JP3949353B2 - 回転体の駆動制御装置と駆動制御方法及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば電子写真方式の複写機やプリンタ等で画像を形成する感光体等の回転体の駆動制御装置と駆動制御方法及び画像形成装置、特に回転周速度の変動を抑制して回転周速度を高精度に制御することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の複写機やプリンタでは画像を形成するために円筒状をした感光体を使用している。この感光体に回転むらが生じると形成する画像に悪影響を与える。特にカラーの複写機やプリンタでは4色の画像を重ね合わせる必要があり、高画質化を図るためには4色の画像を高精度に重ね合わせることが必須である。この4色の画像を高精度に重ね合わせるために感光体の回転角速度を高精度に制御しても、感光体の回転軸に偏心があると、感光体の周速度(線速)を高精度に制御することはできず、4色の画像の位置ずれが発生する可能性がある。また、複写機等の小型化により感光体も小型化する傾向にあり、回転軸の偏心による周速度の変動周期は短くなるためより画質に影響しやすくなる。
【0003】
この感光体の回転軸の偏心による影響を抑えるために、例えば特開平6−175427号公報に示された駆動制御装置は、感光体の回転軸に回転角速度を検出するロータリエンコーダを設け、このロータリエンコーダに180度位相をずらした2個の検出部を設け、この検出部の出力からロータリエンコーダの偏心量を検出し、このロータリエンコーダの偏心量を打ち消すように制御している。また、特開平5−241385号公報に示された駆動装置は、感光体の回転軸を偏心カムによって移動させることによって回転軸の偏心による周速度の変動を抑えるようにしている。また、特開平10−313581号公報に示された駆動制御装置は、感光体の偏心量を回転位置に対応させて検出し、検出した偏心量によって目標速度を変動させて感光体の周速度を一定にするために、検出した偏心量から目標周速度を回転位置の関数と所定の定数から求め、回転位置に対応して目標周速度を可変するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特開平6−175427号公報に示された駆動制御装置はロータリエンコーダの偏心の影響を抑えることはできるが、感光体の回転軸の偏心の影響までも抑えることはできない。また、回転軸の偏心とは別に感光体の加工精度により生じる基準寸法からの誤差によって発生する周速度の変動までも抑えることはできない。
【0005】
特開平5−241385号公報に示されたよう、感光体の回転軸を偏心カムによって移動させる場合は、感光体の回転軸を偏心量に合わせて移動する機構が必要となり、機構が複雑化して信頼性が低下するとともにコストが増加してしまう。
【0006】
また、特開平10−313581号公報に示された駆動制御装置は、検出した偏心量によって目標速度を変動させて感光体の周速度を一定にするために、目標周速度を回転位置の関数と所定の定数から求めているため、回転体の周速度を変更する必要がある場合は、定数を変更する必要がある。そのため、段階的に目標速度関数を変化させることは可能と考えられるが、リニアな変化には対応することは困難である。また、回転軸の偏心のみに対応し、偏心量をcos関数で近似して目標周速度を変更するようにしているため、感光体表面のうねりや形状誤差には対応できない。
【0007】
さらに、感光体の加工や組み付けの精度を上げることによって感光体の周速度の変動を小さく抑える方法も考えられるが、この場合はコスト増加に繋がる。
【0008】
この発明はかかる短所を改善し、感光体等の回転体の回転軸の偏心と回転体の加工や取付誤差によって発生する回転周速度の正常値からの変化量を簡単な構成で高精度に制御するとともに目標周速度が変化する場合でも、その目標周速度に追従して制御することができる回転体の駆動制御装置と駆動制御方法及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る回転体の駆動制御装置は、偏心量検出部と周速度補正値演算部と目標周速度補正部及び速度制御部とを有し、偏心量検出部は回転体の基準形状に対する変化量を回転体の偏心量として常時検出し、周速度補正値演算部は偏心量検出部で検出した回転体の偏心量を回転体の基準半径で除算し、除算した値に目標周速度を乗算して目標周速度補正値を算出し、目標周速度補正部は周速度補正値演算部で算出した目標周速度補正値により目標周速度を補正し、速度制御部は回転体の周速度を補正した目標周速度に一致させるように回転体の回転速度を制御することを特徴とする。
【0010】
この発明に係る回転体の第2の駆動制御装置は、偏心量検出部と偏心量記憶部と周速度補正値演算部と目標周速度補正部及び速度制御部とを有し、偏心量検出部は回転体の基準形状に対する変化量を、回転体の1回転分の回転位置に応じて回転体の偏心量としてあらかじめ検出し、偏心量記憶部は偏心量検出部で検出した回転体の1回転分の回転位置毎の偏心量を記憶し、周速度補正値演算部は偏心量記憶部に記憶した回転体の回転位置毎の偏心量を回転体の基準半径で除算し、除算した値に目標周速度を乗算して目標周速度補正値を算出し、目標周速度補正部は周速度補正値演算部で算出した目標周速度補正値により目標周速度を補正し、速度制御部は回転体の周速度を補正した目標周速度に一致させるように回転体の回転速度を制御することを特徴とする。
【0011】
上記周速度補正値演算部から出力する目標周速度補正値の時間に対する変化の割合により偏心加速度を算出し、算出した偏心加速度により速度制御部から出力する操作量の補正値を算出するフィードフォワード補償部を備えると良い。
【0012】
また、偏心量検出部は接触式変位計又は光学式の非接触式変位計を使用すると良い。
【0013】
この発明に係る回転体の駆動制御方法は、回転体の基準形状に対する変化量を回転体の偏心量として検出し、検出した回転体の偏心量を回転体の基準半径で除算し、除算した値に目標周速度を乗算して目標周速度補正値を算出し、算出した目標周速度補正値により目標周速度を補正し、回転体の周速度を補正した目標周速度に一致させるように速度制御部で回転体の回転速度を制御することを特徴とする。また、目標周速度補正値の時間に対する変化の割合により偏心加速度を算出し、算出した偏心加速度により速度制御部から出力する操作量の補正値を算出すると良い。
【0014】
この発明に係る画像形成装置は、上記いずれかの回転体の駆動制御装置を有し、駆動制御装置により感光体の回転を制御することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
電子写真方式の複写機で画像を形成する感光体には回転中心軸が一致するように回転軸が嵌合され、この回転軸は複数のプーリとプーリに巻き回したタイミングベルトと減速機構等の伝達機構を介して駆動モータが連結されている。駆動モータのモータ軸上には駆動制御用の回転位置検出又は回転速度を検出するロータリエンコーダが取り付けられ、感光体の表面の一部に対向させて、感光体の基準形状に対する変化量から感光体の偏心量を検出する偏心量検出部が配置されている。
【0016】
感光体の回転速度を制御する速度制御系には周速度演算部及び周速度補正値演算部を有する。周速度演算部はロータリエンコーダで検出される感光体の回転位置より感光体表面の検出周速度を算出する。周速度補正値演算部は偏心量検出部で検出した感光体の偏心量と目標周速度と感光体の基準半径から目標周速度補正値を算出する。この算出した目標周速度補正値により目標周速度を補正して、感光体の周速度が補正した目標周速度と一致するように感光体の回転速度を制御する。
【0017】
【実施例】
〔実施例1〕 図1はこの発明の一実施例の構成図である。図に示すように、電子写真方式の複写機で画像を形成する感光体1には回転中心軸が一致するように回転軸2が嵌合されている。この回転軸2は複数のプーリ3,4,5とプーリ3〜5に巻き回したタイミングベルト6と減速機構7等の伝達機構を介して駆動モータ8が連結されている。また、回転軸2には感光体1の回転を安定化させるフライホイール9が取り付けられている。駆動モータ8のモータ軸上には駆動制御用の回転位置検出又は回転速度を検出するロータリエンコーダ10が取り付けられている。ここで感光体1の駆動部にタイミングベルト6による伝達機構を設けた場合について示しているが、歯車による伝達機構又は駆動モータ8で感光体1を直接駆動しても良い。さらに、ロータリエンコーダ10を駆動モータ8の軸上に取り付けたセミクローズドフィードバック系ではなく、回転軸2上若しくは感光体1の表面にエンコーダを取り付けたクローズドフィードバック系の場合でも良い。また、場合によってはフライホイール9は不要となる場合もある。
【0018】
また、感光体1の表面の一部に対向させて、感光体1の基準形状に対する変化量から感光体1の偏心量を検出する偏心量検出部11が配置されている。偏心量検出部11は接触式変位計や光学式の非接触式変位計で構成している。この偏心量検出部11に接触式変位計を使用した場合は、例えば図2の構成図に示すように、感光体1の表面に接触するプローブ12と、プローブ12に連結されたポテンショメータ13と偏心量演算回路14とを有する。そして感光体1の表面に接触するプローブ12が感光体1の偏心や表面形状によって鉛直方向に動く。このプローブ12の変位に比例してポテンショメータ13の出力電圧が、図3に示すように、電源電圧V+とV−の間で変化する。このポテンショメータ13の出力電圧を偏心量演算回路14に入力し、偏心量演算回路14は入力したポテンショメータ13の出力電圧により感光体1の偏心量Δrを算出する。
【0019】
また、偏心量検出部11として光学式の非接触式変位計を使用した場合は、例えば図4の構成図に示すように、半導体レーザ素子15から出射した光をハーフミラー16を介して対物レンズ17に入射し、対物レンズ17で感光体1の表面に集光し、感光体1からの反射光を再び対物レンズ17からハーフミラー16と円柱レンズ18を通して4分割フォトダイオード19に入射する。この4分割フォトダイオード19に入射して受光面上に形成されるビームスポット形状20を図5に示す。感光体1の基準半径の表面が対物レンズ17の焦点位置にあるとき、図5(a)に示すように、4分割フォトダイオード19上に円形のビームスポット20aを結ぶように調整しておくと、光を入射した感光体1の表面が対物レンズ17の焦点位置より遠いときは、4分割フォトダイオード19上に横長の楕円ビームスポット20bが形成され、光を入射した感光体1の表面が対物レンズ17の焦点位置より近いときには、4分割フォトダイオード19上に縦長の楕円ビームスポット20cが形成される。ここで4分割フォトダイオード19の各フォトダイオードの出力をa,b,c,dとすると、フォーカス誤差信号Sは、
S=〔(a+c)−(b+d)〕/(a+b+c+d)
で算出される。ここで総受光量(a+b+c+d)で除算しているのは、感光体1の反射率の影響を受けないように無次元化しているためである。このフォーカス誤差信号Sは、図5(b)に示しように、感光体1の表面が近いときは正の値となり、合焦点位置では零、遠いときは負の値となる。このフォーカス誤差信号Sにより感光体1の偏心と形状誤差による変位を検出して偏心量Δrに変換する。
【0020】
例えば図6に示すように、偏心量Δrがある感光体1が回転した場合、感光体1の半径はrminからrmaxの間で変化する。したがって変位計の変位は負方向へΔrmin、正方向へΔrmax変動する。例えば光学式の非接触式変位計で検出したフォーカス誤差信号Sと感光体1の変位の関係は図7のフォーカス誤差信号変化特性図に示すように変化する。そこで感光体1の基準半径の表面が対物レンズ17の焦点位置にあるように偏心量検出部11の変位計の取付位置を調整して、例えばフォーカス誤差信号Sがほぼ線形になる領域で偏心量Δrを検出する。
【0021】
この偏心量検出部11で検出した感光体1の偏心量Δrにより、感光体1を回転する駆動モータ8の駆動電流を制御する速度制御系について、図8のブロック図を参照して説明する。図8において制御対象30は駆動モータ8と伝達系を含んだ感光体1であり、速度制御系には加減算器31,32と速度補償器33とモータドライバ34と周速度演算部35及び周速度補正値演算部36を有する。周速度演算部35はロータリエンコーダ(以下、エンコーダという)10で検出される感光体1の回転位置θdより感光体1表面の検出周速度vdを算出する。この検出周速度vdは感光体1の基準形状と伝達系を基に算出される。周速度補正値演算部36は偏心量検出部11で検出した感光体1の偏心量Δrと目標周速度vrefと感光体1の基準半径rから目標周速度補正値Δvを、Δv=(Δr/r)×vrefで算出する。また、目標周速度vrefの代わりに目標角速度ωrefの形で目標値が与えている場合には、目標角速度補正値Δωを、Δω=(Δr/r)×ωrefで算出する。
【0022】
この速度制御系において、周速度補正値演算部36により感光体1の偏心量Δrと目標周速度vrefから算出された目標速度補正値Δvは加減算器31に送られ、加減算器31で目標周速度vrefを回転軸偏心と形状誤差による周速度変動を打ち消すように変動する補正目標周速度cvref=(vref−Δv)に補正し、補正目標周速度cvrefを加減算器32に送る。加減算器32は送られた補正目標周速度cvrefと周速度演算部35から出力する検出周速度vdとの差を演算して、周速度偏差ev=(cvref−vd)=[vref−(vd+Δv)〕を算出して速度補償器33に送る。ここで(vd+Δv)は感光体1の周速度vであるから、周速度偏差evは、ev=(vref−v)となる。この周速度偏差evにより速度補償器33はモータ電流司令値icを算出してモータドライバ34に送る。モータドライバ34は送られたモータ電流司令値icに応じて駆動モータ8のモータ電流imを制御する。このように実際の感光体1の偏心や形状誤差の影響が含まれる検出周速度vdを感光体1の偏心量Δrと目標周速度vrefから算出される補正周速度cvrefと一致するように制御することにより、実際の感光体体1の周速度vに対する偏心や形状誤差の影響を低減することができる。また、感光体1の偏心量Δrを偏心量検出部11で常時検出し、周速度補正値演算部36で偏心量Δrと目標周速度vrefから目標周速度補正値Δvを算出して目標周速度vrefを補正しているから、感光体1の目標周速度vrefを可変する場合においても有効である。
【0023】
このように目標周速度vrefを偏心量Δrと目標周速度vrefから算出した目標周速度補正値Δvで補正した場合と補正しない場合の感光体1の速度偏差と位置偏差を測定した結果を図9の速度偏差変動特性図と図10の位置偏差変動特性図に示す。図9に示すように、目標周速度vrefを偏心量Δrと目標周速度vrefから算出した目標周速度補正値Δvで補正しない場合、感光体1の速度偏差に偏心による周期的な速度変動が発生するが、目標周速度vrefを偏心量Δrと目標周速度vrefから算出した目標周速度補正値Δvで補正した場合には、偏心による周期的な変動を確実に抑えることができた。また、図10に示すように、目標周速度vrefを偏心量Δrと目標周速度vrefから算出した目標周速度補正値Δvで補正しない場合には、感光体1の位置偏差に周期的な変動が発生しているが、目標周速度vrefを偏心量Δrと目標周速度vrefから算出した目標周速度補正値Δvで補正した場合には、この位置偏差の変動の抑制することができた。ここで定常的な位置偏差は速度補償器33の最適化によって抑え込むことができ、したがって感光体1の駆動において問題となる色ずれや画像のむらを抑え高画質の画像を形成することができる。
【0024】
〔実施例2〕 上記実施例は目標周速度vrefを偏心量Δrと目標周速度vrefから算出した目標周速度補正値Δvで補正し、補正した補正目標周速度cvrefに感光体1の偏心や形状誤差の影響が含まれる検出周速度vdをフィードバックして速度補償器33でモータ電流司令値icを出力する場合について説明したが、補正された目標周速度cvrefは常時変動しているため、周速度演算部35から出力する感光体1の検出周速度vdに追従遅れが発生することもある。そこで、図11の速度制御系のブロック図に示すように、周速度補正値演算部36から出力する目標周速度補正値Δvにより偏心加速度α(Δr)を算出し、偏心加速度α(Δr)からモータ電流司令補正値iFFを算出するフィードフォワード補償部37と、フィードフォワード補償部37から出力するモータ電流司令補正値iFFを速度補償器33から出力するモータ電流司令値icに加算する加減算器38を設け、制御系を2自由度系にすることにより過渡応答特性を改善することができる。
【0025】
この場合、フィードフォワード補償部37は周速度補正値演算部36から出力する目標周速度補正値Δvにより偏心加速度α(Δr)=dΔv/dtを算出し、偏心加速度α(Δr)に所定の値HFFを乗算して、モータ電流司令補正値iFFを算出する。このモータ電流司令補正値iFFを加減算器38で速度補償器33から出力するモータ電流司令値icに加算して補正モータ電流司令値Icを算出してモータドライバ34に送る。モータドライバ34は送られた補正モータ電流司令値Icに応じて駆動モータ8のモータ電流imを制御する。このフィードフォワード補償部37でモータ電流司令補正値iFFを算出する所定の値HFFを変更することにより、過渡応答特性を調整することができる。
【0026】
〔実施例3〕 上記各実施例は偏心量検出部11で感光体1の偏心量Δrを常時検出している場合について説明したが、図12の速度制御系のブロック図に示すように、偏心量記憶部39を設け、感光体1の1回転分の偏心量Δrをあらかじめ検出して格納しておき、この偏心量Δrを利用して目標周速度補正値Δvを算出しても良い。
【0027】
この実施例の場合、複写機等の画像形成装置を実際に使用する前、例えば電源をオンにして初期化するときに、感光体1をプレ回転駆動させ、このときに偏心量検出部11でエンコーダ10より得られる感光体1の回転位置θdに応じて偏心量Δr(θd)を検出し、感光体1の回転位置θd毎に検出した偏心量Δr(θd)を偏心量記憶部39に感光体1の1回転分のテーブルとして下記表に示すように記憶する。
【0028】
【表1】
【0029】
そして実際に使用するときに、偏心量記憶部39に記憶された感光体1の回転位置θd毎の偏心量Δr(θd)を出力する。周速度補正値演算部36は目標周速度vrefと感光体1の回転位置θd毎の偏心量Δr(θd)から目標周速度補正値Δv(θd)を、Δv(θd)=〔Δr(θd)/r〕×vrefで演算し、この目標周速度補正値Δv(θd)により加減算器31で目標周速度vrefを補正する。このように偏心量記憶部39にあらかじめ記憶しておいた感光体1の回転位置θd毎の偏心量Δr(θd)から算出した目標周速度補正値Δv(θd)を使用することにより、突発的なノイズやゴミなどの影響を含んだ偏心量による誤った目標周速度vrefの補正を防止することができる。
【0030】
〔実施例4〕 また、図13の速度制御系のブロック図に示すように、偏心量記憶部39にあらかじめ感光体1の回転位置θd毎の偏心量Δr(θd)を記憶させておくとともにフィードフォワード補償部37と加減算器38を設け、制御系を2自由度系にして、突発的なノイズやゴミなどの影響を含んだ偏心量による誤った目標周速度vrefの補正を防止するとともに変化する目標周速度への追従性をより向上させることができる。
【0031】
上記各実施例は感光体1の周速度制御について説明したが、各種ローラやプーリ等の回転体の周速度も同様にして高精度に制御することができる。
【0032】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、回転体の基準形状に対する変化量を回転体の偏心量として常時検出し、検出した回転体の偏心量と目標周速度と回転体の基準半径から目標周速度補正値を算出し、算出した目標周速度補正値により目標周速度を補正し、回転体の周速度を補正した目標周速度に一致させるように回転体の回転速度を制御するようにしたから、回転体の偏心により生じる周速度の変動を抑えて回転体の周速度を高精度に制御することができる。また、回転体の偏心量を常時検出し、検出した偏心量に応じて回転体の目標周速度を補正するから、目標周速度が変化する回転体の周速度も精度良く制御するこができる。
【0033】
また、回転体の偏心量を回転体の1回転分の回転位置に応じてあらかじめ検出して記憶しておき、記憶した偏心量に応じて回転体の目標周速度を補正することにより、突発的なノイズやゴミなどの影響を含んだ偏心量による誤った目標周速度の補正を防止することができる。
【0034】
さらに、回転体の偏心量に応じて算出した目標周速度補正値により偏心加速度を算出し、算出した偏心加速度により速度制御部から出力する操作量の補正値を算出して出力する操作量を補正することにより、過渡応答特性を改善することができる。
【0035】
また、回転体の偏心量を接触式変位計又は光学式の非接触式変位計で検出することにより、回転体の偏心量とともに形状誤差も精度良く検出することができ、回転体の周速度を高精度に制御することができる。
【0036】
また、回転体の周速度を高精度に制御することができる駆動制御装置を電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置に設け、この駆動制御装置で感光体の周速度を制御することにより高品質な画像を安定して形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例の感光体の駆動部の構成図である。
【図2】接触式変位計を使用した偏心量検出部の構成図である。
【図3】接触式変位計の出力特性図である。
【図4】光学式の非接触式変位計を使用した偏心量検出部の構成図である。
【図5】光学式の非接触式変位計の出力特性図である。
【図6】偏心した感光体が回転しているときの外周面の変化状態図である。
【図7】光学式の非接触式変位計のフォーカス誤差信号変化特性図である。
【図8】感光体の速度制御系の構成を示すブロック図である。
【図9】感光体の速度偏差特性図である。
【図10】感光体の位置偏差特性図である。
【図11】感光体の第2の速度制御系の構成を示すブロック図である。
【図12】感光体の第3の速度制御系の構成を示すブロック図である。
【図13】感光体の第4の速度制御系の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1;感光体、8;駆動モータ、10;ロータリエンコーダ、
11;偏心量検出部、30;制御対象、31,32;加減算器、
33;速度補償器、34;モータドライバ、35;周速度演算部、
36;周速度補正値演算部、37;フィードフォワード補償部、
38;加減算器、39;偏心量記憶部。
Claims (7)
- 偏心量検出部と周速度補正値演算部と目標周速度補正部及び速度制御部とを有し、
偏心量検出部は回転体の基準形状に対する変化量を回転体の偏心量として常時検出し、周速度補正値演算部は偏心量検出部で検出した回転体の偏心量を回転体の基準半径で除算し、除算した値に目標周速度を乗算して目標周速度補正値を算出し、目標周速度補正部は周速度補正値演算部で算出した目標周速度補正値により目標周速度を補正し、速度制御部は回転体の周速度を補正した目標周速度に一致させるように回転体の回転速度を制御することを特徴とする回転体の駆動制御装置。 - 偏心量検出部と偏心量記憶部と周速度補正値演算部と目標周速度補正部及び速度制御部とを有し、
偏心量検出部は回転体の基準形状に対する変化量を、回転体の1回転分の回転位置に応じて回転体の偏心量としてあらかじめ検出し、偏心量記憶部は偏心量検出部で検出した回転体の1回転分の回転位置毎の偏心量を記憶し、
周速度補正値演算部は偏心量記憶部に記憶した回転体の回転位置毎の偏心量を回転体の基準半径で除算し、除算した値に目標周速度を乗算して目標周速度補正値を算出し、目標周速度補正部は周速度補正値演算部で算出した目標周速度補正値により目標周速度を補正し、速度制御部は回転体の周速度を補正した目標周速度に一致させるように回転体の回転速度を制御することを特徴とする回転体の駆動制御装置。 - 上記周速度補正値演算部から出力する目標周速度補正値の時間に対する変化の割合により偏心加速度を算出し、算出した偏心加速度により速度制御部から出力する操作量の補正値を算出するフィードフォワード補償部を備えた請求項1又は2記載の回転体の駆動制御装置。
- 上記偏心量検出部は接触式変位計又は光学式の非接触式変位計である請求項1,2又は3記載の回転体の駆動制御装置。
- 回転体の基準形状に対する変化量を回転体の偏心量として検出し、検出した回転体の偏心量を回転体の基準半径で除算し、除算した値に目標周速度を乗算して目標周速度補正値を算出し、算出した目標周速度補正値により目標周速度を補正し、回転体の周速度を補正した目標周速度に一致させるように速度制御部で回転体の回転速度を制御することを特徴とする回転体の駆動制御方法。
- 上記目標周速度補正値の時間に対する変化の割合により偏心加速度を算出し、算出した偏心加速度により速度制御部から出力する操作量の補正値を算出する請求項5記載の回転体の駆動制御方法。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載の回転体の駆動制御装置を有し、該駆動制御装置により感光体の回転を制御することを特徴とする画像形成装置。
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---|---|---|---|
JP2000159696A JP3949353B2 (ja) | 2000-05-30 | 2000-05-30 | 回転体の駆動制御装置と駆動制御方法及び画像形成装置 |
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Publications (2)
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