JP3945436B2 - 熱交換器構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱交換フィンに対し互いに異なる加熱目的を有する流体が通される第1及び第2の2種類の受熱管が貫通して配置された1缶2水路式の熱交換器構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、同じ熱交換フィンに対し2種類の受熱管が貫通配置された1缶2水路式の熱交換器構造として、特許文献1により提案されたものが知られている。このものでは、熱交換フィンに対し給湯用受熱管2本と、循環加熱用受熱管1本とを上下方向に並べ、かつ、2本の給湯用受熱管が循環加熱用受熱管を挟み込む形になるようにして貫通配置させている。また、上記の特許文献1には給湯用受熱管と循環加熱用受熱管とで2本1組にして熱交換フィンを貫通配置させる熱交換器構造も開示されている。
【0003】
【特許文献1】
実公平8−7307号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、熱交換フィンに対し例えば給湯用の第1受熱管を単独で貫通配置させる第1領域と、上記第1受熱管に循環加熱用の第2受熱管を接触状態に連結して組み合わせた2本1組のものを貫通配置させる第2領域とに分けて、各領域毎に燃焼熱を作用させ得るように燃焼手段の燃焼範囲を切換可能にした熱交換器構造の開発にあたり、次の不都合が考えられる。
【0005】
すなわち、上記第1及び第2の双方の領域に通される第1受熱管として材料的に同じ仕様(肉厚、外径等)にすると、耐久性に難が生じたり、過剰仕様となって軽量化やコスト低減化に反したりする事態を招くことになる。例えば、第2領域の第1受熱管を第1領域における単独配置の第1受熱管に必要な仕様と同じ設定にすると、第2領域の第1受熱管は第2受熱管と連結されて拘束された状態になっており第1領域の第1受熱管とは受ける熱応力に差があるため、第2領域の第1受熱管においては耐久性不足を招きかねないことになる。一方、第1領域の第1受熱管を第2領域における2本1組状態の第1受熱管に必要な仕様と同じ設定にすると、第1領域の第1受熱管においては過剰仕様となって軽量化に反したり、コスト増を招くことになる。
【0006】
また、第2受熱管のみを単独加熱するために第2領域に対してのみ燃焼熱を作用させる場合においても、第1受熱管も同時に加熱されてしまって熱効率面で不利を招くため、このような場合に無用に加熱される第1受熱管の内部流体量をできるだけ低減させて第2受熱管側に対する加熱効率の向上を図りたいという要請もある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、耐久性及び軽量化の両立を図り得る熱交換器構造を提供することにある。また、併せて第2受熱管側に対する加熱効率の向上をも図り得るようにする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、燃焼手段からの燃焼熱を受ける熱交換フィンに対し互いに異なる加熱目的を有する流体が通される第1及び第2の2種類の受熱管が貫通して配置された1缶2水路式の熱交換器構造を対象として次の特定事項を備えるようにした。すなわち、上記熱交換フィンに、上記燃焼手段の互いに異なる範囲から燃焼熱を受ける領域として第1及び第2の少なくとも2つの領域を区画設定し、上記第1の領域に上記第1受熱管のみを貫通配置させる一方、上記第2の領域に上記第1受熱管を燃焼手段に近い側に上記第2受熱管を遠い側にそれぞれ位置付けかつ互いに接触して連結した状態で上記第1及び第2の両受熱管を貫通配置させる。加えて、上記第2の領域の第1受熱管の肉厚を、上記第1の領域の第1受熱管の肉厚よりも大きく設定する一方、上記第2の領域の第1受熱管と上記第1の領域の第1受熱管とを互いに同じ外径にする(請求項1)。
【0009】
この発明の場合、第1の領域には第1受熱管のみが貫通配置され、第2の領域には第1及び第2の双方の受熱管が組み合わされた状態で貫通配置されることになるため、第1の領域又は第2の領域に対し燃焼手段から個別に燃焼熱を与えることにより、第1受熱管及び第2受熱管のいずれか一方のみを加熱する場合にも他方の受熱管内の沸騰を防止しつつ加熱対象である一方の受熱管に対し熱効率よく受熱させることが可能になる。また、上記第1受熱管は第1の領域のものよりも第2の領域のものが大きい肉厚になるように設定されている、つまり、上記第1受熱管は第1の領域では薄肉とされる一方、第2の領域では厚肉とされているため、第2の領域の第1受熱管が第2受熱管と連結されて拘束された状態にされていても、第1受熱管から第2受熱管への伝熱性及び第1受熱管自体の長手方向への伝熱性が共に厚肉にされた分良くなり、熱応力に起因する耐久性低下の不都合も回避し得ることになる。その一方、第1の領域の第1受熱管は単独で貫通配置されてフリーな状態にあるため、薄肉でも熱応力に起因する耐久性低下の不都合もない。これにより、第2の領域での第1受熱管の耐久性を満足させつつも、第1の領域での第1受熱管の薄肉厚化により軽量化、コスト低減化をも図り得ることになる。さらに、第2受熱管のみの加熱のために第2の領域に対し燃焼熱を作用させることにより内部が滞留状態の第1受熱管が同時に加熱されてしまう場合であっても、厚肉化による伝熱性の向上によって第1受熱管内の過加熱が抑制されて確実な沸騰防止が図られる上に、第1の領域の第1受熱管部と第2の領域の第1受熱管部とを互いに同じ外径にしているため、第2の領域の第1受熱管部は厚肉にされた分だけ内断面積が小さくなり、この受熱流体量の減少により、上記の第2受熱管に対する加熱時の熱効率の向上を得ることができることになる。
【0010】
本発明においては、上記第2の領域に対し上記第2受熱管よりも燃焼手段に遠い側に第1受熱管をさらに貫通配置することができる(請求項2)。このようにすることにより、第2の領域に対する燃焼熱を効率よく第1受熱管の加熱のために利用し得るようになる。この場合、上記第2の領域にある上記燃焼手段に遠い側の第1受熱管の肉厚を近い側の第1受熱管よりも小さく設定するようにしてもよい(請求項3)。このようにすることにより、より軽量化をも図り得る。
【0011】
以上の請求項1〜請求項3のいずれかの熱交換器構造においては、上記熱交換フィンの第1の領域と第2の領域との間に両領域間での熱応力の伝達を軽減する欠損部を形成するようにしてもよい(請求項4)。このような欠損部を形成することにより、第1の領域と第2の領域との一方から他方への熱応力の伝達が上記欠損部において軽減され、これにより、第1の領域と第2の領域との相互の干渉を緩和して変形の発生が緩和されることになる。つまり、第1の領域の薄肉の第1受熱管と、第2の領域の厚肉の第1受熱管との熱応力(熱変形)の相違に起因する第1及び第2の両領域間での相互干渉による変形の発生が緩和、抑制されることになる。なお、上記欠損部としては切れ込み、スリット、ミシン目状のものを形成すればよい。
【0012】
また、以上の請求項1〜請求項4のいずれかの熱交換器構造においては、第1受熱管に給湯用流体が通され、第2受熱管に例えば温水暖房もしくは風呂追焚等の循環加熱用流体が通される構成とすることにより(請求項5)、給湯用と循環加熱用とからなる1缶2水路式の熱交換器構造として好適なものを提供し得る。
【0013】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1〜請求項5のいずれかの熱交換器構造によれば、第1の領域又は第2の領域に分けてそれぞれ第1受熱管のみ又は第1受熱管と第2受熱管との組み合わせを貫通配置させているため、第1受熱管及び第2受熱管のいずれか一方のみを加熱する場合にも他方の受熱管内の沸騰を防止しつつ加熱対象である一方の受熱管に対し熱効率よく受熱させることができる上に、コスト低減化をも図ることができる。また、第1受熱管の肉厚を第1の領域では薄肉に、第2の領域では厚肉にしているため、伝熱性の向上により熱応力に起因する耐久性低下の不都合も回避することができ、耐久性の維持と軽量化及びコスト低減化の要請との両立を図ることができる。さらに、第2受熱管の単独加熱時においても、厚肉化による伝熱性の向上によって第1受熱管内の過加熱が抑制されて確実な沸騰防止を図ることができる上に、第1の領域の第1受熱管部と第2の領域の第1受熱管部とを互いに同じ外径にしているため、第2の領域の第1受熱管部は厚肉にされた分だけ内断面積が小さくなり、この受熱流体量の減少により、上記の第2受熱管に対する加熱時の熱効率の向上を得ることができる。
【0014】
特に、請求項2によれば、第2の領域に対する燃焼熱を効率よく第1受熱管の加熱のために利用することができ、請求項3によれば、請求項2による効果に加え、さらにより一層の軽量化をも図ることができる。
【0015】
請求項4によれば、第1の領域と第2の領域との一方から他方への熱応力の伝達を欠損部において軽減させることができ、これにより、第1の領域と第2の領域との相互の干渉を緩和して熱交換フィンの変形発生を緩和することができる。
【0016】
請求項5によれば、給湯用と循環加熱用とからなる1缶2水路式の熱交換器構造として好適なものを提供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施形態に係る熱交換器構造を示し、2は例えば燃料ガスの供給を受けて燃焼される燃焼手段、3は同図の紙面に直交する方向に多数枚が並設される熱交換フィン、4は入口が給水管路に接続され出口が給湯管路に接続されて上記熱交換フィン3に対し折返し貫通配置される給湯用の第1受熱管、6は暖房端末との間で循環される暖房回路又は浴槽との間で循環される追焚回路等の循環加熱回路の一部を構成する循環加熱用の第2受熱管である。
【0019】
上記燃焼手段2と、熱交換フィン3とは缶体7に取り付けられている。そして、第1受熱管4を構成する第1受熱管部41〜54は、入口が図示省略の上記給水管路に接続された第1受熱管部41から第1受熱管部42、第1受熱管部43、…、第1受熱管部53、第1受熱管部54までこの順に連続して上記缶体7及び熱交換フィン3を折返し貫通し、上記第1受熱管部54の出口が図示省略の上記給湯管路に接続されている。また、上記第2受熱管6を構成する第2受熱管部61〜63は、入口が図示省略の上記循環加熱回路の上流側に接続された第2受熱管部61から第2受熱管部62、第2受熱管部63までこの順に連続して上記缶体7及び熱交換フィン3を折返し貫通し、上記第2受熱管部63の出口が上記循環加熱回路の下流側に接続されている。
【0020】
上記燃焼手段2は熱交換フィン3に対する燃焼範囲が第1燃焼部21と、第2燃焼部22とに燃焼切換可能に構成されており、第1及び第2の燃焼部21,22のいずれか一方を単独で又は双方同時に燃焼作動可能となっている。
【0021】
そして、上記第1燃焼部21及び第2燃焼部22の燃焼範囲に対応して、上記熱交換フィン3も第1の領域31と第2の領域32とに区画設定されている。つまり、第1燃焼部21の燃焼作動により第1燃焼部21からの燃焼熱を実質的に受ける領域として第1の領域31が区画設定され、第2燃焼部22の燃焼作動により第2燃焼部22からの燃焼熱を実質的に受ける領域として第2の領域32が区画設定されている。
【0022】
上記の第1の領域31には、上述の第1受熱管4を構成する第1受熱管部41〜54の内、第1受熱管部41〜44が下段に、第1受熱管部51〜54が上段にそれぞれ貫通配置されている。つまり、第1受熱管4のみがそれぞれ単独で貫通配置されている。なお、上記の下段とは燃焼手段2に近い側(燃焼側)の位置であり、上段とは燃焼手段2に遠い側(排気側)の位置である。また、上記の第2の領域32には、上記の第1受熱管4を構成する第1受熱管部41〜54の内、第1受熱管部45〜47が下段に、第1受熱管部48〜50が上段にそれぞれ貫通配置されていると共に、上述の第2受熱管6を構成する第2受熱管部61〜63が中段にそれぞれ貫通配置されている。つまり、第1受熱管4と第2受熱管6とが貫通配置されている。そして、第1の領域の第1受熱管部41〜44,51〜54の肉厚よりも、第2の領域の第1受熱管部45〜50の肉厚が大きく(厚肉に)設定されている。
【0023】
上記第2の領域32においては、図2にも詳細を示すように、下段位置の第1受熱管部45〜47と、中段位置の第2受熱管部63〜61とが互いに接触(密着)した状態にロー付けにより連結され、また、上段位置の第1受熱管部50〜48が上記第2受熱管部63〜61に対しロー付けにより連結されている。さらに、上記下段位置の第1受熱管部45〜47と、中段位置の第2受熱管部63〜61とは、互いの接触部位が若干扁平とされて熱伝導のための面積が円管同士の線接触の場合よりも増大されている。
【0024】
これら下段位置の第1受熱管部45〜47と、中段位置の第2受熱管部63〜61との各肉厚の関係は、上記第1受熱管部45〜47が上述の如く厚肉とされる一方、上記第2受熱管部63〜61は薄肉とされている。また、上記上段位置の第1受熱管部50〜48の肉厚は、図例では下段位置の第1受熱管部45〜47よりも薄肉で、かつ、第1の領域の第1受熱管部41〜44,51〜54よりも厚肉に設定されている。なお、上記上段位置の第1受熱管部50〜48の肉厚は、下段位置の第1受熱管部45〜47と同じ厚肉にする、あるいは、第1の領域の第1受熱管部41〜44,51〜54と同じ薄肉にする、のいずれを採用してもよいが、軽量化の観点からは少なくとも下段位置の第1受熱管部45〜47よりも薄肉にすることが好ましい。
【0025】
また、上記の第1の領域31と、第2の領域32との境界部位にはスリット状の欠損部33が形成されて、第1の領域31と第2の領域32との両者間での熱応力の伝達を軽減させるようになっている。
【0026】
以上の熱交換器構造の場合、燃焼手段2の燃焼切換により、第1受熱管4のみが貫通配置された第1の領域31と、第1受熱管4及び第2受熱管6の双方が貫通配置された第2の領域32とに対し個別に燃焼熱を与えて加熱運転させることができる。すなわち、給湯単独加熱を行うときには、燃焼手段2の第1燃焼部21のみを燃焼作動させると、第1の領域31の第1受熱管4が実質的に受熱する一方、加熱無用な第2の領域32の第2受熱管6に対する加熱のために燃焼熱が消費されることもない。逆に、循環加熱回路の単独加熱を行うときには、燃焼手段2の第2燃焼部22のみを燃焼作動させると、第2の領域32の第2受熱管6が実質的に受熱する一方、加熱無用な第1の領域31の第1受熱管4に対する加熱のために燃焼熱が消費されることもない。
【0027】
しかも、上記の循環加熱回路の単独加熱の際、第2の領域32では、第2受熱管6は厚肉にされた下段位置の第1受熱管4から厚肉にされた分だけ、又、伝熱面積が増大されている分だけ大きな伝熱を受ける一方、その伝熱の増大により、加熱無用な第1受熱管4内の水の過加熱を抑制して沸騰発生を回避することができる。この場合、第1の領域の第1受熱管部41〜44,51〜54と、第2の領域の第1受熱管部45〜50とを互いに同じ外径にすると、第2の領域の第1受熱管部45〜50は厚肉にされた分だけ内断面積が小さくなり、この受熱流体量の減少により、上記の第2受熱管6に対する加熱時の熱効率の向上を得ることができる。加えて、下段位置の第1受熱管4は厚肉にされているため、この第1受熱管4が第2受熱管6と連結されて互いに拘束された状態であっても、万一の亀裂発生等を確実に回避して耐久性を増大させることができる。その一方、第1の領域31の第1受熱管4は薄肉にされているため、軽量化及びコスト低減化をも図ることができる。
【0028】
さらに、第1の領域31と、第2の領域32との間には欠損部33が形成されているため、上記の給湯単独加熱、循環加熱回路の単独加熱、あるいは、上記燃焼手段2の第1及び第2の両燃焼部21,22を共に燃焼作動させる給湯及び循環加熱回路の同時加熱のいずれの場合であっても、第1及び第2の両領域31,32の一方から他方への熱応力の伝達に基づく変形発生を防止することができる。
【0029】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、第2の領域32に対し下段位置の第1受熱管4、中段位置に第2受熱管6、上段位置に第1受熱管4をそれぞれ貫通配置しているが、これに限らず、少なくとも上記第2の領域32には1本の第1受熱管4と1本の第2受熱管6とが貫通配置されていればよい。例えば図3に示すように第1の領域31には第1受熱管4を各1本、第2の領域32には第1受熱管4及び第2受熱管6を各1本、それぞれ貫通配置したり、図4に示すように上段位置の第1受熱管4を中段位置の第2受熱管6から離れた位置に貫通配置したり、図5に示すように第1受熱管4及び第2受熱管6の組み合わせを上側及び下側の各位置に貫通配置したりしてもよい。図5の場合には、第2受熱管6として第2受熱管部64〜66を追加して第2受熱管部66の出口に循環加熱回路の下流側を接続する。
【0030】
また、欠損部33として、上記のスリット状のものに代えてミシン目状のものを形成したり、あるいは、熱交換フィン3の上側及び下側の一方又は双方から上下方向に延びる切れ込みを形成したりしてもよい。
【0031】
上記実施形態では、第2の領域32において、図2に示したように下段位置の第1受熱管部45〜47と、中段位置の第2受熱管部63〜61とをそれぞれD形の断面形状を有する管にして互いの接触面積が増大するようにしているが、これに限らず、下段位置の第1受熱管部45〜47と、中段位置の第2受熱管部63〜61とをそれぞれ円形断面等の他の断面形状を有する管にしてもよく、この場合でも上記下段位置の第1受熱管部45〜47を第1の領域31の第1受熱管41〜44,51〜54よりも厚肉することによる本発明の作用効果を享受することができる。
【0032】
さらに、上記実施形態では、燃焼手段2が缶体7の下側に、熱交換フィン3及び受熱管4,6からなる熱交換器が上側に配設された場合を示したが、これに限らず、図1の上下を逆にした逆燃形式に配設してもよい。すなわち、燃焼手段2を上側に配設してその燃焼炎が下向きに形成されるようにし、熱交換フィン3及び受熱管4,6からなる熱交換器を上下逆にして燃焼手段2の下側位置に配設し、燃焼手段からの燃焼熱を上方から受けて燃焼排気を下方から排出させるようにする。この場合でも、本発明の作用効果を上記の実施形態と同様に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を示す断面説明図である。
【図2】図1の第2の領域における第1受熱管及び第2受熱管の拡大断面説明図である。
【図3】他の実施形態を示す図1の部分図である。
【図4】図3とは異なる他の実施形態を示す図3対応図である。
【図5】図3及び図4とは異なる他の実施形態を示す図3対応図である。
【符号の説明】
2 燃焼手段
3 熱交換フィン
4 第1受熱管
6 第2受熱管
31 第1の領域
32 第2の領域
33 欠損部
41〜54 第1受熱管部(第1受熱管)
61〜63 第2受熱管部(第2受熱管)

Claims (5)

  1. 燃焼手段からの燃焼熱を受ける熱交換フィンに対し互いに異なる加熱目的を有する流体が通される第1及び第2の2種類の受熱管が貫通して配置された1缶2水路式の熱交換器構造であって、
    上記熱交換フィンは上記燃焼手段の互いに異なる範囲から燃焼熱を受ける領域として第1及び第2の少なくとも2つの領域が区画設定され、
    上記第1の領域には上記第1受熱管のみが貫通配置される一方、上記第2の領域には上記第1受熱管が燃焼手段に近い側に上記第2受熱管が遠い側にそれぞれ位置付けられかつ互いに接触して連結された状態で上記第1及び第2の両受熱管が貫通配置され、かつ、
    上記第2の領域の第1受熱管の肉厚が上記第1の領域の第1受熱管の肉厚よりも大きく設定される一方、上記第2の領域の第1受熱管と上記第1の領域の第1受熱管とが互いに同じ外径にされている
    ことを特徴とする熱交換器構造。
  2. 請求項1記載の熱交換器構造であって、
    上記第2の領域には上記第2受熱管よりも燃焼手段に遠い側に第1受熱管がさらに貫通配置されている、熱交換器構造。
  3. 請求項2記載の熱交換器構造であって、
    上記第2の領域にある上記燃焼手段に遠い側の第1受熱管の肉厚が近い側の第1受熱管よりも小さく設定されている、熱交換器構造。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の熱交換器構造であって、
    上記熱交換フィンの第1の領域と第2の領域との間には両領域間での熱応力の伝達を軽減する欠損部が形成されている、熱交換器構造。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の熱交換器構造であって、
    第1受熱管には給湯用流体が通され、第2受熱管には循環加熱用流体が通されるように構成されている、熱交換器構造。
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