JP3950181B2 - 光学的機械的に読み取り可能な情報保持体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的機械的に読み取り可能な情報保持体、更に詳細には、少なくとも2つの保護層からなり、その間に微視的に細かいレリーフ構造が光学マークとして刻印され配置されているプラスチック薄層からなる光学的機械的に読み取り可能な情報保持体(情報記憶媒体)に関し、またその情報保持体を利用した解錠システム、その情報保持体に情報を書き込む方法、並びに情報保持体の使用法法にも関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の光学的機械的に読み取り可能な情報保持体は、例えば書類、紙幣、キーコード表、証明書など、全ての種類の対象を識別するために使用される。
【0003】
このような光学的機械的に読み取り可能な情報保持体は欧州特許出願EP568186A2から知られている。情報保持体の所定箇所に回折光学的な作用を及ぼす識別マークが取りつけられている。この識別マークは品目を特徴づけるためにセットになった種々の識別マークから選ばれ、所定数のマークが個々に品目上に接着される。組み合わせにおいて数が所定数ありかつ正しい順序で識別マークが接着されている場合には、反射または透過により読み取り可能な光学的な識別コードが得られる。
【0004】
スイス特許公報594935号には、縁が互いに当接しない多数の領域を有する光学的機械的に読み取り可能な複数の行を配置した情報保持体として機能する書類が記載されている。各領域は回折光学的な作用を及ぼすマークを有し、そのマークは書類の基板に刻印され、ビット値が行内の領域の相対位置によって定まる2値の数値(ビット)を表している。多数のビットをグループにまとめることによって情報がエラー検出コードで暗号化され、それによって後でマークが変更されたかを識別することができる。回折光学的に作用を及ぼすマークを有する互いに当接しない領域からなる光学的機械的に読み取り可能な平行なクロックトラックによって、記憶されている情報の読み出しの安全性が向上する。
【0005】
スイス特許公報第616254号から知られた、周期的に繰り返されるマークを有するクロックトラックは読み取り装置に信号列を発生し、その信号列からクロックトラックに沿った現在の読み出し方向を知ることができる。
【0006】
スイス特許公報第604146号には、局部的に熱作用を及ぼすことによりプラスチック表面に刻印された光学的な回折効果を有するレリーフパターンの加熱箇所が変化し、それにより刻印されたプラスチック表面が刻印前に有していた構造が再現される方法が記載されている。
【0007】
回折光学的な作用を及ぼすレリーフパターンを欧州特許出願EP−401466A1に記載のプラスチック薄層に埋め込むことができる。製造に使用可能な材料の一覧が米国特許公報第4856857号に記載されている。
【0008】
従来の技術は、光学的機械的に読み取り可能な情報保持体が個々に合成されたエレメントあるいは容易に個別化できるエレメントからなるコードを有しており、あるいは書類として保護すべき対象に取りつけるのに適していないという欠点を有している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、機械的に一回書き込み可能であり、かつ繰り返し光学的機械的に読みだし可能なスペースをとらず安価な情報記憶媒体であって、確実に情報の偽造の試みを識別することができる情報保持体を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この課題は本発明によれば、
少なくとも2つの保護層(2;3)からなり、その間の共通の境界面(4)に微視的に細かいレリーフ構造(5)が光学マーク(6)として刻印され配置されているプラスチック薄層(1)からなる光学的機械的に読み取り可能な情報保持体において、
情報を記憶するための情報トラック(18)が少なくとも2つの平行な細片(19;20)を有していて、各平行な細片(19;20)は光学マーク(6)としてその全面に途切れることなく同じレリーフ構造(5)の単一の回折格子を有しており
各平行な細片(19;20)の光学マーク(6)はその微視的に細かいレリーフ構造(5)の格子パラメータと回折特性が相違しており、
プラスチック薄層(1)の表面(9)を破壊することなくエネルギの作用によって情報トラック(18)の光学特性が所定の箇所で不可逆的に局所的に変化されて情報が書き込まれ、その場合情報トラック(18)は、平行な細片(19;20)のそれぞれに繰り返し読み出し可能な同一の情報が1回書き込まれるように構成されており
また、両細片(19;20)には同じ情報が並列して記録され、その場合第1の細片(19)の第1の情報パターンと第2の細片(20)の第2の情報パターンはその光学マークの光学特性が互いに相補的になっていて、第1の情報パターンは第2の情報パターンの変化していない光学特性を有する箇所と不可逆的に変化された光学特性を有する箇所を入れ換えることによって得られ、平行な細片(19;20)に変化された光学マークの光学特性と変化していない光学特性からなる相補的なパターンが発生する構成により解決される。
【0011】
情報トラックは、平行な細片のそれぞれに繰り返し読み出し可能な同一の情報が1回書き込まれるように構成されており、その場合平行な細片に変更されたレリーフ構造と変更されないレリーフ構造とからなる相補的なパターンが発生する。
【0012】
更に、情報トラックに対して平行に、クロックマークを有する光学的に読み取り可能なクロックトラックが配置されており、それぞれ隣接する2つのクロックマークが光学的に区別可能な中間面によって分離される。
【0013】
また、他のクロックトラックの例では、クロックトラックは連続するクロック領域からなり、各クロック領域は光学マークとしての3つの異なるレリーフ構造の一つを有しており、グループ化された互いに連続する3つのクロック領域の光学マークはそれぞれ相違している。一実施形態では、プラスチック薄層は透明であり、各保護層の複素数屈折率が相違するように設定される。
【0014】
また、本発明では、読み取り装置と、外部ユニットと、上述した光学的に読み取り可能な情報保持体とからなる解錠システムが設けられる。この解錠システムでは、読み取り装置と外部ユニットが施錠装置に組み込まれており、情報保持体が鍵上に配置される。情報トラックに記憶された情報は読み取り装置によって読み取り可能で、外部ユニットへ伝送されてその情報が格納されている識別子と比較される。外部ユニットは情報が識別子と一致した場合には施錠装置の錠を解錠するようにする。
【0015】
また、本発明では、上述した情報保持体の書き込みは次のようにして行なわれる。光束になった光エネルギをプラスチック薄層の細片の領域に供給することにより表面を破壊することなく情報トラックの光学特性が局所的に変化される。それにより情報がパターンとして細片に書き込まれ、細片上で元の光学特性を有する箇所と変化された光学特性を有する箇所が発生する。その場合、両細片に同じ情報が並列して記録され、第1の細片と第2の細片の情報パターンはその光学マークの光学特性が互いに相補的になっている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す例を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
図1において符号1は2つの保護層2と3からなる記憶媒体のプラスチック薄層を示す。各保護層の共通の境界面4には顕微鏡的細かさを有する刻印されたレリーフ構造5が設けられており、その回折格子としての作用は線間隔、輪郭並びにアジマスなどのパラメータによって定められている。熱せられた母型を用いてレリーフ構造5を保護層2、3のいずれかに刻印することによって、光学マーク6が形成される。
【0018】
刻印すべき保護層2ないし3は好ましくは刻印前にマット構造(光沢のないつや消し構造)を有する。プラスチック薄層1は種々の仕様で形成することができ、図面にはそのうちの1つが例示されている。プラスチック薄層1の表面は、接着層7を形成する接着材料によって完全に被覆されており、それによって記憶媒体を対象8に堅固に結合することができる。接着層7の接着材料に一方の保護層2ないし3の機能を持たせることができる。接着層7の材料から保護層2ないし3との区別が可能であって、いずれにしても保護機能が存在する。
【0019】
接着材料が加熱接着剤のグループに属する場合には、接着の際に熱作用による光学マーク6の破壊に対して保護するためにプラスチック薄層1の露出した表面9には、好ましくは冒頭で挙げた欧州特許出願EP401466A1が教示するような高熱に耐える強靭なプラスチックからなる保護フィルム9’が設けられる。製造する場合にはプラスチック薄層1は長尺の帯として形成され、その帯から必要に応じて一部が接着可能な光学的記憶媒体として切り取られ、接着層7を用いて保護すべき対象8に取り付けられる。保護フィルム9’はUV硬化性の塗料を第1の保護層2上に直接塗布して、その後紫外線照射によって乾燥させることによっても形成することができる。
【0020】
例えば熱伝導または光線によりマーク6の局所にエネルギが伝達されると、レリーフ構造5は変化し、保護層2ないし3の刻印表面は刻印前に存在した構造、すなわちマット構造、あるいは他のレリーフ構造5、あるいは構造のない滑らかな面に戻る。伝達されるエネルギは、プラスチック薄層1の表面が変化せず、あるいは破壊されないように調整して供給される。
【0021】
光学マーク6に入射する光線10は、入射する光の波長に関係する対応した回折次数に偏向される。その回折次数が、例えば単色の光の場合に光線10に対して対称な2つの方向の矢印11、11’で示されている。方向11ないし11’に配置された少なくとも1つの光センサ12ないし12’によって、読み取り装置13による機械的な読み取りが可能となる。読み取り装置の導線14を介して光センサ12と接続されている制御装置15において、光センサ12ないし12’の信号が処理され、その結果が読み取り装置13の外部に配置されたユニット16へ伝達される。方向11と11’に配置された2つの光センサ12、12’を用いると、読み取り装置13は、非対称なレリーフ構造5を有するマーク6と対称なレリーフ構造5を有するマークを区別することができる、という利点が得られる。普通に照射した場合には可視光で機械的に読み取り可能なマーク6は色彩が微妙に変化することにより容易に視認することができる。
【0022】
境界面4は例えば、蒸着により形成される光学的に有効な反射層としての金属層、半導体層あるいは誘電体層を有し、その層厚と組成により境界面4の透過能力および反射能力、すなわちマーク6が反射だけで、あるいは透過によっても読み取り可能であるかが決まる。境界面4自体は、両保護層2、3が異なる屈折率を有する材料からなる場合には反射層として作用する。その場合に、複素数の屈折率は実数部または虚数部を、あるいは両方を異らせるようにすることができる。マーク6を反射並びに透過で機械的に良好に読み取れるようにするには、境界面4で屈折率を約0.1から0.25だけ変化させれば十分である。
【0023】
マット構造を有する境界面4は入射する光線10の光をすべての空間方向に均一に拡散する。従って観察方向には無関係にマット構造を有する箇所は目には常に光が弱められてあるいは暗くなって見える。読み取り装置13においてマット構造を有する箇所では光センサ12ないし12’からは出力信号が発生しない。境界面4の構造に光沢があると、光学の反射および屈折の法則に従って光線10が偏向される。光センサ12ないし12’は、その光センサに関連しないレリーフ構造5による回折光並びに光沢のある構造による反射光を受光しないように配置されている。
【0024】
光線10ないしは回折光が進入するプラスチック薄層1の層は、少なくとも光学マーク6の機械的な読み取りに使用される光の波長に対して透明でなければならない。図1においては、例えば情報の読み出しは反射で行われる。従って保護フィルム9’と第1の保護層2は少なくとも読み取り用の光に対しては透過性を有し、また第2の保護層3、接着層7並びに対象8の光学的特性は読み取りに関係なく設定可能であり、あるいは他の理由に基づいて設定できるものである。赤外線で読み出すように定められている光学マーク6を有するプラスチック薄層1はさらに、可視波長領域の光に対しても透過性とすることができる。この種のマーク6は通常の照射と通常の観察方向の元では人間の目には目立たない、マット構造に似た外見を有する。
【0025】
プラスチック薄層1は好ましくは安価で非接触で光学的に読み取り可能な情報の記憶媒体として適している。完成されて対象8に固定された記憶媒体に1回書き込みを行うことによって記憶媒体に情報が記憶される。その場合、所定の箇所に熱を調節して供給することによって光学マーク6の光学特性が局所的に変化される。
【0026】
例えば、冒頭で述べたスイス特許公報CH−604146に記載されているように、レリーフ構造5は加熱された箇所がマット構造に変化する。従って光センサ12、12’は、光強度が異なる強さで受光されることからマット構造を有する箇所とレリーフ構造5を有する箇所とを区別することができ、それに応じた出力信号を発生して、それが制御装置15へ出力される。
【0027】
情報保持体(情報記憶媒体)の他の実施形態においては、情報を書き込むために、レリーフ構造5と保護層2、3に変化を与えることなく、境界面4上の反射層の光学特性が局部的に変化される。反射層の照射された箇所自体が光線10のエネルギを吸収するので、保護層2、3がかなり加熱されてレリーフ構造が変化する前に、あるいは保護機能が完全に無くなってしまう前に、反射層に不可逆的な変形が発生する。従って、情報を書き込む際に照射された反射層の箇所は反射性がなくなり、透明になって、それにより情報を読み出す際に回折光が光センサ12に至る所定の方向11へ偏向されることはなくなる。
【0028】
情報記憶体の第3の実施形態においては、情報を書き込むと保護層2または3の光学特性は変化するが、反射層とレリーフ構造5は変化しない。情報を読み出す時に光線10が通過する保護層2ないし3は色素を有し、その色素は書き込みの際に色素に固有の限界温度を越えて加熱することにより(例えば強い光線を照射することにより)加熱された箇所2’ないし3’が局部的に透明な物質から情報を読み取る光を吸収する物質に、あるいはその逆に不可逆的に変化する。例えば保護層2ないし3は情報の書き込み前には完全に透明である。情報の書き込み後は局部的に変化された保護層2ないし3の箇所2’ないし3’は情報を読み出す光を透過しなくなる。光線10が通過する保護層2ないし3は、透明度が変化した箇所2’と3’では、透明度が変化しなかった保護層2ないし3とは異なる光量を光センサ12に透過させる。透明度の変化は、レリーフ構造5がマット構造に変化したのと同様な作用を読み取り装置13に及ぼす。熱変色特性を有するこの種の色素は、例えば公報US−PS2663654、US−PS3682684及びEP277032から知られている。
【0029】
情報記憶体の他の実施形態において両保護層2、3の屈折率の差によってレリーフ構造5の光学特性が決まる場合には、両保護層2、3の一つに熱変色色素を混ぜることによって、書き込み時に屈折率を不可逆的に変化させることが可能となる。情報を読み取り時、回折効果によって光センサ12に達する光量の強度は、局所2’、3’において加熱により色素が変化して屈折率の差が局所的に変化しているかどうかに関係する。
【0030】
情報記憶体の各実施形態において、読み取り装置13は、未変化の保護層2、3を背景として不可逆的に変化した箇所2’のパターン情報を読み出すことができる。情報を読み取る読み取り装置13は光学マーク6において回折された光のみを受光し、ないしはその非存在を検出するだけなので、この情報記憶体は、書込可能なのは一回であるが、多大な手間をかけないと模造または偽造することができないという利点を有する。光学マーク6と表面9が無傷であることにより、素人にとっても情報記憶体の真偽性を視覚により検査することが可能となる。
【0031】
好ましくは書き込み用の光線10の強度は、読み取り用の光よりも大きく、更に強度の最大値が他の波長領域にある光によって書込みが行われる。例えばマーク6は赤外線で読み出され、一方書き込みには色素または反射層に適合した赤外線よりも短い波長を有する光が使用される。
【0032】
第1の実施形態の情報記録体に基づいて情報の記憶と読み出し並びにその利用が説明されるが、これは他の実施形態にも当てはまる。但し、その場合レリーフ構造が変化するのではなく、反射、吸収及び/または屈折率に関する特性が不可逆的に変化される。
【0033】
図2は帯状に形成されたプラスチック薄層1(図1)から切り取られた、まだ情報が書き込まれていない情報保持体17を示す。情報保持体17は光学マーク6(図1)を備えた情報トラック18を有する。情報トラック18は少なくとも2つの平行な細片19、20からなる。各細片19、20は光学マーク6としてその全面に途切れることなく同じレリーフ構造5(図1)の単一の回折格子を有する。細片19、20の微視的に細かい各レリーフ構造5は少なくとも格子パラメータが相違している。平行な細片19、20はその長手側が互いに接するようにしてもよく、あるいは分離細片21によって隔たるようにしてもよい。情報を書き込むために、すでに説明したように、プラスチック薄層1の表面9(図1)を破壊することなく情報トラック18の光学特性がエネルギ作用によって不可逆的に変化される。
【0034】
好ましくは情報保持体17は、情報トラック18に沿って情報を読み出す際の安全性を高めるために、クロックトラック22を有する。分離細片21を例えばクロックトラック22にすることができる。例えば分離細片21の露出した面側9(図1)に光を吸収するバー形状のクロックマーク23からなる光学的に読み取り可能なクロックトラック22を従来の技術で形成することができる。同様に、情報トラック18の作業工程と同一の作業工程で光学マーク6としてクロックマーク23を刻印すると、安価になる。その回折光学的な作用を及ぼすレリーフ構造5は少なくとも格子パラメータが、情報トラック18の光学マーク6のものとは異なっている。前後するクロックマーク23は中間面24によって互いに分離されている。分離細片21と中間面24の面は、それぞれ境界面4(図1)の構成に従って、入射する光に関して反射性、マットまたは透明とすることができ、あるいは全く他のレリーフ構造5を有するようにしてもよい。
【0035】
光線10は、情報保持体17を矩形の光点25で照射する。この光点は細片19〜22を横切る方向に光学マーク6を照射し、情報トラック18に沿って移動され情報を読み出す。好ましくは光点25の幅は読み取り方向26におけるクロックマーク23の幅にほぼ相当し、中間面24の幅は光点25の幅よりも大きくなっている。
【0036】
図2の図面において左の部分には細片19、20と分離細片21を有する情報トラック18が図示されている。右の部分においては情報トラック18はクロックトラック22によって分離された2つの細片19と20を有する。ハッチングは、細片19、20、21の光学マーク6とクロックマーク23の光学マークを区別したり、あるいは光点25の面を強調する単に製図的な手段である。
【0037】
他の製図的手段として、図3において情報トラック18に対して直角に記載された破線がある。この破線は細片19と20を領域27及び28に細分するものである。破線は単に説明のためにだけ用いられるものであって、情報保持体17上には実際には存在しない。クロックトラック22は、領域分割に対応しているが領域長さの半分だけピッチが変位したクロックトラック領域29を有する。クロックトラック領域29は、文字A、B及びCで表され、クロックトラック22に沿って例えば
ABCABCABCABCABCABCABCABC
と周期的に繰り返される異る3種類のレリーフ構造5を有する。
【0038】
読み取り装置13(図1)はクロックトラック22を認識するためだけに少なくとも3つの光センサ12(図1)を必要とする。それにより読み取り装置13においてはあるクロック領域29から次のクロック領域へ移行する際に信号列から、読み取りの間に読み取り方向26(図2)が変化したか否かを識別することができる。冒頭で挙げたスイス特許公報CH616254から知られている、クロック領域29に光学マークA、B、Cを有するクロックトラック22は、情報保持体17が例えば手動で移送され、したがって連続的な読み取り方向26の維持が保証されていない読み取り装置13の場合に特に効果的である。
【0039】
図4の読み取り装置13は光線10を発生させる光源30を有する。光学手段31によって光源30の光は情報保持体17上に、例えば矩形の光点25(図2)の形状で合焦される。読み取り装置13の仕様は、情報保持体17に書き込まれたデータが読み取れるようになっている。
【0040】
読み取り装置13の光学手段31の他の実施形態では、例えば振動するミラーが設けられる。このミラーにより円形な光線束10、10’、10”は細片19、20並びにクロックトラック22を横切る方向に振動されて、光点25の領域が平均して均一に照射されるようになる。光点25は偏向される光線10’、10”に比較して低速ではあるが、十分に読み取れる速さで情報トラック18(図3)に沿って移動する。
【0041】
細片19の領域27(図3)及び/または細片20の領域28(図3)の光学マークが無傷で光学特性が変化していない場合には、入射光は細片19ないし20に対して幾何学的に配置された光センサ12ないし12”に回折されるが、そうでない場合には、レリーフ構造5の光学特性が変化するので、入射光は関連する光センサ12ないし12”には到達しない。例えばマット構造は光を空間に散乱させるので、光センサ12ないし12”の場所における光強度は充分でなく、導線14を介して出力信号が制御装置15に出力されなくなる。クロックマーク23(図2)ないしはクロックトラック22(図2)の領域29の一つ(図3)によって回折された光が他の光センサ32により受光され、クロック信号が光センサ32と接続された導線14を介して制御装置15に送信された場合には、出力信号が制御装置15に記憶される。
【0042】
光センサ12、12’(図1)、12”、32の幾何学的配置は、各光学マーク6に関連するレリーフ構造5(図1)によって定まる。というのは回折光の方向はレリーフ構造5に関係するからである。例えば破線のブロックで示したクロックトラック22を読み取る光センサ32は図4の紙面の外部に配置されている。
【0043】
振動する光線10’、10”を有する読み取り装置13は読み/書き装置33に付け加えることができ、その場合には情報を情報保持体17に書き込むための機能を果たす。制御装置15は書き込みモードと読み取りモードで使用できるように構成されており、ユニット16からの信号によって両モード間を切り替えることができる。光源30としては好ましくは、半導体レーザダイオードが使用され、その強度は制御装置15によって電気的に容易に制御可能である。書き込みモードにおいては制御装置15は光源30の光強度を増大させ、光学手段31を介して偏向動作の振幅を減少させ、また偏向周波数を減少させて光線10’、10”を消去すべき光学マーク6上へ制御する。
【0044】
光源30の最大の光強度は、保護層2、3の領域で光線10’、10”を一回移動させるだけで保護層2、3を加熱して、レリーフ構造5をマット構造に変換させるのに充分な強度である。クロックトラック22を検出する光センサ32が出力信号を制御装置15へ出力すると、領域27または28で消去プロセスが開始される。消去プロセスの有効性は対応する光センサ12、12’、12”でチェックすることができる。というのは制御装置15へ出力される出力信号は消去時に消滅するからである。制御装置15は、記憶媒体へ書き込むべきユニット16から来る情報を光学手段31への制御指令に変換するので、細片19ないし20上の領域27ないし28は所定の順序で消去される。
【0045】
読み/書き装置33に対象8を移送する移送装置34、34’が搭載されている場合には、読み/書き装置33を用いてクロックトラック22を形成することも可能である。制御装置15は制御線35を介して移送装置34、34’の制御可能なモータドライブ36と接続されており、移送装置は対象8を図面平面に対して垂直方向に読み取り装置13に移送する。
【0046】
振動する光線10’、10”により書き込みモードにおいて分離細片21にクロックトラック22のバー形状のクロックマーク23が形成される。その場合、例えばクロックマーク23にはレリーフ構造5が残存し、一方中間面24には加熱によってマット構造が発生する。クロックトラック22でのレリーフ構造5とマット構造の割り当ては、読み取り装置13がこのクロックトラック22を検出するように構成されている場合には、入れ替えても問題はない。読み/書き装置33を用いてクロックトラック22を発生させることの利点は、情報トラック18(図2)にデータを書き込む際に使用される情報密度とは関係なく光学マーク6の刻印を行えることにある。したがって書き込まれていない同一の情報保持体17を大量に安価に製造することが可能である。
【0047】
図5の情報保持体17は、図面右側では両細片19、20と分離細片21に元の光学マーク6(図1)を有する。元の光学マーク6が書き込みモードの開始時に制御装置15(図4)によって検査されるので、すでに書き込まれている情報保持体17には書き込みは行なわれない。
【0048】
図5の左側では情報保持体17の書き込みはすでに終了しており、回折光学的な作用を及ぼすクロックマーク23がマットな中間部分24によって分離されている。参照符号27で示した細片19の領域と、参照符号28で示した細片20の領域並びにクロックマーク23からなる領域対27、28により最小の情報ユニット(=1ビット)が形成される。規定通りに書き込んだ後では情報トラック18の領域対27、28は、そのままのレリーフ構造5(斜線部分)を有する領域は一方のみ(27または28)となる。というのは他の領域は書き込みの際にマット構造(非斜線部分)にされるからである。
【0049】
読み取りモードでは情報トラック18を読み出す際に制御ユニット15が各領域対27、28を類別する。例えば領域27のレリーフ構造5がそのままである場合には論理値1に設定されたビットを示し、一方領域28にそのままのレリーフ構造5がある場合には、そのビットは論理値ゼロとなる。もし両方の領域27、28でマット構造を有する領域対27、28があった場合には、それは情報を偽造する試みとして類別されて、読み取りプロセスが中断される。両方の領域27、28でそのままのレリーフ構造5を有する領域対27、28は、制御装置15においては書き込まれた情報の読み出しプロセスの開始または終了の記号として用いられる。
【0050】
書き込みプロセスが領域対27’、28’により図示されている。符号27’で示す細片19の領域は参照符号28’で示す細片20の領域とは異なる光学マーク6を有する。領域28’ではすでに領域の3分の2がマット構造に変換されている。次に光線10’、10”が情報トラック18の上方で横方向に移動されると、領域28’のレリーフ構造5(図1)は完全にマット構造に変換され、またクロックマーク23は発生する中間面24によって区分されるので、クロックマーク23は分離細片21のレリーフ構造5(二重斜線)を有し、中間面24はマット構造(斜線なし)を有する。
【0051】
情報保持体17の寸法は極めて小さい。細片19〜21は読み取り方向26(図2)に対して横方向に代表的にはそれぞれ約0.6mmの幅を有し、一方各領域対27、28の読み取り方向においては約0.2mmである。情報保持体17の長さは情報に必要な領域対27、28の最大数に従って決まる。クロックマーク23を予め刻印する場合には、クロックトラック23の幅を約0.4mmに減少させることができる。このように寸法を縮小することはできるが、光線10(図4)から光束を形成したり回折光を集光するためにより複雑な合焦手段が必要となる。情報密度が大きいこと並びにレリーフ構造5の変更が1回だけしか可能でないことによって、記憶情報の模倣、偽造ないし改竄に対する非常に高い安全性が得られる。
【0052】
2つの細片19、20だけでなく、光学マーク6を有するそれに平行な他の細片を設けて、それによってクロックマーク23に関連する最小の情報ユニットを例えば1バイト(=8ビット)に増大させることができる。
【0053】
図6においては情報保持体17は2つの細片19と20のみを有し、クロックトラック22(図5)は設けられていない。記憶データを確実に読み出すことができるようにするために、情報は公知のバーコードで書き込まれている。このバーコードは市場で広く利用されており、欧州特許公報のカバーシートにも見られる。バーコードに共通なことは、種々の幅のバー37とバー間隔38を特徴付けてグループ化することにより得られる情報を読み出す場合に、読み出し信号からデジタル情報を得るだけでなく、情報の識別に必要なクロック信号(セルフクロックコード)も得られることである。
【0054】
図6の図面にはバーコードの一部のみが図示されており、情報トラック18上への記録の原理が示されている。バーコードは情報トラック18上に2つ平行に記憶される。すなわち一つは第1の細片19上にバー37とバー間隔38を用いて、そしてそれに平行に第2の細片20上にバー37’とバー間隔38’を用いて記憶される。記録する場合、読み/書き装置33(図4)の光線10、10’、10”(図4)により細片19のバー37のレリーフ構造5(図1)はマット構造に変換され、一方細片20のバー37’は書き込み後もレリーフ構造5はそのままになっている。それに対してバー間隔38、38’の場合には細片19にレリーフ構造5が残り、細片20ではマット構造が形成される。
【0055】
各バー37、37’の対と各バー間隔の対38、38’は、上述の等間隔で図示された情報保持体17の領域対27’、28’の場合と同様に、それぞれマット構造とレリーフ構造5を有するその対に固有な幅を有する部分からなる。第1の細片19と第2の細片20におけるバーコードの両記録は、光学マーク6として互いに相補的である。というのは第1の細片19のパターンは第2の細片のパターンのマット構造とレリーフ構造5を入れ換えることによって得られるからである。
【0056】
バーコードで記録することは、情報保持体17の偽造の試みに対する大きな安全性とバーコードの確実な読み取りとを組み合わせることができるとともに、読み取り装置13(図4)の光センサの数を2つに削減することができるという利点を有する。情報保持体17には、対象8に取り付けた後でここで説明した相補的なバーコードを用いて対象8に関係する情報が書き込まれる。
【0057】
読み取り装置13は、簡単な実施形態では、図7に示すようにきわめて安価で簡単に形成されており、この場合読み取り装置は、3つの光センサ12、12”、32と、制御ユニット15と、コンデンサと円筒レンズ(これらは詳細には図示されていない)からなるパッシブな光学手段31を有する光源30とから形成されている。制御ユニット15は、光源30用の給電装置39と、導線14を介して3つの光センサ12、12”、32から伝達される出力信号を増幅する増幅器40と、出力信号を変換して外部に接続されているユニット16で使用可能な信号列に変換する解析器41とを有している。
【0058】
好ましくは、周囲光が読み取りプロセスに影響を与えないように、発振器42により光源30の強度が変調される。周波数fで作動する発振器42はその周波数信号を給電装置39と復調器43へ出力する。周波数信号のクロックで光源30がオンオフされる。発振器42の周波数fは、充分高く代表的には1kHzから100kHzであり、読み取りプロセスに障害はない。解析器41は復調器43、スタート/ストップ検出器44、デコーダ45並びに読み出した信号列を読み取りプロセスが終了するまで記憶して、データをさらに外部ユニット16へ伝送するレジスタ46から構成されている。
【0059】
光線10、10’、10”が周波数fで変調される結果として、光センサ12、12”、32の出力信号も同様に発振器42の周波数fで変調される。増幅器40で出力信号が増幅された後に、出力信号は別の信号線40’を介して復調器43に達する。周波数fと等しいクロックで出力信号が復調される。復調器43は細片19(図5)用の光センサ12の出力信号と光センサ32のクロック信号とを「アンド」の論理で結合して信号S1を形成する。同様にして細片20(図5)用の光センサ12”の信号から信号S2が形成される。信号S1とS2並びに光センサ32のクロック信号はさらに、復調器43でフィルタにかけられ、その後信号S1とS2並びにクロック信号Tがデコーダ45に伝送される。
【0060】
デコーダ45では、各クロック信号Tごとに両信号S1とS2のうち一方のみが発生しているかが調べられる。シリアルに発生する信号S1ないしS2はレジスタ46へ送られ、発生した時系列でレジスタに記憶される。レジスタ46の情報は、すでに情報を情報トラック18(図5)に書き込む際に定められたように、5ー3選符号あるいは7ー5選符号を有することができる。記録の終了が検出されると、レジスタ46の内容がユニット16へ伝達される。
【0061】
あるクロック信号Tに対して両信号S1とS2が得られない場合には、上述したように、読み取り装置13は復調器43からスタート/ストップ検出器44へ送られる信号を用いて読み取りプロセスを中断し、レジスタ46の誤った内容がユニット16へ送られる前に、レジスタ46の内容を消去する。スタート/ストップ検出器44はスタート信号でレジスタ46をクリアし、ストップ信号の発生でレジスタ46に記憶されている情報をユニット17に引き渡す。
【0062】
相補的なバーコードを読み取る読み取り装置13においてはクロックトラック用の光センサ32は設けられておらず、あるいは多目的装置の場合にはオフになっている。復調器43には信号線40’を介して光センサ12、12’から増幅された出力信号のみが供給され、バーコードに使用可能なアルゴリズムを用いてクロック信号Tが形成される。このクロック信号Tは両信号S1及びS2と共にデコーダ45へ供給される。解析器41の他の機能は同じである。
【0063】
対象8が読み取り装置13の読み取り窓に挿入されると、光線10が光学マーク6(図1)に入射する。対象をさらに移動することによって、光線10は情報の記録の終了まで情報トラック18の上方を移動するので、全情報が読み出される。
【0064】
図8は情報保持体17の応用例を示す。対象8(図1)は鍵47であって、鍵の柄47’に保護溝48ないし48’が設けられ、その中にコード化すべき情報保持体17が収容される。保護溝48が鍵の柄47’の軸に沿っている場合には、例えば鍵47を錠49に挿入すると情報の読み出しないし書き込みを行うことができる。錠49には読み取り装置13ないし読み/書き装置33が搭載されており、錠は外部ユニット16を有する施錠装置49’の一部となっている。
【0065】
外部ユニット16は、読み取り装置13から送られてくる情報を外部ユニット16に格納されている識別子と比較するように構成されている。情報保持体7から読み出された情報が識別子と一致した場合にのみ、外部ユニット16は錠49を解放する。というのはその場合には鍵47はその機械的形状によって錠49を解錠できるようになっているからである。
【0066】
他の実施形態においては情報保持体17を鍵の柄47’の周面に形成された保護溝48’に貼り付けたり、あるいは鍵の柄47’から鍵の握り47”へ移行する円錐部に固定することもできる。その場合には読み出しは錠49に差し込まれた鍵47が回転する際に行われる。この解放方法では、ユニット16が錠49を解放する前に、まず鍵47の形状が検査される。この機能では鍵47の形状に記憶されている情報により錠49の機械的な解放が行なわれる。すなわち錠49は鍵48の機械的な形状と情報保持体17の光学的に記憶された情報が錠49に合った場合にだけ解錠される。
【0067】
図9では対象8(図1)は証明カード50である。その面のデータ読み取りに適した箇所に情報保持体17が配置されている。読み取り装置13(図4)によって情報が識別されて、外部ユニット16(図4)においてサービスを受ける資格があることが確認された場合に、サービスが開始される。情報保持体17に格納されている情報が「スマートカード(smart card)」として知られている証明カード50の情報と比較される。その場合、「スマートカード」証明書50の電子回路素子51が外部ユニット16(図1)の機能を果たす。
【0068】
証明カード50の他の実施形態では、情報保持体17は証明カード50に内蔵される。その場合には図1から明らかなように、一方の保護層3は製造時に平坦な対象8上に直接形成され、接着層7は設けられない。境界層4に刻印して成形した後に、他方の保護層2が形成される。
【0069】
この情報保持体17(図2)は、光学的にコード化された情報が本質的に高い安全性を有し、かつ狭いスペースに情報ユニットの可能な組み合わせが多数できるという利点のほかに、個々の情報を書き込む前に情報保持体17を製造して対象8に取り付けることができる、という利点を有する。上述した全ての読み取り装置13は反射される回折光で動作する。しかし、この読み取り装置13は、情報保持体17と対象8が光を透過し、かつ所定の箇所に光センサ12、12’、12”、32が配置されていることを前提にすれば、回折光が情報保持体17を通過する透過型でも何等制限されることなく動作する。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明による情報保持体は、光学的にコード化された情報が本質的に高い安全性を有し、かつ狭いスペースに情報ユニットの可能な組み合わせが多数できるとともに、個々の情報を書き込む前に情報保持体を製造して対象に取り付けることができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】光学マークを読み取る読み取り装置を有する記憶媒体の構成を示す説明図である。
【図2】光学的な情報保持体を示す説明図である。
【図3】方向を識別するクロックトラックを有する光学的な情報保持体を示す説明図である。
【図4】書き込み/読み取り装置の構成を示すブロック図である。
【図5】記憶された情報を有する光学的な情報保持体を示す説明図である。
【図6】バーコードを示す説明図である。
【図7】光学的な情報保持体を読み取るための装置を示すブロック図である。
【図8】解錠装置の構成を示す構成図である。
【図9】証明カードを示す説明図である。
【符号の説明】
1 プラスチック薄層
2、3 保護層
5 レリーフ構造
6 光学マーク
7 接着層
8 対象
13 読み取り装置
16 外部ユニット

Claims (13)

  1. 少なくとも2つの保護層(2;3)からなり、その間の共通の境界面(4)に微視的に細かいレリーフ構造(5)が光学マーク(6)として刻印され配置されているプラスチック薄層(1)からなる光学的機械的に読み取り可能な情報保持体において、
    情報を記憶するための情報トラック(18)が少なくとも2つの平行な細片(19;20)を有していて、各平行な細片(19;20)は光学マーク(6)としてその全面に途切れることなく同じレリーフ構造(5)の単一の回折格子を有しており
    各平行な細片(19;20)の光学マーク(6)はその微視的に細かいレリーフ構造(5)の格子パラメータと回折特性が相違しており、
    プラスチック薄層(1)の表面(9)を破壊することなくエネルギの作用によって情報トラック(18)の光学特性が所定の箇所で不可逆的に局所的に変化されて情報が書き込まれ、その場合情報トラック(18)は、平行な細片(19;20)のそれぞれに繰り返し読み出し可能な同一の情報が1回書き込まれるように構成されており
    また、両細片(19;20)には同じ情報が並列して記録され、その場合第1の細片(19)の第1の情報パターンと第2の細片(20)の第2の情報パターンはその光学マークの光学特性が互いに相補的になっていて、第1の情報パターンは第2の情報パターンの変化していない光学特性を有する箇所と不可逆的に変化された光学特性を有する箇所を入れ換えることによって得られ、平行な細片(19;20)に変化された光学マークの光学特性と変化していない光学特性からなる相補的なパターンが発生することを特徴とする光学的機械的に読み取り可能な情報保持体。
  2. クロックマーク(23)を有する光学的に読み取り可能なクロックトラック(22)が情報トラック(18)に対して平行に配置されており、それぞれ隣接する2つのクロックマーク(23)が光学的に区別可能な中間面(24)によって分離されていることを特徴とする請求項に記載の情報保持体。
  3. 光学的に読み取り可能なクロックトラック(22)は回折光学的な作用を及ぼすレリーフ構造(5)を備えたクロックマーク(23)を有し、該レリーフ構造は少なくともその格子パラメータが、情報トラック(18)の光学マーク(6)のものと異なっていることを特徴とする請求項2に記載の情報保持体
  4. 情報トラック(18)の細片(19;20)に対して平行に連続するクロック領域(29)によって光学的に読み取り可能なクロックトラック(22)が形成され、各クロック領域(29)は光学マーク(6)としての3つの異なるレリーフ構造(5)の一つを有しており、グループ化された互いに連続する3つのクロック領域(29)のレリーフ構造(5)がそれぞれ相違しており、該3つの異なるレリーフ構造(5)がクロックトラック(22)に沿って周期的に繰り返されていることを特徴とする請求項に記載の情報保持体。
  5. 情報トラック(18)の両細片(19;20)への情報の記録はバーコードの形で行われ、バーコードの第1の細片(19)における記録と第2の細片おける記録は光学マークの光学特性が互いに相補的になっていて、第1の細片(19)におけるバーコードのパターンは第2の細片(20)におけるバーコードのパターンのマット構造とレリーフ構造(5)を入れ換えることによって得られることを特徴とする請求項1に記載の情報保持体
  6. プラスチック薄層(1)に保護すべき対象(8)上に接着するために接着層(7)が設けられていることを特徴とする請求項1からまでのいずれか1項に記載の情報保持体。
  7. 境界面(4)には、金属、半導体あるいは誘電体の層からなる光学的な反射層が形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の情報保持体
  8. レリーフ構造(5)と保護層(2 ; 3)に変化を与えることなく、境界面(4)上の反射層の光学特性が局部的に加熱されて不可逆的に変化し、それにより反射 層は照射された箇所で反射性がなくなり、透明となることを特徴とする請求項7に記載の情報保持体
  9. 保護層(2 ; 3)は、保護層の透明度を局部的に変化させるために、加熱により不可逆的に変化する色素を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の情報保持体
  10. 光線(10)を発生させるための光源(30)と、光センサ(12;12’;12”;32)とを有する読み取り装置(13;33)と、読み取り装置(13;33)と接続された外部ユニット(16)と、請求項1から9までのいずれか1項に記載の光学的機械的に読み取り可能な情報保持体(17)とから構成される解錠システムにおいて、
    読み取り装置(13;33)が施錠装置(49’)に組み込まれており、
    情報保持体(17)が鍵(47)上に配置されており、
    読み取り装置(13;33)が、情報保持体(17)の情報トラック(18)の両細片(19;20)上に記録された情報を読み取るために、光源(30)と光センサ(12;12’;12”;32)を有し、
    外部ユニット(16)は、読み取り装置(13;33)から伝送されてくる情報を格納されている識別子と比較し、該情報が識別子と一致した場合には施錠装置(49’)の錠(49)を解錠するように構成されていることを特徴とする解錠システム。
  11. 鍵(47)の情報保持体(17)上の情報トラック(18)が、鍵が錠(49)に挿入された場合に、あるいは錠(49)に挿入された鍵が回動されたときに読み出し可能であることを特徴とする請求項10に記載の解錠システム。
  12. プラスチック薄層(1)の表面(9)を破壊することなく、光学マーク(6)を有する情報トラック(18)の光学特性を変化させることにより請求項1からまでのいずれか1項に記載のプラスチック薄層(1)からなる情報保持体(17)に書き込みを行う方法において、
    光束になった光エネルギをプラスチック薄層(1)の情報トラック(18)の2つの細片(19;20)の領域に供給することにより表面(9)を破壊することなく情報トラック(18)の光学特性が局所的に変化され、それにより情報がパターンとして細片(19;20)に書き込まれて、各細片(19;20)上で元の光学特性を有する箇所と変化された光学特性を有する箇所が発生し、両細片(19;20)に同じ情報が並列して記録され、変化された光学特性と変化していない光学特性からなる第1の細片(19)の情報パターンと、変化された光学特性と変化していない光学特性からなる第2の細片(20)の情報パターンはその光学マークの光学特性が互いに相補的になっていることを特徴とする情報保持体に書き込みを行う方法。
  13. 請求項1から9までのいずれか1項に記載の光学的機械的に読み取り可能な情報保持体(17)を証明カード(50)に使用することを特徴とする情報保持体の使用方法。
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