JP3949537B2 - 排水処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水の処理を行う排水処理装置に係り、詳しくは接触材が充填される充填領域の構成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般家庭等から排出される排水の処理を行う排水処理槽において、槽内の充填領域に各種の接触材が充填された構成が知られている。例えば、排水中の有機汚濁物(汚泥分、溶存性の有機物など)の捕捉および貯留、およびこの捕捉された有機汚濁物の嫌気処理を行う嫌気濾床槽では、充填領域に種々の形状の濾材(接触材)が充填されている。この濾材の種類およびその充填態様は、汚泥分等の固形物の捕捉性、濾材の閉塞性等を勘案した好適なものが適宜選定される。
従来、充填領域を上下方向へ処理水が通過する構成において、例えば、複数の筒状濾材が縦置きで規則的に充填された第1の構成、また複数の筒状濾材が横置きで規則的に充填された第2の構成、また複数の球状濾材が不規則に充填された第3の構成などが提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記第1の構成では、筒状濾材の中空部が処理水の流れに沿って配置されこの中空部を処理水が円滑に流れるため、濾材自体が閉塞しにくくなる反面、濾材による固形物の捕捉性が低くなるという問題がある。また、上記第2の構成では、筒状濾材の筒壁部が処理水の流れを遮蔽するように配置されるため、濾材による固形物の捕捉性が高くなる反面、濾材自体が閉塞しやすくなるという問題がある。従って、濾材による固形物の捕捉性の向上と濾材の閉塞性の低減とを両立するのが難しい。また、上記第3の構成では、固形物の捕捉性および濾材の閉塞性を改善することができる一方、濾材の組付け性に難がある。すなわち、複数の球状濾材を不規則に充填すると、処理槽の搬送時等において濾材の充填密度が変わる場合があり、濾材の一定の組付け状態を維持するのが難しい。
【0004】
そこで、本発明者らは、接触材(例えば、生物処理装置に用いられる濾材)の一定の組付け性は維持したうえで、接触材による固形物の捕捉性の向上と接触材の閉塞性の低減とによって排水処理機能の安定化を図るべく、この種の排水処理装置の構成技術について鋭意検討した。その検討の結果、本発明者らは、接触材を規則的に組み合わせて充填する一方、接触材による固形物の捕捉性の向上と接触材の閉塞性の低減とを実現するべく接触材の配置を種々工夫することで、接触材の組付け性を確保したうえで排水処理機能の安定化を図ることが可能となることを見出すことに成功した。
本発明では、排水処理装置において充填領域に充填される接触材の組付け性を確保したうえで、排水処理機能の安定化を図るのに有効な充填領域の構成技術を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の排水処理装置は請求項1〜3に記載の通りに構成される。なお、これら各請求項に係る発明は、排水処理装置の充填領域に、複数の接触材を規則的に組み合わせて形成された接触体を充填する構成とし、更に、接触体に、この接触体を流通する処理水の流れ方向に沿って延びる流通路と、この流通路が延びる方向と交差する方向に配置され接触体を流通する処理水の流れを遮蔽する遮蔽部とを設け、しかも流通路および遮蔽部が処理水の流れ方向に関し互いに直列となるようにこれらを配置することで、接触材の組付け性の確保と、排水処理機能の安定化とを両立することができるようにした技術である。
【0006】
請求項1に記載の排水処理装置には、接触体、充填領域等が設けられている。この接触体は、複数の接触材を規則的に組み合わせて形成されるものである。この接触体を構成する接触材としては、例えば筒状のものをはじめ、網状のもの、板状のもの等を好適に用いることができる。なお、本発明でいう「接触材」には、嫌気濾床槽などに用いられる濾材をはじめ、各種の排水処理に用いられる種々の充填物などが広く含まれるものとする。これら各種の接触材のうち同種のものを、1つまたは複数の規則にしたがって組み合わせて接触体が形成される。例えば、複数の接触材の全てが一定の規則(1つの規則)にしたがって同じ向きに配列されてもよいし、或いは複数の接触材のうちの一部が第1の規則によって所定の向きに配列され、それ以外が第2の規則によって別の向きに配置されてもよい。これら複数の接触材を組み合わせた接触体が充填領域に充填される。この充填領域は、例えば装置内を区画する多孔部材等によって規定される。このような規則性をもって接触体を構成するため、例えば球状の接触材を不規則に充填して接触体を構成する場合に比して一定の組付け状態を維持することが可能となる。
【0007】
また、本発明では、この接触体に流通路および遮蔽部が形成される。これら流通路および遮蔽部は、処理水の流れ方向に関し互いに直列となるように配置される。例えば、処理水の流れに対し流通路と遮蔽部が交互に配置される。流通路は、接触体を流通する処理水の流れ方向に沿って延びる構成を有する。一方、遮蔽部は、流通路が延びる方向に対し所定の角度を持って交差するように配置される。例えば、流通路の軸方向に対し直交する向きで遮蔽部が配置される。また、この遮蔽部は、接触体を流通する処理水の流れを遮蔽する機能を有する。すなわち、接触体には処理水が流通路を主体に流れる領域と、処理水の流れを遮蔽部によって遮蔽する領域とが形成されることとなる。ここでいう「遮蔽」には、処理水の流れを許容する態様、殆ど許容しない態様等を広く含む。なお、これら流通路および遮蔽部は、接触材自体の構造を利用して構成している。接触材自体の構造を利用する場合、例えば、筒状接触材の中空部、或いは波板状接触材の凹部同士を対向させて形成される中空部などを用いて流通路を構成し、筒状接触材の筒壁部、或いは板状接触材の板壁部などを用いて遮蔽部を構成することができる。これにより、流通路が設けられた領域では流通抵抗の少ないこの流通路を優先して処理水が流通することとなり、接触体が排水に含まれる固形物、例えば有機汚濁物(汚泥分、溶存性の有機物など)等によって閉塞するのを極力回避することができる。一方、遮蔽部が設けられた領域ではこの遮蔽部を用いて排水に含まれる固形物を捕捉することが可能となり、固形物の捕捉性能を極力向上させることができる。このように本発明では、流通路および遮蔽部を接触体に共存させたうえで、排水の性状等に応じてこれらの設置数を好適にバランスさせることで、接触材による固形物の捕捉性の向上と、接触材の閉塞性の低減とを実現することが可能となる。
以上のように請求項1に記載した発明によれば、充填領域に充填される接触材の組付け性を確保したうえで、排水処理機能の安定化を図るのに有効である。
なお、本発明では排水処理装置に設定される接触体の設置数は限定されない。例えば同種の処理領域に接触体を複数設置してもよいし、或いは異なる処理領域の各々に接触体を配置してもよい。また、本発明でいう「排水」には、一般家庭等から排出されるもの、またこれ以外の各種の排水が広く含まれるものとする。
【0008】
ここで請求項1に記載の排水処理装置は、請求項2に記載のように構成されるのが好ましい。すなわち、本発明では、接触体は複数の筒状接触材によって構成され、これら筒状接触材は第1の筒状接触材と第2の筒状接触材とに区分されるようになっている。第1の筒状接触材はその中空部が流通路を構成する。一方、第2の筒状接触材はその筒壁部が遮蔽部を構成する。すなわち、第1の筒状接触材は、その中空部が処理水の流れに沿うように配置され、第2の筒状接触材は、その筒壁部が処理水の流れを遮蔽するように配置される。より具体的には、例えば、充填領域を上下方向へ処理水が通過する構成において、縦置きで規則的に充填された筒状濾材を第1の筒状接触材とし、横置きで規則的に充填された筒状濾材を第2の筒状接触材とする。これにより、流通路および遮蔽部を筒状接触材自体の構造を用いて構成することができるため、新たな部材等を設置する必要がなく合理的である。なお、これら第1の筒状接触材と第2の筒状接触材とは同じ種類のものであってもよいし異なる種類のものであってもよい。とりわけ、縦置きに充填される第1の筒状接触材と、横置きに充填される第2の筒状接触材にいずれも同種類のものを用いることでコストパフォーマンスを向上させることが可能となる。
以上のように請求項2に記載した発明によれば、接触体における流通路および遮蔽部の形成に筒状接触材自体の構造を用いた合理的な技術が実現できる。
【0009】
また、請求項3に記載した排水処理装置は、請求項1,2に記載の構成において、更に接触材に生物膜が付着し、この接触材に排水に含まれる有機汚濁物(汚泥分、溶存性の有機物など)が捕捉される構成を有する。そして、捕捉されたこの有機汚濁物は接触材に付着した生物膜を介して生物処理されるようになっている。すなわち、この接触材がいわゆる濾材として用いられる。ここでいう「生物処理」とは、接触材に付着する嫌気性微生物を用いて排水中の有機汚濁物を嫌気性分解する嫌気処理や、接触材に付着する好気性微生物を用いて排水中の有機汚濁物を好気性分解する好気処理等をいう。また、ここでいう「捕捉」には、例えば汚泥分等の固形物が接触材などに付着する態様や、溶存性の有機物が接触材表面などに一時的に留まる態様などが広く含まれる。このような生物処理においては、とりわけ、汚泥分等の固形物の捕捉性の向上と接触材の閉塞性の低減とを図ることで排水処理性能を安定化させたいという要請が高いが、このような生物処理に本発明を適用することによって、より効果的な生物処理技術が実現されることとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。ここで、図1は本発明の排水処理装置の一実施の形態の排水処理槽100の構成を示す模式図である。なお、本実施の形態では、一般家庭等から排出される排水をこの排水処理槽100に受け入れて処理し浄化水として排出する場合について説明する。
【0011】
図1に示すように、本実施の形態の排水処理槽100の槽本体101には、上流側(図1の左側)から順に、夾雑物除去槽110、嫌気濾床槽120、担体流動生物濾過槽130、処理水槽140、消毒槽150が設けられている。この排水処理槽100は、排水を夾雑物除去槽110へ受け入れ、各槽において浄化処理し、浄化処理後の処理水を消毒槽150から放流する構成になっている。その浄化処理過程において、後述する通常運転時に処理水槽140の処理水の一部が循環水として夾雑物除去槽110へ移送されるようになっている。また、後述する逆洗運転時に担体流動生物濾過槽130の処理水が逆洗水として夾雑物除去槽110へ移送されるようになっている。
【0012】
夾雑物除去槽110と嫌気濾床槽120との間には、これら両槽を区画する仕切壁113が設けられている。嫌気濾床槽120と担体流動生物濾過槽130との間には、これら両槽を区画する仕切壁121が設けられている。担体流動生物濾過槽130と処理水槽140との間には、これら両槽を区画する仕切壁133が設けられている。処理水槽140と消毒槽150との間には、これら両槽を区画する越流堰143が設けられている。
【0013】
夾雑物除去槽110はバッフル部材112a,112bを備え、流入管111から流入した排水に含まれる夾雑物、すなわち大きな固形物や油脂等をこれらバッフル部材112a,112b等の作用によって固液分離・除去する。この夾雑物除去槽110で処理された処理水は、仕切壁113の開口を通じて嫌気濾床槽120へ移流するようになっている。
【0014】
嫌気濾床槽120は濾床122を有し、この濾床122に嫌気性微生物が付着する所定量の濾材124が充填されている。従って、排水に含まれる有機汚濁物(汚泥分、溶存性の有機物など)は、濾床122を図1中の矢印方向へ下向きに移流する際に濾材124に付着した嫌気性微生物によって捕捉されて嫌気性分解(還元)される。なお、本実施の形態でいう捕捉とは、例えば汚泥分等の固形物が濾材124に付着する態様や、溶存性の有機物が濾材124表面に一時的に留まる態様などをいう。
【0015】
担体流動生物濾過槽130には、上部多孔部材131aおよび下部多孔部材131bが設けられている。これら多孔部材間に形成される担体充填部132には、所定量の粒状担体Cが槽内を流動できる程度に充填されている。これら多孔部材131a,131bは処理水の移動は許容するが粒状担体Cの移動は防止するように構成されている。粒状担体Cは、例えば粒状の中空円筒形に形成されている。この粒状担体Cには好気性微生物が付着する。従って、排水に含まれる有機汚濁物(汚泥分、溶存性の有機物など)は、担体充填部132を降流する際に好気性微生物によって捕捉されて好気性分解(酸化)される。
【0016】
また、担体流動生物濾過槽130には、ブロワ200を介して槽内の処理水にエアーを供給する散気管180および逆洗管190が設けられている。散気管180は後述する通常運転時に用いられ、逆洗管190は後述する逆洗運転時に用いられる。散気管180には、散気エアー供給用の散気エアー供給孔180aが複数形成され、逆洗管190には、逆洗エアー供給用の逆洗エアー供給孔190aが複数形成されている。なお、散気管180は槽内において逆洗管190よりも上方に設けられている。通常運転時では、担体充填部132のうち散気管180よりも上方に好気処理領域が形成され、散気管180よりも下方に濾過処理領域が形成される。
【0017】
処理水槽140には、ほぼ同様の構成を有する第1エアリフト137および第2エアリフト147が設けられている。第1エアリフト137は逆洗運転時に用いられ、第2エアリフト147は通常運転時に用いられる。第1エアリフト137は、吸入側端部が担体流動生物濾過槽130の底部に浸漬される吸入管138、この吸入管138の上部から夾雑物除去槽110の方向へ延びる排出管139を備え、吸入管138に後述するエアー供給配管234が接続されている。この吸入管138内へ作動用のエアーが供給されることによって、担体流動生物濾過槽130の処理水は逆洗水として吸入管138から吸入され、吸入管138および排出管139内を移送され、排出管139の流出側端部から夾雑物除去槽110へ吐出される。第2エアリフト147は、吸入側端部が処理水槽140の底部に浸漬される吸入管148、この吸入管148の上部から夾雑物除去槽110の方向へ延びる排出管149を備え、吸入管148に後述するエアー供給配管232が接続されている。この吸入管148内へ作動用のエアーが供給されることによって、処理水槽140の処理水は吸入管148から吸入され、吸入管148および排出管149内を移送され、排出管149の流出側端部から夾雑物除去槽110へ吐出される。これにより、処理水槽140の処理水は、第2エアリフト147を介して、処理水槽140よりも上流側の夾雑物除去槽110との間で循環されることとなる。
【0018】
ブロワ200の吐出部は、前記したエアー供給配管232,234に接続されている。エアー供給配管232は、更に散気管180および第2エアリフト147の吸入管148に接続されている。ブロワ200からエアー供給配管232へ吐出されたエアーは、散気管180側と第2エアリフト147側とに並列的に供給される構成になっている。一方、エアー供給配管234は、更に逆洗管190および第1エアリフト137に接続されている。ブロワ200からエアー供給配管234へ吐出されたエアーは、逆洗管190側と第1エアリフト137側とに並列的に供給される構成になっている。
【0019】
消毒槽150は消毒剤注入装置152を備えており、この消毒剤注入装置152によって処理水槽140から流入する処理水の消毒処理を行い、消毒処理後の処理水を放流管151を通じて放流するように構成されている。
【0020】
次に、本実施の形態の特徴部分である濾床122の構成を図2〜図4を参照しながら詳細に説明する。ここで、図2は図1中の濾体123を構成する濾材124を示す斜視図である。図3は濾体123の構成を示す側面図であり、図4は濾体123の構成を示す斜視図である。なお、図3および図4では、図2に示す濾材124の表面の状態を簡略化して板状として示している。
【0021】
本実施の形態では、図2に示すような濾材124(接触材)を複数組み合わせて濾体123(接触体)が構成され、この濾体123が濾床122(本発明における充填領域に対応している)に充填されている。濾材124は、断面が三角形でいわゆるヘチマ様筒状の筒状体125が複数(本実施の形態では4つ)集合した構成になっている。この筒状体125は、筒壁部125aと、この筒壁部125aによって囲まれる中空部125bとを有する。筒壁部125aには細孔が多数形成されており、この筒壁部125aは処理水の通過は許容するが細孔よりも径の大きい固形物の通過は許容しないようになっている。
【0022】
図3および図4に示すように、濾床122には処理水の流れに対し互いに直列となるように配置された第1の充填領域A1と第2の充填領域A2とがあり、これら各領域にはいずれも同種の濾材124が充填されている。第1の充填領域A1が第2の充填領域A2の上流に配置されている。第1の充填領域A1では濾材124が縦置きに規則的に充填され、第2の充填領域A2では濾材124が横置きに規則的に充填されている。このように、第1の充填領域A1と第2の充填領域A2とでは濾材124の充填態様のみが異なり、この充填態様の相違によって2種類の濾材に区分することができる。すなわち、本発明における筒状接触材としての濾材124のうち、縦置きに充填された濾材124が本発明における第1の筒状接触材に対応しており、横置きに充填された濾材124が本発明における第2の筒状接触材に対応している。
【0023】
第1の充填領域A1では筒状体125の中空部125bがいずれも処理水の流れに沿うように配置される。また、第2の充填領域A2における筒壁部125aがいずれも第1の充填領域A1における中空部125bが延びる方向と直交する方向に配置される。すなわち、縦置きに充填された濾材124の中空部125bが本発明における流通路を構成し、横置きに充填された濾材124の筒壁部125aが本発明における遮蔽部を構成する。このように第1の充填領域A1および第2の充填領域A2では、いずれも縦置きおよび横置きの濾材124が規則的に充填されるため、例えば球状濾材を不規則的に充填する場合に比して充填密度等が変化することがなく組付け性が向上する。
【0024】
濾床122のこのような配置において、処理水が濾体123を流通する際、排水に含まれる有機汚濁物、とりわけ汚泥分等の固形物は縦置きの濾材124によって合理的に捕捉されることとなる。具体的には、まず第1の充填領域A1では、有機汚濁物は筒状体125のうち流路抵抗の少ない中空部125bを主体に流通する。従って、第1の充填領域A1において縦置きの濾材124は汚泥分等の固形物によって閉塞しにくい。この第1の充填領域A1を短絡流によって通過した有機汚濁物は、次に第2の充填領域A2へ流入する。第2の充填領域A2において横置きの濾材124は汚泥分等の固形物の捕捉性が高く、筒状体125の筒壁部125aに固形物が確実に捕捉される。また、第2の充填領域A2では、汚泥分等の固形物が筒状体125の筒壁部125aを通過しにくいため、横置きの濾材124によって捕捉されなかった固形物は第1の充填領域A1の縦置きの濾材124によって捕捉されるか、或いは嫌気濾床槽120の槽底部に沈降することとなる。このとき、縦置きの濾材124では筒状体125の中空部125bを主体に処理水が流通するため、一旦筒壁部125aに捕捉された固形物は処理水の流れによって剥離しにくい。このように、本実施の形態では、第1の充填領域A1において縦置きの濾材124によって閉塞の発生を抑えることができ、また第2の充填領域A2において横置きの濾材124によって汚泥分等の固形物の高い捕捉性を維持することができる。従って嫌気濾床槽120における嫌気処理性能の安定化を図るのに有効である。このように、本実施の形態では、濾体123における汚泥分等の固形物の捕捉性を向上させ、しかも濾体123の閉塞性を低減させる機構を、濾材124自体の構造(筒状体125の筒壁部125aおよび中空部125b)を用いて構成している。
【0025】
なお、第1の充填領域A1および第2の充填領域A2の数や、各領域における濾材124の設置数等は必要に応じて種々設定可能である。例えば、複数の第1の充填領域A1および第2の充填領域A2を交互に配置してもよい。また、排水の水質に対応して閉塞性を低減させたい場合は、第2の充填領域A2よりも第1の充填領域A1の方の濾材124の設置数を相対的に増加させることで対応可能であり、汚泥分等の固形物の捕捉性を向上させたい場合は、第1の充填領域A1よりも第2の充填領域A2の方の濾材124の設置数を相対的に増加させることで対応可能である。
【0026】
以上のように本実施の形態によれば、濾床122における第1の充填領域A1および第2の充填領域A2では、いずれも縦置きおよび横置きの濾材124を規則的に充填した構成としたため、例えば球状濾材を不規則的に充填する場合に比して一定の組付け性を維持することが可能となる。そのうえ、縦置きの濾材124によって閉塞の発生を抑えることができ、また横置きの濾材124によって汚泥分等の固形物の高い捕捉性を維持することで、嫌気処理性能の安定化を図ることが可能となる。
また、上記実施の形態によれば、濾体123における汚泥分等の固形物の捕捉性を向上させ、しかも濾体123の閉塞性を低減させる機構を、濾材124自体の構造を用いて構成するため、新たな部材等を設ける必要がなく合理的である。また、縦置きの濾材と横置きの濾材はいずれも同種の濾材124を用いているためコストパフォーマンスが高い。
【0027】
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は上記の実施の形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、上記実施の形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
【0028】
(A)上記実施の形態では、縦置きおよび横置きに充填された濾材としていずれも筒状体125を有する濾材124を用いる場合について記載したが、このような濾材124以外の構成のものを用いることもできる。例えば、図6に示すような構成を用いることができる。ここで図6は、いずれも別の実施の形態の濾材の充填態様を示す斜視図である
図6に示す形態では、第1の充填領域A1における縦置き濾材として縦置きの網様波板状濾材424を用い、第2の充填領域A2における横置き濾材として横置きの網様波板状濾材424(本発明における遮蔽部を構成する)を用いている。この網様波板状濾材424には、複数の波板425が形成されており、この波板425は多数の網目細孔を有する波板部425aと、凹部425bとを有する。第1の充填領域A1では対向する凹部425b同士を組み合わせて中空部125bに相当する構成としている。この縦置きの網様波板状濾材424が本実施の形態の縦置きの濾材124と同様の作用効果を有し、横置きの網様波板状濾材424が本実施の形態の横置きの濾材124と同様の作用効果を有する。
6で説明したように、縦置きの濾材と横置きの濾材とは互いに同種のものを使用する。
【0029】
(B)また、上記実施の形態では、嫌気濾床槽120の濾床122の構成技術について記載したが、例えば図1中の担体流動生物濾過槽130の構成技術に本発明を適用することもできる。すなわち粒状担体Cにかえて、例えば本実施の形態の濾材124を用い、この濾材124を担体充填部132に縦置きおよび横置きに配置する。例えば、担体充填部132のうち散気管180よりも上方(好気処理領域)に縦置きの濾材124を配置し、散気管180よりも下方(濾過処理領域)に横置きの濾材124を配置することができる。これにより、本実施の形態の嫌気濾床槽120と同様の作用効果を奏することとなる。なお、好気処理領域と濾過処理領域が上下に形成される担体流動生物濾過槽130以外に、好気処理領域と濾過処理領域が左右に形成されるタイプの担体流動生物濾過槽に本発明を適用することもできる。
【0030】
(C)また、上記実施の形態では、濾体123における汚泥分等の固形物の捕捉性を向上させ閉塞性を低減させる機構を、濾材124自体の構造、すなわち筒状体125の筒壁部125aおよび中空部125bを用いて構成する場合について記載したが、濾材124とは別の部材を用いて濾体123における汚泥分等の固形物の捕捉性の向上と閉塞性の低減とを両立することもできる。例えば、濾体123に筒壁部125aおよび中空部125bに相当する形状の部材、例えば円筒状や板状などの形状の部材を取付けた構成を用いることができる。
【0031】
(D)また、上記実施の形態では、第2の充填領域A2における筒壁部125aを第1の充填領域A1における中空部125bが延びる方向と直交する方向に配置する場合について記載したが、中空部125bが延びる方向と交差する方向に配置されていればよい。
【0032】
(E)また、上記実施の形態では、処理水が濾床122を下向きに移流する構成の嫌気濾床槽120について記載したが、処理水が濾床を上向きに移流する構成の嫌気濾床槽に本発明を適用することもできる。
【0033】
(F)また、上記実施の形態では、嫌気濾床槽120における濾材124の充填技術について記載したが、この濾材124以外の接触材、すなわち各種の排水処理に用いられる種々の充填物などの充填技術に本発明を適用することもできる。
【0034】
(G)また、上記実施の形態では、一般家庭等から排出される排水の処理を行う排水処理槽100について記載したが、このような排水を含む種々の排水の処理技術に本発明を適用することもできる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、排水処理装置において充填領域に充填される接触材の組付け性を確保したうえで、排水処理機能の安定化を図るのに有効な充填領域の構成技術を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排水処理装置の一実施の形態の排水処理槽100の構成を示す模式図である。
【図2】図1中の濾体123を構成する濾材124を示す斜視図である。
【図3】濾体123の構成を示す側面図である。
【図4】濾体123の構成を示す斜視図である。
【図5】 別の実施の形態の濾材の充填態様を示す斜視図である。
【符号の説明】
100…排水処理槽(排水処理装置)
110…夾雑物除去槽
120…嫌気濾床槽
122…濾床
123…濾体
124…濾材
125…筒状体
125a…筒壁部
125b…中空部
130…担体流動生物濾過槽
140…処理水槽
150…消毒槽

Claims (3)

  1. 複数の接触材を規則的に組み合わせて形成された接触体と、この接触体が充填された充填領域とを有する排水処理装置であって、
    前記接触体には、この接触体を流通する処理水の流れ方向に沿って延びる流通路と、この流通路が延びる方向と交差する方向に配置され前記接触体を流通する処理水の流れを遮蔽する遮蔽部とが形成され、
    前記流通路および遮蔽部は、同種の前記接触材で構成され、処理水の流れ方向に関し互いに直列となるように配置されていることを特徴とする排水処理装置。
  2. 請求項1に記載した排水処理装置であって、
    前記接触体は複数の筒状接触材によって、該接触材自体の構造を利用して構成され、これら筒状接触材は、その中空部が前記流通路を構成する第1の筒状接触材と、その筒壁部が前記遮蔽部を構成する第2の筒状接触材とに区分される構成であることを特徴とする排水処理装置。
  3. 請求項1または2に記載した排水処理装置であって、
    前記接触材に生物膜が付着し、この接触材に処理水中の有機汚濁物が捕捉され、捕捉されたこの有機汚濁物が前記生物膜を介して生物処理されるように構成されていることを特徴とする排水処理装置。
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