JP3945047B2 - 材料試験方法および材料試験機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、試験片に荷重を印加して材料試験を行う材料試験方法および材料試験機に係り、特に材料試験のための荷重印加に伴う試験片の細部の内的変化をも把握するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
材料試験機には、引っ張り試験機や疲労試験機あるいは万能試験機など様々なタイプの試験機があるが、どのタイプの試験機も全て試験片に荷重を印加して材料試験を行う構成であり、物理的耐性等の材料特性を評価する際などに用いられている。そして、従来の材料試験機の場合、例えば、試験片へ荷重を印加して(荷重をかけて)亀裂や破断に至るまでの荷重と試験片の機械的変化との関係などから材料特性が評価されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の材料試験の結果に基づく材料特性の評価はまだまだ十分であるとは言い難い。従来の材料試験機による試験の場合、荷重印加に伴う試験片全体として見たトータルの機械的変化という外的変化に基づいて材料特性を評価しているに過ぎないからである。
【0004】
この発明は、上記の事情に鑑み、材料試験のための荷重印加に伴う試験片の細部の内的変化をも把握することができる材料試験方法および材料試験機を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1の発明に係る材料試験方法は、試験片に荷重(外力)を印加して試験片に生じる機械的変位を検出する材料試験を行いながら並行して複数個の磁気検出器で材料試験中の試験片における異なる箇所の磁気データを同時にそれぞれ検出し、材料試験データとしての試験片への印加荷重および試験片の機械的変位と、試験片における異なる箇所の各磁気データとを対応つけしたかたちで重畳表示する。
【0006】
前記課題を解決するために、請求項2の発明に係る材料試験機は、試験片に荷重(外力)を印加して材料試験を行うよう構成された材料試験機において、荷重印加に伴って試験片に生じる機械的変位を検出する変位検出手段と、材料試験中の試験片における異なる箇所の磁気データを同時にそれぞれ検出する複数個の磁気検出手段と、材料試験データとしての試験片への印加荷重および試験片の機械的変位と、試験片における異なる箇所の各磁気データとを対応付けたかたちで重畳表示するデータ重畳表示手段とを具備している。
【0007】
(削除)
【0008】
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の材料試験機において、磁気検出手段がフラックスゲート型の磁気センサである。
【0009】
また、請求項4の発明は、請求項2に記載の材料試験機において、磁気検出手段が磁気インピーダンス型の磁気センサである。
【0010】
(削除)
【0011】
〔作用〕
次に、この発明により材料試験中の試験片から試験片の細部の内的変化を示すデータを採取する際の作用を説明する。
【0012】
請求項1の発明の材料試験方法を実行する場合、先ず適当な磁気検出器(磁気検出手段)を試験片まわりの適当な位置へセットするとともに、試験目的に合致した材料試験機に試験片をセットする。そして、材料試験機を稼働させ試験片に荷重を印加して材料試験を行うのと並行して、材料試験中の試験片の磁気データを磁気検出器によって検出する。
こうして検出した磁気データは磁気検出器のセット位置に対応する試験片の細部の内部状況(応力の強さ等)を反映していることから、磁気検出器によって得られた磁気データを材料試験の結果とも対比して調べれば、材料試験のための荷重印加に伴う試験片の細部の内的変化を十分に把握することができる。
また磁気検出器には、小型の磁気検出器も少なくないことから、試験片の磁気検出にあたり、試験片全体のトータル的な磁気ではなくて、試験片細部の部分的な磁気を検出することも別段困難なことではない。
【0013】
請求項2の発明の材料試験機では、請求項1の発明の材料試験方法が実施され、材料試験のための荷重印加に伴う試験片の細部の内的変化を把握するための磁気データが得られる。
【0014】
さらに請求項1及び請求項2記載の発明では、具備する複数の磁気検出手段をそれぞれ試験片における異なる箇所の磁気データを検出する位置へセットしておいて、試験片の異なる箇所の各磁気データの検出を同時に行う。得られた各磁気データによって試験片の複数の細部箇所の内的変化が把握できる。磁気検出手段の個数によっては、試験片における幾つもの細部箇所についての磁気データが一挙に得られ、試験片における空間的な磁気分布が分かるようにもなる。また、材料試験中、変位検出手段により荷重印加に伴って試験片に生じる機械的変位が検出されるとともに、データ重畳表示手段によって、材料試験データとしての試験片への印加荷重および試験片の機械的変位と磁気検出手段で得る磁気データとが対応付けされたかたちで重畳表示される。したがって、試験者は、磁気データを重畳表示された材料試験データときっちり対比して分析することができる。
【0015】
請求項3の発明の材料試験機は、磁気検出手段が感度の高いフラックスゲート型の磁気センサであるので、検出すべき磁気が微弱な場合であっても、必要な磁気データを得ることができる。
【0016】
請求項4の発明の材料試験機は、磁気検出手段が感度の高い磁気インピーダンス型の磁気センサであるので、検出すべき磁気が微弱な場合であっても、必要な磁気データを得ることができる。
【0017】
(削除)
【0018】
【発明の実施の形態】
続いて、この発明の一実施例を図面を参照しながら説明する。図1は実施例に係る材料試験機の全体構成を示す正面図、図2は実施例でのフラックスゲート型の磁気センサの要部外観を示す斜視図、図3は実施例でのフラックスゲート型の磁気センサの内部構成を示す平面図である。
実施例の材料試験機は、図1に示すように、試験片TPへ荷重を印加するための負荷機構である試験機本体部1と、試験機本体部1の動作コントールおよび各種データの処理などを行う制御処理部2とからなり、試験片TPに対して引っ張り試験あるいは圧縮試験などの試験を施すことができる構成となっている。以下、実施例の材料試験機の各部構成を具体的に説明する。
【0019】
試験機本体部1は、基台3に配設されて上部を連結された2本の機柱4と、矢印RAで示すように機柱4に沿って鉛直方向に昇降するクロスヘッド5と、基台2の上部およびクロスヘッド5の下部にそれぞれ取り付けられた試験片取着用のチャック6と、クロスヘッド5を昇降させる駆動モータ7を備えている他に、クロスヘッド側のチャック6に配設された荷重検出用ロードセル8や、基台3に配設された試験片の機械的変位検出用の変位計(変位検出手段)9なども備えている。
【0020】
試験機本体部1では、図1に示すように、両チャック6に試験片TPの両端部が取り付け固定されてセットされ、また駆動モータ7により機柱4に沿って配設されたネジ軸(図示省略)が回転させられるに伴ってクロスヘッド5が昇降する構成となっており、クロスヘッド5が上昇すれば、試験片TPに引っ張り力が印加され、逆にクロスヘッド5が下降すれば、試験片TPには圧縮力が印加されることになる。
そして、引っ張り力や圧縮力の印加により試験片TPにかかる応力や試験片TPの伸び又は縮みといった機械的変位は、ロードセル8あるいは変位計9で検出されて材料試験データとして制御処理部2の方へ送出される。
なお、この試験機本体部1で行う引っ張り試験や圧縮試験における荷重制御方式としては、通常、単位時間当たりに試験片TPが一定量の機械的変位を生じるように荷重をかける制御方式と、所定の速度で荷重の大きさを増加させる制御方式などがある。
【0021】
また、実施例の材料試験機は、材料試験中の試験片TPから磁気データを並行して検出するためのフラックスゲート型の薄膜式磁気センサ10を例えば10個具備している。10個の薄膜式磁気センサ10は全て同一構成であって、図2に示すように、縦横3mm程度の薄い直方体の外形を有する小型の磁気センサである。
またフラックスゲート型の磁気センサ10は、検出感度が非常に高い磁気センサであることから、検出すべき磁気が微弱な場合であっても、必要な磁気データを確実に得ることができる。
【0022】
実施例の材料試験機が具備している薄膜式磁気センサ10の場合、図3に示すように、磁性薄膜製リングコア10aに1個の励振コイル10bおよび差動接続状態の2個の受信コイル10c,10dが巻かれた構成となっている。これらのリングコア10aおよびコイル10b〜10dは、いずれも薄膜で形成されていて、絶縁基板11の表面に対して薄膜蒸着技術やフォトリソグラフィ技術によるパターン化処理を繰り返し施すことによって作成されるものであることから、薄膜式磁気センサ10は、小型化適性が顕著なセンサであると言える。
【0023】
薄膜式磁気センサ10による磁気検出が行われる場合、薄膜式磁気センサ10の励振コイル10bには、制御処理部2のセンサ励振部14の方から高周波励振電流がケーブル12を経由して送り込まれるとともに、測定対象の磁気強度に対応する磁気信号が受信コイル10c,10dで検出されて制御処理部2の各磁気信号処理部15の方へケーブル13を経由して送り込まれる。
なお、必要な磁気データが(磁気の強度そのものではなくて)磁気の強度変化であるという場合は、試験開始前の磁気を丁度打ち消すだけの直流分を高周波分に重畳させた励振電流をセンサ励振部14から励振コイル10bへ供給させる。そうすると、磁気信号は、そのままで磁気強度変化を示す信号となる。すなわち、実施例のセンサ励振部14には、磁気センサ10の0点調整(オフセット調整)が行える構成となっているのである。もちろん、必要な磁気データが磁気の強度そのものである場合は、0点調整用の直流分は重畳させずに高周波励振電流を励振コイル10bへ供給させることになる。
【0024】
実施例の材料試験機では、試験実施の際、予め薄膜式磁気センサ10を試験片TPまわりの適当な位置へセット(設置)することになる。例えば、図4に示すように、試験片TPにおける磁気検出対象の箇所の表面にスポンジピースSPを介して薄膜式磁気センサ10を取り付けてセットする。試験片TPへのスポンジピースSPの取り付け、あるいは、スポンジピースSPへの磁気センサ10の取り付けは、両面テープ等の接着部材BTを用いて行うことができる。磁気センサ10を取り付ける際は、磁気センサ10のリングコア10aの内側を検出する磁束が通過するよう磁気センサ10の向きに留意する。
【0025】
スポンジピースSPは伸縮性に富むため試験片TPの伸び縮みに旨く追随して脱落せずに移動するので、スポンジピースSPに取り付けられた薄膜式磁気センサ10も試験片TPの伸び縮みに連動して動き常に磁気検出対象の箇所に位置し磁気を検出し続けることになる。
ただ、材料試験の種類などによっては、別の取り付け基板(図示省略)の表面に10個の薄膜式磁気センサ10を固定しておいて、取り付け基板を試験片TPの傍に非接触状態で設置することにより、薄膜式磁気センサ10をセットしてもよい。
【0026】
なお、この発明では、上のように、試験片TPの磁気を検出することが必須であることから、アルミニウムのような非磁性体は試験片として適当ではない。
【0027】
一方、制御処理部2は、上述したセンサ励振部14や磁気信号処理部15の他に、入力操作を行うための操作部16と、材料試験機全体の動作を司る稼働制御部17と、稼働制御部17の指令に従って試験片TPに必要な荷重が加わるように駆動モータ7などを制御する荷重制御部18を備えている。試験者が、目的とする材料試験の実施に必要な数値データや試験の種類さらには試験スタート等の指示を操作部16から入力すると、稼働制御部17は荷重制御部18などへ必要な指令信号を送出したり、データの流れをコントロールしたりして試験が進行する構成となっている。
【0028】
また、制御処理部2は、試験機本体部1から送られてくる材料試験データを記憶する材料試験データメモリ19と、各磁気信号処理部15から出力される磁気データを記憶する磁気データメモリ20を備える他、材料試験データと磁気データとを対応付けしたかたちで重畳表示する表示制御部(データ重畳表示手段)21と、データ表示用の表示モニタ22およびデータ印刷用のプリンタ23などを備えている。試験結果としての材料試験データと磁気データとは対応付けされたかたちで重ね合わされ、表示モニタ22の画面に映し出されたり、あるいは、プリンタ23で用紙に印刷されたりする構成となっている。
【0029】
続いて、以上に述べた構成を有する実施例の材料試験機により、試験片の材料試験を実施する際の装置動作を、図面を参照しながら説明する。図5は試験片TPへの磁気センサ10の取り付け状況を示す正面図、図6は実施例装置による材料試験の進行状況を経時的に示すフローチャート、図7は材料試験データと磁気データの重畳表示グラフである。
なお、以下で行う材料試験は引っ張り試験であり、試験片TPが1分間に5mm伸びるように引っ張り荷重が印加される。また試験片の材質はSM490A材(鋼材)である。
【0030】
〔ステップS1〕材料試験にかける試験片TPの磁気検出対象の箇所に磁気センサ10をスポンジピースSPを介して取り付ける。今は、図5に示すように、10個の磁気センサ10が2列で試験片TPの表面に上下に並ぶようセットされている。
【0031】
〔ステップS2〕磁気センサ10をセットした試験片TPを試験機本体部1のチャック6に把持させる。
【0032】
〔ステップS3〕10個の磁気センサ10に対しそれぞれ0点調整を行う。したがって、試験開始後に磁気センサ10により得られる磁気データはそのまま磁気の強度変化を示すことになる。
【0033】
〔ステップS4〕制御処理部2の操作部16から引っ張り試験開始の入力操作を行う。
【0034】
〔ステップS5〕クロスヘッド5が上昇を始めて試験片TPが1分間に5mm伸びてゆくのに伴い試験片TPに加わる引っ張り応力がロードセル8で検出されると同時に、10個の磁気センサ10により磁気データの検出が行われ、材料試験データと磁気データがメモリ19,20に次々と記憶される。
【0035】
〔ステップS6〕次々に得られる材料試験データおよび磁気データは、表示制御部21により重畳されたかたちで、図7に示すように、グラフ化されて表示モニタ22の画面に映し出される。
【0036】
〔ステップS7〕試験片TPの引っ張処理が続いているか否かがチェックされ、引っ張処理が続く間はステップS5以下が繰り返し行われ、やがては試験片TPが破断するなどして引っ張り処理は終了することになる。後は必要に応じて材料試験データと磁気データの重畳グラフをプリンタ23で印刷出力すれば、引っ張り試験は完了となる。
【0037】
なお、図7に示すグラフでは、横軸が試験片TPの伸び量を示しており、左側の縦軸が引っ張り応力強度、右側の縦軸が磁気強度変化(磁気センサの出力電圧に対応)をそれぞれ示しており、通常の荷重−変位線図へ磁気強度変化を重ねて表示したものになっている。曲線CPが荷重−変位データを示し、曲線CH1〜CH10が10個の各磁気センサ10で検出した磁気データを示す。
そして、図7の曲線CPが示すように、試験片の応力変化は3つの区域A〜C毎にぼほ同じ傾向を示すが、各磁気データの方も、曲線CH1〜CH10が示すように、3つの区域A〜C毎に類似の傾向を示し、応力変化に対応して磁気変化が起こっている様子が伺われる。
この試験の場合、磁気変化は転移またはすべりの発生に伴うものと推察され、材料試験中に得られる磁気データが試験片での内的変化を把握するデータとなり得ることが理解されるのである。
【0038】
以上に詳述した実施例の材料試験機によれば、材料試験中の試験片TPから試験片細部の内部状況を反映している磁気データが10個の磁気センサ10によって並行して得られるので、得られた磁気データの変化を材料試験結果と対比して調べることにより、材料試験のための外力印加に伴う試験片TPの細部の内的変化が十分に把握できるだけでなく、10個の磁気データが試験片TPの異なる箇所のものであることから、試験片TPにおける空間的な磁気分布を知ることもできる。
また、実施例の材料試験機の場合、材料試験データと磁気データとが対応付けられたかたちで重畳表示されることから、試験者は磁気データを重畳表示された材料試験データときっちり対比して分析することができる。
【0039】
この発明は、上記実施の形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)実施例では、材料試験として引っ張り試験および圧縮試験が例示されていたが、この発明は、疲労試験やたわみ試験あるいはねじり試験などにも適用することができる。
【0040】
(削除)
【0041】
(2)実施例では、磁気センサがフラックスゲート型の磁気センサであったが、磁気センサが磁気インピーダンス型である構成のものが、変形例として挙げられる。磁気インピーダンス型の磁気センサは、例えばアモルファス磁性ワイヤに1MHz以上の高周波電流を流した時にワイヤ両端のインピーダンスが外部磁界変化に対応して大きく変化する現象を検出原理とするものである。この磁気インピーダンス型の磁気センサも感度が高いので、検出すべき磁気が微弱な場合にも、必要な磁気データを得ることができる。
【0042】
(3)勿論、この発明で用いる磁気センサは、フラックスゲート型や磁気インピーダンス型のセンサに限らず、試験片の大きさや検出する磁気の強度などに応じて適当な種類の磁気センサを用いればよいことは言うまでもない。
【0043】
(4)実施例では、磁気センサの設置位置が固定であったが、材料試験中に磁気センサを移動させて磁気データの検出を行わせるセンサ走査方式の構成のものが、変形例として挙げられる。より具体的には、幾つかの磁気センサを水平方向に並ぶように取り付け基板に固定しておいて、取り付け基板を材料試験中の試験片の表面に沿って上下方向に移動させながら各磁気センサに磁気データの検出を行わせるのである。この場合、少ない数の磁気センサで試験片中の空間的な磁気分布を知ることができるという利点がある。
【0044】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1の発明の材料試験方法によれば、材料試験中の試験片から試験片細部の内部状況を反映している磁気データが磁気検出器によって並行して検出されるので、得られた磁気データを材料試験の結果とも対比して調べることにより、材料試験のための外力印加に伴う試験片の細部の内的変化を十分に把握することができる結果、材料特性の評価を十分に行うことができるようになる。
【0045】
さらに、請求項2の発明の材料試験機によれば、請求項1の発明の材料試験方法を実施することにより、材料試験のための外力印加に伴う試験片の細部の内的変化をしっかりと把握して、材料特性を十分に評価することができる。
【0046】
また、請求項1及び請求項2の発明によれば、複数個の磁気検出手段によって同時に得られる磁気データによって試験片における複数の細部の材料試験用の外力印加に伴う内的変化を把握でき、ひいては試験片における空間的な磁気分布が分かることにもなるので、材料特性の評価をより十分に行うことができる。また、材料試験データとしての試験片への印加外力および試験片の機械的変位と磁気データとが対応付けされたかたちで重畳表示されるので、試験者は、磁気データを重畳表示された材料試験データときっちり対比して分析することができることから、材料特性をより十分に評価することができる。
【0047】
また、請求項3の発明の材料試験機によれば、磁気検出手段が感度の高いフラックスゲート型の磁気センサであるので、検出すべき磁気が微弱な場合でも、必要な磁気データを得ることができる。
【0048】
また、請求項4の発明の材料試験機によれば、磁気検出手段が感度の高い磁気インピーダンス型の磁気センサであるので、検出すべき磁気が微弱な場合でも、必要な磁気データを得ることができる。
【0049】
(削除)
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の材料試験機の全体構成を示す正面図である。
【図2】 実施例におけるフラックスゲート型の磁気センサの要部外観を示す斜視図である。
【図3】 実施例におけるフラックスゲート型の磁気センサの内部構成を示す平面図である。
【図4】 実施例の磁気センサの試験片への取り付け方の一例を示す側面図である。
【図5】 実施例における10個の磁気センサの試験片への取り付け状態を示す正面図である。
【図6】 実施例装置による材料試験の進行状況を経時的に示すフローチャートである。
【図7】 実施例で実施した材料試験での材料試験データと磁気データを重畳表示したグラフである。
【符号の説明】
1 …試験機本体部
2 …制御処理部
8 …ロードセル
9 …変位計
10 …薄膜式磁気センサ
21 …表示制御部
22 …表示モニタ
23 …プリンタ
TP …試験片

Claims (4)

  1. 試験片に荷重(外力)を印加して試験片に生じる機械的変位を検出する材料試験を行いながら並行して複数個の磁気検出器で材料試験中の試験片における異なる箇所の磁気データを同時にそれぞれ検出し、材料試験データとしての試験片への印加荷重および試験片の機械的変位と、試験片における異なる箇所の各磁気データとを対応つけしたかたちで重畳表示することを特徴とする材料試験方法。
  2. 試験片に荷重(外力)を印加して材料試験を行うよう構成された材料試験機において、荷重印加に伴って試験片に生じる機械的変位を検出する変位検出手段と、材料試験中の試験片における異なる箇所の磁気データを同時にそれぞれ検出する複数個の磁気検出手段と、材料試験データとしての試験片への印加荷重および試験片の機械的変位と、試験片における異なる箇所の各磁気データとを対応付けたかたちで重畳表示するデータ重畳表示手段とを備えていることを特徴とする材料試験機。
  3. 請求項2に記載の材料試験機において、磁気検出手段がフラックスゲート型の磁気センサである材料試験機。
  4. 請求項2に記載の材料試験機において、磁気検出手段が磁気インピーダンス型の磁気センサである材料試験機。
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