JP3602104B2 - 住宅用全空気方式床冷暖房システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気調和機で生成された冷・温風の空調エアを使用した床放射冷暖房装置と、床吹出し冷暖房装置とを組合せた、木造住宅やマンション等の住宅用全空気方式床冷暖房システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、空調による冷・温風を使用した床冷暖房装置と床吹出し冷暖房装置とを組合せた住宅用全空気方式床冷暖房システムは、木造住宅やマンション等の住宅用としては実用に供されていなかった。そして、従来は、単にオフィスビル用として、特許第2602194号公報に開示されたものが公知であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来公知の特許第2602194号公報に開示された冷暖房装置では、冷水および温水を生成する冷温水発生機を使用するので、該冷温水発生機を設置するスペースが必要であると共に、冷温水パイプを設置しなければならないので、設置費用が高価となり、また前記冷温水発生機を稼動するのにかなりの経費がかかり、従って木造住宅やマンション等の住宅用としてこれを使用すると極めて高価な冷暖房費となるという課題があった。
【0004】
本発明は、前記課題を解決すべくなされたもので、冷温水発生機を使用することなく、空気調和機により生成された冷・温風の空調エアでパネルボードを冷却または加温すると共に、該パネルボードを冷却または加温した後の使用済みの冷・温風を加圧機で加圧して加冷・加温し、再びこれを利用することにより、設備費用の軽減を図ると共に、冷暖房費の軽減を図ることができ、また根太工事が不要である住宅用全空気方式床冷暖房システムを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、平板状の基板に所定間隔を有して上面が平面状の小巾の突部を複数列に亘って突設して、該各突部間に凹部をそれぞれ設けると共に、前記基板の下面に複数個所定間隔を有して脚柱を垂設してパネルボードを形成し、
部屋の下面に設けられた床面上に、大引きを所定間隔を有して複数本配設すると共に、該各大引き間の凹部に断熱材を装入し、且つ前記各大引き上に断熱板を架け渡して固定し、更に前記断熱板上に、前記パネルボードを複数枚複数列に亘って前記脚柱を介して載置固定し、且つ前記各列を構成する互いに隣り合う各パネルボードの突部をそれぞれ千鳥状に配設して、該各列のパネルボードの端縁部間に通気開口を形成し、
前記同列の互いに隣り合う各パネルボードの側面側を接合固定すると共に、前記各パネルボードの各突部の両端縁の開口部にコーキング材を充填して、該開口部を閉塞し、且つ互いに隣り合う各列を構成する接合部にコーキング材を塗布して、互いに隣り合う各列の各パネルボードを接合し、更に前記各パネルボード上に下張りを架け渡して固定すると共に、該下張り上に床仕上材を固定して、部屋の壁際に配設されたパネルボードにスリットを設けたグリルを延設する一方、前記パネルボードの上下面にそれぞれ下部空調エア通路と上部空調エア通路を形成すると共に、前記各列を構成する各パネルボードにより形成された各下部空調エア通路および各上部空調エア通路を連通し、更に前記各パネルボードの下部空調エア通路に、空気調和機室に設置された冷・温風を発生する空気調和機と連結したダクトを開口連結して、該空気調和機からの冷・温風を前記下部空調エア通路に送気して各パネルボードを冷却・加温し、
前記空気調和機から前記下部空調エア通路に送気されて各パネルボードを冷却・加温した後の使用済みの冷・温風を、該下部空調エア通路の他端縁部側の加圧機室に設置された加圧機に吸引して加冷・加温し、該加冷・加温した冷・温風を前記各パネルボードの各凹部に装着された圧送手段を介して、該各パネルボードの上部空調エア通路に圧送して各パネルボードおよび下張りを冷却または加温すると共に、前記各パネルボードの上部空調エア通路に圧送された前記冷・温風の空調エアを、該各パネルボードの各凹部の四周縁部の排気孔から前記下部空調エア通路に排気して循環させ、該各パネルボードの冷気または暖気を部屋へ放射する床放射冷暖房装置と、
前記空気調和機から下部空調エア通路に送気された前記冷・温風の空調エアを、前記グリルのスリットを介して部屋へ吹出すと共に、前記空気調和機室を構成する部屋側の壁に還流口を設けて、部屋内の空気を該空気調和機室に還流して循環させる床吹出し冷暖房装置とを組合せるという手段を採用することにより、上記課題を解決した。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明すると、本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムは、部屋Rの下面に設けられたコンクリート等の床面1上に、下部空調エア通路2と上部空調エア通路3を形成することができるパネルボード4を複数枚固定して、前記各複数枚のパネルボード4の下部空調エア通路2および上部空調エア通路3をそれぞれ連通すると共に、該下部空調エア通路2および上部空調エア通路3に、冷・温風の空調エアを送気してパネルボード4を冷却または加温し、該パネルボード4から冷気または暖気を部屋Rに放射する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路2に送気された冷・温風の空調エアを部屋Rの端部に設置されたグリル5に設けられたスリット6を介して吹出して、部屋Rを冷却または加温する床吹出し冷暖房装置とを組合せて構成されている。
【0007】
前記コンクリート等の床面1上には大引き7を所定間隔を有して複数本配設すると共に、該各大引き7間の凹部8にはグラスウール等の断熱材9を装入し、更に前記各大引き7上に断熱効果を有する断熱板10を架け渡して固定する。
【0008】
前記断熱板10上には、パネルボード4が複数枚複数列に亘って接合して配設されると共に、該パネルボード4上に下張り11を架け渡して固定し、更に該下張り11上に、ビニールカーペット、木製タイルやフローリング等の床仕上材12を固定する。
【0009】
前記パネルボード4は、鋼板製の平板状の基板13に所定間隔を有して上面が平面状の小巾の突部14を複数列に亘って突設して、該各突部14間に凹部15をそれぞれ設けると共に、前記基板13の一方側端縁部に他のパネルボード4の他方側端縁部を重合するための段部16を設け、更に該基板13の下面に前記断熱板10上に間隔を有して載置するための脚柱17を複数個所定間隔を有して垂設して形成されている。なお、前記パネルボード4は、特に限定する必要はないが、熱伝導率のよい金属板、好ましくはアルミニウム板により形成することが推奨される。
【0010】
前記構成より成るパネルボード4は、前記のように複数枚複数列に亘って脚柱17を介して断熱板10上に載置固定されるが、同列の互いに隣り合う各パネルボード4の一方側端縁部の段部16上に、他のパネルボード4の他方側端縁部を重合固定し、且つ前記各パネルボード4の各突部14の両端縁の開口部にコーキング材18を充填して、該開口部を閉塞すると共に、前記各列を構成する互いに隣り合う各パネルボード4の突部14がそれぞれ千鳥状になるよう配設し、更に、前記互いに隣り合う各パネルボード4との接合部にコーキング材18を塗布する一方、前記各パネルボード4の各突部14上に接触するようにして下張り11を架け渡して固定し、且つ該下張り11上に床仕上材12を固定して、前記断熱板10と各パネルボード4の下面部間に下部空調エア通路2を形成すると共に、前記下張り11と各パネルボード4の凹部15間に上部空調エア通路3を形成する。前記各突部14が根太の役目を果たすので、根太工事が不要である。
【0011】
前記パネルボード4の下面に垂設された脚柱17が、それぞれ独立して形成されているため、該各脚柱17の底面が断熱板10上に接地しているだけで、各脚柱17間は連通状態となり、脚柱17の外周面を含めてパネルボード4の下面において、前記下部空調エア通路2が形成され、空気の流通が可能である。
【0012】
また、前記パネルボード4の上面に突設された複数個の突部14の上面が下張り11に当接しているだけで、各突部14間の凹部15は空間部となっているため、パネルボード4上面において、前記上部空調エア通路3が形成され、空気の流通が可能である。
【0013】
そして、前記各列毎に各パネルボード4の突部14を千鳥状に配設することにより、図、図に示すように各列の各パネルボード4の突部14の各端縁部間にそれぞれ通気開口19が形成され、且つ前記各突部14の両端縁の開口部にコーキング材18を充填して、該開口部を閉塞し、更に、前記互いに隣り合う各列を構成する各パネルボード4の接合部にコーキング材18を塗布して各列の各パネルボード4を互いに接合してあるため、前記各列のいずれのパネルボード4の下部空調エア通路2および上部空調エア通路3が、すべて連通状態となり、図図7において矢印で示す方向に空気の流通が可能である。
【0014】
また、前記部屋Rにおいて、例えば窓が形成されていて、外部よりの冷気や暖気が侵入するぺリメータ部等の壁20aに接近したパネルボード4の端縁部に、スリット6を多数開口したグリル5が延設されている。
【0015】
前記部屋Rの互いに対面する壁20a・20bの外側には後述する空気調和機21と加圧機22を設置する、空気調和機室23と加圧機室24とがそれぞれ外壁25a・25bを設けて形成されている。
【0016】
前記空気調和機室23に設置された空気調和機21は室外機26と接続されると共に、該空気調和機21により生成された冷・温風を前記各パネルボード4下面に形成された下部空調エア通路2内に送気するため、前記空気調和機21に基部側を連結したダクト27の先方部が、前記部屋Rの一端縁部に位置する下部空調エア通路2に開口連通されている。
【0017】
そして、前記空気調和機室23を構成する部屋R側の壁20の上方部には、部屋Rの空気を空気調和機21が吸引して、該空気を循環させて使用するための還流口28が設けられている。
【0018】
前記空気調和機21により生成された冷・温風の空調エアを下部空調エア通路2に送気して、該下部空調エア通路2に送気された冷・温風により、各パネルボード4を下面より冷却または加温して、冷気または暖気を床放射するよう形成されると共に、前記グリル5のスリット6から部屋R内に冷・温風を吹出して、ペリメータ部の暖気または冷気を抑制し、部屋Rを冷暖房できるように形成されている。
【0019】
そして、前記下部空調エア通路2内に送気されて、前記各パネルボード4を冷却または加温した後の使用済みの冷・温風を、加圧機22により吸引して加圧し、更に加冷・加温して、該加冷・加温された冷・温風を、前記各パネルボード4の上部空調エア通路3内に圧送して、該各パネルボード4および下張り11の冷却または加温効果を更に上げるよう形成されている。
【0020】
前記加圧機22は、空気調和機21から下部空調エア通路2内に送気された冷・温風で、各パネルボード4を下面より冷却または加温した後の使用済みの冷・温風を吸引して加冷・加温すべく、前記空気調和機21から離れた位置に設けられた加圧機室24内に設置されている。
【0021】
前記加圧機22は、前記使用済みの冷・温風を吸引する吸引パイプ29が、その先端側を前記下部空調エア通路2の端部に臨ませると共に、その基部側が該加圧機22に連結されている。そして、前記吸引パイプ29より吸引された使用済みの冷・温風は加圧機22に吸引されて加圧され、該使用済みの冷・温風が再び加冷・加温される。
【0022】
前記加圧機22の下流側には主ヘッダー30が連結され、且つ該主ヘッダー30には複数本のゴムパイプ31の基端部が連結されると共に、該各ゴムパイプ31の先端部には送気ヘッダー32が連結され、更に該送気ヘッダー32には複数本の送気ゴムパイプ33の基端部が連結されると共に、該各送気ゴムパイプ33の先端部は、前記各パネルボード4の上部空調エア通路3内に冷・温風を高圧で圧送する圧送手段34の基部側に連結されている。
【0023】
すなわち、前記圧送手段34は、特に限定する必要はないが、好ましくは、複数枚接合された各パネルボード4の凹部15の中央部に穿設された圧送孔35にそれぞれその先端部が装着固定される。そして、前記圧送手段34により各パネルボード4の上部空調エア通路3内に圧送されて、該各パネルボード4および下張り11を冷却または加温した後の冷・温風は、前記各パネルボード4の凹部15の四周縁部にそれぞれ穿設された排気孔36より排気され、前記下部空調エア通路2内に流入して循環する。
【0024】
前記圧送手段34としては、特に限定する必要はないが、好ましくは、前記各送気ゴムパイプ33の先端部に、エアインジェクター37を連結して形成することが推奨される。そして、前記エアインジェクター37により、高圧で冷・温風の空調エアを各パネルボード4の上部空調エア通路3内へ圧送する。
【0025】
前記エアインジェクター37は、特に限定する必要はないが、好ましくは図10に示すように形成することが推奨される。すなわち、下流側に通路を狭く絞ってベンチュリー38を形成した一次空気流入管39の外周面に、通気用の間隔を有して複数本の支持片40を下流側へ拡開して突設すると共に、該各支持片40の先端に、湾曲して拡開した二次空気流入口41を開口した、前記一次空気流入管39より径大の二次空気流入管42を、前記ベンチュリー38の先端外周面に前記二次空気流入口41を臨ませて連結固定して形成されている。
【0026】
そして、前記構成より成るエアインジェクター37の一次空気流入管39の上流側が、前記送気ゴムパイプ33に連結されると共に、二次空気流入管42が、圧送ゴムパイプ43の基部側に連結され、更に、該圧送ゴムパイプ43の先端部が前記パネルボード4の圧送孔35に装着固定されている。
【0027】
前記部屋R内に設けられたパネルボード4上には、タイルカーペットや布カーペット等の床仕上材12が敷設されるが、該床仕上材12は、グリル5部分には敷設せず、該グリル5を介して下部空調エア通路2からの冷・暖風の部屋Rへの吹出し通路を確保する。なお、図中、44・45は、加圧機22の外壁25aに設けられた排気ファンと、空気取入れ口である。
【0028】
すなわち、本発明は、前記のように、下部空調エア通路2内に送気された空気調和機21からの冷・温風の空調エアにより、各パネルボード4を下面より冷却または加温すると共に、前記下部空調エア通路2内に送気されて、前記各パネルボード4を冷却または加温した後の使用済みの冷・温風を加圧機22に吸引して加圧することにより、更に冷却・加温され、そして、該冷却または加温された冷・温風を前記加圧機22から主ヘッダー30、ゴムパイプ31、送気ヘッダー32、送気ゴムパイプ33およびエアインジェクター37を介して各パネルボード4の上部空調エア通路3内に圧送して、該各パネルボード4を更に冷却または加温すると共に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を冷却または加温して、前記各パネルボード4から床仕上材12を通して冷気または暖気を部屋R内へ放射して、前記部屋Rを冷却または加温する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路2内に送気された空気調和機21からの冷・温風の空調エアを、グリル5に開口されたスリット6を通して部屋Rへ吹出して、前記部屋Rを冷却または加温する床吹出し冷暖房装置との組合せより成るものである。
【0029】
そして、前記部屋Rを冷却または加温されて、使用済みの冷風または温風は、還流口28を介して空気調和機21に吸引されて、再び該空気調和機21により冷却または加温されて、使用済みの冷風または温風を循環させて再利用を図っている。
【0030】
前記実施の形態より成る本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムの作用について説明する。部屋Rを冷房する場合は、先ず空気調和機21により生成された冷風をダクト27を介して下部空調エア通路2内に送気すると、該下部空調エア通路2内に送気された冷風が各パネルボード4を下面より冷却する。そして、該各パネルボード4を下面より冷却した後の使用済みの冷風は、加圧機22に吸引されて加圧されることによって、再び冷却されて送気ゴムパイプ33に送気され、且つ該送気ゴムパイプ33に送気された冷風は、圧送手段34であるエアインジェクター37に送気される。
【0031】
前記エアインジェクター37の一次空気流入管39に送気された冷風は、ベンチュリー38によって風速が6倍程度に早められて、該一次空気流入管39から排気されると、前記ベンチュリー38の排気口外周付近が負圧になり、該ベンチュリー38の周囲の下部空調エア通路2内の冷風を吸引して混合気流となって、高圧で二次空気流入口41から二次空気流入管42に流れ込み、更に圧送ゴムパイプ43を介して各パネルボード4の各凹部15の中央部の圧送孔35から上部空調エア通路3内に高圧で流入し、前記各パネルボード4を冷却すると共に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を冷却する。そして更に、前記各パネルボード4の上部空調エア通路3内に高圧で流入した冷風は、該各パネルボード4を冷却した後、各パネルボード4の凹部15の四周縁部の各排気孔36より前記下部空調エア通路2内に排気されて循環する。
【0032】
前記各列のパネルボード4がそれぞれ接合して配設されると共に、各列を構成する各パネルボード4の突部14が千鳥状に配設されているため、上部空調エア通路3内に流入した冷風が直進せず乱流して、前記上部空調エア通路3を構成するパネルボード4の上面と下張り11の底面に平均して接触し、冷気の各パネルボード4および下張り11への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に冷却されると共に、冷却状態をそのまま維持できるのである。
【0033】
また、前記各列のパネルボード4の下面には多数の脚柱16が垂設されているため、下部空調エア通路2内に流入した冷風が、前記脚柱16に接触して乱流し、前記下部空調エア通路2を構成するパネルボード4の下面に平均して接触し、冷気の各パネルボード4への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に冷却されると共に、冷却状態をそのまま維持できるのである。そして、前記上部空調エア通路3に送気された冷風により直接下張り11を冷却すると共に、前記冷却された各パネルボード4の突部14に接触する下張り11を間接的に冷却することにより、該冷却された下張り11からの冷気を床仕上材12を通して部屋R内に放射して、該部屋R内を冷房する。
【0034】
更に、前記下部空調エア通路2内に送気された冷風を、壁20aに近接して設けられたグリル5のスリット6より部屋R内に吹出して該部屋R内を冷房すると共に、例えば前記部屋Rにおいて窓が形成されていて、外部より暖気が侵入するペリメータ部の暖気を抑制し、更に冷房効率を高める。そして、前記部屋Rを冷却した後の使用済みの冷風は、還流口28を介して空気調和機室23内に還流されて、再び該空気調和機21により冷却されて、使用済みの冷風の再利用を図る。
【0035】
次に、前記実施の形態より成る本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを用いて、部屋Rを暖房する場合について説明する。先ず空気調和機21により生成された温風をダクト27を介して下部空調エア通路2内に送気すると、該下部空調エア通路2内に送気された温風が各パネルボード4を下面より加温する。そして、該各パネルボード4を下面より加温した後の使用済みの温風は、加圧機22に吸引されて加圧されることによって、再び加温されて送気ゴムパイプ33に送気され、且つ該送気ゴムパイプ33に送気された温風は、圧送手段34であるエアインジェクター37に送気される。
【0036】
前記エアインジェクター37の一次空気流入管39に送気された温風は、ベンチュリー38によって風速が6倍程度に早められて、該一次空気流入管39から排気されると、前記ベンチュリー38の排気口外周付近が負圧になり、該ベンチュリー38の周囲の下部空調エア通路2内の温風を吸引して混合気流となって、高圧で二次空気流入口41から二次空気流入管42に流れ込み、更に圧送ゴムパイプ43を介して各パネルボード4の各凹部15の中央部の圧送孔35から上部空調エア通路3内に高圧で流入し、前記各パネルボード4を加温すると共に、該上部空調エア通路3を構成する下張り11を加温する。そして更に、前記各パネルボード4の上部空調エア通路3内に高圧で流入した温風は、該各パネルボード4を加温した後、各パネルボード4の凹部15の四周縁部の各排気孔36より前記下部空調エア通路2内に排気されて循環する。
【0037】
前記各列のパネルボード4がそれぞれ接合して配設されると共に、各パネルボード4の突部14が千鳥状に配設されているため、上部空調エア通路3内に流入した温風が直進せず乱流して、前記上部空調エア通路3を構成するパネルボード4の上面と下張り11の底面に平均して接触し、暖気の各パネルボード4および下張り11への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に加温されると共に、加温状態をそのまま維持できるのである。
【0038】
また、前記各列のパネルボード4の下面には多数の脚柱17が垂設されているため、下部空調エア通路2内に流入した温風が、前記脚柱17に接触して乱流し、前記下部空調エア通路2を構成するパネルボード4の下面に平均して接触し、暖気の各パネルボード4への伝導効率が高められ、該各パネルボード4が迅速に加温されると共に、加温状態をそのまま維持できるのである。
【0039】
そして、前記上部空調エア通路3に送気された温風により直接下張り11を暖房すると共に、前記加温された各パネルボード4の突部14に接触する下張り11を間接的に加温することにより、該加温された下張り11からの暖気を床仕上材12を通して部屋R内に放射して、該部屋R内を暖房する。
【0040】
更に、前記下部空調エア通路2内に送気された温風を、壁20aに近接して設けられたグリル5のスリット6より部屋R内に吹出して該部屋R内を暖房すると共に、例えば前記部屋Rにおいて窓が形成されていて、外部より冷気が侵入するペリメータ部の冷気を抑制し、更に暖房効率を高める。そして、前記部屋Rを加温した後の使用済みの温風は、還流口28を介して空気調和機室23内に還流されて、再び該空気調和機21により加温されて、使用済みの温風の再利用を図る。
【0041】
【発明の効果】
本発明は上述のようであるから、空気調和機の冷・温風の空調エアを下部空調エア通路内に送気して、各パネルボードの下面より冷却または加温すると共に、前記下部空調エア通路内に送気されて前記各パネルボードを冷却または加温した後の使用済みの冷・温風を、加圧機により再度冷却または加温し、これを圧送手段を介して、前記各パネルボードの上部空調エア通路に圧送して、該各パネルボードを更に冷却・加温して、パネルボードから冷気または暖気を放射して、部屋を冷却または加温する床放射冷暖房装置と、前記下部空調エア通路内に送気された冷・温風の空調エアをグリルに設けられたスリットを介して吹出して部屋を冷却または加温する床吹出し冷暖房装置とを組合せたので、冷暖房効率がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムの概略縦断面図である。
【図2】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの平面図である。
【図3】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの正面図である。
【図4】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードの縦断面図である。
【図5】本発明全空気方式床冷暖房システムにおいて大引き間に断熱材を装入した状態を示す平面図である。
【図6】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムを構成するパネルボードを複数枚2列に亘って接合した状態を示す平面図である。
【図7】同斜視図である。
【図8】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムにおける要部の縦断面図である。
【図9】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムにおいて、上部空調エア通路に加圧機よりの冷・温風を圧送する状態を示す概略説明図である。
【図10】本発明住宅用全空気方式床冷暖房システムにおける圧送手段部分の縦断面図である。
【符号の説明】
R 部屋、 1 床面、 2 下部空調エア通路、 3 上部空調エア通路、 4 パネルボード、 5 グリル、 6 スリット、 7 大引き、 8 凹部、 9 断熱材、 10 断熱板、 11 下張り、 12 床仕上材、 13 基板、 14 突部、 15 凹部、 16 段部、 17 脚柱、 18コーキング材、 19 通気開口、 20a・20b 壁、 21 空気調和機、 22 加圧機、 23 空気調和機室、 24 加圧機室、 25a・25b 外壁、 26 室外機、 27 ダクト、 28 還流口、 29 吸引パイプ、 30 主ヘッダー、 31 ゴムパイプ、 32 送気ヘッダー、 33 送気ゴムパイプ、34 圧送手段、 35 圧送孔、 36 排気孔、 37 エアインジェクター、 38 ベンチュリー、 39 一次空気流入管、40 支持片、 41 二次空気流入口、 42 二次空気流入管、 43 圧送ゴムパイプ、 44 排気ファン、 45 空気取入れ口。

Claims (1)

  1. 平板状の基板に所定間隔を有して上面が平面状の小巾の突部を複数列に亘って突設して、該各突部間に凹部をそれぞれ設けると共に、前記基板の下面に複数個所定間隔を有して脚柱を垂設してパネルボードを形成し、
    部屋の下面に設けられた床面上に、大引きを所定間隔を有して複数本配設すると共に、該各大引き間の凹部に断熱材を装入し、且つ前記各大引き上に断熱板を架け渡して固定し、更に前記断熱板上に、前記パネルボードを複数枚複数列に亘って前記脚柱を介して載置固定し、且つ前記各列を構成する互いに隣り合う各パネルボードの突部をそれぞれ千鳥状に配設して、該各列のパネルボードの端縁部間に通気開口を形成し、
    前記同列の互いに隣り合う各パネルボードの側面側を接合固定すると共に、前記各パネルボードの各突部の両端縁の開口部にコーキング材を充填して、該開口部を閉塞し、且つ互いに隣り合う各列を構成する接合部にコーキング材を塗布して、互いに隣り合う各列の各パネルボードを接合し、更に前記各パネルボード上に下張りを架け渡して固定すると共に、該下張り上に床仕上材を固定して、部屋の壁際に配設されたパネルボードにスリットを設けたグリルを延設する一方、前記パネルボードの上下面にそれぞれ下部空調エア通路と上部空調エア通路を形成すると共に、前記各列を構成する各パネルボードにより形成された各下部空調エア通路および各上部空調エア通路を連通し、更に前記各パネルボードの下部空調エア通路に、空気調和機室に設置された冷・温風を発生する空気調和機と連結したダクトを開口連結して、該空気調和機からの冷・温風を前記下部空調エア通路に送気して各パネルボードを冷却・加温し、
    前記空気調和機から前記下部空調エア通路に送気されて各パネルボードを冷却・加温した後の使用済みの冷・温風を、該下部空調エア通路の他端縁部側の加圧機室に設置された加圧機に吸引して加冷・加温し、該加冷・加温した冷・温風を前記各パネルボードの各凹部に装着された圧送手段を介して、該各パネルボードの上部空調エア通路に圧送して各パネルボードおよび下張りを冷却または加温すると共に、前記各パネルボードの上部空調エア通路に圧送された前記冷・温風の空調エアを、該各パネルボードの各凹部の四周縁部の排気孔から前記下部空調エア通路に排気して循環させ、該各パネルボードの冷気または暖気を部屋へ放射する床放射冷暖房装置と、
    前記空気調和機から下部空調エア通路に送気された前記冷・温風の空調エアを、前記グリルのスリットを介して部屋へ吹出すと共に、前記空気調和機室を構成する部屋側の壁に還流口を設けて、部屋内の空気を該空気調和機室に還流して循環させる床吹出し冷暖房装置とを組合せたことを特徴とする住宅用全空気方式床冷暖房システム。
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