工ステージと後加工ステージとを一つのステージ群とする複数のステージ群が並設されていて、
    特定のステージ群における前加工ステージは、その前段の加工ステージ群における後加工ステージを前加工ステージとするように設定されているとともに、
    各ステージ群における加工ステージ同士の対向間隙内を、搬送台車を母体とするパレット移載装置が走行移動可能となっていることを特徴とする請求項7に記載のパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
  9. 各加工ステージにはマシニングセンタを設けてあることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のパレット搬送式機械加工ラインにおけるワーク搬送装置。
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