JP3947583B2 - 楽音再生システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、楽音を再生する楽音再生システムであって、曲データを通信回線を介して受信して再生するカラオケ装置と、カラオケ装置が設置された部屋の様子をモニタするカメラとが備えられた楽音再生システムとして好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カラオケ装置が設置された部屋を複数有し、時間単位で部屋の利用料金を徴収する形態の店、いわゆるカラオケBOXが知られている。このカラオケBOXでは、その地の条例などにより、各部屋にカメラを設置し、各部屋の様子をモニタすることが、店の管理者に義務付けられている。
そのカメラとモニタとの接続関係を図11に示す。同図に示すように、各部屋320には、ビデオカメラ300が設けられており、各ビデオカメラ300は、送信ケーブル308により、中継アンプ302を介して管理室304に備えられたモニタ306にそれぞれ接続されている。また、各部屋320のカラオケ装置310は、通信ケーブル312により管理室304に備えられた、曲データを保有するサーバー314に接続されている。
そして、各ビデオカメラ300により撮影される部屋内部の映像は、各モニタ306にそれぞれ映し出される。また、各カラオケ装置310から出されるリクエスト信号は、通信ケーブル312を介してサーバー314へ送信され、サーバー314は、そのリクエスト信号により示される選曲番号の曲データを通信ケーブル312を介してカラオケ装置310へ送信する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のものは、ビデオカメラ300とモニタ306とが、一対一の関係で接続されているため、部屋の数分のモニタを必要とするという問題がある。しかも、カラオケ装置310とサーバー314とを接続する通信ケーブル312とは別個に、ビデオカメラ300とモニタ306とを接続する送信ケーブル308を敷設する必要があるという問題もある。
つまり、上記従来のものは、ビデオカメラとモニタを接続するために多くの手間がかかるという問題がある。しかも、管理室にはモニタを設置するための広いスペースが必要であるし、多くのモニタおよび送信ケーブルを導入するためのコストがかかるという問題もある。
【0004】
そこで、本発明は、カメラとモニタとを接続するケーブルが不要であり、少ないモニタで多くの部屋の様子をモニタすることができる楽音再生システムの実現を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、選曲された楽曲情報の送信要求を示すリクエスト信号の送信および選曲された楽曲情報の受信を通信回線を介して行うとともに、受信した楽曲情報を再生するカラオケ装置が設けられた少なくとも1つの部屋が備えられており、各部屋には、部屋の内部を撮影するカメラが設けられており、前記カメラにより撮影される各部屋の内部を示す映像を表示手段に表示する映像表示手段と、前記楽曲情報が記憶された楽曲情報記憶手段とが接続され、前記カラオケ装置から送信された前記リクエスト信号に対応する楽曲情報を前記楽曲情報記憶手段から読出して前記通信回線を介して前記カラオケ装置へ送信するサーバーが備えられた楽音再生システムにおいて、前記カメラには、撮影した映像をデータ化して記憶する撮影データ記憶手段と、前記データ化された撮影データを前記撮影データ記憶手段に書込む書込処理と、前記撮影データ記憶手段から前記撮影データを読出す読出処理と、その読出した撮影データを前記通信回線を介して前記サーバーへ送信する送信処理とを行う制御ボードと、が接続されており、前記カラオケ装置は、前記リクエスト信号を送信するときに前記制御ボードに対して、前記撮影データ記憶手段に記憶されている撮影データを前記通信回線を介して前記サーバーへ送信するように命令し、前記制御ボードは、前記カラオケ装置からの前記命令に従って前記読出処理および送信処理を実行し、前記サーバーは、前記カラオケ装置から前記リクエスト信号が送信されてきたか否かを判定する判定処理と、この判定処理において肯定判定した場合に、前記カラオケ装置から送信された前記リクエスト信号と、前記制御ボードから送信された撮影データとを受信する第1受信処理と、この第1受信処理により受信したリクエスト信号に対応する楽曲情報を前記楽曲情報記憶手段から読出して前記カラオケ装置へ送信する第1送信処理と、前記判定処理において否定判定した場合に、前記撮影データの送信要求を示す撮影データ送信要求信号を前記制御ボードへ送信する第2送信処理と、前記撮影データ送信要求信号を受信した前記制御ボードから送信された前記撮影データを受信する第2受信処理と、前記第1受信処理または前記第2受信処理により受信した撮影データに対応する映像を前記映像表示手段に表示する表示処理と、からなる一連の処理を所定時間置きに実行するという技術的手段を採用する。
【0006】
【0007】
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の楽音再生システムにおいて、前記映像表示手段は、複数の部屋の内部を示す映像を一の画面上に部屋別に複数表示可能なものであるという技術的手段を採用する。
【0009】
【作用】
請求項1および請求項2に記載の発明では、カラオケ装置がリクエスト信号を送信するときに制御ボードに対して、撮影データ記憶手段に記憶されている撮影データを通信回線を介してサーバーへ送信するように命令すると、制御ボードは、その命令に従って撮影データ記憶手段から撮影データを読出し、その読出した撮影データをて通信回線を介してサーバーへ送信する。そして、サーバーは、カラオケ装置からリクエスト信号が送信されてきたか否かを判定すると、リクエスト信号および撮影データを受信し、その受信したリクエスト信号に対応する楽曲情報を楽曲情報読出手段から読出してカラオケ装置へ送信し、受信した撮影データに対応する映像を映像表示手段に表示する。
また、サーバーは、リクエスト信号が送信されてきていないと判定した場合は、撮影データの送信要求を示す撮影データ送信要求信号を制御ボードへ送信し、その撮影データ送信要求信号を受信した制御ボードから送信された撮影データを受信し、その撮影データに対応する映像を映像表示手段に表示するという一連の処理を所定時間置きに実行する。
つまり、部屋の様子を撮影した映像を示す撮影データを、リクエスト信号の送信および楽曲情報の受信に使用する通信回線を使用してサーバーへ送信することができる。
したがって、撮影データを送信するための送信ケーブルを別個に敷設する必要がない。
【0010】
特に、サーバーは、所定時間置きに、リクエスト信号が送信されてきたか否かを判定する。このため、リクエスト信号が送信されてきていないときは、上記撮影データ記憶手段に記憶されている撮影データを所定時間置きに上記通信回線を介して受信し、この受信した撮影データに基づいて、この撮影データにより示される映像を撮影したカメラが設けられた部屋の内部を示す映像を上記映像表示手段に表示することができるため、各部屋の様子を所定時間置きに見ることができる。
つまり、各部屋の様子をモニタするという目的を果たすためには、各部屋の様子をリアルタイムで表示する必要はなく、所定時間置き、たとえば、後述する発明の実施の形態に記載するように、1秒置きに表示すれば、各部屋の様子を十分に把握することができる。
【0011】
【0012】
さらに、請求項2に記載の発明では、上記映像表示手段は、複数の部屋の内部を示す映像を一の画面上に部屋別に複数表示可能なものであるため、部屋の数分、表示手段を設ける必要がない。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の楽音再生システムの実施形態について図を参照して説明する。
なお、以下の実施形態では、楽音再生システムの一例として、カラオケ装置が設置された部屋を複数有する、いわゆるカラオケBOXを代表に説明する。
まず、本実施形態のカラオケBOXの主要構成について、それを示す図1を参照して説明する。
【0014】
図1に示すように、カラオケBOX10は、No.1ないしNo.12までの12室を有し、各部屋12には、部屋の内部を撮影するビデオカメラ24と、楽曲情報再生手段たるカラオケ装置30とがそれぞれ設置されている(図2参照)。各ビデオカメラ24は、撮影された映像を示す撮影データを記憶する撮影データ記憶手段たるメモリ23と、このメモリ23に対して撮影データの書込みおよび読出しの制御などを行うCPU22とを有する制御ボード21にそれぞれ接続されている。また、各カラオケ装置30は、LANボード20にそれぞれ接続されており、各制御ボード21およびカラオケ装置30は、HUB16を介してそれぞれ通信ケーブル18に接続されており、この通信ケーブル18は、管理室14に備えられたHUB16に接続されている。
【0015】
また、管理室14に備えられたHUB16には、LANボード20が接続されており、このLANボード20には、曲データの送信要求に応えて曲データを送信するサーバー25が接続されている。このサーバー25には、曲データが蓄積されたハードディスクメモリから曲データを読出すハードディスクドライブユニット(以下、HDDと略称する)26が接続されている。また、サーバー25には、このサーバー25に受信された撮影データをモニタに表示するための表示信号に変換する表示回路27が接続されており、この表示回路27には、その表示信号により示される映像をCRTに表示する表示手段たるモニタ28が接続されている。
なお、本実施形態では、上記ビデオカメラ24としてCCDビデオカメラであって、撮影した映像を30分の1秒単位の静止画としてデジタル処理できるものが用いられ、メモリ23としてビデオRAMが用いられる。
【0016】
次に、カラオケ装置30の主要構成について、それを示す図2を参照して説明する。
図2に示すように、部屋12に設置されたカラオケ装置30には、カラオケ用の背景映像および歌詞を示す歌詞映像などをCRTに表示するモニタ32と、歌い手のモニタ用のモニタ34とが備えられている。また、通信ケーブル18を介しての楽曲情報たる曲データの受信、選曲、曲の予約、演奏される曲の音程制御(キーコントロール)、モニタ32,34に表示される映像の切替え、合成、分割などの各種制御を行う制御装置40が備えられている。
【0017】
さらに、マイク85,86から入力される音声と楽曲たるカラオケ曲とのミキシング、音声とカラオケ曲との音量バランス、エコー調整、ディレイ調整、音声信号の増幅、高音、低音の制御(トーンコントロール)などを行うアンプ16と、このアンプ16から出力される増幅信号を音として再生するフロアータイプの1組のスピーカ83,83と、天井用の1組のスピーカ84,84と、制御装置40を遠隔操作する送信器90とが備えられている。
【0018】
次に、制御装置40の装備について図3を参照して説明する。
図3(A)は、制御装置40の前面パネルの説明図、同図(B)は、制御装置40の背面パネルの説明図である。
図3(A)に示すように、制御装置40の前面パネルには、選曲する曲の番号の入力などを行うための0〜9のボタンからなるテンキー41と、制御装置40を選曲可能状態にし、また、選曲を確定するための選曲ボタン42とが設けられており、テンキー41の上には、選曲された曲の番号を5桁の数字でLED表示する選曲番号表示体43が設けられている。
【0019】
また、選曲番号表示体43の左には、演奏が予約されている曲の数をLED表示する予約曲数表示体44が設けられており、その下には、予約の取消を行うための取り消しボタン45と、演奏を停止させる演奏停止ボタン46と、歌っている途中で最初から歌い直すための歌い直しボタン47と、予約曲の間に割り込んで予約するための割り込みボタン48とが設けられている。さらに、前面パネルの左上には、送信器90から発信される光信号を受光する受光部58が設けられており、左下には、制御装置40の電源を起動させる電源ボタン59が設けられている。
【0020】
また、テンキー41の右には、演奏される曲のキーを低くするためのフラットキー49と、キーを標準にする標準キー50と、キーを高くするシャープキー51とが設けられており、その下には、歌唱力に応じて歌声にかける効果音の強弱を設定するボーカルボタン52と、2コーラス目をカットする2コーラスカットボタン53と、曲の後奏部分をカットする後奏カットボタン54とが設けられている。
さらに、その下には、カラオケを行うモードとカラオケを行わないモードとに切り替えるカラオケ切替ボタン55と、通信ケーブル18を介して入力されるデータを曲データからBGM、有線放送、テレビ放送などに切り替える入力切替ボタン56と、モニタ32,34の表示をカラオケ店が提供しているサービス情報の表示に切り替えるサービスボタン57とが設けられている。
【0021】
また、図3(B)に示すように、制御装置40の背面パネルには、曲データを保有するサーバー25(図1参照)から配信される曲データを受信する通信ケーブル18を接続する通信端子60が設けられており、この通信端子60の右方には、モニタ32の映像入力端子(図示省略)と接続される映像出力端子62と、モニタ34の映像入力端子(図示省略)と接続される映像出力端子63とが設けられている。また、その右側には、アンプ36の音声入力端子(図示省略)と接続される音声出力端子61が設けられている。
【0022】
また、図示しないが、アンプ36には、音量を調整するボリュームつまみと、マイク85,86を接続するマイク端子と、それらマイクから入力される音声とカラオケ曲との音量のバランス調整を行うためのバランス調整つまみと、エコーのかかり具合を調整するためのエコー調整つまみと、ディレイのかかり具合を調整するためのディレイ調整つまみなどが設けられている。
【0023】
次に、送信器90の構成について、それを示す図4を参照して説明する。
送信器90の左上には、制御装置40の電源をON、OFFする電源ボタン91が設けられており、右上には、曲の演奏終了後に拍手の音を再生するように設定するための拍手ボタン93が設けられており、その左には、拍手のモード(種類)を切り替えるモード切替ボタン92が設けられている。それらボタンの下には、制御装置40に設けられたボタンと同じ作用を行うボーカルボタン94と、2コーラスカットボタン95と、後奏カットボタン96とが設けられている。
【0024】
また、それらボタンの下には、制御装置40に設けられたボタンと同じく、フラットキー97、標準キー98、シャープキー99、テンキー100、選曲キー101、演奏停止キー102、取り消しキー103、歌い直しキー104、割り込みキー105が設けられている。
なお、上記各ボタンおよびキーを押したときに、そのボタンまたはキーに対応する信号が、発信部106に内蔵されたLEDから発信される。
【0025】
次に、上記制御装置40の制御系の構成について、それをブロック図で示す図5を参照して説明する。
制御装置40には、曲データの送信要求、音声制御、映像制御、曲の演奏順序の予約および演奏順序の変更などをプログラムにしたがって行うCPU64が備えられている。このCPU64には、選曲された曲の番号を示す曲番号データなどを一時保存するRAM65と、送信器90から送信されるコマンドに対応する制御コマンドなどが記憶されたROM66と、CPU64による演算結果を一時保存するRAM68,69と、送信器90の選択ボタン108の各番号に対応する個人情報を記憶するEEPROM70とが接続されている。
【0026】
また、CPU64には、サーバー25から通信ケーブル18、通信端子60およびLANボード20を介して入力された曲データをハードディスクメモリに蓄積するHDD71が接続されている。このHDD71には、上記各制御をCPU64に実行させるためのプログラムなどが記録されている。
さらに、CPU64には、タイマ78のカウントにしたがってMIDIデータをMIDI音源77へ書き込む制御を行うシーケンサ76と、MIDI音源77から出力される音データを入力してアナログ信号に変換する音声制御回路75と、背景映像データが記録されたCD−ROMを再生するCD−ROM再生装置67とが接続されている。
【0027】
またさらに、CPU64には、CD−ROM再生装置67から読出された背景映像データおよびHDD71から読出された曲データ中の歌詞映像データを入力し、モニタ32,34に表示される映像として、図10に示すように、背景映像200中に歌詞映像202がスーパーインポーズされた映像を作成したり、歌詞映像202にテロップ204をかけたりする映像制御回路79が接続されている。そしてさらに、CPU64には、受光部58により受光された光信号をデジタル信号に変換する受光回路80と、上記各種ボタンを押したときに点灯するLEDへ表示信号を出力する表示回路81と、上記各種ボタンを押したときに発生するスイッチング信号を入力する入力回路82とが接続されている。
【0028】
次に、利用者が選曲してカラオケをするに至るまでのカラオケ装置30の一連の動作と、ビデオカメラ24により撮影された部屋12の様子を管理室14のモニタ28に表示するに至るまでのサーバー25の動作について図6ないし図8を参照して説明する。
図6は、制御装置40に備えられたCPU64の制御内容を示し、図7は、制御ボード21に備えられたCPU22の制御内容を示し、図8は、サーバー25の制御内容を示す。
なお、管理室14に備えられたモニタ28は、図9に示すように、画面を部屋番号No.1ないしNo.12の12個に分割して、各部屋の映像を表示するように構成されている。また、ビデオカメラ24は、すでに撮影状態にあるものとする。
【0029】
まず、部屋番号No.1の部屋12に入室した利用者が、送信器90を制御装置40に向けて、電源ボタン91を押すと、制御装置40の電源が投入され、これに連動してモニタ32,34およびアンプ36が起動する。続いて、送信器90の選曲ボタン101を押すと、選曲可能状態になり、テンキー100を押して歌いたい曲の曲番号を入力する。このとき、テンキーを押す毎に、その押したキーに対応する数字が、モニタ32,34および制御装置40の曲番号表示体43に表示され、曲番号の確認をできるようになっている。
なお、選曲中であることは、表示された数字が点滅表示されることにより確認できるようになっている。
【0030】
そして、曲番号の入力が終了し、選曲ボタン101を押すと入力した曲番号が確定されると(ステップ100)、その選曲番号に対応する曲データの送信要求を示す選曲信号たるリクエスト信号が、LANボード20からHUB16を介して通信ケーブル18により管理室14のサーバー25へ送信される(ステップ120)。続いて、ビデオカメラ24により撮影され、メモリ23に記憶されている撮影データを管理室14へ送信させる命令を示す撮影データ送信命令信号が、CPU64からLANボード20を介して、制御ボード21が接続されたLANボード20へ送信される(ステップ140)。
【0031】
この送信された撮影データ送信命令信号は、制御ボード21に設けられたCPU22の入力ポートへ入力され、CPU22は、図7に示すように、撮影データ送信命令信号を検出すると(ステップ300)、メモリ23から撮影データを読出し(ステップ320)、この読出した撮影データをLANボード20からHUB16を介して通信ケーブル18により管理室14の表示回路27へ送信する(ステップ340)。
【0032】
一方、管理室14のサーバー25は、図8に示すように、時間T1が経過したときに(ステップ400)、部屋番号No.1からリクエスト信号が送信された場合には(ステップ420)、その送信されたリクエスト信号により示される選曲番号データと撮影データとを受信する(ステップ440)。
つまり、部屋番号No.1のカラオケ装置30からリクエスト信号をサーバー25へ送信するタイミングを利用して撮影データをサーバー25へ送信するため、通信ケーブル18を効率良く使うことができる。
そして、上記受信したリクエスト信号により示される選曲番号に対応する曲番号を有する曲データをHDD26から検索して読出し、その読出した曲データを通信回線18を介して、部屋番号No.1のカラオケ装置30へ送信する(ステップ460)。
なお、上記時間T1は、本実施形態では、1秒である。
【0033】
続いて、上記受信した撮影データは、サーバー25から表示回路27へ出力されるとともに、モニタ28により表示可能な表示信号に変換され、この表示信号により示される撮影映像がモニタ28の部屋番号No.1のスペース(図9においてNo.1で示す区画された部分)に表示される(ステップ480)。
【0034】
一方、カラオケ装置30は、曲データをLANボード20により受信し(ステップ160)、この受信された曲データは、HDD71に保存開始される。続いて、その保存が終了するとHDD71から曲データが読出され、曲データに含まれるMIDIデータは、シーケンサ76に取り込まれ、タイマ78のカウントにしたがってMIDI音源77に書き込まれる。MIDI音源77にMIDIデータの書き込まれた部分の音源データは、音声制御回路75へ出力され、アンプ36によって増幅可能なアナログの音楽信号に変換される。この音楽信号は、アンプ36へ出力され、増幅された後にスピーカ83,83、スピーカ84,84へ出力され、両スピーカによって再生される(ステップ260)。
【0035】
また、マイク85、または、マイク86から入力された音声は、アンプ36に内蔵されたマイクミキシング回路により、上記音楽信号とミキシングされ、このミキシングされたミキシング信号は、アンプ36により増幅された後にスピーカ83,83、スピーカ84,84へ出力され、両スピーカによって音楽信号および音声信号が再生される(ステップ180)。
【0036】
さらに、曲データには、曲のジャンルを特定するジャンルデータが含まれており、このジャンルデータに対応する背景映像がCD−ROM再生装置67により再生され、曲データに含まれる歌詞映像データとともに、映像制御回路79に入力され、モニタ32,34に表示可能な歌詞映像信号に変換され、図11に示すように、背景映像200の中に歌詞映像202がスーパーインポーズされた形で表示される。また、歌詞映像202の上には、テロップ映像204が重ねて表示される(ステップ200)。
このようにして、利用者は、自分の選んだ曲をモニタ32,34の画面に映し出された背景映像200および歌詞映像202を見ながらマイク85、または、マイク86を通して歌う(カラオケする)。
なお、曲データの再生が終了し(ステップ220)、予約曲がある場合には(ステップ240)、予約曲の選曲番号データを読出し(ステップ260)、ステップ120へスキップし、上記同様にステップ120ないしステップ240を繰り返す。
【0037】
一方、サーバー25は、ステップ400において、時間T1(1秒)が経過したときにリクエスト信号を受信しなかった場合には(ステップ420)、部屋番号No.1の制御ボード21へ撮影データ送信要求信号を送信し(ステップ422)、その要求に応えて制御ボード21から送信された撮影データを受信し(ステップ424)、モニタ28に表示する(ステップ480)。
つまり、時間T1(1秒)置きに必ず、部屋番号No.1の撮影データをサーバー25へ送信させることにより、リアルタイムに近いモニタ状態を確保する。
【0038】
また、サーバー25は、部屋番号No.1の映像を表示すると、すぐに部屋番号No.2の部屋からリクエスト信号が送信されたかを判定し(ステップ500)、リクエスト信号が送信された場合には、そのリクエスト信号により示される選曲番号データと、部屋番号No.2に設けられたビデオカメラ24により撮影された撮影データとを受信する(ステップ520)。
一方、部屋番号No.2の部屋からリクエスト信号が送信されていない場合には、部屋番号No.2の制御ボード21へ撮影データ送信要求信号を送信し(ステップ502)、その要求に応えて送信された撮影データを受信する(ステップ504)。
【0039】
以降、部屋番号No.3ないしNo.12の各部屋に対して、順に上記ステップ420ないし480を実行し、各部屋の映像をモニタ28に順次表示する。
以上のように、本実施形態のカラオケBOX10によれば、カラオケ装置30とサーバー25とを接続する通信ケーブルを用いて、撮影データを管理室14へ送信することができるため、撮影データ送信用のケーブルを別個に敷設する必要がない。
したがって、ケーブルの敷設の手間およびコストを省くことができる。
しかも、12室の様子を示す映像を1つのモニタ28に表示できるため、管理室14にモニタを設置するためのスペースを削減できるし、モニタの導入コストも1台分で済む。
さらに、LANを用いており、信号をデジタルで送受信することができるため伝送速度が速く、各部屋の映像のモニタリングを、ほぼリアルタイムで行うことができる。
【0040】
なお、上記実施形態では、各部屋の全部を順にモニタする場合の構成を説明したが、使用中の部屋のみをモニタするように構成することもできる。この場合、図8において、ステップ420およびステップ500の前に「カラオケ装置30の電源ON?」の判定ステップをそれぞれ挿入し、その判定が否定判定の場合には、次の同じ内容の判定ステップへスキップするようにする。
また、上記実施形態では、総ての部屋の映像を1つの画面上に表示する場合を説明したが、たとえば、4つの部屋を1組にして順に1組ずつ表示するようにすることもできる。この場合は、モニタに表示される面積が大きいため、見易いという効果がある。
【0041】
さらに、制御ボード21のCPU22は、カラオケ装置30の制御装置40内に設けてもよいし、CPU22の機能をCPU64に持たせてもよい。また、複数のモニタに表示できることは勿論である。
ところで、CPU64により実行されるステップ400ないしステップ520が、本発明の映像表示手段として機能し、ステップ300ないしステップ340が、映像データ送信手段として機能する。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、カメラとモニタとを接続するケーブルが不要であり、少ないモニタで多くの部屋の様子をモニタすることができる楽音再生システムを実現することができる。
したがって、専用ケーブルおよび多くのモニタを設置するための手間および導入コストを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明実施形態のカラオケBOXの主要構成を示す説明図である。
【図2】 図1に示すカラオケBOXに設置されたカラオケ装置の外観説明図である。
【図3】 (A)は、カラオケ装置に備えられた制御装置の前面パネルの説明図であり、(B)は、制御装置の背面パネルの説明図である。
【図4】 カラオケ装置に備えられた送信器の説明図である。
【図5】 制御装置の制御系の構成を示すブロック図である。
【図6】 CPU64の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】 CPU22の制御内容を示すフローチャートである。
【図8】 サーバー25の制御内容を示すフローチャートである。
【図9】 モニタ28の表示画面の説明図である。
【図10】 モニタ32に表示された背景映像および歌詞映像を示す説明図である。
【図11】 従来のカラオケBOXにおけるビデオカメラとモニタとの接続関係を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 カラオケBOX
12 部屋
14 管理室
16 HUB
18 通信ケーブル
20 LANボード
21 制御ボード
22,64 CPU
24 ビデオカメラ
25 サーバー
26,71 HDD
28 モニタ
30 カラオケ装置
32,34 モニタ
36 アンプ
40 制御装置
67 CD−ROM再生装置
83,84 スピーカ
85,86 マイク
90 送信器
Claims (2)
- 選曲された楽曲情報の送信要求を示すリクエスト信号の送信および選曲された楽曲情報の受信を通信回線を介して行うとともに、受信した楽曲情報を再生するカラオケ装置が設けられた少なくとも1つの部屋が備えられており、各部屋には、部屋の内部を撮影するカメラが設けられており、
前記カメラにより撮影される各部屋の内部を示す映像を表示手段に表示する映像表示手段と、前記楽曲情報が記憶された楽曲情報記憶手段とが接続され、前記カラオケ装置から送信された前記リクエスト信号に対応する楽曲情報を前記楽曲情報記憶手段から読出して前記通信回線を介して前記カラオケ装置へ送信するサーバーが備えられた楽音再生システムにおいて、
前記カメラには、
撮影した映像をデータ化して記憶する撮影データ記憶手段と、
前記データ化された撮影データを前記撮影データ記憶手段に書込む書込処理と、前記撮影データ記憶手段から前記撮影データを読出す読出処理と、その読出した撮影データを前記通信回線を介して前記サーバーへ送信する送信処理とを行う制御ボードと、が接続されており、
前記カラオケ装置は、
前記リクエスト信号を送信するときに前記制御ボードに対して、前記撮影データ記憶手段に記憶されている撮影データを前記通信回線を介して前記サーバーへ送信するように命令し、
前記制御ボードは、
前記カラオケ装置からの前記命令に従って前記読出処理および送信処理を実行し、
前記サーバーは、
前記カラオケ装置から前記リクエスト信号が送信されてきたか否かを判定する判定処理と、
この判定処理において肯定判定した場合に、前記カラオケ装置から送信された前記リクエスト信号と、前記制御ボードから送信された撮影データとを受信する第1受信処理と、
この第1受信処理により受信したリクエスト信号に対応する楽曲情報を前記楽曲情報記憶手段から読出して前記カラオケ装置へ送信する第1送信処理と、
前記判定処理において否定判定した場合に、前記撮影データの送信要求を示す撮影データ送信要求信号を前記制御ボードへ送信する第2送信処理と、
前記撮影データ送信要求信号を受信した前記制御ボードから送信された前記撮影データを受信する第2受信処理と、
前記第1受信処理または前記第2受信処理により受信した撮影データに対応する映像を前記映像表示手段に表示する表示処理と、からなる一連の処理を所定時間置きに実行することを特徴とする楽音再生システム。 - 前記映像表示手段は、複数の部屋の内部を示す映像を一の画面上に部屋別に複数表示可能なものであることを特徴とする請求項1に記載の楽音再生システム。
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JP23977096A JP3947583B2 (ja) | 1996-08-22 | 1996-08-22 | 楽音再生システム |
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