JP2005046920A - 加工システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ローダ装置の設置に必要な空間の高さを低く抑えながらローダ装置のワーク把持部の十分なストロークを確保する。
【解決手段】ローダ装置10は、軌道16に沿って水平方向に移動する移動台18と、移動台18に対して上下方向に移動可能に支持された第1のスライダ20と、第1のスライダ20に対して上下方向に移動可能に支持された第2のスライダ22と、第1のスライダ20を駆動するための第1のスライダアクチュエータ40と、第2のスライダ22を駆動するための第2のスライダアクチュエータ48とを備える。第1のスライダアクチュエータ40は移動台18に対して第1のスライダ20を上限と下限の2位置でのみ停止できるように制御され、第2のスライダアクチュエータ48は第2のスライダ22を第1のスライダ20に対して任意の高さ位置に位置決めできるように制御される。
【選択図】 図1
【解決手段】ローダ装置10は、軌道16に沿って水平方向に移動する移動台18と、移動台18に対して上下方向に移動可能に支持された第1のスライダ20と、第1のスライダ20に対して上下方向に移動可能に支持された第2のスライダ22と、第1のスライダ20を駆動するための第1のスライダアクチュエータ40と、第2のスライダ22を駆動するための第2のスライダアクチュエータ48とを備える。第1のスライダアクチュエータ40は移動台18に対して第1のスライダ20を上限と下限の2位置でのみ停止できるように制御され、第2のスライダアクチュエータ48は第2のスライダ22を第1のスライダ20に対して任意の高さ位置に位置決めできるように制御される。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械の上方に設けられたフレームに沿ってワーク又はワークパレットを搬送し、工作機械に搬入したワークを加工し、加工後工作機械からワークを搬出する加工システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械を用いた機械加工及び組み立ての加工システムでは、例えば特許文献1に示すように工作機械に対するワークの供給及び排出のために、ガントリローダなどのローダ装置を用いることが多い。この従来のガントリローダ装置を図7に示す。ガントリローダ11は、フレーム12に設けられた軌道16に沿って工作機械14の上方を水平方向(紙面に垂直方向)に走行する移動台18と、上下方向に延び且つ移動台18に垂直方向又は上下方向に移動可能に支持されるローダアーム13とを備え、ローダアーム13の下端に設けられた把持装置26によってワークWを把持して、ワークWを水平方向及び垂直方向に搬送するものである。
【0003】
ガントリローダ11により工作機械14の加工テーブル50にワークWを供給するときには、工作機械14の上方から加工室内にワークWを搬入するので、ガントリローダのアーム13は、把持装置26を工作機械14に干渉しない工作機械上方の位置から加工室内まで移動できるだけの大きな上下方向ストロークを要求される。このため、把持装置26及びアーム13を工作機械14に干渉しない位置まで上昇させると、図7に示されているように、アーム13の上端が上方に大きく突出するので、ガントリローダ11は、上下方向に大きな(例えば5m以上の高さの)占有空間を必要とする。したがって、設置工場の天井の高さが低い場合には、ガントリローダの設置が困難であった。
【0004】
この問題を解決するために、特許文献2に記載されているように、互いにテレスコープ状に伸縮可能に連結された複数のアーム部材からアームを構成することにより、把持装置を上昇させたときのアーム上端の上昇を低減させてガントリローダの設置に必要な空間の高さを低く抑えながら、十分に長い把持装置の昇降ストロークを確保するようにしたローダ装置が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−103166号公報
【特許文献2】
実開平2−27838号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献2に記載されているテレスコープ状のアームでは、各アーム部材を連動させて1つのアクチュエータにより複数のアーム部材を駆動している。
【0007】
このような場合、移動台に支持される複数のアーム部材全体の重量がアクチュエータに負荷される上に、把持装置を所望の位置に移動させるべくアクチュエータに位置決め機能も要求される。このため、アクチュエータとして、大出力且つ高位置決め精度の電気サーボモータなどを使用せざるをえず、非常に大きく且つ高価なアクチュエータが必要とされる。また、各アーム部材を軽量化すればアクチュエータに対する負荷を軽減させることができるが、アームに要求される剛性の観点からアームの軽量化は困難であった。
【0008】
さらに、アームのストローク全体にわたって常に位置決め制御を行いながら各アーム部材を移動させなくはならず、把持装置の移動が遅くなるという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、従来技術に存する問題を解消して、ローダ装置の設置に必要な空間の高さを低く抑えながらローダ装置のワーク把持部の十分なストロークを確保すると共に、安価なローダ装置により高速且つ高精度のワークの位置決めを実現する加工システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するため、工作機械の上方に設けられたフレームに沿ってワーク又はワークパレットを搬送し、工作機械に搬入したワークを加工し、加工後工作機械からワークを搬出する加工システムにおいて、配列された複数台の工作機械と、前記工作機械にワーク又はワークパレットを搬送するために前記フレームに設けられた軌道と、前記軌道に沿って水平方向に移動可能に設けられた移動台と、前記移動台に上下方向に移動可能に設けられた第1のスライダと、下端部にワーク又はワークパレットの把持手段を備え前記第1のスライダの移動方向と平行に移動可能に設けられた第2のスライダとを有し、前記第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されたローダアーム装置と、工作機械に搬入するワーク又はワークパレットを前記ローダアーム装置に受け渡し、工作機械から搬出したワーク又はワークパレットを前記ローダアーム装置から受け取るワーク授受装置とを具備する加工システムが提供される。
【0011】
本発明の加工システムは、ローダアーム装置が第1のスライダと第2のスライダとがいわゆるテレスコープ状に伸縮可能な構成となるので、第2のスライダの下端部に備えられた把持手段は両方のスライダの合計のストローク分だけ上下方向に移動でき、しかもスライダの上端が上方に大きく突出することがなく、加工システム全体の高さを低く抑えられる。そして第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されていれば良いので、いずれか一方のスライダに精密位置決め機構を設ければ良く、ローダアーム装置を安価に構成できる。
【0012】
また、前記ローダアーム装置は、前記移動台に前記第1のスライダ及び第2のスライダで成るローダアームを2本並設した加工システムが提供される。ローダアームが2本あるので、一方のローダアームの把持手段でワーク授受装置から加工前のワークを把持して、他方のローダアームの把持手段は空の状態で工作機械の上方に移動され、空のローダアームで工作機械から加工済ワークを取り上げ、一方のローダアームに把持している加工前のワークを工作機械に載置する。こうして工作機械のアイドルタイムを極力少くして、次加工を開始することができる。そして加工済ワークをワーク授受装置にはき出し、移動台の1往復動作でワーク授受装置と工作機械との間で加工前ワークと加工済ワークとのやり取りが行われる。
【0013】
また、前記軌道は、複数設けられ、前記各軌道に対応して前記ワーク授受装置を設け、前記ワーク授受装置を搬送ラインでつないだ加工システムが提供される。軌道が複数設けられ、ワーク授受装置が搬送ラインでつながれているので、同一工程の加工を複数、複列の工作機械で、又は複数工程の加工を複数の工作機械で加工する加工システムが構築でき、生産性を上げられる。
【0014】
また、工作機械の上方に設けられたフレームに沿ってワーク又はワークパレットを搬送し、工作機械に搬入したワークを加工し、加工後工作機械からワークを搬出する加工システムにおいて、前記工作機械にワーク又はワークパレットを搬送するために前記フレームに設けられた軌道と、前記軌道に沿って水平方向に移動可能に設けられた移動台と、前記移動台に上下方向に移動可能に設けられた第1のスライダと、下端部にワーク又はワークパレットの把持手段を備え前記第1のスライダの移動方向と平行に移動可能に設けられた第2のスライダとを有し、前記第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されたローダアーム装置とを具備するローダ装置が提供される。
【0015】
本発明のローダ装置は、前述の第1の発明の加工システムと同様、ローダアーム装置がテレスコープ状に伸縮可能な構成となるので、把持手段のストロークは大きいにもかかわらず、スライダの上端が上方に大きく突出することがない。また第1のスライダ、第2のスライダのいずれか一方のスライダに精密位置決め機構を設ければ良く、ローダ装置を安価に構成できる。
【0016】
また、前記ローダアーム装置の前記第1のスライダ及び第2のスライダのうち一方のスライダは、移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成され、他方のスライダは、移動のストロークの予め決められた複数の位置にのみ位置決め可能に構成されたローダ装置が提供される。他方のスライダが予め決められた複数の位置のいずれかの位置にあるとき、一方のスライダは移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されているので、他方のスライダが他の予め決められた位置に移動すれば、一方のスライダは、新しい範囲の任意の位置に位置決め可能であり、結果として把持手段は、全ストロークの任意の位置に位置決め可能となる。一般的に予め決められた複数の位置に位置決めするアクチュエータは小型、安価で位置決め速度が速いので、ローダアーム装置全体も小型、安価に製作でき、しかも把持手段の位置決めを短時間で行うことができる。
【0017】
また、前記第1のスライダ及び第2のスライダは、それぞれ第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータにより駆動され、前記第2のスライダの把持手段に上下方向の移動要求があったとき、前記第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータを同時に駆動させるローダ装置が提供される。第1のスライダと第2のスライダとを同時に駆動させるので、把持手段をより早く所望の位置へ位置決めできる。
【0018】
また、前記第1のスライダ及び第2のスライダは、それぞれ第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータにより駆動され、前記第2のスライダの把持手段に上下方向の移動要求があったとき、移動のストロークの任意の位置に位置決め可能なスライダアクチュエータから駆動させ、該スライダアクチュエータの移動位置に応じて自動的に他方のスライダアクチュエータを駆動させるローダ装置が提供される。ストロークの任意の位置に位置決め可能なスライダアクチュエータから駆動させ、該スライダアクチュエータの移動位置に応じて自動的に他方のスライダアクチュエータを駆動させるので、制御指令は任意の位置決めが可能なアクチュエータだけに与えれば良く、制御方法が単純で済む。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0020】
図1は、ローダアームが上昇位置にあるときの本発明の加工システムの側面図であり、図2は、ローダアームが下降位置にあるときの本発明の加工システムの側面図である。図3は、本発明の加工システムの正面図であり、図4は、本発明の複数の軌道を有する加工システムの平面図である。
【0021】
本発明の加工システムにおけるローダ装置10は、工場の床面に立設された複数のフレーム12に支持され且つ工作機械14の上方を水平方向に延びている軌道16と、軌道16に沿って水平方向(紙面に垂直方向)に移動する移動台18と、移動台18に対して上下方向に移動可能に支持された第1のスライダ20と、第1のスライダ20に対して上下方向に移動可能に支持された第2のスライダ22とを備え、移動台18上には、移動台18を軌道16に沿って走行させるための移動台アクチュエータ24が設置されている。移動台18には水平方向の位置決めが要求されるので、移動台アクチュエータ24としては、例えばサーボモータが使用される。また、第2のスライダ22の先端、すなわち第2のスライダ22の下端には、チャックを備えたロボットハンドなどの把持装置26が取り付けられており、この把持装置26によってワークWを着脱可能に把持することができるようになっている。本実施形態ではワークWを搬送したり把持したりする場合について述べるが、ワークWを固定したワークパレットや取付具を搬送、把持してワークWを加工するような構成でも良い。
【0022】
移動台18の側面にリニアガイドキャリッジ28が取り付けられている一方、第1のスライダ20の側面には垂直方向に延びるリニアガイドレール30が取り付けられており、リニアガイドキャリッジ28をリニアガイドレール30に係合させることによって、移動台18に対する第1のスライダ20の上下方向移動の案内を行うようになっている。また、第1のスライダ20においてリニアガイドレール30が取り付けられた側面と反対側の側面に、リニアガイドキャリッジ32が取り付けられている一方、第2のスライダ22の側面には対応して垂直方向に延びるリニアガイドレール34が取り付けられており、リニアガイドキャリッジ32をリニアガイドレール34に係合させることによって、第1のスライダ20に対する第2のスライダ22の上下方向移動の案内を行うようになっている。
【0023】
移動台18に対する第1のスライダ20の昇降、すなわち上下方向移動は、第1のスライダ20に取り付けられた上下方向に延びるボールネジ36にボールナット38を係合させ、移動台18上に支持された第1のスライダアクチュエータ40によりベルト42を介してこのボールナット38を回転させることによって行われる。第1のスライダ20は、移動台18に対する第1のスライダ20のストロークの上限位置と下限位置とに停止できるようになっていればよく、その中間の任意の高さ位置に位置決めされることは要求されない。このため、第1のスライダアクチュエータ40として非精密制御タイプのものが使用され得る。図1及び図2に示されている実施形態では、第1のスライダアクチュエータ40として誘導モータが使用されており、上限位置及び下限位置の検出にはリミットスイッチ等の検出器64、66が使用されている。第1のスライダアクチュエータ40の他の実施形態として、油圧シリンダを使用することも可能である。
【0024】
一方、第1のスライダ20に対する第2のスライダ22の昇降、すなわち上下方向移動は、第2のスライダ22に取り付けられた上下方向に延びるラック44にピニオン46を係合させ、第1のスライダ20上に支持された第2のスライダアクチュエータ48によりこのピニオン46を回転させることによって行われる。ワークWの大きさ又は形状、ワークWが載置されているワーク授受装置60や工作機械14の加工テーブル50の位置などに応じて把持装置26を様々な高さ位置に位置決めするために、第1のスライダ20と異なり、第2のスライダ22の移動には位置決め制御が要求される。このため、第2のスライダアクチュエータ48としては精密制御タイプのものが使用される。図1及び図2に示されている実施形態では、第2のスライダアクチュエータ48としてサーボモータが使用され、第2のスライダ22の位置決めのためにサーボ制御がなされるようになっている。
【0025】
また、第1のスライダ20には、補助エアシリンダ52が取り付けられており、補助エアシリンダ52のロッドの先端は第2のスライダ22の先端に取り付けられた把持装置26に固定されている。そして、補助エアシリンダ52の空気圧が常に一定となるように補助エアシリンダ52へのエア供給を制御し、把持装置26に常に上向きの力を付与して第2のスライダアクチュエータ48にかかる負荷の軽減を図っている。
【0026】
このように、本発明の加工システムにおけるローダ装置10では、第1のスライダ20及び第2のスライダ22からなるローダアーム装置の駆動を、位置決め制御を必要としない第1のスライダアクチュエータ40と位置決め制御を必要とする第2のスライダアクチュエータ48とに分担させている。この結果、第2のスライダアクチュエータ48により駆動されるべき可動部分が第2のスライダ22及びその把持装置26のみとなり軽量となるので、第1のスライダ20及び第2のスライダ22の駆動を1つのアクチュエータで行う場合と比較して第2のスライダアクチュエータ48に要求される負荷が小さくなる。したがって、第2のスライダアクチュエータ48として小型の安価な低出力サーボモータを使用することができるようになる。
【0027】
また、ワークWを搬送する機能を有する部分が、移動台18、第1のスライダ20及び第2のスライダ22から構成され、テレスコープ状に伸縮できるようになっていることから、把持装置26の上下方向のストロークは長いにもかかわらず、把持装置26がストロークの上限位置に上昇したときに、第2のスライダ22は把持装置26の上昇量ほど上昇しなくなる。したがって、移動台18に直接的にアームを移動可能に支持した従来のローダ装置と比較して、設置に必要となる空間の高さが低く抑えられる利点を有している。
【0028】
本発明の加工システムは、複数の工作機械14の列の一端側にワーク授受装置60が設けられ、工作機械14へ搬入する加工前のワークWが載置されたり、工作機械15から搬出された加工済のワークWが載置されたりする。ローダ装置10は、図3に示すように2つのローダアームが並設されているのが望ましい。一方の把持装置26にワーク授受装置60で加工前のワークWを把持し、他方の把持装置26を空の状態で工作機械14の上方に位置決めされ、加工済のワークWを空の把持装置26で把持し、空いた加工テーブル50上に一方の把持装置26で加工前のワークWを載置する。そして2つのローダアームに共通の移動台18がワーク授受装置60の上方に位置決めされ、加工済のワークWをワーク授受装置60上に載置する。
【0029】
更に、図4に示すように工作機械14とワーク授受装置60で成る列が2列設けられ、各々の列に軌道16を設け、ローダ装置10を走行させ、ワーク授受装置60間を搬送ライン62でつなぐことにより、同一工程の加工を複数、複列の工作機械14で、又は複数工程の加工を複数の工作機械14で行い、加工システムの生産性を上げることができる。
【0030】
次に図5及び図6を用いて、ローダ装置10が工作機械14との間又はワーク授受装置60との間でワークWの授受を行うときの、第1のスライダ20及び第2のスライダ22の位置決め動作について説明する。図5、図6は、第1のスライダ20及び第2のスライダ22を線図で模式化しており、把持装置26の全ストロークを実アドレス(実座標)とサーボアドレスで表わしている。
【0031】
まず把持装置26が昇降の全ストローク範囲の任意の位置で位置決めされなければならないローダ装置の場合について、図5を参照しながら述べる。第1のスライダ20は、上限位置と下限位置の2位置に移動し停止することができ、第1のスライダ20が上限位置又は下限位置に到達したことをリミットスイッチ、位置センサ等の検出器64、66で検出する。本実施形態では、第2のスライダ22は第1のスライダ20に対してサーボモータ48で駆動され、第1のスライダ20に対するストローク範囲の任意の位置で位置決めでき、位置決めが完了するとサーボ完了信号を発する。把持装置26をどの高さ位置で位置決めするかは、各ワーク、各ワーク取付具、各工作機械等に応じて予め決められている。
【0032】
説明を簡単化するため、第1のスライダ20のストローク(定量移動)は600mm、第2のスライダ22の第1のスライダ20に対するストロークも600mmとすると、把持装置26の全ストロークは1200mm(位置Aと位置Bとの間の距離)となる。把持装置26の全ストロークを表わす線図の上半分の600mm(位置Aと中間位置Cとの間の距離)を上側領域、下半分の600mm(中間位置Cと位置Bとの間の距離)を下側領域とする。把持装置26の実際の実アドレス(上下方向の位置座標)を表わす線図と、第2のスライダ22の第1のスライダ20に対するサーボアドレス(上下方向のサーボ位置座標)を表わす線図も図5内に示している。今、把持装置26が上端の位置Aにいるとし、次に実アドレス1000mmの位置に位置決めせよと指令された場合、下側領域のサーボアドレス400mmの位置に位置決めすることを認識し、第1のスライダ20は下限位置まで下降し、同時に第2のスライダ22はサーボ位置400mmの位置まで下降する。検出器66の出力とサーボ完了信号とを確認すれば把持装置26の位置決めは完了したことになる。第1のスライダ20と第2のスライダ22が同時に移動するので、位置決め時間は短縮できる。全ストロークの中間位置Cに把持装置26を位置決めする場合は、第1のスライダ20が現在上限位置にいるならサーボ位置600mmが指令され、第1のスライダ20が現在下限位置にいるならサーボ位置0mmが指令される。
【0033】
次に、把持装置26は、全ストローク範囲の中間領域に位置決めすることはなく、上側領域及び下側領域にのみ位置決めすれば良いという場合について、図6により説明する。実際の加工システムでは、中間領域は丁度工作機械14のスプラッシュガードを越すために専ら逃げ動作を行う領域で、この位置に把持装置26を位置決めすることはないというケースが多い。上側領域を実アドレスで0mmから200mm未満、中間領域を200mm以上800mm未満、下側領域を800mm以上1200mm以下とする。これに伴い、第1のスライダ20にリミットスイッチ68を設け、第2のスライダ22が上端から200mmの位置以下に下降するときはドッグ70を踏み続けるように構成する。把持装置26が上端にいるとし、実アドレス100mmの位置に位置決めせよと指令された場合、サーボアドレス100mmの位置に位置決めされ、サーボ完了信号を確認すれば把持装置26の位置決めは完了である。
【0034】
今度は、実アドレス1100mmの位置に位置決めせよと指令された場合、第2のスライダ22はサーボアドレス500mmの位置に移動を開始する。するとドッグ70はリミットスイッチ68を踏み、第1のスライダ20は下限位置まで下降する。検出器66の信号と、サーボ完了信号とを確認すれば把持装置26の位置決めは完了である。次に把持装置26が上端位置すなわちサーボアドレス0mmに上昇せよと指令された場合、第2のスライダ22は上昇する。ドッグ70がリミットスイッチ68からはずれると第1のスライダ20は上限位置に上昇を開始し、検出器64の信号と、サーボ完了信号とを確認すれば、把持装置26の位置決めは完了である。この場合、予め指令される実アドレスに応じて第1のスライダ20の上昇、下降を登録しておく必要がなく、第2のスライダ22のサーボアドレスだけの制御を行えば良い。つまり把持装置26の位置決め制御の場合は、第1のスライダ20が固定され、1つのサーボモータで1本の長いアームを昇降制御する従来のガントリローダ装置と同様、簡単である。
【0035】
このように、本発明の加工システムのローダ装置10では、第1のスライダ20及び第2のスライダ22からなる可動部分の駆動を、位置決め制御を必要としない第1のスライダアクチュエータ40と位置決め制御を必要とする第2のスライダアクチュエータ48とにより分担して行って、把持装置26の移動の一部を高速の定量移動によって置き換えているので、1つのアクチュエータで所望される把持装置26の移動量全体にわたって位置決め制御を行いながら第1のスライダ20及び第2のスライダ22を駆動する場合と比較して、駆動装置が安価となり、ワークWをより短い時間で所望される高さ位置に位置決めすることができる。またこのとき制御指令が複雑化することはない。
【0036】
特に、ローダ装置10では、把持装置26のストロークのうち上側領域と下側領域のみを使用し、中央領域を使用しないことが多いので、この中央領域の移動に第1のスライダアクチュエータ40による定量移動を対応させることにより、位置決め精度を犠牲にすることなく、より短時間で把持装置26の上下方向移動を達成することができるようになる。また、中央領域を使用する場合でも、第1のスライダ20がそのストロークの上限位置に停止しているときに第2のスライダ22の把持装置26が移動可能な範囲の下限と、第1のスライダ20がそのストロークの下限位置に停止しているときに第2のスライダ22の把持装置26が移動可能な範囲の上限とが一致するように又は重なるようにすればよい。
【0037】
次に、把持装置26によって把持されたワークWが工作機械14の加工テーブル50に載置されると、把持装置26からワークWが解放され、第2のスライダ22を再び逆の手順で上昇させる。
【0038】
工作機械14の加工テーブル50からワークWを除去するときも同様にローダ装置10が動作することは、以上の動作の説明から当業者にとって明らかである。また、ワーク授受装置60とローダ装置10との間のワークWの授受は、以上に説明した工作機械14の加工テーブル50とローダ装置10との間のワークWの授受と同様にして行われる。
【0039】
以上、図示された実施形態について説明したが、本発明の加工システムは上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、第1のスライダ20がそのストロークの上限位置と下限位置とのみに停止できるようになっているが、その中間の予め定められた単数又は複数の高さ位置に停止できるようになっていてもよい。この場合にも、リミットスイッチや近接センサなどを使用して、第1のスライダ20がその中間高さ位置に到達したことを検出するようにすればよく、上記実施形態と同様に第1のスライダアクチュエータ40として誘導モータなど非精密制御用アクチュエータを使用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加工システムのローダアーム装置が第1のスライダと第2のスライダとがいわゆるテレスコープ状に伸縮可能な構成となっているので、ローダ装置の設置に必要な空間の高さを低く抑えながらローダ装置のワーク把持部の十分なストロークを確保することができる。しかも第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されているので、いずれか一方のスライダのアクチュエータに精密位置決め機構を採用し、他方のスライダのアクチュエータは予め決められた複数の位置にのみ位置決め可能な機構を採用できるので、ローダ装置が安価となり、位置決め精度を下げることなく高速で把持手段を位置決めできる。
【0041】
更に、ローダアームを2本並設したローダ装置を用いることにより、あるいは複数の軌道を設けることにより、ワーク又はワークパレットの搬送効率が向上して、加工システムの生産性が上がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローダアームが上昇位置にあるときの本発明の加工システムの側面図である。
【図2】ローダアームが下降位置にあるときの本発明の加工システムの側面図である。
【図3】本発明の加工システムの正面図である。
【図4】本発明の複数の軌道を有する加工システムの平面図である。
【図5】把持装置を全昇降ストローク域の任意位置に位置決めする場合の、第1のスライダアクチュエータと第2のスライダアクチュエータの作動を説明する線図である。
【図6】把持装置を全昇降ストローク域のうち、上側領域と下側領域にのみ位置決めする場合の、第1のスライダアクチュエータと第2のスライダアクチュエータの作動を説明する線図である。
【図7】従来技術の加工システムの側面図である。
【符号の説明】
10…ローダ装置
14…工作機械
16…軌道
18…移動台
20…第1のスライダ
22…第2のスライダ
26…把持装置
40…第1のスライダアクチュエータ
48…第2のスライダアクチュエータ
50…加工テーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械の上方に設けられたフレームに沿ってワーク又はワークパレットを搬送し、工作機械に搬入したワークを加工し、加工後工作機械からワークを搬出する加工システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
工作機械を用いた機械加工及び組み立ての加工システムでは、例えば特許文献1に示すように工作機械に対するワークの供給及び排出のために、ガントリローダなどのローダ装置を用いることが多い。この従来のガントリローダ装置を図7に示す。ガントリローダ11は、フレーム12に設けられた軌道16に沿って工作機械14の上方を水平方向(紙面に垂直方向)に走行する移動台18と、上下方向に延び且つ移動台18に垂直方向又は上下方向に移動可能に支持されるローダアーム13とを備え、ローダアーム13の下端に設けられた把持装置26によってワークWを把持して、ワークWを水平方向及び垂直方向に搬送するものである。
【0003】
ガントリローダ11により工作機械14の加工テーブル50にワークWを供給するときには、工作機械14の上方から加工室内にワークWを搬入するので、ガントリローダのアーム13は、把持装置26を工作機械14に干渉しない工作機械上方の位置から加工室内まで移動できるだけの大きな上下方向ストロークを要求される。このため、把持装置26及びアーム13を工作機械14に干渉しない位置まで上昇させると、図7に示されているように、アーム13の上端が上方に大きく突出するので、ガントリローダ11は、上下方向に大きな(例えば5m以上の高さの)占有空間を必要とする。したがって、設置工場の天井の高さが低い場合には、ガントリローダの設置が困難であった。
【0004】
この問題を解決するために、特許文献2に記載されているように、互いにテレスコープ状に伸縮可能に連結された複数のアーム部材からアームを構成することにより、把持装置を上昇させたときのアーム上端の上昇を低減させてガントリローダの設置に必要な空間の高さを低く抑えながら、十分に長い把持装置の昇降ストロークを確保するようにしたローダ装置が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−103166号公報
【特許文献2】
実開平2−27838号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特許文献2に記載されているテレスコープ状のアームでは、各アーム部材を連動させて1つのアクチュエータにより複数のアーム部材を駆動している。
【0007】
このような場合、移動台に支持される複数のアーム部材全体の重量がアクチュエータに負荷される上に、把持装置を所望の位置に移動させるべくアクチュエータに位置決め機能も要求される。このため、アクチュエータとして、大出力且つ高位置決め精度の電気サーボモータなどを使用せざるをえず、非常に大きく且つ高価なアクチュエータが必要とされる。また、各アーム部材を軽量化すればアクチュエータに対する負荷を軽減させることができるが、アームに要求される剛性の観点からアームの軽量化は困難であった。
【0008】
さらに、アームのストローク全体にわたって常に位置決め制御を行いながら各アーム部材を移動させなくはならず、把持装置の移動が遅くなるという問題があった。
【0009】
本発明の目的は、従来技術に存する問題を解消して、ローダ装置の設置に必要な空間の高さを低く抑えながらローダ装置のワーク把持部の十分なストロークを確保すると共に、安価なローダ装置により高速且つ高精度のワークの位置決めを実現する加工システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するため、工作機械の上方に設けられたフレームに沿ってワーク又はワークパレットを搬送し、工作機械に搬入したワークを加工し、加工後工作機械からワークを搬出する加工システムにおいて、配列された複数台の工作機械と、前記工作機械にワーク又はワークパレットを搬送するために前記フレームに設けられた軌道と、前記軌道に沿って水平方向に移動可能に設けられた移動台と、前記移動台に上下方向に移動可能に設けられた第1のスライダと、下端部にワーク又はワークパレットの把持手段を備え前記第1のスライダの移動方向と平行に移動可能に設けられた第2のスライダとを有し、前記第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されたローダアーム装置と、工作機械に搬入するワーク又はワークパレットを前記ローダアーム装置に受け渡し、工作機械から搬出したワーク又はワークパレットを前記ローダアーム装置から受け取るワーク授受装置とを具備する加工システムが提供される。
【0011】
本発明の加工システムは、ローダアーム装置が第1のスライダと第2のスライダとがいわゆるテレスコープ状に伸縮可能な構成となるので、第2のスライダの下端部に備えられた把持手段は両方のスライダの合計のストローク分だけ上下方向に移動でき、しかもスライダの上端が上方に大きく突出することがなく、加工システム全体の高さを低く抑えられる。そして第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されていれば良いので、いずれか一方のスライダに精密位置決め機構を設ければ良く、ローダアーム装置を安価に構成できる。
【0012】
また、前記ローダアーム装置は、前記移動台に前記第1のスライダ及び第2のスライダで成るローダアームを2本並設した加工システムが提供される。ローダアームが2本あるので、一方のローダアームの把持手段でワーク授受装置から加工前のワークを把持して、他方のローダアームの把持手段は空の状態で工作機械の上方に移動され、空のローダアームで工作機械から加工済ワークを取り上げ、一方のローダアームに把持している加工前のワークを工作機械に載置する。こうして工作機械のアイドルタイムを極力少くして、次加工を開始することができる。そして加工済ワークをワーク授受装置にはき出し、移動台の1往復動作でワーク授受装置と工作機械との間で加工前ワークと加工済ワークとのやり取りが行われる。
【0013】
また、前記軌道は、複数設けられ、前記各軌道に対応して前記ワーク授受装置を設け、前記ワーク授受装置を搬送ラインでつないだ加工システムが提供される。軌道が複数設けられ、ワーク授受装置が搬送ラインでつながれているので、同一工程の加工を複数、複列の工作機械で、又は複数工程の加工を複数の工作機械で加工する加工システムが構築でき、生産性を上げられる。
【0014】
また、工作機械の上方に設けられたフレームに沿ってワーク又はワークパレットを搬送し、工作機械に搬入したワークを加工し、加工後工作機械からワークを搬出する加工システムにおいて、前記工作機械にワーク又はワークパレットを搬送するために前記フレームに設けられた軌道と、前記軌道に沿って水平方向に移動可能に設けられた移動台と、前記移動台に上下方向に移動可能に設けられた第1のスライダと、下端部にワーク又はワークパレットの把持手段を備え前記第1のスライダの移動方向と平行に移動可能に設けられた第2のスライダとを有し、前記第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されたローダアーム装置とを具備するローダ装置が提供される。
【0015】
本発明のローダ装置は、前述の第1の発明の加工システムと同様、ローダアーム装置がテレスコープ状に伸縮可能な構成となるので、把持手段のストロークは大きいにもかかわらず、スライダの上端が上方に大きく突出することがない。また第1のスライダ、第2のスライダのいずれか一方のスライダに精密位置決め機構を設ければ良く、ローダ装置を安価に構成できる。
【0016】
また、前記ローダアーム装置の前記第1のスライダ及び第2のスライダのうち一方のスライダは、移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成され、他方のスライダは、移動のストロークの予め決められた複数の位置にのみ位置決め可能に構成されたローダ装置が提供される。他方のスライダが予め決められた複数の位置のいずれかの位置にあるとき、一方のスライダは移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されているので、他方のスライダが他の予め決められた位置に移動すれば、一方のスライダは、新しい範囲の任意の位置に位置決め可能であり、結果として把持手段は、全ストロークの任意の位置に位置決め可能となる。一般的に予め決められた複数の位置に位置決めするアクチュエータは小型、安価で位置決め速度が速いので、ローダアーム装置全体も小型、安価に製作でき、しかも把持手段の位置決めを短時間で行うことができる。
【0017】
また、前記第1のスライダ及び第2のスライダは、それぞれ第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータにより駆動され、前記第2のスライダの把持手段に上下方向の移動要求があったとき、前記第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータを同時に駆動させるローダ装置が提供される。第1のスライダと第2のスライダとを同時に駆動させるので、把持手段をより早く所望の位置へ位置決めできる。
【0018】
また、前記第1のスライダ及び第2のスライダは、それぞれ第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータにより駆動され、前記第2のスライダの把持手段に上下方向の移動要求があったとき、移動のストロークの任意の位置に位置決め可能なスライダアクチュエータから駆動させ、該スライダアクチュエータの移動位置に応じて自動的に他方のスライダアクチュエータを駆動させるローダ装置が提供される。ストロークの任意の位置に位置決め可能なスライダアクチュエータから駆動させ、該スライダアクチュエータの移動位置に応じて自動的に他方のスライダアクチュエータを駆動させるので、制御指令は任意の位置決めが可能なアクチュエータだけに与えれば良く、制御方法が単純で済む。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
【0020】
図1は、ローダアームが上昇位置にあるときの本発明の加工システムの側面図であり、図2は、ローダアームが下降位置にあるときの本発明の加工システムの側面図である。図3は、本発明の加工システムの正面図であり、図4は、本発明の複数の軌道を有する加工システムの平面図である。
【0021】
本発明の加工システムにおけるローダ装置10は、工場の床面に立設された複数のフレーム12に支持され且つ工作機械14の上方を水平方向に延びている軌道16と、軌道16に沿って水平方向(紙面に垂直方向)に移動する移動台18と、移動台18に対して上下方向に移動可能に支持された第1のスライダ20と、第1のスライダ20に対して上下方向に移動可能に支持された第2のスライダ22とを備え、移動台18上には、移動台18を軌道16に沿って走行させるための移動台アクチュエータ24が設置されている。移動台18には水平方向の位置決めが要求されるので、移動台アクチュエータ24としては、例えばサーボモータが使用される。また、第2のスライダ22の先端、すなわち第2のスライダ22の下端には、チャックを備えたロボットハンドなどの把持装置26が取り付けられており、この把持装置26によってワークWを着脱可能に把持することができるようになっている。本実施形態ではワークWを搬送したり把持したりする場合について述べるが、ワークWを固定したワークパレットや取付具を搬送、把持してワークWを加工するような構成でも良い。
【0022】
移動台18の側面にリニアガイドキャリッジ28が取り付けられている一方、第1のスライダ20の側面には垂直方向に延びるリニアガイドレール30が取り付けられており、リニアガイドキャリッジ28をリニアガイドレール30に係合させることによって、移動台18に対する第1のスライダ20の上下方向移動の案内を行うようになっている。また、第1のスライダ20においてリニアガイドレール30が取り付けられた側面と反対側の側面に、リニアガイドキャリッジ32が取り付けられている一方、第2のスライダ22の側面には対応して垂直方向に延びるリニアガイドレール34が取り付けられており、リニアガイドキャリッジ32をリニアガイドレール34に係合させることによって、第1のスライダ20に対する第2のスライダ22の上下方向移動の案内を行うようになっている。
【0023】
移動台18に対する第1のスライダ20の昇降、すなわち上下方向移動は、第1のスライダ20に取り付けられた上下方向に延びるボールネジ36にボールナット38を係合させ、移動台18上に支持された第1のスライダアクチュエータ40によりベルト42を介してこのボールナット38を回転させることによって行われる。第1のスライダ20は、移動台18に対する第1のスライダ20のストロークの上限位置と下限位置とに停止できるようになっていればよく、その中間の任意の高さ位置に位置決めされることは要求されない。このため、第1のスライダアクチュエータ40として非精密制御タイプのものが使用され得る。図1及び図2に示されている実施形態では、第1のスライダアクチュエータ40として誘導モータが使用されており、上限位置及び下限位置の検出にはリミットスイッチ等の検出器64、66が使用されている。第1のスライダアクチュエータ40の他の実施形態として、油圧シリンダを使用することも可能である。
【0024】
一方、第1のスライダ20に対する第2のスライダ22の昇降、すなわち上下方向移動は、第2のスライダ22に取り付けられた上下方向に延びるラック44にピニオン46を係合させ、第1のスライダ20上に支持された第2のスライダアクチュエータ48によりこのピニオン46を回転させることによって行われる。ワークWの大きさ又は形状、ワークWが載置されているワーク授受装置60や工作機械14の加工テーブル50の位置などに応じて把持装置26を様々な高さ位置に位置決めするために、第1のスライダ20と異なり、第2のスライダ22の移動には位置決め制御が要求される。このため、第2のスライダアクチュエータ48としては精密制御タイプのものが使用される。図1及び図2に示されている実施形態では、第2のスライダアクチュエータ48としてサーボモータが使用され、第2のスライダ22の位置決めのためにサーボ制御がなされるようになっている。
【0025】
また、第1のスライダ20には、補助エアシリンダ52が取り付けられており、補助エアシリンダ52のロッドの先端は第2のスライダ22の先端に取り付けられた把持装置26に固定されている。そして、補助エアシリンダ52の空気圧が常に一定となるように補助エアシリンダ52へのエア供給を制御し、把持装置26に常に上向きの力を付与して第2のスライダアクチュエータ48にかかる負荷の軽減を図っている。
【0026】
このように、本発明の加工システムにおけるローダ装置10では、第1のスライダ20及び第2のスライダ22からなるローダアーム装置の駆動を、位置決め制御を必要としない第1のスライダアクチュエータ40と位置決め制御を必要とする第2のスライダアクチュエータ48とに分担させている。この結果、第2のスライダアクチュエータ48により駆動されるべき可動部分が第2のスライダ22及びその把持装置26のみとなり軽量となるので、第1のスライダ20及び第2のスライダ22の駆動を1つのアクチュエータで行う場合と比較して第2のスライダアクチュエータ48に要求される負荷が小さくなる。したがって、第2のスライダアクチュエータ48として小型の安価な低出力サーボモータを使用することができるようになる。
【0027】
また、ワークWを搬送する機能を有する部分が、移動台18、第1のスライダ20及び第2のスライダ22から構成され、テレスコープ状に伸縮できるようになっていることから、把持装置26の上下方向のストロークは長いにもかかわらず、把持装置26がストロークの上限位置に上昇したときに、第2のスライダ22は把持装置26の上昇量ほど上昇しなくなる。したがって、移動台18に直接的にアームを移動可能に支持した従来のローダ装置と比較して、設置に必要となる空間の高さが低く抑えられる利点を有している。
【0028】
本発明の加工システムは、複数の工作機械14の列の一端側にワーク授受装置60が設けられ、工作機械14へ搬入する加工前のワークWが載置されたり、工作機械15から搬出された加工済のワークWが載置されたりする。ローダ装置10は、図3に示すように2つのローダアームが並設されているのが望ましい。一方の把持装置26にワーク授受装置60で加工前のワークWを把持し、他方の把持装置26を空の状態で工作機械14の上方に位置決めされ、加工済のワークWを空の把持装置26で把持し、空いた加工テーブル50上に一方の把持装置26で加工前のワークWを載置する。そして2つのローダアームに共通の移動台18がワーク授受装置60の上方に位置決めされ、加工済のワークWをワーク授受装置60上に載置する。
【0029】
更に、図4に示すように工作機械14とワーク授受装置60で成る列が2列設けられ、各々の列に軌道16を設け、ローダ装置10を走行させ、ワーク授受装置60間を搬送ライン62でつなぐことにより、同一工程の加工を複数、複列の工作機械14で、又は複数工程の加工を複数の工作機械14で行い、加工システムの生産性を上げることができる。
【0030】
次に図5及び図6を用いて、ローダ装置10が工作機械14との間又はワーク授受装置60との間でワークWの授受を行うときの、第1のスライダ20及び第2のスライダ22の位置決め動作について説明する。図5、図6は、第1のスライダ20及び第2のスライダ22を線図で模式化しており、把持装置26の全ストロークを実アドレス(実座標)とサーボアドレスで表わしている。
【0031】
まず把持装置26が昇降の全ストローク範囲の任意の位置で位置決めされなければならないローダ装置の場合について、図5を参照しながら述べる。第1のスライダ20は、上限位置と下限位置の2位置に移動し停止することができ、第1のスライダ20が上限位置又は下限位置に到達したことをリミットスイッチ、位置センサ等の検出器64、66で検出する。本実施形態では、第2のスライダ22は第1のスライダ20に対してサーボモータ48で駆動され、第1のスライダ20に対するストローク範囲の任意の位置で位置決めでき、位置決めが完了するとサーボ完了信号を発する。把持装置26をどの高さ位置で位置決めするかは、各ワーク、各ワーク取付具、各工作機械等に応じて予め決められている。
【0032】
説明を簡単化するため、第1のスライダ20のストローク(定量移動)は600mm、第2のスライダ22の第1のスライダ20に対するストロークも600mmとすると、把持装置26の全ストロークは1200mm(位置Aと位置Bとの間の距離)となる。把持装置26の全ストロークを表わす線図の上半分の600mm(位置Aと中間位置Cとの間の距離)を上側領域、下半分の600mm(中間位置Cと位置Bとの間の距離)を下側領域とする。把持装置26の実際の実アドレス(上下方向の位置座標)を表わす線図と、第2のスライダ22の第1のスライダ20に対するサーボアドレス(上下方向のサーボ位置座標)を表わす線図も図5内に示している。今、把持装置26が上端の位置Aにいるとし、次に実アドレス1000mmの位置に位置決めせよと指令された場合、下側領域のサーボアドレス400mmの位置に位置決めすることを認識し、第1のスライダ20は下限位置まで下降し、同時に第2のスライダ22はサーボ位置400mmの位置まで下降する。検出器66の出力とサーボ完了信号とを確認すれば把持装置26の位置決めは完了したことになる。第1のスライダ20と第2のスライダ22が同時に移動するので、位置決め時間は短縮できる。全ストロークの中間位置Cに把持装置26を位置決めする場合は、第1のスライダ20が現在上限位置にいるならサーボ位置600mmが指令され、第1のスライダ20が現在下限位置にいるならサーボ位置0mmが指令される。
【0033】
次に、把持装置26は、全ストローク範囲の中間領域に位置決めすることはなく、上側領域及び下側領域にのみ位置決めすれば良いという場合について、図6により説明する。実際の加工システムでは、中間領域は丁度工作機械14のスプラッシュガードを越すために専ら逃げ動作を行う領域で、この位置に把持装置26を位置決めすることはないというケースが多い。上側領域を実アドレスで0mmから200mm未満、中間領域を200mm以上800mm未満、下側領域を800mm以上1200mm以下とする。これに伴い、第1のスライダ20にリミットスイッチ68を設け、第2のスライダ22が上端から200mmの位置以下に下降するときはドッグ70を踏み続けるように構成する。把持装置26が上端にいるとし、実アドレス100mmの位置に位置決めせよと指令された場合、サーボアドレス100mmの位置に位置決めされ、サーボ完了信号を確認すれば把持装置26の位置決めは完了である。
【0034】
今度は、実アドレス1100mmの位置に位置決めせよと指令された場合、第2のスライダ22はサーボアドレス500mmの位置に移動を開始する。するとドッグ70はリミットスイッチ68を踏み、第1のスライダ20は下限位置まで下降する。検出器66の信号と、サーボ完了信号とを確認すれば把持装置26の位置決めは完了である。次に把持装置26が上端位置すなわちサーボアドレス0mmに上昇せよと指令された場合、第2のスライダ22は上昇する。ドッグ70がリミットスイッチ68からはずれると第1のスライダ20は上限位置に上昇を開始し、検出器64の信号と、サーボ完了信号とを確認すれば、把持装置26の位置決めは完了である。この場合、予め指令される実アドレスに応じて第1のスライダ20の上昇、下降を登録しておく必要がなく、第2のスライダ22のサーボアドレスだけの制御を行えば良い。つまり把持装置26の位置決め制御の場合は、第1のスライダ20が固定され、1つのサーボモータで1本の長いアームを昇降制御する従来のガントリローダ装置と同様、簡単である。
【0035】
このように、本発明の加工システムのローダ装置10では、第1のスライダ20及び第2のスライダ22からなる可動部分の駆動を、位置決め制御を必要としない第1のスライダアクチュエータ40と位置決め制御を必要とする第2のスライダアクチュエータ48とにより分担して行って、把持装置26の移動の一部を高速の定量移動によって置き換えているので、1つのアクチュエータで所望される把持装置26の移動量全体にわたって位置決め制御を行いながら第1のスライダ20及び第2のスライダ22を駆動する場合と比較して、駆動装置が安価となり、ワークWをより短い時間で所望される高さ位置に位置決めすることができる。またこのとき制御指令が複雑化することはない。
【0036】
特に、ローダ装置10では、把持装置26のストロークのうち上側領域と下側領域のみを使用し、中央領域を使用しないことが多いので、この中央領域の移動に第1のスライダアクチュエータ40による定量移動を対応させることにより、位置決め精度を犠牲にすることなく、より短時間で把持装置26の上下方向移動を達成することができるようになる。また、中央領域を使用する場合でも、第1のスライダ20がそのストロークの上限位置に停止しているときに第2のスライダ22の把持装置26が移動可能な範囲の下限と、第1のスライダ20がそのストロークの下限位置に停止しているときに第2のスライダ22の把持装置26が移動可能な範囲の上限とが一致するように又は重なるようにすればよい。
【0037】
次に、把持装置26によって把持されたワークWが工作機械14の加工テーブル50に載置されると、把持装置26からワークWが解放され、第2のスライダ22を再び逆の手順で上昇させる。
【0038】
工作機械14の加工テーブル50からワークWを除去するときも同様にローダ装置10が動作することは、以上の動作の説明から当業者にとって明らかである。また、ワーク授受装置60とローダ装置10との間のワークWの授受は、以上に説明した工作機械14の加工テーブル50とローダ装置10との間のワークWの授受と同様にして行われる。
【0039】
以上、図示された実施形態について説明したが、本発明の加工システムは上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、第1のスライダ20がそのストロークの上限位置と下限位置とのみに停止できるようになっているが、その中間の予め定められた単数又は複数の高さ位置に停止できるようになっていてもよい。この場合にも、リミットスイッチや近接センサなどを使用して、第1のスライダ20がその中間高さ位置に到達したことを検出するようにすればよく、上記実施形態と同様に第1のスライダアクチュエータ40として誘導モータなど非精密制御用アクチュエータを使用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、加工システムのローダアーム装置が第1のスライダと第2のスライダとがいわゆるテレスコープ状に伸縮可能な構成となっているので、ローダ装置の設置に必要な空間の高さを低く抑えながらローダ装置のワーク把持部の十分なストロークを確保することができる。しかも第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されているので、いずれか一方のスライダのアクチュエータに精密位置決め機構を採用し、他方のスライダのアクチュエータは予め決められた複数の位置にのみ位置決め可能な機構を採用できるので、ローダ装置が安価となり、位置決め精度を下げることなく高速で把持手段を位置決めできる。
【0041】
更に、ローダアームを2本並設したローダ装置を用いることにより、あるいは複数の軌道を設けることにより、ワーク又はワークパレットの搬送効率が向上して、加工システムの生産性が上がる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローダアームが上昇位置にあるときの本発明の加工システムの側面図である。
【図2】ローダアームが下降位置にあるときの本発明の加工システムの側面図である。
【図3】本発明の加工システムの正面図である。
【図4】本発明の複数の軌道を有する加工システムの平面図である。
【図5】把持装置を全昇降ストローク域の任意位置に位置決めする場合の、第1のスライダアクチュエータと第2のスライダアクチュエータの作動を説明する線図である。
【図6】把持装置を全昇降ストローク域のうち、上側領域と下側領域にのみ位置決めする場合の、第1のスライダアクチュエータと第2のスライダアクチュエータの作動を説明する線図である。
【図7】従来技術の加工システムの側面図である。
【符号の説明】
10…ローダ装置
14…工作機械
16…軌道
18…移動台
20…第1のスライダ
22…第2のスライダ
26…把持装置
40…第1のスライダアクチュエータ
48…第2のスライダアクチュエータ
50…加工テーブル
Claims (7)
- 工作機械の上方に設けられたフレームに沿ってワーク又はワークパレットを搬送し、工作機械に搬入したワークを加工し、加工後工作機械からワークを搬出する加工システムにおいて、
配列された複数台の工作機械と、
前記工作機械にワーク又はワークパレットを搬送するために前記フレームに設けられた軌道と、
前記軌道に沿って水平方向に移動可能に設けられた移動台と、
前記移動台に上下方向に移動可能に設けられた第1のスライダと、下端部にワーク又はワークパレットの把持手段を備え前記第1のスライダの移動方向と平行に移動可能に設けられた第2のスライダとを有し、前記第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されたローダアーム装置と、
工作機械に搬入するワーク又はワークパレットを前記ローダアーム装置に受け渡し、工作機械から搬出したワーク又はワークパレットを前記ローダアーム装置から受け取るワーク授受装置と、
を具備することを特徴とした加工システム。 - 前記ローダアーム装置は、前記移動台に前記第1のスライダ及び第2のスライダで成るローダアームを2本並設した請求項1に記載の加工システム。
- 前記軌道は、複数設けられ、前記各軌道に対応して前記ワーク授受装置を設け、前記ワーク授受装置を搬送ラインでつないだ請求項1又は請求項2に記載の加工システム。
- 工作機械の上方に設けられたフレームに沿ってワーク又はワークパレットを搬送し、工作機械に搬入したワークを加工し、加工後工作機械からワークを搬出する加工システムにおいて、
前記工作機械にワーク又はワークパレットを搬送するために前記フレームに設けられた軌道と、
前記軌道に沿って水平方向に移動可能に設けられた移動台と、
前記移動台に上下方向に移動可能に設けられた第1のスライダと、下端部にワーク又はワークパレットの把持手段を備え前記第1のスライダの移動方向と平行に移動可能に設けられた第2のスライダとを有し、前記第1のスライダ又は第2のスライダが移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成されたローダアーム装置と、
を具備することを特徴としたローダ装置。 - 前記ローダアーム装置の前記第1のスライダ及び第2のスライダのうち一方のスライダは、移動のストロークの任意の位置に位置決め可能に構成され、他方のスライダは、移動のストロークの予め決められた複数の位置にのみ位置決め可能に構成された請求項4に記載のローダ装置。
- 前記第1のスライダ及び第2のスライダは、それぞれ第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータにより駆動され、前記第2のスライダの把持手段に上下方向の移動要求があったとき、前記第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータを同時に駆動させる請求項5に記載のローダ装置。
- 前記第1のスライダ及び第2のスライダは、それぞれ第1のスライダアクチュエータ及び第2のスライダアクチュエータにより駆動され、前記第2のスライダの把持手段に上下方向の移動要求があったとき、移動のストロークの任意の位置に位置決め可能なスライダアクチュエータから駆動させ、該スライダアクチュエータの移動位置に応じて自動的に他方のスライダアクチュエータを駆動させる請求項5に記載のローダ装置。
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