JP3602110B2 - 住宅用全空気方式床冷暖房システム - Google Patents
住宅用全空気方式床冷暖房システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3602110B2 JP3602110B2 JP2002131089A JP2002131089A JP3602110B2 JP 3602110 B2 JP3602110 B2 JP 3602110B2 JP 2002131089 A JP2002131089 A JP 2002131089A JP 2002131089 A JP2002131089 A JP 2002131089A JP 3602110 B2 JP3602110 B2 JP 3602110B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- room
- conditioning
- panel
- panel board
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機で生成された冷・温風の空調エアを使用した床放射冷暖房装置と、床吹出し冷暖房装置とを組合せた、木造住宅やマンション等の住宅用全空気方式床冷暖房システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、空調による冷・温風を使用した床冷暖房装置と床吹出し冷暖房装置とを組合せた住宅用全空気方式床冷暖房システムは、木造住宅やマンション等の住宅用としては実用に供されていなかった。そして、従来は、単にオフィスビル用として、特許第2602194号公報に開示されたものが公知であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来公知の特許第2602194号公報に開示された冷暖房装置では、冷水および温水を生成する冷温水発生機を使用するので、該冷温水発生機を設置するスペースが必要であると共に、冷温水パイプを設置しなければならないので、設置費用が高価となり、また前記冷温水発生機を稼動するのにかなりの経費がかかり、従って木造住宅やマンション等の住宅用としてこれを使用すると極めて高価な冷暖房費となるという課題があった。
【0004】
本発明は、前記課題を解決すべくなされたもので、冷温水発生機を使用することなく、空気調和機により生成された冷・温風の空調エアでパネルボードを冷却または加温することにより、設備費用の軽減を図ると共に、冷暖房費の軽減を図ることができ、また根太工事が不要である住宅用全空気方式床冷暖房システムを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、平板状の基板に所定間隔を有して上面が平面状の小巾の突部を複数列に亘って突設して、該各突部間に凹部をそれぞれ設け、且つ該各突部を構成する両側壁の中央部に、送気孔を1個または複数個穿設すると共に、前記凹部の四周縁部に排気孔をそれぞれ穿設し、更に、前記基板の下面に複数個所定間隔を有して脚柱を垂設してパネルボードを形成し、
部屋の下面に設けられた床面上に、大引きを所定間隔を有して複数本配設すると共に、該各大引き間の凹部に断熱材を装入し、且つ前記各大引き上に断熱板を架け渡して固定し、更に前記断熱板上に、前記パネルボードを複数枚複数列に亘って前記脚柱を介して載置固定し、且つ前記各列を構成する互いに隣り合う各パネルボードの突部をそれぞれ千鳥状に配設して、該各列のパネルボードの端縁部間に通気開口を形成し、
前記同列の互いに隣り合う各パネルボードの側面側を接合固定すると共に、前記各パネルボードの各突部の両端縁の開口部にコーキング材を充填して、該開口部を閉塞し、且つ互いに隣り合う各列を構成する接合部にコーキング材を塗布して、互いに隣り合う各列の各パネルボードを接合し、更に前記各パネルボード上に下張りを架け渡して固定すると共に、該下張り上に床仕上材を固定して、部屋の壁際に配設されたパネルボードにスリットを設けたグリルを延設する一方、前記パネルボードの上下面にそれぞれ下部空調エア通路と上部空調エア通路を形成すると共に、前記各列を構成する各パネルボードにより形成された各下部空調エア通路および各上部空調エア通路を連通し、更に前記各パネルボードの下部空調エア通路に、空気調和機室に設置された冷・温風を発生する空気調和機と連結したダクトを開口連結して、該空気調和機からの冷・温風を前記下部空調エア通路に送気して各パネルボードを冷却・加温すると共に、該下部空調エア通路に送気された冷・温風を送気孔を介して上部空調エア通路に送気して各パネルボードおよび下張りを冷却または加温し、且つ前記各パネルボードの上部空調エア通路に送気された前記冷・温風の空調エアを、該各パネルボードの各凹部の四周縁部の排気孔から前記下部空調エア通路に排気して循環させ、該各パネルボードの冷気または暖気を部屋へ放射する床放射冷暖房装置と、
前記空気調和機から下部空調エア通路に送気された前記冷・温風の空調エアを、前記グリルのスリットを介して部屋へ吹出すと共に、前記空気調和機室を構成する部屋側の壁に還流口を設けて、部屋内の空気を該空気調和機室に還流して循環させる床吹出し冷暖房装置とを組合せるという手段を採用することにより、上記課題を解決した。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明すると、本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムは、部屋Rの下面に設けられたコンクリート等の床面1上に、下部空調エア通路2と上部空調エア通路3を形成することができるパネルボード4を複数枚固定して、前記各複数枚のパネルボード4の下部空調エア通路2および上部空調エア通路3をそれぞれ連通すると共に、該下部空調エア通路2および上部空調エア通路3に、冷・温風の空調エアを送気してパネルボード4を冷却または加温し、該パネルボード4から冷気または暖気を部屋Rに放射する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路2に送気された冷・温風の空調エアを部屋Rの端部に設置されたグリル5に設けられたスリット6を介して吹出して、部屋Rを冷却または加温する床吹出し冷暖房装置とを組合せて構成されている。
【0007】
前記コンクリート等の床面1上には大引き7を所定間隔を有して複数本配設すると共に、該各大引き7間の凹部8にはグラスウール等の断熱材9を装入し、更に前記各大引き7上に断熱効果を有する断熱板10を架け渡して固定する。
【0008】
前記断熱板10上には、パネルボード4が複数枚複数列に亘って接合して配設されると共に、該パネルボード4上に下張り11を架け渡して固定し、更に該下張り11上に、ビニールカーペット、木製タイルやフローリング等の床仕上材12を固定する。
【0009】
前記パネルボード4は、鋼板製の平板状の基板13に所定間隔を有して上面が平面状の小巾の突部14を複数列に亘って突設して、該各突部14間に凹部15をそれぞれ設けると共に、前記基板13の一方側端縁部に他のパネルボード4の他方側端縁部を重合するための段部16を設け、更に該基板13の下面に前記断熱板10上に間隔を有して載置するための脚柱17を複数個所定間隔を有して垂設して形成されている。なお、前記パネルボード4は、特に限定する必要はないが、熱伝導率のよい金属板、好ましくはアルミニウム板により形成することが推奨される。
【0010】
前記構成より成るパネルボード4は、前記のように複数枚複数列に亘って脚柱17を介して断熱板10上に載置固定されるが、同列の互いに隣り合う各パネルボード4の一方側端縁部の段部16上に、他のパネルボード4の他方側端縁部を重合固定し、且つ前記各パネルボード4の各突部14の両端縁の開口部にコーキング材18を充填して、該開口部を閉塞すると共に、前記各列を構成する互いに隣り合う各パネルボード4の突部14がそれぞれ千鳥状になるよう配設し、更に、前記互いに隣り合う各パネルボード4との接合部にコーキング材18を塗布する一方、前記各パネルボード4の各突部14上に接触するようにして下張り11を架け渡して固定し、且つ該下張り11上に床仕上材12を固定して、前記断熱板10と各パネルボード4の下面部間に下部空調エア通路2を形成すると共に、前記下張り11と各パネルボード4の凹部15間に上部空調エア通路3を形成する。前記各突部14が根太の役目を果たすので、根太工事が不要である。
【0011】
前記パネルボード4の下面に垂設された脚柱17が、それぞれ独立して形成されているため、該各脚柱17の底面が断熱板10上に接地しているだけで、各脚柱17間は連通状態となり、脚柱17の外周面を含めてパネルボード4の下面において、前記下部空調エア通路2が形成され、空気の流通が可能である。
【0012】
また、前記パネルボード4の上面に突設された複数個の突部14の上面が下張り11に当接しているだけで、各突部14間の凹部15は空間部となっているため、パネルボード4上面において、前記上部空調エア通路3が形成され、空気の流通が可能である。
【0013】
そして、前記各列毎に各パネルボード4の突部14を千鳥状に配設することにより、図6、図7に示すように各列の各パネルボード4の突部14の各端縁部間にそれぞれ通気開口19が形成され、且つ前記各突部14の両端縁の開口部にコーキング材18を充填して、該開口部を閉塞し、更に、前記互いに隣り合う各列を構成する各パネルボード4の接合部にコーキング材18を塗布して各列の各パネルボード4を互いに接合してあるため、前記各列のいずれのパネルボード4の下部空調エア通路2および上部空調エア通路3が、すべて連通状態となり、図6、図7において矢印で示す方向に空気の流通が可能である。
【0014】
また、前記部屋Rにおいて、例えば窓が形成されていて、外部よりの冷気や暖気が侵入するぺリメータ部等の壁20に接近したパネルボード4の端縁部に、スリット6を多数開口したグリル5が延設されている。
【0015】
前記壁20と対面する反対側の壁21の外側には後述する空気調和機22を設置するための空気調和機室23が外壁24を設けて形成されている。
【0016】
前記空気調和機室23に設置された空気調和機22は室外機25と接続されると共に、該空気調和機22により生成された冷・温風を前記各パネルボード4下面に形成された下部空調エア通路2内に送気するため、前記空気調和機22に基部側を連結したダクト26の先方部が、前記部屋Rの一端縁部に位置する下部空調エア通路2に開口連通されている。
【0017】
また、前記上部空調エア通路3を形成する凹部15内に、前記下部空調エア通路2より冷・温風を送気するため、基板13に突設された小巾の突部14を構成する両側壁27の中央部に送気孔28を、1個または複数個それぞれ穿設し(図においては、両側壁27の中央部に送気孔28がそれぞれ1個ずつ穿設されている)、該各送気孔28を介して上部空調エア通路3内に送気すると共に、前記凹部15の四周縁部には上部空調エア通路3内に送気された後の冷・温風を、下部空調エア通路2内に排気する排気孔29を穿設して形成されている。
【0018】
そして、前記空気調和機室23を構成する壁21の上方部には、部屋Rの空気を空気調和機22が吸引して、該空気を循環させて使用するための還流口30が設けられている。
【0019】
前記空気調和機22により生成された冷・温風の空調エアを下部空調エア通路2に送気して、該下部空調エア通路2に送気された冷・温風により、各パネルボード4を下面より冷却または加温し、更に、該下部空調エア通路2に送気された冷・温風を送気孔28を介して上部空調エア通路3に送気して、該上部空調エア通路3に送気された冷・温風により、各パネルボード4および下張り11を冷却または加温して、冷気または暖気を床放射するよう形成されると共に、前記グリル5のスリット6から部屋R内に冷・温風を吹出して、ペリメータ部の暖気または冷気を抑制し、部屋Rを冷暖房できるように形成されている。
【0020】
前記部屋R内に設けられたパネルボード4上には、タイルカーペットや布カーペット等の床仕上材12が敷設されるが、該床仕上材12は、グリル5部分には敷設せず、該グリル5を介して下部空調エア通路2からの冷・暖風の部屋Rへの吹出し通路を確保する。
【0021】
すなわち、本発明は、前記のように、空気調和機22からの冷・温風の空調エアを下部空調エア通路2内に送気し、更に、前記下部空調エア通路2内に送気された空調エアを送気孔28を介して上部空調エア通路3内に送気することにより、各パネルボード4を下面より冷却または加温する一方、該各パネルボード4を更に冷却または加温し、更に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を冷却または加温して、前記各パネルボード4から床仕上材12を通して冷気または暖気を部屋R内へ放射して、前記部屋Rを冷却または加温する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路2内に送気された空気調和機22からの冷・温風の空調エアを、グリル5に開口されたスリット6を通して部屋Rへ吹出して、前記部屋Rを冷却または加温する床吹出し冷暖房装置との組合せより成るものである。
【0022】
そして、前記スリット6を介して部屋Rに送気されて、該部屋Rを冷却または加温した後の使用済みの冷風または温風は、還流口30を介して空気調和機22に吸引されて、再び該空気調和機22により冷却または加温されて、使用済みの冷風または温風を循環させて再利用を図っている。
【0023】
前記実施の形態より成る本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムの作用について説明する。部屋Rを冷房する場合は、先ず空気調和機22により生成された冷風をダクト26を介して下部空調エア通路2内に送気すると、該下部空調エア通路2内に送気された冷風が各パネルボード4を下面より冷却する。そして、該各パネルボード4を下面より冷却する一方、前記下部空調エア通路2から送気孔28を介して上部空調エア通路3に送気された冷風により、前記各パネルボード4を更に冷却すると共に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を冷却する。そして更に、前記各パネルボード4の上部空調エア通路3内に送気された冷風は、該各パネルボード4を冷却した後、各パネルボード4の凹部15の四周縁部の各排気孔29より前記下部空調エア通路2内に排気されて循環する。
【0024】
前記各列のパネルボード4がそれぞれ接合して配設されると共に、各列を構成する各パネルボード4の突部14が千鳥状に配設されているため、上部空調エア通路3内に流入した冷風が直進せず乱流して、前記上部空調エア通路3を構成するパネルボード4の凹部15の上面と下張り11の底面に平均して接触し、冷気の各パネルボード4および下張り11への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に冷却されると共に、冷却状態をそのまま維持できるのである。
【0025】
また、前記各列のパネルボード4の下面には多数の脚柱16が垂設されているため、下部空調エア通路2内に流入した冷風が、前記脚柱16に接触して乱流し、前記下部空調エア通路2を構成するパネルボード4の下面に平均して接触し、冷気の各パネルボード4への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に冷却されると共に、冷却状態をそのまま維持できるのである。
【0026】
そして、前記上部空調エア通路3に送気された冷風により直接下張り11を冷却すると共に、前記冷却された各パネルボード4の突部14に接触する下張り11を間接的に冷却することにより、該冷却された下張り11からの冷気を床仕上材12を通して部屋R内に放射して、該部屋R内を冷房する。
【0027】
更に、前記下部空調エア通路2内に送気された冷風を、壁20に近接して設けられたグリル5のスリット6より部屋R内に吹出して該部屋R内を冷房すると共に、例えば前記部屋Rにおいて窓が形成されていて、外部より暖気が侵入するペリメータ部の暖気を抑制し、更に冷房効率を高める。そして、前記部屋Rを冷却した後の使用済みの冷風は、還流口30を介して空気調和機室23内に還流されて、再び該空気調和機22により冷却されて、使用済みの冷風の再利用を図る。
【0028】
次に、前記実施の形態より成る本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを用いて、部屋Rを暖房する場合について説明する。先ず空気調和機22により生成された温風をダクト26を介して下部空調エア通路2内に送気すると、該下部空調エア通路2内に送気された温風が各パネルボード4を下面より加温する一方、前記下部空調エア通路2から送気孔28を介して上部空調エア通路3に送気された温風により、前記各パネルボード4を更に加温すると共に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を加温する。そして更に、前記各パネルボード4の上部空調エア通路3内に送気された温風は、図4に矢印で示すように、該各パネルボード4を加温した後、各パネルボード4の凹部15の四周縁部の各排気孔29より前記下部空調エア通路2内に排気されて循環する。
【0029】
前記各列のパネルボード4がそれぞれ接合して配設されると共に、各パネルボード4の突部14が千鳥状に配設されているため、上部空調エア通路3内に流入した温風が直進せず乱流して、前記上部空調エア通路3を構成するパネルボード4の凹部15の上面と下張り11の底面に平均して接触し、暖気の各パネルボード4および下張り11への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に加温されると共に、加温状態をそのまま維持できるのである。
【0030】
また、前記各列のパネルボード4の下面には多数の脚柱17が垂設されているため、下部空調エア通路2内に流入した温風が、前記脚柱17に接触して乱流し、前記下部空調エア通路2を構成するパネルボード4の下面に平均して接触し、暖気の各パネルボード4への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に加温されると共に、加温状態をそのまま維持できるのである。
【0031】
そして、前記上部空調エア通路3に送気された温風により直接下張り11を暖房すると共に、前記加温された各パネルボード4の突部14に接触する下張り11を間接的に加温することにより、該加温された下張り11からの暖気を床仕上材12を通して部屋R内に放射して、該部屋R内を暖房する。
【0032】
更に、前記下部空調エア通路2内に送気された温風を、壁20に近接して設けられたグリル5のスリット6より部屋R内に吹出して該部屋R内を暖房すると共に、例えば前記部屋Rにおいて窓が形成されていて、外部より冷気が侵入するペリメータ部の冷気を抑制し、更に暖房効率を高める。そして、前記部屋Rを加温した後の使用済みの温風は、還流口30を介して空気調和機室23内に還流されて、再び該空気調和機22により加温されて、使用済みの温風の再利用を図る。
【0033】
【発明の効果】
本発明は上述のようであるから、空気調和機の冷・温風の空調エアを下部空調エア通路内に送気し、更に前記下部空調エア通路から送気孔を介して上部空調エア通路に送気して、各パネルボードの下面および下張り下面より冷却または加温し、パネルボードおよび下張りから冷気または暖気を放射して、部屋を冷却または加温する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路内に送気された冷・温風の空調エアをグリルに設けられたスリットを介して吹出して部屋を冷却または加温する床吹出し冷暖房装置とを組合せたので、冷暖房効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムの概略縦断面図である。
【図2】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの平面図である。
【図3】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの正面図である。
【図4】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの縦断面図である。
【図5】本発明全空気方式床冷暖房システムにおいて大引き間に断熱材を装入した状態を示す平面図である。
【図6】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードを複数枚2列に亘って接合した状態を示す平面図である。
【図7】同斜視図である。
【符号の説明】
R 部屋、 1 床面、 2 下部空調エア通路、 3 上部空調エア通路、 4 パネルボード、 5 グリル、 6 スリット、 7 大引き、 8 凹部、 9 断熱材、 10 断熱板、 11 下張り、 12 床仕上材、 13 基板、 14 突部、 15 凹部、 16 段部、 17 脚柱、 18コーキング材、 19 通気開口、 20・21 壁、 22 空気調和機、23 空気調和機室、 24 外壁、 25 室外機、 26 ダクト、 27 側壁、 28 送気孔、 29 排気孔、 30 還流口。
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機で生成された冷・温風の空調エアを使用した床放射冷暖房装置と、床吹出し冷暖房装置とを組合せた、木造住宅やマンション等の住宅用全空気方式床冷暖房システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、空調による冷・温風を使用した床冷暖房装置と床吹出し冷暖房装置とを組合せた住宅用全空気方式床冷暖房システムは、木造住宅やマンション等の住宅用としては実用に供されていなかった。そして、従来は、単にオフィスビル用として、特許第2602194号公報に開示されたものが公知であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来公知の特許第2602194号公報に開示された冷暖房装置では、冷水および温水を生成する冷温水発生機を使用するので、該冷温水発生機を設置するスペースが必要であると共に、冷温水パイプを設置しなければならないので、設置費用が高価となり、また前記冷温水発生機を稼動するのにかなりの経費がかかり、従って木造住宅やマンション等の住宅用としてこれを使用すると極めて高価な冷暖房費となるという課題があった。
【0004】
本発明は、前記課題を解決すべくなされたもので、冷温水発生機を使用することなく、空気調和機により生成された冷・温風の空調エアでパネルボードを冷却または加温することにより、設備費用の軽減を図ると共に、冷暖房費の軽減を図ることができ、また根太工事が不要である住宅用全空気方式床冷暖房システムを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、平板状の基板に所定間隔を有して上面が平面状の小巾の突部を複数列に亘って突設して、該各突部間に凹部をそれぞれ設け、且つ該各突部を構成する両側壁の中央部に、送気孔を1個または複数個穿設すると共に、前記凹部の四周縁部に排気孔をそれぞれ穿設し、更に、前記基板の下面に複数個所定間隔を有して脚柱を垂設してパネルボードを形成し、
部屋の下面に設けられた床面上に、大引きを所定間隔を有して複数本配設すると共に、該各大引き間の凹部に断熱材を装入し、且つ前記各大引き上に断熱板を架け渡して固定し、更に前記断熱板上に、前記パネルボードを複数枚複数列に亘って前記脚柱を介して載置固定し、且つ前記各列を構成する互いに隣り合う各パネルボードの突部をそれぞれ千鳥状に配設して、該各列のパネルボードの端縁部間に通気開口を形成し、
前記同列の互いに隣り合う各パネルボードの側面側を接合固定すると共に、前記各パネルボードの各突部の両端縁の開口部にコーキング材を充填して、該開口部を閉塞し、且つ互いに隣り合う各列を構成する接合部にコーキング材を塗布して、互いに隣り合う各列の各パネルボードを接合し、更に前記各パネルボード上に下張りを架け渡して固定すると共に、該下張り上に床仕上材を固定して、部屋の壁際に配設されたパネルボードにスリットを設けたグリルを延設する一方、前記パネルボードの上下面にそれぞれ下部空調エア通路と上部空調エア通路を形成すると共に、前記各列を構成する各パネルボードにより形成された各下部空調エア通路および各上部空調エア通路を連通し、更に前記各パネルボードの下部空調エア通路に、空気調和機室に設置された冷・温風を発生する空気調和機と連結したダクトを開口連結して、該空気調和機からの冷・温風を前記下部空調エア通路に送気して各パネルボードを冷却・加温すると共に、該下部空調エア通路に送気された冷・温風を送気孔を介して上部空調エア通路に送気して各パネルボードおよび下張りを冷却または加温し、且つ前記各パネルボードの上部空調エア通路に送気された前記冷・温風の空調エアを、該各パネルボードの各凹部の四周縁部の排気孔から前記下部空調エア通路に排気して循環させ、該各パネルボードの冷気または暖気を部屋へ放射する床放射冷暖房装置と、
前記空気調和機から下部空調エア通路に送気された前記冷・温風の空調エアを、前記グリルのスリットを介して部屋へ吹出すと共に、前記空気調和機室を構成する部屋側の壁に還流口を設けて、部屋内の空気を該空気調和機室に還流して循環させる床吹出し冷暖房装置とを組合せるという手段を採用することにより、上記課題を解決した。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明すると、本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムは、部屋Rの下面に設けられたコンクリート等の床面1上に、下部空調エア通路2と上部空調エア通路3を形成することができるパネルボード4を複数枚固定して、前記各複数枚のパネルボード4の下部空調エア通路2および上部空調エア通路3をそれぞれ連通すると共に、該下部空調エア通路2および上部空調エア通路3に、冷・温風の空調エアを送気してパネルボード4を冷却または加温し、該パネルボード4から冷気または暖気を部屋Rに放射する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路2に送気された冷・温風の空調エアを部屋Rの端部に設置されたグリル5に設けられたスリット6を介して吹出して、部屋Rを冷却または加温する床吹出し冷暖房装置とを組合せて構成されている。
【0007】
前記コンクリート等の床面1上には大引き7を所定間隔を有して複数本配設すると共に、該各大引き7間の凹部8にはグラスウール等の断熱材9を装入し、更に前記各大引き7上に断熱効果を有する断熱板10を架け渡して固定する。
【0008】
前記断熱板10上には、パネルボード4が複数枚複数列に亘って接合して配設されると共に、該パネルボード4上に下張り11を架け渡して固定し、更に該下張り11上に、ビニールカーペット、木製タイルやフローリング等の床仕上材12を固定する。
【0009】
前記パネルボード4は、鋼板製の平板状の基板13に所定間隔を有して上面が平面状の小巾の突部14を複数列に亘って突設して、該各突部14間に凹部15をそれぞれ設けると共に、前記基板13の一方側端縁部に他のパネルボード4の他方側端縁部を重合するための段部16を設け、更に該基板13の下面に前記断熱板10上に間隔を有して載置するための脚柱17を複数個所定間隔を有して垂設して形成されている。なお、前記パネルボード4は、特に限定する必要はないが、熱伝導率のよい金属板、好ましくはアルミニウム板により形成することが推奨される。
【0010】
前記構成より成るパネルボード4は、前記のように複数枚複数列に亘って脚柱17を介して断熱板10上に載置固定されるが、同列の互いに隣り合う各パネルボード4の一方側端縁部の段部16上に、他のパネルボード4の他方側端縁部を重合固定し、且つ前記各パネルボード4の各突部14の両端縁の開口部にコーキング材18を充填して、該開口部を閉塞すると共に、前記各列を構成する互いに隣り合う各パネルボード4の突部14がそれぞれ千鳥状になるよう配設し、更に、前記互いに隣り合う各パネルボード4との接合部にコーキング材18を塗布する一方、前記各パネルボード4の各突部14上に接触するようにして下張り11を架け渡して固定し、且つ該下張り11上に床仕上材12を固定して、前記断熱板10と各パネルボード4の下面部間に下部空調エア通路2を形成すると共に、前記下張り11と各パネルボード4の凹部15間に上部空調エア通路3を形成する。前記各突部14が根太の役目を果たすので、根太工事が不要である。
【0011】
前記パネルボード4の下面に垂設された脚柱17が、それぞれ独立して形成されているため、該各脚柱17の底面が断熱板10上に接地しているだけで、各脚柱17間は連通状態となり、脚柱17の外周面を含めてパネルボード4の下面において、前記下部空調エア通路2が形成され、空気の流通が可能である。
【0012】
また、前記パネルボード4の上面に突設された複数個の突部14の上面が下張り11に当接しているだけで、各突部14間の凹部15は空間部となっているため、パネルボード4上面において、前記上部空調エア通路3が形成され、空気の流通が可能である。
【0013】
そして、前記各列毎に各パネルボード4の突部14を千鳥状に配設することにより、図6、図7に示すように各列の各パネルボード4の突部14の各端縁部間にそれぞれ通気開口19が形成され、且つ前記各突部14の両端縁の開口部にコーキング材18を充填して、該開口部を閉塞し、更に、前記互いに隣り合う各列を構成する各パネルボード4の接合部にコーキング材18を塗布して各列の各パネルボード4を互いに接合してあるため、前記各列のいずれのパネルボード4の下部空調エア通路2および上部空調エア通路3が、すべて連通状態となり、図6、図7において矢印で示す方向に空気の流通が可能である。
【0014】
また、前記部屋Rにおいて、例えば窓が形成されていて、外部よりの冷気や暖気が侵入するぺリメータ部等の壁20に接近したパネルボード4の端縁部に、スリット6を多数開口したグリル5が延設されている。
【0015】
前記壁20と対面する反対側の壁21の外側には後述する空気調和機22を設置するための空気調和機室23が外壁24を設けて形成されている。
【0016】
前記空気調和機室23に設置された空気調和機22は室外機25と接続されると共に、該空気調和機22により生成された冷・温風を前記各パネルボード4下面に形成された下部空調エア通路2内に送気するため、前記空気調和機22に基部側を連結したダクト26の先方部が、前記部屋Rの一端縁部に位置する下部空調エア通路2に開口連通されている。
【0017】
また、前記上部空調エア通路3を形成する凹部15内に、前記下部空調エア通路2より冷・温風を送気するため、基板13に突設された小巾の突部14を構成する両側壁27の中央部に送気孔28を、1個または複数個それぞれ穿設し(図においては、両側壁27の中央部に送気孔28がそれぞれ1個ずつ穿設されている)、該各送気孔28を介して上部空調エア通路3内に送気すると共に、前記凹部15の四周縁部には上部空調エア通路3内に送気された後の冷・温風を、下部空調エア通路2内に排気する排気孔29を穿設して形成されている。
【0018】
そして、前記空気調和機室23を構成する壁21の上方部には、部屋Rの空気を空気調和機22が吸引して、該空気を循環させて使用するための還流口30が設けられている。
【0019】
前記空気調和機22により生成された冷・温風の空調エアを下部空調エア通路2に送気して、該下部空調エア通路2に送気された冷・温風により、各パネルボード4を下面より冷却または加温し、更に、該下部空調エア通路2に送気された冷・温風を送気孔28を介して上部空調エア通路3に送気して、該上部空調エア通路3に送気された冷・温風により、各パネルボード4および下張り11を冷却または加温して、冷気または暖気を床放射するよう形成されると共に、前記グリル5のスリット6から部屋R内に冷・温風を吹出して、ペリメータ部の暖気または冷気を抑制し、部屋Rを冷暖房できるように形成されている。
【0020】
前記部屋R内に設けられたパネルボード4上には、タイルカーペットや布カーペット等の床仕上材12が敷設されるが、該床仕上材12は、グリル5部分には敷設せず、該グリル5を介して下部空調エア通路2からの冷・暖風の部屋Rへの吹出し通路を確保する。
【0021】
すなわち、本発明は、前記のように、空気調和機22からの冷・温風の空調エアを下部空調エア通路2内に送気し、更に、前記下部空調エア通路2内に送気された空調エアを送気孔28を介して上部空調エア通路3内に送気することにより、各パネルボード4を下面より冷却または加温する一方、該各パネルボード4を更に冷却または加温し、更に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を冷却または加温して、前記各パネルボード4から床仕上材12を通して冷気または暖気を部屋R内へ放射して、前記部屋Rを冷却または加温する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路2内に送気された空気調和機22からの冷・温風の空調エアを、グリル5に開口されたスリット6を通して部屋Rへ吹出して、前記部屋Rを冷却または加温する床吹出し冷暖房装置との組合せより成るものである。
【0022】
そして、前記スリット6を介して部屋Rに送気されて、該部屋Rを冷却または加温した後の使用済みの冷風または温風は、還流口30を介して空気調和機22に吸引されて、再び該空気調和機22により冷却または加温されて、使用済みの冷風または温風を循環させて再利用を図っている。
【0023】
前記実施の形態より成る本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムの作用について説明する。部屋Rを冷房する場合は、先ず空気調和機22により生成された冷風をダクト26を介して下部空調エア通路2内に送気すると、該下部空調エア通路2内に送気された冷風が各パネルボード4を下面より冷却する。そして、該各パネルボード4を下面より冷却する一方、前記下部空調エア通路2から送気孔28を介して上部空調エア通路3に送気された冷風により、前記各パネルボード4を更に冷却すると共に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を冷却する。そして更に、前記各パネルボード4の上部空調エア通路3内に送気された冷風は、該各パネルボード4を冷却した後、各パネルボード4の凹部15の四周縁部の各排気孔29より前記下部空調エア通路2内に排気されて循環する。
【0024】
前記各列のパネルボード4がそれぞれ接合して配設されると共に、各列を構成する各パネルボード4の突部14が千鳥状に配設されているため、上部空調エア通路3内に流入した冷風が直進せず乱流して、前記上部空調エア通路3を構成するパネルボード4の凹部15の上面と下張り11の底面に平均して接触し、冷気の各パネルボード4および下張り11への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に冷却されると共に、冷却状態をそのまま維持できるのである。
【0025】
また、前記各列のパネルボード4の下面には多数の脚柱16が垂設されているため、下部空調エア通路2内に流入した冷風が、前記脚柱16に接触して乱流し、前記下部空調エア通路2を構成するパネルボード4の下面に平均して接触し、冷気の各パネルボード4への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に冷却されると共に、冷却状態をそのまま維持できるのである。
【0026】
そして、前記上部空調エア通路3に送気された冷風により直接下張り11を冷却すると共に、前記冷却された各パネルボード4の突部14に接触する下張り11を間接的に冷却することにより、該冷却された下張り11からの冷気を床仕上材12を通して部屋R内に放射して、該部屋R内を冷房する。
【0027】
更に、前記下部空調エア通路2内に送気された冷風を、壁20に近接して設けられたグリル5のスリット6より部屋R内に吹出して該部屋R内を冷房すると共に、例えば前記部屋Rにおいて窓が形成されていて、外部より暖気が侵入するペリメータ部の暖気を抑制し、更に冷房効率を高める。そして、前記部屋Rを冷却した後の使用済みの冷風は、還流口30を介して空気調和機室23内に還流されて、再び該空気調和機22により冷却されて、使用済みの冷風の再利用を図る。
【0028】
次に、前記実施の形態より成る本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを用いて、部屋Rを暖房する場合について説明する。先ず空気調和機22により生成された温風をダクト26を介して下部空調エア通路2内に送気すると、該下部空調エア通路2内に送気された温風が各パネルボード4を下面より加温する一方、前記下部空調エア通路2から送気孔28を介して上部空調エア通路3に送気された温風により、前記各パネルボード4を更に加温すると共に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を加温する。そして更に、前記各パネルボード4の上部空調エア通路3内に送気された温風は、図4に矢印で示すように、該各パネルボード4を加温した後、各パネルボード4の凹部15の四周縁部の各排気孔29より前記下部空調エア通路2内に排気されて循環する。
【0029】
前記各列のパネルボード4がそれぞれ接合して配設されると共に、各パネルボード4の突部14が千鳥状に配設されているため、上部空調エア通路3内に流入した温風が直進せず乱流して、前記上部空調エア通路3を構成するパネルボード4の凹部15の上面と下張り11の底面に平均して接触し、暖気の各パネルボード4および下張り11への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に加温されると共に、加温状態をそのまま維持できるのである。
【0030】
また、前記各列のパネルボード4の下面には多数の脚柱17が垂設されているため、下部空調エア通路2内に流入した温風が、前記脚柱17に接触して乱流し、前記下部空調エア通路2を構成するパネルボード4の下面に平均して接触し、暖気の各パネルボード4への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に加温されると共に、加温状態をそのまま維持できるのである。
【0031】
そして、前記上部空調エア通路3に送気された温風により直接下張り11を暖房すると共に、前記加温された各パネルボード4の突部14に接触する下張り11を間接的に加温することにより、該加温された下張り11からの暖気を床仕上材12を通して部屋R内に放射して、該部屋R内を暖房する。
【0032】
更に、前記下部空調エア通路2内に送気された温風を、壁20に近接して設けられたグリル5のスリット6より部屋R内に吹出して該部屋R内を暖房すると共に、例えば前記部屋Rにおいて窓が形成されていて、外部より冷気が侵入するペリメータ部の冷気を抑制し、更に暖房効率を高める。そして、前記部屋Rを加温した後の使用済みの温風は、還流口30を介して空気調和機室23内に還流されて、再び該空気調和機22により加温されて、使用済みの温風の再利用を図る。
【0033】
【発明の効果】
本発明は上述のようであるから、空気調和機の冷・温風の空調エアを下部空調エア通路内に送気し、更に前記下部空調エア通路から送気孔を介して上部空調エア通路に送気して、各パネルボードの下面および下張り下面より冷却または加温し、パネルボードおよび下張りから冷気または暖気を放射して、部屋を冷却または加温する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路内に送気された冷・温風の空調エアをグリルに設けられたスリットを介して吹出して部屋を冷却または加温する床吹出し冷暖房装置とを組合せたので、冷暖房効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムの概略縦断面図である。
【図2】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの平面図である。
【図3】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの正面図である。
【図4】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの縦断面図である。
【図5】本発明全空気方式床冷暖房システムにおいて大引き間に断熱材を装入した状態を示す平面図である。
【図6】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードを複数枚2列に亘って接合した状態を示す平面図である。
【図7】同斜視図である。
【符号の説明】
R 部屋、 1 床面、 2 下部空調エア通路、 3 上部空調エア通路、 4 パネルボード、 5 グリル、 6 スリット、 7 大引き、 8 凹部、 9 断熱材、 10 断熱板、 11 下張り、 12 床仕上材、 13 基板、 14 突部、 15 凹部、 16 段部、 17 脚柱、 18コーキング材、 19 通気開口、 20・21 壁、 22 空気調和機、23 空気調和機室、 24 外壁、 25 室外機、 26 ダクト、 27 側壁、 28 送気孔、 29 排気孔、 30 還流口。
Claims (1)
- 平板状の基板に所定間隔を有して上面が平面状の小巾の突部を複数列に亘って突設して、該各突部間に凹部をそれぞれ設け、且つ該各突部を構成する両側壁の中央部に、送気孔を1個または複数個穿設すると共に、前記凹部の四周縁部に排気孔をそれぞれ穿設し、更に、前記基板の下面に複数個所定間隔を有して脚柱を垂設してパネルボードを形成し、
部屋の下面に設けられた床面上に、大引きを所定間隔を有して複数本配設すると共に、該各大引き間の凹部に断熱材を装入し、且つ前記各大引き上に断熱板を架け渡して固定し、更に前記断熱板上に、前記パネルボードを複数枚複数列に亘って前記脚柱を介して載置固定し、且つ前記各列を構成する互いに隣り合う各パネルボードの突部をそれぞれ千鳥状に配設して、該各列のパネルボードの端縁部間に通気開口を形成し、
前記同列の互いに隣り合う各パネルボードの側面側を接合固定すると共に、前記各パネルボードの各突部の両端縁の開口部にコーキング材を充填して、該開口部を閉塞し、且つ互いに隣り合う各列を構成する接合部にコーキング材を塗布して、互いに隣り合う各列の各パネルボードを接合し、更に前記各パネルボード上に下張りを架け渡して固定すると共に、該下張り上に床仕上材を固定して、部屋の壁際に配設されたパネルボードにスリットを設けたグリルを延設する一方、前記パネルボードの上下面にそれぞれ下部空調エア通路と上部空調エア通路を形成すると共に、前記各列を構成する各パネルボードにより形成された各下部空調エア通路および各上部空調エア通路を連通し、更に前記各パネルボードの下部空調エア通路に、空気調和機室に設置された冷・温風を発生する空気調和機と連結したダクトを開口連結して、該空気調和機からの冷・温風を前記下部空調エア通路に送気して各パネルボードを冷却・加温すると共に、該下部空調エア通路に送気された冷・温風を送気孔を介して上部空調エア通路に送気して各パネルボードおよび下張りを冷却または加温し、且つ前記各パネルボードの上部空調エア通路に送気された前記冷・温風の空調エアを、該各パネルボードの各凹部の四周縁部の排気孔から前記下部空調エア通路に排気して循環させ、該各パネルボードの冷気または暖気を部屋へ放射する床放射冷暖房装置と、
前記空気調和機から下部空調エア通路に送気された前記冷・温風の空調エアを、前記グリルのスリットを介して部屋へ吹出すと共に、前記空気調和機室を構成する部屋側の壁に還流口を設けて、部屋内の空気を該空気調和機室に還流して循環させる床吹出し冷暖房装置とを組合せたことを特徴とする住宅用全空気方式床冷暖房システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002131089A JP3602110B2 (ja) | 2002-05-07 | 2002-05-07 | 住宅用全空気方式床冷暖房システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002131089A JP3602110B2 (ja) | 2002-05-07 | 2002-05-07 | 住宅用全空気方式床冷暖房システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003322360A JP2003322360A (ja) | 2003-11-14 |
JP3602110B2 true JP3602110B2 (ja) | 2004-12-15 |
Family
ID=29543862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002131089A Expired - Fee Related JP3602110B2 (ja) | 2002-05-07 | 2002-05-07 | 住宅用全空気方式床冷暖房システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3602110B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5335376B2 (ja) * | 2008-11-04 | 2013-11-06 | 株式会社エコ・パワー | 冷暖房システム |
CN107676896B (zh) * | 2017-10-09 | 2023-05-16 | 浙江星光电科智能家居科技有限公司 | 一种真空送气制冷制热管路结构 |
-
2002
- 2002-05-07 JP JP2002131089A patent/JP3602110B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003322360A (ja) | 2003-11-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2015137443A1 (ja) | 効果的空気循環技術による統合化した省エネルギー建物暖冷房システム | |
JP2010243142A (ja) | 空調システム及び建物 | |
JP3602110B2 (ja) | 住宅用全空気方式床冷暖房システム | |
KR20100086666A (ko) | 복사 냉난방 시스템 및 그 시공방법 | |
JP7468870B2 (ja) | 床ふく射対流式冷暖房システム | |
JPH11193936A (ja) | 床下暖房装置 | |
JP3592994B2 (ja) | オフイスビルの床面とフロアパネル間に設置する冷暖房装置用冷温水パイプおよび事務機器用コードの保持体 | |
JPH0141065Y2 (ja) | ||
JP3602104B2 (ja) | 住宅用全空気方式床冷暖房システム | |
JP5348996B2 (ja) | 体育施設用空調構造 | |
JP3602101B2 (ja) | 住宅用全空気方式床冷暖房システム | |
KR101081669B1 (ko) | 복사 냉난방 기능 및 국부 배기 기능을 가진 경량 콘크리트 패널 및 이를 이용한 벽체구조 | |
JP3759777B2 (ja) | 天井空調装置 | |
JP7286830B2 (ja) | パーソナル空調システム | |
JPS63176555A (ja) | 幅射式冷暖房間仕切り板 | |
JP3853643B2 (ja) | 冷暖房設備の二重床構造および床吹出し空調・冷暖房装置 | |
JPH0612466Y2 (ja) | 空調装置 | |
JP3120304B2 (ja) | 建築物における空調装置 | |
JPH02197735A (ja) | 冷暖房設備 | |
JP3567421B2 (ja) | 低床二重床を利用した空調システム | |
JP3898284B2 (ja) | 床暖房装置 | |
JP3790840B2 (ja) | 床間冷温水パイプの支持構造および床吹出し空調・冷暖房装置 | |
JPH10311565A (ja) | 建築物における輻射冷暖房システム | |
JP2006284098A (ja) | 暖房装置 | |
JPH11218342A (ja) | 家屋の空調システム及び空調方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040603 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20040824 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20040921 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |