JP3949243B2 - フリーアクセスフロア - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はフリーアクセスフロアに関し、特に、上面に孔を持たず又は孔が少ないパネル床板の上に、通気孔を持たない無孔カーペットを敷き詰めたフリーアクセスフロアに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にフリーアクセスフロアは、床板の上にカーペットを敷いて構成されている。図9はカーペットを除去した状態を示し、平面形状正方形の床板1が床スラブ上に縦横に敷き詰められており、各床板1はそのコーナー部において支持脚3によって支持されている。図10はカーペット4を敷き詰めた状態を示し、各カーペット4の平面形状は床板1の平面形状と実質的に同じ正方形をなしている。
ここで、各床板1の上面によって形成される全体の平面は、完全にフラットな1つの平面ということはあり得ない。すなわち隣接する床板1,1どうしの境界(目地)や各床板1のコーナー部が集合する部分では、当然に微小な隙間や段差があり、したがって不連続な平面となっている。したがって、もしも各カーペット4をそれぞれ各床板1の直上に配置すると、各カーペット4は滑らかに隣接しにくくなる。それ故、各カーペット4は、縦方向にも横方向にも床板1の配列ピッチとはずらして配列されており、すなわち一般には、縦方向にも横方向にも半ピッチ分だけずらして床板1上に敷き詰められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
室内を取り囲む前後左右の壁面と天井と床の温度は一般に異なっており、また室内には電気機器などの熱源があるから、室内の空気の温度は場所によって不均一となっている。例えば日中に日が差し込むと、窓際は室内の中央部よりも高温となるから、窓際では上昇流を生じ中央部では下降流を生じる。したがって床板と床スラブとの間の床下空間の空気は、中央部から窓際に流れた後に、窓際の床下空間より床上の室内に向けて流出する。
すなわち室内の空気を強制的に移動させていないときでも、空気に温度差がある限り自然対流を生じるから、床下空間の空気はいずれかの場所から床上の室内に向けて流出する。
また床下空調システムを用いて強制的に空気流を生じさせるときには、通常、床下空間側を与圧するから、床下空間の空気はすべての場所から床上の室内に向けて流出する。
【0004】
他方、フリーアクセスフロア用の床板としては、上面に孔を持たず、又は孔が少ないパネル型の床板と、上面に孔を有するグリル型の床板がある。また通常用いられるカーペットは、通気孔を持たない無孔カーペットである。そこで、パネル床板と無孔カーペットを用いてフリーアクセスフロアを構成すると、次のような問題点を生じる。
すなわち図9より明らかなように、パネル床板1を通過しようとする空気は、隣接するパネル床板1,1どうしの線状の目地しか通過することができない。同様に、無孔カーペット4を通過しようとする空気は、隣接する無孔カーペット4,4どうしの線状の目地しか通過することができない。この結果、床下空間から床上空間に流出しようとする空気は、パネル床板1,1の目地と無孔カーペット4,4の目地とが交わる点状の交点6しか通過できず、したがってこの交点6から集中的に噴き出すこととなる。他方、床下空間は一般に余り清浄とはいえないから、図10に示すように、パネル床板1,1の目地と無孔カーペット4,4の目地との交点6が集中的に薄汚れることとなる。
そこで本発明は、床下空間から吹き上げる空気流によるカーペットの汚れを防止したフリーアクセスフロアを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、すなわち、平面形状正方形の複数枚の床板を、支持脚によって床スラブから離隔して床スラブ上に縦横に敷き詰め、床板と実質的に同一の大きさの平面形状を有する複数枚のカーペットを、縦方向にも横方向にも床板の配列ピッチとはずらして床板上に敷き詰めたフリーアクセスフロアにおいて、フリーアクセスフロアのいずれかの領域について、1枚又は少数枚の床板として上面に孔を有するグリル床板を用い、グリル床板の上だけはカーペットを敷かないで、グリル床板の上面を開放すると共に、グリル床板の周囲の他の床板上のカーペットの少なくとも一部を略L字型に形成したことを特徴とするフリーアクセスフロアである。本発明はまた、平面形状正方形の複数枚の床板を、支持脚によって床スラブから離隔して床スラブ上に縦横に敷き詰め、床板と実質的に同一の大きさの平面形状を有する複数枚のカーペットを、縦方向にも横方向にも床板の配列ピッチとはずらして床板上に敷き詰めたフリーアクセスフロアにおいて、フリーアクセスフロアのいずれかの領域について、1枚又は少数枚のカーペットを敷かないで床板の上面を開放し、上面を開放された床板として、上面に孔を有しカーペットを敷かない領域と略同じ大きさのグリル床板を、カーペットを敷かない領域に対して互いの輪郭を縦方向にも横方向にも著しくずらすことなく配置すると共に、グリル床板の周囲の他の床板の少なくとも一部を略L字型に形成したことを特徴とするフリーアクセスフロアである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を説明する。図1と図2は本発明によるフリーアクセスフロアの第1実施例を示し、このフリーアクセスフロアは、全体として、複数枚のパネル床板1の上に複数枚の無孔カーペット4を敷きつめて構成されている。先ず図1は無孔カーペット4を除去した状態を示し、平面形状正方形のパネル床板1が床スラブ上に縦横に敷き詰められており、各パネル床板1はそのコーナー部において支持脚3によって支持されており、こうして床スラブとの間に床下空間を形成している。図2は無孔カーペット4を敷き詰めた状態を示し、各無孔カーペット4の平面形状は、パネル床板1の平面形状と実質的に同じ正方形をなしている。また各無孔カーペット4は、縦方向にも横方向にもパネル床板1の配列ピッチとは半ピッチだけずらして、パネル床板1上に敷き詰められている。
【0007】
こうして室内の床がフリーアクセスフロアによって構成されているが、本実施例では、フリーアクセスフロアのいずれかの領域、例えば室内の四隅の領域において、それぞれ次のような構成が部分的に取られている。すなわち図1に示すように、パネル床板1のうちの1枚が、上面に孔を有するグリル床板2によって置き換えられており、このグリル床板2の上面に当接すべき4枚の無孔カーペット4aのその当接する部分は、図2に示すように部分的に切り欠かれている。したがってグリル床板2を取り囲む4枚の無孔カーペット4aはL字状をなしており、その中に、孔を有する1枚のパンチングカーペット5が敷かれている。
【0008】
本実施例は以上のように構成されており、床下空間と床上空間との間に気圧差が生じて、床下空間から床上空間に向けて空気が流出しようとすると、1枚のグリル床板2の上に1枚のパンチングカーペット5が敷かれた部分があるから、空気流は専らこの部分のみを通過する。したがってパネル床板1,1の目地と無孔カーペット4,4の目地との交点が集中的に薄汚れる事態が解消される。また空気流はグリル床板2の上にパンチングカーペット5が敷かれた部分を通過するから、十分に流速が遅くなり、したがってパンチングカーペット5の汚れは僅かとなる。更に汚れるカーペットは専らパンチングカーペット5だけとなるから、その交換費用は安価となる。
なお本実施例ではグリル床板2の上にパンチングカーペット5を敷いているが、パンチングカーペット5を敷かずにグリル床板2の上面を開放した構成とすることもできる。
【0009】
次に図3と図4は第2実施例を示す。上記第1実施例では、1枚のパネル床板1をグリル床板2に置き換え、その上に1枚のパンチングカーペット5を敷いているが、この第2実施例では、2枚のパネル床板1をグリル床板2に置き換え、その上に2枚のパンチングカーペット5を敷いたものである。このような構成とするときには、図4に示されているように、部分的に切り欠く無孔カーペット4a,4bの形状と枚数は、L字状の無孔カーペット4aが4枚と、長方形状の無孔カーペット4bが2枚となる。
【0010】
次に図5と図6は第3実施例を示す。上記第1、第2実施例では、パネル床板1の配列を維持したまま、そのうちの1枚又少数枚をグリル床板2に置き換えたが、この第3実施例では、無孔カーペット4の配列を維持したまま、そのうちの1枚をパンチングカーペット5に置き換えたものである。このような構成のときには、置き換えられたパンチングカーペット5の下面に当接する4枚のパネル床板1aのその当接する部分を切り欠くこととなる。したがってパンチングカーペット5を取り囲む4枚のパネル床板1aはL字状をなし、その中に、グリル床板2が設置される。このような構成によっても、上記第1、第2実施例と同様の効果を得ることができる。また、グリル床板2の上にパンチングカーペット5を敷かずに、グリル床板2の上面を開放した構成としても良い。
【0011】
次に図7と図8は第4実施例を示す。上記第3実施例では、1枚の無孔カーペット4をパンチングカーペット5に置き換え、その下に1枚のグリル床板2を設置したが、この第4実施例では、2枚の無孔カーペット4をパンチングカーペット5に置き換え、その下に2枚のグリル床板2を設置したものである。このような構成とするときには、図7に示されているように、部分的に切り欠くパネル床板1a,1bの形状と枚数は、L字状のパネル床板1aが4枚と、長方形状のパネル床板1bが2枚となる。
【0012】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、全体としてはパネル床板の上に無孔カーペットを敷き詰めているが、一部分の領域について、グリル床板とパンチングカーペットとの組み合わせを島状に配置しているから、床下空間から床上の室内へ流出する空気流の流路を十分に確保することができる。したがってパネル床板の目地と無孔カーペットの目地との交点が集中的に薄汚れる事態が解消される。
また空気流はグリル床板とパンチングカーペットが敷かれた部分を遅い流速で通過するから、パンチングカーペットの汚れは僅かとなり、たとえ汚れたとしても、パンチングカーペットだけの交換で済むから、交換費用は安価となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の床板の配列を示す平面図
【図2】同じくカーペットの配列を示す平面図
【図3】第2実施例の床板の配列を示す平面図
【図4】同じくカーペットの配列を示す平面図
【図5】第3実施例の床板の配列を示す平面図
【図6】同じくカーペットの配列を示す平面図
【図7】第4実施例の床板の配列を示す平面図
【図8】同じくカーペットの配列を示す平面図
【図9】従来例の床板の配列を示す平面図
【図10】同じくカーペットの配列を示す平面図
【符号の説明】
1、1a、1b…パネル床板 2…グリル床板
3…支持脚 4、4a、4b…無孔カーペット
5…パンチングカーペット
Claims (3)
- 平面形状正方形の複数枚の床板を、支持脚によって床スラブから離隔して床スラブ上に縦横に敷き詰め、
前記床板と実質的に同一の大きさの平面形状を有する複数枚のカーペットを、縦方向にも横方向にも前記床板の配列ピッチとはずらして前記床板上に敷き詰めたフリーアクセスフロアにおいて、
該フリーアクセスフロアのいずれかの領域について、1枚又は少数枚の前記床板として上面に孔を有するグリル床板を用い、
前記グリル床板の上だけは前記カーペットを敷かないで、前記グリル床板の上面を開放すると共に、
前記グリル床板の周囲の他の床板上の前記カーペットの少なくとも一部を略L字型に形成したことを特徴とするフリーアクセスフロア。 - 平面形状正方形の複数枚の床板を、支持脚によって床スラブから離隔して床スラブ上に縦横に敷き詰め、
前記床板と実質的に同一の大きさの平面形状を有する複数枚のカーペットを、縦方向にも横方向にも前記床板の配列ピッチとはずらして前記床板上に敷き詰めたフリーアクセスフロアにおいて、
該フリーアクセスフロアのいずれかの領域について、1枚又は少数枚の前記カーペットを敷かないで前記床板の上面を開放し、
前記上面を開放された床板として、上面に孔を有し前記カーペットを敷かない領域と略同じ大きさのグリル床板を、前記カーペットを敷かない領域に対して互いの輪郭を縦方向にも横方向にも著しくずらすことなく配置すると共に、
前記グリル床板の周囲の他の前記床板の少なくとも一部を略L字型に形成したことを特徴とするフリーアクセスフロア。 - 前記1枚又は少数枚のグリル床板の上面に、孔を有する1枚又は少数枚のパンチングカーペットを敷いた、請求項1又は2記載のフリーアクセスフロア。
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1997
- 1997-10-28 JP JP31266897A patent/JP3949243B2/ja not_active Expired - Fee Related
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