JP3949217B2 - ガス充填用容器内の清浄化方法 - Google Patents

ガス充填用容器内の清浄化方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、標準ガス、医療用ガス及び半導体製造用ガスとして望まれる、不純物が含有しない高純度のガスの供給のため、その対応の一つである該種ガスを充填する容器内の不純物特に微少なパーテイクルを除去し清浄化する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
標準ガス、医療用ガス及び半導体製造用ガスは、それぞれ厳しい基準値の確保や安全性の保持及び製造製品の品質確保の上から高純度のガスの供給が望まれている。そして化学組成物としての不純物は化学的または物理的精製技術の進歩により、それぞれの分野で望まれる程度の極めて微量な領域まで除去し得て高純度化されている。しかるに、上記した分野で使用する該種ガス類は主としてボンベと一般に称せられているガス充填用容器に充填して使用先に供給されているのが実情である。そしてこの種のガス充填用容器内にはその内壁の酸化等により金属酸化物を主とする微少な塵埃(以下「パーテイクル」という。)が存在する。このパーテイクルは該種ガスを使用先で使用する際に、導出するガスに同伴して供給され、これを使用するとそれぞれ分野での上記基準値の確保、安全性の保持及び製造製品の品質確保等において、所定の機能の発揮を阻害することとなっていた。
【0003】
このため、従来よりこのパーテイクルをガス充填用容器内より除去する清浄化作業が行われている。そしてその清浄化する方法として、ガス充填用容器内に窒素ガスの如き不活性ガスを清浄用ガスとしてフィルターを通して導入し10×105Pa(1atmは約1×105Pa)以上通常100×105〜400×105Pa程度の高い圧力で充填し、ついでこれを大気圧まで高速で放出する一連の工程処理を5〜10回繰り返すいわゆる高圧加圧パージ法が行われていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記した従来の高圧加圧パージによる清浄化方法では容器内の見かけ上のパーテイクルは除去されてはいるが、実際にこの方法で清浄化を行った容器に充填したガスを導出してみると、このガス中に多量のパーテイクルが検出されることがある。これは高圧加圧パージ法による清浄化の際、ガス充填容器への清浄用ガスの充填及び続いて行う該ガスの放出等でのガス流速は容器内の壁面に近いほど遅いので、壁面に吸着しているパーテイクルは壁面より脱離または剥離せずに容器内に残存する。また比較的粒子径の大きいパーテイクルは重力により容器の底部に沈降し、更に進行すると底部に沈着することとなる。
【0005】
このように壁面に吸着したり底部に沈降または沈着したパーテイクルは、使用に供するガスを充填するに先だって予め容器内を真空排気する処理の際に脱離したり剥離して容器内にパーテイクルとなって残存することとなる。そしてこの容器内壁に吸着したり、底部に沈着したパーテイクルを従来の高圧加圧パージ法で容器内より除去するには、容器内に導入し高圧充填する清浄用ガスの導入時の流速及びこのガスを大気に放出する時の流速を、それぞれ容器内で乱流が生じる流速とする必要がある。そのためには2300以上のレイノルズ数を必要とする。そこで、このレイノルズ数2300以上の乱流域を、例えば通常一般に用いられている47lの容量のガス充填用容器で形成するには、200〜300l/min以上の流量が必要となる。
【0006】
しかるに、このような流量で10×10Pa以上の高圧のパーテイクルを含有しない不活性ガスよりなる清浄用ガスを供給することは実質上不可能である。
本発明は上記現状に鑑み、ガス充填用容器内にパーテイクル残存することなく効果的に除去し、パーテイクルの含有しない高純度のガスを供給することを可能にしたガス充填用容器内の清浄化方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、
請求項1にかかる発明は、ガス充填用容器内を10〜100Paに真空排気した後、清浄用ガスを3×10〜5×10Paの圧力まで充填し、ついでガス充填用容器内を大気圧を経て10〜100Paの真空領域まで排気する処理を繰り返し行うことにより、ガス充填用容器に超音波を発生させ、この超音波により前記ガス充填用容器内のパーティクルを離脱させ、清浄用ガスに同伴させて前記パーティクルを除去することを特徴とするガス充填用容器内の清浄化方法である。
請求項2にかかる発明は、ガス充填用容器を100〜250℃の温度にして上記処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のガス充填用容器内の清浄化方法である。
【0008】
請求項3にかかる発明は、上記処理の繰り返しを少なくとも2回以上行うことを特徴とする請求項1また2に記載のガス充填用容器内の清浄化方法である。
請求項4にかかる発明は、清浄用ガスが不活性ガスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のガス充填用容器内の清浄化方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明のガス充填用容器内の清浄化方法に用いられる装置の系統図である。
符号1は清浄化処理するガス充填用容器(以下「容器」と称す。)、2は容器1の開口部に装着された容器弁、3は容器1を必要に応じて適宜加熱する加熱手段で例えば電気ヒータやガス加熱器等が用いられる。4は容器弁2を冷却する例えば水冷式の冷却手段であり、前記容器1を加熱して処理を行う際容器弁2に備付されている安全弁の作動をするヒューズメタルが加熱により溶融するのを防止するために使用する。
【0010】
そして5は清浄用ガス源で主として窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスが適用され、該清浄用ガス源5は清浄用ガスを容器1に導入するため容器弁2に一端が連結している清浄用ガス導入管6の他端に連結され、該導入管6に配されたフィルター7、開閉弁8を順次介して容器弁2に至り容器1内と連通している。そして前記清浄用ガス導入管6の開閉弁8の下流側(容器弁2側)で分岐して管9が設けられ、更に該管9は2方に分岐して一方は弁10を介してその端部が大気に開口している放出管11に連設され、他方は弁12を介してその端部に真空排気手段13が連設されている真空排気用配管14が連結されている。なお符号15は清浄用ガス導入管6に配設した大気圧以上の圧力と大気圧以下の圧力との両方の圧力を測定表示する連成計であり、16は真空排気用配管14に配設した真空圧力を測定する真空計である。なお又真空排気手段13としてはオイルフリーでメカニカルシールを用いたドライな真空ポンプを使用することが不純物の混入防止と保安上の点で好ましい。
【0011】
次に上記した装置を使用して本発明の容器内1を清浄化する方法について説明する。先ず清浄用ガスの流通による清浄化処理に先立って、容器弁2を閉じ、加熱手段3を作動せしめてガス充填用容器1を100〜250℃の温度に加熱する。その際冷却手段4に冷却水を流通せしめて容器弁2を冷却し、容器弁2に備付されている安全弁用のフューズメタルの加熱による溶融損傷を防止する。なお、加熱温度は100℃以下では容器1内の水分を充分除去し得ず、満足し得る乾燥をすることができない。また250℃以上の温度では容器弁2を構成する部品例えばパッキンやフューズメタルを損傷せしめることとなり好ましくない。
【0012】
一方この間容器1に連結されてい清浄用ガス導入管6及び管9内を洗浄する。その洗浄にあたっては、先ず最初に弁8及び弁10を閉じ、弁12を開いて真空排気手段13により清浄用ガス導入管6内、管9内及び真空排気用配管14を10〜100Pa程度の圧力に真空排気する。続いて弁12を閉じて、弁8を開き清浄用ガス源5から例えば不活性ガスである窒素ガスをフィルター7でパーテイクルを除去して、清浄用ガス導入管6内及び管9内に約5×105Paの圧力に充填した後、弁8を閉じ弁10を開き充填した前記清浄用ガスを放出管11より大気に放出する。前記清浄用ガス導入管6と管9が大気圧になったら、弁10を閉じて弁8を開いて再び清浄用ガス源5より清浄用ガスをフィルター7を介して清浄用ガス導入管6内及び管9内に約5×105Paの圧力に加圧して充填し、以下大気放出ー加圧充填を数回繰り返す(回分パージ法)。ついで弁8と弁10を開いて清浄用ガス源5より清浄用ガスを清浄用ガス導入管6と管9に乱流状態で流通せしめて放出管11より大気に放出せしめるいわゆる流通パージを行う。
【0013】
以上のような予備的処理をした後、加熱手段4の運転を停止して容器1の加熱を停止し(なお、この加熱は必ずしも停止する必要はなく、適宜必要に応じて継続してもよい。)、弁8と弁10を閉じ、容器弁2と弁12を開き真空排気手段13の作動により容器1内の排気を行う(真空排気工程)。容器1内の真空圧力が10〜100Paに達したら弁12を閉じ弁8を開いて、予め清浄用ガス源5の圧力を3×105〜5×105Paに加圧しておいた窒素ガスの如き不活性ガスよりなる清浄用ガスをフィルターを通してパーテイクルを除去して容器1内に導入する。このとき容器1内が10〜100Paで、導入する清浄用ガスの圧力が3×105〜5×105Paであることから、清浄用ガスは100〜150l/minの高流速で容器1内に流入し、このとき超音波(20〜80KHz、70〜80dB)が生じる。この結果、容器1の内壁に付着しているパーテイクルに振動が与えられ壁から離脱する。そして容器1内の圧力が5×105Paになったら、弁8を閉じて清浄用ガスを容器1内に導入するのを停止する(清浄用ガス充填工程)。
【0014】
続いて弁10を開いて、容器1内に充填した清浄用ガスを管6、管9及び弁10を介して放出管11より大気に放出する。この間容器1内の圧力5×10Paより大気圧への圧力差での放出流で100l/min以上の流速で放出することができ、容器1内の圧力が2×10Pa程度になるまで放出する(大気放出工程)。この圧力に達したら、弁10を閉じ、弁12を開く。すると容器1内は2×10Paの圧力から継続して駆動されている真空排気手段13の圧力10Paに急激に排気され、この圧力差により100l/min以上の流速が生起される。そしてこの流速保つようにして10〜100Pa迄真空排気する(真空排気工程)。続いて上記[清浄用ガス充填工程]−[大気放出工程]−[真空排気工程]の各工程よりなる一連の処理を順次繰り返し行う。なおこの一連の処理の繰り替えし回数は、容器の容量の大小、容器内の汚れ等によって異なるが、2回以上好ましくは5回以上繰り返して行うとよい。
【0015】
このように本発明は清浄化するガス充填用容器1内を10〜100Paの圧力まで真空排気した後、加圧した清浄用ガスを充填するので容器1内に高流速で清浄用ガスが流入し、容器1内壁面と清浄用ガスとの接触摩擦及び容器1内への清浄用ガスの膨張流入により超音波が発生して、容器1内の壁面を超音波作用によって洗浄する。即ち、パーテイクル除去作業に真空領域を活用することにより、清浄用ガスの容器1内への流入、及び排気を極めて容易に高流速化して行うことができ、しかも容器内へのガスの膨張流入による超音波の発生と相俟ってパーテイクルの除去効果をより一層高め、特に従来の加圧清浄方法では除去困難であった沈降や沈着したパーテイクルをも除去可能とし得た。
【0016】
【実施例】
次に本発明の実施例について2つの例を例示して説明する。実施例1はパーテイクル除去の清浄化処理を、清浄化する容器を加熱することなく常温で処理した例であり、実施例2は清浄化処理する容器を120℃に加熱した状態で処理した例を示した。また、真空を使用しない加圧充填ー大気放出の工程よりなる従来の高圧加圧パージ法を参考のため比較例として示した。
なお実施例及び比較例でパーテイクルを除去し清浄化するガス充填用容器1として、マンガン鋼製の内容積47lの容器を使用し、洗浄用ガスとしては不活性ガスである窒素ガスを使用した。またいずれの例においても実施に先立って予め配管系統を窒素ガスによる回分パージ5回の後流通パージを行った。
【0017】
実施例1:弁8、弁10閉じ、容器弁2、弁12を開き真空排気手段13の作動により容器1内を10Paの圧力まで真空排気した(真空排気工程)。ついで、弁10、弁12を閉じ、容器弁2、弁8を開いて、予め5×105Paに加圧してある清浄用ガス源5よりフィルター7を通してパーテイクルを除去した窒素ガスを容器1内に100〜150l/minの流速を保って導入し、5×105Pa迄加圧充填した(清浄用ガス充填工程)。この時容器1内で最高80KHzで、20〜80KHzの範囲の超音波が発生したのを確認した。
【0018】
ついで弁8、弁12を閉じ、容器弁2と弁10を開いて容器1内の5×105Paに加圧した窒素ガスを放出管11より大気に放出し、容器1内の圧力が約2×105Paになるまで放出した(大気放出工程)。引き続き弁8、弁10を閉じ、容器弁2及び弁12を開とし、既に10Paの圧力に真空排気されている真空排気手段13に連通せしめて容器1内を2×105Paより10Paまで急速に真空排気した(真空排気工程)。その後上記[清浄用ガス充填工程]ー[大気放出工程]−[真空排気工程]の一連の工程処理を30回繰り返し行った。
【0019】
上記清浄化処理を行った容器1に、商取引の慣習に則り容器1内を約10Paの圧力に真空排気した後に、清浄用ガス源5より窒素ガスをフィルター7を通してパーテイクルを除去して5×105Paの圧力まで充填して容器弁を閉じた。そして1日放置した後容器弁2より充填ガスを採取し、パーテイクルカンターにより0.1μm以上のパーテイクルを測定した。その結果パーテイクルは検出されなかった。なお、本実施例で使用したガス充填用容器1の清浄化処理前のパーテイクルの存在について、同様に容器1内を真空排気処理の後にパーテイクルを除去した窒素ガスを5×105Paの圧力に充填した後該充填ガス中の0.1μm以上のパーテイクルを検査したところ、1,000,000個/ft3(1ft3=28.3l)であった。
【0020】
実施例2:この実施例での容器1のパーテイクル除去の清浄化処理は、容器1を加熱器3により120℃の温度に加熱保持して、上記実施例1と同様に[真空排気工程]ー[清浄用ガス充填工程]−[大気放出工程]ー[真空排気工程]の一連の工程処理を繰り返し操作して行った。この間容器弁2は冷却水が流通されている冷却器4により常に冷却していた。そして上記一連の工程の繰り返し回数とパーテイクルの除去効果との関係を、繰り返し回数毎に上記実施例1と同様に真空排気後に5×105Paの圧力にパーテイクルを除去した窒素ガスを容器1に充填した後、この充填したガスを導出して含有するパーテイクルの存在を検査したところ、この実施例2では15回の繰り返しで0.1μm以上のパーテイクルが検出されなくなったことを確認した。
【0021】
この結果、清浄化処理する容器1を加熱して上記本発明の一連の工程で処理すると、加熱しない実施例1の場合より、上記一連の工程処理の繰り返しが少なくて同様の効果を得ることが判明した。それ故この実施例2では除去効果がより一層高まり、作業効率が向上する。なお、本実施例2で使用した容器1の清浄化処理前のパーテイクル存在について、真空排気後に容器1内にパーテイクルを除去した窒素ガスを5×105Paの圧力に充填し、このガスを導出して0.1μm以上のパーテイクルの数を検査した結果1,000,000個/ft3(1ft3=28.3l)であった。なお、加熱する温度は清浄化処理する容器の状態により異なるが、100℃以下では容器1内の水分を充分除去し得ず、満足し得る乾燥をすることができない。また250℃以上の温度では容器弁2を構成する部品例えばパッキンやフューズメタルを損傷せしめることとなり好ましくない。
【0022】
比較例:次に参考のためガス充填用容器1を真空に排気することなく、容器1内に清浄用ガスを加圧充填ー大気放出を繰り返す従来の高圧加圧パージ法によって清浄化を行った。弁10、弁12を閉じて、容器弁2と弁8を開き予め100×105Paの高い圧力に圧縮した窒素ガスを清浄用ガス源5よりフィルター8を通してパーテイクルを除去して100l/minの流速で容器1内に100×105Paの圧力まで充填した。ついで弁8、弁12を閉じ、弁10を開いて容器1内に充填したガスを放出管11より大気に放出し、容器1内圧力が約2×105Paになるまで放出する。引き続き弁10、弁12を閉じ、弁8を開いて先に行ったと同様に100×105Paの高い圧力に圧縮してある清浄用ガスを100l/minの流速で容器1内に導入して100×105Paの圧力まで充填する。以下前記大気放出ー加圧充填の一連の工程を30回繰り返し操作して行った。
【0023】
この清浄化処理後の容器1内を通常の商取引の慣習と同様に真空引きした後に、清浄用ガス源5よりフィルター7を通してパーテイクルを除去した窒素ガスを5×105Paの圧力まで充填した後、このガスを容器1より採取して0.1μm以上のパーテイクルの存在を検査した結果、20,000個/ft3(1ft3=28.3l)であった。なおこの容器1の清浄化処理する前の容器中のパーテイクル数は、同様にして測定したところ、20,000個/ft3(1ft3=28.3l)であった。従ってこの比較例での加圧充填ー大気放出よりなる工程を単調に繰り返す従来の高圧加圧パージ法では、容器内壁や容器底部に沈降したり、沈着したパーテイクルが除去することができずに容器内に残存していることが判った。
【0024】
なお、上記実施例において、清浄用ガスとして窒素ガスを例示して説明したが本発明はこれに限定されるものでなく、パーテイクルが混入する機会の少ないガスであれば、如何なるガスでもよいが、清浄化処理する容器に充填するガスの対象が半導体製造用ガスであることが多いこと、及び取り扱いの安全性の点から窒素、アルゴン、ヘリウム、ネオン等の不活性ガスを使用することが好ましい。
【0025】
また、上記実施例では、清浄化処理するための[真空排気工程]ー[清浄用ガス充填工程]ー[大気放出工程]ー[真空排気工程]の一連の工程の繰り返し回数が30回、15回の例を例示したが、この繰り返し回数はその処理する容器の過去の使用状況や内容積の多少及び使用目的によって異なるもので、この例示の回数に限定されるものではない。内容積の小さい容器や過去に反応性のないガス例えば不活性ガス用に使用していた容器の場合は、少ない繰り返し回数でよく、更にこれらの条件が重複する場合には最低2回の繰り返しでもパーテイクル除去する清浄化が可能である。一方内容積が大きい容器や、反応性の高いガスを充填していた容器では内壁が酸化されて多くの酸化物が生成し、壁や底部に沈降したり沈着するのでパーテイクルの除去に多くの繰り返し回数が必要となる。
【0026】
【発明の効果】
本発明のパーテイクル除去の清浄化方法は、ガス充填容器内を真空排気した後に、予め加圧した清浄用ガスを容器内に導入するので、両者の間に大きな圧力差が生じ、この圧力差により高速度の流速で清浄用ガスを容器内に導入せしめて充填することができる。この結果、容器内壁での高流速のガスの接触摩擦と容器内への膨張導入とにより超音波が発生する。また一方容器内に加圧充填した清浄用ガスの放出を大気圧より更に強制的に10〜100Paの真空領域まで容器内を排気して、圧力差を大きくなるようにしたので、排気時にも100l/minの流速で容器内を排気することができるようになった。
【0027】
このような清浄用ガスの容器内への導入充填時における超音波の発生及びこのガス充填時と真空排気時の高流速のガス流れの生成との相乗作用により、容器内に沈降したり、沈着しているパーテイクルは効果的に洗浄用ガスに取り込まれ該ガス中に混合して同伴されて外部に排除されて容器内が清浄化されるようになり、パーテイクルが標準ガス、医療用ガス、及び半導体製造用ガス等としての使用に妨げとならないような満足し得る程度に除去することが可能となった。
【0028】
このようなことより、本発明は精度の高い標準ガス、安全性が確保される医療ガス及び品質の向上を保持する半導体製造用ガスに適したより清浄度の高い、高純度で高品質のガスを供給することができるガス充填用容器を提供し得て、これらの事業分野へ及ぼす効果は極めて著しい。
また本発明方法では、従来の高圧加圧パージ法での如く清浄用ガスを10×105Pa以上の高圧を必要としないで、低圧で充分パーテイクルの除去が可能なので、高圧ガスの設備が必要なく、安全性の面ばかりでなく価格面においても極めて多大な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の清浄化方法を実施するための装置の系統略図である。
【符号の説明】
1 ガス充填用容器、 2 容器弁、 3 加熱手段、 4 冷却手段、
5 清浄用ガス源、 6 清浄用ガス導入管、 7 フィルター、 9 管
8、10、12 弁、 11 放出管、 13 真空排気手段
14 真空排気系配管、 15 連成計、 16 真空計

Claims (4)

  1. ガス充填用容器内を10〜100Paに真空排気した後、清浄用ガスを3×10〜5×10Paの圧力まで充填し、ついでガス充填用容器内を大気圧を経て10〜100Paの真空領域まで排気する処理を繰り返し行うことにより、ガス充填用容器に超音波を発生させ、この超音波により前記ガス充填用容器内のパーティクルを離脱させ、清浄用ガスに同伴させて前記パーティクルを除去することを特徴とするガス充填用容器内の清浄化方法。
  2. ガス充填用容器を100〜250℃の温度にして上記処理を行うことを特徴とする請求項1に記載のガス充填用容器内の清浄化方法。
  3. 上記処理の繰り返しを少なくとも2回以上行うことを特徴とする請求項1また2に記載のガス充填用容器内の清浄化方法。
  4. 清浄用ガスが不活性ガスであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のガス充填用容器内の清浄化方法。
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